JP5026363B2 - エッチング量算出方法、記憶媒体及びエッチング量算出装置 - Google Patents

エッチング量算出方法、記憶媒体及びエッチング量算出装置 Download PDF

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Description

本発明は、エッチング量算出方法、記憶媒体及びエッチング量算出装置に関し、特にマスク膜を用いてウエハ上にトレンチやホール等の凹部を形成する際のエッチング量算出方法に関する。
半導体デバイスの製造工程では、ウエハにおいてマスク膜を用いて被エッチング層にトレンチやホールを形成するエッチングが行われている。エッチングではマスク膜で覆われていない部分の被エッチング層がプラズマによって物理的・化学的に削られていくが、トレンチの形成では該トレンチの深さを制御する必要がある。したがって、エッチング中にトレンチの深さ、すなわち、エッチング量を算出する必要があるが、従来、エッチング量の算出方法としては光の干渉を利用する方法が広く用いられている。
図22は、エッチング中における光の干渉を説明するための図である。
図22において、被エッチング層130上に形成されたマスク膜131を有するウエハWにはエッチングによってトレンチ132が形成されているが、該ウエハWへレーザ光L1を照射すると、マスク膜131の表面からの反射光L、マスク膜131及び被エッチング層130の境界面からの反射光L及びトレンチ132の底からの反射光Lが生じる。
反射光L〜Lを検出器で受光する際、図22に示すように、各反射光の光路長がマスク膜131の厚さやトレンチ132の深さ分だけ異なるため、検出器の受光面では各反射光の位相が異なり、干渉光(例えば、反射光L及び反射光Lの干渉光(以下「トレンチ干渉光」という。)や反射光L及び反射光Lの干渉光(以下「マスク膜干渉光」という。))が発生する。
そして、エッチング中においてトレンチ132の深さは時々刻々と変化するため、反射光Lと反射光Lの光路長差も時々刻々と変化して干渉光の強度が変化する、すなわち、反射光Lと反射光Lから干渉波(以下「トレンチ干渉波」という。)が発生する。干渉波の周期はトレンチ132の深さの変化速度(エッチングレート)によって決定されるため、干渉波の周期からエッチングレートを算出し、さらには算出されたエッチングレートとエッチング時間とからエッチング量(トレンチ132の深さ)を算出することができる。
ところで、エッチング中ではマスク膜131も微量ずつエッチングされて厚さが変化するため、反射光L及び反射光Lからも干渉波(以下「マスク膜干渉波」という。)が発生する。各干渉波は同一の検出器に検出されるため、該検出器が検出した干渉波は異なる周期を有する複数の干渉波が重畳されたもの(以下、「重畳干渉波」という。)となる(図23参照。)。
図23に示すような重畳干渉波からトレンチ132の深さ(被エッチング層130のエッチング量)を算出するには、重畳干渉波からトレンチ干渉波を分離する必要がある。
図23の重畳干渉波では短周期の干渉波と長周期の干渉波が比較的明確に分離可能である。ここで、エッチング中におけるトレンチ132の深さの変化速度がマスク膜131の厚さの変化速度よりも大きいため、トレンチ干渉波はマスク膜干渉波よりも周期が短い。したがって、図23の重畳干渉波における短周期の干渉波がトレンチ干渉波であり、短周期の干渉波における極値間の時間(図中の「Δt」)からトレンチ干渉波の周期を容易に算出することができる。
重畳干渉波から極値間の時間を読み取る方法では、重畳干渉波において短周期の干渉波と長周期の干渉波が比較的明確に分離可能である必要があるため、短周期の干渉波と長周期の干渉波が分離困難な重畳干渉波ではトレンチ干渉波の周期を算出することができない。また、短周期の干渉波における極値間ではトレンチ干渉波の周期が一定であると見なすため、算出されるトレンチ干渉波の周期(被エッチング層130のエッチングレート)は、図24に示すように、段々状になる。すなわち、重畳干渉波から極値間の時間を読み取る方法は分解能が低い。
そこで、近年、重畳干渉波から極値間の時間を読み取ることなく周波数解析によってトレンチ干渉波の周期を算出する方法が開発されている。この方法では、重畳干渉波から周波数解析(例えば、高速フーリエ変換法)によって周波数分布(図26(A)参照。)を得て、該周波数分布からトレンチ干渉波の周期を検出する(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2−71517号公報
しかしながら、図25に示すように、重畳干渉波においてレーザ光源や検出器の異常(図中「I」)又はマスク膜干渉波とトレンチ干渉波の干渉による見かけの周期変化(図中「II」)等の外乱が重畳干渉波に加わることがある。上述した周波数解析を用いる方法ではエッチング中の全時間に亘る重畳干渉波を解析して得られた周波数分布からトレンチ干渉波の周期を検出するだけなので、外乱が重畳干渉波に加わった場合、本来存在しない干渉周期にピークが発生する等して周波数分布が不正確になり(図26(B)参照。)、その結果、エッチング量の算出を安定して正確に行うことができない。
本発明の目的は、外乱が加わってもエッチング量の算出を安定して正確に行うことができるエッチング量算出方法、記憶媒体及びエッチング量算出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載のエッチング量算出方法は、マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出方法であって、前記基板に光を照射する照射ステップと、少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光ステップと、前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出ステップと、前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出ステップと、前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析ステップと、前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出ステップと、前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記干渉波算出ステップ、前記波形抽出ステップ、前記周波数解析ステップ及び前記干渉周期検出ステップを繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均ステップと、前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載のエッチング量算出方法は、請求項1記載のエッチング量算出方法において、前記所定期間は、前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波よりも周期が長い前記他の干渉光の波形の1周期よりも大きいことを特徴とする。
請求項3記載のエッチング量算出方法は、請求項1又は2記載のエッチング量算出方法において、前記他の干渉光の波形の周期が前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期よりも長い場合に、前記周波数解析ステップに先立って、前記重畳干渉波から抽出された所定期間の波形から前記他の干渉光の波形が占める部分の殆どを除去する解析前処理ステップをさらに有し、前記周波数解析ステップでは、前記他の干渉光の波形が占める部分の殆どが除去された波形に周波数解析を施すことを特徴とする。
請求項4記載のエッチング量算出方法は、請求項3記載のエッチング量算出方法において、前記解析前処理ステップでは、前記抽出された波形から、該抽出された波形を二次多項式で近似した波形を除去することを特徴とする。
請求項5記載のエッチング量算出方法は、請求項3又は4記載のエッチング量算出方法において、前記所定期間は前記他の干渉光の波形の1/4周期以下であることを特徴とする。
