JP5034716B2 - 試打装置 - Google Patents
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Description
次に、打球する場合には、仮想的な着地位置から打球を行い、再度弾道計算がされて、次の着地位置が求められる。このように、打撃を、ゴルフボールをカップに入れるまで繰返し行う。
このマット104は、フェアウェイ用の領域106、ラフ用の領域108、およびバンカー用の領域110に区画されている。
ゴルファは、打球の着地位置がフェアウェイであれば、フェアウェイ用の領域106にゴルフボールを置いて打撃する。また、打球の着地位置がラフであれば、ラフ用の領域108にゴルフボールを置いて打撃する。さらに、打球の着地位置がバンカーであれば、バンカー用の領域110にゴルフボールを置いて打撃する。
マット104においては、フェアウェイ用の領域106、ラフ用の領域108、およびバンカー用の領域110は、例えば、人工芝の長さ、または硬さにより区別されている。このように、現在、ゴルフシミュレータとしては、種々のものがある。
また、マット104を用いる場合には、打球の着地位置に応じて、ゴルファがゴルフボールを、フェアウェイ用の領域106、ラフ用の領域108、またはバンカー用の領域110に置く必要があり、煩雑である。
さらには、マット104を用いる場合には、打球する位置が固定されていないため、マット104上の全ての領域から打球をすることを想定してセンサを設けなければならず、センサの構成が複雑になるという問題点がある。
また、マット104を用いる場合には、インパクト時におけるヘッドスピードの向きを測定する場合など、さらに測定するパラーメータを増やす場合には、センサの選定および配置などが煩雑になる。
また、本発明においては、移動手段は、前記前記抵抗体を、前記ティーに対して移動させるものであることが好ましい。
試打装置10においては、ゴルファGは、ゴルフクラブ18を用いて、初期弾道測定装置14からゴルフボールbを表示部12に向けて打撃する。
この表示部12は、例えば、スクリーンと、このスクリーンに映像を表示させるプロジェクタなどの表示手段とを有する。以下においては、単に表示部12といった場合には、プロジェクタなどの表示手段も含まれるものとする。
なお、ゴルフボールのゴルフコース16における着地位置は、後述するように、初期弾道測定装置14により、測定された結果に基づいて表示されるものであり、例えば、ゴルフコース16について、仮想的に座標を設定しておき、打球開始位置について座標を特定し、この座標から弾道計算により得られた打球の向き、飛距離に基づいて、打球の着地位置を特定する。
このようにして、特定されたゴルフボールの着地位置が、第2の表示領域12bのゴルフコース16上に表示される。
また、試打装置10には、図示はしないが、ゴルファGがプレイするゴルフコースを選択するための選択手段が設けられている。
図2に示すように、初期弾道測定装置14は、平面状の検出面を有し、この検出面内に物体が存在するときに、その物体からの反射光を検出することによって物体の有無を検知する複数個の反射型の光センサによってゴルフボールの初速度と打出し角度を測定するものであって、ゴルフボールbの初速度と打出し角度θを測定するために、少なくとも3個の反射型の光センサ32、34、36を使用するものである。
また、ケース20の上面20aからティー28が突出して設けられている。このティー28は、マット22の表面よりも突出可能なものであり、さらにティー28は、移動手段30によりケース20の上面20aから突出する量が変えられる。すなわち、ティー28は、高さを変えることができるものである。
反射型の光センサ32、34、36は、受光体の平面状の検出面32a、34a、36aの各々が、このゴルフボールの標準飛翔経路方向を含む、基板20bに垂直な垂直面(図2中の紙面に平行な面)に直交するように配置されており、その位置が移動しないように基板20bに固定されている。
なお、本発明における光センサは、特に限定されず、公知の反射型の光センサであればいずれであってもよい。
ここで、本実施例では、2個の光センサ32、34の平面状の検出面32a、34aは、所定の間隔であって、ゴルフボールbの標準飛翔経路方向を含む基板20bの基板面に垂直な垂直面に直交して、すなわち、鉛直面を形成するように配置されている。また、1個の光センサ36の平面状の検出面36aは、ゴルフボールbを載置するティー28から所定の距離だけ離れた位置に、ゴルフボールbの標準飛翔経路方向を含む基板20bの基板面に垂直な垂直面に直交するとともにゴルフボールbを載置するティー28の方向に向かって45°傾斜して配置されている。
