JP5029868B2 - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野において、エッチング及びめっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物およびそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。プリント配線板は、感光性エレメントを銅基板上にラミネートして、パターン露光した後、未露光部分を現像液で除去し、エッチング又はめっき処理を施して、パターンを形成させた後、硬化部分を基板上からはく離除去する方法によって製造されている。感光性エレメントは、近年のプリント配線板の高密度化及び高歩留化に伴い、従来の感光性エレメントに比べて高解像度・高密着性、現像液における良好な分散性が要求されている。
これまでの感光性エレメントの技術では、HABI(誘導体)とビス(p−アミノフェニル)ケトン及び低分子量(Mw=10,000〜50,000)バインダポリマ(スチレン含有)を併用することにより高解像度・高密着性を、更に分散性モノマ(主に単官能モノマ:アルキルフェノキシポリエトキシアクリレートなど)により現像液におけ良好な分散性達成してきたが、この様な分散性モノマは、エッチング工程(塩化第二銅溶液など)においてエッチング液を発泡させる問題がある。
特開平11−327137号公報
本発明の課題は、解像度・密着性を向上させ、また、現像液における分散性に優れ、且つ、エッチング液の発泡を抑制する感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法を提供することにある。
本発明は、以下に関する。
1. (A)少なくとも(メタ)アクリル酸及びアクリル酸ブチルを共重合成分の構成モノマとして含むバインダーポリマーと、(B)エチレン性不飽和光重合性モノマと、(C)光重合開始剤と、(D)増感剤とを含む感光性樹脂組成物であって、前記(B)成分が、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物と、分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物と、ビスフェノールA系メタクリレート化合物を含み、かつ単官能モノマを含まない、感光性樹脂組成物。
2. 前記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物が、トリメチロールプロパントリメタクリレートを含む、項1に記載の感光性樹脂組成物。
3. 前記分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物が、EO、PO変性ウレタンジメタクリレート化合物を含む、項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
4. 項1〜3いずれかに記載の感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
5. 項4記載の感光性エレメントを、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
6. 項5記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。


本発明の感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法は、高分散性・高速現像性(未露光部)と優れた耐現像液性(露光部)により、解像度・密着性、及び現像液における分散性を向上させ、且つ、エッチング液の発泡を抑制する。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマーの成分(重合性単量体)としてアクリル酸ブチルを有すること、(B)エチレン性不飽和光重合性モノマとして、アクリレート化合物及び反応部位(不飽和二重結合)が一つしかない単官能モノマは有しないこととし、また、多官能(反応部位(不飽和二重結合)が二つ以上)メタクリレート化合物を有すること、(C)光重合開始剤及び増感剤を含有することを特徴とする。
前記(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、現像液中での(溶解したレジスト成分の)分散性向上及び現像時間の高速化のために、アクリル酸ブチルを重合性単量体として有することとし、それ以外として例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(II)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。
Figure 0005029868

