〔第1実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第1実施形態について、図1乃至図6を参照しながら説明する。第1実施形態の携帯電話機として、複数の筐体が開閉自在に結合されてなるクラムシェル型の携帯電話機1を例に挙げて説明する。
図1(A)は、携帯電話機1の開いた状態を示す正面図、図1(B)は、本発明に係る携帯電話機1の開いた状態を示す側面図、図2(A)は、携帯電話機1の閉じた状態を示す正面図、図2(B)は、携帯電話機1の閉じた状態を示す側面図である。
携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、主に、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とにより構成されていて、これらの上筐体10及び下筐体11は、閉状態において相互に一面を覆うように積層されている。上筐体10及び下筐体11は、ヒンジ部12を挟むようにヒンジ結合されていて、上筐体10は下筐体11に対して、ヒンジ部12を軸にして、図1のX方向に所定角度だけ回転自在なように形成されている。携帯電話機1は、上筐体10を下筐体11に対して回転させることにより、閉じた状態から開いた状態に、あるいは開いた状態から閉状態状態に変形する。
上筐体10の内面(下筐体11に対面する側の面)には、文字や画像等を含んだ表示情報を表示するためのディスプレイ13が設けられている。ディスプレイ13は、例えば有機EL(Electro−Luminescence)パネルで形成されている。有機ELパネルは、有機化合物中に注入された電子と正孔の再結合によって生じた励起子(エキシトン)によって発光する現象を利用した表示パネルである。このディスプレイ13は、携帯電話機1が閉じた状態のときには、下筐体11により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開いた状態に変形させたときには外部に露出される。
上筐体10の外面(下筐体11と対面しない側の面)には、音声を出力するスピーカ14が設けられていて、このスピーカ14は、携帯電話機1の開閉状態によらずに常に外部に露出している。
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)には、例えば、電源のON/OFFを切り替えるための電源キーや発呼処理を行うための発呼キー、数字や文字を入力するためのテンキー等からなる操作キー15が設けられている。また下筐体11の内面には、音声を集音するためのマイクロフォン16が設けられている。これらの操作キー15及びマイクロフォン16は、携帯電話機1が閉じた状態のときには、上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開いた状態に変形させたときには外部に露出される。
次に、携帯電話機1の機能について、図4に示す機能ブロック図を用いて説明する。携帯電話機1は、図4に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、操作キー15の入力制御処理や、その他の様々な演算処理や制御処理等を行う。電源回路部21は、例えばユーザによる操作キー15を介した入力に基づいて電源のON/OFF状態を切り替え、電源がオン状態の場合に電力供給源(バッテリ等)から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
操作入力制御部22は操作キー15に対する入力インタフェースを備えている。この操作入力制御部22は、操作キー15の押下を検出すると、その押下された操作キー15を示す信号を生成して主制御部20に伝送する。表示制御部23はディスプレイ13に対する表示インタフェースを備え、主制御部20の制御に基づいて、文書や画像等を含んだ表示情報をディスプレイ13に表示する。
音声制御部24は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16で集音された音声からアナログ音声信号を生成し、このアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する。また音声制御部24は、デジタル音声信号を取得すると、主制御部20の制御に基づいて、このデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、スピーカ14から音声として出力する。
通信制御部25は、主制御部20の制御に基づいて、基地局(図示せず)からアンテナ25aを介して受信した受信信号をスペクトラム逆拡散処理してデータを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、音声制御部24に伝送されてスピーカ14から出力されたり、表示制御部23に伝送されてディスプレイ13に表示されたり、または記憶部26に記録されたりする。また通信制御部25は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16で集音された音声データや操作キー15を介して入力されたデータや記憶部26に記憶されたデータを取得すると、これらのデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、基地局に対してアンテナ25aを介して送信する。
記憶部26は、主制御部20が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータ等を格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、主制御部20が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成される。また、主制御部20が後述する明るさ調整処理を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
従来の携帯電話機においてWeb閲覧やメール閲覧を行う際、表示情報が多い場合に、ディスプレイに表示情報を全て表示しきれないため、操作キー15の押下に基づいて表示画面をスクロールさせる機能を備えている。よってユーザはWeb閲覧やメール閲覧の際に頻繁に操作キーを押下して表示画面をスクロールさせる必要があった。このとき、操作キーを押下したことに基づいて、ディスプレイの明るさが最も明るい状態(全点灯)になってしまっていた。
また、携帯電話機のディスプレイとして有機ELパネルが使用された場合、より画面を高輝度に表示できるが、一方で、輝度を上げれば上げるほど有機ELパネルの劣化が進んでしまうという問題を抱えている。よって、携帯電話機において表示画面のスクロールが頻繁に行われると、操作キーが押されたり表示画面がスクロールされたりするたびにディスプレイの明るさが最も明るい状態(輝度が高い状態)に設定されるため、有機ELパネルの劣化が激しいという問題があった。
