JP5037996B2 - 光学フィルタおよび映像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、透明基板に遮光領域を形成したパララックスバリアのような光学フィルタ及びこれを用いた立体映像表示装置及び複数映像表示装置等に関する。
従来から直視型眼鏡無し立体表示装置や2人以上の視聴者に同時に異なる映像を提供するいわゆる複数映像表示装置では、例えば、透明ガラスや透明樹脂からなる透明基板に遮光領域(以下、バリアと記載する。)を形成した、パララックスバリアのような光学フィルタが用いられている。
図10は、パララックスバリアの一例を示している。
パララックスバリア100は、図10に示す如く、光を透過させないバリア102が形成されたガラス基板101上に、光を透過することができる開口部(スリット)103を形成することにより構成される。
図11(a)は、パララックスバリア100を用いた2視点の直視型眼鏡無し立体映像表示装置の原理を簡単に示した図である。
液晶表示装置104上には、左目用画像Lと右目用画像Rが交互に表示されている。左目用画像Lと右目用画像Rとの間には左目用画像Lと右目用画像Rとの隔壁を構成するブラックマトリクスが置かれている。左目用画像Lと右目用画像Rは、その間隔が製造上のばらつき等はあるものの、ほぼ正確に所定の間隔(以下、画素ピッチと記載する。図11(a)では、画素ピッチをPとしている。)となるように配列されている。
図11(a)では、液晶表示装置104上の左目用画像Lと右目用画像Rがペアとなってパララックスバリア100の開口部103を通過し、左目用画像Lは視聴者Aの左目へ、右目用画像Rは右目へと導かれる。これにより、視聴者Aは両目視差を利用した立体映像を観察することができる。
尚、図11(a)は、立体映像表示装置を紙面上方から観察した場合の図を示している。従って開口部(スリット)103、液晶表示装置104に表示される左目用画像Lおよび右目用画像Rは紙面の上下方向にストライプ状に形成されている。
また、図11(a)は2視点の立体映像表示装置を示しているが、3視点以上の立体映像表示装置とすることも可能である。
図11(b)は、パララックスバリア100を用いた複数映像表示装置の原理を簡単に示した図である。
液晶表示装置105上には、視聴者B用画像V1と視聴者C用画像V2が交互に表示されている。視聴者B用画像V1と視聴者C用画像V2との間には視聴者B用画像V1と視聴者C用画像V2との隔壁を構成するブラックマトリクスが置かれている。視聴者B用画像V1と視聴者C用画像V2とは、その間隔が製造上のばらつき等はあるものの、ほぼ正確に画素ピッチPとなるように配列されている。
図11(b)では、液晶表示装置105上の視聴者B用画像V1と視聴者B用画像V2がペアとなってパララックスバリア100の開口部103を通過し、視聴者B用画像V1は視聴者Bへ、視聴者C用画像V2は視聴者Cへと導かれる。これにより、視聴者AおよびBはそれぞれ異なる映像を観察することができる。
尚、図11(b)は、複数映像表示装置を紙面上方から観察した場合の図を示している。従って開口部(スリット)103、液晶表示装置105に表示される視聴者B用画像V1および視聴者C用画像V2は紙面の上下方向にストライプ状に形成されている。
また、図11(b)は2つの映像を表示する複数映像表示装置を示しているが、3つ以上の映像を表示する複数映像表示装置とすることも可能である。
ここで、パララックスバリア100において、各スリットは、隣接するスリットの中心線間の距離、即ち開口部ピッチ(以下、スリットピッチと記載する。)が、図11(a)では視聴者Aが立体映像を違和感なく観察できるための条件を、図11(b)では視聴者Aおよび視聴者Bが異なる映像を違和感なく観察できるための条件を、満たすように形成される必要がある。
具体的には、例えば、図11(a)において、視聴者Aの眼間距離をE、液晶表示装置104の画素ピッチをP、パララックスバリアのスリットピッチをSとすると、理想のスリットピッチは次式(数1)により算出することができる。
(数1)
S=2×P×E/(P+E)
ここで、ヒトの眼間距離は一般に65mmが理想とされている。液晶表示装置104の画素ピッチを例えば、P=0.11mmとすると、理想スリットピッチは数1により、S=約0.219628mmとなる。
従って、視聴者が違和感なく立体画像を視ることができるためには、全てのスリットピッチがS=0.219628mmとなるようにスリットが配列されたパララックスバリアを形成する必要がある。
