JP2016009720A - 推定方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマ処理装置の状態を精度よく推定することを目的とする。【解決手段】プラズマ処理装置において圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜することを各条件について行い、前記プロセス条件に応じた基準のフッ素含有膜に関するデータ群を予め収集し、前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜したときの第1のフッ素含有膜に関するデータを取得し、前記第1のフッ素含有膜に関するデータと、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第1のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとの第1のずれを検出し、前記第1のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常を推定する、処理を含む推定方法が提供される。【選択図】図13
Description
本発明は、推定方法及びプラズマ処理装置
に関する。
に関する。
プラズマ処理装置が正常か否かの判定では、製品処理時の歩留りや、処理済みのウェハにおける寸法変化をモニターすることでプラズマ処理装置の状態を間接的に判定している。プラズマ処理装置の状態を間接的に判定するための簡易的な手法としては、ブランケットやエッチングレートの測定、ウェハの温度測定等が挙げられる。例えば、特許文献1では、ガス流量、高周波電力、圧力等をモニターしてプラズマ処理中の異常の発生の有無を監視する。
しかし、これらの測定結果は、プラズマ処理装置内でウェハに対して行われた最終的な加工の結果やプラズマ処理中のプロセス条件の異常の有無を示したものであり、プラズマ処理装置の状態を直接的に測定したものではない。現状ではプラズマ処理装置を直接的に判定する手法がなく、これらの測定では、感度と精度に限界があり、プラズマ処理装置の状態や原因を正確に知ることは困難である。また、たとえば、テストウェハによる寸法チェックを行った場合、その検査のために生産性が低下してしまう。更に、各測定に使用される制御機器の設定値やモニター値、ばらつきを統計学的に判断し、個体差による測定誤差を減らしたとしてもプラズマ処理装置の状態や原因を正確に知ることは困難である。
上記課題に対して、一側面では、本発明は、プラズマ処理装置の状態を精度よく推定することを目的とする。
上記課題を解決するために、一の態様によれば、プラズマ処理装置において圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜することを各条件について行い、前記プロセス条件に応じた基準のフッ素含有膜に関するデータ群を予め収集し、前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜したときの第1のフッ素含有膜に関するデータを取得し、前記第1のフッ素含有膜に関するデータと、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第1のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとの第1のずれを検出し、前記第1のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常を推定する、処理を含む推定方法が提供される。
一の態様によれば、プラズマ処理装置の状態を精度よく推定することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[プラズマ処理装置の全体構成例]
まず、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置の全体構成の一例を、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置1の全体構成の一例を示す。本実施形態では、プラズマ処理装置1の一例として容量結合型プラズマエッチング装置を挙げる。ただし、図1に示すプラズマ処理装置1は、プラズマ処理を実行する装置構成の一例であり、これらの構成に限るものではない。
まず、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置の全体構成の一例を、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置1の全体構成の一例を示す。本実施形態では、プラズマ処理装置1の一例として容量結合型プラズマエッチング装置を挙げる。ただし、図1に示すプラズマ処理装置1は、プラズマ処理を実行する装置構成の一例であり、これらの構成に限るものではない。
プラズマ処理装置1は、所望の減圧下でプラズマ処理を行い、ウェハを微細加工する。プラズマ処理装置1は、表面を陽極酸化処理されたアルミニウム等から構成されたチャンバCを有する。チャンバ10は、接地されている。チャンバCの内部には、載置台20が設けられている。載置台20には、ゲートバルブ34から搬入されたウェハWが載置される。ウェハWは、載置台20上に設けられた、図示しない静電チャックにより載置台20に静電吸着され、保持される。
載置台20には、第1の高周波電源14が接続され、第1の高周波電源14から所定周波数(例えば60MHz)のプラズマ生成用の高周波電力HFが供給される。また、載置台20には、第2の高周波電源15が接続され、第2の高周波電源15から所定周波数(例えば400KHz)のバイアス用の高周波電力LFが供給される。載置台20の周縁部には、ガスの流れを制御するためのバッフル板21が設けられている。
載置台20には、ヒータ24が埋め込まれている。ヒータ24には、例えば、直流電源22が接続され、直流電源22から出力された電流が供給されることで載置台20を加熱する。載置台20の内部には、図示しない冷媒管が設けられ、図示しないチラーユニットから供給された冷媒は冷媒管を循環する。かかる構成により載置台20は、独立して温度制御され、これにより、ウェハWが所望の温度に調整される。
チャンバCの天井面には、シャワーヘッド16が設けられている。シャワーヘッド16には、ガス管に設けられた開閉バルブ25、マスフローコントローラ(MFC)26を介してガス供給源28が接続される。ガス供給源28は、プラズマ処理に使用されるガスを、マスフローコントローラ26、開閉バルブ25及びシャワーヘッド16を介してチャンバC内に導入する。シャワーヘッド16は、下部に形成された複数のガス孔18からシャワー状にガスを供給する。例えば、プラズマ処理の一例としてはエッチング処理が挙げられる。エッチング処理では、フッ化炭素を含むガスを供給し、生成したプラズマによりウェハ上のシリコン含有膜をエッチングする。プラズマ処理の他の例としては成膜処理、アッシング処理、クリーニング処理が挙げられる。
フッ化炭素(CF)系の膜(以下、「CF系膜」ともいう。)を成膜する場合、成膜ガスとしては、フッ化炭素を含むガスの単一ガスでもよいし、フッ化炭素を含むガスを含む混合ガスでもよい。成膜ガスは、フッ化炭素を含むガスとしてヘキサフルオロ1,3ブタジエンC4F6ガスを含有してもよい。アッシングでは、酸素ガスを含むガスから酸素含有プラズマを生成し、CF膜をアッシングする。
チャンバCの底部は、排気管30を介して排気装置32に接続されている。排気装置32は、ターボ分子ポンプやドライポンプ等の真空ポンプから構成され、チャンバC内の処理空間を所定の真空度まで減圧するとともに、チャンバC内のガスを排気管30に導いて排気する。
