JP5036679B2 - タンパク質精製方法 - Google Patents

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Description

本発明はタンパク質の精製方法に関し、さらに詳しくは抗体などの生理活性タンパク質を含有する試料中から夾雑物としてのDNAを除去する方法に関する。
遺伝子組換え技術の発達によって、種々のタンパク質製剤が安定した供給量で提供されるようになった。特に、近年通常の医薬品に比べて選択性の高い様々な抗体医薬品が遺伝子組換え技術によって開発されており、臨床試験に入っている。
このような遺伝子組換え技術によって産生された生理活性タンパク質を含有する製剤においては、宿主DNAやウイルスの汚染によるDNA夾雑物を除去する必要がある。現在、バイオ医薬品におけるDNAの許容量は100pgDNA/一投与量以下であることが世界保健機構(WHO)により示されている。この基準を満たすために、一般には、宿主細胞から得られる生理活性タンパク質を含有する水性培地を陰イオン交換クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、もしくはこれらの組合せで処理することによりDNAを除去している。
特に、生理活性タンパク質が哺乳動物細胞を宿主として得られた抗体であるときには、プロテインAもしくはプロテインGがIgGのFc鎖に結合する性質を利用して、プロテインAもしくはプロテインGのアフィニティカラムクロマトグラフィー処理を行った後に種々のクロマトグラフィーで精製している。
例えば、特許文献1では、哺乳動物細胞培養から得られた抗体含有水性培地をプロテインAもしくはプロテインGカラムクロマトグラフィーに適用して抗体をカラムに吸収させ、次いで酸性溶液(濃度約0.1Mのクエン酸、pH3.0−3.5)を用いて抗体を溶出させ、得られる酸性溶出液をイオン交換カラムクロマトグラフィー、サイズ排除カラムクロマトグラフィーに順次適用して精製している。
しかし、これらの各種クロマトグラフィー工程やその組合せは時間、労力、コストがかかり、煩雑であり、また効果も安定していない。
従って、より簡単な方法で、確実にDNA夾雑物を除去でき、しかも生理活性タンパク質の損失が少なく、かつ実施コストの低い生理活性タンパク質、特に抗体の精製方法が求められている。
特表平5−504579号公報 特開昭61−12288号公報 国際公開第90/12874号パンフレット 特開平8−151398号公報 特表平8−506023号公報 国際公開第92/19759号パンフレット 国際公開第98/14580号パンフレット 国際公開第98/13388号パンフレット 国際公開第99/51743号パンフレット 特開平8−99902号公報 Sato et al., Cancer Res. 53: 1-6, 1993
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、驚くべきことに、生理活性タンパク質含有試料を低伝導度の酸性水溶液状態とし、緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させ、生じた粒子をフィルター濾過することにより、煩雑なクロマトグラフィー工程を行わずにDNA夾雑物を効率よく除去できることを見い出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)以下の段階:
1)生理活性タンパク質含有試料をpHが中性域の低伝導度水溶液状態とし;
2)生じる粒子を除去する、
を含む、生理活性タンパク質含有試料中のDNA夾雑物を除去する方法。
(2)以下の段階:
1)生理活性タンパク質含有試料を低伝導度の酸性またはアルカリ性水溶液状態とし;
2)得られる試料のpHを中性域に調整し;
3)生じる粒子を除去する、
を含む、生理活性タンパク質含有試料中のDNA夾雑物を除去する方法。
(3)以下の段階:
1)抗体含有試料をプロテインAもしくはプロテインGのアフィニティクロマトグラフィーに適用して、低伝導度の酸性水溶液で溶出し;
2)得られる溶出液に緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させ;
3)生じる粒子を除去する、
を含む、抗体含有試料中のDNA夾雑物を除去する方法。
(4)低伝導度の酸性水溶液の伝導度が、0〜100mMのモル濃度である前記(2)又は(3)に記載の方法。
