JP5034050B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5034050B2
JP5034050B2 JP2007323746A JP2007323746A JP5034050B2 JP 5034050 B2 JP5034050 B2 JP 5034050B2 JP 2007323746 A JP2007323746 A JP 2007323746A JP 2007323746 A JP2007323746 A JP 2007323746A JP 5034050 B2 JP5034050 B2 JP 5034050B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
forming apparatus
mode
image forming
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007323746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009134225A (ja
Inventor
香弘 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007323746A priority Critical patent/JP5034050B2/ja
Publication of JP2009134225A publication Critical patent/JP2009134225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5034050B2 publication Critical patent/JP5034050B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、転写部における回転転写部材をクリーニングするクリーニングモードを有する電子写真式複写装置、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、複合機、印刷装置等の画像形成装置に関する。
カラー画像形成の代表的方法は、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を直接、記録用のシート状媒体(以下、記録紙という。)に重ねながら転写させる直接転写方式と、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を中間転写体に重ねながら転写させ、しかる後に記録紙に一括して転写させる中間転写方式がある。
複数の感光体を転写紙または中間転写体に対向させ並べて配置することから、タンデム方式と呼ばれ、感光体毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対して静電潜像の形成、現像などの電子写真プロセスを実行させ、直接転写方式では走行中の転写紙上に、中間転写方式においては走行中の中間転写体上に転写する。
これらの各方式を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置では、直接転写方式にあっては、転写紙を支持しながら走行する無端ベルトを、中間転写方式にあっては、感光体から画像を受け取り担持する無端ベルトを採用するのが一般的である。そして4個の感光体を含む作像ユニットをベルトの一走行辺に並べて設置する。上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。
従来、中間転写方式の画像形成装置において、転写手段へ付着したトナーによる次プリント時の裏汚れの発生を確実に防止することを目的とし、表面に複数色のトナー像を色毎に担持する像担持体と、該像担持体上の各色のトナー像を順次中間転写体上に重ね合わせて転写する一次転写手段と、転写材の裏面に接触し所定の転写電圧を印加することで前記中間転写体上のトナー像を前記転写材に転写させる二次転写手段と、該二次転写手段の表面に付着したトナーを前記中間転写体へ移動させるために前記二次転写手段に前記転写電圧と逆極性の電圧および転写電圧と同極性の電圧を印加する二次転写手段クリーニングバイアス印加手段を有する画像形成装置であって、当該装置の紙詰まりなどによる非常停止時には、停止線の再立上げ動作時に、前記二次転写手段クリーニングバイアス印加手段によって前記二次転写手段のクリーニングを行う構成の画像形成装置において、前記二次転写手段クリーニングバイアスの印加電圧値または印加電流値を、前記非常停止時の印字モードが単色モードか複数色モードかによって異ならせる画像形成装置に関する技術がある(例えば、特許文献1参照。)
これは、2次転写機構と、二次転写部材をバイアスクリーニングするクリーニングモードを有し、紙詰まりの非常停止時には、停止後の再立ち上げ時にクリーニングモードを行う技術である。つまり、紙詰まりの非常停止時に、停止後の再立ち上げ時にクリーニングモードを行う技術であり、通常の画像形成時におけるクリーニングモードではない。
また、別の技術として、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から転写材に前記トナー像を転写する転写回転体であって、前記像担持体と前記転写回転体との間に送られた転写材の前記像担持体側の面とは反対側の面に接触する転写回転体と、前記像担持体と前記転写回転体との間に電界を形成する電界形成手段と、を有する画像形成装置において、前記像担持体と前記転写回転体との間に転写材がない一つの期間で、前記電界形成手段は、前記トナー像の帯電極性と同極性のトナーを前記転写回転体から前記像担持体へ転移させる第1の電界と、前記第1の電界とは逆方向の第2の電界と、をそれぞれ転写回転体の少なくとも全周に対して形成する画像形成装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
つまり、転写紙がない領域で転写部材にかかるバイアスの極性を切換え、かつ両極性のバイアスとも転写部材全周に対して印加し画像部転写バイアスと同極性にしてから画像転写に移ることを特徴としている。しかし、ファーストタイムプリント短縮のために帯電オン横帯(後述)が画像部直前にきた場合には、転写部材にトナーが付着して裏汚れとなってしまうおそれがある。
このように従来の技術では、転写回転体、転写部材などの汚れに起因する転写紙裏汚れを防止するクリーニングについては十分な開示がない。
特許第3668021号公報 特許第2557710号公報
本発明は上述の事情の下になされたもので、上記のような不具合を解消し、単一色、複数カラーのそれぞれの画像出力モードで画像転写前に適切な転写部材のクリーニングを行い、回転転写部材の汚れに起因するシート状媒体の裏汚れを防止する画像形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を達成するため請求項1に係る発明は、トナー像を保持する像担持体と、転写部においてこの像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写するための電界を形成するのに用いられる回転転写部材と、前記像担持体から前記回転転写部材へ向かう電界と、前記回転転写部材から前記像担持体へ向かう電界、の何れの電界をも選択的に生じさせる電源部とを有し、前記転写部にシート状媒体がない状態のもとで、前記異なる向きの電界を順に印加して前記回転転写部材をクリーニングするクリーニングモードを実行することができる画像形成装置であって、前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序は画像出力モードによって異なるようにした。