終点検出器38は、チャンバCの側壁部に配設された窓36を介してチャンバC内の処理空間におけるプラズマの発光強度を検出する。終点検出器38は、プラズマ発光強度に基づきエッチングの終点を検出する。
制御装置40は、CPU42,ROM44(Read Only Memory)、RAM46(Random Access Memory)及びHDD(Hard Drive Disk)48を有する。制御装置40は、RAM46やHDD48に記憶されたレシピに設定されたプロセス条件及び手順に従い、温度、圧力、ガス種、ガス流量、ガス比率、高周波電力等を制御する。なお、制御装置40の機能は、ソフトウエアを用いて実現されてもよく、ハードウエアを用いて実現されてもよい。以上、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1の構成の一例について説明した。
<第1実施形態>
[制御装置の機能構成例]
次に、本発明の一実施形態にかかる制御装置40の機能構成の一例を、図2を参照しながら説明する。図2は、一実施形態にかかる制御装置40の機能構成の一例を示す。本実施形態にかかる制御装置40は、測定部141、記憶部142、取得部143、検出部144、推定部145及びプラズマ処理部146を有する。
[制御装置の機能構成例]
次に、本発明の一実施形態にかかる制御装置40の機能構成の一例を、図2を参照しながら説明する。図2は、一実施形態にかかる制御装置40の機能構成の一例を示す。本実施形態にかかる制御装置40は、測定部141、記憶部142、取得部143、検出部144、推定部145及びプラズマ処理部146を有する。
測定部141は、プラズマ処理装置1において圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件の一条件を変化させてCF系膜を成膜することを各条件について行い、プロセス条件に応じた基準のCF系膜に関するデータ群を予め測定する。測定部141は、基準のCF系膜に関するデータの一例としてCF系膜をアッシングする際のプラズマの発光強度を測定してもよいし、CF系膜の膜厚や膜質を測定してもよい。
また、測定部141は、プラズマ処理装置1においてプロセス条件の一条件を変化させてSi系膜を成膜することを各条件について行い、プロセス条件に応じた基準のSi系膜に関するデータ群を予め測定する。測定部141は、基準のSi系膜に関するデータの一例としてSi系膜をクリーニングする際のプラズマの発光強度を測定する。
Si系膜の膜厚を測定してもよいし、Si系膜の膜厚や膜質を測定してもよい。
Si系膜の膜厚を測定してもよいし、Si系膜の膜厚や膜質を測定してもよい。
測定部141は、排気装置32を使用して圧力を変化させ、チャンバC内の圧力を測定する。測定部141は、ヒータ24に電流を供給する直流電源22及び図示しないチラーを使用して温度を変化させ、ウェハ又はチャンバC内の温度を測定する。測定部141は、マスフローコントローラ26及び開閉バルブ25を使用してガス種、ガス流量及びガス比率を変化させ、各ガスの供給を制御する。測定部141は、第1の高周波電源14を使用して高周波電力HFを変化させ、その出力値を測定する。測定部141は、第2の高周波電源15を使用して高周波電力LFを変化させ、その出力値を測定する。
記憶部142は、測定部141が測定したプロセス条件の各一条件を変化させたときの基準となるCF系膜に関するデータ群を記憶する。また、記憶部142は、測定部141が測定したプロセス条件の各一条件を変化させたときの基準となるSi系膜に関するデータ群を記憶する。これらのデータは、RAM46又はHDD48に記憶されてもよい。これらのデータは、制御装置40とネットワークを介して接続されたクラウドコンピュータの記憶領域に記憶されてもよい。
取得部143は、プラズマ処理装置1のメンテナンスにおいてプロセス条件の一条件を変化させてCF系膜を成膜したときの第1のCF系膜に関するデータを取得する。また、取得部143は、プラズマ処理装置1のメンテナンスにおいてプロセス条件の一条件を変化させてSi系膜を成膜したときの第1のSi系膜に関するデータを取得する。第1のCF系膜に関するデータ及び第1のSi系膜に関するデータは、CF系膜又はSi系膜を酸素含有プラズマによりアッシング又はクリーニングしたときのプラズマの発光強度でもよい。
検出部144は、第1のCF系膜に関するデータと、基準のCF系膜に関するデータ群のうち第1のCF系膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとのずれを検出する。また、検出部144は、第1のSi系膜に関するデータと、基準のSi系膜に関するデータ群のうち第1のSi系膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のシリコン系成膜結果のデータとのずれを検出する。
推定部145は、検出部144が検出したずれに基づきプラズマ処理装置1の異常を推定する。プラズマ処理部146は、成膜処理、エッチング処理、アッシング処理、クリーニング処理等のプラズマ処理を実行する。
[推定方法と異常箇所の判定]
次に、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法と異常箇所の判定の一例を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3(a)は、一般的な定期メンテナンス後のQC(Quality Control)チェック、図3(b)は、本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法の概略を示す。本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法は、定期メンテナンス後に行われてもよいし、定期メンテナンスと連動せずに行われてもよい。図4は、本実施形態にかかるEPD波形の測定と異常検出の一例を示す。
次に、本発明の一実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法と異常箇所の判定の一例を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3(a)は、一般的な定期メンテナンス後のQC(Quality Control)チェック、図3(b)は、本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法の概略を示す。本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法は、定期メンテナンス後に行われてもよいし、定期メンテナンスと連動せずに行われてもよい。図4は、本実施形態にかかるEPD波形の測定と異常検出の一例を示す。
図3(a)に示す一般的なメンテナンス後のQCチェックでは、例えば、QC−Aのチェックにてエッチングレートやパーティクル数のチェック等の簡易的なチェックが行われる。QC−Aのチェックにて正常(OK)と判定されると、次の製品ウェハのプラズマ処理が行われる。
QC−Aのチェックにて異常(NG)と判定されると、装置のメンテナンス(クリーニング等)が行われた後、QC−Bのチェックにて圧力の0点チェック、ガス流量、RFの出力値の校正、ウェハ温度等がチェックされる。QC−Bのチェックにて正常(OK)と判定されると、次の製品ウェハのプラズマ処理が行われる。
QC−Bのチェックにて異常(NG)と判定されると、装置の分解メンテナンス(OverHaul等)が行われた後、QC−Cのチェックにて専用ツール等で精密なチェック(オシロスコープ等)が行われる。QC−Cのチェックにて正常(OK)と判定されると、次の製品ウェハのプラズマ処理が行われる。