そこで、第1実施形態の携帯電話機1は、表示画面のスクロールを継続的に行う自動スクロール機能を備えるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にこの自動スクロールを制御したりやディスプレイ13の明るさを調整したりする明るさ調整処理を行うことで、頻繁にディスプレイ13の明るさが最も高い輝度に設定されてしまうことを防止するとともに、ディスプレイ13が部分的に劣化して表示画面にムラが生じてしまうことを防止している。
携帯電話機1の記憶部26は、ディスプレイ13の明るさを調整するための明るさ設定情報30を記憶している。明るさ設定情報30は、図4(A)に示すように、処理の状態を示す状態情報31に対して、ディスプレイ13の明るさを示す明るさ情報32がそれぞれ対応付けられた情報である。ここでは、ディスプレイ13の明るさとして、例えば明るさ3(全点灯)、明るさ2、明るさ1(微灯)、明るさ0(消灯)の4段階に調整できるものとする。
明るさ設定情報30において、例えば図4(A)によると、状態情報31の「Web閲覧開始時」に対して、明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ0」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、所定時間の経過ごとにディスプレイ13の明るさを、明るさ3、明るさ2、明るさ0の順に切り替えることを意味する。また、状態情報31の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、明るさ情報32の「明るさ0」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15(例えば下キー等)が押下されたときであっても、ディスプレイ13の明るさを明るさ0(消灯)に設定する(又はディスプレイ13を点灯させないように制御する)ことを意味する。同様に、状態情報31の「スクロール開始時」に明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ0」が、状態情報31の「スクロール時」に明るさ情報32の「明るさ0」が、状態情報31の「スクロール終了時」に明るさ情報32の「明るさ0」がそれぞれ対応付けられている。
また携帯電話機1の記憶部26は、自動スクロールを行うためのスクロール設定情報33を記憶している。スクロール設定情報33は、図4(B)に示すように、処理の状態を示す状態情報34に対して、自動スクロールのON/OFF状態を示すスクロール情報35と、自動スクロールの速度を示すスクロール速度情報36とがそれぞれ対応付けられた情報である。
スクロール設定情報33において、例えば図4(B)によると、状態情報34の「Web閲覧開始時」に対して、スクロール情報35の「開始」、スクロール速度情報36の「中速」がそれぞれ対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、表示画面の自動スクロールを中速で開始することを意味する。また、状態情報34の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、スクロール情報35の「OFF」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15が押下されたときに、自動スクロールを行わないことを意味する。
携帯電話機1は、明るさ設定情報30を設定するための明るさ設定画面40、またはスクロール設定情報33を設定するためのスクロール設定画面43をディスプレイ13に表示する。そして、ユーザがこれらの設定画面に基づいて操作キー15を用いて入力することにより、明るさ設定情報30及びスクロール設定情報33が設定されて記憶部26に記憶される。
明るさ設定画面40は、例えば図5(A)に示すように、「Web閲覧開始時」等の各々の処理の状態に対して入力欄41を備えている。ユーザが各々の入力欄41にそれぞれ明るさを入力し、これらの入力された情報が明るさ設定情報30として設定され、記憶部26に記憶される。これらの入力の際、ディスプレイ13に明るさの選択肢が表示され、ユーザがこれらの選択肢から操作キー15を介して選択することにより明るさが入力されるようにしても良い。
スクロール設定画面43は、例えば図5(B)に示すように、「Web閲覧開始時」等の各々の処理の状態に対して、自動スクロールのON/OFF状態を入力するための入力欄44、自動スクロールの速さを入力するための入力欄45をそれぞれ備えている。ユーザが各々の入力欄44、45に自動スクロールのON/OFF状態、自動スクロールの速さを入力し、これらの入力された情報がスクロール設定情報33として設定され、記憶部26に記憶される。これらの入力の際、自動スクロールのON/OFF状態や自動スクロールの速さの選択肢が表示され、ユーザがこれらの選択肢から操作キー15を介して選択することにより自動スクロールのON/OFF状態や自動スクロールの速さが入力されるようにしても良い。
第1実施形態の携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧の際、記憶部26に記憶されている明るさ設定情報30やスクロール設定情報33に基づいて、ディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを制御したりディスプレイ13の明るさを調整したりする明るさ調整処理を行う。第1実施形態の携帯電話機1が、この明るさ調整処理を行う手順について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ユーザによりWeb閲覧が指示された場合について説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
ユーザは、Web閲覧を行う際に、操作キー15を用いて携帯電話機1にWebブラウザを起動するように指示を出す。主制御部20は、Webブラウザが起動されたか否かを判断する(S101)。Webブラウザが起動されていない場合(S101のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。Webブラウザが起動された場合(S101のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30に基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S103)。すなわち、明るさ設定情報30において「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ0」の明るさに調整するよう設定されているので、Webブラウザが起動された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13にWebページを表示する(S105)。このWebページは、予め設定されたWebサイトやユーザにより指定されたWebサイトである。そして主制御部20は、スクロール設定情報33に基づいて、表示画面の自動スクロールを開始する(S107)。すなわち、スクロール設定情報33において「Web閲覧開始時」に自動スクロールが「開始」に設定されているので、Webブラウザが起動された際に、表示画面の自動スクロールを開始する。
