JP5030765B2 - 無黄変軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents
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(1)少なくともポリオール成分、イソシアネート成分、整泡剤、触媒、発泡剤とを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなるポリウレタンフォームであって、ポリオール成分の水酸基において一級の水酸基の割合が50%を超えるものであり、ポリイソシアネート成分として、(A);3−イソシアナトメチル3,5,5トリメチルヘキシルイソシアネート(IPDI)及び/又はIPDIの三量体及び/又は三量体の混合物と、(B);ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の三量体及び/又は三量体の混合物とを、重量による混合比(A):(B)=80〜20:20〜80で用い、整泡剤は分子末端に活性水素基を有する反応性のシリコーン系界面活性剤であることを特徴とする無黄変軟質ポリウレタンフォーム。
(2)触媒として少なくともアミン系触媒とジアザビシクロアルカン系触媒および三量化触媒とを併用し、アミン系触媒が、分子末端に活性水素基を有する反応性のアミン系触媒であることを特徴とする請求項1に記載の無黄変軟質ポリウレタンフォーム。
本発明において使用されるポリオール成分は軟質ポリウレタンフォーム用として知られているエーテル系ポリオールまたはエステル系ポリオールを用いることができる。エーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、エステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを使用することもできる。このなかでも、官能基数が2〜4で分子量が400〜8000の反応性の高いポリエーテルポリオールが好ましく使用される。
本発明の無黄変軟質ポリウレタンフォームに用いられるイソシアネート成分としては、IPDI及び/又はIPDIの三量体及び/又は三量体の重合体の混合物と(以下、「IPDI類」ともいう)、HDIの三量体及び/又は三量体の重合体の混合物(以下、「HDI類」ともいう)とを用いる。
本発明の無黄変軟質ポリウレタンフォームに用いられる整泡剤は、分子末端に活性水素基を有する反応性のシリコーン系界面活性剤を使用する。分子末端に活性水素基を有する反応性のシリコーン系界面活性剤としては、分子末端が水酸基、アミノ基等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。具体的には、東レ・ダウコーニング株式会社製のSZ−1327、SZ−1333、SZ−1718、SZ−1710、SF−2937F、SF−2945F、SH−193や、信越化学株式会社製のF−114、F−341、F−345、F−305モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のL−626等が挙げられる。上記分子末端に活性水素基を有する反応性のシリコーン系界面活性剤を使用することにより、イソシアネート成分として、IPDI類、HDI類を使用しても、性状が均一で機械的物性に優れる軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。その理由は定かではないが、本発明において使用されるポリオール成分は一級の水酸基の割合が高いために、分子末端に活性水素基を持つシリコーンのほうがポリオール成分との相溶性に優れる、さらに反応性であるためウレタン樹脂の重合に関与しかつ軟質ポリウレタンフォーム中に取り込まれるからであると考えられる。
本発明の無黄変軟質ポリウレタンフォームには、軟質ポリウレタンフォームの製造に通常使用されている触媒が使用できるが、特にアミン系触媒とジアザビシクロアルカン系触媒と三量化触媒とを併用すると、反応性が高く、機械的物性を備えたフォームが得られやすいため好ましい。
アミン系触媒としては、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられるものが使用され得るが、分子末端に活性水素基を有する反応性のアミン系触媒が好ましい。分子末端に活性水素基を有する反応性のアミン系触媒は、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、N,N-ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N-ジメチルアミノヘキサノール、N,N-ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、N,N,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン等が挙げられる。このような分子末端に活性水素基を有するアミン系触媒は、ポリウレタンフォームの重合において、樹脂化に関与し樹脂骨格に取り込まれるため、得られる軟質ポリウレタンフォームには遊離のアミン系触媒量が極めて少なく、臭気を抑制することができる。
ジアザビシクロアルカン系触媒としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン‐7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられる。
三量化触媒としては、カルボン酸、炭酸、フェノール、安息香酸等のアルカリ金属塩の使用が好ましい。
