JP5033099B2 - 茎稈細断装置の切断刃 - Google Patents
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[1] 円盤状ディスクの外周部に、半径方向の内外に凹凸する多数の波形刃縁が形成された鋸刃状刃部と、その鋸刃状刃部の波形刃縁よりも回転中心側へ凹入する刃縁が凹入する掻き込み用凹縁が形成された凹入刃部とが周方向で隣接配置され、かつ、凹入刃部の刃縁を、円盤状ディスクの回転円に対する接線に対して緩やかな角度の前側刃縁と、接線に対してほぼ垂直な程度に急角度で形成された後側刃縁とを備えた構造としたもの(特許文献1参照)。
[2] 円盤状ディスクの外周部に、半径方向の内外に凹凸する多数の波形刃縁が形成された鋸刃状刃部と、その鋸刃状刃部の波形刃縁よりも回転中心側へ凹入する刃縁が凹入する掻き込み用凹縁が形成された凹入刃部とが周方向で隣接配置され、かつ、凹入刃部の刃縁を略「へ」字状の鈍角に形成して、後側刃縁に比較的大きな後退角を設け、後側刃縁で切断されなかった茎稈を円盤状ディスクの回転円の外側に押し出し可能な程度の傾斜を有した刃縁構造としたもの(特許文献2参照)。
上記[1]に示す技術によれば、凹入刃部の後側刃縁が摩耗すると、切断されなかった茎稈が後側刃縁で折り曲げられ、所定の寸法よりも極端に長く切断されたり、切断されずに刈刃駆動軸に巻き付いてしまう虞が生じやすいという問題がある。
しかしながら、この構造のものでは、上述のような茎稈巻き付きなどの問題を回避する上では有用である反面、上記[1]に示すような構造のものに比べて、凹入刃部による掻き込み性能が劣り、切断されずに円盤状ディスクの回転円の外側に押し出された茎稈が多く存在する状態で、新たに供給される茎稈量が増大すると、茎稈細断装置内で停滞する茎稈がワラ詰まりを生じてしまうという新たな問題がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の茎稈細断装置の切断刃における技術手段は、請求項1に記載のように、円盤状ディスクの外周部に、半径方向の内外に凹凸する多数の波形刃縁が形成された鋸刃状刃部と、その鋸刃状刃部の波形刃縁よりも回転中心側へ凹入する凹曲刃縁が形成された凹入刃部とが周方向で隣接配置され、前記凹入刃部が、凹曲刃縁のうちの回転方向前方側に位置する前側刃縁と、回転方向での後方側に位置する後側刃縁との夾角が鋭角で、かつ、前側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角よりも後側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角が大きな角度であるように形成され、前記鋸刃状刃部の波形刃縁の形状は、その波形の頂部が回転方向で後方側の底部よりも前方側の底部に近く位置するように前傾した波形に形成され、前記凹入刃部の前側刃縁はその回転方向前方側の鋸刃状刃部の波形刃縁の延長線に沿って形成され、前記後側刃縁はその回転方向後方側の鋸刃状刃部の波形刃縁の延長線に沿って形成されていることである。
上記のように、解決手段1にかかる本発明の茎稈細断装置の切断刃では、次の作用及び効果を奏する。
すなわち、凹曲刃縁のうちの回転方向前方側に位置する前側刃縁と、回転方向での後方側に位置する後側刃縁との夾角が鋭角で、かつ、前側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角よりも後側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角が大きな角度であるように前記凹入刃部が形成されているので、この凹入刃部が鈍角で形成されたものに比べると、凹入刃部内に把持された茎稈の周方向でのずれ動きを制限し易くなり、その結果、前記鈍角に形成された凹入刃部を備えるものよりも掻き込み性能が優れたものとなる。
しかも、前傾した波形の鋸刃状刃部の波形は、そのまま延長線が凹入刃部の波形と合致した状態で形成されるので、鋸刃状刃部と凹入刃部との間における切断対象茎稈の摺接抵抗の大きな変化が無く、鋸刃状刃部と凹入刃部との間における形状変化箇所で局部的な摩耗が進行する虞も少ない。