主制御部20は、Webブラウザが起動されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S109)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S109のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S109のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30に基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S111)。すなわち、明るさ設定情報30において「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ0」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
主制御部20は、明るさ設定情報30に基づいてディスプレイ13がOFFになったか否かを判断する(S113)。この際、ステップS111にてディスプレイ13の明るさが明るさ0(消灯)に調整された場合に、ディスプレイ13がOFFになったものと判断する。ディスプレイ13がOFFになっていない場合(S113のNo)は、ステップS109に戻って、主制御部20はディスプレイ13の明るさを調整する。すなわち、明るさ設定情報30において「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ0」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ0(消灯)に設定する。
ディスプレイ13がOFFになった場合(S113のYes)は、主制御部20は、ステップS107にて開始された自動スクロールを停止する(S115)。これにより、ディスプレイ13がOFFになった状態でディスプレイ13の表示画面がスクロールされてしまうことにより、ユーザが表示内容を見逃してしまうことが防止される。
このようにして携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧を行う際に、Webブラウザが起動されたことに基づいてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始するとともに、ディスプレイ13の明るさを全点灯から消灯に段階的に切り替えていき、自動スクロールが終了したことに基づいてディスプレイ13をOFFにする。これにより、Web閲覧時やメール閲覧時に、ユーザが何度も操作キー15を用いて自動スクロールを指示することによりディスプレイ13の明るさが頻繁に最も明るい状態(全点灯)に設定されることが回避され、ディスプレイ13の微灯状態を保つことが可能となる。
また、携帯電話機1は、ディスプレイ13の表示画面を自動スクロールしているときにディスプレイ13がOFFになったことに基づいて、この自動スクロールを停止する。これにより、ユーザがディスプレイ13の表示内容を確認できない状態で表示画面がスクロールされてしまうことが防止される。
また、携帯電話機1は、ユーザが明るさ設定情報30やスクロール設定情報40を入力するための設定画面を表示し、入力された情報に基づいて明るさ設定情報30やスクロール設定情報40を設定する。これにより、ユーザはディスプレイ13の画面スクロールや明るさ調整を、所望の制御方法になるように設定することができる。
第1実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の明るさを調整することにより、この有機ELパネルの劣化を軽減することが可能となる。
また、第1実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせて、この有機ELパネルを満遍なく劣化されることにより、有機ELパネルによる表示画面にムラが発生するのを防止することが可能となる。
〔第2実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第2実施形態について、図7及び図8を参照しながら説明する。第2実施形態の携帯電話機は、図1及び図2に示すように、第1実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第2実施形態の携帯電話機1は、図4に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第2実施形態の記憶部26は、第1実施形態と同様に、ディスプレイ13の明るさを調整するための明るさ設定情報30Aを記憶している。明るさ設定情報30Aは、図7(A)に示すように、状態情報31の「Web閲覧開始時」に対して、明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、所定時間の経過ごとにディスプレイ13の明るさを、明るさ3、明るさ2、明るさ1の順に切り替えることを意味する。また、状態情報31の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、明るさ情報32の「明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15(例えば下キー等)が押下されたときに、ディスプレイ13の明るさを明るさ1(微灯)に設定することを意味する。同様に、状態情報31の「スクロール開始時」に明るさ情報32の「明るさ1→明るさ2→明るさ3」が、状態情報31の「スクロール時」に明るさ情報32の「明るさ1」が、状態情報31の「スクロール終了時」に明るさ情報32の「明るさ1」がそれぞれ対応付けられている。