(5)低伝導度の酸性水溶液のイオン強度が、0〜0.2である前記(2)又は(3)に記載の方法。
(6)低伝導度の酸性水溶液の導電率が、0〜300mS/mである前記(2)又は(3)に記載の方法。
(7)酸性水溶液が塩酸、クエン酸、酢酸の水溶液から選択される前記(2)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)酸性水溶液のpHが1.5〜3.9である前記(7)に記載の方法。
(9)処理後の生理活性タンパク質含有試料中のDNA夾雑物がDNA濃度22.5pg/ml以下である前記(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
(10)緩衝液がTris水溶液である前記(3)に記載の方法。
(11)緩衝液を添加してpHを4.3〜7.5に上昇させる前記(3)に記載の方法。(12)生理活性タンパク質が抗体である前記(1)又は(2)に記載の方法。
(13)抗体がヒト型化モノクローナル抗体である前記(3)又は(12)に記載の方法。
(14)抗体がヒト型化抗IL−6レセプター抗体である前記(13)に記載の方法。
(15)抗体がヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体である前記(13)に記載の方法。
(16)抗体がヒト型化抗副甲状腺ホルモン関連ペプチド抗体(抗PTHrP抗体)である前記(13)に記載の方法。
(17)抗体がヒト型化抗組織因子抗体である前記(13)に記載の方法。
(18)粒子をフィルター濾過によって除去する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(19)前記(1)又は(2)に記載の方法によって得られる精製生理活性タンパク質。(20)前記(3)に記載の方法によって得られる精製抗体。
(21)pHが中性域の低伝導度水溶液中で抗体−DNA複合体を実質的に含まない精製抗体。
(22)精製抗体中のDNA濃度が22.5pg/ml以下である精製抗体。
本発明の方法で精製する生理活性タンパク質含有試料に含まれる生理活性タンパク質は、例えば、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、エリスロポエチン(EPO)、トロンボポエチン等の造血因子、インターフェロン、IL−1やIL−6等のサイトカイン、モノクローナル抗体、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、ウロキナーゼ、血清アルブミン、血液凝固第VIII因子、レプチン、インシュリン、幹細胞成長因子(SCF)などを含むが、これらに限定されない。タンパク質の中でも、EPO、G−CSF、モノクローナル抗体等の抗体が好ましく、さらに好ましくはモノクローナル抗体である。プロテインAもしくはプロテインGアフィニティクロマトグラフィーを用いて実施する本発明の態様では、モノクローナル抗体が好ましい。
生理活性タンパク質とは、哺乳動物、特にヒトの生理活性タンパク質と実質的に同じ生物学的活性を有するものであり、天然由来のもの、および遺伝子組換え法により得られたものを含むが、好ましいのは遺伝子組換え法により得られたものである。遺伝子組換え法によって得られるタンパク質には天然タンパク質とアミノ酸配列が同じであるもの、あるいは該アミノ酸配列の1又は複数を欠失、置換、付加したもので前記生物学的活性を有するものを含む。さらには、生理活性タンパク質はPEG等により化学修飾されたものも含む。
生理活性タンパク質が糖鎖を有するタンパク質である場合、糖鎖の由来としては、特に制限はないが、哺乳動物細胞に付加される糖鎖が好ましい。哺乳動物細胞には、例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、BHK細胞、COS細胞、ヒト由来の細胞等があるが、この中でも、CHO細胞が最も好ましい。
