JP5030227B2 - 表面改質アルミナ、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)アルミナ粉末成形体、あるいはその仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを塗布、あるいは含浸させた後に、本焼結を行うことで製造されたアルミナ焼結体であって、焼結体の表面層にシリコンを含有し、内部層と構成する結晶相が同一で、平均結晶粒径が30%以上異なる表面層と内部層の層を有することを特徴とする複層アルミナ焼結体。
(2)アルミナ焼結体の表面の少なくとも二面の面が表面層と内部層の層状構造を有する、前記(1)に記載の複層アルミナ焼結体。
(3)乾式のピン・オン・ディスク法で測定される比摩耗量が、1×10−9mm2/Nより少ない高耐摩耗性を有する表面層と、破壊靱性が4MPa・m1/2より高い内部層の少なくとも2層からなる、前記(1)に記載の複層アルミナ焼結体。
(4)焼結体の破面観察において、表面層と内部層の中間に少なくとも50%が劈開破壊を示す中間層が存在する、前記(1)に記載の複層アルミナ焼結体。
(5)前記(1)から(4)のいずれかに記載の複層アルミナ焼結体を構成要素として含むことを特徴とするアルミナ部材。
(6)アルミナ部材が、切削工具、機械の摺動部品、メカニカルシール、金型、粉砕機部品、又は高耐食性構造部材である、前記(5)に記載のアルミナ部材。
(7)アルミナ粉末成形体、あるいはその仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを塗布、あるいは含浸させた後に、本焼結を行うことにより、焼結体の表面層にシリコンを含有し、内部層と構成する結晶相が同一で、平均結晶粒径が30%以上異なる表面層と内部層の層を有する複層アルミナ焼結体を製造することを特徴とする複層アルミナ焼結体の製造方法。
(8)上記溶液、あるいはスラリーを、噴霧、刷毛塗り、ディッピング、スクリーン印刷、インクジェット印刷、溶液滴下の内から選ばれた1種類以上の方法で塗布、あるいは含浸させる、前記(7)に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
(9)開気孔が存在しないレベルまで緻密化させた仮焼結体、あるいはこれを機械加工した仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを、噴霧、刷毛塗り、ディッピング、スクリーン印刷、インクジェット印刷、溶液滴下の内から選ばれた1種類以上の方法で塗布した後に、より高温で本焼結を行う、前記(7)に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
(10)本焼結を、熱間静水圧プレスにより行う、前記(7)に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
(11)本焼結を、1400℃から1550℃で行い、内部層の平均結晶粒径に比べて30%以上平均結晶粒径が細かい表面層を有する焼結体とする、前記(7)に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
(12)本焼結を、1550℃より高温で行い、内部層の平均結晶粒径に比べて30%以上平均結晶粒径が大きな表面層を有する焼結体とする、前記(7)に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
本発明は、平均結晶粒径が異なる表面層と内部層を有する複層アルミナ焼結体であって、焼結体の表面層にシリコンを含有し、内部層と構成する結晶相が同一で、平均結晶粒径が30%以上異なる表面層と内部層の層を有することを特徴とするものである。
(1)層状構造を有する複層アルミナ焼結体、その製造方法及び該アルミナ部材を提供することができる。
(2)表面層は、粒径の小さな等軸晶からなる耐摩耗層、あるいは粒界の極端に少ない耐食性に優れた粗大粒とし、内部は、破壊靭性に優れる粒径の大きな結晶粒から構成される組織とした複層アルミナ焼結体を提供することができる。
(3)上記複層アルミナ焼結体を同一焼結温度で同時に焼結、作製することが可能な該複層アルミナ焼結体の製造方法及び該アルミナ部材を提供することができる。
(4)耐摩耗性と高い破壊靭性が要求される切削工具、機械の摺動部品、メカニカルシール、金型、粉砕機部品などの構造材料や、高い耐食性の要求される半導体製造装置の部品などとして有用な複層アルミナ焼結体を提供することができる。
Claims (12)
- アルミナ粉末成形体、あるいはその仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを塗布、あるいは含浸させた後に、本焼結を行うことで製造されたアルミナ焼結体であって、焼結体の表面層にシリコンを含有し、内部層と構成する結晶相が同一で、平均結晶粒径が30%以上異なる表面層と内部層の層を有することを特徴とする複層アルミナ焼結体。
- アルミナ焼結体の表面の少なくとも二面の面が表面層と内部層の層状構造を有する、請求項1に記載の複層アルミナ焼結体。
- 乾式のピン・オン・ディスク法で測定される比摩耗量が、1×10−9mm2/Nより少ない高耐摩耗性を有する表面層と、破壊靱性が4MPa・m1/2より高い内部層の少なくとも2層からなる、請求項1に記載の複層アルミナ焼結体。
- 焼結体の破面観察において、表面層と内部層の中間に少なくとも50%が劈開破壊を示す中間層が存在する、請求項1に記載の複層アルミナ焼結体。
- 請求項1から4のいずれかに記載の複層アルミナ焼結体を構成要素として含むことを特徴とするアルミナ部材。
- アルミナ部材が、切削工具、機械の摺動部品、メカニカルシール、金型、粉砕機部品、又は高耐食性構造部材である、請求項5に記載のアルミナ部材。
- アルミナ粉末成形体、あるいはその仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを塗布、あるいは含浸させた後に、本焼結を行うことにより、焼結体の表面層にシリコンを含有し、内部層と構成する結晶相が同一で、平均結晶粒径が30%以上異なる表面層と内部層の層を有する複層アルミナ焼結体を製造することを特徴とする複層アルミナ焼結体の製造方法。
- 上記溶液、あるいはスラリーを、噴霧、刷毛塗り、ディッピング、スクリーン印刷、インクジェット印刷、溶液滴下の内から選ばれた1種類以上の方法で塗布、あるいは含浸させる、請求項7に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
- 開気孔が存在しないレベルまで緻密化させた仮焼結体、あるいはこれを機械加工した仮焼結体表面に、シリコン元素を含む溶液、あるいはスラリーを、噴霧、刷毛塗り、ディッピング、スクリーン印刷、インクジェット印刷、溶液滴下の内から選ばれた1種類以上の方法で塗布した後に、より高温で本焼結を行う、請求項7に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
- 本焼結を、熱間静水圧プレスにより行う、請求項7に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
- 本焼結を、1400℃から1550℃で行い、内部層の平均結晶粒径に比べて30%以上平均結晶粒径が細かい表面層を有する焼結体とする、請求項7に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
- 本焼結を、1550℃より高温で行い、内部層の平均結晶粒径に比べて30%以上平均結晶粒径が大きな表面層を有する焼結体とする、請求項7に記載の複層アルミナ焼結体の製造方法。
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