また第2実施形態の記憶部26は、自動スクロールを行うためのスクロール設定情報33Aを記憶している。スクロール設定情報33Aは、例えば図7(B)によると、状態情報34の「Web閲覧開始時」に対して、スクロール情報35の「OFF」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、表示画面の自動スクロールを行わないことを意味する。また、状態情報34の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、スクロール情報35の「開始」、スクロール速度情報36の「中速」がそれぞれ対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15が押下されたときに、表示画面の自動スクロールを中速で開始することを意味する。
第2実施形態の携帯電話機1が、明るさ設定情報30Aやスクロール設定情報33Aを用いて、Web閲覧時やメール閲覧時等に明るさ調整処理を行う手順について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ユーザによりWeb閲覧が指示された場合について説明する。
ユーザは、Web閲覧を行う際に、操作キー15を用いて携帯電話機1にWebブラウザを起動するように指示を出す。主制御部20は、Webブラウザが起動されたか否かを判断する(S201)。Webブラウザが起動されていない場合(S201のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。Webブラウザが起動された場合(S201のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Aに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S203)。すなわち、明るさ設定情報30Aにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、Webブラウザが起動された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13にWebページを表示する(S205)。このWebページは、予め設定されたWebサイトやユーザにより指定されたWebサイトである。また、スクロール設定情報33Aによると、「Web閲覧開始時」の自動スクロールが「OFF」に設定されていることに基づいて、主制御部20はWebページを表示した際に、自動スクロールを開始しない。
主制御部20は、Webブラウザが起動されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S207)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S207のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S207のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Aに基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S209)。すなわち、明るさ設定情報30Aにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30Aにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。
ユーザは、ディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせたい場合に、所定の操作キー15を押下することにより、携帯電話機1に表示画面の自動スクロールを指示する。よって主制御部20は、所定の操作キー15が押下されたか否かを判断する(S211)。所定の操作キー15が押下されていない場合(S211のNo)は、主制御部20はステップS207に戻ってディスプレイ13の明るさを調整する。
所定の操作キー15が押下された場合(S211のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Aに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S213)。すなわち、明るさ設定情報30Aにおいて「スクロール開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、自動スクロールが開始された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始する(S215)。また主制御部20は、表示画面の自動スクロールを開始してから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S217)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S217のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S217のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30に基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S219)。すなわち、明るさ設定情報30Aにおいて「スクロール開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30において「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。また、明るさ設定情報30Aにおいて「スクロール時」に「明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、ディスプレイ13の明るさが明るさ1に設定された後、ディスプレイ13の明るさを明るさ1で継続する。
このようにして携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧を行う際に、Webブラウザが起動されたことに基づいてディスプレイ13の明るさを調整して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていき、所定キーが押下されたことに基づいてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていく。これにより、Web閲覧時やメール閲覧時に、ユーザが操作キー15を用いて何度もスクロールを指示することによりディスプレイ13の明るさが頻繁に最も明るい状態に設定されることが回避され、ディスプレイ13の微灯状態を保つことが可能となる。
第2実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の明るさを調整することにより、この有機ELパネルの劣化を軽減することが可能となる。