したがって、切断刃全体の掻き込み性能の向上とともに、耐久性の向上をも図り得た切断刃を得られる利点がある。
本発明の茎稈細断装置の切断刃における第2の解決手段は、請求項2の記載のように、円盤状ディスクの鋸刃状刃部と凹入刃部とは、その厚さ方向での断面における刃先角度が同一又はほぼ同一の傾斜角度に設定されている点に特徴がある。
上記のように、解決手段2にかかる本発明の茎稈細断装置の切断刃では、前記解決手段1にかかる発明と同等な作用効果の他に、次の作用効果をも奏する。
すなわち、鋸刃状刃部も凹入刃部も、その厚さ方向での断面における刃先角度が同一又はほぼ同一の傾斜角度に設定されているので、鋸刃状刃部と凹入刃部とは、その厚さ方向においても切断対象茎稈との摺接抵抗や切断性能に大きな変化が無く、凹入刃部と鋸刃状刃部との何れにおいても全体に良好な切断性能を維持し易い利点がある。
〔全体構成〕
図1及び図2に示すように、左右一対のクローラ式走行装置10によって自走し、かつ、運転座席11を有した運転部などを備えた自走機体の機体フレーム1の前端部に、刈取前処理装置2の前処理フレーム20の基端側を回動自在に連結し、前記機体フレーム1に脱穀装置12及び穀粒タンク13を設けるとともに、脱穀装置12の後部に排ワラ処理部3を設けて、本発明の茎稈細断装置4を適用したコンバインを構成してある。
刈取前処置装置12を下降作業位置にして自走機体を走行させると、刈取前処理装置2が複数条の植立穀稈を引起装置21によって引起し処理するとともにバリカン型の刈取り装置22で刈取って、刈取穀稈を搬送装置23によって機体後方側に搬送していく。
排ワラ処理部3は、図3、図4に示すように、脱穀装置12の機枠内の後部に設けた株元側無端回動チェーン31及び穂先側無端回動ベルト32を有した排ワラ搬送装置30、ならびに脱穀装置12の後部に位置するカッターケース40を有した茎稈細断装置4を備えて構成されている。
穂先側無端回動ベルト32は、その長手方向での複数箇所から株元側無端回動チェーン31の搬送突起よりも長く突出している茎稈係止搬送突起32a(図3及び図4参照)を備えており、脱穀フィードチェーン12aからの脱穀排ワラの穂先側を前記搬送突起32aによって係止させて自走機体後方向きで扱口とは反対側に搬送する。
前記蓋体47を倒伏閉じ姿勢にしてあると、株元側無端回動チェーン31及び、穂先側無端回動ベルト32からの脱穀排ワラを蓋体47の上面側に横架姿勢で落下させ、この蓋体47の上面上を後方側に滑落させてカッターケース40の後側から圃場に落下させることになる。
図3、図6、及び図8に示すように、脱穀装置12側の駆動力を取り出す出力プーリ12bと、切断軸43の端部に設けたカッター駆動プーリ43aとを、伝動ベルト33aとテンションプーリ33bとを備えたベルト伝動機構33を介して連動連結してある。前記テンションプーリ33bは、図6に示すようにコイルスプリング33cによって常時緊張側に付勢されている。
そして、前記中継部材35には伝動用の小径ギヤ35bが一体形成されており、この小径ギヤ35bが供給軸45の軸端に一体回転自在に装着された伝動用の大径ギヤ45aと係合している。これによって、前記切断軸43に伝えられた駆動力が、減速されて供給軸45に伝達されるように構成してある。
すなわち、前記支柱15には、穀粒搬出用オーガ14の縦筒部分14aが連結されており、この支柱15の剛性によって、穀粒搬出用オーガ14の縦筒部分14aを支えるように機体フレーム1に立設されたものであるが、これと同時に、茎稈細断装置4を支持して回動操作するための上下方向軸心y2の支点取付部としての役割も果たしている。
このようにして、カッターケース40を上下方向軸芯y2まわりで回動操作可能に構成すると、前記茎稈細断装置4や脱穀装置12の内部を点検するとか清掃するなどの作業を行なう際、図4に示すように、茎稈細断装置4を前記上下方向軸芯y2まわりで自走機体に対して後方に回動操作して、遊端側が脱穀装置12から後方に離間した開き位置にすることにより、機体の後部やカッターケース40の前部側を開放して作業が行いやすくなる。