請求項2に係る発明は、トナー像を作像する複数の第一像担持体と、転写部においてこれら第一像担持体上のトナー像が重ね合わせ転写され保持される一つ、もしくは複数の第二像担持体と、該第二像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写するための電界を形成するのに用いられる回転転写部材と、前記第二像担持体から前記回転転写部材へ向かう電界と、前記回転転写部材から前記第二像担持体へ向かう電界、の何れの電界をも選択的に生じさせることができる電源部と、前記転写部にシート状媒体がない状態のもとで、前記異なる向きの電界を順に印加して前記回転転写部材をクリーニングするクリーニングモードを有する画像形成装置であって、前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序は画像出力モードによって異なるようにした。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記画像出力モードは、1色のみのトナーを用いて画像を形成する第一のモードと、複数色のトナーを用いて画像を形成する第二のモードであり、前記第一のモードと第二のモードで前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序を異ならせることとした。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記第一のモードでは、先に前記第二像担持体と前記回転転写部材との間で画像転写時と同方向の電界を印加してから次に画像転写時と逆方向の電界を印加し、前記第二のモードでは前記第一のモードとは逆の順序で電界を印加してクリーニングを行うこととした。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、前記クリーニングモードを、第二像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写する画像転写前に行うこととした。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記クリーニングモードに用いる電源は定電流制御の電源とした。
請求項7に係る発明は、請求項2乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、複数の第一像担持体の中で第二像担持体に作像開始から当接しているのは一つのみであり、他の第一像担持体は作像開始後、帯電オンの横帯が第二像担持体への転写位置を通過した後に第二像担持体と第一像担持体が当接することとした。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、作像開始から第二像担持体と当接している第一像担持体は、前記第二像担持体の移動方向に沿って配置された複数の第一像担持体のうち、最下流に位置していることとした。
請求項9に係る発明は、請求項2乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、第一のモードと第二のモードとで、画像転写時の電界方向と逆向きの電界を形成する転写バイアスの大きさが異なることとした。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、第二のモードで印加する逆極性の転写バイアスの方が、第一のモードで印加する逆極性のバイアスよりも大きいこととした。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、前記回転転写部材はローラ形状の部材とした。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、前記回転転写部材はベルト状の部材とした。
本発明によれば、クリーニングモードでのバイアス極性印加順序を画像出力モードによって異ならせることで、画像出力モードに応じて、画像転写前に転写部材のクリーニングを効果的に行ない、シート状媒体の裏汚れを防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
[1] 画像形成装置の概要
図1を用いて、本発明の実施例に係る画像形成装置を説明する。この画像形成装置は、フルカラー画像と白黒単色画像を選択することができる。画像形成装置1は、像担持体ユニットであるところの4色分の作像装置10Y(イエロー)、10C(シアン)、10M(マゼンタ)、10K(黒)が、対応する画像形成ステーションで着脱自在である。
各作像装置10Y、10C、10M、10Kは、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学ユニット20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット40、及び定着ユニット50等を共有している。
各作像装置10Y、10C、10M、10Kにおいてその部材構成機能は同一であるので、煩雑をさけるため、作像装置10Yについてのみ主要な構成部材を説明する。
作像装置10Yについて、トナー像を作像する第一像担持体としての感光体ドラム12Y、これに作用するプロセス手段として該感光体ドラム12Yを帯電する帯電装置13Y、感光体ドラム12Yに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14Y等が一体的に構成されており、これに感光体ドラム12Yに形成された潜像を現像する現像装置15Yが連結された構成になっている。また、各作像装置10Y、10C、10M、10Kは、感光体ドラム12Yの回転軸方向で画像形成装置本体に対して着脱自在な構成になっている。
中間転写体ユニット30は、中間転写媒体であって第二像担持体としての中間転写ベルト31、該中間転写ベルト31を回転可能に支持する4つのローラ32、33、34−1、34−2、感光体ドラム12Yに形成されたトナー像を中間転写ベルト31に転写する一次転写ローラ35Y、及び中間転写ベルト31上に転写されたトナー像をさらに給紙ユニット40から送り出された記録紙Pに転写する回転転写部材としての二次転写ローラ36、並びに、感光体ドラム12C、12M、12Kに対応して一次転写ローラ35C、35M、35Kも備えている。
図1において、中間転写ベルト31は反時計回りの向きに回転駆動されるようになっており、ローラ34−1には、中間転写ベルト31を介してクリーニングブレード16が当接していて、中間転写ベルト31上の二次転写残トナーなどの汚れを除去するようになっている。
一次転写ローラ35Y、35C、35M、35Kは中間転写ベルト31を介して感光体ドラム12Y、12C、12M、12Kに対向配置されていて、感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルト31上に転移させるためのバイアス電圧(電流)が印加される。同様に、二次転写ローラ36は中間転写ベルト31を介してローラ32に対向配置されていて、中間転写ベルト31上のトナー像を記録紙P上に転移させるための電界を生じさせるバイアス電圧(電流)が、ローラ32又は二次転写ローラ36に印加され、また、二次転写ローラ36上に転写された裏汚れ要因たるトナーをクリーニングするためのバイアス電圧(電流)がローラ32又は二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