通常、定期メンテナンス後のQCチェックでは、QC−A、QC−Bのチェックを繰り返すことが多い。QC−Aのエッチングレートによるチェックは簡易的な確認方法であり、製品での異常を正確に検知できていない場合が多い。また、QC−Bでも正常と判断できない場合は、チャンバC内のパーツのすべてを交換する等、広範囲のメンテナンスと詳細なチェックが行われることが多い。したがって、従来のチェック方法では、プラズマ処理装置1に大きな問題があると判断されるまでに多大な工数がかかっている。
これに対して、図3(b)の本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法では、定期メンテナンス後にプラズマ処理装置1内にフッ化炭素系の膜(以下、「CF系膜」ともいう。)が成膜される。例えば、チャンバC内にフッ化炭素を含むガスが導入され、載置台20に高周波電力が印加され、生成されたプラズマにCF系膜が成膜される。
CF系膜の成膜後、CF系膜をアッシングにより取り除く。本実施形態では、アッシングの際、酸素ガスを含むガスから酸素含有プラズマを生成し、CF系膜をアッシングする。終点検出器38は、アッシングの際のチャンバC内の酸素含有プラズマの発光強度を検出する。
図4(a)は、終点検出器38により検出されるEPD(End Point Detection)波形D)の一例を示す。図4(a)は、プラズマ処理装置1が正常時のプラズマ発光強度の波形の一例である。これに対して、図4(b)は、プラズマ処理装置1が正常時及び異常時のプラズマ発光強度を示す信号波形の例を示す。正常時のEPD波形Nと比較して異常時のEPD波形AN1は発光面積が小さく、異常時のEPD波形AN2は発光面積が大きい。EPD波形AN1が検出された場合にはCF系反応物の堆積量が少ないことが推定され、EPD波形AN2が検出された場合CF系反応物の堆積量が多いことが推定される。このように、CF系膜厚に変化が生じる要因として、プロセス条件の設定値とのずれや変化が考えられる。
例えば、図5を参照しながら、チャンバC内の温度の異常によりCF膜の膜厚に変化が生じることを説明する。図5(a)は、チャンバCの側壁や天井等に堆積したCF膜の膜厚が正常な場合を示す。これに対して、図5(b)は、ヒータ24の温度が過昇温した場合にCF系反応物の堆積量が少なくなり、成膜されたCF膜が薄くなった状態を示す。図5(c)は、ヒータ24の温度が低下した場合にCF系反応物の堆積量が多くなり、成膜されたCF膜が厚くなった状態を示す。以上は、プロセス条件の一つが変化した場合のCF膜の変化の一例でありこれに限るものではないが、プロセス条件の設定値の変化をアッシング時のEPD波形として確認することができる。
本実施形態にかかる推定方法では、アッシング時に酸素(O2)ガスから生成されるプラズマの発光強度を示すEPD波形に基づき、圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件のいずれか1以上の異常を推定することができる。例えば、(1)正常範囲の下限のEPD波形より小さいEPD波形(例えば、波形AN1)を測定した場合、(2)正常範囲の上限のEPD波形より大きいEPD波形(例えば、波形AN2)を測定した場合には、以下のプロセス条件の異常が推定される。
(1)正常範囲の下限のEPD波形より小さいEPD波形を測定した場合
(1−1)ヒータの温度が過昇温する
(1−2)パーツの取り付けが不良となる
(1−3)O2ガスの流量が増える
(1−4)CxFyガスの流量が減る
(1−5)高周波電力(HF)の出力値が下がる
(1−6)高周波電力(LF)の出力値が上がる
(2)正常範囲の上限のEPD波形より大きいEPD波形を測定した場合
(2−1)ヒータの温度が低下する
(2−2)O2ガスの流量が減る
(2−3)CxFyガスの流量が増える
(2−4)高周波電力(HF)の出力値が上がる
(2−5)高周波電力(LF)の出力値が下がる
上記(1−1)〜(1−6)及び(2−1)〜(2−5)の情報は、測定したEPD波形と基準となる正常なEPD波形とのずれとプロセス条件との相関関係を示す関連情報である。
(1−1)ヒータの温度が過昇温する
(1−2)パーツの取り付けが不良となる
(1−3)O2ガスの流量が増える
(1−4)CxFyガスの流量が減る
(1−5)高周波電力(HF)の出力値が下がる
(1−6)高周波電力(LF)の出力値が上がる
(2)正常範囲の上限のEPD波形より大きいEPD波形を測定した場合
(2−1)ヒータの温度が低下する
(2−2)O2ガスの流量が減る
(2−3)CxFyガスの流量が増える
(2−4)高周波電力(HF)の出力値が上がる
(2−5)高周波電力(LF)の出力値が下がる
上記(1−1)〜(1−6)及び(2−1)〜(2−5)の情報は、測定したEPD波形と基準となる正常なEPD波形とのずれとプロセス条件との相関関係を示す関連情報である。
以上のように、本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法では、プラズマ処理装置1内にて「特定のコーティング膜(例えば、CF系膜処理)の成膜」を行い、その後「特定のプロセス処理(例えば、アッシング処理やクリーニング処理)」を行う。これにより、プラズマ処理装置1の健康管理や異常箇所の判定が可能である。この場合、基準のCF系膜に関するデータは、図4(b)に示すEPD波形Nを含む正常範囲nのEPD波形であってもよいし、EPD波形AN1、AN2を含む異常範囲an1、an2のEPD波形であってもよい。
または、特定のコーティング膜の成膜を行った後の特定のプロセス処理を行わず、直接コーティング膜の膜厚や膜質の測定及び分析を行うことで、プラズマ処理装置1の健康管理や異常箇所の判定を行ってもよい。つまり、測定する膜厚に関するデータの一例としては、EPD波形、コーティング膜の膜厚や膜質が挙げられる。
コーティング膜の成膜処理では、対象プロセス、対象工程または目的に応じてSiO2膜等のSiO膜,その他のSi系膜,CF系膜,C系膜が使い分けられる。また、コーティング膜の成膜後のプロセス処理では、目的に応じて、F系プラズマ、O系プラズマ・Arプラズマ等が使い分けられる。
本実施形態にかかる推定方法は、定期的又は周期的にプラズマ処理装置1をモニタリングし、プラズマ処理装置1の異常発生時に「圧力、RF、ガス及び温度」を含むプロセス条件のいずれかに不具合があるかを簡易的に判定することができる。その際、本実施形態にかかる推定方法では、テスト用ウェハや特殊な外部機器を必要としない。本実施形態にかかる推定方法は、ダミーウェハ、ブランケットウェハ、終点検出(EPD)をツールとして使用することができる。プラズマ処理装置1の異常箇所の特定には、酸化膜やレジスト等があらかじめ成膜・塗布されたテストピースを設置する場合がある。
コーティング膜を用いたプラズマ処理装置1の推定方法の一例を、図3(b)を参照しながら説明する。図3(b)では、定期メンテナンス後、まず、プラズマ処理部146は、圧力、RF(HF,LF)、ガス流量、チャンバC内の温度のすべてに感度がある膜(ここではCF系膜)をチャンバC内に成膜する(ステップSAのステップSa1)。次に、プラズマ処理部146は、酸素プラズマによりアッシング処理を実行し、CF系膜を除去する(ステップSAのステップSa2)。測定部141は、終点検出器38により検出されたEPD波形をモニターし、取得部143は、モニターした結果のEPD波形を取得する。これにより、図4(a)に示す、測定したEPD波形Dが取得される。