前記供給刃46を備える供給軸45は、切断刃5を備える切断軸43との間隔を、次に示すような軸間変更機構6によって変更可能に構成してある。
すなわち、この軸間変更機構6は、図8乃至図15に示すように、前記カッターケース40の一方の横側壁40b部分に設けられた中継軸34、及び、その中継軸34と同心でカッターケース40の他方の横側壁40bに固定された補助中継軸37とのそれぞれに枢支された左右一対のL字形のアーム部材60と、その各アーム部材60,60の前記枢支された側とは反対側の端部で相対回動自在に両端側を枢支されたカム軸61と、そのカム軸61のカム部62を案内するカム受け部材63と、前記中継軸34に一端側を枢支されたカム操作部材64とで構成されている。
この相対移動を許容するために、図13に示すように、前記カッターケース40の両横側壁40b、40bを貫通する前記供給軸45が挿通された状態で揺動可能な、前記共通軸心P1周りの円弧状の第1長孔40cをカッターケース40の両横側壁40b、40bに形成してある。前記カム軸61は、その一端側が前記カッターケース40の横側壁40bを貫通し、他端側は横側壁40bの内面側に接当した状態で支持されており、前記貫通する側の横側壁40bに、前記カム軸61が挿通された状態で揺動することを許容するように、前記共通軸心P1周りの円弧状に形成された第2長孔40dを設けてある。
その結果、カム軸61を支持するアーム部材60も前記軸心P2の移動量に相当する角度分だけ、前記共通軸心P1周りで揺動作動され、このアーム部材60に支持されている供給軸45が、図13(a)に示す位置から図13(b)に示す位置にまで、第1長孔40c内を移動する。これによって、供給軸45の前記第1長孔40c内での移動量に相当する量だけ、切断軸43に対する供給軸45の軸間距離を変更することができる。
図14では、前記だるま孔63bの図中左側の孔部分に止めボルト63Bが係入されている状態を示しているが、この止めボルト63Bを図中の右側の孔部分に係入すれば、カム受け部材63の全体を図中の左方へ移動させた状態で固定することができる。このように止めボルト63Bの位置を変更すれば、カム受け部材63と横側壁40bに形成されている第2長孔40dとの相対的な位置関係が変化して、前記供給軸45の位置を、変更されたカム受け部材63の位置に対応させて調節することができる。
その結果、図12(a)に示すように重合代が少ない状態では、図11に示すように、切断刃5の内の大径刃50が供給刃46に対向する箇所でのみ切断刃5と供給刃46が重合して茎稈が切断され、小径刃51が供給刃46に対向する箇所では、切断刃5と供給刃46が重合せず、この箇所で切断が行われないため、茎稈の切断長が長い状態で切断されることになる。
図12(b)に示すように重合代が大きい状態では、図10に示すように、切断刃5の内の大径刃50と小径刃51が共に供給刃46と重合して茎稈が切断されるので、茎稈の切断長が短い状態で切断されることになる。
茎稈細断装置4における茎稈供給方向を、切断用経路側と排出用経路側とに切り換えるための切換操作体、及びその切換操作体を駆動するための構造は次のように構成されている。
そして、この蓋体47を上記の茎稈供給方向の切換のために操作するための切換操作体駆動装置7は、カッターケース40の前記上下方向軸心y2が存在する側とは反対側の横側壁40bに対して取り付けられた電動モータ70と、その電動モータ70の動力を前記蓋体47に伝達する連係機構としての蓋体操作機構71とから構成されている。
そして、この電動モータ70の出力軸に固定された出力用ピニオン70aが後述する蓋体操作機構71のセクトギヤ72に噛み合って、電動モータ70の動力で前記セクトギヤ72を回動操作できるように取り付けてある。
したがって、カッターケース40の前記上下方向軸心y2が存在する側の横側壁40b側からパイプフレーム49内を通して電線ハーネス25を配設することによって、前記上下方向軸心y2が存在する側の横側壁40bとは反対側の横側壁40bに取り付けられている電動モータ70に対して、カッターケース40の前後や上下などのケース外空間を通す必要なく電源線を導くことができる。
