JP5036374B2 - ペースト材料 - Google Patents

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Description

本発明は、磁界の作用により連動させることで非接触の表面処理を行うためのペースト材料に関するもので、金属材料,樹脂材料等の表面に対して研磨,洗浄等の表面処理をするのに適したペースト材料に関する。
研磨対象の表面を精密研磨するための研磨技術として、例えばラッピング,CMP(Chemical Mechanical Polishing),フロートポリッシングなどの加工方法がよく知られている。
また、磁気を利用した仕上げ研磨として、磁性流体(MF:Magnetic Fluid)や磁気粘性流体(MRF:Magneto Rheological Fluid)を使用する研磨技術が知られており、MFやMRFを研磨粒子と混合させ、磁界により混合液を運動させることで研磨を行っている。
この磁気研磨液(ペースト材料)は、MFやMRFに研磨粒子を混合させて形成される。そして、その磁気研磨液を磁界発生源である永久磁石を備えた研磨バイトの周りに付着させると、磁気吸引力によりMFやMRF中の強磁性粒子(例えば、鉄粒子),マグネタイト粒子が、多数凝集して磁気クラスタを形成する。この磁気クラスタは、磁束に沿うので研磨対象に対立して針状に多数が立ち並ぶ態様を採る。よって、磁気研磨液が研磨バイトに付着して磁気ブラシとなる。
そして、磁気ブラシ或いは研磨対象が回転動作することにより、両者間の相対運動により磁気ブラシが研磨対象の表面を接触した状態で移動する。その結果、研磨対象の表面の凹凸を研磨粒子を伴う磁気ブラシが研磨し、より平滑な表面が得られ、非接触の流体研磨(表面処理)が行なわれる。
このような磁界の作用により非接触の流体研磨を行なうための磁気研磨液に関する技術としては、例えば、特許文献1に開示された発明がある。この特許文献1には、溶媒中に強磁性粒子、ケロシン等を混合した複合流体に、非磁性の研磨粒子を混合させ、さらに増粘剤としてαセルロース等を混合させた磁気研磨液が開示されている。
国際公開WO2006/030854
しかしながら、そうした従来の磁気研磨の技術では以下に示すような問題がある。MFによる磁気研磨では、磁界を作用させた際に磁性粒子の固定が弱く、研磨効率が低いため長時間の磁気研磨が必要になる。また、MFは粒子径10nm程度の磁性粒子を均一に分散させたものであるため、研磨加工後の洗浄が困難であり、微小な隙間に磁性粒子がつまってしまい、除去できなくなる問題が起きる。
MRFによる研磨は、強磁性の磁性粒子が磁界により針状に強く固定し、いわゆる磁気クラスタをなし、この磁気クラスタにより研磨粒子が研磨面に押し付けられることで研磨を行うが、磁気クラスタの制御が難しく、研磨対象の表面に深いスクラッチ痕ができ易く、精細な仕上げ加工への適用に改善の余地がある。
さらに磁気研磨液を構成する研磨粒子は、一般にアルミナ等の非磁性粒子が用いられている。この非磁性粒子の一部は、研磨バイトの磁石による外部磁界の影響で磁気クラスタにトラップされず、磁気ブラシから染み出してしまう。そのため、加工面を汚染させたり、研磨効率の低下を招く等の問題を有する。
また、特許文献1に開示されたαセルロース等の増粘剤は、磁気クラスタを保持するように作用するものであり、その結果、多数の研磨粒子が研磨対象の表面に接触できる状態を促進し、研磨を高効率に行なうために用いられている。
ところで、溶媒として水を用いた場合、可燃性が無く防爆構造や局所排気の設備をとる必要が無く、設備コストが低減化されると共に、環境安全性の面からも好ましい。しかし、特許文献1で用いられたαセルロース等の増粘剤は水に溶解するため使用できないという問題を有する。
また、本発明者らは、先に、特願2006−159529にて、「磁性粒子と、アルミナ等の非磁性粒子の研磨粒子と、溶媒である水と、水に溶解しない樹脂粒子と、の4成分を含む磁気研磨液」を提案した。そして、樹脂粒子の具体例として、ポリメチルメタクリレートを例示した。
この先願に係る発明では、磁界を作用させた際は、磁性粒子が互いに吸着しあうが、このとき、磁性粒子の間に水に不溶性の樹脂粒子が存在している。よって、研磨バイトの運動に連動する際は、樹脂粒子が弾性変形するため、流体研磨における加工の圧力が低減し、スクラッチが起こりにくくなる。つまり、樹脂粒子は、弾性部材の機能を発現する。