給紙ユニット38の給紙カセットには記録紙Pがセットされる。手差しトレイ39においても必要に応じて記録紙Pをセットすることができる。画像形成プロセスにおいて、これら記録紙Pは二次転写領域Qに向け、給紙ローラ40、レジストローラ41を経て搬送される。この二次転写領域Qはローラ32で支持された中間転写ベルト31と二次転写ローラ36とが対向する領域で構成される転写部である。記録紙Pは二次転写領域Qを通過する間に、中間転写ベルト31上のトナー像を転写される。
二次転写領域Qの下流側に位置する定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備える。二次転写領域Qを通過中にトナー画像を転写された記録紙P上の未定着トナー像は定着ユニット50通過時に定着ローラ51及び加圧ローラ52から熱と圧力を加えられ、で定着される。
上記構成において、先ず1色目のイエロー画像の形成に際し、イエローの作像装置10Yにおいて、時計回りの向きに回転する感光体ドラム12Yが帯電装置13によって一様に帯電(例えば負帯電)された後、光学ユニット20から照射されたレーザー光(図1中、一点鎖線で示した光)によって静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置15を通過中に現像されてイエローのトナー像が形成される。
こうして、感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ35を通過する際に、一次転写ローラ35におけるバイアス電流(電圧)の作用によって中間転写ベルト31上に転写される。
一次転写が終了した感光体ドラム12はクリーニング装置14によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。クリーニング装置14によって回収された残留トナーは、作像装置10Yの取り出し方向(感光体ドラムの回転軸方向)に設置された廃トナー回収ボトル(図示されず)に貯蔵される。該廃トナー回収ボトルは、満杯になると交換できるように画像形成装置本体に対し着脱自在になっている。
同様の画像形成工程がYの次工程用として設けられたC、M、K用の各作像装置10C、10M、10Kにおいても行われて各色のトナー像が感光体ドラム上に形成され、先に形成されたイエローのトナー像に順次、中間転写ベルト31上に転写され色重ねトナー像として担持され二次転写領域Qに向けて搬送される。
一方、記録紙Pが給紙ユニット38、又は手差し給紙トレイ39から二次転写領域Qに搬送され、中間転写ベルト31上に担持された色重ねトナー像が、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36に向かう電気的な力(電界)によって、記録紙Pに転写される。こうして、トナー像が転写された記録紙Pは定着ユニット50に搬送され、該定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52のニップ部にてトナー像が定着され、一対の排紙ローラ55によって排紙トレイ56に排紙される。図中、破線で示したのは、記録紙Pの搬送経路である。
各作像装置10Y、10C、10M、10Kに新しいトナーを供給するために、各色に対応してトナーボトル57Y、57C、57M、57Kが設けられている。トナーを供給に際しては、これらトナーボトル57Y、57C、57M、57Kを回転させ、図示しないパイプを通してトナーを搬送し供給する。
なお、本例は回転転写部材がローラ形状の二次転写ローラ36の場合を図示しているが、これに限らず、回転転写部材としてベルト状をした回転部材でも本発明における効果を発揮することは言うまでもない。
この画像形成装置1では画像出力モードとして、1色(例えば、黒1色)のみのトナーを用いて画像を形成する第一のモードと、3原色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー)及び黒の複数色のトナーを用いて画像を形成する第二のモードを選択可能である。
第一のモード、例えば、ブラック単色モードでは、作像装置10Kだけを機能させて、黒色のトナー像を中間転写ベルト31上転写した後、転写紙P上に二次転写する。
第二のモード、例えば、フルカラーモードでは、各作像装置10Y、10C、10M、10Kを機能させて、作像装置10Y、作像装置10C、作像装置10M、作像装置10Kの順に各色のトナー像を中間転写ベルト31上に重ね転写した後、転写紙P上に二次転写する。
かかる画像出力モードの選択は操作パネル上の表示スイッチを操作者が切換え操作することにより行われるが、この画像出力モードの選択に伴い、図2(a)に示したように作像装置10Y、作像装置10C、作像装置10Mにおける一次転写ローラ35Y、35C、35Mを、それぞれが対応する感光体ドラム12Y、12C、12Mに対して中間転写ベルト31を介して接離させる構成としている。但し、作像装置10Kにおける一次転写ローラ35Kは画像出力モードとは関係なく、それが対応する感光体ドラム12Kに対して中間転写ベルト31を介して接した状態を常時保持する構成としている。
ブラック単色の第一のモードでは、図2(a)に実線で示したように、一次転写ローラ35Y、35C、35Mを、それぞれが対応する感光体ドラム12Y、12C、12Mに対して離間させた状態にする。また、フルカラー第二のモードでは、図2(a)に一点鎖線で示したように、一次転写ローラ35Y、35C、35Mを、それぞれが対応する感光体ドラム12Y、12C、12Mに対して同時に離間させた状態にする。
そのための構成例として、図2(b)に示したように、一次転写ローラ35Y、35C、35Mを共通の支持部材37で軸支する。そして、該支持部材37全体をカムやソレノイドなどの周知の手段を用いて上下動又は該支持部材37の長手方向の一端側を支点として揺動させる機構を採用し、画像出力モードに応じて、図2(c)に示したように支持部材37全体を上下動させることにより実行する。
[2] 二次転写ローラのクリーニング
(2.1) クリーニングの概要
二次転写領域Qでは、二次転写プロセスで記録紙Pが通過する状態にある場合以外では、ローラ32に支持された中間転写ベルト31が二次転写ローラ36に直接接触している。このため、中間転写ベルト31が各作像装置10Y、10C、10M、10Kを通過中に該中間転写ベルト31上の画像領域外に不要なトナーが汚れとして付着すると、記録紙Pがない状態のもとでこの汚れが、二次転写ローラ36に転移し、さらに記録紙Pの裏面(トナー画像転写面の反対側の面)に再転移して裏汚れとなる。そこで、クリーニングモードを設定し、二次転写ローラ36に付着したトナーなどの汚れを、二次転写による画像転写前に、静電力など電気的な力を利用して中間転写ベルト31に転移させてクリーニングするようにしている。