検出部144は、取得したEPD波形Dと、図4(b)に示す基準のEPD波形とのずれ(第1のずれ)を検出する。推定部145は、第1のずれに基づきプラズマ処理装置1の異常を判定する。例えば、第1のずれが、図4(b)の範囲n内であれば、推定部145は、プラズマ処理装置1の状態は正常であると判定する。一方、第1のずれが、図4(b)の範囲n1又はan2内であれば、推定部145は、プラズマ処理装置1の状態は異常であると判定する。つまり、本実施形態にかかる推定方法によれば、図3(b)のステップSAで示す「1回のQCチェック」で「総合的にプラズマ処理装置1の正常又は異常の判断」を行うことができる。なお、ステップSAで正常と判断された場合、製品ウェハの処理が行われる。
これに対して、ステップSAで異常と判断された場合、Si系膜の成膜(ステップSBのステップSb1)及びクリーニング処理時の終点検出(ステップSBのステップSb2)の追加QCチェックが行われる。また、アルゴン(Ar)プラズマによるスパッタリング処理(ステップSC)」の追加QCチェックが行われる。ステップSCでは、アルゴンガスやキセノンガス等の不活性ガスから生成されたプラズマによるウェハ上の酸化膜のスパッタリング(以下、「Arスパッタ」ともいう。)時のスパッタレートが測定される。
これにより、プラズマ処理装置1の不具合の箇所を容易に特定することができる。特定された部位のメンテナンスによって不具合を直した後、ステップSAに戻り、再度チェックが行われ、ステップSAにおいて正常と判定されるまで、ステップSA〜SCの処理が繰り返される。なお、ステップSBとステップSCとは順番を逆にしてもよい。
(異常の原因の特定)
本実施形態において、プラズマ処理装置1の異常箇所の推定方法の一例について、図6〜図8を参照しながら具体的に説明する。図6(a)では、矢印が右上に向いている場合は、感度が高く、矢印が平行な場合は、感度が低いことを示す。CF膜はすべてのプロセス条件に対して感度が高い。これに対して、SiO膜は、圧力、ガス流量及びO2ガスの比率(流量)に対して感度が高く、それ以外は感度が低い。なお、O2レシオは、例えば、SiCL4ガスに対するO2ガスの比率である。
本実施形態において、プラズマ処理装置1の異常箇所の推定方法の一例について、図6〜図8を参照しながら具体的に説明する。図6(a)では、矢印が右上に向いている場合は、感度が高く、矢印が平行な場合は、感度が低いことを示す。CF膜はすべてのプロセス条件に対して感度が高い。これに対して、SiO膜は、圧力、ガス流量及びO2ガスの比率(流量)に対して感度が高く、それ以外は感度が低い。なお、O2レシオは、例えば、SiCL4ガスに対するO2ガスの比率である。
図7には、SiO膜が圧力、SiCl4ガスのガス流量、SiCl4ガスに対するO2ガスの比率に対して感度が高く、高周波電力(HF,LF)及び温度に対して感度が低い又は感度がないことが示されている。その際、圧力及びSiCl4ガスのガス流量は、グラフに示す全領域で感度が高い。一方、O2ガスの比率は、O2ガスの比率が約25sccm以下のときに感度が高い。
よって、SiO膜の成膜時に図8(a)のSi系反応物の堆積量が正常な場合と比べて、図8(b)に示すようにSi系反応物の堆積量に変化があった場合、高周波電力(HF,LF)及び温度以外の制御機器に不具合があると推定できる。
例えば、本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法では、図3(b)のステップSA及びステップSBを行い、ステップSCは省略することもできる。この場合、CF膜のコーティングは、圧力、ガス、高周波電力及び温度の変動に応じて変動し、SiO膜のコーティングは、圧力及びガスの変動に応じて変動することから、CF膜のコーティング及びSiO膜のコーティングによって温度制御異常又は高周波電力異常の推定が可能になる。
例えば、SiO膜及びCF膜のコーティングが正常な場合に対して、SiO膜のコーティングは正常であるがCF膜の膜厚が薄い(異常)場合、前述したようにウェハ付近又はチャンバ内の温度が高いことが推定される。この場合、ウェハの吸着又は冷却異常が推定される。
図3(b)のステップSA、ステップSB及びステップSCを実行した場合、図9に示すように、初めに、すべてのプロセス条件に対して感度の高いCF膜のコーティングを用いて、プラズマ処理装置1の正常又は異常が判定される(総合チェック)。CF膜の膜厚や膜質、又はCF膜のアッシング時のEPD波形に異常があり、プラズマ処理装置1が異常であると判定された場合、Arスパッタ(ステップSC)及びSiO膜(ステップSB)が実行される。このとき、Arスパッタ(ステップSC)及びSiO膜(ステップSB)の実行順番はいずれが先であってもよい。
Arスパッタ(ステップSC)がSiO膜のコーティングよりも先に実行された場合、アルゴンガスやキセノンガス等の不活性ガスから生成されたプラズマによるOx膜のスパッタレートが測定される。Arスパッタにおけるスパッタレートが異常と判定された場合には、図6の「Arスパッタ」の感度が高い高周波電力(HF,LF)系に異常があると判定できる。
SiOの成膜(ステップSB)では、SiO膜の膜厚や膜質、又はSiO膜のクリーニング時のEPD波形に異常があると判定された場合、図6の「SiO膜」の感度が高いガス流量、ガス比率及び圧力系に異常があると判定できる。SiO膜の膜厚やSiO膜等のクリーニング時のEPD波形が正常であると判定された場合、図6の「SiO膜」の感度が低い温度系に異常があると判定できる。
このようにして、本実施形態の推定方法は、全プロセス条件に対して感度が高いCF膜を用いてプラズマ処理装置1の状態を総合的にチェックし、プラズマ処理装置1に異常がないかどうかを判定する。次に、本実施形態の推定方法は、スパッタリング及びCF膜以外の膜(ここでは、SiO膜)によりプラズマ処理装置1の異常の部位を切り分けて判定する。異常の部位を切り分ける際には、図4や図6に示すプロセス条件と各膜又はスパッタレートとの相関関係を示す関連情報を用いる。これにより、プラズマ処理装置1の異常の有無だけでなく、プラズマ処理装置1の異常の箇所を特定できる。なお、CF膜及びCF系膜はフッ素含有膜に含まれ、Si膜及びSiO膜はシリコン含有膜に含まれる。
エッチングレートによるチェックでは、各プロセス条件に対して感度が鈍く、プラズマ処理装置1の異常の箇所を特定することは困難である。これに対して、図6(b)に示すように、本実施形態では、CF膜、SiO膜、Arスパッタを組み合わせたプラズマ処理装置1の状態のチェック及び異常箇所の推定を精度よく行うことができる。この推定方法では、各プロセス条件に対して感度が高い成膜レート(膜厚)や、高周波電力に対して感度が高いスパッタレートがチェックされる。このようにして、CF膜のコーティング、Si系膜のコーティング及びアルゴンガスから生成されたプラズマによるスパッタを組み合わせることで、「プラズマ(高周波電力(HF,LF))」、「ガス」、「温度」、「圧力」のどのプロセス条件に異常があるのかを容易に判断することが可能である。
以上、本実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法において、プラズマ処理装置1の異常及び異常の原因(部位)を特定する方法の概要について説明した。以下では、第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法を図10を参照しながら説明する。図10は、第1実施形態にかかる推定方法を実行するためのフローチャートである。
<第1実施形態>