また、図11(b)においても、視聴者AおよびBが異なる映像を違和感なく視ることができるための条件を満たすスリットピッチとなるようにスリットが配列されたパララックスバリアを形成する必要がある。
しかしながら、現状ではこのようなスリットピッチの精細な条件を厳格に満たすようにスリットが配列されたパララックスバリアを形成するのは非常に困難である。
かかる事情を鑑みて、スリットピッチにばらつきがあるとしても、視聴者が違和感なく立体映像を観察できるためのパララックスバリアが下記特許文献1に開示されている。
尚、下記特許文献1では、スリットピッチではなくバリアピッチ(バリア間の距離)について記載されているが、バリアピッチとスリットピッチは等しいため、スリットピッチについても同様のことが当てはまる。
下記特許文献1では、複数の異なるバリアピッチ(バリア間の距離)が混在するようにバリアを配列するとともに、そのバリアピッチの平均値が理想のバリアピッチとなるようにバリアを配列したパララックスバリアが記載されている。
かかる方法によると、パララックスバリアは、複数の異なるバリアピッチが混在して形成されているとしても、バリアピッチの平均を理想的なバリアピッチとすることにより、視聴者が違和感なく立体映像を観察することができる。
しかしながら、異なるスリットピッチを混合してスリットを配列したパララックスバリアでは、各スリットと理想のスリットピッチで配列されたスリット(以下、理想スリットと記載する。)とのずれがムラとして観察されてしまう場合があるという問題がある。
かかる問題について以下に具体的に説明する。
図12(a)は理想スリットを有するパララックスバリア100を示している。図12(a)では、説明の便宜のため、理想スリットピッチを0.099625mmとし、スリットの数を9本としている。
図12(b)は異なる2つのスリットピッチで配列されたスリットを有するパララックスバリア110を示している。図12(b)では、一方のスリットピッチが0.100mm、他方のスリットピッチが0.099mmで、スリットが9本のパララックスバリアである。このとき、(0.100mm×5+0.099mm×3)/8=0.099625mmとなり、平均値が理想スリットピッチとなっている。上述したように図12(b)のパララックスバリアを図11(a)の立体映像表示装置に利用すると、視聴者は違和感なく立体映像を観察することができ、図11(b)の複数映像表示装置に利用すると視聴者AおよびBはそれぞれ異なる映像を違和感なく観察することができる。
スリットの数がさらに多いパララックスバリアを形成する場合は、例えば、上記平均スリットピッチが理想スリットピッチとなるように配列された9本のスリットの組み合わせを1つの単位(サイクル)として、かかる単位ごとにスリットを増加してパララックスバリアを形成する。このようなパララックスバリア(サイクルピッチ型パララックスバリア)では、スリットピッチの平均値は理想のスリットピッチとなっている。
図12(c)は、パララックスバリア100とパララックスバリア110を重ねた図を示している。図12(c)に示すハッチング領域は、理想スリットを有するパララックスバリア100におけるスリットと異なるスリットピッチが混在するパララックスバリア110におけるスリットとのずれ領域を示している。
図12(c)では、このずれが左右一方にだけ生じ、このずれ領域がヒトの目に認識される程度の大きさである場合に上述した問題が発生する。
即ち、パララックスバリア110を例えば、立体映像表示装置あるいは複数映像表示装置に用いた場合、各スリットから出射される映像の色相や彩度や輝度に差が生じ、かかる差を視聴者がムラとして認識してしまう場合があるという問題が発生する。
特開平08−36145
本願発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の異なるスリットピッチが混在するようにスリットが配列されていても、視聴者がムラを感じずに立体映像表示装置おける立体映像あるいは複数映像表示装置におけるその視聴者用の映像を観察することができる光学フィルタならびにこれを用いた立体映像表示装置および複数映像表示装置を提供することを目的とする。
本願第1の発明は、複数の開口部を並列してなる光学フィルタである。
各開口部は、ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備える映像表示装置が表示する複数映像のうち、少なくとも第1映像を表示する第1領域と第2映像を表示する第2領域とをペアとする表示対に対応するように並列されている。例えば、立体映像を表示する映像表示装置では、左目用画像を表示する表示領域と右目用画像を表示する表示領域がほぼ等間隔で形成されている。そして、複数の開口部は、水平方向に、ほぼ等間隔に並列し、水平方向において隣接する前記開口部の開口部ピッチが上部と下部とで異なるように配列される。ここで、開口部ピッチとは、隣接する開口部間の距離や間隔のことである。
本願第2の発明に係る光学フィルタは、前記開口部列において、各開口部の開口部ピッチの平均値が予め設定した開口部ピッチに等しくなるように、開口部を並列したことを特徴とする。
即ち、水平方向に開口部が並列してなる開口部列では、各開口部の開口部ピッチには、異なる開口部ピッチや同じ開口部ピッチが混在しているものの、その平均値は、予め設定した開口部ピッチと等しくなっている。
本願第3の発明は、複数の開口部を並列してなる光学フィルタである。
各開口部は、ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備える映像表示装置が表示する複数映像のうち、少なくとも第1映像を表示する第1領域と第2映像を表示する第2領域とをペアとする表示対に対応するように並列されている。そして、該複数の開口部は、水平方向に、ほぼ等間隔に並列した所定数の開口部からなる開口部サイクルを繰り返し並列することにより開口部列をなしている。即ち、所定数の開口部を並列して開口部サイクルをなし、これを一単位として水平方向に繰り返すことにより、開口部列をなしている。該開口部サイクルでは、少なくとも異なる上下の2位置において、開口部ピッチのパターンが異なることを特徴とする。
本願第4の発明に係る光学フィルタは、前記開口部サイクルにおいて、各開口部の開口部ピッチの平均値が予め設定した開口部ピッチに等しくなるように、開口部を並列したことを特徴とする。
本願第5の発明に係る複数映像表示装置は、ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備え、該映像表示領域が少なくとも第1映像を表示する第1領域と第2映像を表示する第2領域を備えた複数映像表示手段と、請求項1乃至4に記載の光学フィルタとを備えている。そして該光学フィルタが、第1の映像を第1の観察位置に導き、第2の映像を第2の観察位置に導くことを特徴とする。
本願第6の発明に係る立体映像表示装置は、ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備え、該映像表示領域が少なくとも第1の視点の映像を表示する第1領域と第2の視点の映像を表示する第2領域を備えた立体映像表示手段と、請求項1乃至4に記載の光学フィルタとを備えている。そして、該光学フィルタが、第1の視点の映像を第1の視点位置に導き、第2の視点の映像を第2の視点位置に導くことを特徴とする。
本願の第7の発明に係る光源ユニットは、少なくとも第1映像を表示する第1表示と第2映像を表示する第2表示とからなる表示対に対応するように光源を複数並列してなり、前記複数の光源は、水平方向にほぼ等間隔に並列してなり、少なくとも異なる上下の2位置において、光源の水平方向の配置位置が異なることを特徴とする。
本願の第8の発明に係る映像表示装置は、ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備え、該映像表示領域が少なくとも第1の視点の映像を表示する第1領域と第2の視点の映像を表示する第2領域を備えた立体映像表示部と、少なくとも第1映像を表示する第1表示と第2映像を表示する第2表示とからなる表示対に対応するように光源を複数並列してなる光源ユニットを備え、前記複数の光源は、水平方向にほぼ等間隔に並列してなり、少なくとも異なる上下の2位置において、光源の水平方向の配置位置が異なり、前記第1の映像は第1の視点にて観察され、前記第2の映像は第2の視点にて観察されることを特徴とする。
本発明によれば、複数の異なるスリットピッチが混在するようにスリットが配列されていても、視聴者がムラを感じずに立体映像表示装置おける立体映像あるいは複数映像表示装置におけるその視聴者用の映像を観察することができる光学フィルタならびにこれを用いた立体映像表示装置および複数映像表示装置を提供することができる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明に係る光学フィルタをパララックスバリアに実施した形態につき、図面に沿って説明する。
図1は、パララックスバリアの一構成例を示す図である。
パララックスバリア1は、透明ガラスや透明樹脂からなる透明基板3上に遮光性バリア2および光が透過するスリット4が所定間隔毎に形成されることにより構成される。
パララックスバリア1は、不規則な形状のスリットS1〜S9の9個のスリットを一単位(以下、サイクルAと記載する。)とし、このサイクルAを水平方向(図1では左右方向。)に繰り返し配列することにより形成されている。
ここで、スリットS1〜S9の各スリットを複数の微小領域に分割すると、各微小領域スリット毎のスリットピッチには、異なる間隔の2種類のスリットピッチが混在している。しかしながら、そのスリットS1〜S9全体では、スリットピッチの平均値が上述の理想スリットピッチとなるように形成されている。尚、図1のパララックスバリア1における不規則形状のスリットS1〜S9のスリットピッチとは、隣接するスリットの重心を垂直方向(図1では上下方向。)に通過する直線間の間隔をいう。
したがって、サイクルAの繰り返しにより構成されたパララックスバリア1は、そのすべてのスリットのスリットピッチの平均値は理想スリットピッチと等しくなっている。
また、図1のパララックスバリア1では、各スリットと対応する理想スリットとのずれ領域の大きさがパララックスバリア1全体にできるだけ一様に分散されるように、各スリットの形状が形成されている。尚、分散の程度は、少なくとも各スリットで生じるずれ領域の大小の差が経験的にヒトの目に認識できない程度、あるいは、ずれ領域の大小の差に起因して発生する各スリットからの映像の差異がヒトの目に認識できない程度としている。そのため、パララックスバリア1では、上記2種類のスリットピッチの差、即ちばらつきの程度は、略0.1〜10μm程度としている。
サイクルAをさらに複数のスリットで構成すると供に、さらに複数の異なるスリットピッチで各スリットを配列することとしてもよい。
この場合でも、理想スリットとのずれ領域の大小の差が経験的にヒトの目に認識できない程度とするために、複数の異なるスリットピッチのばらつきを、略0.1〜10μm程度とする必要がある。
以下、かかるパララックスバリアの設計手法について説明する。
図2は、パララックスバリア1のサイクルAを構成するスリットS1〜S9の形状の一設計手法を説明する図である。
図2(a)は、理想スリットピッチでスリットSc1〜Sc9を配列した図を示してい
る。尚、図2では、スリットSc1〜Sc9は、垂直方向の長さ(縦)が約0.15mm、水平方向の長さ(横)が約0.01〜0.05mmである。
また、便宜上、理想スリットピッチを0.099625mmとしている。
これに対して、図2(b)はスリットSc1〜Sc9を異なる2つのスリットピッチが混在するように配列した図を示している。図2(b)では、一方のスリットピッチが0.100mm(以下、第1スリットピッチと記載する。)、他方のスリットピッチが0.099mm(以下、第2スリットピッチと記載する。)としている。即ち、第1スリットピッチが3個、第2スリットピッチが5個である。したがって、そのスリットピッチの平均値は、(0.100mm×5+0.099mm×3)/8=0.099625mmとなり、理想スリットピッチに等しい。
図2(c)は、図2(a)のスリットSc1〜Sc9を垂直方向に15等分割して、小スリットを形成した図を示している。上述の如くスリットSc1〜Sc9は縦が約0.15mmであるから、小スリットの縦は約0.01mmである。
図2(d)は、図2(c)における複数の小スリットを選択的に組み合わせて複数の中スリットを形成し、中スリット毎にスリットピッチを決定してスリットSc1〜Sc9を形成した図を示している。
中スリットの形成およびスリットピッチの決定は次のように為される。
すなわち、図2(b)より、Sc1〜Sc9のスリットピッチには第1スリットピッチが3箇所含まれている。したがって、第1スリットピッチで配列されるべき小スリットは15×3=45個である。同様にスリットSc1〜Sc9のスリットピッチには第2スリットピッチが5箇所含まれているから、第2スリットピッチで配列されるべき小スリットは15×5=75個である。
次に、第1スリットピッチで配列されるべき小スリットを8箇所のスリット間に分散して発生させる。分散は、例えば、各スリット間につき小スリットを6個、6個、5個、6個、6個、5個、6個、5個ずつ組み合わせて第1スリットピッチで配列されるべき中スリットを形成する。
同様にして、スリットSc1〜Sc9の各スリット間に残りの小スリットを9個、9個、10個、9個、9個、10個、9個、10個ずつ組み合わせて第2スリットピッチで配列されるべき中スリットを形成する。尚、小スリット一つで中スリットとする場合もある。
そうすると、例えば、図2(d)に示すように、スリットSc1とSc2間では、6個の小スリットからなる中スリットが第1スリットピッチで配列され、残りの9個の小スリットからなる中スリットが第2スリットピッチで配列される。
図2(d)において、ハッチングを施した中スリットは左隣の対応する中スリットとの間隔が第1スリットピッチとなっている。残りの中スリットについては、スリットピッチが第2スリットピッチである。
尚、図2(d)では、便宜上、スリットSc1〜Sc9の各スリットに小スリットおよび中スリットの境界線を表示しているが、実際のスリットSc1〜Sc9には、かかる境界線は表されておらず、図3(a)に示すように形成される。
図3(b)は、スリットSc1〜Sc9が、上下に異なる2地点(X地点およびY地点)において、各スリットのスリットピッチの配列の組み合わせ(スリットピッチパターン)が異なっていることを示している。尚、図3(b)において、第1は第1スリットピッチを第2は第2スリットピッチを意味する。
図3(c)は、図2(d)に示すスリットSc1〜Sc9と図2(a)に示す理想スリットピッチで配列されたスリットSc1〜Sc9とを重ね合わせた図である。図3に示すように、スリットSc1とSc9以外のスリットSc2〜Sc8については、図2(a)の理想スリットSc2〜Sc8に対しずれが生じる。
しかしながら、上記したようにスリットSc1〜Sc9を形成することにより、各スリットのずれが左右に分散されている。そして、各スリット毎のずれ領域の面積の差が、ヒトの目が認識できない程度の大きさに分散されている。これにより視聴者は、各スリットのずれ領域をムラとして認識しなくなる。
以上のように形成したスリットSc1〜Sc9の9個のスリットを一つの単位(以下、サイクルAcと記載する。)とし、このサイクルAcを図4に示すように、垂直方向に繰り返し配列することにより、スリットS1〜S9を一つの単位とするサイクルAを形成することができる。
そして、かかるサイクルAを水平方向に繰り返すことにより、図1に示すパララックスバリア1を形成することができる。
また、図5に示すように、サイクルAcを水平方向に繰り返し配列することによりスリット列を形成し、垂直方向(図5では上下方向。)には、隣接するスリット列間で、スリット1/2個分だけ水平方向にずれるようにスリット列を繰り返すことにより、パララックスバリア2を形成してもよい。
以上のように、パララックスバリア1およびパララックスバリア2は、理想スリットピッチとは異なるスリットピッチが混在するものの、各スリットのスリットピッチの平均値が理想スリットピッチとほぼ等しい。そして、各スリットの理想スリットに対するずれ領域を分散させている。かかる構成とすることにより、このようなずれに起因して映像の色相、彩度又は輝度の差が生じたとしても、視聴者はこれをムラとして認識することはない。
上記図1に示すパララックスバリア1を用いて、図11(a)や 図11(b)に示す3次元立体映像表示装置や複数映像表示装置を構成することにより、図11(a)では、視聴者Aがムラを感じることなく立体映像を観察することができ、図11(b)では、視聴者BおよびCはそれぞれ異なる映像をムラを感じずに観察することができる。
尚、図5のパララックスバリア2を用いて3次元立体映像表示装置を構成する場合には、液晶表示装置104上には、左眼用画像Lと右眼用画像Rが図6に示すように表示されることとなる。
図6における左眼用画像Lと右眼用画像Rの間のハッチングで示した部分はブラックマトリクス領域を示している。そして左眼用画像Lと右眼用画像Rは、ほぼ正確な画素ピッチで配列されている。
同様に、図5のパララックスバリア2を用いて複数映像表示装置を構成する場合には、液晶表示装置105上に、視聴者B用画像V1と視聴者C用画像V2が図7に示すように表示されることとなる。
上記の実施形態の光学フィルタは、スリットピッチの精細な条件を厳格に満たすようにスリットが配列されたパララックスバリアを形成するのは非常に困難であるという課題に鑑み、創作されたものであり、これにより、視聴者がムラを感じない3次元立体映像表示装置が実現できる。