かかるクリーニングモードでは、正帯電トナー、負帯電トナー何れもクリーニングする必要があり、中間転写ベルト31上のトナー像に対して該中間転写ベルト31から二次転写ローラ36へ向かう電界(電気的な力)と、二次転写ローラ36から中間転写ベルト31へ向かう電界(電気的な力)、の双方を利用して行うため、又、画像転写にも供するため、これらの電気的な力を生じさせる電界を形成可能な電源及びこれらの電源を切換えるためのスイッチ、該スイッチの切換えを電気的に行うための制御手段が当該画像形成装置1に備えられている。
(2.2) クリーニングバイアス印加方法
二次転写ローラ36周りのクリーニングバイアス印加方法は、二次転写ローラ36に電源を接続する方法と、ローラ32に電源を接続する方法の2通りがある。
(例1)二次転写ローラ36に電源を接続する例
図3は二次転写ローラ36にバイアスを印加する手段を示した説明図である。図3において、二次転写ローラ36には電源部45aが接続されている。電源部45aは、切換えスイッチ42aと、該切換えスイッチ42aに正極性側を接続された電源43aと、該切換えスイッチ42aに負極性側を接続された電源44aとからなる。電源部45aは、画像形成装置の制御手段により、画像形成プログラムに従い制御される。
電源43aと、電源44aとは互いに切換えスイッチ42aと接続される側の極性が逆である。(1)二次転写時と、二次転写ローラのクリーニング時には切換えスイッチ42aを切換えることにより、図3に示すように、電源43aが選択される。この場合に生ずる電界により、転写領域Qにおける中間転写ベルト31上のトナーTn(例えば負極性)に対して、図3に示す二次転写時には中間転写ベルト31から記録紙P(二次転写ローラのクリーニング時は記録紙Pがないので二次転写ローラ36)へ向かわせる電気的な力、(2)また、上記(1)と時間をずらして行う二次転写ローラのクリーニング時に電源44aを選択した場合には上記(1)で二次転写ローラ36上に移動したトナー(例えば、負極性)に対して中間転写ベルト31へ向かわせる電気的な力、の何れの電気的な力をも生じさせることができる。したがって、二次転写時、或いは二次転写ローラ36のクリーニングに際して、切換えスイッチ45aの切換えにより、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36或いは、二次転写ローラ36から中間転写ベルト31へトナーを移動させることができる。二次転写ローラ36に印加した電圧により二次転写ローラ36と中間転写ベルト31裏面のローラ32間で電界が形成され、トナーが移動するのである。クリーニングモードを行う場合は二次転写ローラ36に正、負両極性のバイアスを順次印加して、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36さらに中間転写ベルト31へとトナーを順次移動させ、最終的には、クリーニングブレード16で中間転写ベルト31からトナーを除くクリーニングを行う。
(例2)ローラ32に電源を接続する例
図4はバックアップローラとしても機能するローラ32にバイアスを印加する手段を示した説明図である。図4において、ローラ32には電源部45bが接続されている。電源部45bは、切換えスイッチ42bと、該切換えスイッチ42bに正極性側を接続された電源43bと、該切換えスイッチ42bに負極性側を接続された電源44bとからなる。電源部45bは、画像形成装置の制御手段により、画像形成プログラムに従い制御される。
電源43bと、電源44bとは互いに切換えスイッチ42bと接続される側の極性が逆である。(1)二次転写時と、二次転写ローラのクリーニング時には切換えスイッチ42bを切換えることにより、図4に示すように電源44bが選択される。この場合に生ずる電界により、転写領域Qにおける中間転写ベルト31上のトナーTn(例えば負極性)に対して、二次転写時には中間転写ベルト31から記録紙P(二次転写ローラのクリーニング時には記録紙Pがないので二次転写ローラ36)へ向かわせる電気的な力、(2)また、上記(1)と時間をずらして行う二次転写ローラのクリーニング時に電源43bを選択した場合には上記(1)で二次転写ローラ36上に移動したトナーに対して中間転写ベルト31へ向かわせる電気的な力、の何れの電気的な力をも生じさせることができる。したがって、二次転写時、或いは二次転写ローラ36のクリーニングに際して、切換えスイッチ42bの切換えにより、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36或いは、二次転写ローラ36から中間転写ベルト31へトナーを移動させることができる。ローラ32に印加した電圧により二次転写ローラ36と中間転写ベルト31裏面のローラ32間で電界が形成され、トナーが移動するのである。クリーニングモードを行う場合はローラ32に正、負両極性のバイアスを順次印加して、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36さらに中間転写ベルト31へとトナーを順次移動させ、最終的には、クリーニングブレード16で中間転写ベルト31からトナーを除くクリーニングを行う。
(2.3) 単色モード時におけるクリーニング
単色モード時の帯電および二次転写バイアス電流のタイミング制御について説明する。
(2.3-1) 帯電オン横帯の発生
図5でブラック単色モードにおける帯電バイアス及び二次転写電流のタイミング制御について説明する。画像形成装置のスタートボタンが時点t1でオンされることにより、作像装置10Kにおいて、感光体ドラム12Kが時計回りの向きに回転を始める。
時点t2で、感光体ドラム12Kを一様に帯電(例えば、負帯電)するため、帯電装置13Kを構成する帯電ローラの帯電バイアスがオン開始される。次に、帯電バイアスがオンされた感光体ドラム12上の部位(場所)が現像装置15Yの現像ローラ対向部に回動してくるタイミングを狙って、時点t3で、該現像ローラ〜感光体ドラム間に、現像バイアスがオンされる。この際、実際上、感光体ドラム12Kに対して、帯電バイアスをオンした箇所と、現像バイアスをオンした箇所とにズレが生じる。
このズレの態様としては、(a)帯電バイアスをオンした箇所が現像バイアスをオンした箇所よりも感光体ドラム12Kの回転方向での上流側に位置する場合におけるこれら両箇所間の領域で構成されるズレ、(b)帯電バイアスをオンした箇所が現像バイアスをオンした箇所よりも感光体ドラム12Kの回転方向での下流側に位置する場合におけるこれら両箇所間の領域で構成されるズレ、の2つの態様がある。
トナーとキャリアからなる2成分現像剤を使用する現像方式では、(a)の態様では、ズレの領域に現像ローラ上のトナー(例えば、負帯電)が付着するが、(b)の態様では、現像バイアスがない状態の部位にズレの領域が食い込むのでキャリア(例えば、正帯電)が感光体ドラム12の感光体に付着する場合がある。
(b)のケースで、キャリアが感光体に付くと、キャリアが感光体を傷つける等の副作用が発生するため、通常は(a)のケース、つまり、帯電バイアスオン開始箇所が、現像ローラと感光体ドラムとの対向部に達するよりも前の時点で、現像バイアスが先に印加されるように制御される。
図5において、現像バイアスがオンされた時点t3よりも遅れた時点を時点t4とし、時点t2から時点t4までの間の時間を時間T1とすると、この時間T1は、帯電バイアスがオンされてから感光体ドラム12Kが帯電ローラから現像ローラまでの距離を移動するのに要する時間であり、この時間T1が経過する前に現像バイアスオン開始の時点t3があり、時点t3から時点t4までの時間T2に相当する領域が上記(a)のケースのズレ領域であり、この領域にトナー(例えば、負帯電)が付着する。