第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法において、図10の処理が開始されると、プラズマ処理部146は、CF膜の成膜処理を実行する(ステップS10)。次に、プラズマ処理部146は、成膜したCF膜をアッシングする(ステップS12)。次に、測定部141は、終点検出器38から検出値に基づき、EPD波形を測定する(ステップS14)。推定部145は、EPD波形に基づきプラズマの発光強度が正常な範囲かを判定する(ステップS16)。このとき、基準となるEPD波形は、記憶部142に記憶されている。基準となるEPD波形は、正常範囲を示すEPD波形であってもよいし、異常範囲を示すEPD波形であってもよい。取得部143は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形を取得する。検出部144は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形とのずれを検出する。推定部145は、前記ずれに基づき、プラズマの発光強度が正常な範囲であるかどうかを判定する。
<第1実施形態>
第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法において、図10の処理が開始されると、プラズマ処理部146は、CF膜の成膜処理を実行する(ステップS10)。次に、プラズマ処理部146は、成膜したCF膜をアッシングする(ステップS12)。次に、測定部141は、終点検出器38から検出値に基づき、EPD波形を測定する(ステップS14)。推定部145は、EPD波形に基づきプラズマの発光強度が正常な範囲かを判定する(ステップS16)。このとき、基準となるEPD波形は、記憶部142に記憶されている。基準となるEPD波形は、正常範囲を示すEPD波形であってもよいし、異常範囲を示すEPD波形であってもよい。取得部143は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形を取得する。検出部144は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形とのずれを検出する。推定部145は、前記ずれに基づき、プラズマの発光強度が正常な範囲であるかどうかを判定する。
推定部145は、プラズマの発光強度が正常な範囲であると判定した場合、プラズマ処理装置1の状態は正常であると判断し(ステップS18)、本処理を終了する。
一方、推定部145は、プラズマの発光強度が正常な範囲でないと判定した場合、プラズマ処理部146は、アルゴンガスからプラズマを生成し、スパッタ処理を実行する(ステップS20)。
推定部145は、スパッタリングレートが正常範囲であるかを判定する(ステップS22)。このとき、基準となるスパッタリングレートは、記憶部142に記憶されている。基準となるスパッタリングレートは、正常範囲を示すスパッタリングレートであってもよいし、異常範囲を示すスパッタリングレートであってもよい。取得部143は、基準となるスパッタリングレートと測定したスパッタリングレートを取得する。検出部144は、基準となるスパッタリングレートと測定したスパッタリングレートとのずれを検出する。推定部145は、前記ずれに基づき、スパッタリングレートが正常な範囲であるかどうかを判定する。
推定部145がスパッタリングレートは正常な範囲でないと判定した場合、図6及び図9に示すように、プラズマ処理装置1の高周波電力系(RF系)の異常であると判定する(ステップS24)。これにより、第1の高周波電力14又第2の高周波電力15等のメンテナンスが実行される。
その後、プラズマ処理部146は、ステップS10にて再度CF膜の成膜処理を行い、ステップS10以降の処理を実行することで、本実施形態にかかる推定方法が再度実行される。
一方、推定部145がスパッタリングレートは正常な範囲であると判定した場合、プラズマ処理部146は、SiO膜の成膜処理を実行する(ステップS26)。次に、プラズマ処理部146は、成膜したSiO膜をクリーニングする(ステップS28)。次に、測定部141は、終点検出器38からの検出値に基づき、EPD波形を測定する(ステップS30)。推定部145は、EPD波形に基づきプラズマの発光強度が正常な範囲かを判定する(ステップS32)。このとき、基準となるEPD波形は、記憶部142に記憶されている。基準となるEPD波形は、正常範囲を示すEPD波形であってもよいし、異常範囲を示すEPD波形であってもよい。取得部143は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形を取得する。検出部144は、基準となるEPD波形と測定したEPD波形とのずれを検出する(第4のずれの一例)。推定部145は、前記ずれに基づき、プラズマの発光強度が正常な範囲であるかどうかを判定する。
推定部145は、プラズマの発光強度が正常な範囲であると判定した場合、図6及び図9に示すように、プラズマ処理装置1の温度系の異常であると判定する(ステップS34)。これにより、ヒータ24、図示しないチラー、図示しない静電チャック等のメンテナンスが実行される。
その後、プラズマ処理部146は、ステップS10にて再度CF膜の成膜処理を行い、ステップS10以降の処理を実行することで、本実施形態にかかる推定方法が再度実行される。
一方、ステップS32にて、推定部145は、プラズマの発光強度が正常な範囲でないと判定した場合、図6及び図9に示すように、プラズマ処理装置1のガス、圧力系の異常であると判定する(ステップS36)。これにより、排気装置32、開閉バルブ25、マスフローコントローラ26、ガス供給源28等のメンテナンスが実行される。
その後、プラズマ処理部146は、ステップS10にて再度CF膜の成膜処理を行い、ステップS10以降の処理を実行することで、本実施形態にかかる推定方法が再度実行される。
以上に説明したように、本実施形態にかかる推定方法によれば、CF膜、SiO膜のコーティング及びArスパッタの組み合わせにより、プラズマ処理装置1の異常、及びプラズマ処理装置1内の異常と推定される箇所を特定することができる。
たとえば、Arスパッタの結果、SiO膜のコーティング結果及びCF膜のコーティングの結果のいずれも正常である場合、プラズマ処理装置1は正常であると判定される。一方、Arスパッタの結果は正常であるが、SiO膜及びCF膜のコーティングの結果が異常である場合、プラズマ処理装置1は異常であると判定される。加えて、このとき、Arスパッタの結果は正常である。よって、図11(a)に示した判定テーブルに示すように、「RF系」以外の異常であると判定される。また、SiO膜の結果及びCF膜の結果が異常であるので、「ガス・圧力系」の異常の可能性が高いと判定される。
Arスパッタの結果、SiO膜及びCF膜のコーティングの結果の他の例と異常箇所の判定について、図11(b−1)〜(b−4)を用いて説明する。
(b−1)
Arスパッタ、SiO膜及びCF膜の結果がすべて異常の場合、「RF系」、「ガス・圧力系」、「温度系」の異常の可能性が高いと判定され、異常箇所の特定は難しい。この場合、再度、Arスパッタの結果、SiO膜の結果及びCF膜の結果を取得し、判定することが好ましい。
(b−2)
Arスパッタの結果及びSiO膜の結果が正常であり、CF膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果及びSiO膜の結果が正常であるため、「RF系」及び「ガス・圧力系」以外の異常であると判定される。CF膜の結果が異常であるため、「温度系」の異常の可能性が高いと判定される。
(b−3)
Arスパッタの結果が正常であり、CF膜の結果及びSiO膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果が正常であるため、「RF系」以外の異常であると判定される。SiO膜の結果が異常であるため、「ガス・圧力系」の異常の可能性が高いと判定される。更に、CF膜の結果が異常であるため、「温度系」の異常の可能性もあると判定される。