また、樹脂粒子は分散して各組成の間に挟まった状態で存在するため、磁性粒子の集合体(磁気クラスタ)は、全体的に膨らみを持つ態様となる。樹脂粒子は、磁気クラスタ全体のかさを増すスペーサ部材の機能を発現することになる。従って、磁気クラスタは、磁界発生源からの張り出しが大きくなり、研磨対象に対して研磨バイトの間隔を広く設定することができ、磁気研磨の利便性が増す。
この場合、樹脂粒子は溶媒に溶解しない樹脂材料から形成するため、その溶媒である水との干渉が無く、研磨能力を良好に得ることができる。
よって、上記の先願の発明では、上記の各効果により、高度に精密な表面研磨が行なえ、樹脂等が混在することからブラシとしては弾性があって柔らかいという特性を有することになる。
このように、先願発明では、ある点から見るとすばらしい磁気研磨液を提供することができた。そして、PMMA等の樹脂粒子を混合した磁気研磨液の場合、仕上げ研磨としての効果は非常に研磨効率が高いが、例えば、表面粗さRy=5μm以上の比較的粗い研磨対象物に対する研磨は、時間がかかってしまう。これは、樹脂等を混在させることでブラシ自体が弾性があり、柔らかいためと思われる。
さらに、非磁性粒子の一部は、研磨バイトの磁石による外部磁界及び研磨バイトの回転運動による遠心力の影響で、磁気クラスタにトラップされず、磁気ブラシから染み出してしまうという問題も生じる。その結果、磁気ブラシから染み出しにより非磁性粒子が研磨対象の加工面を汚染させることになり、また、染み出しによる非磁性粒子である研磨粒子の量の低下に伴う研磨効率の低下を招く。さらに、樹脂成分を入れることで、磁性粒子の体積割合が低下するため、磁界による保持力が低下し、研磨効率が低下するという問題を有する。
図1は、従来のアルミナ等の非磁性粒子を研磨粒子42として用いた場合の磁気研磨システムを模式的に示した図である。磁性粒子41,非磁性粒子42並びに溶媒44を有する磁気研磨液が、磁気吸引力により磁気クラスタを形成して永久磁石20を有する研磨バイト2に付着している。図示するように、非磁性粒子42よりも磁性粒子41の方が強く永久磁石20に引き寄せられるとともに、研磨バイトの回転動作による遠心力の影響があることから、研磨粒子42が磁気クラスタの外側に位置し、また、非磁性粒子である研磨粒子42の一部が押し出され磁気ブラシから染み出しによる非磁性粒子となる。
この発明は上記した課題を解決するもので、その目的は、研磨等の処理効率の良いペースト材料を提供することにあり、さらに他の目的は、今まで自動研磨方式では研磨できなかった樹脂材料も研磨可能にすることにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係るペースト材料は、表面処理を行うために、処理対象物と非接触に対面する磁界発生源の周辺に存在させ、磁場の作用により連動させるペースト材料であって、少なくとも磁気クラスタを形成するための磁性粒子と、磁性を有する処理粒子と、溶媒とを含むものを前提とする。
表面処理は、例えば、研磨処理や洗浄処理などがある。研磨処理とした場合、ペースト材料は、流体研磨を行うために、研磨対象と非接触に対面する研磨バイトの周辺に存在させ、磁場の作用により連動させる磁気研磨液(ペースト材料)であって、少なくとも磁気クラスタを形成するための磁性粒子と、磁性を有する研磨粒子と、溶媒とを含むように構成することもできる。
そして、本発明は前記の前提のもとで、前記処理粒子は、原料造粒粉の加圧成形体を焼結させたものを機械的な力で粉砕したフェライト粒子とした。
「機械的な力で粉砕」は、加圧して砕くことで、例えば、粉砕機や、クラッシャーや、ボールミルなどを用いて粉砕することを言う。フェライトは、例えばMnZn系を用いることができるが、それ以外のものでも良い。
処理粒子は、飽和磁化(Bs)が100mT以上とするとよい。また、前記磁性粒子は体積磁化において7kG以上の飽和磁化を有する磁性材料から形成するとよい。さらに、溶媒は水であり、前記磁性粒子はコバルト(粉)とするとよい。
溶媒が水の場合は、磁性粒子はコバルト(粉)、センダスト(登録商標)等を用いることができる。また、溶媒が有機溶媒の場合は、磁性粒子は鉄(粉)、コバルト、センダスト(登録商標)等を用いることができる。
また、溶媒を水とした場合、乾燥抑制および分散状態の安定性を向上させる添加物としてグリセリン等の多価アルコールを加えるとよい。また、ペースト材料には、処理対象(研磨対象)や処理装置(研磨装置)などへの錆を抑制する防錆剤を混合することがよい。さらに、磁性粒子は水に対して酸化耐性を有する磁性材料から形成することがよい。