この帯電バイアスオン〜現像バイアスオンのズレ領域で発生するトナーの付着は感光体ドラム12Kの軸方向に沿ってスジ状に現れるので、横帯(以後、帯電オン横帯と呼ぶ。)と称する。図5において、斜めの矢印57の起点Sは、帯電バイアスオンの時点t2であり、この時点t2において帯電ローラと対向している感光体ドラム上の位置は、時間T1後の時点t4には現像ローラとの対向位置に達していて、矢印57の終点Gは時点t4を示している。この終点Gを遡る時間T2に相当する感光体ドラム12Kの移動領域に帯電オン横帯が生じる。
(2.3-2) 帯電オン横帯の除去
この帯電オン横帯は、(1)感光体ドラム12K、(2)中間転写ベルト31、(3)二次転写領域Qの順に転移し移動する。この帯電オン横帯が二次転写領域Qに到達する時に、該二次転写領域Qにおいて記録紙Pがなく、中間転写ベルト31から二次転写ローラ36へ向かう電気的な力を生じさせる電界(画像部の二次転写時と同極性の電源によるバイアス印加)状態、つまり、図4の例で電源部45bの切換えスイッチ42bが電源44bを選択した状態であると、中間転写ベルト31上で帯電オン横帯を構成するトナー(負帯電)は、電界による反発する向きの電気的な力の作用で二次転写ローラ36へ移り、記録紙Pが到来したときに、該記録紙Pの裏面に転写されて裏汚れを生じてしまう。
そこで、二次転写ローラ36上のトナーを中間転写ベルト31上に戻しクリーニングブレード16で除去するため、図6に示すように、帯電オン横帯(矢印57の終点Gより時間T2遡った領域)が二次転写領域Qにくるときに、画像部の二次転写時と逆極性の正極性バイアスを印加する。つまり、図4の例で電源部45bの切換えスイッチ42bで電源43bを選択し正極性のバイアスを印加する。この状態では、二次転写ローラ36から中間転写ベルト31へ向かう電界(電気的な力)が生じ、中間転写ベルト31上で帯電オン横帯を構成しているトナー(負帯電)は、中間転写ベルト31側へ引き寄せられ、二次転写ローラ36にトナーは移りにくくなり、記録紙Pの裏面汚れは軽微となり問題とならない。
ただし、この時に印加する「画像部の二次転写時と逆極性(正極性)のバイアス」を大きくしすぎると正規帯電のトナーが放電の影響で逆極性(例えば、正極性)に再帯電されてしまう。この逆極性(正帯電)に帯電されたトナーについては、逆極性バイアスでは二次転写ローラ36からクリーニングすることはできないので、次の二次転写時バイアスで記録紙Pの裏面に転写されてしまう。これを防止するため、逆極性トナー(正帯電)を極力発生させない程度の過大でない逆極性バイアスを印加することが望ましい。以上、図4の電源部の例で説明したが、図3の電源部の例においてもトナーの移動方向が同じになるように、同趣旨のバイアスを印加することにより同様の成果を得る。
(2.3-3) クリーニングバイアスのかけ方
二次転写ローラ35に付着しているクリーニング対象となるトナーは全てが同じ極性ではないので、裏汚れの防止をより確実にするには、帯電オン横帯(本例では負帯電)だけでなく、帯電オン横帯と反対極性のトナーも中間転写ベルト31側に転移させて、クリーニングする必要がある。よって、正、負両極性のクリーニングバイアスをかけることが必要である。
このため、図6において、帯電オン横帯のクリーニング用に、帯電オン横帯に対応する正極性バイアス印加よりも時間軸上で早い時間帯で、負極性バイアスを印加する構成としている。図4に示した電源部の動作としては、最初に電源44bを選択し、その後に電源43bを選択してそれぞれ所要時間だけバイアスを印加することとなる。
ここで、負極性バイアスを正極性バイアスをよりも時間軸上で早い時間帯に設定したのは、図6に示したように、重点となる帯電オン横帯のクリーニングのための正極性バイアスの直後に画像部バイアス(画像部)が迫っているため、正極性バイアスの後に負極性バイアスを設定する時間的余裕がないからである。
このため、画像出力モードが単色モード(本例ではブラック)におけるクリーニングモードでは、図6に示したように、異なる向きの電界の形成順序は負極性バイアスの次に正極性バイアスをかける。
(2.4) カラーモード時におけるクリーニング
カラーモード時の帯電および二次転写バイアス電流のタイミング制御について説明する。カラー画像作像時は作像開始後、全色(Y、C、M)同時に帯電装置において帯電バイアス、および現像装置において現像バイアスをオンする。この理由として中間転写ベルト31が全色の感光体ドラム12Y、12C、12Mと接している状態で順次帯電バイアスをオンすると、各感光体上に出来る電位差により中間転写ベルト31と感光体間の付着力が変わり、中間転写ベルト31の駆動に揺らぎが生じるからである。
この揺らぎは中間転写ベルト31を介して他の感光体ドラムの回転速度に影響するため色ズレが発生してしまう。そのため帯電バイアスおよび現像バイアスは全色同時にオンする必要がある。
この画像形成装置ではK色の感光体ドラム12Kは中間転写ベルト31と作像開始から当接しているが、K以外の色の感光体ドラム12C、12Y、12Mと中間転写ベルト31は作像開始後に支持部材37(図2参照)の動作で当接する構成となる。この場合、帯電オンの横帯が中間転写ベルト31に達するまでの時間よりも中間転写ベルト31と感光体ドラム12C、12Y、12Mが当接するまでの時間の方が長くなるように制御される。この制御によりK色以外のY、M、C色の帯電オン横帯は中間転写ベルト31に転写されない。
Y、C、Mの帯電オン横帯は、図2で説明した支持部材37に対する動作制御により、中間転写ベルト31が感光体ドラム12Y、12C、12Mに離間状態から当接する前に、一次転写位置(一次転写ローラ35Y、35C、35M)を通過するためY、M、Cの帯電横帯が中間転写ベルト31を介して二次転写位置Qまで到達することはない。
しかし、中間転写ベルト31の回転方向上、最下流に位置する作像装置10Kにおいて、感光体ドラム12Kは常時中間転写ベルト31と接しているので、Kの帯電オン横帯は中間転写ベルト31を介して二次転写領域Qに到達する。
ただし、K(ブラック)の帯電オン横帯が二次転写領域Qに到達するタイミングは、距離の関係上、画像先端が二次転写領域Qに到達するタイミング(つまり、最上流のイエローの画像を書き始めた位置が二次転写領域Qに到達するタイミング)よりも速いため、Kの帯電オン横帯が通過した後に余裕があるので二次転写ローラクリーニングモードを行うことができる。
この際は、図4、図7において、カラートナーの地汚れ及びK帯電オン横帯(矢印57の終点Gより時間T2遡った領域)をクリーニングするために、先ず、画像部の二次転写時バイアスと逆極性の正極性バイアスから印加し始める(図4の例で電源部45bの切換えスイッチ42bで電源43bを選択する)ことで正規帯電トナー(例えば、負極性)のトナーを確実に中間転写ベルト31に付着、転移させてクリーニングした後、画像部の二次転写時バイアスと同極性の負極性バイアスを印加(図4の例で電源部45bの切換えスイッチ42bで電源44bを選択する)することにより、逆帯電(正帯電)して二次転写ローラ36上に付着しているトナーを中間転写ベルト31上に転移させてクリーニングを行うことが望ましい。
なお、この逆帯電(正帯電)したトナーは主に、上記した「画像部の二次転写時バイアスと逆極性の正極性バイアス」を印加した時に発生することが多い。