(b−4)
SiO膜の結果が正常であり、Arスパッタの結果及びCF膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果が異常であるため、「RF系」の異常の可能性が高いと判定される。また、SiO膜が正常であるため、「温度系」の異常の可能性が高いと判定される。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法について、図12〜図14を参照しながら説明する。図12は、第2実施形態にかかる推定方法を実行するためのフローチャートである。図13は、第2実施形態にかかる推定方法のシーケンスを示す。図14は、第2実施形態にかかる推定方法の結果と判定の例を示す。
(b−1)
Arスパッタ、SiO膜及びCF膜の結果がすべて異常の場合、「RF系」、「ガス・圧力系」、「温度系」の異常の可能性が高いと判定され、異常箇所の特定は難しい。この場合、再度、Arスパッタの結果、SiO膜の結果及びCF膜の結果を取得し、判定することが好ましい。
(b−2)
Arスパッタの結果及びSiO膜の結果が正常であり、CF膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果及びSiO膜の結果が正常であるため、「RF系」及び「ガス・圧力系」以外の異常であると判定される。CF膜の結果が異常であるため、「温度系」の異常の可能性が高いと判定される。
(b−3)
Arスパッタの結果が正常であり、CF膜の結果及びSiO膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果が正常であるため、「RF系」以外の異常であると判定される。SiO膜の結果が異常であるため、「ガス・圧力系」の異常の可能性が高いと判定される。更に、CF膜の結果が異常であるため、「温度系」の異常の可能性もあると判定される。
(b−4)
SiO膜の結果が正常であり、Arスパッタの結果及びCF膜の結果が異常の場合、Arスパッタの結果が異常であるため、「RF系」の異常の可能性が高いと判定される。また、SiO膜が正常であるため、「温度系」の異常の可能性が高いと判定される。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法について、図12〜図14を参照しながら説明する。図12は、第2実施形態にかかる推定方法を実行するためのフローチャートである。図13は、第2実施形態にかかる推定方法のシーケンスを示す。図14は、第2実施形態にかかる推定方法の結果と判定の例を示す。
第2実施形態にかかる推定方法は、CF系膜のみを複数回成膜してプラズマ処理装置1の状態を推定する点において、CF系膜とSi系膜の成膜及びArスパッタを行い、プラズマ処理装置1の状態を推定した第1実施形態と異なる。つまり、第1実施形態では、CF膜のコーティング、SiO膜のコーティング及びArスパッタ、又はCF膜及びSiO膜のコーティングを併用してプラズマ処理装置1の状態を推定する方法であった。これに対して、第2実施形態では、CF膜のコーティングを特定の条件で複数回行うことで、プラズマ処理装置1の状態を推定する点で異なる。
前提として、プラズマ処理部146は、プロセス条件の一条件を変化させてCF膜を成膜することを各条件について行う。このようにしてプロセス条件に応じた基準のCF系膜に関するデータ群が予め収集され、記憶部142に記憶される。例えば、図14には、各プロセス条件の一条件を変化させながら、CF膜を3回成膜した結果が、基準データとして示されている。この基準データは、各プロセス条件において一条件をSet−A、Set−B、Set−Cの3つの異なる設定値に設定して3回成膜したときのCF膜が正常な場合のデータである。以下、基準のCF膜に関するデータともいう。例えば、図13に示す推定方法は、温度条件をSet−A、Set−B、Set−Cの3つの異なる設定値に変化させてその以外のプロセス条件は同一に設定し、CF膜を3回成膜する。各CF膜をアッシングする際のプラズマ発光強度と基準データとを比較して正常値の範囲内かでプラズマ処理装置1が正常であるかどうかを判定することができる。この場合、記憶部142には、予め基準データとしてCF膜のアッシング時に検出されるプラズマの発光強度の正常値が記憶される。なお、記憶部142には、プラズマの発光強度の異常値が記憶されてもよい。図13には、プロセス条件のうちの他の一条件としてRF及びガスのそれぞれを変化させてCF膜を3回成膜し、アッシングにより除去することが行われている。いずれも場合も各CF膜をアッシングする際のプラズマ発光強度と基準データとを比較して正常値の範囲内かでプラズマ処理装置1が正常であるかどうかを判定することができる。また、図示していないが、圧力についても変化させてCF膜を3回成膜し、アッシングにより除去したときのプラズマ発光強度と基準データとを比較して正常値の範囲内であるかどうかでプラズマ処理装置1が正常かを判定することができる。
第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の推定方法において、図12の処理が開始されると、プラズマ処理部146は、プロセス条件から条件を一つ選択し、その条件に初期値を設定する(ステップS50)。プロセス条件は、第1実施形態にて説明した高周波電力(HF、LF)、圧力、温度、ガス流量、ガス比等を挙げることができ、これらの中から一つの条件が選択される。例えば、温度が選択された場合、温度の初期値が設定される。次に、プラズマ処理部146は、CF膜の成膜処理を実行する(ステップS52)。次に、プラズマ処理部146は、成膜したCF膜のアッシング処理を実行する(ステップS54)。次に、測定部141は、終点検出器38からの検出値に基づき、EPD波形を測定する(ステップS56)。
次に、プラズマ処理部146は、3回成膜したかを判定する(ステップS58)。プラズマ処理部146は、成膜回数が3回未満であると判定した場合、選択した条件の設定値を変更し(ステップS60)、ステップS52に戻る。プラズマ処理部146は、ステップS58にて3回以上成膜したと判定するまで、ステップS52〜ステップS60の処理を繰り返す。
プラズマ処理部146は、ステップS58にて3回以上成膜したと判定した場合、選択していないプロセス条件があるかどうかを判定する(ステップS62)。プラズマ処理部146は、選択していないプロセス条件がないと判定した場合、本処理を終了する。一方、プラズマ処理部146は、選択していないプロセス条件があると判定した場合、プロセス条件から他の条件を一つ選択し、その条件に初期値を設定する(ステップS64)。例えば、高周波電力が選択された場合、高周波電力に初期値が設定され、ステップS52〜S62の処理が繰り返され、高周波電力の設定値を変更しながらCF膜が3回成膜される。ステップS62にて選択していないプロセス条件がなくなると、本処理は終了する。
以上に説明したように、本実施形態にかかる推定方法によれば、図13に示すように、プロセス条件の一つが選択され、選択されたプロセス条件の設定値を変更しながら3回のCF膜の成膜及びアッシング処理が行われる。ここでは、プロセス条件から選択された温度を3回変更し、成膜及びアッシングが3回行われる。次に、プロセス条件から選択された高周波電力を3回変更し、成膜及びアッシングが3回行われる。最後にガス流量を3回変更し、成膜及びアッシングが3回行われる。
これらの処理で測定された各アッシング時のEPDの波形と基準となるEPDの波形(基準データ)とを比較したグラフが図14に示されている。ここでは、横軸のSet−A、Set−B、Set−Cは、選択された条件の設定値である。各設定値について成膜し、アッシングしたときのEPD波形は、縦軸の出力値(Output)の一例であり、出力値はこれに限らず、例えば、CF膜の膜厚や膜質等であってもよい。図14の黒丸で示した基準データに対して、白丸で示した測定データはその選択された条件に対して感度がないデータ、斜線で示した測定データは選択された条件に対して感度があるデータを示す。
本実施形態にかかる推定方法によれば、基準データに対する測定データの「シフト」又は「傾き」により、プラズマ処理装置1の異常のある部位を特定することができる。なお、図14の測定結果を得るために、本実施形態にかかる推定方法では、各成膜処理の時間は2分、アッシング処理の時間は1分程度を目安とし、温度、高周波電力、ガスの各条件において10〜15分程度でプラズマ処理装置1の状態チェックを完了させる。測定データ及び判定結果の情報は、記憶部142に記憶される。以上の測定から判定までの処理は、自動で行われる。
図14(a)では、上から順に温度条件を変えた場合、高周波電力条件を変えた場合、O2ガス(単一ガス)流量条件を変えた場合のグラフが示されている。各条件以外のプロセス条件については同一値が設定されている。
図14(a)の結果では、中央のグラフ(高周波電力)及び下のグラフ(O2ガス流量)では、基準データと測定データとが重なった。これに対して、上のグラフ(温度)では、測定データは基準データに対してシフトする結果となった(第1のずれの一例)。以上の測定結果から、本実施形態にかかる推定方法では、プラズマ処理装置1の温度に関する部位に異常がある可能性が高いと判定される。この場合、メンテナンス対象の一例としては、ヒータ24、チラー、静電チャックが考えられる。
図14(b)の結果では、上のグラフ(温度)及び下のグラフ(O2ガス流量)では、基準データと測定データとが重なった。これに対して、中央のグラフ(高周波電力)では、測定データは基準データに対して傾きが異なる状態でシフトし、高周波電力が高いほど基準データに対するシフト幅が大きくなった(第1のずれの一例)。以上の測定結果から、本実施形態にかかる推定方法では、プラズマ処理装置1の高周波電力に関する部位に異常がある可能性が高いと判定される。この場合、がメンテナンス対象の一例としては、第1の高周波電源14、第2の高周波電源15が考えられる。なお、測定データが基準データに対してある傾きを持ってシフトしている理由としては、高周波電力の異常の場合、高周波電力が高い程ガスが電離し、プラズマ密度が高くなるため、成膜レートが高くなることが挙げられる。
図14(c)の結果では、すべてのグラフにおいて測定データが基準データに対してシフトする結果となった。この場合、本実施形態にかかる推定方法では、基準データと測定データとのずれとそれぞれのプロセス条件との相関関係を示す関連情報に基づき、プラズマ処理装置1の異常の部位を推定する。基準データと測定データとのずれとそれぞれのプロセス条件との相関関係を示す関連情報は、予め記憶部142に記憶されている。例えば、下のグラフ(O2ガス流量)では、測定データは基準データに対して低くシフトしている(第1のずれの一例)。この場合、本実施形態にかかる推定方法では、O2ガスの流量が減ると成膜レートが上がる(つまり、CF膜が厚くなる)という相関関系を示す関連情報に基づき、プラズマ処理装置1のO2ガスの流量に関する部位に異常がある可能性が高いと判定される。この場合、メンテナンス対象の一例としては、開閉バルブ25、マスフローコントローラ26、ガス供給源28が考えられる。
一方、中央のグラフ(高周波電力)では、測定データは基準データに対して高周波電力が高いほど傾きが大きくなるようにずれている(第2のずれの一例)。この原因の一つは、高周波電力が高いほどプラズマ密度が高くなり、よりO2ガス流量低下の影響を受けて成膜レートが大きくなることが挙げられる。O2ガス流量の低下の影響を受けて成膜レートが大きくなっていると、高周波電力が高いほど通常時よりも感度が高くなり、プラズマ密度が高くなる。この関連情報に基づき、第2のずれは、第1のずれが生じたことに起因して高周波電力に対する成膜処理の結果の感度が変化したことが原因のずれであるため、プラズマ処理装置1の高周波電力に関する部位は異常でない可能性が高いと判定される。
また、上のグラフ(温度)では、測定データは基準データに対して温度が低いほど傾きが大きくなるようにずれている(第3のずれの一例)。温度を変化させた場合、測定データは、基準データに対してシフトしが、傾きが異なるようなずれは生じない。よって、この上のグラフに示されている第3のずれは、下のグラフに示されている第1のずれが生じたことにより、温度に対する成膜処理結果の感度が変化したことが原因のずれであるため、プラズマ処理装置1の温度に関する部位は異常でない可能性が高いと判定される。
以上、第2実施形態にかかる推定方法について説明した。第2実施形態にかかる推定方法によれば、基準データを予め蓄積すれば、その基準データに対するCF膜の成膜→アッシング時に得られる測定データの基準データとのずれに基づき、プラズマ処理装置1の状態を精度よく自動的に診断できる。これにより、本推定方法によるプラズマ処理装置1の自動診断にかかる時間を短くすることができる。
なお、第2実施形態にかかる推定方法は、図9のステップSAでプラズマ処理装置1に異常があると判定された場合、ステップSC及びステップSB処理を実行する前に行われることが好ましい。これにより、精度の高いプラズマ処理装置1のメンテナンスを効率的に自動化することができる。また、プラズマ処理装置1の異常箇所を特定することができる。なお、第2実施形態にかかる推定方法は、CF膜の膜厚又は膜質に関する測定データに応じてプラズマ処理装置1の状態を推定してもよい。
以上、推定方法及びプラズマ処理装置を上記実施形態により説明したが、本発明にかかる推定方法及びプラズマ処理装置は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
例えば、本発明にかかるプラズマ処理装置は、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)装置だけでなく、その他の半導体製造装置に適用可能である。その他の半導体製造装置としては、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)、ラジアルラインスロットアンテナを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)装置、ヘリコン波励起型プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)装置、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(ECR:Electron Cyclotron Resonance Plasma)装置等であってもよい。
また、本発明にかかるプラズマ処理装置により処理される基板は、ウェハに限られず、例えば、フラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display)用の大型基板、EL素子又は太陽電池用の基板であってもよい。
1:プラズマ処理装置
14:第1の高周波電源
15:第2の高周波電源
20:載置台
22:直流電源
24:ヒータ
25:開閉バルブ
26:MFC
28:ガス供給源
32:排気装置
38:終点検出器
40:制御装置
141:測定部
142:記憶部
143:取得部
144:検出部
145:推定部
146:プラズマ処理部
C:チャンバ
14:第1の高周波電源
15:第2の高周波電源
20:載置台
22:直流電源
24:ヒータ
25:開閉バルブ
26:MFC
28:ガス供給源