生理活性タンパク質がEPOである場合には、EPOはいかなる方法で製造されたものでもよく、ヒト尿より種々の方法で抽出し、分離精製したもの、遺伝子工学的手法(例えば特許文献2)によりチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、BHK細胞、COS細胞、ヒト由来の細胞などに産生せしめ、種々の方法で抽出し分離精製したものが用いられる。さらには、PEG等により化学修飾されたEPOも含む(特許文献3参照)。さらに、糖鎖のついていないEPOをPEG等により化学修飾したものも含む。また、EPOのアミノ酸配列中のN−結合炭水化物鎖結合部位もしくはO−結合炭水化物鎖結合部位において、1以上のグリコシル化部位の数を増加させるように改変したEPO類似体も含む(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。さらには、糖鎖結合部位の数は変化させずに、シアル酸等の含量を増加させることにより糖鎖の量を増加させたものであってもよい。
生理活性タンパク質がG−CSFである場合には、G−CSFは高純度に精製されたG−CSFであれば全て使用できる。本発明におけるG−CSFは、いかなる方法で製造されたものでもよく、ヒト腫瘍細胞の細胞株を培養し、これから種々の方法で抽出し分離精製したもの、あるいは遺伝子工学的手法により大腸菌などの細菌類;イースト菌;チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、C127細胞、COS細胞などの動物由来の培養細胞などに産生せしめ、種々の方法で抽出し分離精製したものが用いられる。好ましくは大腸菌、イースト菌又はCHO細胞によって遺伝子組換え法を用いて生産されたものである。最も好ましくはCHO細胞によって遺伝子組換え法を用いて生産されたものである。さらには、PEG等により化学修飾されたG−CSFも含む(特許文献3参照)。
生理活性タンパク質がモノクローナル抗体である場合には、モノクローナル抗体はいかなる方法で製造されたものでもよい。モノクローナル抗体は、基本的には公知技術を使用し、感作抗原を通常の免疫方法にしたがって免疫し、得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって公知の親細胞と融合させ、通常のスクリーニング法により、モノクローナルな抗体産生細胞をスクリーニングすることによって作成できる。さらに、モノクローナル抗体は、ハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体に限られるものではなく、ヒトに対する異種抗原性を低下させること等を目的として人為的に改変されたキメラ抗体を含む。あるいは再構成(reshaped)したヒト型化抗体を本発明に用いることもできる。これはヒト以外の哺乳動物、たとえばマウス抗体の相補性決定領域によりヒト抗体の相補性決定領域を置換したものであり、その一般的な遺伝子組換手法も知られている。その既知方法を用いて、再構成ヒト型化抗体を得ることができる。
なお、必要に応じ、再構成ヒト型化抗体の相補性決定領域が適切な抗原結合部位を形成するように抗体の可変領域のフレームワーク(FR)領域のアミノ酸を置換してもよい(非特許文献1)。このような再構成ヒト型化抗体としてヒト型化抗IL−6レセプター抗体(hPM−1)が好ましく例示される(特許文献6を参照)。また、ヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体(特許文献7を参照)、ヒト型化抗副甲状腺ホルモン関連ペプチド抗体(抗PTHrP抗体)(特許文献8を参照)、ヒト型化抗組織因子抗体(特許文献9を参照)なども本発明で使用する好ましい抗体である。
さらに、トランスジェニック動物やファージディスプレイ等によって作製されたヒト抗体も好ましい。
本発明では、生理活性タンパク質含有試料もしくは抗体含有試料とは、好ましくは、培養により得られた生理活性タンパク質もしくは抗体を含むCHO細胞などの哺乳動物細胞の培養培地、あるいはこれに部分的精製などの一定の処理を施したものをいう。
本発明の好ましい態様では、以下の段階:
1)生理活性タンパク質含有試料をpHが中性域の低伝導度水溶液状態とし;
2)生じる粒子を除去する、
を含む方法によって、生理活性タンパク質含有試料中のDNA夾雑物を除去する。
本発明において、pHが中性域の低伝導度水溶液とは、通常、モル濃度が0〜100mM、好ましくは0〜50mM、さらに好ましくは0〜30mMの水溶液または、イオン強度が0〜0.2、好ましくは0〜0.12の水溶液または、導電率が0〜300mS/m、好ましくは0〜200mS/m、さらに好ましくは0〜150mS/mの水溶液であって、pH4〜8、好ましくはpH4.5〜7.5の水溶液をいう。
本発明の別の好ましい態様では、以下の段階:
1)生理活性タンパク質含有試料を低伝導度の酸性またはアルカリ性水溶液状態とし;
2)得られる試料のpHを中性域に調整し;
3)生じる粒子を除去する、
を含む方法によって、生理活性タンパク質含有試料中のDNA夾雑物を除去する。
本発明の別の好ましい態様では、生理活性タンパク質が抗体であるときに極めて有用であり、以下の段階:
1)抗体含有試料をプロテインAもしくはプロテインGのアフィニティクロマトグラフィーに適用して、低伝導度の酸性水溶液で溶出し;
2)得られる溶出液に緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させ;
3)生じる粒子を除去する、
を含む方法によって、抗体含有試料中のDNA夾雑物を除去する。
本発明の方法では、生理活性タンパク質含有試料を低伝導度の酸性水溶液状態とし、好ましくはプロテインAもしくはプロテインGアフィニティクロマトグラフィーを低伝導度の酸性水溶液で溶出させることによって低伝導度の酸性水溶液状態とする。本発明における低伝導度の酸性水溶液とは、通常、モル濃度が0〜100mM、好ましくは0〜50mM、さらに好ましくは0〜30mMの水溶液または、イオン強度が0〜0.2、好ましくは0〜0.12の水溶液または、導電率が0〜300mS/m、好ましくは0〜200mS/m、さらに好ましくは0〜150mS/mの水溶液であって、pH1.5〜3.9、好ましくはpH2.0〜3.9、さらに好ましくはpH2.0〜3.0の水溶液をいう。酸性水溶液は、塩酸、クエン酸、酢酸などの水溶液から選択してよい。精製しようとする生理活性タンパク質、抗体の種類により、使用する低伝導度の酸性水溶液の種類、伝導度、pHはそれぞれ異なっており、当業者は本明細書に記載の方法に従って予備試験を行うことにより、これらの最適条件を容易に設定できる。
本発明の方法では、生理活性タンパク質含有試料を低伝導度の酸性水溶液状態とした後、得られる試料に緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させる。あるいは、抗体含有試料をプロテインAもしくはプロテインGのアフィニティクロマトグラフィーに適用して、低伝導度の酸性水溶液で溶出し、得られる溶出液に緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させる。この段階で添加する緩衝液は、例えばTris−HCl緩衝液、リン酸緩衝液などを含み、更にはTris水溶液、NaHPO水溶液、NaOH水溶液などをも含むものである。中性域とは精製しようとする生理活性タンパク質、抗体の種類により、それぞれ異なっており、一般的にはpH4〜8、好ましくはpH4.3〜7.5、さらに好ましくはpH4.5〜7.5である。使用する緩衝液の種類、中性域のpHについては、当業者は本明細書に記載の方法に従って予備試験を行うことにより、最適条件を容易に設定できる。
また、本発明の方法で使用する低伝導度のアルカリ性水溶液とは、通常、モル濃度が0〜100mM、好ましくは0〜50mM、さらに好ましくは0〜30mMの水溶液または、イオン強度が0〜0.2、好ましくは0〜0.12の水溶液または、導電率が0〜300mS/m、好ましくは0〜200mS/m、さらに好ましくは0〜150mS/mの水溶液であって、一般にはpH7.5〜13である(pHは精製しようとする生理活性タンパク質、抗体の種類により、それぞれ異なっている)。
本発明の方法では、上記段階で中性域になった溶液は粒子(白濁)を生じる。この粒子をフィルター濾過によって除去することによってDNA夾雑物を効率よく除去することができる。濾過に用いるフィルターは、例えば、1.0〜0.2μmのCellulose Acetate Filter System(Corning製)もしくはTFFなどを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、上記粒子を除去するための方法としては遠心分離操作等も考えられ、粒子を効率的の除去できる手法であればよく、フィルター濾過に限定されるものではない。
本発明者らは特別の理論に拘束されるものではないが、この粒子は生理活性タンパク質とDNAとによって形成される複合体であると推定している。粒子をフィルター除去することによってDNA−生理活性タンパク質複合体中に含まれる生理活性タンパク質が少量ロスとなるが、生理活性タンパク質の全体からすると数%であり、後述する実施例に記載するように、生理活性タンパク質の約90%を回収することができた。
また、このDNA−生理活性タンパク質複合体が樹脂上で生じるためにプロテインAもしくはプロテインGカラムクロマトグラフィー単独ではDNA夾雑物とタンパク質の分離が効果的に行えないのではないか、と推測している。
本発明の方法により精製された生理活性タンパク質は、さらに陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、もしくはこれらの組合せなどにより精製して医薬製剤に用いることができる。
DNA定量法としてはスレッシュホールド総DNA定量法により測定し、測定に先だってDNA抽出操作を実施するが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法により、DNA夾雑物を極めて簡単な方法で、DNA濃度を極めて低濃度まで(例えば22.5pg/ml)効率よく除去することが可能となり、生理活性タンパク質、特に抗体の精製がはるかに効果的となった。また、本発明の方法によりコストを低減することができ、格別の技術的意義を有するものである。
本発明を以下の実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれに限定されない。本発明の記載に基づき種々の変更、修飾が当業者には可能であり、これらの変更、修飾も本発明に含まれる。
hPM−1(ヒト型化抗IL−6レセプター抗体)精製におけるプロテインAアフィニティクロマトグラフィーの緩衝液組成の検討
(1)検討材料(抗体含有試料)
hPM−1抗体(ヒト型化抗IL−6レセプター抗体)産生CHO細胞培養上清液(以下CMと略す)(細胞遠心除去済み:−80℃保存)含有試料は、上記CMを0.22μm Cellulose Acetate(CAと略す)Filter System(CORNING)を用いて濾過し、精製検討に使用した。なお、hPM−1抗体は、特許文献6の実施例10に記載されたヒトエロンゲーションファクターIαプロモーターを利用し、特許文献10の参考例2に記載された方法に準じて作製した。
(2)使用機器
塩酸溶出検討時
HPLC:L-6200 Intelligent Pump(HITACHI)
L-4200 UV-VIS Detector(HITACHI)
D-2500 Chromato-Integrator(HITACHI)
カラム:HR5/2(Pharmacia社)、5mmI.D.×20mmH
Media:POROS 50A(PerSeptive社)、0.4ml
Lot; A250-039、Code; SPECIAL
粒子検討時
HPLC:Waters PrepLC4000 System(Waters)
Waters2000 System Controller(Waters)
Waters486 Tunable Absorbance Detector(Waters)
Waters741 Data Module(Waters)
分光光度計:U-2000(HITACHI)
カラム:XK26(Pharmacia社)、26mmI.D.×100mmH
Media:POROS 50A(PerSeptive社)、53ml
Lot; A250-039、Code; SPECIAL
(3)分析、定量法
hPM−1定量法:直線濃度勾配法によるPLRP−Sカラム(ポリマーラボラトリーズ社)を用いる逆相HPLCにより定量する。
DNA量測定法:スレッシュホールド総DNA定量法により測定する。測定に先だってDNA抽出操作(DNAエキストラクターキット<和光純薬>等)を実施する。また、測定にはスレッシュホールド総DNA定量キット(モレキュラーデバイス社製)を用いる。
濁度測定法:粒子形成の状況をモニターするために測定サンプルを分光光度計U−2000(HITACHI)に供し、660nmにおける吸収を測定する。
(1)溶出条件の検討
プロテインAアフィニティークロマトグラフィーにおいて溶出液として用いる緩衝液組成を変更した検討を行い、hPM−1回収率及び溶出液によるDNA除去状況を確認した。上記抗体含有試料を以下の表1に示す条件でカラムにかけた。表1に示す平衡化緩衝液にてプロテインA樹脂を平衡化し、続いて上記抗体含有試料負荷その後、洗浄1、洗浄2、溶出と実施する。溶出プロファイルをA280nmで監視し、タンパク質のピークを単離した。なお、表中C−P Bufferはクエン酸−リン酸緩衝液を示す。
Figure 0005036679
溶出法1、2、3において、クロマトグラム上で差異は確認されなかった。
また、各溶出画分を300mM Tris溶液でpH7.0に調整したところ、塩酸溶出画分(溶出法2、溶出法3)では粒子が生じた。更に、粒子形成とhPM−1回収率及び残存DNA量との相関を求める検討をも行った。
粒子相関検討として、溶出法2における溶出液塩酸中にNaClを添加し、添加NaCl濃度(0mM、50mM、100mM)と各種要因との相関を求めた。添加NaCl濃度と各種要因との相関検討として、それぞれのNaCl添加によるProtein A溶出画分を300mM Tris溶液でpH7.0に調整したサンプルを濾過前、そのpH調整後サンプルを0.22μm CA Filterにて濾過したサンプルを濾過後とした。濾過前及び濾過後サンプルを上記測定法でhPM−1回収率(濾過後のみ)を測定し、残存DNA量を測定した。
回収率
各溶出条件におけるhPM−1回収率を測定した。その結果、溶出法1における回収率は98.6%と良好であった。また溶出法2における回収率では83.8%〜97.1%、溶出法3における回収率では83.5%〜93.7%とばらつきが生じたが、検討スケールが小さい要因(樹脂量:0.4ml)から生じるばらつきであると推測された。そこで、精製スケールをアップした検討(溶出法2)では安定してhPM−1回収率90%以上を示す事を確認した。従って、塩酸溶出の場合であっても、hPM−1の回収率は良好であることが判明した。
溶出液塩酸中の添加NaCl濃度と各種要因相関
溶出液塩酸中の添加NaCl濃度と各種要因相関を調べた結果を表2に示す。
Figure 0005036679
濾過後のhPM−1回収率は100mM NaCl添加サンプルで88%を示し、順に50mM NaCl添加の86%、0mM NaCl添加の81%であった。残存DNA量に関しては、濾過前後のサンプルでともに、0mM NaCl添加サンプルが低値を示し、特に濾過後の0mM NaCl添加サンプルでは11pg DNA/mg hPM−1と極めて低値であった。
また、pH調整後サンプルにおいて濁度の高値なサンプル程、濾過後のhPM−1回収率及び残存DNA量が低値を示している。この結果は、粒子形成にhPM−1及びDNAが関与している可能性が高い事を示すものである。おそらくpHを7.0に調整する事によりhPM−1とDNAが相互作用し粒子を生じると推測される。hPM−1回収率を高くするという点からは、添加NaCl濃度を増加させることが好ましく、逆に残存DNA量減少を重視するという点からは、溶出液塩酸中にNaClを無添加とすることが望ましい。
ヒト型化抗PTHrP抗体の精製
ヒト型化抗PTHrP抗体含有試料(CHO細胞で培養した培養上清を0.45+0.2μm CA SARTOBRAN Pフィルター(sartorius)で濾過したもの)をプロテインAアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いる方法で以下の条件により精製した。なお、PTHrP抗体は、特許文献8に記載の方法によって作製した。
実験条件
精製装置:AKTA explorer(Amersham Pharmacia Biotech)
カラム:HR5/5、C10、XK-26(Amersham Pharmacia Biotech)
樹脂:rProtein A Sepharose Fast Flow
負荷:培養上清直接負荷(pH6.6−7.5)
溶出画分調整:1M Tris水溶液により各種pHに調整し、0.2μm Cellulose Acetate(以下CAと略す)フィルター濾過によりDNAを除去(以下の(1)において条件を検討)。
プロテインAカラムを150mM NaCl入りクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で
十分に平衡化した後、上記抗体含有CMを負荷した。続いて結合していない不純物を150mM NaCl入りクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で洗浄、更に導電率を下げる目
的でクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で洗浄を行い、その後20mMクエン酸水溶液にて溶出を実施した。溶出プロファイルをA280nmで監視し、タンパク質ピークを分取した。このプロテインA溶出画分を用いて以下の条件検討を実施した。
(1)溶出後の残存DNA除去条件検討
残存DNAを効率的に除去するために、フィルター濾過時の最適pH条件を設定する検討を行った。プロテインA溶出画分を、1.0M Tris水溶液により以下の各検討pH(未調整(2.7)、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5)に調整した。その後、一定時間放置し、0.22μm CAフィルター濾過処理を行った。その後1.0M Tris水溶液によりpH7に調整し、DNA定量を行った。表3に各検討pH及び放置時間と残存DNAの結果示す。
Figure 0005036679
表から明らかなように、pH5.5、6.0における0、6、24時間放置すべてにおいてDNAが検出限界以下となった。またDNA除去状況に関してはpH5.5、6.0を中心としてpHが高く、又は低くなるにつれてDNA除去の効率が悪くなることが観察された。
ヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体の精製
ヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体含有試料(CHO細胞で培養した培養上清)をプロテインAアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いる方法で以下の表4に記載の条件により精製した。なお、抗HM1.24抗原モノクローナル抗体は、特許文献7に記載の方法によって作製した。
実験条件
カラム:rProtein A FF、5 mL(16 mmID × 25 mmH)
流速 :5 mL/min(150 cm/h)
サンプル:培養上清直接負荷
Figure 0005036679
プロテインAカラムを150mM NaCl入りクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で十分に平衡化した後、上記抗体含有CMを負荷した。続いて結合していない不純物を150mM NaCl入りクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で洗浄、更に導電率を下げる目的でクエン酸−リン酸緩衝液pH7.5で洗浄を行い、その後20mMクエン酸水溶液にて溶出を実施した。溶出プロファイルをA280nmで監視し、タンパク質ピークを分取した。このプロテインA溶出画分を用いて以下の条件検討を実施した。
残存DNAを効率的に除去するために、フィルター濾過時の最適pH条件を設定する検討を行った。プロテインA溶出画分を、1.0M Tris水溶液により以下の各検討pH(pH=4.5−7.5)に調整した。その後、一定時間放置し、0.22μm CAフィルター濾過処理を行った。その後1.0M Tris水溶液によりpH7に調整し、DNA定量及び逆相カラムによるヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体の定量を行った。表5にDNA量の測定結果を、また表6にヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体の収量測定の結果を示す。
Figure 0005036679
Figure 0005036679
Protein Aアフィニティークロマトグラフィー精製した後のサンプルにおいては大量のDNAが存在していたが、実験1ではpH7.5、6.5、5.5とpHの低下に従ってDNA量が減少しており、また時間は0時間の方がDNA除去率が高い傾向があった。実験2ではpH=4.5、5.0、5.5の条件で同様の実験を行ったが、この間においてはpHおよび時間に関係なく十分にDNAが同程度に除去されていた。更に回収量の計算からヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体はほとんど消失していないことが判明した。
エリスロポエチン(EPO)の精製
EPO含有試料(CHO細胞で培養:中外製薬製)を用いて以下の条件検討を実施する。
EPO含有試料組成(1mMリン酸緩衝液);
残存DNAを効率的に除去するために、フィルター濾過時の最適pH条件を設定する検討を行う。EPO含有試料に低伝導度の酸性溶液(2.5mM HCl水溶液)を添加し、更に20%塩酸を用いて低伝導度の酸性水溶液状態とし、更に試料DNAを添加する。1.0M Tris水溶液により以下の各検討pH(pH=5.0又は6.6)に調整し、続いて0.22μm CAフィルター濾過処理を行う。その後、ろ過前後の画分のDNA定量を行う。以上の検討によりDNAを多量に含んだEPO含有試料からDNA量が効率的に減少するのを確認する。
顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)の精製
G−CSF含有試料(CHO細胞で培養:中外製薬製)を用いて以下の条件検討を実施する。
G−CSF含有試料組成(20mM Tris−HCl緩衝液);
残存DNAを効率的に除去するために、フィルター濾過時の最適pH条件を設定する検討を行う。G−CSF含有試料に低伝導度の酸性溶液(2.5mM HCl水溶液)を添加し、更に20%塩酸を用いて低伝導度の酸性水溶液状態とし、更に試料DNAを添加する。1.0M Tris水溶液により以下の各検討pH(pH=4.3又は6.6)に調整し、続いて0.22μm CAフィルター濾過処理を行う。その後、ろ過前後の画分のDNA定量を行う。以上の検討によりDNAを多量に含んだG−CSF含有試料からDNA量が効率的に減少するのを確認する。
ウシ血清アルブミン(BSA)の精製
BSA含有試料を用いて以下の条件検討を実施する。
残存DNAを効率的に除去するために、フィルター濾過時の最適pH条件を設定する検討を行う。BSA含有試料に低伝導度の酸性溶液(2.5mM HCl水溶液)を添加し、更に20%塩酸を用いて低伝導度の酸性水溶液状態とし、更に試料DNAを添加する。1.0M Tris水溶液により以下の各検討pH(pH=4.9又は7.5)に調整し、続いて0.22μm CAフィルター濾過処理を行う。その後、ろ過前後の画分のDNA定量を行う。以上の検討によりDNAを多量に含んだBSA含有試料からDNA量が効率的に減少するのを確認する。

Claims (15)

  1. 以下の段階:
    1)抗体含有試料をプロテインAもしくはプロテインGのアフィニティクロマトグラフィーに適用すること、
    2)モル濃度が0〜100mMであり、イオン強度が0〜0.2であり、且つ導電率が0〜300mS/mである低伝導度の酸性水溶液で溶出すること、
    3)得られる溶出液に緩衝液を添加してpHを中性域に上昇させ、モル濃度が0〜100mMであり、イオン強度が0〜0.2であり、且つ導電率が0〜300mS/mである中性域の低伝導度水溶液状態とすること、及び
    4)生じる粒子を除去すること、
    を含む、抗体含有試料中のDNA夾雑物を除去する方法。
  2. 酸性水溶液が塩酸、クエン酸、酢酸の水溶液から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 酸性水溶液のpHが1.5〜3.9である請求項2に記載の方法。
  4. 処理後の抗体含有試料中のDNA夾雑物がDNA濃度22.5pg/ml以下である請求項1または2に記載の方法。
  5. 緩衝液がTris水溶液である請求項1に記載の方法。
  6. 緩衝液を添加してpHを4.3〜7.5に上昇させる請求項1に記載の方法。
  7. 抗体がヒト型化モノクローナル抗体である請求項1に記載の方法。
  8. 抗体がヒト型化抗IL−6レセプター抗体である請求項7に記載の方法。
  9. 抗体がヒト型化抗HM1.24抗原モノクローナル抗体である請求項7に記載の方法。
  10. 抗体がヒト型化抗副甲状腺ホルモン関連ペプチド抗体(抗PTHrP抗体)である請求項7に記載の方法。
  11. 抗体がヒト型化抗組織因子抗体である請求項7に記載の方法。
  12. 粒子をフィルター濾過によって除去する請求項1に記載の方法。
  13. 請求項1に記載の方法の工程を含む、精製抗体の製造方法。
  14. 請求項13に記載の方法で製造した精製抗体を含有する医薬品の製造方法。
  15. 抗体含有試料をプロテインAもしくはプロテインGのアフィニティクロマトグラフィーに適用した後、且つ、モル濃度が0〜100mMであり、イオン強度が0〜0.2であり、且つ導電率が0〜300mS/mである低伝導度の酸性水溶液で溶出する前に、モル濃度が0〜100mMであり、イオン強度が0〜0.2であり、且つ導電率が0〜300mS/mである低伝導度の水溶液でカラムを洗浄すること、を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
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