本例のように、最初に画像部と逆極性の大きなバイアス(正極性バイアス)を印加する際に、異常放電により逆極性(正帯電)のトナーが生成されても、次の「画像部と同極性の負極性バイアスを印加することによりクリーニングされるため、この順序の方が二次転写ローラ36をきれいにクリーニングできる。
結果として、画像出力モードがカラーモードである場合におけるクリーニングモードでは、図7に示したように、異なる向きの電界の形成順序は正極性バイアスの次にの負極性バイアスをかけるという順がよい。
(2.5) クリーニングにおける逆極性バイアスとトナー移動量との関係
図8は、上述した各クリーニングモードで用いる、画像部と逆極性バイアスの大小と、二次転写ローラ36から中間転写ベルト31へのトナー(クリーニング対象)移動量の関係を示す。
図8に丸印や×印で示した通り、逆極性のバイアスを大きくしていくとトナー移動量が多くなり、クリーニング能力が高くなるが、逆極性バイアスを大きくしていくと二次転写領域Q及びその周辺部での放電量が多くなり、二次転写ローラ36上に逆極性に帯電したトナーが増してくる。この逆極性に帯電したトナーは、画像転写時において、2次転写ローラから記録紙Pの裏面に移動し裏汚れとなってしまう。
かかる裏汚れを回避するため、図8の●(黒丸マーク)部(逆極性バイアスが大でトナー移動量も大となる条件)では、前記「カラーモード時におけるクリーニング」の項で例示したように、カラーモードでのクリーニングに適用される。帯電オン横帯のクリーニング後に画像部転写時のバイアスと同極性のバイアスを印加して、帯電オン横帯クリーニング時に生じた逆極性帯電トナーを中間転写ベルトに移動させることで前記裏汚れを回避する。帯電オン横帯クリーニング後に時間的余裕があるので可能である。
これに対して、図8の○(白丸)(逆極性バイアス、トナー移動量、共に中位となる条件)ではブラック単色モードでのクリーニングに適用され、クリーニング能力は低いが逆帯電トナーもできにくい設定である。前記「単色モード時におけるクリーニング」の項で例示したように、帯電オン横帯のクリーニングにおいて生じる逆帯電トナーを、その後に画像部転写時のバイアスと同極性のバイアスを印加して中間転写ベルトに移動させるための時間的余裕がなく、できないことから、帯電オン横帯のクリーニングの前に画像部二次転写時バイアスと同極性バイアスをかけるにとどめ、クリーニングの実行に重点をおいている。
[3] 説明の整理と補足
画像の二次転写前での二次転写ローラ36のクリーニングとしては先ず、二次転写時バイアス(仮に−)と逆極性(仮に+)のバイアスをローラ32印加して中間転写ベルト31にトナーを移し、その後、二次転写時バイアスと同極性(−)に切換えてから、二次転写にかかる画像出力バイアスに切換える方がクリーニング効果が大きい。しかし近年ファーストタイムプリントが短くなってきており、作像時の時間は短い。そのため、帯電バイアスオンと現像バイアスオンのタイミングズレで発生する帯電オン横帯は画像位置から近い位置に発生する。
この場合に、上記のように、クリーニングバイアスを二次転写時バイアスと逆極性→同極性の順で印加していると、二次転写時バイアスと同極性の後続バイアスを印加しているときに帯電オン横帯が来るため、転写部材に横帯が転写される。この横帯は正規帯電トナーではあるがローラへの付着量が多いため、転写部材が1回転した後、転写紙裏面に転写され裏汚れとなってしまう。
そのため、タンデム方式の特に白黒モードの場合は(−)→(+)の順でクリーニングを行い、その後、二次転写時バイアス(−)に切換える方がよい。しかし、ファーストタイムプリントが速くなっているとはいっても、複数のトナーを用いて作像するフルカラーモードの場合は事情が異なる。フルカラーモードの場合は前記帯電オンの横帯は画像部に対してかなり前に来るため、帯電オン横帯が通り過ぎてからクリーニングモードを行っても問題ない。逆にフルカラーモードの場合は地汚れトナーの量が多くなる場合があるため、(+)→(−)の順で確実にクリーニングを行った方がよい。クリーニングモードのバイアス極性印加順序をモードによって異ならせることで、転写部材のクリーニングを効果的に行ない、裏汚れを防止することができる。
そこで、トナー像を保持する像担持体と、像担持体上のトナー像を転写紙に転写するための電界を形成するために用いられる回転転写部材と、トナー層に対して像担持体→転写部材方向と転写部材→像担持体方向双方の電界を形成可能な電源と、転写材がないタイミングで両方向の電界を印加して転写部材をクリーニングするモードを有する画像形成装置において、クリーニングモードの極性の順序は画像出力のモードによって異なることとした。
すなわち、第一像担持体(感光体ドラム)と、該第一像担持体上のトナー像を重ね合わせるための第二像担持体(中間転写ベルト31)と、転写部で第二像担持体上のトナー像を記録紙に転写するために電界を形成するために用いられる回転転写部材(二次転写ローラ36)と、第二像担持体上のトナーに対して第二像担持体から回転転写部材へ向かう方向と、回転転写部材から第二像担持体へ向かう方向の、双方の電界を形成可能な電源と、転写部に記録紙がないタイミングで上記両方向の電界を印加して回転転写部材をクリーニングするモードを有する画像形成装置において、クリーニングモードでのバイアス電源の極性(電源による電界の向き)の順序は画像出力モード(複数色のトナーを用いてカラー画像を形成する第二のモード、単一色のみのトナーを用いて画像を形成する第一のモード)によって異なることとした。
クリーニングモードのバイアス極性印加順序を画像出力モードによって異ならせることで、二次転写ローラのクリーニングを効果的に行うことができた。第一のモードで用いるクリーニングモードは先に画像部転写時と同方向の電界を印加してから画像部転写時と逆方向の電界を印加し、第二のモードでは逆の順序で行うことができる。
ここで、クリーニングモードでのバイアス電源の極性(電源による電界の向き)の順序にかかる制御は画像転写前に行うこととした。回転転写部材に最初から付着しているトナーをクリーニングする場合は二次転写時電界に対して逆方向の電界を印加し、その後に同方向の順序で印加する方がよいが、しかし、クリーニングモードを行っている最中に帯電オンの横帯がくる第一のモードでは帯電オン横帯通過時は逆方向の電界を印加した方がよいからである。画像転写前のクリーニングモードでバイアス電源の極性の順序にかかる制御を行うことで、回転転写部材のクリーニングおよび帯電オン横帯の付着を効果的に防止することができる。
クリーニングモードに用いる電源(43a、43b、44a、44bなど)は定電流制御の電源とする。クリーニングする場合、転写部材(二次転写ローラ36)に付着しているトナー層に働く電界を一定にしたい。その場合、常に同じ電流が流れるようにすることでトナー層にかかる電界を一定にすることができる。逆に定電圧で制御する場合、転写部材や像担持体の抵抗バラツキ等によりクリーニングバイアスを補正する手段が必要になる。そのため、定電流電源を用いる方が簡易的な制御とすることができ、簡易な制御でクリーニングに必要な電界を形成することができる。
