JP5028053B2 - 前足部に傷病を有する人用履物 - Google Patents
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Description
また、患者の心理として、傷病のある足部の露出を極力避けたい場面もあり、場面に応じて足部の露出を最小限とすることができる履物が求められていた。
すなわち、第1の発明は、内外の腰片により構成される甲部開口と、長手方向中央部から爪先部に向かって上昇する傾斜面が形成されるソールと、甲部開口を覆う甲カバーを有する履物であって、
前記内外の腰片は、それぞれ甲部開口の上方中央で接する内外の甲接片が形成され、脱ぐ際には内外の甲接片を開放して甲部開口と履口とを連結状態とすることができ、着用する際には内外の甲接片を裏面に面ファスナーが設けられた甲バンドで係止することができ、
前記甲カバーは、下端に沿って面ファスナーが設けられており、爪先部から長手方向中央部にかけて内外の腰片と連続して設けられた立ち上がり甲被に取り付け可能であることを特徴とする前足部に傷病を有する人用履物である。
第2の発明は、第1の発明において、前記ソールの長手方向中央部が踵部より肉厚で、後足部のソール底面と中底が構成する角度が5〜10度であることを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記ソールの硬度が90〜100度であることを特徴とする。
第4の発明は、第1、2または3の発明において、前記甲バンドを複数本備えることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、前記内外の腰片の縁部は、柔らかい布材により縁取りされていることを特徴とする。
第6の発明は、第1ないし5のいずれかの発明において、前記甲カバーは、その取付時に内外の甲接片の内側に配される舌片を有することを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし6のいずれかの発明において、前記甲カバーの縁部は、柔らかい布材により縁取りされていることを特徴とする。
また、傷病者用でありながら、場面に応じて足部の露出を最小限とすることのできる履物を提供することが可能となる。
ソールの踵部と比べ長手方向中央部が肉厚に構成されることにより、後足部のソールの底面と中底が傾斜角を構成し、ユーザーの前足部に体重がかかるのを防いでいる。この傾斜角は、ユーザーの足の特徴ないしは症状に応じて5〜10度の範囲で調整される。
内外の腰片は、それぞれ甲部開口の上方中央で接触ないし近接する接片を有し、該接片は裏面に面ファスナーが設けられた甲バンドで係止することができる。甲バンドは完全に外すことができ、甲バンドを外した場合には内外の腰片が開放状態となり、力を全くかけることなく足を履物から抜き出すことができる。甲バンドは一本当たりの足部への負荷がかからないよう接着力が強くなりすぎないことが好ましいが、一方では十分な係止力を働かせる必要があるため、複数本設ける構成とするのが好ましい。
なお、甲カバーの下端に設ける面ファスナーは、表裏いずれの側に設けてもよいが、裏側に面ファスナーを設けた方が履いたままの着脱が容易である。
また、内腰片5および外腰片6は、中央部から爪先部にかけて立ち上がり甲被7を構成しており、ユーザーの爪先部を保護する役割と共に後述する甲カバー20を係止するための面の役割を有する。
図8は甲カバー30を取り付けた状態を示した側面図であり、図9は甲カバー30を取り付けてユーザーが装着した状態を示した斜視図である。これらの図を見ると分かるように、甲カバー30を取り付けた状態においては、足部の露出は最小限となり、あたかも通常の靴と同様の外観を呈する履物となる。このように甲カバー30を取り付け・取り外し自在とすることにより、ユーザーは場面に応じて足部の露出を最小限とすることが可能となる。
2 甲部開口
3 履口
5 内腰片
6 外腰片
7 立ち上がり甲被
8 縁取り
9 傾斜面
10 面ファスナー片
11,12 甲バンド
19 後足部底面傾斜角
30 甲カバー
31 面ファスナー
32 舌片
33 縁取り
51 内甲接片
61 外甲接片
Claims (7)
- 内外の腰片により構成される甲部開口と、長手方向中央部から爪先部に向かって上昇する傾斜面が形成されるソールと、甲部開口を覆う甲カバーを有する履物であって、
前記内外の腰片は、それぞれ甲部開口の上方中央で接する内外の甲接片が形成され、脱ぐ際には内外の甲接片を開放して甲部開口と履口とを連結状態とすることができ、着用する際には内外の甲接片を裏面に面ファスナーが設けられた甲バンドで係止することができ、
前記甲カバーは、下端に沿って面ファスナーが設けられており、爪先部から長手方向中央部にかけて内外の腰片と連続して設けられた立ち上がり甲被に取り付け可能であることを特徴とする前足部に傷病を有する人用履物。 - 前記ソールの長手方向中央部が踵部より肉厚で、後足部のソール底面と中底が構成する角度が5〜10度であることを特徴とする請求項1の前足部に傷病を有する人用履物。
- 前記ソールの硬度が90〜100度であることを特徴とする請求項1または2の前足部に傷病を有する人用履物。
- 前記甲バンドを複数本備えることを特徴とする請求項1、2または3の前足部に傷病を有する人用履物。
- 前記内外の腰片の縁部は、柔らかい布材により縁取りされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの前足部に傷病を有する人用履物。
- 前記甲カバーは、その取付時に内外の甲接片の内側に配される舌片を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの前足部に傷病を有する人用履物。
- 前記甲カバーの縁部は、柔らかい布材により縁取りされていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの前足部に傷病を有する人用履物。
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