処理装置26は、算出部(算出手段)50、判断部52、メモリ54および制御部56とを有するものである。
本実施例においては、ゴルフコースについて、仮想的に座標を設けておき、初めのティーショットの打球位置の座標を設定しておく。また、ゴルフコースの各座標について、ラフ、フェアウェイ、バンカー、ブッシュ、池、川、グリーンなどのゴルフコースの状況が対応付けられており、状況を示す情報(以下、状況情報という)として記憶されている。これらの情報について、各ゴルフコース毎にメモリ54に予め記憶されている。
また、算出部50は、光センサ32、34、42の各検出面32a、34a、42aをゴルフボールbが通過することによって発生するパルス信号間の時間間隔と、光センサ32、34、42の設置距離間隔とを用いて、ゴルフボールbがゴルフクラブ18で打ち出された直後の水平面内の飛翔方向を算出するものである。これらの算出結果から、算出部50は、ゴルフボールの3次元的な弾道計算を行う。
この場合、ゴルファGがプレイしているゴルフコースの座標をメモリ54から読出し、ティーショットであれば、このティーショットの位置座標に対して、打球の方向および飛距離を加えることにより、着地位置の座標を得ることができる。また、ティーショット以外では、着地位置の座標に対して、打球の方向および飛距離を加えることにより、着地位置の座標を得ることができる。このようにして、弾道計算の結果に基づいて、仮想的なゴルフコースにおけるゴルフボールbの着地位置を算出するものである。
ここで、図5は、ゴルフボールの初期弾道を測定する計算方法を説明する模式図である。
処理装置26の算出部50は、図5に示すような方法によって、ゴルフボールbの初速度と打出し角度θを測定する。ゴルフボールの初速度Vと打出し角度θの測定には、交点P1においてゴルフボールが光センサ32の検出面32aを通過したことを検知した後、光センサ36の検出面36aとの交点P2および光センサ34の検出面34aとの交点P3の位置においてゴルフボールbが検出面を通過したことを検知するまでの時間間隔t1およびt2を、各光センサ32、34、36から送られてくるパルス信号を用いて測定する。光センサ32、34の平面状の検出面32a、34aは、所定の間隔L2で基板に垂直に鉛直面を形成するように配置されているので、所定の間隔L2をゴルフボールが通過するに要した時間間隔t2で割って、L2/t2を計算することによって容易にゴルフボールの初速度Vの水平方向の成分V・cosθを測定することができる。
tanθ=h1/L1=h2/L2=(h1+h0)/(L1+L0)
を計算することによって求められる。ここで、ゴルフボールは定速度で飛翔しているので、
t1/t2=L1/L2
であり、交点P1においてゴルフボールを検知した後、交点P2および交点P3においてゴルフボールを検知するまでの時間間隔t1およびt2の測定値を代入することによって、
L1=t1/t2・L2
が計算できる。
h1+h0=L3−L1
となる。
また、ゴルフボールの打出し角度θは、
tanθ=(h1+h0)/(L1+L0)
=(L3−L1)/(L1+L0)
を計算することによって求めることができる。
ここで、前述したように、L1は、
L1=t1/t2・L2
で計算した数値である。そして、この計算式におけるL0、L2、L3はいずれも設計時に定められる距離であり、t1、t2は初期弾道測定装置による時間間隔の測定値であるため、これらを用いて容易に計算して求めることができる。
V・cosθ=L2/t2
V=L2/t2cosθ
によって容易に計算することができる。
図5に示すように、ゴルフボールの初速度Vと打出し角度θの測定には、交点P11においてゴルフボールbが光センサ32の検出面32aを通過したことを検知した後、光センサ36の検出面36aとの交点P21および光センサ34の検出面34aとの交点P31の位置においてゴルフボールbが検出面を通過したことを検知するまでの時間間隔t4およびt2を、各光センサ32、34、36から送られてくるパルス信号を用いて測定する。この場合においても、光センサ32、34の平面状の検出面32a、34aは、所定の間隔L2で基板に垂直に鉛直面を形成するように配置されているので、所定の間隔L2をゴルフボールbが通過するに要した時間間隔t2で割って、L2/t2を計算することによって容易にゴルフボールbの初速度Vの水平方向の成分V・cosθを測定することができる。
tanθ=(h4−δ)/L4=(h5−δ)/L2=(h4−δ)/(L4+L0)