複数の第一像担持体(感光体ドラム)の中で第二像担持体(中間転写ベルト31)に作像開始から当接しているのは一つのみ(ブラックの感光体ドラム12K)であり、他の第一像担持体(感光体ドラム12C、12Y、12M)は作像開始後、帯電オンの横帯が第二像担持体(中間転写ベルト)への転写位置(二次転写領域Q)を通過した後に第二像担持体と第一像担持体(感光体ドラム12C、12Y、12M)が当接する。単色モードと複数色(例えばフルカラー)モードを持つ画像形成装置ではK色の第一像担持体(感光体ドラム12K)は第二像担持体(中間転写ベルト31)と作像開始から当接しているが、K以外の色の第一像担持体(感光体ドラム12C、12Y、12M)と第二像担持体(中間転写ベルト31)は作像開始後に支持部材37(図2参照)の動作で当接する構成となる。この場合、帯電オンの横帯が第二像担持体(中間転写ベルト31)に達するまでの時間よりも第二像担持体(中間転写ベルト31)と第一像担持体(感光体ドラム12C、12Y、12M)が当接するまでの時間の方を長くする。この制御によりK色以外の帯電オン横帯は第二像担持体(中間転写ベルト31)に転写することはない。
K色以外の帯電オン横帯は二次転写領域Qに到達しないため、第二のモード(フルカラーモード)での二次転写前クリーニングモードは二次転写時バイアスと逆極性のバイアス印加から行うことができ、回転転写部材(二次転写ローラ36)のクリーニングを効率よく行うことができる。
第一のモード(単一色モード)と第二のモード(フルカラーモード)で画像転写時の電界方向と逆向きの電界を形成するバイアスの大きさが異なることとしている。これは、第一のモードでのクリーニングで行う逆極性バイアスの主な目的は、二次転写ローラのクリーニングを行うことと、帯電オン横帯が付着しないこと、および逆帯電トナーを形成しないことである。従って、あまり大きなバイアスを印加すると異常放電により逆極性トナーが形成されるため転写紙裏面にトナーが付着してしまう場合があるので、第一のモードでは二次転写ローラ上のトナーを完全に除去できなくても記録紙Pの裏面にトナーが付着しなければよい。
しかし第二のモードでは仮に逆極性トナーが形成されても、時間的余裕によりその後に画像部と同極性のバイアスを印加することができるため二次転写ローラ上の逆帯電トナーを除去することができる。よって、第一のモードでは帯電横帯の付着を防止し、第二のモードではクリーニングを優先した設定にすることができる。同様の理由から、第二のモードで印加する逆極性バイアスを第一のモードで印加する逆極性バイアスよりも大きくする。
二次転写ローラ36は回転周期を持つ回転体であれば、ローラ形状に限らず、ベルトを用いることも可能である。
以上の実施形態において、負帯電トナーで現像する場合、つまり、帯電オン横帯を構成するトナーが負帯電の場合における中間転写ローラのクリーニングについて説明した。
正帯電トナーで現像する場合、つまり、帯電オン横帯を構成するトナーが負帯電の場合における中間転写ローラのクリーニングについては、以上の実施形態における電界の向きと逆向きに設定することにより同等の作用効果を得ることができる。
本発明にかかる画像形成装置の概略構成図である。 (a)は画像形成装置におけるカラー感光体に対する中間転写ベルトの接離態様を説明した図、(b)は一次転写ローラの共通支持部材の構成を例示した図、(c)は一次転写ローラの共通支持部材の動作態様を示した図である。 二次転写部における転写バイアス電源の配置構成を例示した図である。 二次転写部における転写バイアス電源の配置構成の別例を例示した図である。 帯電オン横帯の生成を説明したタイムチャートである。 単一色モードでクリーニングバイアスの印加タイミングを説明したタイムチャートである。 カラーモードでクリーニングバイアスの印加タイミングを説明したタイムチャートである。 クリーニング逆極性バイアスとトナー移動量の関係を示したグラフである。
符号の説明
1 画像形成装置
12Y、12C、12M、12K 感光体ドラム(第一像担持体)
13Y、13C、13M、13K 帯電装置
15Y、15C、15M、15K 現像装置
31 中間転写ベルト(第二像担持体)
36 二次転写ローラ(回転転写部材)36
37 支持部材37
42a、42b 切換えスイッチ
43a、43b、44a、44b 電源
45a、45b 電源部
57 矢印
P 記録紙
Q 二次転写領域
t1、t2、t3、t4 時点

Claims (12)

  1. トナー像を保持する像担持体と、転写部においてこの像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写するための電界を形成するのに用いられる回転転写部材と、前記像担持体から前記回転転写部材へ向かう電界と、前記回転転写部材から前記像担持体へ向かう電界、の何れの電界をも選択的に生じさせる電源部とを有し、前記転写部にシート状媒体がない状態のもとで、前記異なる向きの電界を順に印加して前記回転転写部材をクリーニングするクリーニングモードを実行することができる画像形成装置であって、
    前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序は画像出力モードによって異なることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を作像する複数の第一像担持体と、転写部においてこれら第一像担持体上のトナー像が重ね合わせ転写され保持される一つ、もしくは複数の第二像担持体と、該第二像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写するための電界を形成するのに用いられる回転転写部材と、前記第二像担持体から前記回転転写部材へ向かう電界と、前記回転転写部材から前記第二像担持体へ向かう電界、の何れの電界をも選択的に生じさせることができる電源部と、前記転写部にシート状媒体がない状態のもとで、前記異なる向きの電界を順に印加して前記回転転写部材をクリーニングするクリーニングモードを有する画像形成装置であって、
    前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序は画像出力モードによって異なることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記画像出力モードは、1色のみのトナーを用いて画像を形成する第一のモードと、複数色のトナーを用いて画像を形成する第二のモードであり、前記第一のモードと第二のモードで前記クリーニングモードにおける前記異なる向きの電界の形成順序を異ならせることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記第一のモードでは、先に前記第二像担持体と前記回転転写部材との間で画像転写時と同方向の電界を印加してから次に画像転写時と逆方向の電界を印加し、前記第二のモードでは前記第一のモードとは逆の順序で電界を印加してクリーニングを行うことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記クリーニングモードを、第二像担持体上のトナー像をシート状媒体に転写する画像転写前に行うことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記クリーニングモードに用いる電源は定電流制御の電源であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、