32:排気装置
38:終点検出器
40:制御装置
141:測定部
142:記憶部
143:取得部
144:検出部
145:推定部
146:プラズマ処理部
C:チャンバ
Claims (9)
- プラズマ処理装置において圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜することを各条件について行い、前記プロセス条件に応じた基準のフッ素含有膜に関するデータ群を収集し、
前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜したときの第1のフッ素含有膜に関するデータを取得し、
前記第1のフッ素含有膜に関するデータと、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第1のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとの第1のずれを検出し、
前記第1のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常を推定する、
処理を含む推定方法。 - 前記データを取得する処理は、
前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の他の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜したときの第2のフッ素含有膜に関するデータを取得し、
前記ずれを検出する処理は、
前記第2のフッ素含有膜に関するデータと、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第2のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとの第2のずれを検出し、
前記異常を推定する処理は、
前記第1のずれ及び前記第2のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項1に記載の推定方法。 - 前記異常を推定する処理は、
前記第1のずれ及び前記第2のずれとプロセス条件との相関関係を示す関連情報に基づき、前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項2に記載の推定方法。 - 前記異常を推定する処理は、
前記第1のずれ又は前記第2のずれが、前記同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータに対してシフトしているか又は異なった傾きになっているかに基づき前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項3に記載の推定方法。 - 前記データを取得する処理は、
前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜することを前記第1及び第2のフッ素含有膜を成膜したときのプロセス条件以外の各条件について行い、第3のフッ素含有膜に関するデータ群を取得し、
前記ずれを検出する処理は、
前記第3のフッ素含有膜に関するデータ群と、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第3のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータ群との第3のずれを検出し、
前記異常を推定する処理は、
前記第1のずれ〜前記第3のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項2〜4のいずれか一項に記載の推定方法。 - 前記データを収集する処理は、
前記プラズマ処理装置において前記プロセス条件の一条件を変化させてシリコン含有膜を成膜することを各条件について行い、前記プロセス条件に応じた基準のシリコン含有膜に関するデータ群を予め収集し、
前記データを取得する処理は、
前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてシリコン含有膜を成膜したときの第1のシリコン含有膜に関するデータを取得し、
前記ずれを検出する処理は、
前記第1のシリコン含有膜に関するデータと、前記基準のシリコン含有膜に関するデータ群のうち前記第1のシリコン含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のシリコン含有膜に関するデータとの第4のずれを検出し、
前記異常を推定する処理は、
前記第4のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の推定方法。 - 前記異常を推定する処理は、
前記成膜した前記フッ素含有膜又は前記シリコン含有膜を酸素含有プラズマによりアッシングしたときのプラズマの発光強度に基づき前記プラズマ処理装置の異常を推定する、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の推定方法。 - 前記異常を推定する処理は、
前記プラズマ処理装置において前記不活性ガスから生成されたプラズマによりスパッタリングした時のスパッタリングレートに基づき、前記プラズマ処理装置の異常の箇所を推定する、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の推定方法。 - プラズマ処理装置において圧力、温度、ガス及び高周波電力を含むプロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜することを各条件について行って収集された、前記プロセス条件に応じた基準のフッ素含有膜に関するデータ群を記憶する記憶部と、
前記プラズマ処理装置のメンテナンスにおいて前記プロセス条件の一条件を変化させてフッ素含有膜を成膜したときの第1のフッ素含有膜に関するデータを取得する取得部と、
前記第1のフッ素含有膜に関するデータと、前記基準のフッ素含有膜に関するデータ群のうち前記第1のフッ素含有膜を成膜したときと同一のプロセス条件下で成膜した基準のフッ素含有膜に関するデータとの第1のずれを検出する検出部と、
前記第1のずれに基づき前記プラズマ処理装置の異常を推定する推定部と、
を有するプラズマ処理装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014128407A Pending JP2016009720A (ja) | 2014-06-23 | 2014-06-23 | 推定方法及びプラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016009720A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018190986A (ja) * | 2017-05-11 | 2018-11-29 | エーエスエム アイピー ホールディング ビー.ブイ. | トレンチの側壁又は平坦面上に選択的に窒化ケイ素膜を形成する方法 |
-
2014
- 2014-06-23 JP JP2014128407A patent/JP2016009720A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018190986A (ja) * | 2017-05-11 | 2018-11-29 | エーエスエム アイピー ホールディング ビー.ブイ. | トレンチの側壁又は平坦面上に選択的に窒化ケイ素膜を形成する方法 |
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