そして、この動作伝達バネ74の弾性は、電動モータ70で蓋体47を駆動する際にセクトギヤ72側のバネ受けピン72dが蓋体47を開放する側、もしくは閉塞する側へ移動を始めても、図18に示すように、前記両バネ受けピン72d,73a同士の間隔Lが殆ど変化せずに回動部材73側のバネ受けピン73aに操作力を伝達し得るようにバネ力を設定してある。
そして、図19に示すように、茎稈供給方向を切断用経路R1側とするように蓋体47を開放姿勢とした状態で、切断箇所でのワラ詰まりが生じると、蓋体47が図中の仮想線の状態から実線の状態に姿勢変化することを許容するように、つまり、前記両バネ受けピン72d,73a同士の間隔Lが、前記蓋体47に対するワラ詰まりによる押圧作用が働く側、この場合には前記間隔Lが圧縮されて狭くなる側に弾性変形されるように、そのバネ力を設定してある。
このとき、回動支点軸47aの軸心P4から、セクトギヤ72側のバネ受けピン72dの軸心P5までの距離r1と、回動支点軸47aの軸心P4から回動部材73側のバネ受けピン73aの軸心P6までの距離r2とは、前者が後者よりも大きく設定されていて、前記軸心P4と軸心P5とを結ぶ仮想線分をデッドポイント線DPとして、軸心P6がその前後に移動できるようになっているので、動作伝達バネ74は、図19に示す状態から図20に示す状態に変化する途中でデッドポイント線DPを越えて移動する。
この場合、図17に示す蓋体47の閉塞姿勢時の位置と、図18に示す出力用ピニオン70aで駆動されたセクトギヤ72と対応する蓋体47の開放姿勢位置は前記ポテンショメータ77で検出できるが、図19に示す詰まりワラで押圧された状態の蓋体47の姿勢、及び図20における詰まり解除用の蓋体47の開放姿勢は検出することができない。
したがって、茎稈細断装置4のメンテナンスなどで、前述の電動モータ70等点検したい場合には、茎稈を送り込む側の脱穀装置12の伝動系についても同時的に点検することが必要となることが多いので、前記脱穀部カバー16を取り外すだけで、脱穀装置12側と茎稈細断装置4側との両方のメンテナンス関連作業を簡素化し易い。
前記茎稈細断装置4の回転カッター41に用いられる個々の切断刃5は次のように構成されている。
ここでいう切断刃5は、前述の大径刃50も小径刃51も、その径寸法の違いがあるだけの同一形状のものであるため、特に大径刃50と小径刃51とを区別せず、共通した切断刃5として説明する。
図21及び図22に示すように、切断刃5は円盤状ディスク5Aの外周部に、鋸刃状刃部52と凹入刃部53とを周方向で隣接配置して構成されている。図21では、円盤状ディスクの周方向を3等分した120度ごとに凹入刃部53が形成され、それらの各凹入刃部53同士の間を繋ぐ状態で鋸刃状刃部52が形成されている。
この切断刃5は、切削工具鋼等の好適な素材からなる円盤状ディスク5Aを、外周部のプレス加工、及び切削加工を経て所期の形状とした後、TD−VC処理などの適宜表面処理を施して高硬度のものに仕上げられる。
そして、前記傾斜した外周部の板面は、その傾斜した面の厚さ方向で凹凸する波板状となるようにプレス加工が施され、プレス加工によって前記傾斜した外周部の板面部分には、円盤状ディスク5Aの板面に沿い、かつ半径方向での所定長さを有した多数の凸条部52aと凹条部52bとが、周方向で交互に形成される。
つまり、前述したように、円盤状ディスク5Aの回転軸心xに直交する面に対して所定の角度α(例えば、約18度)で傾斜した面となり、かつその傾斜面に形成された多数の凸条部52aと凹条部52bの外周側が前記回転軸心xに直交する面に沿って切削加工されることによって、円盤状ディスク5Aの外周部分に、半径方向の内外に凹凸する多数の波形刃縁e1が形成された鋸刃状刃部52が設けられることになる。
このように前傾していることによって、前記円盤状ディスク5Aの回転軸心方向視における鋸刃状刃部52の半径方向の内外に凹凸する波形刃縁e1の刃先角度γは約60度であるから、この鋸刃状刃部52の前記波形刃縁e1では、その波形の一つの頂部が前記回転軸心xからの放射方向の線分a上に位置する状態で、前記放射方向の線分aに対して、回転方向の前方側へ約15度の傾き角度γ1、後方側へ約45度の傾き角度γ2を有した波形となる。