請求項6記載のエッチング量算出方法は、請求項3乃至5のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法において、前記基板の表面における前記凹部の開口率が0.5%以下であるか、又は前記凹部がディープトレンチであることを特徴とする。
請求項7記載のエッチング量算出方法は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法において、前記周波数解析では最大エントロピー法を用いることを特徴とする。
請求項8記載のエッチング量算出方法は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法において、前記周波数分布から検出された前記干渉波の周期が異常値に該当する場合には該干渉波の周期を除去する干渉周期修正ステップをさらに有することを特徴とする。
請求項9記載のエッチング量算出方法は、請求項8記載のエッチング量算出方法において、前記干渉周期修正ステップでは、前記異常値に該当する前記干渉波の周期が求められた前記所定期間の前の前記所定期間又は後の前記所定期間から求められる前記干渉波の周期を、前記異常値に該当する前記干渉波の周期が求められた前記所定期間の干渉波の周期とみなすことを特徴とする。
請求項10記載のエッチング量算出方法は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法において、前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を予め予測し、前記干渉周期検出ステップでは、前記周波数解析によって得られた周波数分布において、前記予測された周期近傍から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出することを特徴とする。
請求項11記載のエッチング量算出方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法において、前記他の干渉光は、前記マスク膜の表面からの反射光、並びに前記マスク膜及び前記基板の表面の境界面からの反射光の干渉光であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項12記載の記憶媒体は、マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記エッチング量算出方法は、前記基板に光を照射する照射ステップと、少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光ステップと、前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出ステップと、前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出ステップと、前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析ステップと、前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出ステップと、前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記干渉波算出ステップ、前記波形抽出ステップ、前記周波数解析ステップ及び前記干渉周期検出ステップを繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均ステップと、前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出ステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項13記載のエッチング量算出装置は、マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出装置において、前記基板に光を照射する照射部と、少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光部と、前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出部と、前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出部と、前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析部と、前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出部と、前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記重畳干渉波の算出、前記所定期間の波形の抽出、前記周波数解析及び前記干渉波の周期の検出を繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均部と、前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出部とを備えることを特徴とする。
請求項1記載のエッチング量算出方法、請求項12記載の記憶媒体及び請求項13記載のエッチング量算出装置によれば、所定期間を所定時間だけずらしつつ重畳干渉波の算出、所定期間の波形の抽出、周波数解析、並びにマスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波の周期の検出を繰り返し、繰り返しの度に検出された干渉波の周期を積算平均し、積算平均された干渉波の周期に基づいて凹部のエッチング量を算出する。したがって、例え、抽出された或る所定期間の波形に外乱が加わる場合であっても、当該或る所定期間の波形に基づいて検出された干渉波の周期は、他の所定期間の波形に基づいて検出された干渉波の周期と積算平均されるので、外乱が加わった所定期間の波形に基づいて検出された干渉波の周期が、積算平均される干渉波の周期に及ぼす影響を小さくすることができ、もって、外乱が加わってもエッチング量の算出を安定して正確に行うことができる。
請求項2記載のエッチング量算出方法によれば、上記所定期間は、マスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波よりも周期が長い他の干渉光の波形の1周期よりも大きいので、所定期間の波形の周波数解析の信頼性を向上することができ、もって、エッチング量の算出をより正確に行うことができる。
請求項3記載のエッチング量算出方法によれば、他の干渉光の波形の周期がマスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波の周期よりも長い場合に、周波数解析に先立って、重畳干渉波から抽出された所定期間の波形から他の干渉光の波形が占める部分の殆どが除去されるので、凹部の底からの反射光の光量が少ない場合であって、他の干渉光の波形が重畳干渉波の殆どを占める場合であっても、除去後の波形においてマスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波が占める部分の割合を大きくすることができ、もって、周波数解析においてマスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波の周期を正確に算出することができる。
請求項4記載のエッチング量算出方法によれば、周波数解析に先立って抽出された波形から、該抽出された波形を二次多項式で近似した波形が除去される。凹部の底からの反射光の光量が少ない場合であって、他の干渉光の波形が重畳干渉波の殆どを占める場合、重畳干渉波の波形は他の干渉光の波形とほぼ等しくなるので、抽出された重畳干渉波を二次多項式で近似した波形も他の干渉光の波形とほぼ等しくなる。したがって、抽出された波形から他の干渉光の波形が占める部分の殆どを確実に除去することができる。