その他、錫触媒等を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明の無黄変軟質ポリウレタンフォームに用いる発泡剤としては、水のみを発泡剤として用いるのが環境的に好ましいが、必要に応じてメチレンクロライド等の低沸点の有機化合物や、空気、二酸化炭素等の気体も使用することができる。
表1に記載の配合処方のポリオール成分、触媒、整泡剤、発泡剤、安定剤を攪拌混合し、そこに表1に記載の配合処方のイソシアネート成分を加え、混ぜ合わせて発泡させることにより軟質ポリウレタンフォームを得た。
JIS K7222に準じて測定した。
評価サンプルとして、縦50mm×横50mm×厚み10mmのサンプルを作成し、色彩色差計(ミノルタカメラ社製「CR−200B」)を用い、JIS K7373:2006に準じて、サンプル表面の初期YI値を測定する。
a.NOXガス変色性
サンプルを、JIS L 0855に準じて、NOXガス濃度650ppmの容器内に入れ、1.5時間暴露する。暴露した後のサンプルの表面を、初期と同様にYI値を測定し、初期YI値との差を、ΔYI値として求める。すなわち、ΔYI値は、色の変化具合を数字化したものであり、値が小さい方が、色の変化(黄変)が少ないことを示す。
b.紫外線変色性
フェードメーター(スガ試験機社製「紫外線フェードメーター U48HB」)にサンプルを設置した後に、ブラックパネル温度63℃(雨なし)、湿度50%RH以下にて、100時間UV照射を行う。照射した後のサンプルの表面を、初期YI値の測定と同様にしてYI値を測定し、初期YI値との差を、ΔYI値として求める。
JIS K6400−4:2004に準じて測定を行なった。
JIS K6400−5:2004に準じて測定を行なった。
JIS K6400−5:2004に準じて測定を行なった。
<フォーム性状>
目視にて判断した。
〇:通気度があり、セルが細かく均一
×:通気度が低くフォームが収縮する。もしくはセルが粗く均一でない
異臭気について官能評価した。
○:異臭気を感じない
×:異臭気を感じる
ポリオール1:ポリエーテルポリオール(一級の水酸基の割合 75%) 三井化学ポリウレタン社製 EP−330N
ポリオール2:ポリエーテルポリオール(一級の水酸基の割合 50%) 三井化学ポリウレタン社製 MS−300
ポリオール3:ポリエーテルポリオール(一級の水酸基の割合 34%) 三井化学ポリウレタン社製 EP−2053
IPDI:Evonik Industries AG社製 VESTANAT IPDI
HDI:日本ポリウレタン工業社製 コロネートHX
整泡剤1:反応性シリコーン系界面活性剤 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製 L−626
整泡剤2:反応性シリコーン系界面活性剤 信越化学社製 F−114
整泡剤3:シリコーン系界面活性剤 東レ・ダウコーニング社製 SRX−298
触媒1:反応性アミン系触媒 エアプロダクツ社製 DabcoNE500
触媒2:反応性アミン系触媒 三和油脂興業社製 ジエタノールアミン
触媒3:アミン系触媒 エアプロダクツ社製 Dabco DC−2
触媒4:ジアザビシクロアルカン系触媒 サンアプロ社製 U−CAT1102
触媒5:三量化触媒 日本化学産業社製 プキャット15G
触媒6:錫触媒 日東化成社製 DBTDL
安定剤1:城北化学工業社製 JPP−13R
安定剤2:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 Tinuvin571
Claims (2)
- 少なくともポリオール成分、イソシアネート成分、整泡剤、触媒、発泡剤とを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなるポリウレタンフォームであって、
ポリオール成分の水酸基において一級の水酸基の割合が50%以上であり、
ポリイソシアネート成分は、(A);3−イソシアナトメチル3,5,5トリメチルヘキシルイソシアネート(IPDI)及び/又はIPDIの三量体及び/又は三量体の混合物と、(B);ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の三量体及び/又は三量体の混合物とを、重量による混合比(A):(B)=80〜20:20〜80で用い、
整泡剤は分子末端に活性水素基を有する反応性のシリコーン系界面活性剤であること、
を特徴とする無黄変軟質ポリウレタンフォーム。
- 触媒として少なくともアミン系触媒とジアザビシクロアルカン系触媒および三量化触媒とを併用し、アミン系触媒が、分子末端に活性水素基を有する反応性のアミン系触媒であることを特徴とする請求項1に記載の無黄変軟質ポリウレタンフォーム。
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JP2007331257A JP5030765B2 (ja) | 2007-12-24 | 2007-12-24 | 無黄変軟質ポリウレタンフォーム |
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JP2007331257A JP5030765B2 (ja) | 2007-12-24 | 2007-12-24 | 無黄変軟質ポリウレタンフォーム |
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JP2009149827A JP2009149827A (ja) | 2009-07-09 |
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