を計算することによって求められる。ここで、ゴルフボールbは定速度で飛翔しているので、
t4/t2=L4/L2
であり、交点P11においてゴルフボールを検知した後、交点P21および交点P31においてゴルフボールbを検知するまでの時間間隔t4およびt2の測定値を代入することによって、
L4=t4/t2・L2
が計算できる。
h4=L3−L4
となる。
また、ゴルフボールの打出し角度θは、
tanθ=(h4−δ)/(L4+L0)
=((L3−L4)−δ)/(L4+L0)
を計算することによって求めることができる。
ここで、前述したように、L4は、
L4=t4/t2・L2
で計算した数値である。そして、この計算式におけるL0、L2、L3はいずれも設計時に定められる距離であり、t4、t2は初期弾道測定装置による時間間隔の測定値である。また、ティー28の高さδは設定される値で既知であり、ティー28の高さδは外部から入力されるものではないため、これらを用いてゴルフボールの打出し角度θを容易に計算して求めることができる。
このようにして、ゴルフボールの打出し角度θが求められると、ゴルフボールの初速度Vは、水平方向の成分L2/t2と打出し角度θから容易に求めることができる。すなわち、ゴルフボールの初速度Vは、
V・cosθ=L2/t2
V=L2/t2cosθ
によって容易に計算することができる。
このため、本実施例においては、図6に示すように、ティー28の高さが変更されても、打出し角度θおよびゴルフボールbの初速度Vを算出することができる。
また、光センサを4個以上にすることによって、ゴルフボールの通過時間を重複して検知し、誤差を減少させてより正確な測定を行ってもよい。
この判断部52は、メモリ54からゴルフコースの状況情報を読出し、算出部50による着地位置の座標の情報に基づいて、ゴルフボールbのゴルフコースにおける着地位置の状態を判断する。すなわち、ゴルファGの打球が、フェアウェイ、ラフ、バンカーなど、どのような状態にあるかが判断される。この判断された着地状態を表わす情報(着地状態情報という)が、判断部52から制御部56に出力される。
この着地状態情報に応じて、制御部56は、ティー28の高さの指示信号を出力し、移動手段30によりティー28の高さを変える。すなわち、ゴルフボールbのマット22に対する相対的な位置を変える。これにより、人工芝24bに対してゴルフボールbの位置が変わるため、ゴルフコースにおける状態を再現することができる。
本実施例においては、マット22の人工芝24bは、可撓性を有するものであり、ゴルフボールbが人工芝24bの中に埋没可能である。マット22とティー28との相対的な位置を変えることにより、ゴルフボールbを打撃するときのゴルフクラブヘッドとマット22の人工芝24bとが接触する割合が変わる。これにより、ゴルフボールbの打撃時の抵抗が変わる。すなわち、打感が変わる。このようにして、ゴルフコースにおける各状況を再現する。
さらに、図7(c)に示すように、ティー28がマット22の人工芝24bの中に埋もれる状態で、ゴルフボールbをティー28に載置した場合に、ゴルフボールbが人工芝24bに埋もれる状態を、ラフとする。例えば、人工芝24bの高さHは、30mmである。
なお、ゴルフコースにおける各状況を模擬するためのマット22とティー28との相対的な位置は、例えば、事前にマット22とゴルフボールbとの相対的な位置を変えてテストしておき、ゴルフコースにおける各状況とティー28の高さとの関係を設定しておく。また、本実施例においては、ティーアップ、フェアウェイ、ラフについて例示しているが、これに限定されるものではなく、バンカー、グリーンなどについても、ティー28の高さが設定されることは言うまでもない。
また、マット22には、抵抗体として、人工芝24bを用いたが、本発明は、特に、これに限定されるものではなく、ゴルフコースの各状況を再現することができるものであれば、他のものでもよい。
また、光センサ38、40は、基板20bに垂直な鉛直面に検出面38a、40aが配置されており、光源からの光や反射光は、図4に示すスリット38b、40bを通過する。この光センサ38、40で、矢印Bで示される経路を通過するゴルフクラブのヘッドスピードが、算出部50により測定される。すなわち、光センサ38、40で発生するパルス信号が処理装置26に送られ、パルス信号の時間間隔と光センサ38、40間の間隔とを用いて、算出部50によりゴルフクラブのヘッドスピードが測定される。このゴルフクラブのヘッドスピードの測定における計算方法は、ゴルフボールの初速度の水平方向の成分の計算式と同様なので、ここでは計算式の詳細については省略する。
先ず、本実施例の試打装置10においては、ゴルファGが選択手段によりゴルフコースを選択する。
次に、ゴルフコースが選択されると、選択されたゴルフコースの座標がメモリ52から算出部50に読み出され、また、選択されたゴルフコースの状況情報がメモリ52から判断部52に読み出される。
さらには、制御部56にもメモリ52からゴルフコースの座標および状況情報が読み出され、第1の表示領域12aに、選択されたゴルフコースのレイアウトが立体的に表示され、第2の表示領域12bに、選択されたゴルフコースのレイアウトが平面的に表示される。
そして、ゴルファGは、初期弾道測定装置14のティー28にゴルフボールbを載置する。
次に、ゴルファGは、ゴルフクラブ18によりゴルフボールbを打撃する。この場合、光センサ32、34、36、42の各検出面32a、34a、36a、42aを打撃されたゴルフボールbが通過することによって発生するパルス信号間の時間間隔と、光センサ32、34、36、42の設置距離間隔とを用いて、算出部50により、ゴルフボールbについて弾道計算がされ、さらには、着地位置についても計算される。そして、この弾道計算に基づいて、制御部56を介して、表示部12の第1の表示領域12aおよび第2の表示領域12bに打球の軌跡が表示される。これにより、ゴルファGは、自らの打球を確認することができる。
次に、この着地位置情報に応じて、制御部56は移動手段30によりティー28の高さを変える。
例えば、ティーショットによる着地位置が、フェアウェイであると判断部52で判断されれば、処理装置26(制御部56)により移動手段30を介して、図7(b)に示すように、ティー28をマット22の上面と面一の高さにする。
また、ティーショットによる着地位置が、ラフであると判断部52で判断されれば、処理装置26(制御部56)により移動手段30を介して、図7(c)に示すように、ティー28がマット22の人工芝24bの中に埋もれる高さにする。
そして、ゴルファGがティー28に再度ゴルフボールbを載置して、第2打を打つ。この場合、ゴルフボールbの着地位置に模した状況で打撃することができ、しかも打感についてもゴルフボールbの着地位置に模した状況に応じたものである。さらには、ティー28の高さは変わるものの、打撃する場所は変わず、同じ場所である、このようにして、打撃を繰返し行い、ゴルフをプレイすることができる。
また、ゴルフコースにおける各種の状況を再現するため、打感について変化が生じるため、着地位置に応じて、単に飛距離を引くもののように、実際の打撃とのずれを抑制することができる。
さらに、移動手段30の構成についても、特に限定されるものではなく、ティー28の高さをマット22に対して変えることができればよい。
12 表示部
12a 第1の表示領域
12b 第2の表示領域
14 初期弾道測定装置
20 ケース
22 マット
26 処理装置
28 ティー
30 移動手段
32、34、36、42 光センサ
32a、34a、36a、42a 検出面
32b、34b、36b、42b スリット
50 算出部
52 判断部
54 メモリ
56 制御部
60 ティー部材
60a ラック
62 ピニオン
64 モータ
66 センサ
68 制御ユニット
b ゴルフボール
G ゴルファ
Claims (3)
- 仮想的なゴルフコースについて、ゴルファが打撃を繰り返し行う試打装置において、
ゴルフボールが載置されるティーと、
前記ティーの周囲に設けられた抵抗体と、
前記ティーと前記抵抗体とを、前記ティーの高さ方向に相対的に移動させる移動手段と、
前記ティーと前記抵抗体とを相対的な位置の情報を得る取得手段と、
前記ゴルフボールが打撃された際、前記ゴルフボールの打出し角度、および初速を算出するとともに、前記打出し角度および前記初速ならびに前記ティーと前記抵抗体とを相対的な位置の情報に基づいて、前記ゴルフボールの着地位置を予測する算出手段と、
前記ゴルフコースにおける前記着地位置の状況を判断する判断部と、
前記判断部における前記着地位置に応じて、前記移動手段により、前記ティーと前記抵抗体とを、前記ティーの高さ方向に相対的に移動させて、前記ゴルフコースの前記着地位置における状況を再現することを特徴とする試打装置。 - 移動手段は、前記ティーを、前記抵抗体に対して移動させるものである請求項1に記載の試打装置。
- 移動手段は、前記前記抵抗体を、前記ティーに対して移動させるものである請求項1に記載の試打装置。
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