この凹入刃部53は、図21に示すように、約120度ずつの間隔を持って外周部の3箇所に均等配分され、この凹入刃部53同士の間を繋ぐように前記鋸刃状刃部52が配備されている。
この凹入刃部53部分では、図21及び図23に示すように、前記円盤状ディスク5Aが前記鋸刃状刃部52よりも半径方向での中心側寄りの位置から、円盤状ディスク5Aの厚さ方向で一方側から他方側に向けて部分的に屈曲され、前記鋸刃状刃部52と同様に、円盤状ディスク5Aの回転軸心xに直交する面に対して所定の角度α(例えば、約18度)で傾斜した面が形成される。
上記のように円盤状ディスク5Aの外周部分で回転軸心xに直交する面に対して前記所定の角度αで傾斜した面が形成された後に、その傾斜した板面部分とは反対側の板面において、前記反対側の板面部分が前記回転軸心xに直交する面に沿って切削加工される。これによって、円盤状ディスク5Aの外周部分に、鋸刃状刃部52の波形刃縁e1よりも回転中心側へ凹入する凹曲刃縁e2が形成された凹入刃部53が設けられることになる
その結果、前記鋸刃状刃部52の波形刃縁e1が前述したように前傾した姿勢であるため、その波形刃縁e1に沿う凹入刃部53の凹曲刃縁e2は、前側刃縁fe2と円盤状ディスク5Aの回転円に対する接線sとの夾角θ2よりも、後側刃縁re2と円盤状ディスク5Aの回転円に対する接線sとの夾角θ3が大きな角度であるように形成される。
凹入刃部53の前側刃縁fe2と後側刃縁re2との夾角θ3は、最良の実施形態で例示したように、約70度程度の鋭角であるのが望ましいが、必ずしもこの角度に限られるものではなく、所期の掻き込み作用や非切断茎稈の逃げが可能であるなどの機能を発揮し得る範囲での、ある程度の幅をもって、例えば60度〜80度程度の鋭角に設定することもできる。
円盤状ディスク5Aの外周部に設ける凹入刃部53の個数は、最良の実施形態で説明した3箇所であるに限らず、任意の個数を設けることができる。また、その凹入刃部53の開口部分の周方向長さや凹入深さに関しても、切断対象や切断条件に応じて適宜の大きさに設定すればよい。
鋸刃状刃部52の前傾角度βは、最良の実施形態で示したような約15度であるに限らず、所期の掻き込み機能や切断性能を発揮し得る範囲で適宜に設定することができる。
本発明による切断刃5は、脱穀排ワラを処理対象物とする細断装置の他、各種の茎稈を処理対象物とする細断装置にも適用できる。従って、排ワラ細断装置やその他の細断装置を総称して茎稈細断装置と呼称する。
4 茎稈細断装置
5 切断刃
52 鋸刃状刃部
53 凹入刃部
e1 波形刃縁
e2 凹曲刃縁
fe2 前側刃縁
re2 後側刃縁
θ1 前側刃縁と後側刃縁との夾角
θ2 外周接線と前側刃縁との夾角
θ3 外周接線と後側刃縁との夾角
α 刃先角度
β 前傾角度
Claims (2)
- 円盤状ディスクの外周部に、半径方向の内外に凹凸する多数の波形刃縁が形成された鋸刃状刃部と、その鋸刃状刃部の波形刃縁よりも回転中心側へ凹入する凹曲刃縁が形成された凹入刃部とが周方向で隣接配置され、
前記凹入刃部が、凹曲刃縁のうちの回転方向前方側に位置する前側刃縁と、回転方向での後方側に位置する後側刃縁との夾角が鋭角で、かつ、前側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角よりも後側刃縁と円盤状ディスクの回転円に対する接線との夾角が大きな角度であるように形成され、
前記鋸刃状刃部の波形刃縁の形状は、その波形の頂部が回転方向で後方側の底部よりも前方側の底部に近く位置するように前傾した波形に形成され、
前記凹入刃部の前側刃縁はその回転方向前方側の鋸刃状刃部の波形刃縁の延長線に沿って形成され、前記後側刃縁はその回転方向後方側の鋸刃状刃部の波形刃縁の延長線に沿って形成されている茎稈細断装置の切断刃。 - 円盤状ディスクの鋸刃状刃部と凹入刃部とは、その厚さ方向での断面における刃先角度が同一又はほぼ同一の傾斜角度に設定されている請求項1記載の茎稈細断装置の切断刃。
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