また、第2実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせて、この有機ELパネルを満遍なく劣化されることにより、有機ELパネルによる表示画面にムラが発生するのを防止することが可能となる。
〔第3実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第3実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明する。第3実施形態の携帯電話機は、図1及び図2に示すように、第1実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第3実施形態の携帯電話機1は、図4に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第3実施形態の記憶部26は、第1実施形態と同様に、ディスプレイ13の明るさを調整するための明るさ設定情報30Bを記憶している。明るさ設定情報30Bは、図9(A)に示すように、状態情報31の「Web閲覧開始時」に対して、明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、所定時間の経過ごとにディスプレイ13の明るさを、明るさ3、明るさ2、明るさ1の順に切り替えることを意味する。また、状態情報31の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、明るさ情報32の「明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15(例えば下キー等)が押下されたときに、ディスプレイ13の明るさを明るさ1(微灯)に設定することを意味する。同様に、状態情報31の「スクロール開始時」に明るさ情報32の「明るさ1」が、状態情報31の「スクロール時」に明るさ情報32の「明るさ1」が、状態情報31の「スクロール終了時」に明るさ情報32の「明るさ1」がそれぞれ対応付けられている。
また第3実施形態の記憶部26は、自動スクロールを行うためのスクロール設定情報33Bを記憶している。スクロール設定情報33Bは、例えば図9(B)によると、状態情報34の「Web閲覧開始時」に対して、スクロール情報35の「OFF」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、表示画面の自動スクロールを行わないことを意味する。また、状態情報34の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、スクロール情報35の「開始」、スクロール速度情報36の「中速」がそれぞれ対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15が押下されたときに、表示画面の自動スクロールを中速で開始することを意味する。
第3実施形態の携帯電話機1が、明るさ設定情報30Bやスクロール設定情報33Bを用いて、Web閲覧時やメール閲覧時等に明るさ調整処理を行う手順について、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ユーザによりWeb閲覧が指示された場合について説明する。
ユーザは、Web閲覧を行う際に、操作キー15を用いて携帯電話機1にWebブラウザを起動するように指示を出す。主制御部20は、Webブラウザが起動されたか否かを判断する(S301)。Webブラウザが起動されていない場合(S301のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。Webブラウザが起動された場合(S301のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Bに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S303)。すなわち、明るさ設定情報30Bにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、Webブラウザが起動された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13にWebページを表示する(S305)。このWebページは、予め設定されたWebサイトやユーザにより指定されたWebサイトである。また、スクロール設定情報33Bによると、「Web閲覧開始時」の自動スクロールが「OFF」に設定されていることに基づいて、主制御部20はWebページを表示した際に、自動スクロールを開始しない。
主制御部20は、Webブラウザが起動されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S307)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S307のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S307のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30に基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S309)。すなわち、明るさ設定情報30Bにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30において「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。
ユーザは、ディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせたい場合に、所定の操作キー15を押下することにより、携帯電話機1に表示画面の自動スクロールを指示する。よって主制御部20は、所定の操作キー15が押下されたか否かを判断する(S311)。所定の操作キー15が押下されていない場合(S311のNo)は、主制御部20はステップS307に戻ってディスプレイ13の明るさを調整する。
所定の操作キー15が押下された場合(S311のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Bに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する(S313)。すなわち、明るさ設定情報30Bにおいて「スクロール開始時」に「明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、自動スクロールが開始された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。そして主制御部20は、ディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始する(S315)。