(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜12のアルキル基を示す)
上記一般式(II)中のRで示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
上記一般式(II)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。また、前記(A)バインダーポリマーは、前記(A)バインダーポリマーは、耐現像液性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
上記アクリル酸ブチルは、現像液中での分散性向上及び現像時間の高速化のために、共重合成分として2〜40重量%含むことが好ましく、また、10〜30重量%含むことがより好ましく、20〜25重量%含むことが特に好ましい。この含有量が2重量%未満では現像液中での分散性が低下する傾向があり、40重量%を超えると現像液中での発泡性が高くなり過ぎる傾向がある。また、上記メタクリル酸(またはそれ以外のカルボキシル基を有する重合性単量体)を共重合成分として、現像液性及び可とう性の見地から10〜35重量%含むことが好ましく、更に20〜25重量%含むことがより好ましい。この含有量が10重量%未満では現像性が劣る傾向があり、35重量%を超えると耐現像液性及び可とう性が低下する傾向がある。更に、上記スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として、密着性及びはく離特性を共に良好にするには、2〜30重量%含むことが好ましく、2〜28重量%含むことがより好ましく、2〜26重量%含むことが特に好ましい。この含有量が2重量%未満では密着性が劣る傾向があり、30重量%を超えるとはく離片が大きくなり、はく離時間が長くなる傾向がある。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。また、特開平11−327137号公報記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用するもできる。
前記(B)エチレン性不飽和光重合性モノマとして、アクリレート化合物及び反応部位(不飽和二重結合)が一つしかない単官能モノマは有しないこととし、また、多官能(反応部位(不飽和二重結合)が二つ以上)メタクリレート化合物を有する。
多官能(反応部位(不飽和二重結合)が二つ以上)メタクリレート化合物として、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系メタクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物等のウレタンモノマ等が挙げられるが、ビスフェノールA系メタクリレート化合物又は分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物を成分とすることが好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(C)光重合開始剤及び増感剤の例としては、アクリジン又は分子内に少なくとも1つのアクリジニル基を有するアクリジン系化合物、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オニウム塩などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部であることが好ましく、45〜70重量部であることがより好ましい。この配合量が40重量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合に塗膜性が劣る傾向があり、80重量部を超えると光感度が不充分となる傾向がある。また、バインダーポリマーの共重合成分としてアクリル酸ブチルを2〜40重量%含むことが好ましい。
前記(B)エチレン性不飽和光重合性モノマの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部であることが好ましく、30〜55重量部であることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。また、アクリレート化合物及び反応部位(不飽和二重結合)が一つしかない単官能モノマは有しないこととし、更に、多官能(反応部位(不飽和二重結合)が二つ以上)メタクリレート化合物を有する。
前記(C)光重合開始剤及び増感剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.01〜5重量部であることが好ましく、0.1〜3重量部であることがより好ましい。この配合量が0.01重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、5重量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
前記感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、はく離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
前記感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、銅、銅系合金、鉄、鉄系合金等の金属面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましい。液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどが挙げられる。
上記感光性エレメントは、例えば、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の重合体フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得ることができる。上記塗布は、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。また、感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以下とすることが好ましい。
これらの重合体フィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましい。これらの重合体フィルムの一つは感光性樹脂組成物層の支持体として、他の一つは感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層してもよい。保護フィルムとしては、感光性樹脂組成物層及び支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。
また、前記感光性エレメントは、感光性樹脂組成物層、支持体及び保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護層を有していてもよい。
前記感光性エレメントは、例えば、そのまま又は感光性樹脂組成物層の他の面に保護フィルムをさらに積層して円筒状の巻芯に巻きとって貯蔵される。なお、この際支持体が1番外側になるように巻き取られることが好ましい。上記ロール状の感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
上記巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。
上記感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着することにより積層する方法などが挙げられ、減圧下で積層することも可能である。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。上記アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液ではく離することができる。上記強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。上記はく離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙げられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1〜3及び比較例1〜3
表1,2に示す材料を配合し、溶液を得た。
Figure 0005029868
Figure 0005029868
なお、表1及び表2において使用した材料を下記に示す。
TMPT−21:下記式(I)において、n1+n2+n3=15(平均値)である化合物(日立化成工業(株)五井事業所製商品名)。
Figure 0005029868
BPE−500:下記式において、m+n=10(平均値)である化合物(新中村化学工業(株)製商品名)。
Figure 0005029868
UA−13:下記式で示されるEO、PO変性ウレタンジメタクリレート(新中村化学(株)製商品名)。
Figure 0005029868
NP−8EA:下記式で示されるノニルフェノキシオクタエトキシアクリレート(共栄社化学(株)製商品名)。
Figure 0005029868
次いで、得られた感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製商品名HTR−02−16)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製保護フィルム(タマポリ(株)製商品名NF−13)で保護し感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は28μmであった。
次いで、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業(株)製商品名MCL−E−61)の銅表面を#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張積層板を80℃に加温し、その銅表面上に前記感光性樹脂組成物層を保護フィルムを剥がしながら110℃のヒートロールを用い2.0m/分の速度でラミネートした。
次に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製商品名HMW−201B)を用いて、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを試験片の上に置いて、60mJ/cmで露光した。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムをはく離し、30℃で1重量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレーし、未露光部分を除去した後、銅張積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光感度を評価した。光感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。
最少現像時間は未露光部のレジストが現像処理によって完全に除去された時間(秒)を測定した。解像度は、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてスペース幅/ライン幅が8/400〜47/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、ストーファーの21段ステップタブレットにおける現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った(現像時間=最少現像時間×2)。ここで、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。解像度の評価は数値が小さいほど良好な値である。
密着性は、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が8/400〜47/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、ストーファーの21段ステップタブレットにおける現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った(現像時間=最少現像時間×2)。ここで密着性は、現像後、ラインを形成しているレジストが基板にしっかりと密着していて剥がれている箇所が無く、また、ラインが蛇行していたり、曲がったりしていないライン幅の最も小さい値により評価した。密着性の評価は数値が小さいほど良好な値である。
また、過現像時の密着性は、上記密着性評価と同様に行い、現像時間のみ変更(現像時間=最少現像時間×4)して評価した。
スカム分散性は、以下の方法で評価を行った。
まず、現像液への感光性フィルム溶解量が顧客推奨条件上限(0.4mil・m2/l)の1.5倍に相当する0.6m・mil/lの感光性フィルムを現像液(1wt%NaCO水溶液)に溶解し、この液を小型現像機で90分間循環撹拌後、表面に発生したスカム(油状物)の量を表3の基準で評価した。表3は、スカム(油状物)分散性評価基準である。
Figure 0005029868
次に、スラッジ除去性は以下の方法で評価を行った。
まず、攪拌後の液をポリ瓶に移し7日間放置した。放置後、ポリ瓶を10回振り、ポリ瓶底部に堆積した現像スラッジ(沈殿物)の除去性(スラッジ除去性)を表4の基準で評価した。表4は、スラッジ除去性評価基準である。
Figure 0005029868
エッチング液発泡性は、以下の方法で評価を行った。
まず、エッチング液(塩化第二銅水溶液,塩酸濃度:5N)に、ST=23/41相当のエネルギー量で露光したフィルム1.0m/L(30μm換算)を投入し、50℃で1日放置後、フィルムを取り出したエッチング液を供試料とする。次に、供試料をポリ瓶(1L)に移し、上下に10回振とうさせ1分後の泡高さ(mm)を測定した。以上の結果をまとめて表5に示した。
Figure 0005029868
表5から明らかなように、実施例1、2及び3は、高速現像性(未露光部)と優れた耐現像液性(過現像時の密着性が良好)(露光部)により、解像度・密着性を向上させ、また、現像液における分散性(スカム分散性及びスラッジ除去性が良好)を良好にし、且つ、エッチング液の発泡を抑制する。

Claims (6)

  1. (A)少なくとも(メタ)アクリル酸及びアクリル酸ブチルを共重合成分の構成モノマとして含むバインダーポリマーと、(B)エチレン性不飽和光重合性モノマと、(C)光重合開始剤と、(D)増感剤とを含む感光性樹脂組成物であって、
    前記(B)成分が、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物と、分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物と、ビスフェノールA系メタクリレート化合物を含み、かつ単官能モノマを含まない、感光性樹脂組成物
  2. 前記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物が、トリメチロールプロパントリメタクリレート化合物を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記分子内にウレタン結合を有するメタクリレート化合物が、EO、PO変性ウレタンジメタクリレート化合物を含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
  5. 請求項4記載の感光性エレメントを、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
  6. 請求項5記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
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