    複数の第一像担持体の中で第二像担持体に作像開始から当接しているのは一つのみであり、他の第一像担持体は作像開始後、帯電オンの横帯が第二像担持体への転写位置を通過した後に第二像担持体と第一像担持体が当接することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    作像開始から第二像担持体と当接している第一像担持体は、前記第二像担持体の移動方向に沿って配置された複数の第一像担持体のうち、最下流に位置していることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項2乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、
    第一のモードと第二のモードとで、画像転写時の電界方向と逆向きの電界を形成する転写バイアスの大きさが異なることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    第二のモードで印加する逆極性の転写バイアスの方が、第一のモードで印加する逆極性のバイアスよりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記回転転写部材はローラ形状の部材であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記回転転写部材はベルト状の部材であることを特徴とする画像形成装置。
JP2007323746A 2007-11-01 2007-12-14 画像形成装置 Expired - Fee Related JP5034050B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007323746A JP5034050B2 (ja) 2007-11-01 2007-12-14 画像形成装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007284967 2007-11-01
JP2007284967 2007-11-01
JP2007323746A JP5034050B2 (ja) 2007-11-01 2007-12-14 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009134225A JP2009134225A (ja) 2009-06-18
JP5034050B2 true JP5034050B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=40866117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007323746A Expired - Fee Related JP5034050B2 (ja) 2007-11-01 2007-12-14 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5034050B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4766091B2 (ja) * 2008-09-19 2011-09-07 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP5294995B2 (ja) 2009-06-03 2013-09-18 パナソニック株式会社 距離計測装置及び距離計測方法
JP5250508B2 (ja) * 2009-08-28 2013-07-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 タンデム型カラー画像形成装置
JP5383473B2 (ja) * 2009-12-22 2014-01-08 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5626635B2 (ja) * 2010-09-15 2014-11-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP5710428B2 (ja) * 2011-09-02 2015-04-30 シャープ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08146729A (ja) * 1994-11-18 1996-06-07 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JPH0968907A (ja) * 1995-08-30 1997-03-11 Canon Inc 画像形成装置
JP2001147572A (ja) * 1999-11-18 2001-05-29 Canon Inc 画像形成装置
JP2005173630A (ja) * 2005-02-14 2005-06-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US7496306B2 (en) * 2006-03-03 2009-02-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Cleaning method for transfer device of image forming apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009134225A (ja) 2009-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4924236B2 (ja) 画像形成装置
JP5034050B2 (ja) 画像形成装置
JP2008129472A (ja) 画像形成装置
JP5304631B2 (ja) 画像形成装置
JP2005173630A (ja) 画像形成装置
JP5043524B2 (ja) 画像形成装置
JP5142505B2 (ja) 画像形成装置
JP2006119305A (ja) 画像形成装置
JP2005031334A (ja) 画像形成装置
JP2009258566A (ja) 画像形成装置
JP3601514B2 (ja) 画像形成装置
JP3668021B2 (ja) 画像形成装置
JP2009048100A (ja) 電位制御装置および画像形成装置
JP2006119311A (ja) 画像形成装置
JP2007240922A (ja) 画像形成装置
JP2008185849A (ja) 画像形成装置
JP4834334B2 (ja) 画像形成装置
JP2007293055A (ja) 画像形成装置、転写装置及び転写方法
JPH04263279A (ja) 画像形成装置
JP3950908B2 (ja) 画像形成装置
JP2003114561A (ja) 画像形成装置
JP4603868B2 (ja) 画像形成装置
JP2010072086A (ja) 画像形成装置
JP4472323B2 (ja) 画像形成装置
JP2004020700A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120605

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120607

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5034050

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees