JP5036740B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電解コンデンサ陽極用アルミニウム材の製造方法に関する。
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語はアルミニウム及びその合金の両者を含む意味で用いられる。
アルミニウム電解コンデンサ用電極材として一般に用いられるアルミニウム材には、その実効面積を拡大して単位面積当たりの静電容量を増大するため、通常、電気化学的あるいは化学的エッチング処理が施される。
高圧用と呼ばれるトンネル型エッチングが施されるタイプの陽極材においては、アルミニウム材表面に(100)面方位を有する立方体集合組織を優先的に成長させることにより効果的に静電容量増大を図りうることが既に知らされている。近年においては、高圧用箔に対するユーザーからの要求は益々厳しくなってきており、(100)面方位占有率が常に90%以上であることが要求されている。
この様な課題に対して、これまでにいくつかの提案がなされている(特許文献1〜3)。
例えば、特許文献1(特開2001−73105号公報)では、製造工程によって結晶の(100)面方位を制御する方法が提案されている。即ち、Al純度が99.97%以上の鋳塊に対して、均質化処理、熱間圧延、一次冷間圧延及び中間焼鈍を施し、板厚断面において、粒径が10μm以下の(100)方位を有する結晶粒の平均存在数が2000〜4700個/mm2であり、且つ(100)方位を有する結晶粒の平均占有率が8〜37%のアルミニウム薄板を得る。そして、この薄板に対して、10〜20%の最終冷間圧延、続く最終焼鈍を施すというものである。
特許文献2(特開平10−189395号公報)では、高純度アルミニウム材の不可避不純物であるP,Biの含有量を規制し、合金の化学組成によって立方体方位占有率を高めることが提案されている。
また、近年製品の小型化に伴ってコンデンサの小型化、高静電容量化へのニーズが高まり、上述した(100)面占有率以外の観点からも提案がなされている。例えば、特許文献3(特開平3−122260号公報)には、アルミニウム材表面に付着した油分や圧延時に形成された不均一な酸化膜を除去後、高温加熱して新たな酸化膜を形成させることにより酸化膜組織と厚さを制御し、エッチング核を均一に発生させることが提案されている。
特開2001−73105号公報 特開平10−189395号公報 特開平3−122260号公報
高静電容量を得るためには、上述した(100)方位の制御やエッチング核を均一にする取り組みの他に、エッチングピット長さを長くできるようにアルミニウム材の厚さを厚くして、更なる拡面化を実現し高静電容量を得るという考え方もある。例えば、アルミニウム材厚:100μm箔と200μm箔を陽極に用いて、電解コンデンサの同体積中における陽極部の体積増加割合を考えた場合(エッチング密度は両者で同一であり、芯残り部分も同じと想定)、200μm箔の方が100μm箔と比べて約30%静電容量向上効果が得られることとなる。
前述の特許文献1、2に記載された製造方法によれば、厚さが125μm未満のアルミニウム材であれば、最終焼鈍後に粗大粒の発生がなく(100)面方位占有率が90%以上のものを得ることが可能である。しかしながら、アルミニウム材が125μm以上に厚くなると、最終焼鈍後に結晶粒が粗大化して90%以上の(100)面方位占有率面積率を得ることができず、均一なピットの発生を阻害し、高静電容量を実現できない。
この点について、特許文献1には、熱間加工率:99.2〜99.8%の条件で熱間圧延を行い、その後、冷間圧延途中に中間焼鈍を施さずに、冷間加工率:75.0〜97.0%の条件で冷間圧延を行い、最終焼鈍を施すことによって、厚さ:90〜300μmの電解コンデンサ用高純度アルミニウム材を得る方法が開示されている。しかしながら、このような高加工率の熱間圧延では、圧延中の加工発熱が大きすぎるため、熱間圧延中の板幅方向の温度ばらつきが大きくなり、板幅方向に均一な組織を有する熱間圧延板を得ることが難しく、ひいては、最終(100)面方位占有率が幅方向でばらつくという問題があった。
本発明はこうした背景技術からなされたものであり、厚さが125〜250μmと従来のものより厚い場合においても、最終焼鈍時の結晶粒の粗大化を抑止し、エッチング処理後の状態で高いレベルの静電容量を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材及びその製造方法、ならびに電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、発明者らは鋭意研究の結果、厚さが125〜250μmの厚いアルミニウム材においても、結晶粒の粗大化を抑止し、90%以上の(100)面方位占有率を確保し、高静電容量を得ることに成功した。
即ち、本発明は下記の構成を有する。
(1) Al純度が99.9質量%以上であって、Si:3〜30質量ppm、Fe:3〜18質量ppm、Cu:5〜70質量ppmを含有し、残部が不純物からなるアルミニウム材料に対して、均質化処理を施した後、熱間圧延工程において、材料温度が500℃〜610℃で圧延を開始するとともに、熱間加工率97.5〜99%で圧延を施し、その後、冷間圧延工程において、中間焼鈍を施すことなく、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)とが、−40R+4000≦T≦−100R+10000(但し、125≦T≦250)の関係を満たすように圧延を施し、さらに最終焼鈍を施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(2) 前記アルミニウム材料は、化学組成において、さらに、Pb,In,Sn,Sbのうちの1種以上を含有し、且つこれらの元素の合計量が0.3〜30質量ppmである前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(3) 前記アルミニウム材料は、化学組成において、さらに、Ga,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr、Vのうちの1種以上を含有するものであり、且つGa含有量/10、Zn含有量/10、Mn含有量、Cr含有量、Ti含有量、Zr含有量、V含有量の合計が2〜50質量ppmである前項1または2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(4) 前記アルミニウム材料は、化学組成において、不純物としてのB,Mg,Niが合計量で12質量ppm以下に規制されている前項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(5) 熱間圧延の開始温度は520〜590℃である前項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(6) 熱間加工率は98〜99%である前項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(7) 冷間圧延工程において、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)とが、−40R+4010<T<−100R+9970の関係を満たすように圧延を施す前項1〜6のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
本発明によれば、厚さが125〜250μmで、結晶粒径が規定されるとともに、90%以上の(100)面方位占有率が確保され、かつ酸化膜厚が規定された電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造できる。ひいては、エッチングによって均一で長いエッチングピットを形成し得て、高く均一な静電容量が得られるアルミニウム材を製造できる。
本発明におけるPb,In,Sn,Sbのいずれか1種以上を添加したアルミニウム材料の使用によれば、初期のエッチングピット発生を均一化してさらに高い静電容量を得られるアルミニウム材を製造できる。
本発明におけるGa,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr,Vのいずれか1種以上を添加したアルミニウム材料によれば、エッチングピット径を拡大して拡面率を向上させ、さらに高い静電容量を得られるアルミニウム材を製造できる。
本発明におけるB,Mg,Niが規制されたアルミニウム材料によれば、局部ピットを回避してさらに高い静電容量を得られるアルミニウム材を製造できる。
本発明における熱間圧延の開始温度の好適化によれば、FeおよびSiの析出や圧延中のロールへの焼き付きが確実に回避されて、優れたエッチング特性を有するアルミニウム材を製造できる。
本発明における熱間圧延加工率の好適化によれば、繰り返し再結晶が起こるとともに、圧延中の板幅方向で温度のばらつきが抑制されるため、均一で高(100)面方位占有率を有するアルミニウム材を製造できる。
本発明における冷間効率と冷間圧延上がりの厚さとの関係の好適化によれば、圧延集合組織が十分に発達して確実に高(100)面方位占有率を得ることができる。
この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法において、冷間加工率範囲を示すグラフである。
以下に、本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法およびこの方法で製造される電解コンデンサ電極用アルミニウム材について詳述する。
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法では、アルミニウム材の構成材料の化学組成、アルミニウム材の厚さ、製造工程を規定する。
アルミニウム材の構成材料は、その化学組成において、Al純度を規定するとともにSi、FeおよびCuを必須成分とし、さらに任意添加元素としてPb,In,Sn,Sbのうちの1種以上、あるいはGa,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr,Vのうちの1種以上が添加されたものである。また、不純物としてのB,Mg,Niが規制されたものである。
Al純度は99.9質量%以上とする。99.9質量%未満の純度では、エッチング時にエッチングピットの成長が多くの不純物によって阻害され、均一な長いトンネル型のエッチングピットを形成できず、従って、静電容量の高いアルミニウム材を得ることができないからである。好ましくは、Al純度を99.95質量%以上とするのが良い。
Siは、アルミニウム材の製造材料に不可避的に含まれている元素である。Siの含有量が3質量ppm未満では最終焼鈍時の結晶粒の粗大化を引き起こし易くなり、30質量ppmを越えると、本発明の製造方法のように中間焼鈍を施さない方法ではアルミニウム材表面における(100)面方位を有する結晶粒の占有面積率(以下、(100)面方位占有率と略する)で90%以上を確保することが困難であるため、3〜30質量ppmとする必要がある。好ましいSi含有量は3〜28質量ppmである。
Feもアルミニウム材料に不可避的に含まれている元素であり、Feの含有量が3質量ppm未満では最終焼鈍時の結晶粒の粗大化を引き起こし易くなり、18質量ppmを越えると、本発明の製造方法のように中間焼鈍を施さない方法では(100)面方位占有率で90%以上を確保することが困難であるため、3〜18質量ppmとする必要がある。好ましいFe含有量は3〜16質量ppmである。
Cuは、Alマトリックス中に固溶することにより、アルミニウム材の溶解性を増してエッチングピットの成長を促進し、静電容量を増大させる。Cuが5質量ppm未満では前記効果に乏しく、70質量ppmを越えると、本発明の製造方法のように中間焼鈍を施さない方法では(100)面方位占有率で90%以上を確保することが困難であるため、5〜70質量ppmとする必要がある。好ましいCu含有量は10〜60質量ppmである。
Pb,In,Sn,Sbは、最終焼鈍時にアルミニウム材表面に濃化し、初期のエッチピット発生を均一化し、局部エッチピットの発生を抑止する。これらの元素は少なくとも1種の含有によって前記効果を得ることができ、2種以上の併用でも同様の効果が得られる。これらの元素の含有量の合計が0.3質量ppm未満では上記効果に乏しく、30質量ppmを越えると箔の表面溶解が激しくなり、静電容量がかえって低下するため0.3〜30質量ppmとするのが好ましい。特に好ましい合計含有量は0.5〜20質量ppmである。
Ga,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr,Vは、ケミカルエッチング性を向上させる効果があり、エッチピット径を拡大して拡面率を増大し、静電容量の向上に効果がある。これらの元素は少なくとも1種の含有によって前記効果を得ることができ、2種以上の併用でも同様の効果が得られる。また上記の効果において、Ga,Znは均等物であり,Mn,Cr,Ti,Zr,Vも均等物である。Ga,ZnはMn,Cr,Ti,Zr,Vと比較してAlに対する固溶限が大きいため、前記した効果を比較すると約1/10となる。従って、これらの元素の含有量はGaおよびZnを他の元素の含有量の1/10と同等に評価し、Ga含有量/10、Zn含有量/10、Mn含有量、Cr含有量、Ti含有量、Zr含有量、V含有量の合計によって規定する。これらの合計が2質量ppm未満では上記効果に乏しく、50質量ppmより多いと過溶解が生じるため、2〜50質量ppmとすることが好ましい。特に好ましい範囲は5〜40質量ppmである。
B,Mg,Niは、最終焼鈍時にアルミニウム材表層に濃化するが、局在化しやすく、多いと局部ピットの原因となる。よって、不純物としてのこれらの元素の合計量は12質量ppm以下に規制することが好ましい。特に好ましい上限値は8質量ppmである。
アルミニウム材の厚さ(t)は125〜250μmとする。125μm未満の薄いアルミニウム材では、厚肉化による静電容量の向上効果が小さいからである。一方、250μmを越えて肉厚が厚くなっても、エッチングによってピットを長くすることが困難になるため、エッチングされない部分が厚くなって厚肉化による高容量化のメリットが得られないからである。好ましい厚さ(t)は200〜250μmである。
本発明によって製造されるアルミニウム材は、その表面の結晶組織において、(100)面方位占有率は90%以上となる。90%未満では、エッチング処理において長いトンネル型エッチングピットが形成されず、十分な拡面率を得ることができない。好ましい(100)面方位占有率は95%以上である。
結晶粒については、最大結晶粒径は1500μm以下、平均結晶粒径d(μm)は、上述したアルミニウム材の厚さt(μm)との関係が70≦d≦2t+200なる関係を満たしているものとなる。結晶粒径が1500μmを超える粗大な結晶粒の存在は、エッチング処理において不均一なエッチング形態となり得る。また、結晶粒はアルミニウム材の厚さ(t)の増加と共に成長の度合いが大きくなり、最終焼鈍後の平均の結晶粒径は大きくなる。平均結晶粒径(d)が70μm未満というのは、厚さが125μm以上の高純度アルミニウム材においては実現性がなく、2t+200(μm)より大きくなると、エッチングに供する単位の材料内、例えばコイル全域において結晶粒径が1500μmを超える粗大粒の存在の危険性を示唆するので好ましくない。好ましい最大粒径は1200μm以下であり、好ましい平均結晶粒径d(μm)とアルミニウム材の厚さt(μm)との関係は、70≦d≦2tである。
また、アルミニウム材表面に存在する酸化膜の厚さは、エッチングにおけるエッチングピットの発生に大きく影響を及ぼす。酸化膜の厚さが2nm未満になると、エッチング時に表面溶解を起こして拡面率が低下し、静電容量が不十分となる。一方、8nmを越えると酸化膜の絶縁性が高くなるため、エッチング性が低下し、その静電容量が低下する。従って、酸化膜厚は2〜8nm以下となる。好ましい酸化膜厚は2〜5nmである。
本発明によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材は、拡面率向上のためのエッチングが施される。アルミニウム材は厚さ(t)が125〜250μmと厚いものであり、化学組成、(100)面方位占有率、結晶粒径、酸化膜厚さが制御されているから、エッチングによって長いトンネル型のエッチングピットが形成される。このため、陽極材として用いて、化成処理によって耐電圧の高い酸化膜が形成される。また、耐電圧性皮膜を形成させても大きい実効面積を有する点で陽極材に適している。さらに、高い定格電圧において高くかつ均一な静電容量が得られるから、中圧用及び高圧用電解コンデンサ電極材に適している。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな容量を実現できる。
上述した電解コンデンサ電極用アルミニウム材は、本発明の方法によって製造することができる。以下に、その製造方法について詳細に説明する。
まず、上述した所定組成のアルミニウム材料、例えばアルミニウム鋳塊に対して均質化処理を施し、その後、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を順次行う。
熱間圧延工程においては、材料温度が500〜610℃のときに圧延を開始する。この熱間圧延の開始温度が500℃より低いとFe,Siが析出し、局部エッチングの原因となるため、好ましくない。一方、610℃を越えて高い場合には、圧延中にロールへの焼き付きが生じて表面傷の原因となる。また、熱間加工率は97.5〜99%の条件にて行う。熱間加工率R(%)とは、熱間圧延に供するアルミニウム材料の厚さをxとし、熱間圧延上がりの板厚をxとしたとき、〔(x−x)/x〕×100(%)で算出されるものである。熱間加工率が97.5%未満であると、熱間圧延のパス回数が少なく再結晶が繰り返し起こらないため、高(100)面方位占有率を得ることができない。なお、1パスの圧下率は再結晶を促進するためにあまり低く設定できないため、低い圧下率でパス回数を増やしても高(100)面方位占有率を得ることは困難である。一方、熱間加工率が99%を越えると、圧延中の加工発熱が大きすぎるため、熱間圧延中の板幅方向の温度のばらつきが大きくなり、板幅方向に均一な組織を有する熱間圧延板を得ることが難しく、最終(100)面方位占有率が幅方向でばらつくため好ましくない。好ましい熱間圧延の開始温度は、520〜590℃であり、好ましい熱間加工率は98〜99%である。
冷間圧延工程においては、冷間圧延途中にて中間焼鈍を施すことなく、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)とが−40R+4000≦T≦−100R+10000(但し、125≦T≦250)の関係を満たすように圧延を施す。図1に、本発明における冷間加工率(R)%と冷間圧延上がりの厚さT(μm)との関係を示す。冷間加工率(R)%が上記範囲よりも低くなると、圧延集合組織が十分に発達できず、高(100)面方位占有率を得ることができない。また、冷間加工率(R)%が上記範囲を超えて高くなると、所要の冷間加工率を得るために熱間圧延板の板厚を厚くしなければならなくなり、熱間圧延板の組織制御が困難になる。そのため、高(100)面方位占有率を得ることができない。なお、前記冷間加工率(R)とは、冷間圧延に供するアルミニウム板の厚さをyとし、冷間圧延上がりの板厚をTとしたとき、〔(y−T)/y〕×100(%)で算出されるものである。冷間圧延工程において、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)との好ましい関係は、−40R+4010<T<−100R+9970である。
冷間圧延途中で中間焼鈍を行わない理由は、本発明のような厚さ125〜250μmのアルミニウム材では、(100)面占有率が大きく、かつ最大結晶粒径および平均結晶粒径が本発明範囲を満たすものが得られないおそれがあるからである。
冷間圧延終了後は、最終焼鈍を施すことによって、所期する電解コンデンサ電極用アルミニウム材が製造される。冷間圧延上がりの厚さ(T)は最終焼鈍によっても変化はないから、実質的に最終的なアルミニウム材の厚さとなる。従って、所定化学組成のアルミニウム材料に上述した一連の工程、特に熱間圧延工程及び冷間圧延工程を施すことによって、厚さ(t)が125〜250μmのアルミニウム材であっても、最終(100)面方位占有率が高く、かつ、粒径が1500μm以上の粗大結晶粒の発生がなく、平均結晶粒径d(μm)が、70≦d≦2t+200を満たす本発明のアルミニウム材を得ることができる。
なお、本発明のアルミニウム材の製造に際し、上述の工程以外の工程、即ちアルミニウム材料の溶解・成分調整・スラブ鋳造、均熱処理、最終焼鈍は、常法に従えばよく、特に限定すべき工程の指定はない。また、洗浄も適宜行う。
なお、静電容量の測定は、エッチングされ、化成処理されたアルミニウム材について、例えば80g/lのホウ酸アンモニウム、30℃中で、白金板を対極として120Hzにて測定する等、常法に従って行えば良い。
以上の次第で、上述した、厚さが125〜250μmの電解コンデンサ電極用アルミニウム材において、結晶粒径が規定されるとともに、90%以上の(100)面方位占有率が確保され、かつ酸化膜厚が規定されているため、エッチングによって均一な長いトンネル型のエッチングピットを形成することができる。このため、均一で高い静電容量を得ることができる。
また、Al純度の好適化によれば、エッチングピットの成長により長いエッチングピットの形成が確かなものとなり、さらに高い静電容量を得ることができる。
また、Si含有量の好適化によれば、結晶粒の粗大化が抑制されて、確実に高い(100)面方位占有率を得て静電容量の増大が可能となる。
また、Fe含有量の好適化によれば、中間焼鈍を施さずとも確実に高い(100)面方位占有率を得て静電容量の増大が可能となる。
また、本発明におけるCu含有量の好適化によれば、さらに溶解性を増してエッチングピットの成長が促進され、静電容量の増大が可能となる。
また、Pb,In,Sn,Sbのいずれか1種以上の添加によれば、初期のエッチングピット発生が均一化されてさらに高い静電容量を得ることができる。
また、Ga,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr,Vのいずれか1種以上の添加によれば、エッチングピット径が拡大されて拡面率が向上してさらに高い静電容量を得ることができる。
また、B,Mg,Niの規制によれば、局部ピットを回避してさらに高い静電容量を得ることができる。
また、アルミニウム材の厚さの好適化によれば、厚肉化による高静電容量化の効果が得られる。
また、(100)面占有率の好適化によれば、エッチングによって確実に長いトンネル型エッチングピットが形成され、静電容量の増大が確実なものとなる。
また、最大結晶粒径の好適化によれば、均一なエッチングピットが確実に形成されて、静電容量の増大が確実なものとなる。
また、平均結晶粒径dと厚さ(t)との関係の好適化によれば、均一なエッチングピットが確実に形成されて、静電容量の増大が確実なものとなる。
また、中高圧用陽極材において高く均一な静電容量を得ることができる。
また、前記アルミニウム材を電極材として用いた電解コンデンサは、大きな均一な静電容量を有する電解コンデンサとなし得る。
この発明によって製造される電解コンデンサ電極用アルミニウム材および電解コンデンサは、実施例のものに限定されることはない。
〔試験1:アルミニウム材〕
まず、表1〜4に示す実施例No.1〜11、No.21〜41、実施例46〜69、実施例71〜93、比較例No.12〜20、比較例42〜45、比較例70、比較例94、95の各種組成のアルミニウム鋳塊を面削し、600℃×10時間の均質化処理を施した。次いで、異なる条件で熱間圧延、冷間圧延を施して厚さ(t)を70〜270μmとし、更に最終焼鈍を行ってアルミニウム材を作製した。最終焼鈍条件は各No.共通で500℃×10時間とした。
上述のようにして作製した各アルミニウム材について、次の方法により(100)面方位占有率及び、最大結晶粒径、平均結晶粒径及び酸化膜厚を調べた。
(100)面方位占有率及び最大結晶粒径は、アルミニウム材を塩酸:硝酸:弗酸=50:47:3の容積比を有する溶液中に浸漬し、結晶粒を現出させ、画像解析装置にて測定した。なお(100)面方位占有率については、アルミニウム材の幅方向の両端部および中央部の平均値とした。
平均結晶粒径(d)は、アルミニウム材を硼弗化水素酸:3%の液中にて、電圧:30V、時間:1分の条件にてエッチングし、結晶粒を現出させた後、求積法(JIS H 0501)により測定した。
酸化膜厚さは、ハンターホール法(M.S.Hunter and P.Fowle, J.Electrochem. Soc., 101[9], 483(1954)参照)により測定した。
これらの結果を表1〜4に示す。
次に、各アルミニウム材について、HCl:1mol/dmとHSO:3.5mol/dmを含む液温:75℃の水溶液に浸漬した後、電流密度:0.2A/cmで電解処理を施した。電解処理後のアルミニウム材をさらに前記組成の塩酸−硫酸混合水溶液に90℃にて360秒間浸漬し、エッチングされたアルミニウム材を得た。得られたアルミニウム材を、化成電圧:270VにてEIAJ規格に従い化成処理して陽極材とし、静電容量を測定した。その結果を比較例No.20の静電容量を100としたときの相対比較にて、併せて表1〜4に示す。
Figure 0005036740
Figure 0005036740
Figure 0005036740
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表1の結果より、アルミニウム材の組成、厚さ、(100)面方位占有率、最大結晶粒径、平均結晶粒径及び酸化膜厚が本発明の範囲内にある各実施例は、これらが本発明範囲を逸脱する比較例に比べて、エッチングにより静電容量を増大し得ることを確認した。比較例No.12,14,16では、最終焼鈍後に1500μm以上の粗大結晶粒が発生し、比較例No.13,15,17,18では(100)面方位占有率で90%以上を確保できないことがわかる。また、比較例No.19は、アルミニウム材厚さが250μm以上に厚くなっても、エッチピットがそれ以上に成長しないため、静電容量は実施例No.10(アルミニウム材厚さ:240μm)と比べても向上しないことを示している。
表2の結果より、所定量のPb,In,Sn,Sbの添加によってさらに静電容量を増大しうること確認した。
表3の結果より、所定量のGa,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr,Vの添加によってさらに静電容量を増大しうること確認した。
表4の結果より、不純物としてのB,Mg,Niを規制することによってさらに静電容量を増大しうること確認した。
〔試験2:アルミニウム材の製造方法〕
まず、表5に示すA〜Jの各種組成のアルミニウム鋳塊を面削した後、600℃×10時間の均質化処理を施した。その後、表6、7の各No.に示す条件(熱間圧延開始時の材料温度、熱間加工率)にて熱間圧延した。続いて、表6、7に示す冷間加工率R(%)で冷間圧延を実施し、冷間圧延上がりの厚さ(T):100〜250μmとし、更に最終焼鈍を行ってアルミニウム材を作製した。最終焼鈍条件は各No.共通で500℃×10時間とした。なお、本試験では冷間圧延上がりの厚さ(T)が最終的なアルミニウム材厚となる。