請求項5記載のエッチング量算出方法によれば、上記所定期間は他の干渉光の波形の1/4周期以下である。重畳干渉波の殆どを占める他の干渉光の波形は正弦波に近いので、他の干渉光の波形の1/4周期以下の部分を抽出すれば、該抽出された波形は二次多項式によって正確に近似することができる。これにより、抽出された波形から他の干渉光の波形が占める部分の殆どを正確に除去することができる。
請求項7記載のエッチング量算出方法によれば、周波数解析では最大エントロピー法を用いるので、所定期間の波形の数が少なくても周波数解析の信頼性を向上することができ、もって、エッチング量の算出をより正確に行うことができる。
請求項8記載のエッチング量算出方法によれば、周波数分布から検出された干渉波の周期が異常値に該当する場合には該干渉波の周期を除去するので、外乱が加わった所定期間の波形に基づいて検出された干渉波の周期の積算平均される干渉波の周期に対する影響を除去することができ、もって、外乱が加わってもエッチング量の算出をより安定して正確に行うことができる。
請求項9記載のエッチング量算出方法によれば、異常値に該当する干渉波の周期が求められた所定期間の前の所定期間又は後の所定期間から求められる干渉波の周期を、異常値に該当する干渉波の周期が求められた所定期間の干渉波の周期とみなすので、外乱が加わった所定期間の波形に基づいて検出された干渉光の影響を確実に除去することができる。
請求項10記載のエッチング量算出方法によれば、マスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉波の周期を予め予測し、所定期間の波形の周波数解析によって得られた周波数分布において、予測された周期近傍から干渉波の周期を検出するので、干渉波の周期の検出を迅速に行うことができるとともに、異常値が検出されるのを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るエッチング量算出方法及びエッチング量算出方法が適用される基板処理装置について説明する。この基板処理装置は基板としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wにプラズマを用いたエッチングを施すように構成されている。なお、ウエハWは、前述の図22に示すように、被エッチング層130と、該被エッチング層130上に所定のパターンで形成されたマスク膜131とを有する。
図1は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法が適用される基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。
図1において、基板処理装置10は、例えば、アルミニウム等の導電性材料からなる処理室11と、ウエハWを載置する載置台として処理室11内の底面に配設される下部電極12と、該下部電極12の上方に所定の間隔を隔てて配設されたシャワーヘッド13とを備える。
処理室11の下部には真空排気装置(図示しない)が接続された排気部14が接続され、下部電極12には整合器15を介して高周波電源16が接続され、シャワーヘッド13の内部のバッファ室17には処理ガス導入管18が接続され、該処理ガス導入管18には処理ガス供給装置19が接続されている。シャワーヘッド13は下部において、バッファ室17と、シャワーヘッド13及び下部電極12の間の空間である処理空間Sとを連通させる複数のガス穴20を有する。シャワーヘッド13は、処理ガス導入管18からバッファ室17に導入された処理ガスを、複数のガス穴20を介して処理空間Sに供給する。
この基板処理装置10では、排気部14によって処理室11内を所定の真空度まで減圧した後、下部電極12から処理空間Sに高周波電圧を印加した状態で、シャワーヘッド13から処理空間Sへ処理ガスを供給し、処理空間Sにおいて処理ガスからプラズマを発生させる。該発生したプラズマは、ウエハWにおいてマスク膜131に覆われていない被エッチング層130に衝突・接触して該被エッチング層130をエッチングし、該被エッチング層130にトレンチ132(凹部)を形成する。
処理室11内のシャワーヘッド13には下部電極12に載置されたウエハWを上方から観測するためのモニタ装置21が配設されている。モニタ装置21は円筒状の部材からなり、シャワーヘッド13を貫通する。モニタ装置21の上端には石英ガラス等の透明体からなる窓部材22が設けられている。また、処理室11の上方にはモニタ装置21の上端と集光レンズ23を介して対向する光ファイバ24が配置されている。
光ファイバ24は、被エッチング層130のエッチング量を算出するエッチング量算出装置25に接続されている。エッチング量算出装置25は、光ファイバ24にそれぞれ接続されたレーザ光源26(照射部)及び検出器27(受光部)と、検出器27に接続された演算部28(干渉波算出部、波形抽出部、周波数解析部、干渉周期検出部、積算平均部、エッチング量算出部)とを備え、基板処理装置10のコントローラ29の制御下で作動する。レーザ光源26としては、例えば、半導体レーザが用いられる。また、検出器27としては、例えば、ホトマルやフォトダイオードが用いられる。なお、コントローラ29は、演算部28だけでなく、基板処理装置10の各構成要素、例えば、高周波電源16にも接続され、各構成要素の動作を制御する。
エッチング量算出装置25は、レーザ光源26からのレーザ光を光ファイバ24、集光レンズ23及びモニタ装置21を介して下部電極12上のウエハWに向けて照射するとともに、ウエハWからの反射光、即ち、トレンチ干渉光(マスク膜からの反射光及び凹部の底からの反射光の干渉光)やマスク膜干渉光(他の干渉光)が重畳された重畳干渉光を、光ファイバ24等を介して検出器27によって受光する。検出器27によって受光された重畳干渉光は電気信号に変換されて演算部28に送信される。
演算部28は受信した電気信号に基づいて重畳干渉光から重畳干渉波を算出する。また、演算部28は、算出された重畳干渉波に基づいて、後述する図6のエッチング量算出方法を実行してトレンチ132のエッチング量を算出する。
ところで、エッチングではエッチングレートが一定ではなく、種々の要因(処理空間Sの圧力の変化や高周波電圧の乱れ)によって変化する。特に、アスペクト比の大きいトレンチ(例えば、ディープトレンチ)をエッチングにて形成する場合には、トレンチ132のエッチング量(エッチング深さ)が大きくなると、トレンチ132の入り口にデポが付着してトレンチ132内へのプラズマの進入が抑制されるため、エッチングレートが低下する(図2参照。)。また、図2に示すように、エッチングレートは微小変化を繰り返すため、トレンチ132のエッチング量を正確に算出するには小刻みにエッチングレートを算出する必要がある。
エッチングにおいて小刻みにエッチングレートを算出するには、通常、ウエハWからの反射光の波形を各タイミングにおいて微分すればよいが、上述したように、ウエハWからの反射光はトレンチ干渉光やマスク膜干渉光が重畳された重畳干渉光であるため、単純に反射光の波形を各タイミングにおいて微分してもトレンチ132のエッチングレートを正確に求めることができない。
そこで、本実施の形態では周波数解析を行い、重畳干渉波からトレンチ干渉波の周期(以下、「トレンチ干渉周期」という。)を算出する。また、周波数解析では一定以上のデータ長、具体的には、解析対象の波形の1周期以上のデータ長を用いることが周波数解析の信頼性向上に寄与することから、あるタイミングのエッチングレートを求めるために、本実施の形態では、重畳干渉波から所定期間の波形を抽出し、該抽出された波形を周波数解析する。また、上述したように、エッチングレートはトレンチ干渉周期と関連があるため、本実施の形態では、抽出された波形から、まず、トレンチ干渉周期を求め、該トレンチ干渉波からエッチングレートを算出する。
図3は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法における重畳干渉波からの所定期間の波形の抽出を説明するための図である。