一方、前記磁性粒子は鉄としてもよい。さらに、前記溶媒は油脂であり、前記磁性粒子は鉄としてもよい。特に研磨対象がアルミの場合、油脂を使用することで低公害化を図ることができる。
また、前記磁性粒子は、非球形粒子とするとよい。磁性粒子(磁性粉)を非球形粒子とすると、空間を持った凝集体を形成し、水を吸収しやすい状態となる。その結果、磁性粒子が沈殿しにくくなり、分散安定性の高い研磨液となる。
さらにまた、前記溶媒中に、その溶媒に対して不溶解性な低融点樹脂粉末を均一に混合させるようにするとよい。このとき、前記溶媒は、植物油脂とするとよい。低融点樹脂粉末は、例えば100℃以下程度のものとする。これは、融点が100℃程度の樹脂の分子量は、1000程度であるが、融点が120℃程度の樹脂の分子量は10000程度となり、硬くなる。そして、100℃を越えた温度付近で、分子量が急激に増加する分岐点となる。そのため、係る増加する前の100℃以下の樹脂が低融点樹脂粉末といえる。
そして、より好ましくは、前記低融点樹脂粉末の融点が40℃以上から80℃以下とすることである。これは、樹脂粒子は、融点が低すぎると環境温度の変化により液体化してフェライト粒子の沈降を引き起こすため下限は40℃以上が好ましい。しかし、高温すぎると硬くなり、溶媒との相溶性が低下するため上限は80℃以下がよい。
前記処理粒子は、角部を有する形状とするとよい。このように、粒子形状に角部を持たせるには、焼結体を機械力により粉砕した粒子を使用するとよい。角部を有することで、研磨力等が向上する。
本発明では、処理粒子(研磨粒子)を磁性を有する処理粒子とした。そのため、処理粒子自体も磁界発生源(バイトの永久磁石等)に引き寄せられて磁性粒子に押し出されることがなく、また磁界発生源(研磨バイト)の回転動作による遠心力で処理粒子が磁気クラスタの外側に押し出させることもない。その結果、処理粒子は磁気クラスタに確実にトラップされ、磁気ブラシから染み出ることが抑制される。よって、研磨効率が向上する。
処理粒子の飽和磁化(Bs)が100mT未満になると、研磨に時間がかかったり、研磨前の表面荒さが粗いと研磨できなくなる。よって、処理粒子の飽和磁化(Bs)が100mT以上とするのがよい。もちろん、100mT未満でも研磨は可能であるため、100mT以上が必須の要件ではない。
磁性粒子は水に対して酸化耐性を有する磁性材料から形成し、磁性材料は体積磁化において7kG以上の飽和磁化を有する磁性材料とした場合、ペースト材料(磁気研磨液)の処理特性(研磨特性)の劣化を防ぐことができ、研磨能力が高く得られる。
溶媒として水を使用した場合、可燃性がなく防爆構造や局所排気の設備をとる必要が無く、設備コストが低減化されると共に、環境安全性の面からも好ましい。さらに、樹脂粒子を加えた場合には、磁場を作用させた際は磁性粒子が互いに吸着し合い、このとき、磁性粒子の間に水に不溶性の樹脂粒子が存在している。そして、研磨バイト等の磁界発生源の運動に連動する際は、樹脂粒子が弾性を示して変形する動きとなるため、流体研磨における加工の圧力が低減し、樹脂粒子は弾性部材の機能を発現する。その結果、スクラッチが起こりにくくなる。
この樹脂粒子は分散して各組成の間に挟まった状態に存在し、磁性粒子の集合体(磁気クラスタ)は全体的に膨らみを持つことになる。つまり、樹脂粒子は磁気クラスタ全体のかさを増すスペーサ部材の機能を発現する。したがって、磁気クラスタは磁界発生源側からの張り出しが大きくなり、研磨対象に対して研磨バイトの間隔を広く設定することができ、磁気研磨の利便性が増す。この場合、樹脂粒子は溶媒に溶解しない樹脂材料から形成するので、その溶媒である水との干渉がなく、研磨能力を良好に得ることができ、高度に精密な表面研磨が行える。なお、従来一般に用いられたαセルロースは水に溶解するため、使用できない。
添加剤としてグリセリン等の多価アルコールを加えた場合、蒸発を抑制することができ、分散状態の安定性を向上できる。また、防錆剤を添加するので研磨対象や研磨装置の錆を防止できる。
また前記樹脂粒子とは異なり、溶媒中に当該溶媒に不溶解な低融点樹脂粉末を混合するようにした場合、樹脂粒子と溶媒とが、相溶性により形状を維持しつつ応力による流動性のあるものとすることができる。外力が作用しない無応力となる際は、低融点樹脂粉末が、溶媒中のフェライト粒子を保持するので沈降を抑えることができる。また、仮に沈殿したとしても、混合が容易に行なえる。そして、外力の作用時には溶媒の流動性により流動することができる。よって、このペースト材料を研磨処理等に用いた場合、粘度上昇による研磨力の低下を防止することができる。
