JP5031509B2 - 近接場光散乱用プローブおよびその製造方法 - Google Patents

近接場光散乱用プローブおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、近接場光散乱用プローブおよびその製造方法に関する。より詳しくは、金属からなる先鋭なプローブ先端を被測定物表面に当て、同時にその部位に光を照射し、金属先端にて増強された散乱光を検出する近接場光学顕微鏡およびラマン分光装置に用いられるプローブおよびその製造方法に関する。
近年、様々な用途で使用される材料の微細化および対象の多様化に伴い、多様な材料やデバイスについて、より微小な部位からの情報を分析および計測する必要性が高まっている。
これまで無機材料については、電子顕微鏡に代表されるような局所的な情報を信頼性高く把握できる手法が開発されてきている。その一方、分子生物学や有機デバイスといった、いわゆるソフトマテリアルに対する非破壊的な微小部分析手法は十分なものではない。例えば、光学顕微鏡は光の波長以下のサイズでの測定ができない。また、赤外分光やラマン分光においても同様な理由から、微小部分析には限界があり、波長オーダー程度の領域から信号を得られてもその信号量が弱く、信号強度の増加が課題であった。
この問題を解決する手法として、例えば、光の回折限界を破り表面プラズモンによる電場増強効果を積極的に応用した散乱型プローブが開示されている(非特許文献1)。また、プローブへの金属膜の形成を工夫した近接場光散乱用プローブも開示されている(特許文献1)。他にも、プローブを被測定試料に接触させる力を制御しながら、プローブ先端の金属を利用した表面増強効果で微小部からのラマン信号などを光学的に検出する手法も開示されている(特許文献2)。
また、プローブ先端への金属微粒子の形成方法を具体的に説明し、信号の増強について必要な構造について記述した文献もある(非特許文献2)。該文献では、局所的なラマン分光情報が得られるTERS(Tip Enhanced Raman Spectroscopy)の実現を目的として、プローブの先端に銀鏡反応を利用して銀をコートさせた事例が開示されている。
特開2005−164292号公報 特開2005−091353号公報 Y.Inoue and S.Kawata:"Near−field Scanning Optical microscope using a Metallic Probe Tip", Opt.Lett. Vol.19, No.3, pp159〜161(1994) Yuika Saito, Takashi Murakami, Yasushi Inouye and Satoshi Kawata, Chemistry Letters.Vol.34, No.7(2005)
しかしながら、上記の従来技術、特にプローブ先端における金属微粒子の形成に関しては、次のような課題があった。すなわち、粒径が不均一である金属微粒子の積層から生じる増強具合のばらつきや、プローブ先端全体が金属微粒子にコートされていることによる増強電場範囲の広大化(空間分解能の面で好ましくない)などの課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、計測手法として高い再現性および安定性を発揮することが可能な、金属微粒子を先端に有するプローブを提供することを目的とする。
本発明は、近接場光学顕微鏡およびラマン分光装置において用いられる近接場光散乱用プローブであって、該プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、酸化チタン層、銀層、が少なくとも積層していることを特徴とする。前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、分離層、酸化チタン層、銀層、が積層していることを特徴とする。また、前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、酸化チタン層、銀層、酸化チタン層、が積層していることを特徴とする。また、前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、分離層、酸化チタン層、銀層、酸化チタン層、密着層(分離層)、が積層していることを特徴とする。また、前記分離層は、SiOまたはAlOよりなることを特徴とする。また、前記銀またはその酸化物を含む微粒子は、その直径が5nm以上20nm以下の範囲にあることを特徴とする。また、前記銀層および酸化チタン層の厚みは、各々10nm以上100nm以下の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明は、近接場光学顕微鏡およびラマン分光装置において用いられる近接場光散乱用プローブの製造方法であって、プローブ本体の上に、該プローブ本体側から順に、銀層、酸化チタン層、銀またはその酸化物を含有する微粒子、を形成する工程より少なくともなることを特徴とする。また、前記銀またはその酸化物を含有する微粒子の形成は、前記の各層が形成されたプローブを多湿雰囲気に放置することによってなされることを特徴とする。また、前記銀またはその酸化物を含有する微粒子の形成は、前記の各層が形成されたプローブに先端側が試料側に対しマイナスになるような電界を印加することによってなされることを特徴とする。また、前記製造方法において、前記酸化チタン層と前記銀またはその酸化物を含有する微粒子との間に、分離層を形成する工程をさらに有することを特徴とする。また、前記製造方法において、前記プローブ本体と前記銀層との間に、酸化チタン層を形成する工程をさらに有することを特徴とする。また、前記製造方法において、前記プローブ本体と前記銀層との間に該プローブ本体側から順に密着層(分離層)と酸化チタン層とを形成する工程、および、前記酸化チタン層と前記銀およびその酸化物を含有する微粒子との間に分離層を形成する工程、をさらに有することを特徴とする。
さらに、本発明は、前記いずれかの近接場光散乱用プローブと、該プローブを被測定試料の表面に圧接させる制御機能と、該プローブの先端近傍に励起光を入射するための励起光学系と、該プローブの先端より発する検出光を検出する検出光光学系と、を少なくとも有することを特徴とする近接場光学顕微鏡またはラマン分光装置である。
本発明にしたがうことで、銀微粒子粒径の均一性および単粒子膜形成性に優れた、評価ツールとしての定量性および安定性が向上したプローブを得ることが可能である。また、本発明にしたがうことで、プローブ作製の再現性も向上する。さらには、電界下での析出を利用することでプローブ先端のみに選択的に前記微粒子を形成すれば、狭窄度の高い増強電場が形成され、より高空間分解能での測定が可能となる。
これより、本発明にしたがう近接場光散乱用プローブおよびその製造方法について図を参照しながら詳述する。
最初に、本発明の近接場光散乱用プローブの構成について説明する。
図1には、本実施形態に係るプローブの先端部を示す模式図が示されている。そこにおいて、符号1はプローブ本体、符号2は銀層、符号3は酸化チタン層、符号4は銀またはその酸化物を含有する微粒子を示している。
プローブ本体の材料としては、特に制限はないが、加工の容易さという観点から半導体や金属などが好ましい。
プローブ形状は、微小部の分析を行うことが可能なように、先端曲率が小さいことが好ましく、具体的には100nm以下が好適である。また、プローブ先端と被測定試料の接触点に光を照射するため、先端のアスペクト比がより大きい形状であること、すなわち、プローブ先端は尖がっている形状であることが好ましい。例えば、円錐や角錐などが典型的な形状である。また、棒状であってもよい。プローブ先端は鋭角であることが好適である。
プローブ表面に形成される銀またはその酸化物を含む微粒子は、その直径が5nm以上20nm以下程度であることが好ましく、特には、10nm以上15nm以下がより好ましい。微粒子のプラズマ振動数はそのサイズによって変化するが、該直径の範囲におけるプラズマ振動数はちょうど該範囲で可視光領域の電磁波の周波数に相当するため、共鳴による電場増強が生じやすくなる。
また、プローブ表面に形成される銀層および酸化チタン層の厚みは、各々10nm以上100nm以下の範囲であることが好ましく、特には、銀層から銀を拡散することから酸化チタン層の厚みは、50nm以下であることがより好ましい。各層の厚さを該範囲にすることで、各層を連続膜として形成すること、およびプローブ先端の曲率を前記の範囲程度に収めることが可能となる。
図1以外のプローブの構造としては、図2に示されているように、酸化チタン層3と銀またはその酸化物を含有する微粒子4の間に分離層5を設けてもよい。後述するように、表面の前記微粒子を再形成するときには一旦該微粒子を除去する必要があるが(例えば、Arイオンでのエッチングなど)、分離層5を設けることで、酸化チタン層にダメージを与えることなく、該微粒子のみを除去することが可能となる。
ここで、分離層5の材料としては、酸化珪素(SiO)や酸化アルミ(AlO)が好ましい。両者を比較すると、銀層から表面への銀の拡散速度は酸化珪素の方が速い。さらに、酸化珪素のなかでも、特に、SiOが拡散には好適である。一方、酸化アルミを用いる場合は、微粒子の形成速度は遅くなるが、高湿度下で使用しても一気に銀が拡散しないために、微粒子が大きくなりにくい。よって、酸化アルミは、高湿度下で光増強機能をより長期にわたって維持したい場合に好ましい。
さらに、別の構造として、図3および図4に示すように、プローブ本体1と銀層2の間に、その反対側の層と対称的になるように層を構成することもできる。すなわち、図3のように、最表面側から、銀または銀酸化物を含有する微粒子/酸化チタン層/銀層/酸化チタン層/プローブ本体、という構成にすることができる。また、図4のように、最表面側から、銀または銀酸化物を含有する微粒子/分離層/酸化チタン層/銀層/酸化チタン/密着層(分離層)/プローブ本体、という構造にすることもできる。
上記のようにプローブ本体1と銀層2の間に酸化チタン層3を挿入すると、プローブ本体側への銀の拡散を防止でき、リザーバーとしての銀層2の役割を一層強化できる。また、図4に示されている、プローブ本体側において酸化チタン層3とプローブ本体1の間に挿入される密着層6は、分離層と同じものである。それは、例えばプローブ本体がプラスチックのような材料よりなる場合、プローブ本体1と酸化チタン層3の密着性を向上させることができる。したがって、上記では、密着層(分離層)と表記している。
次に、本発明の近接場光散乱用プローブの製造方法について説明する。
本発明の近接場光散乱用プローブにおいては、プローブ本体1の上に前述の各層を順番に気相膜形成方法で積層していく。例えば、銀層2の形成には、抵抗加熱蒸着、スパッタ法または電子ビーム蒸着を用いることが可能である。また、酸化チタン層3の形成には、スパッタ法が好ましい。また、分離層5および密着層(分離層)6の形成にも、スパッタ法が好ましい。
これより、プローブ表面における銀またはその酸化物を含有する微粒子の形成について詳細に説明する。本発明による近接場光散乱用プローブは、その先端部において、銀層2から銀を拡散させ、酸化チタン層3の表面に銀またはその酸化銀を含む微粒子4を分散させることで形成される。
銀を拡散させて銀またはその酸化物を含有する微粒子を形成する方法としては、次の2つの方法がある。それは、(A)多湿環境下に素子を置く方法と、(B)外部から電界を印加する方法、である。
前記方法(A)では、例えば、酸化チタン層/銀層/プローブ本体まで形成したプローブを、多湿雰囲気に放置することで、プローブ表面に銀または銀酸化物を含有する微粒子4が形成される。温度を高めにすると、より早く該微粒子を形成できる。特には、温度60℃、湿度90%などが代表的な条件である。前記方法(B)では、例えば、酸化チタン層/銀層/プローブ本体まで形成したプローブに、先端側が試料側に対しマイナスになるような電界を印加することで、プローブ表面に前記微粒子を形成できる。この方法によると、先端近傍において電界強度が高くなるため、より先端に近いところで該微粒子を形成できる。
前記いずれかの方法により形成された前記微粒子は、粒径が数十ナノメートルの範囲で非常に均一である。よって、計測手段としてのラマン分光を考えたとき、プラズモン励起による吸収を大きくすることができ、ラマン信号の増強効果を高めることが可能である。したがって、優れたデータ再現性や安定性をもたらすことができる。
次に、本発明の近接場光散乱用プローブを用い、AFM(原子間力顕微鏡)とラマン散乱検出器を組み合わせた装置の例について説明する。
図5には、AFMとラマン分光装置を組み合わせた構成が示されている。そこにおいて、本発明のプローブ(カンチレバー)7は、これをXYZ方向に走査するスキャナ10に接続されている。そして、レーザー8によるプローブ7からの反射光が2分割の光検出器9で検出され、その信号の大きさを制御機能(AFM制御装置)11で制御し、プローブ7の被測定試料12の表面に当接する触圧がコントロールされる。一方、プローブ先端と被測定試料12が接触する領域にラマン分光用の励起光学系(レーザー照射系)13により励起光を入射し、検出光光学系(ラマン散乱検出用光学系)14にて検出光を導き、検出器および分光器15にて光検出および分光が行われる。そして、ラマン分光制御装置および表示装置16にて、スペクトルが表示される。
また、AFMおよびラマン分光装置の連動装置17を用いることで、AFMの走査に同期させて(位置情報に同期させて)、ラマン散乱信号を検出できるので、イメージングを行うことが可能である。
また、本発明のプローブは、近接場光学顕微鏡にも用いることが可能である。
これより、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の例に限定されはしない。
(実施例1)
本実施例では、本発明の近接場光散乱用プローブを用いて、ラマン散乱信号を検出した。具体的には、図1に示すようなSi製のAFM用プローブを用いた。
まず、Si製AFM用プローブ本体1に、スパッタ法によって銀層2を20nm形成したのち、該銀層上に反応性スパッタ法によって酸化チタン層3を同じく20nm形成した。
次に、このプローブを温度60℃湿度90%の環境に30時間放置した。酸化チタン層3の表面をオージエ分光装置で調べたところ、少なくとも酸化銀を含む微粒子が形成されていることが確認できた。表面のSEM観察により、析出した微粒子の径はおよそ10nm前後で、その密度は、約10個/mm程度であった。
前記プローブを用い、Siウエハー上の単一カーボンナノチューブ(CNT)からのラマン散乱検出を以下のようにして行った。なお、CNTは、Siウエハー上に溶剤を用いて分散させた。また、該CNTの直径は、30〜40nm程度である。ラマン散乱光は、該プローブからの散乱光を検出する方法で検出した(図5参照)。その際、レーザー光は532nmのものを用いた。
図6(a)は、単一のCNTのラマン散乱信号を示す。前記プローブを近接させることで、電場が増強され、50nm以下の領域からのラマン散乱信号を検出している。ここで、1590cm−1とその低波数側の複数のピークはGバンド、1350cm−1は欠陥由来のDバンド、165.2cm−1、170.8cm−1、192.6cm−1は径の伸縮を反映した、radial breathingモード(RBM)である。
同様の実験をさらに2回行った結果を、図6の(b)および(c)に示す。ここでも、上記方法にてプローブ先端に銀層および酸化チタン層を形成し、高温高湿度下におくことで酸化チタン表面に銀および酸化銀からなる微粒子を形成した。そして、上記と同様な単一CNTからのラマン散乱測定を行った。最初の結果と合わせて3回測定した結果が図6である。信号強度のばらつきが1桁以内に収まっていることがわかる。
以上のように、プローブ先端に金属微粒子を形成することで、増強度のばらつきの少ないプローブを実現できる。また、本実施例においてラマン散乱光の検出は散乱型で行ったが、透過モードで検出してもよい。また、プローブとしてはAFMのプローブを用いているが、STM(走査型トンネル顕微鏡)用の探針でもよい。また、プローブ先端への微粒子の析出方法として、ここでは高温高湿下に置く方法を採ったが、前述のように、外部から電界を印加する方法でもよい。
比較例として、AFMプローブ本体の先端部に、真空蒸着法によって銀層を形成し、実施例1と同様な系で単一CNTのラマン散乱分析を行う実験を3回繰り返した。結果を調べたところ、ラマン散乱強度は2桁以上ばらついており、増強度においてはかなり不安定であった。
(実施例2)
まず、実施例1と同様の方法で、プローブ本体の先端部に酸化チタン層(20nm)を形成した。そのプローブ先端を、あらかじめガラス基板上に銀層(20nm)を形成しておいた試料の銀表面に次のようにして接触させた。すなわち、プローブ先端を試料表面に断続的に接触させる、いわゆるタッピングモードを行った。プローブを接触させる前の振動振幅(光検出器の出力:RMSが約3V)が約半分になる振幅で接触させ、その状態で5分間の接触を行った。このようにして、プローブ先端にのみわずかな銀を付着させた。以上のようにして銀層が形成されたプローブ上に、酸化チタン層(20nm)をさらに形成した。その後、実施例1と同様にして高温高湿下に置くことで、プローブ先端近傍にのみ、酸化チタン層表面に銀および銀酸化物を含む微粒子が形成された。
前記プローブを用い、実施例1で用いたCNT断面方向の線分析を行った。すなわち、プローブを交流で振動させ、断続的に試料表面に接触させる、いわゆるタッピングモードでAFMを動作させ、CNTの長手方向を横切る方向でCNTの断面高さプロファイルを走査しながら、同時にラマン散乱測定を行った。ラマン散乱光はGバンド(1590cm−1)を用いた。図7にその結果を示す。(a)は本実施例によるプローブを用いた場合、(b)は実施例1のプローブを用いた場合である。本実施例によるプローブでは、CNTの径がより狭く観測されている。このように、プローブ先端近傍にのみ金属微粒子を析出させることで、より空間分解能に優れたプローブを実現できる。ただし、信号量は低下してしまうため、対象試料により空間分解能と信号量を適宜調整することが求められる。
なお、プローブ先端にのみ銀を付着させるには、AFMの系を利用して、LFM(Lateral Force Microscope)を行ってもよいし、触圧を高めにしたコンタクトモードで銀層表面を走査してもよい。あるいは、フォースカーブ測定を利用し、斥力領域における力を適宜設定することで、プローブ先端に近傍にのみ銀を付着させることもできる。
また、プローブ先端に銀層20nm、酸化チタン層20nmを形成したのち、このプローブ側を試料側に対してマイナスとなるようなバイアス電圧を印加することでもプローブ先端近傍に銀の微粒子を形成できる。
(実施例3)
実施例1と同様の作製方法により、最表面から順に、SiO層(分離層:20nm)/酸化チタン層(20nm)/銀層(20nm)/酸化チタン層(20nm)/SiO層(密着層:20nm)/プローブ本体、という構成の素子を作製した(図4)。ここで、前記SiO層もスパッタ法により作製した。
それから、実施例1と同様の方法で、プローブ先端のSiO表面に銀および酸化銀を含有する微粒子を形成した。
ところで、一般的に、本発明の係る技術分野においては、銀をコートしたプローブ先端の光増強の効果は時間とともに次第に低下してくる。これは、銀表面が空気中に放置されると硫化銀を形成するなどして、金属中のプラズモンの状態が変化するためと考えられる。
本発明のプローブにおいても、このような問題が同様に生じるが、ここでは、プローブの光増強作用の再生が可能であることを示す。
図8(a)は、増強機能の低下したプローブを用いたときの単一CNTの信号を示す。このプローブを3kevのArイオンで先端を5分間スパッタし、再度、前述と同様な高温高湿下に置いた。そのプローブを用いて単一のCNTのラマン散乱信号を測定した結果が同図(b)である。信号強度が増加していることがわかる。このように、プローブ先端に形成された硫化銀を除去して、新たに銀または酸化銀を含有する微粒子を析出させることで、プローブの増強機能を再生することが可能である。このことは単に再生するということに限らず、測定手段としての再現性を長期にわたって維持することにもつながる。
(実施例4)
実施例3のプローブ構成において、表面側のSiO層の代わりとして、AlOによって層を構成した(図4)。その作製方法としてはスパッタ法を用いた。
プローブ表面の微粒子の形成は、この素子を温度60℃湿度90%の環境に50時間放置することで行った。処理時間が長いのは、SiOの場合に比べ、銀の拡散速度が遅いため、微粒子の形成にその分時間が必要となるからである。
実施例1と同様のCNTを高湿度下において、該プローブを用いて測定した結果を説明する前に、AlOを用いた効果をよりわかりやすくするために、実施例3で述べたSiO膜を用いたプローブによる測定について最初に説明する。
すなわち、SiOを用いた実施例3と同様な構造のプローブを、高湿度(湿度90%)の環境に制御して単一のCNTからのラマン散乱信号の測定を行った。時間の経過とともに、信号強度が低下していく様子が観察され、5時間後には2桁信号強度が低下した。低下したときのプローブの表面をSEMにて観察したところ、もはや微粒子は形成されておらず、粒子が成長し、かつ粒子同士がくっつき、網目状の構造を成していた。これは、湿度が高かったため、銀が銀層から表面に拡散し、このような構造を形成したものと考えられた。これに伴い、増強効果が低下したものと思われる。
一方、本実施例の場合、つまり、表面からAlO層(分離層:20nm)/酸化チタン層(20nm)/銀層(20nm)/酸化チタン層(20nm)/SiO層(密着層:20nm)/プローブ本体、という構成にした場合、以下の結果が得られた。すなわち、高湿度下においても、より長期に亘りラマン散乱信号の増強効果が維持できた。これは、SiOの場合に比べ、AlO中の銀の拡散速度が遅いためである。
このように高湿下で本発明を用いる場合には、本実施例のように表面側の分離層としてAlOを用いることで、長期にわたり増強機能を維持できることがわかった。
本発明の近接場光散乱用プローブの模式図である。 本発明の近接場光散乱用プローブの別様態の模式図である。 本発明の近接場光散乱用プローブの別様態の模式図である。 本発明の近接場光散乱用プローブの別様態の模式図である。 本発明の近接場光散乱用プローブを用いた原子間力顕微鏡とラマン散乱分光装置の一例を示す模式図である。 本発明の近接場光散乱用プローブを用いた測定の再現性を示すグラフである。 本発明の近接場光散乱用プローブを用いた測定の空間分解能を示すグラフである。 本発明の近接場光散乱用プローブの機能再生性を示すグラフである。
符号の説明
1 プローブ本体
2 銀層
3 酸化チタン層
4 銀またはその酸化物を含有する微粒子
5 分離層
6 密着層(分離層)
7 プローブ
8 AFM(原子間力顕微鏡)用のレーザー
9 AFM(原子間力顕微鏡)用の2分割光検出器
10 プローブを走査するスキャナ
11 AFM(原子間力顕微鏡)制御装置および表示装置
12 被測定試料
13 ラマン分光用のレーザー照射系
14 ラマン散乱検出のための光学系
15 ラマン散乱光の検出と分光
16 ラマン分光装置の制御装置および表示装置
17 AFM(原子間力顕微鏡)とラマン分光装置の連動機構

Claims (14)

  1. 近接場光学顕微鏡およびラマン分光装置において用いられる近接場光散乱用プローブであって、
    該プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、酸化チタン層、銀層、が少なくとも積層していることを特徴とする近接場光散乱用プローブ。
  2. 前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、分離層、酸化チタン層、銀層、が積層していることを特徴とする請求項1に記載の近接場光散乱用プローブ。
  3. 前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、酸化チタン層、銀層、酸化チタン層、が積層していることを特徴とする請求項1に記載の近接場光散乱用プローブ。
  4. 前記プローブの先端部は、最表面側から順に、銀またはその酸化物を含有する微粒子、分離層、酸化チタン層、銀層、酸化チタン層、密着層(分離層)、が積層していることを特徴とする請求項1に記載の近接場光散乱用プローブ。
  5. 前記分離層は、SiOまたはAlOよりなることを特徴とする請求項2または4に記載の近接場光散乱用プローブ。
  6. 前記銀またはその酸化物を含む微粒子は、その直径が5nm以上20nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブ。
  7. 前記銀層および酸化チタン層の厚みは、各々10nm以上100nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブ。
  8. 近接場光学顕微鏡およびラマン分光装置において用いられる近接場光散乱用プローブの製造方法であって、
    プローブ本体の上に、該プローブ本体側から順に、銀層、酸化チタン層、銀またはその酸化物を含有する微粒子、を形成する工程より少なくともなることを特徴とする近接場光散乱用プローブの製造方法。
  9. 前記銀またはその酸化物を含有する微粒子の形成は、前記の各層が形成されたプローブを多湿雰囲気に放置することによってなされることを特徴とする請求項8に記載の近接場光散乱用プローブの製造方法。
  10. 前記銀またはその酸化物を含有する微粒子の形成は、前記の各層が形成されたプローブに先端側が試料側に対しマイナスになるような電界を印加することによってなされることを特徴とする請求項8に記載の近接場光散乱用プローブの製造方法。
  11. 前記酸化チタン層と前記銀またはその酸化物を含有する微粒子との間に、分離層を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブの製造方法。
  12. 前記プローブ本体と前記銀層との間に、酸化チタン層を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブの製造方法。
  13. 前記プローブ本体と前記銀層との間に該プローブ本体側から順に密着層(分離層)と酸化チタン層とを形成する工程、および、前記酸化チタン層と前記銀およびその酸化物を含有する微粒子との間に分離層を形成する工程、をさらに有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブの製造方法。
  14. 請求項1から7のいずれか1項に記載の近接場光散乱用プローブと、該プローブを被測定試料の表面に当接させる制御機能と、該プローブの先端近傍に励起光を入射するための励起光学系と、該プローブの先端より発する検出光を検出する検出光光学系と、を少なくとも有することを特徴とする近接場光学顕微鏡またはラマン分光装置。
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