上述のようにして作製した各アルミニウム材について、(100)面方位占有率、最大結晶粒径、平均結晶粒径及び酸化膜厚を試験1と同じ方法により調べた。さらに、(100)面方位占有率については、試験1と同様の幅方向における平均値の他、幅方向のばらつきについて、端部と中央部の差が3%未満のものを○、3%以上のものを×として判定を行った。これらの結果を表6、7に示す。
次に、各アルミニウム材について、試験1と同じ条件にてエッチングし、さらに化成処理して陽極材とし、静電容量を測定した。その結果を表6については比較例No.122の静電容量を100としたときの相対比較にて示し、表7については同一合金の比較例(例えば、実施例No.125、126は比較例No.127)の静電容量を100としたときの相対比較にて示す。
Figure 0005036740
Figure 0005036740
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表6、7の結果より、所定化学組成のアルミニウム材料を用い、本発明範囲の条件で熱間圧延及び冷間圧延を施して所定厚さに作製した各実施例のアルミニウム材では、本発明範囲を逸脱する比較例に比べて(100)面方位占有率が高く、かつ(100)面方位占有率の幅方向のばらつきが小さい。また各実施例では、最大結晶粒径が1500μmを越えるような粗大結晶粒の発生がなく、平均結晶粒径が(d)と厚さ(t=T)との関係が70≦d≦2t+200を満たしており、酸化膜は2〜5nmであることを確認した。また、各実施例のアルミニウム材は比較例に比べて、エッチングにより静電容量を増大し得ることを確認した。
なお、比較例No.117、119は、(100)面方位占有率のばらつきが大きいために、静電容量のばらつきも大きいものであった。また、比較例No.124は実施例No.100と同等の静電容量を得たが、熱間圧延の開始温度が高いために表面に傷が発生して外観不良品であった。

Claims (7)

  1. Al純度が99.9質量%以上であって、Si:3〜30質量ppm、Fe:3〜18質量ppm、Cu:5〜70質量ppmを含有し、残部が不純物からなるアルミニウム材料に対して、均質化処理を施した後、熱間圧延工程において、材料温度が500℃〜610℃で圧延を開始するとともに、熱間加工率97.5〜99%で圧延を施し、その後、冷間圧延工程において、中間焼鈍を施すことなく、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)とが、−40R+4000≦T≦−100R+10000(但し、125≦T≦250)の関係を満たすように圧延を施し、さらに最終焼鈍を施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  2. 前記アルミニウム材料は、化学組成において、さらに、Pb,In,Sn,Sbのうちの1種以上を含有し、且つこれらの元素の合計量が0.3〜30質量ppmである請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  3. 前記アルミニウム材料は、化学組成において、さらに、Ga,Zn,Mn,Cr,Ti,Zr、Vのうちの1種以上を含有するものであり、且つGa含有量/10、Zn含有量/10、Mn含有量、Cr含有量、Ti含有量、Zr含有量、V含有量の合計が2〜50質量ppmである請求項1または2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  4. 前記アルミニウム材料は、化学組成において、不純物としてのB,Mg,Niが合計量で12質量ppm以下に規制されている請求項1〜3のいずれか記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  5. 熱間圧延の開始温度は520〜590℃である請求項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  6. 熱間加工率は98〜99%である請求項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  7. 冷間圧延工程において、冷間加工率R(%)と冷間圧延上がりの厚さT(μm)とが、−40R+4010<T<−100R+9970の関係を満たすように圧延を施す請求項1〜6のいずれかに記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
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