低融点樹脂粉末を少量だけ混合した場合、フェライト粒子と溶媒の分離を引き起こすが、フェライト粒子の間に樹脂粒子が存在するため分散性はよくなり、混合が容易になるので少量の混合であっても有効である。この低融点樹脂粉末の混合量は、当該樹脂粒子の融点,粒子径および磁気研磨液の形状維持度,粘度に応じて決定することになる。
低融点樹脂粉末の融点は、例えば100℃以下程度のものとする。これは、融点が100℃程度の樹脂の分子量は、1000程度であるが、融点が120℃程度の樹脂の分子量は10000程度となり、硬くなる。そして、100℃を越えた温度付近で、分子量が急激に増加する分岐点となる。そのため、係る増加する前の100℃以下の樹脂が低融点の樹脂といえる。
さらに、低融点樹脂粉末は、融点が低すぎると環境温度の変化により液体化してフェライト粒子の沈降を引き起こすため融点は40℃以上が好ましい。しかし、高温すぎると硬くなり、溶媒との相溶性が低下するため上限は80℃以下がよい。植物油脂に溶解しない樹脂材料としては、例えばポリエチレン、ポリスチレンなどがある。なお、前記樹脂粒子と低融点樹脂粉末は、作用・効果とも異なるものである。
本発明に係るペースト材料では、処理粒子がしみ出ることが無く研磨効率が良好となる。さらに、研磨対象の表面を汚染することなく研磨できる。従来は、非磁性の研磨粒子を磁気クラスタに保持するために樹脂等を添加することを必須の構成としていたが、本発明では、磁性を有する処理粒子を用いることで、処理粒子そのものが磁気クラスタを形成する効果を発揮することになる。また、処理粒子自体に磁性を持たせることで、磁気バイト等の磁界発生源につく磁気ブラシの付着度が高くなり、磁界発生源(処理バイト)の動きに合わせて磁気ブラシの動きが改善されることからも、研磨効率が高くなる。
さらに、磁性を有する処理粒子として、フェライト粒子を用いた場合、粗い加工面を研磨する点で効果がある。
図2は本発明の好適な一実施の形態を示している。本実施形態では、ペースト材料をいわゆる磁気研磨に使用する。本形態において、磁気研磨を行う構成には磁界発生源(20)を有する研磨バイト2を備え、研磨対象1はy軸ステージ3に固定し、その研磨対象1に対して研磨バイト2が非接触に対面する配置とし、研磨対象1との間に磁気研磨液4を存在させて当該磁気研磨液4には研磨粒子を混合しておき、研磨バイト2にはこれと連係させた駆動手段5を起動することにより所定の運動動作を行わせ、そしてy軸ステージ3を起動することにより研磨対象1にはy軸について所定の運動動作を行わせ、磁気研磨液4に生成した磁気クラスタにより流体研磨を行うようになっている。
研磨バイト2は、先端に永久磁石20を設けて磁界の発生源としている。磁界発生源としては永久磁石20に限らず、例えば電磁石なども好ましく適用でき、磁気研磨液4に対して磁界を作用し得るものであればよい。磁場の発生は時間的に定常的である必要はなく、時間的に変動的な磁場を発生させることもよい。
駆動手段5は、少なくともx軸,z軸について多軸制御の機能を有するものとし、当該駆動手段5を起動することにより研磨バイト2には回転動作およびx軸,z軸について所定に移動する運動動作を行わせる。もちろん、一軸方向に往復運動させるようにしても良い。駆動手段5としては例えばNC工作機を用いればよく、ボール盤,旋盤,NC旋盤,フライス盤などの回転軸(チャック部)に研磨バイト2の軸部を取り付けし、着脱を行うようにする。
図3は本発明に係る磁気研磨液を模式的に示す説明図であり、磁界が作用した状況を示し、いわゆる磁気クラスタを示している。
磁気研磨液4は、少なくとも磁性粒子41と、磁性を有する研磨粒子45と、溶媒44との3成分を含む。溶媒44は、水とした。そして、乾燥抑制および分散状態の安定性を向上させる添加物としてグリセリン等の多価アルコールを加えてもよい。この磁気研磨液4には、研磨対象1や研磨装置などへの錆を抑制する防錆剤を混合するとよい。防錆剤には例えばアニオン系界面活性剤などを用い、研磨能力に悪影響がない適宜な量を添加する。この磁気研磨液4は研磨対象1と研磨バイト2との狭間へ供給手段により供給するようになっている。
本実施形態では、研磨粒子45は、磁性体から構成され、例えばMnZn系その他のフェライト粉末から形成される。このように研磨粒子45が磁性を有しているので、研磨粒子45と磁性粒子41が共に永久磁石に引き寄せられる。その結果、図3に示すように、磁性粒子41に研磨粒子45が取り込まれる形で磁気クラスタを形成する。
本実施形態では、磁性を有する研磨粒子45を備えることで、樹脂等の造粘剤を用いなくても良くなり、本実施形態のように造粘剤を用いない場合、磁性粒子41の体積割合が低下することながなく、磁界による保持力が低下しないので、研磨効率が高くなる。
また、本実施形態の研磨粒子は、磁性を有する材料から構成したため、硬い。よって、粗い研磨が可能となる(適する)。
また、MnZn系のフェライトを用いた場合、一般に飽和磁化が400mTある。そして、研磨粒子45の平均粒子径は、0.01μmから100μmとする。なお、研磨粒子45の粒子径や種類は、研磨対象1の材質や面粗さにより適宜に変更,設定すればよい。
本実施形態では溶媒44は水とするため、磁性粒子41は水に対して酸化耐性を有する磁性材料から形成するのがよく、体積磁化(4πM)において7kG以上の飽和磁化を有する磁性材料から形成している。具体的には磁性粒子はコバルトから形成することが好ましい。
この磁性粒子41は、平均粒子径を0.01μmから500μmとし、より好ましくは0.5μmから50μmに設定することがよい。これは平均粒子径が過剰に小さいときは磁場による応答が極端に弱くなり研磨できなくなる問題を生じ、逆に粒子径が過大では分散状態の安定性が悪くなり研磨について制御が難しくなるためである。
なお、磁性粒子41として、鉄や鉄系の合金など、水に対する酸化耐性の面で不利になる磁性材料を利用することもできる。すなわち、係る磁性材料では、例えば表面を被覆して水と反応しないようにすればよく、耐水,耐酸化について適切な対策を施すことにより不都合なく使用することができる。
本実施形態の溶媒は水を用いたが、有機溶媒を用いても良い。但し、その場合、引火を抑制するために防爆構造にしたり、局所排気を行なうようにする。
また、磁性粒子として鉄を用いることもできる。
また、樹脂粒子をさらに混在させても良い。この場合、樹脂粒子は溶媒44に溶解しない樹脂材料から形成し、平均粒子径を数μmから数百μmとするのがよい。樹脂粒子の形状は例えば球形状とすればよく、あるいは繊維状等の非球形状に形成することもよい。水に溶解しない樹脂材料では、例えばポリエチレン(PE),ポリスチレン(PS),ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ塩化ビニル(PVC)などが利用できる。この樹脂粒子の形状は、球形の他に繊維状等の非球形粒子でも良い。
研磨バイト2の運動動作は、例えば研磨対象1の表面に関してくまなく走査する動作としたり、あるいはy軸ステージ3および駆動手段5の動作設定により、研磨対象1にはx−y平面について所定の運動動作を行わせることもよい。このとき、研磨バイト2の周辺には磁気研磨液4を供給し、研磨バイト2には当該軸方向において正逆反転する回転動作を行わせる。あるいは所定に振動させる振動動作を行わせることもよい。
研磨バイト2と研磨対象1との間には磁気研磨液4が存在し、当該磁気研磨液4は研磨粒子42を含み、永久磁石20により磁気研磨液4に時間的に定常的あるいは変動的な磁場が加わると磁気クラスタが生成する。つまり、磁気研磨液中の磁性粒子41が、磁気吸引力により多数凝集して磁気クラス夕となる。磁気クラス夕は、磁束に沿うので研磨対象1に対立して針状に多数が立ち並び、これにより磁気研磨液中に存在する研磨粒子42が研磨対象1の表面に抑えつけられる。このとき、研磨バイト2と研磨対象1とは相対運動することから、研磨粒子42は研磨対象1の表面上を接触しつつ運動して切削(研削)を行う。
磁気研磨液4に磁場を作用させた際は、図3に示すように、磁性粒子41が互いに吸着し合う。さらに、研磨粒子45をフェライト粉末などの磁性体から構成したため、研磨粒子は研磨バイトの磁石によって磁気ブラシ内にとどまって外部に流出するのを抑制でき、効率の良い研磨を行なうと共に、研磨作業が簡単に行なえる。
溶媒44は水とし、有機溶媒は使用しないので防爆構造や局所排気が必要なく、環境安全性の面で有利になる。添加剤としてグリセリン等の多価アルコールを加えているので、蒸発を抑制することができ、分散状態の安定性を向上できる。また、防錆剤を添加するので研磨対象1や研磨装置の錆を防止できる。
また、磁性粒子41は水に対して酸化耐性を有する磁性材料から形成し、磁性材料は体積磁化(4πM)において7kG以上の飽和磁化を有する磁性材料とするので、磁気研磨液の研磨特性の劣化を防ぐことができ、研磨能力が高く得られる。
図2に示す磁気研磨のための構成により試料の研磨を行った。つまり、研磨能力に関する本発明の効果を実証するため、磁気研磨液は組成を変更した複数を用意し、それぞれの磁気研磨液により試料の研磨を行い、研磨後の表面粗さRa(算術平均粗さ),Ry(最大粗さ)を評価した。
磁気研磨液は、組成として、コバルト(磁性粒子41)、フェライト粉末(研磨粒子42)と、水(溶媒)とを表1に示すwt%とし、さらにグリセリンを水に対して3%混合の割合で添加し、これらを均一に混合することにより2種類の実施例を調製した。この実施例1では、樹脂粒子は用いないものとした。また、実施例2として樹脂粒子を混在させた。また比較例として、研磨粒子としてアルミナを用い、さらに、樹脂粒子として粒子径20μmを加えたものを調整した。
Figure 0005036374
研磨対象は、アクリル樹脂からなる板片(Ry=5.7μm)とし、その表面の研磨を行った。この研磨対象にはx軸方向に、2mm/secで30mmの往復運動を行わせた。磁界発生源の永久磁石20にはネオジウム磁石を用い、研磨時間は10分とした。表面粗さは表面粗さ段差計により測定し、これにはテンコール社製P−10を使用した。研磨対象の研磨を行ったところ、図4に示すような結果を得た。
図4は、樹脂粒子を含まない実施例1の研磨対象の研磨前後の表面粗さを示している。表面粗さは表面粗さ段差計(テンコール社製:P−10)により測定した。図から明らかなように、実施例1は、研磨前のRy=5.7μmの表面粗さ研磨対象がRy=0.14μmの透明な表面が得られた。なお、比較例では全く研磨できなかった。
次に、研磨時間と研磨粗さの関係に関する本発明の効果を実証するため、上記の実施例1,2について研磨時間を変えて研磨粗さを測定した。その結果、表2,図5に示す結果を得た。Ryが0.2μm以下で目視で透明になる。よって、1分以上で研磨面が透明になることが確認できた。なお、研磨時間が10分間の場合、比較例のものでは研磨できなかった。
Figure 0005036374
図6は、研磨時間に対する研磨粗さを示す図である。また、右側に示す写真図は、研磨対象がアクリル樹脂に対して表面を研磨し、処理後のアクリル樹脂(裏面側は透明)を書類に上に置き、上から目視した状態を示している。研磨時間が1分間から目視が可能となり、目視で透明となるRy=0.2μmとすると、実施例1の場合5分間で所望の特性を達成することができ、研磨効率に優れていることが確認できた。
次に、本発明の前提となる湿式の研磨方式と、乾式の研磨方式(比較例)による比較を行なった。フェライト粉末としてはMnZn系フェライトを用いた。フェライト粉末は、原料造粒扮の加圧成型体を焼結させたものを粉砕機で粉砕したものを用いた。粉砕した後には特別な工程を必要としない。磁性粒子はコバルトを用いた。また、溶媒は水とした。一方、乾式のものは、磁性粒子をコバルトとし、研磨粒子をフェライトとし、溶媒はない。
これにより、図7から図9,表3示すように、湿式の研磨の方が、表面粗さも小さくなると共に、透過率も高くなることが確認できる。具体的には、湿式では研磨時間5分間で透過率が88%以上となる。これに対し、乾式では研磨時間が5分間の場合、透過率は72%程度にとどまり、研磨時間が10分間でも透過率は79%程度となる。さらに、乾式の場合、溶媒がないのでち砥粒が分散しにくく、研磨ムラが多くなる。
Figure 0005036374
次に、研磨対象をモデリングワックス(モデリング用ワックス)として研磨処理を行なった。モデリングワックスは、デザイン設計分野において形状を確認する目的から、原型を作る際に使用される材料である。このモデリングワックスは、軟らかく、加工性がよい特徴がある。磁気研磨液としては、磁性粒子がコバルト粉(50wt%)、研磨粒子がフェライト(24wt%)、溶媒が水(23wt%)、添加剤がグリセリン(保湿剤)(3wt%)とした。
その結果、研磨前がRa:0.81μm,Ry:8.49μmであるのに対し、研磨後はRa:0.20μm,Ry:1.99μmとなり、表面粗さは1/4以下に改善され、表面の光沢を得ることができた。
また、研磨対象をアルミとした場合について、同様の実験を行なった。磁気研磨液としては、磁性粒子が鉄(37.5wt%)、研磨粒子がフェライト(37.5wt%)、溶媒が油脂(25wt%)のものを用いた。すると、研磨前がRa:0.884μm,Ry:6.033μmであるのに対し、研磨後はRa:0.280μm,Ry:2.723μmとなった。
次に、磁気研磨液を構成する磁性粒子の形状による磁気研磨液の特性を検証した。具体的には、磁性粒子の形状として、球形のものと非球形のものをそれぞれ作製し、評価した。磁気研磨液は、組成として、磁性粒子がセンダスト(26wt%)、研磨粒子がフェライト(26wt%)、溶媒が水(48wt%)とした。研磨前の試料粗さは、Ra:1.056μm,Ry:6.677μmであった。
磁性粒子の形状として、球形のものはアトマイズ法にて作製し、非球形のものは機械的粉砕(剪断)により微粒子化することで作製した。磁性粒子が金属であるため、機械的粉砕により、扁平状となる。
その結果、下記表4に示すように、吸水量は球形粒子よりも非球形粒子の法が多くなることが確認できた。またの分散性も非球形粒子を用いた磁気研磨液の場合、作製から7日後であっても沈殿を生じず、分散性は良好な状態を保持するが、球形粒子の場合には沈殿を生じ、分散性が悪いことが確認できた。
また、それぞれの磁気研磨液を用いて1分間研磨したところ、表4に示すように、研磨後の粗さは、いずれの粒子でもほぼ同等のものが得られた。これにより、強磁性粉を非球形とすることで、研磨能力を低下させることなく、分散安定性を高めることが可能となり、使用時に再攪拌する必要がないか、簡単に均一になり、扱いやすい磁気研磨液となる。
なお、上記の実験では、非球形の形状として扁平状にしたが、繊維状や不定形など水を吸収するような形状であればいずれの形状をとっても良い。
Figure 0005036374

溶媒に低融点樹脂粉末を混合することで分散安定性が得られることの効果を実証するための実験を行なった。すなわち、磁気研磨液は、組成として、鉄粉(磁性粒子41)、フェライト粉末(研磨粒子42)と、植物油(溶媒)とを表5に示すwt%とした。下記の表5において、炭化水素系樹脂とは、炭素と水素のみで構成された樹脂を示し、ポリエチレン,ポリスチレン等の樹脂を指す。また、アルコール末端樹脂とは、分子鎖中に、−OH基を持つ樹脂を示し、ポリビニルアルコールやポリメチルメタクリレート等がある。
Figure 0005036374
この溶媒に、各種の樹脂を所定量だけ混合した。各種の磁気研磨液の分散安定性の状態と、研磨液作成後1週間放置した後の磁気研磨液を用いて研磨処理した際の研磨可否の判断を行なった。その結果を表6に示す。
なお、磁気研磨液は、所定量を混合機を用いて混合して作製し、一週間後の研磨紙研磨時には再混合を行った。また、研磨対象は、アクリル樹脂からなる板片とし、その表面の研磨を行った。この研磨対象にはx軸方向に、20mmの往復運動を行わせた。磁界発生源の永久磁石20は、回転数を500rpmで、試料との距離を0,5mmの状態で研磨時間は2分とした。
Figure 0005036374
上記の結果より、粒子の表面処理(比較例1、2)は分散安定の効果が見られず、未処理と大差がなかった。溶媒に不溶な高融点樹脂を混合した場合(比較例4、5)は沈殿を抑える事は可能であるが、一週間放置後には研磨液が硬くなってしまい混合が難しくな利安定性に欠けることがわかった。溶媒に可溶な樹脂の混合(比較例6)は樹脂が溶媒に溶けることにより粘度が上がり、沈殿は抑えられるが粘度上昇により研磨できなくなる。界面活性剤の混合(比較例7、8)は少量では分散効果が無く、多量混合することにより若干効果は見られるが研磨が出来なくなってしまうため、有効ではない。
よって、有効な方法としては溶媒に不溶な低融点樹脂粉末の混合(実施例1〜4)であり、少量の混合では分離を引き起こすが、混合は容易になっており効果的であることが確認できた。
次に、磁気研磨液4は組成として、磁性粉(鉄粉)と、フェライト粉末(MnZnフェライト)と、溶媒(植物油)とを表7に示すwt%とし、これらを均一に混合することにより各種の試料を調製した。
MnZnフェライトは室温での飽和磁束密度が約510mTのものを使用した。なお、フェライト粒子は、平均粒子径15μmでは粒子径4μmから50μmのものを含み、平均粒子径100μmでは粒子径40μmから200μmのものを含み、平均粒子径220μmでは粒子径100μmから400μmのものを含み、平均粒子径400μmでは粒子径250μmから700μmのものを含んでいる。
Figure 0005036374