また、上記の光学フィルタは、パララックスバリアで利用されるものに限らず、特開平7−181429のような立体表示装置中の映像表示部の光源側に配置される光学フィルタとして摘要してもよい。
更にこのような光源側の光学フィルタを用いる代わりに、光学フィルタのスリットの位置に光源を直接形成することも可能であり、この光源の配置方法の工夫により、視聴者がムラを感じない3次元立体映像表示装置を実現しても良い。具体的には、光源を複数の微小領域に分割した場合、各微小領域毎のピッチには、異なる間隔の2種類のピッチが混在した光源ユニットを用いる。図9は、このような光源ユニット200と映像表示部300を用いたときの3次元立体映像表示装置の構成を示す図である。このような構成において、光源を精密に作製できない場合であっても、視聴者がムラを感じない3次元立体映像表示装置が実現できる。
以上、本発明の実施形態について詳説したが、本発明は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本発明に係る光学フィルタを、特開平8−194190の液晶立体表示装置におけるカラーフィルタバリアあるいは特開平8−331605の立体表示装置に開示されているバリアにも適用することができる。
本発明の実施形態の一つであるパララックスバリアの構成を示す図である。 本発明の実施形態の一つであるパララックスバリアにおける一組のスリットの形状の設計方法を説明する図である。 本発明の実施形態の一つであるパララックスバリアにおける一組のスリットの形状を説明する図である。 本発明の実施形態の一つであるパララックスバリアにおける一組のスリットからパララックスバリアを構成する方法を説明する図である。 本発明のその他の実施形態あるパララックスバリアの構成を示す図である。 その他のパララックスバリアを用いて3次元立体映像表示装置を構成する場合の表示装置に表示される映像の配列を示す図である。 その他のパララックスバリアを用いて複数映像表示装置を構成する場合の表示装置に表示される映像の配列を示す図である。 本発明の実施形態の一つである、光源ユニット200の図である。 光源ユニット200を用いた3次元立体映像表示装置の構成を示す図である。 従来例のパララックスバリアを示す図である。 パララックスバリアを用いた3次元立体映像表示装置の構成を示す図である。 パララックスバリアを用いた複数映像表示装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 パララックスバリア
2 バリア
3 ガラス基板
4 開口部

Claims (4)

  1. ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備える映像表示手段が表示する複数映像のうち、少なくとも第1映像を表示する第1領域と第2映像を表示する第2領域とをペアとする表示対に対応するように複数のスリットが並列され、前記第1映像を第1の方向へ導くと共に前記第2映像を第2の方向へ導く光学フィルタであって、
    前記複数のスリットは、水平方向にほぼ等間隔に並列し、水平方向において隣接するスリット間スリットピッチが、前記スリット間の上部と下部とで異なるように配列されることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記スリット列において、各スリット間スリットピッチの平均値が予め設定したスリットピッチに等しくなるように、スリットを配列したことを特徴とする請求項1記載の光学フィルタ。
  3. ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備え、該映像表示領域が少なくとも第1映像を表示する第1領域と第2映像を表示する第2領域を備えた複数映像表示手段と、
    請求項1または2に記載の光学フィルタとを備え、
    前記光学フィルタは、前記第1映像を第1の観察位置に導き、前記第2映像を第2の観察位置に導くことを特徴とする複数映像表示装置。
  4. ほぼ等間隔に形成された映像表示領域を備え、該映像表示領域が少なくとも第1の視点の映像を表示する第1領域と第2の視点の映像を表示する第2領域を備えた立体映像表示手段と、
    請求項1または2に記載の光学フィルタとを備え、
    前記光学フィルタは、前記第1の視点の映像を第1の視点位置に導き、前記第2の視点の映像を第2の視点位置に導くことを特徴とする立体映像表示装置。
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