図3において、重畳干渉波30は約30秒周期で振動しているので、上記所定期間を30秒間に設定する。ここでは、タイミングAのトレンチ干渉周期を求めるために、タイミングAから30秒前までの期間31における重畳干渉波30の波形(図中の四角形で囲った部分の波形)を抽出する。なお、本実施の形態では上記所定期間を以下「窓」と称する。窓31は始点32及び終点33を有し、始点32はタイミングAから30秒前に該当し、終点33はタイミングAに該当する。
そして、本実施の形態では、抽出された窓31の波形に周波数解析を施す。ここで、抽出された波形はせいぜい1周期分であるため、解析方法として最大エントロピー法を用いる。最大エントロピー法は観測現象の周波数分布を極めて短い測定時間の測定結果から高分解能で算出する方法であり(「科学計算のための波形データ処理」(CQ出版社,昭和61年4月30日初版発行)参照。)、解析対象の波形の数をさほど必要としないため、何周期分もの波形を必要とする高速フーリエ変換法よりも本実施の形態に係るエッチング量算出方法に適している。
図4は、図3における窓の波形から最大エントロピー法を用いた周波数解析によって得られた周波数分布を示す図である。
重畳干渉波30には主としてトレンチ干渉波とマスク膜干渉波の2つが含まれているため、窓31の波形から得られる周波数分布には、図4に示すように、ピークを示す周波数(干渉波の周期)が主として2つ(図4では約0.012Hzと約0.037Hz)存在する。ここで、上述したように、トレンチ干渉波はマスク膜干渉波よりも周期が短い(周波数が高い)ため、約0.037Hzの周波数がトレンチ干渉周期に該当する。そこで、約0.037Hzの周波数をトレンチ干渉周期として検出する。このように、本実施の形態では、周波数解析によって得られる周波数分布には2つのピークが存在することが予見されることから、周波数解析に先立ってトレンチ干渉周期を予め予測し、得られた周波数分布において予測されたトレンチ干渉周期の近傍からトレンチ干渉周期を検出するのが好ましい。
窓31は、タイミングAから30秒前までの重畳干渉波30の波形を含むため、図4に示す周波数分布はタイミングAから30秒前までの重畳干渉波30における周波数分布となる。したがって、図4に示す周波数分布から検出されたトレンチ干渉周期は、タイミングAから30秒前までの重畳干渉波30におけるトレンチ干渉光の平均周期となるが、本実施の形態では、図4に示す周波数分布から検出されたトレンチ干渉周期を便宜的にタイミングAにおけるトレンチ干渉周期とみなす。なお、本実施の形態では、後述するように重畳干渉波30に対して複数の窓を設定し、各窓の波形の周波数分布から得られたトレンチ干渉周期を積算平均してトレンチ干渉周期の全体平均値を算出するため、窓31におけるトレンチ干渉光の平均周期をタイミングAにおけるトレンチ干渉周期とみなすことの弊害が解消される。
また、本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、最初の所定期間(始点32がエッチング開始時に該当し且つ終点33がエッチング開始時から30秒後に該当する窓31に対応する)経過時からエッチング量を算出するタイミングまでの全期間におけるエッチングレートの平均値を算出し、該エッチングレートの平均値からエッチング量を算出する。
図5は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法におけるエッチングレートの平均値の算出方法を説明するための図であり、エッチング開始後80秒が経過した場合を示す。
図5では、重畳干渉波50に対してΔt(所定時間)だけずらされたn個の窓W(k=1〜n、nは自然数)が設定され、各窓Wにおいて周波数分布が求められ、各周波数分布からn個のトレンチ干渉周期f(k=1〜n、nは自然数)が検出される。
次いで、n個のトレンチ干渉周期fが下記式(1)に基づいて積算平均されて
Figure 0005026363
トレンチ干渉周期faveがエッチング開始後80秒までのトレンチ干渉波の平均値として算出される。さらに測定波長(レーザ光源26からのレーザ光の波長)をλとすると下記式(2)からエッチング開始後80秒までのエッチングレートの平均値が算出される。エッチングレートの平均値 = fave×λ/2 … (2)
次いで、下記式(3)からエッチング開始後80秒までのエッチング量が算出される。エッチング量 = エッチングレートの平均値×エッチング時間 … (3)
本実施の形態に係るエッチング量算出方法において、或る窓W(tは1〜nのいずれかの自然数)における重畳干渉波50に外乱が加わると、該窓Wから求められたトレンチ干渉周期ftは異常値となるが、該トレンチ干渉周期ftは他の窓W(uは1〜nのいずれかであって、t以外の自然数)から求められたトレンチ干渉周期fと積算平均されるため、トレンチ干渉周期ftが積算平均されたトレンチ干渉周期faveに及ぼす影響は小さい。
次に、本実施の形態に係るエッチング量算出方法について説明する。
図6は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。
図6において、まず、基板処理装置10がウエハWの被エッチング層130のエッチングを開始した後、レーザ光源26がレーザ光L1を光ファイバ24、集光レンズ23及びモニタ装置21を介してウエハWに向けて照射し(ステップS61)(照射ステップ)、検出器27がウエハWからの反射光である重畳干渉光を光ファイバ24等を介して受光する(ステップS62)(受光ステップ)。
次いで、ステップS63において、演算部28は、現タイミングTが予め設定されたエッチングの終了時間を過ぎているか否かを判別し、エッチングの終了時間を過ぎている場合(ステップS63でYES)には本処理を終了し、エッチングの終了時間を過ぎていない場合(ステップS63でNO)には、演算部28は検出器27によって受光された重畳干渉光に基づいてエッチング開始時から現タイミングTまでの重畳干渉波を算出(更新)する(ステップS64)(干渉波算出ステップ)。
次いで、演算部28は、現タイミングTを終点とする窓の波形を抽出し(ステップS65)(波形抽出ステップ)、該抽出された窓の波形に最大エントロピー法を用いて周波数解析を施す(ステップS66)(周波数解析ステップ)。ここで窓の始点から終点までの時間はマスク膜干渉波の1周期よりも長く設定されている。
その後、演算部28は、周波数解析によって得られた周波数分布において、予め予測されたトレンチ干渉周期近傍におけるピークを示す周波数を、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として検出する(ステップS67)(干渉周期検出ステップ)。
次いで、演算部28は、今回検出された現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期と、最初の所定期間経過時から現タイミングTまでの間に検出された各タイミングにおけるトレンチ干渉周期とを上記式(1)を用いて積算平均し(ステップS68)(積算平均ステップ)、積算平均されたトレンチ干渉周期を、エッチング開始時から現タイミングTまでの間における測定波長及びエッチング時間(エッチング開始時から現タイミングTまでの時間)に基づき、上記式(2),(3)を用いてトレンチ132のエッチング量に換算する(ステップS69)(エッチング量算出ステップ)。
その後、演算部28は、現タイミングTにΔtを加えて現タイミングTを更新する、すなわち、窓の終点をΔtだけずらし(ステップS70)、ステップS63に戻る。
本実施の形態に係るエッチング量算出方法によれば、窓の終点をΔtだけずらしつつ重畳干渉波の算出、重畳干渉波からの窓の波形の抽出、周波数解析及び現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期の検出を繰り返し、繰り返しの度に検出された現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期と、最初の所定期間経過時から現タイミングTまでの間に検出された各タイミングにおけるトレンチ干渉周期とを積算平均し、該積算平均されたトレンチ干渉周期をトレンチ132のエッチング量に換算する。したがって、例え、抽出された或る窓の波形に外乱が加わる場合であっても、当該或る窓から求められた異常値であるトレンチ干渉周期は、他の窓から求められたトレンチ干渉周期と積算平均されるので、異常値であるトレンチ干渉周期が積算平均されたトレンチ干渉周期に及ぼす影響を小さくすることができ、もって、外乱が加わってもトレンチ132のエッチング量の算出を安定して正確に行うことができる。
また、本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、上記窓の始点から終点までの時間はステップS64で算出された重畳干渉波の1周期よりも大きいので、窓における重畳干渉波の周波数解析の信頼性を向上することができる。
さらに、本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、周波数解析において最大エントロピー法を用いるので、窓の波形の数が少なくても周波数解析の信頼性を向上することができる。
また、本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、トレンチ干渉周期を予め予測し、周波数解析によって得られた周波数分布において、予測されたトレンチ干渉周期近傍から現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期を検出するので、トレンチ干渉周期の検出を迅速に行うことができるとともに、トレンチ干渉周期として異常値が検出されるのを抑制することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るエッチング量算出方法について説明する。
本実施の形態は、その構成、作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
図7は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。
図7において、まず、ステップS61乃至S67が実行され、次いで、ステップS71において、演算部28が、ステップS67において現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として検出されたトレンチ干渉周期は異常値(例えば、ステップS66で得られた周波数分布における最大周波数又は最小周波数)に該当するか否かを判別する。
ステップS71の判別の結果、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として検出されたトレンチ干渉周期が異常値に該当しない場合(ステップS71でNO)には、そのままステップS68に進み、検出された干渉周期が異常値に該当する場合(ステップSでYES)には、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として検出されたトレンチ干渉周期を除去するとともに、現タイミングTより1つ前のタイミングに対応する窓から検出されたトレンチ干渉周期を、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として設定することにより、トレンチ干渉周期を修正する(ステップS72)(干渉周期修正ステップ)。
次いで、演算部28は、ステップS68乃至S70を実行する。
本実施の形態に係るエッチング量算出方法によれば、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として検出されたトレンチ干渉周期が異常値に該当する場合には該検出されたトレンチ干渉周期を除去するとともに、現タイミングTより1つ前のタイミングに対応する窓から検出されたトレンチ干渉周期を、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として設定するので、異常値に該当するトレンチ干渉周期の積算平均されたトレンチ干渉周期に対する影響を除去することができ、もって、外乱が加わってもトレンチ132のエッチング量の算出をより安定して正確に行うことができる。
上述した本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、検出されたトレンチ干渉周期が異常値に該当する場合には、現タイミングTより1つ前のタイミングに対応する窓から検出されたトレンチ干渉周期を、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として設定したが、現タイミングTより1つ後のタイミングに対応する窓から検出されたトレンチ干渉周期を、現タイミングTにおけるトレンチ干渉周期として設定してもよい。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るエッチング量算出方法について説明する。
本実施の形態は、その構成、作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであり、抽出された窓の波形に周波数解析を施す前に、該窓の波形に前処理を施す点において異なるのみであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
ウエハWの表面においてトレンチ132の開口部が占める割合の百分率(以下、「開口率」という。)が小さい場合、例えば、0.5%を下回る場合、トレンチ132の底からの反射光Lの絶対光量が少なくなるため、検出器27が受光する重畳干渉光においてトレンチ干渉光が占める部分の割合が小さくなる。
図9は、開口率が変化した場合における重畳干渉波の一部の変化を示す図である。
図9に示すように、開口率が5%の場合、重畳干渉波では2種類の干渉波(マスク膜干渉波、トレンチ干渉波)が重畳されていることが明りょうであるが、開口率が0.5%の場合、反射光Lの絶対光量が少なくなり、重畳干渉波にはトレンチ干渉波の波形が殆ど現れない。このような現象は、ウエハWの表面においてホールの開口部が占める割合が小さい場合やトレンチ(又はホール)のアスペクト比が大きい場合(例えば、トレンチ132がディープトレンチである場合)においても、トレンチやホールの底からの反射光の絶対光量が少なくなるため、起こりうる。
重畳干渉波にトレンチ干渉波の波形が殆ど現れない場合(開口率が0.5%の場合)、該重畳干渉波から窓31の波形を抽出し、抽出された波形をそのまま周波数解析すると、得られる周波数分布においてトレンチ干渉波の周期(トレンチ干渉周期)のピークが小さくなる。
図10は、開口率が変化した場合における窓の波形の周波数分布の変化を示す図である。
図10に示すように、開口率が5%の場合、周波数分布において2つのピーク(トレンチ干渉波の周期(約0.8Hz)、マスク膜干渉波の周期(約0.1Hz))が明りょうに現れているが、開口率が0.5%の場合、周波数分布において1つのピーク(マスク膜干渉波の周期)のみが明りょうに現れてトレンチ干渉波の周期が殆ど現れていない。その結果、トレンチ干渉周期を正確に検出することができず、エッチレートを正確に算出することができない。
そこで、本実施の形態では、重畳干渉波から窓31によって抽出された波形を周波数解析する前に、重畳干渉波からマスク膜干渉波が占める部分の殆どを除去する。
図11は、開口率が0.5%の場合における重畳干渉波を示す図である。
図11に示すように、開口率が0.5%の場合、図11に示すように、重畳干渉波には周期の短いトレンチ干渉波が殆ど現れないため、重畳干渉波はほぼマスク膜干渉波によって占められている。したがって、重畳干渉波を近似した波形はマスク膜干渉波の波形とほぼ等しくなる。そこで、本実施の形態では、重畳干渉波から該重畳干渉波を近似した波形を除去する。これにより、重畳干渉波からマスク膜干渉波が占める部分の殆どを除去することができる。
また、図11に示すように、マスク膜干渉波がほぼ占める重畳干渉波は正弦波に近く、正弦波の1/4周期以下の部分は二次多項式によって正確に近似することができる。そこで、本実施の形態では、重畳干渉波から窓31の波形を抽出する際、マスク膜干渉波の1/4周期以下の部分を抽出する。
すなわち、本実施の形態では、図12に示すように、マスク膜干渉波の1/4周期以下に相当するn個の窓W(k=1〜n、nは自然数)をそれぞれΔtだけずらして設定し、各窓Wの波形を抽出し、抽出した波形から該抽出した波形を二次多項式によって近似した波形を除去し、マスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去された波形を得(図13)、除去後の波形を周波数解析する。これにより、図14に示すように、トレンチ干渉周期(約0.8Hz)のピークが明りょうに現れる周波数分布を得ることができる。なお、図14の周波数分布においてマスク膜干渉波の周期(約0.1Hz)のピークが現れないのは、窓Wの波形からマスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去されたためである。
図15は、本実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るエッチング量算出方法は、開口率が小さい場合、例えば、該開口率が0.5%を下回る場合に実行される。
図15において、まず、ステップS61乃至S64が実行され、次いで、演算部28は、重畳干渉波における、現タイミングTを終点とする1/4周期以下の部分を窓の波形として抽出する(ステップS65)(波形抽出ステップ)。
次いで、演算部28は、抽出された窓の波形を二次多項式によって近似した波形(以下、単に「近似波形」という。)を算出し(ステップS151)、抽出された窓の波形から該算出された近似波形を除去し(ステップS152)(解析前処理ステップ)、マスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去された波形を得、近似波形除去後の波形を周波数解析する(ステップS153)。
次いで、演算部28は、ステップS67乃至S70を実行する。
本実施の形態に係るエッチング量算出方法によれば、周波数解析に先立って抽出された窓の波形からマスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去されるので、開口率が小さい場合、例えば、開口率が0.5%を下回る場合であっても、近似波形除去後の波形においてトレンチ干渉波が占める部分の割合を大きくすることができ、これにより、周波数解析によってトレンチ干渉周期のピークが明りょうに現れる周波数分布を得ることができる。その結果、トレンチ干渉波の周期を正確に算出することができる。なお、上述した本実施の形態に係るエッチング量算出方法は、マスク膜干渉光の波形の周期がトレンチ干渉光の干渉波の周期よりも長い場合にのみ用いることができる。
本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、周波数解析に先立って抽出された窓の波形から、該抽出された窓の波形を二次多項式で近似した波形(近似波形)が除去される。開口率が小さい場合、重畳干渉波の波形はマスク膜干渉波とほぼ等しくなるので、近似波形もマスク膜干渉波とほぼ等しくなる。したがって、抽出された窓の波形からマスク膜干渉波が占める部分の殆どを確実に除去することができる。
また、本実施の形態に係るエッチング量算出方法では、マスク膜干渉波の1/4周期以下の部分を窓の波形として抽出する。重畳干渉波の殆どを占めるマスク膜干渉波は正弦波に近いので、マスク膜干渉波の1/4周期以下の部分を抽出すれば、該抽出された窓の波形は二次多項式によって正確に近似することができる。これにより、抽出された窓の波形からマスク膜干渉波が占める部分の殆どを正確に除去することができる。
なお、本実施の形態における開口率が小さい場合は、ウエハWの表面においてトレンチ132の開口部が占める割合が小さい場合だけでなく、ウエハWの表面においてホールの開口部が占める割合が小さい場合やトレンチ(又はホール)のアスペクト比が大きい場合も該当する。
上述した各実施の形態では、周波数解析において最大エントロピー法を用いたが、各窓内の干渉波形の数が多い場合には高速フーリエ変換法を用いてもよい。高速フーリエ変換法は最大エントロピー法よりも必要とする計算回数が少ないため、トレンチ132のエッチング量をより早く算出することができる。
また、上述した各実施の形態に係るエッチング量算出方法を用いて或るトレンチのエッチング量(エッチング深さ)を算出する場合において、マスク膜131がレーザ光を透過させるような膜であるとき、図8に示すように、算出されたエッチング量(図中「モニター深さ」)と実測されたエッチング量(図中「エッチング深さ」)との間に誤差が生じる場合がある。これは、重畳干渉光が主として反射光L及び反射光Lの干渉光ではなく、反射光L及び反射光Lの干渉光を含み、反射光Lの光路長変化にマスク膜131の厚さ変化だけでなくマスク膜131の屈折率も影響するためであると考えられる。
算出されたエッチング量と実測されたエッチング量との間に誤差が生じる場合には、エッチング量算出に先立ち、試験用のウエハWを用いてトレンチ132のエッチング量(エッチングレート)を実測するとともに、上述した各実施の形態に係るエッチング量算出方法によってトレンチ132のエッチング量を算出し、実測されたエッチング量と算出されたエッチング量との回帰式等を求めるのが好ましい。そして、以後のエッチングにおいて、上述した各実施の形態に係るエッチング量算出方法によってトレンチ132のエッチング量を算出した後、該算出されたエッチング量を回帰式によって補正すればよい。
上述した各実施の形態では、トレンチ132のエッチング量が算出されたが、図6、図7や図15のエッチング量算出方法を実行してホールのエッチング量を算出してもよい。
また、本発明の目的は、上述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、コンピュータ(例えば、コントローラ29)に供給し、コンピュータのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現することになり、プログラムコード及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD(DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW)等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、他のROM等の上記プログラムコードを記憶できるものであればよい。或いは、上記プログラムコードは、インターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることによりコンピュータに供給されてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、CPU上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
上記プログラムコードの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OSに供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例1
まず、シリコンからなる被エッチング層130上に酸化膜からなるレーザ光L1を透過させるマスク膜131が形成されたウエハWを準備し、基板処理装置10でエッチングにより被エッチング層130にディープトレンチ132を形成した。このときのエッチング条件は以下の通りであった。
実際のエッチングレート : 1200nm/分
選択比 : 10対1(被エッチング層130対マスク膜131)
開口比 : 0.05
測定波長(レーザ光L1の波長) : 300nm
サンプリングレート : 10Hz
ディープトレンチ132のエッチングにおいて、窓の始点から終点までの時間を30秒に設定し、図6のエッチング量算出方法を実行して各タイミングにおける積算平均されたトレンチ干渉周期を求め、該積算平均されたトレンチ干渉周期から各タイミングにおけるディープトレンチ132のエッチングレートを求めた。そして、求められたエッチングレートをグラフに示した(図16参照。)。
比較例1
また、上述したディープトレンチ132のエッチングにおいて、検出器27によってウエハWからの重畳干渉波を観測し、該重畳干渉波における短周期の干渉波を読み取り、該短周期の干渉波における各極値間の時間からトレンチ干渉周期を求め、該トレンチ干渉周期から各極値間におけるディープトレンチ132のエッチングレートを求めた。そして、求められたエッチングレートをグラフに示した(図16参照。)。
図16のグラフより、実施例1のエッチングレートの方が、比較例1のエッチングレートよりも変動が小さく安定していることが分かった。
さらに、実施例1のエッチング量における誤差と比較例1のエッチング量における誤差を時系列的にグラフへ示した(図17参照。)。
図17のグラフより、実施例1のエッチング量の方が、比較例1のエッチング量よりも誤差が小さいことが分かった。これにより、図6のエッチング量算出方法はエッチング量の算出を正確に行えることが分かった。
実施例2
次に、シリコンからなる被エッチング層130上に酸化膜からなるマスク膜131が形成されたウエハWを準備し、基板処理装置10でエッチングにより被エッチング層130にシャロートレンチ132を形成した。このときのエッチング条件は以下の通りであった。
実際のエッチングレート : 360nm/分
選択比 : 10対1(被エッチング層130対マスク膜131)
開口比 : 0.2
測定波長(レーザ光L1の波長) : 300nm
サンプリングレート : 10Hz
シャロートレンチ132のエッチングにおいて、窓の始点から終点までの時間を25秒
に設定し、図6のエッチング量算出方法を実行して各タイミングにおけるシャロートレンチ132のエッチング量(エッチング深さ)を算出した。そして、算出されたエッチング量をグラフに示した(図18参照。)。
比較例2
また、上述したシャロートレンチ132のエッチングにおいて、検出器27によってウエハWからの重畳干渉波を観測し、エッチング開始時から各タイミングまでの全ての重畳干渉波から周波数解析によって周波数分布を得て、該周波数分布に基づいてエッチング開始時から各タイミングまでの間におけるトレンチ干渉周期を求め、該トレンチ干渉周期から各タイミングにおけるシャロートレンチ132のエッチング量(エッチング深さ)を算出した。すなわち、図3に示す窓を用いずに重畳干渉波からエッチング量を算出した。そして、算出されたエッチング量をグラフに示した(図18参照。)。
図18のグラフでは、比較例2のエッチング量のデータが乱れているが、これは重畳干渉波に外乱が加わったためと考えられる。一方、実施例2のエッチング量のデータは乱れていなかった。実施例2と比較例2は乱れが加わった同じ重畳干渉波から求められたエッチング量であるため、これにより、図6のエッチング量算出方法は重畳干渉波に外乱が加わってもエッチング量の算出を安定して正確に行うことができることが分かった。
実施例3
上述した実施例1,2とは他のウエハWにおけるトレンチ132のエッチングにおいて、図6のエッチング量算出方法を実行して各タイミングにおけるトレンチ132のエッチングレートを求めた。そして、求められたエッチングレートをグラフに示した(図19参照。)。
比較例3
また、実施例3と同じエッチングにおいて、最大エントロピー法ではなく高速フーリエ変換法を用いた以外は図6のエッチング量算出方法と同じ条件のエッチング量算出方法を実行して各タイミングにおけるトレンチ132のエッチングレートを求めた。そして、求められたエッチングレートをグラフに示した(図19参照。)。
図19のグラフより、実施例3のエッチングレートの方が、比較例3のエッチングレートよりも変動が小さく安定していることが分かった。これにより、最大エントロピー法を用いるとエッチング量の算出を安定して行えることが分かった。
実施例4
まず、開口率が5%のウエハWと開口率が0.5%のウエハWを準備し、各ウエハWの被エッチング層130をエッチングする際に、図15のエッチング量算出方法を実行して各エッチングレートを求めた。そして、求められた各エッチングレートをグラフに示した(図20参照。)。
比較例4
実施例4と同様に、開口率が5%のウエハWと開口率が0.5%のウエハWを準備し、各ウエハWの被エッチング層130をエッチングする際に、図6のエッチング量算出方法を実行して各エッチングレートを求めた。そして、求められた各エッチングレートをグラフに示した(図21参照。)。
図20及び図21のグラフを比較すると、図6のエッチング量算出方法を実行した場合、開口率が5%におけるエッチングレートは安定しているものの、開口率が0.5%におけるエッチングレートは安定していないのに対して、図15のエッチング量算出方法を実行した場合、開口率が5%におけるエッチングレート及び開口率が0.5%におけるエッチングレートのいずれも安定していることが分かった。これにより、抽出された窓の波形を周波数解析する前に該抽出された窓の波形から該窓の波形の近似波形を除去すると、開口率が小さい場合でも正確にエッチングレートを求めることができることが分かった。
本発明の第1の実施の形態に係るエッチング量算出方法が適用される基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。 トレンチのエッチングにおけるエッチングレートの低下を説明するための図である。 本実施の形態に係るエッチング量算出方法における重畳干渉波からの所定期間の波形の抽出を説明するための図である。 図3における窓の波形から最大エントロピー法を用いた周波数解析によって得られた周波数分布を示す図である。 本実施の形態に係るエッチング量算出方法におけるエッチングレートの平均値の算出方法を説明するための図である。 本実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。 算出されたエッチング量と実測されたエッチング量との間における誤差を示す図である。 開口率が変化した場合における重畳干渉波の一部の変化を示す図である。 開口率が変化した場合における窓の波形の周波数分布の変化を示す図である。 開口率が0.5%の場合における重畳干渉波を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るエッチング量算出方法における窓の波形の抽出を説明するための図である。 重畳干渉波からマスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去された波形を示す図である。 重畳干渉波からマスク膜干渉波が占める部分の殆どが除去された波形から周波数解析によって得られた周波数分布を示す図である。 本実施の形態に係るエッチング量算出方法を示すフローチャートである。 図6のエッチング量算出方法によって算出されたエッチングレートと干渉波における各極値間の時間から求められたエッチングレートとの比較図である。 図6のエッチング量算出方法によって算出されたエッチング量及び実際のエッチング量の誤差と、干渉波における各極値間の時間から求められたエッチング量及び実際のエッチング量の誤差との比較図である。 図6のエッチング量算出方法によって算出されたエッチング量と、エッチング開始時から各タイミングまでの重畳干渉波の周波数解析によって求められたエッチング量との比較図である。 最大エントロピー法を用いて算出されたエッチングレートと高速フーリエ変換法を用いて算出されたエッチングレートとの比較図である。 図15のエッチング量算出方法を用いて得られた開口率が異なる各ウエハのエッチングレートを示す図である。 図6のエッチング量算出方法を用いて得られた開口率が異なる各ウエハのエッチングレートを示す図である。 エッチング中における光の干渉を説明するための図である。 重畳干渉波を示す図である。 干渉波における各極値間の時間から求められたエッチングレートを示す図である。 外乱が加わった重畳干渉波を示す図である。 重畳干渉波の周波数解析によって得られる周波数分布であり、図26(A)は重畳干渉波に外乱が加わっていない場合であり、図26(B)は重畳干渉波に外乱が加わっている場合である。
符号の説明
L1 レーザ光
、L、L 反射光
W ウエハ
10 基板処理装置
25 エッチング量算出装置
26 レーザ光源
27 検出器
28 演算部
30、50 重畳干渉波
31 窓
130 被エッチング層
131 マスク膜
132 トレンチ

Claims (13)

  1. マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出方法であって、
    前記基板に光を照射する照射ステップと、
    少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光ステップと、
    前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出ステップと、
    前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出ステップと、
    前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析ステップと、
    前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出ステップと、
    前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記干渉波算出ステップ、前記波形抽出ステップ、前記周波数解析ステップ及び前記干渉周期検出ステップを繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均ステップと、
    前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出ステップとを有することを特徴とするエッチング量算出方法。
  2. 前記所定期間は、前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波よりも周期が長い前記他の干渉光の波形の1周期よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のエッチング量算出方法。
  3. 前記他の干渉光の波形の周期が前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期よりも長い場合に、前記周波数解析ステップに先立って、前記重畳干渉波から抽出された所定期間の波形から前記他の干渉光の波形が占める部分の殆どを除去する解析前処理ステップをさらに有し、
    前記周波数解析ステップでは、前記他の干渉光の波形が占める部分の殆どが除去された波形に周波数解析を施すことを特徴とする請求項1又は2記載のエッチング量算出方法。
  4. 前記解析前処理ステップでは、前記抽出された波形から、該抽出された波形を二次多項式で近似した波形を除去することを特徴とする請求項3記載のエッチング量算出方法。
  5. 前記所定期間は前記他の干渉光の波形の1/4周期以下であることを特徴とする請求項3又は4記載のエッチング量算出方法。
  6. 前記基板の表面における前記凹部の開口率が0.5%以下であるか、又は前記凹部がディープトレンチであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法。
  7. 前記周波数解析では最大エントロピー法を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法。
  8. 前記周波数分布から検出された前記干渉波の周期が異常値に該当する場合には該干渉波の周期を除去する干渉周期修正ステップをさらに有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法。
  9. 前記干渉周期修正ステップでは、前記異常値に該当する前記干渉波の周期が求められた前記所定期間の前の前記所定期間又は後の前記所定期間から求められる前記干渉波の周期を、前記異常値に該当する前記干渉波の周期が求められた前記所定期間の干渉波の周期とみなすことを特徴とする請求項8記載のエッチング量算出方法。
  10. 前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を予め予測し、
    前記干渉周期検出ステップでは、前記周波数解析によって得られた周波数分布において、前記予測された周期近傍から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法。
  11. 前記他の干渉光は、前記マスク膜の表面からの反射光、並びに前記マスク膜及び前記基板の表面の境界面からの反射光の干渉光であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のエッチング量算出方法。
  12. マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記エッチング量算出方法は、
    前記基板に光を照射する照射ステップと、
    少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光ステップと、
    前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出ステップと、
    前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出ステップと、
    前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析ステップと、
    前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹
    部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出ステップと、
    前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記干渉波算出ステップ、前記波形抽出ステップ、前記周波数解析ステップ及び前記干渉周期検出ステップを繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均ステップと、
    前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出ステップとを有することを特徴とする記憶媒体。
  13. マスク膜を用いて凹部を形成する基板のエッチングにおいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出装置において、
    前記基板に光を照射する照射部と、
    少なくとも前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉光が他の干渉光に重畳された重畳干渉光を受光する受光部と、
    前記受光された重畳干渉光から重畳干渉波を算出する干渉波算出部と、
    前記重畳干渉波から所定期間の波形を抽出する波形抽出部と、
    前記抽出された波形に周波数解析を施す周波数解析部と、
    前記周波数解析によって得られた周波数分布から前記マスク膜からの反射光及び前記凹部の底からの反射光の干渉波の周期を検出する干渉周期検出部と、
    前記所定期間を所定時間だけずらしつつ前記重畳干渉波の算出、前記所定期間の波形の抽出、前記周波数解析及び前記干渉波の周期の検出を繰り返し、繰り返しの度に前記検出された干渉波の周期を積算平均する積算平均部と、
    前記積算平均された干渉波の周期に基づいて前記凹部のエッチング量を算出するエッチング量算出部とを備えることを特徴とするエッチング量算出装置。
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