研磨対象は、アクリル樹脂からなる板片(Ry=5.7μm)とし、その表面の研磨を行った。この研磨対象1にはx軸方向に、2mm/secで30mmの往復運動を行わせた。磁界発生源の永久磁石20にはネオジウム磁石を用い、研磨時間は2分とした。表面粗さは表面粗さ段差計により測定し、これにはテンコール社製P−10を使用した。研磨対象の研磨を行ったところ、表8に示す結果を得た。

Figure 0005036374
表8から明らかなように、フェライト粒子を平均粒子径15μmとした場合、鉄粉末を加えていない試料1や、少量だけ加えた試料2,3では研磨が不可または弱く、一定量の鉄粉末を混合することで研磨が可能となる。フェライト粒子の平均粒子径が100μmになると、鉄粉末を加えなくても研磨が可能となり、鉄粉末を混合することで逆に研磨力は若干劣化してくる。さらに、フェライト粒子の平均粒子径を220μmあるいは400μmにすることでは傷が入り始める。
つまり、フェライト粒子は、平均粒子径が小さい場合では鉄粉末により磁化(磁気モーメント)を増して磁気ブラシを強固にする必要がある。しかし、平均粒子径が大きくなり粒子一つ当たりの飽和磁束密度が増すことではフェライト粒子のみで研磨が可能になる。ただし、平均粒子径が大きくなると傷も大きくなることを確認した。
図2は、研磨対象について表面粗さの測定結果を示すグラフであり、研磨前の表面粗さと、実施例1および試料1での研磨後の表面粗さを表示している。同図から明らかなように、実施例1は研磨後の表面粗さが略零値であり、良好な鏡面が得られた。
さらに、磁気研磨液4としては、フェライト粉末をNiCuZnフェライトに変更した組成も用意し、試料の研磨および評価を行った。つまり、磁気研磨液4は各成分を表9に示すwt%とし、NiCuZnフェライトは室温での飽和磁束密度が約300mTのものを使用した。

Figure 0005036374
研磨対象の研磨を行ったところ、表10に示す結果を得た。

Figure 0005036374
表10から明らかなように、NiCuZnフェライトにあっては、MnZnフェライトと同様に平均粒子径を100μmとした場合でも、鉄粉末を加えていない試料21や、少量だけ加えた試料22では研磨が不可となり、一定量の鉄粉末を混合することで研磨が可能となる。これは、NiCuZnフェライトはMnZnフェライトに比べて飽和磁束密度が小さいため、平均粒子径が大きくなっても磁束密度が足りなかったことを示し、鉄粉末を加えて磁束密度を増す必要があることを確認した。さらに、フェライト粒子の平均粒子径を220μmにすることでは、MnZnフェライトと同様に傷が入り始める。
試料21〜24では、フェライト粒子は焼結体の塊を粉砕したものではなく、ペレットをそのまま焼成したものを使用したが、研磨力が弱いことを確認した。これは、ペレットをそのまま焼成することでは、焼結体は球状を維持したままになるので、フェライト粒子に角部がないため研磨力が落ちたと言える。よって、フェライト粒子には、角部(好ましくは鋭い角部)があることが好ましい。
従来の磁気研磨を模式的に示す説明図である。 本発明の好適な一実施の形態を示す側面図である。 本発明に係る磁気研磨液(ペースト材料)を模式的に示す説明図である。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。
符号の説明
1 研磨対象
2 研磨バイト
20 永久磁石
3 y軸ステージ
4 磁気研磨液(ペースト材料)
41 磁性粒子
42 非磁性粒子
44 溶媒
45 研磨粒子(処理粒子)
5 駆動手段

Claims (5)

  1. 表面処理を行うために、処理対象物と非接触に対面する磁界発生源の周辺に存在させ、磁場の作用により連動させるペースト材料であって、
    少なくとも磁気クラスタを形成するための磁性粒子と、原料造粒粉の加圧成形体を焼結させたものを機械的な力で粉砕したフェライト粒子を有する処理粒子と、溶媒とを含む、ことを特徴とするペースト材料。
  2. 前記磁性粒子は鉄であることを特徴とする請求項1に記載のペースト材料。
  3. 前記溶媒中に、その溶媒に対して不溶解性な低融点樹脂粉末を均一に混合させてなることを特徴とする請求項1または2に記載のペースト材料。
  4. 前記低融点樹脂粉末の融点が40℃以上から80℃以下であることを特徴とする請求項3に記載のペースト材料。
  5. 前記処理粒子は、角部を有する形状であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のペースト材料。
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