このようにして携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧を行う際に、Webブラウザが起動されたことに基づいてディスプレイ13の明るさを調整して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていくとともに、所定キーが押下されたことに基づいてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始して、このときにディスプレイ13の明るさを微灯のままで自動スクロールさせる。これにより、Web閲覧時やメール閲覧時に、ユーザが操作キー15を用いて何度もスクロールを指示することによりディスプレイ13の明るさが頻繁に最も明るい状態に設定されることが回避され、ディスプレイ13の微灯状態を保つことが可能となる。
第3実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の明るさを調整することにより、この有機ELパネルの劣化を軽減することが可能となる。
また、第3実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせて、この有機ELパネルを満遍なく劣化されることにより、有機ELパネルによる表示画面にムラが発生するのを防止することが可能となる。
〔第4実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第4実施形態について、図11及び図12を参照しながら説明する。第4実施形態の携帯電話機は、図1及び図2に示すように、第1実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第4実施形態の携帯電話機1は、図4に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第4実施形態の記憶部26は、第1実施形態と同様に、ディスプレイ13の明るさを調整するための明るさ設定情報30Cを記憶している。明るさ設定情報30Cは、図11(A)に示すように、状態情報31の「Web閲覧開始時」に対して、明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、所定時間の経過ごとにディスプレイ13の明るさを、明るさ3、明るさ2、明るさ1の順に切り替えることを意味する。また、状態情報31の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、明るさ情報32の「明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15(例えば下キー等)が押下されたときに、ディスプレイ13の明るさを明るさ1(微灯)に設定することを意味する。同様に、状態情報31の「スクロール開始時」に明るさ情報32の「明るさ1→明るさ2→明るさ3」が、状態情報31の「スクロール時」に明るさ情報32の「明るさ1」が、状態情報31の「スクロール終了時」に明るさ情報32の「明るさ1→明るさ2→明るさ3」がそれぞれ対応付けられている。
また第4実施形態の記憶部26は、自動スクロールを行うためのスクロール設定情報33Cを記憶している。スクロール設定情報33Cは、例えば図11(B)によると、状態情報34の「Web閲覧開始時」に対して、スクロール情報35の「開始」、スクロール速度情報36の「中速」がそれぞれ対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、表示画面の自動スクロールを中速で開始することを意味する。また、状態情報34の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、スクロール情報35の「停止」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15が押下されたときに、表示画面の自動スクロールを停止することを意味する。
第4実施形態の携帯電話機1が、明るさ設定情報30Cやスクロール設定情報33Cを用いて、Web閲覧時やメール閲覧時等に明るさ調整処理を行う手順について、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ユーザによりWeb閲覧が指示され、場合について説明する。
ユーザは、Web閲覧を行う際に、操作キー15を用いて携帯電話機1にWebブラウザを起動するように指示を出す。主制御部20は、Webブラウザが起動されたか否かを判断する(S401)。Webブラウザが起動されていない場合(S401のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。Webブラウザが起動された場合(S401のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Cに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S403)。すなわち、明るさ設定情報30Cにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、Webブラウザが起動された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13にWebページを表示する(S405)。このWebページは、予め設定されたWebサイトやユーザにより指定されたWebサイトである。そして主制御部20は、スクロール設定情報33Cに基づいて、表示画面の自動スクロールを開始する(S407)。すなわち、スクロール設定情報33Cにおいて「Web閲覧開始時」に自動スクロールが「開始」に設定されているので、Webブラウザが起動された際に、表示画面の自動スクロールを開始する。
主制御部20は、Webブラウザが起動されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S409)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S409のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S409のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Cに基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S411)。すなわち、明るさ設定情報30Cにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30Cにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。
スクロール設定情報33Cによると、「Web閲覧中所定キー押下時」に「停止」が設定されているので、ユーザは、ステップS407にて開始された表示画面の自動スクロールを停止させたい場合に、所定の操作キー15を押下することによって表示画面の自動スクロールを停止させる。よって主制御部20は、所定の操作キー15が押されたか否かを判断する(S413)。所定の操作キー15が押されていない場合(S413のNo)は、主制御部20はステップS409に戻ってディスプレイ13の明るさを調整する。
所定の操作キー15が押された場合(S413のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Cに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S415)。すなわち、明るさ設定情報30Cにおいて「スクロール終了時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、自動スクロールが停止された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。また主制御部20は、ステップS407にて開始された表示画面の自動スクロールを停止する(S417)。
主制御部20は、自動スクロールが停止されてから所定時間が経過したか否かを判断する(S419)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S419のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S419のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Cに基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S421)。すなわち、明るさ設定情報30Cにおいて「スクロール終了時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30Cにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。
このようにして携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧を行う際に、Webブラウザが起動されたことに基づいてディスプレイ13の明るさを調整して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていくとともに、Webブラウザが起動されたことに基づいて自動スクロールを開始し、また、所定キーが押下されたことに基づいてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを停止して、このときにディスプレイ13の明るさを調整して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていく。これにより、Web閲覧時やメール閲覧時に、ユーザが操作キー15を用いて何度もスクロールを指示することによりディスプレイ13の明るさが頻繁に最も明るい状態に設定されることが回避され、ディスプレイ13の微灯状態を保つことが可能となる。
第4実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の明るさを調整することにより、この有機ELパネルの劣化を軽減することが可能となる。
また、第4実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせて、この有機ELパネルを満遍なく劣化されることにより、有機ELパネルによる表示画面にムラが発生するのを防止することが可能となる。
〔第5実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第5実施形態について、図13及び図14を参照しながら説明する。第5実施形態の携帯電話機は、図1及び図2に示すように、第1実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第5実施形態の携帯電話機1は、図4に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第5実施形態の記憶部26は、第1実施形態と同様に、ディスプレイ13の明るさを調整するための明るさ設定情報30Dを記憶している。明るさ設定情報3Dは、図13(A)に示すように、状態情報31の「Web閲覧開始時」に対して、明るさ情報32の「明るさ3→明るさ2→明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、所定時間の経過ごとにディスプレイ13の明るさを、明るさ3、明るさ2、明るさ1の順に切り替えることを意味する。また、状態情報31の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、明るさ情報32の「明るさ1」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15(例えば下キー等)が押下されたときに、ディスプレイ13の明るさを明るさ1(微灯)に設定することを意味する。同様に、状態情報31の「スクロール開始時」に明るさ情報32の「明るさ1→明るさ2→明るさ3」が、状態情報31の「スクロール時」に明るさ情報32の「明るさ1」が、状態情報31の「スクロール終了時」に明るさ情報32の「明るさ1」がそれぞれ対応付けられている。
また第5実施形態の記憶部26は、自動スクロールを行うためのスクロール設定情報33Dを記憶している。スクロール設定情報33Dは、例えば図13(B)によると、状態情報34の「Web閲覧開始時」に対して、スクロール情報35の「開始」、スクロール速度情報36の「中速」がそれぞれ対応付けられている。これは、Web閲覧の開始時(Webブラウザの起動時)に、表示画面の自動スクロールを中速で開始することを意味する。また、状態情報34の「Web閲覧中所定キー押下時」に対して、スクロール情報35の「停止」が対応付けられている。これは、Web閲覧中に所定の操作キー15が押下されたときに、表示画面の自動スクロールを停止することを意味する。
第5実施形態の携帯電話機1が、明るさ設定情報30Dやスクロール設定情報33Dを用いて、Web閲覧時やメール閲覧時等に明るさ調整処理を行う手順について、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ユーザによりWeb閲覧が指示され、場合について説明する。
ユーザは、Web閲覧を行う際に、操作キー15を用いて携帯電話機1にWebブラウザを起動するように指示を出す。主制御部20は、Webブラウザが起動されたか否かを判断する(S501)。Webブラウザが起動されていない場合(S501のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。Webブラウザが起動された場合(S501のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Dに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ3(全点灯)に設定する(S503)。すなわち、明るさ設定情報30Dにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、Webブラウザが起動された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ3に設定する。
主制御部20は、ディスプレイ13にWebページを表示する(S505)。このWebページは、予め設定されたWebサイトやユーザにより指定されたWebサイトである。そして主制御部20は、スクロール設定情報33Dに基づいて、表示画面の自動スクロールを開始する(S507)。すなわち、スクロール設定情報33Dにおいて「Web閲覧開始時」に自動スクロールが「開始」に設定されているので、Webブラウザが起動された際に、表示画面の自動スクロールを開始する。
主制御部20は、Webブラウザが起動されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S509)。この所定時間は、例えばユーザにより予め指定されて記憶部26に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S509のNo)は、主制御部20は所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過した場合(S509のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Dに基づいて、ディスプレイ13の明るさを調整する(S511)。すなわち、明るさ設定情報30Dにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ3に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ2に設定する。
また同様に、明るさ設定情報30Dにおいて「Web閲覧開始時」に「明るさ3→明るさ2→明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、明るさ2に設定してから所定時間が経過した際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。
スクロール設定情報33Dによると、「Web閲覧中所定キー押下時」に「停止」が設定されているので、ユーザは、ステップS507にて開始された表示画面の自動スクロールを停止させたい場合に、所定の操作キー15を押下することによって表示画面の自動スクロールを停止させる。よって主制御部20は、所定の操作キー15が押されたか否かを判断する(S513)。所定の操作キー15が押されていない場合(S513のNo)は、主制御部20はステップS509に戻ってディスプレイ13の明るさを調整する。
所定の操作キー15が押された場合(S513のYes)は、主制御部20は、明るさ設定情報30Dに基づいて、ディスプレイ13の明るさを明るさ1(微灯)に設定する(S515)。すなわち、明るさ設定情報30Dにおいて「スクロール終了時」に「明るさ1」の明るさに調整するよう設定されているので、自動スクロールが停止された際に、ディスプレイ13の明るさを明るさ1に設定する。また主制御部20は、ステップS507にて開始された表示画面の自動スクロールを停止する(S517)。
このようにして携帯電話機1は、Web閲覧やメール閲覧を行う際に、Webブラウザが起動されたことに基づいてディスプレイ13の明るさを調整して、ディスプレイ13の明るさを全点灯から微灯に段階的に切り替えていくとともに、Webブラウザが起動されたことに基づいて自動スクロールを開始し、また、所定キーが押下されたことに基づいてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを停止して、このときにディスプレイ13の明るさを微灯のままの状態にする。これにより、Web閲覧時やメール閲覧時に、ユーザが操作キー15を用いて何度もスクロールを指示することによりディスプレイ13の明るさが頻繁に最も明るい状態に設定されることが回避され、ディスプレイ13の微灯状態を保つことが可能となる。
第5実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の明るさを調整することにより、この有機ELパネルの劣化を軽減することが可能となる。
また、第5実施形態によると、有機ELパネルをディスプレイ13として用いるとともに、Web閲覧やメール閲覧の際にディスプレイ13の表示画面を自動スクロールさせて、この有機ELパネルを満遍なく劣化されることにより、有機ELパネルによる表示画面にムラが発生するのを防止することが可能となる。
なお、第2実施形態及び第3実施形態においてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを開始するための操作キー15、及び第4実施形態及び第5実施形態においてディスプレイ13の表示画面の自動スクロールを停止するための操作キー15は、同一の操作キー15であっても、別々の操作キー15であっても良い。
また、第2実施形態及び第3実施形態において、ディスプレイ13の表示画面の自動スクロールは上方向であっても下方向であっても良く、スクロールの方向は任意で良い。さらに、第4実施形態及び第5実施形態において、所定の操作キー15の押下に基づいて自動スクロールを停止させる例について説明したが、これに限定されず、所定の操作キー15の押下に基づいてスクロールの方向を切り替えるようにしても良い。
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯オーディオ機器、携帯ビデオ機器等、ディスプレイを備えた電子機器であれば、任意の電子機器であって良い。
1…携帯電話機,10…上筐体,11…下筐体,12…ヒンジ部,13…ディスプレイ,14…スピーカ,15…操作キー,16…マイクロフォン,20…主制御部,21…電源回路部,22…操作入力制御部,23…表示制御部,24…音声制御部,25…通信制御部,25a…アンテナ,26…記憶部,30、30A乃至30D…明るさ設定情報,33、33A乃至33D…スクロール設定情報,40…明るさ設定画面,43…スクロール設定画面。