JP4675266B2 - 基板処理装置の処理結果の予測方法及び予測装置 - Google Patents

基板処理装置の処理結果の予測方法及び予測装置 Download PDF

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本発明は,基板処理装置の処理結果の予測方法及び予測装置に関する。
半導体製造工程では種々の基板処理装置が用いられている。例えば半導体ウエハ(以下,「ウエハ」という)やガラス基板等の被処理基板の成膜工程やエッチング工程ではプラズマ処理装置などの基板処理装置が広く使用されている。プラズマ処理装置では,気密な処理室内に導入した処理ガスをプラズマ化してウエハ表面をプラズマ処理する。このようなプラズマ処理が繰り返されると,プラズマによって発生した反応生成物が処理室の内壁に付着したり,処理室内に配設された電極などの部品が消耗したりするなどして,装置状態が微妙に変化する。この装置状態の変化によりプラズマ状態も変化するため,ウエハのエッチング形状などの処理結果に影響を及ぼす虞がある。したがって,常に安定した処理を行うためには,プラズマ処理したウエハの形状データなどのプロセス特性や処理室内の部品の消耗度などの装置状態を含む処理結果を監視する必要がある。
このため,例えばテストウエハを予め作製し,テストウエハに対して定期的にエッチング処理を行い,その処理結果データ(例えばテストウエハの削れ量等)に基づいてその時々のプロセス特性や基板処理装置の状態を判断するものもある。これによれば,比較的正確にプロセス特性や基板処理装置の状態を判断できるものの,多くのテストウエハを作製し,基板処理装置を用いてこれらのテストウエハを処理し,その都度それぞれの処理結果データを測定する必要があるため,テストウエハの作製及び処理結果の測定に多くの工数と時間を割かなくてはならないという問題があった。
この点,製品となるウエハ(以下,「製品用ウエハ」という)を処理する前にモデル作成用ウエハを用いてプラズマ処理を行い,プラズマ状態を反映する電気的データとプラズマ処理特性等の処理結果データを関連づけるモデル式を作成し,製品用ウエハを処理する際に得られる電気的データをモデル式に代入してプラズマ処理特性を予測する方法も提案されている(例えば特許文献1,2参照)。この予測方法によれば,製品用ウエハを実測しなくてもその処理結果を予測できるため,多くの工数や時間をかけることなく製品用ウエハのプロセス特性や基板処理装置の状態を把握することができる。
特開2003−023001号公報 特開2004−335841号公報
しかしながら,従来の予測方法では,プラズマ処理後にモデル作成用ウエハを測定機器などで実測して得られる処理結果データを用いてモデル式を作成していたので,モデル作成に用いる処理結果データ自体に誤差が含まれている蓋然性が高い。このような誤差が含まれている処理結果データを用いてモデル式を作成すれば,そのモデル式を用いて得られる予測結果にも誤差の影響が及び,予測精度が低下する虞がある。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,処理結果データ自体に誤差が含まれていても,その誤差の影響がに極力及ばないように運転データと処理結果データとの相関関係(回帰式,モデル)を求めることができ,これにより被処理基板を処理したときの処理結果の予測精度を向上させることができる基板処理装置の予測方法及び予測装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,基板処理装置の処理室内において被処理基板を処理する過程で,前記基板処理装置の運転データから処理結果を予測する予測方法であって,前記被処理基板の処理ごとに得られる運転データとその被処理基板の状態を測定して得られる処理結果データを収集するデータ収集工程と,前記データ収集工程にて収集した前記処理結果データを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得る移動平均処理工程と,前記データ収集工程にて収集した前記運転データと前記移動平均処理工程にて得た前記移動平均処理結果データを用いて多変量解析を行い,前記運転データと前記移動平均処理結果データとの相関関係を求める解析工程と,前記解析工程にて求めた前記相関関係に基づいて,この相関関係を求めたときの被処理基板以外の被処理基板を処理した際に得られる運転データから処理結果を予測する予測工程とを有すること特徴とする基板処理装置の処理結果の予測方法が提供される。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板処理装置の処理室内において被処理基板を処理する過程で,前記基板処理装置の運転データから処理結果を予測する予測装置であって,前記被処理基板の処理ごとに得られる運転データとその被処理基板の状態を測定して得られる処理結果データを収集するデータ収集手段と,前記データ収集手段が収集した前記処理結果データを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得る移動平均処理手段と,前記データ収集手段が収集した前記運転データと前記移動平均処理手段が得た前記移動平均処理結果データを用いて多変量解析を行い,前記運転データと前記移動平均処理結果データとの相関関係を求める解析手段と,前記解析手段が求めた前記相関関係に基づいて,この相関関係を求めたときの被処理基板以外の被処理基板を処理した際に得られる運転データから処理結果を予測する予測手段とを有すること特徴とする基板処理装置の処理結果の予測装置が提供される。
このような本発明の装置又は方法によれば,相関関係(モデル)を求めるためのデータのうち,誤差が含まれる蓋然性の高い処理結果データを移動平均処理し,移動平均処理した処理結果データと運転データとの相関関係を求め,この相関関係に基づいて状態予測を行う。これにより,処理結果データ自体に誤差が含まていても,その誤差の影響が相関関係に及ばないようにすることができる。この結果,この相関関係を求めたときに用いた被処理基板以外の被処理基板を処理した結果の予測精度を高めることが可能となる。なお,データ収集については,運転データと処理結果データを各被処理基板の処理が行われるごとに収集してもよく,また複数枚の前記被処理基板の処理ごとに運転データを収集した後に,処理後の複数枚の被処理基板の状態をまとめて測定して処理結果データを収集するようにしてもよい。
また,上記移動平均処理は,前記処理結果データに前記基板処理装置のメンテナンス前後の処理結果データが含まれる場合は,前記メンテナンスで区切られる区間ごとに処理結果データをグループ分けし,前記グループごとに,そのグループに属する処理結果データのみを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得ることが好ましい。これによれば,メンテナンスの実施によって処理室内の状態が変化しても,この状態変化の影響が移動平均処理結果データに及ばなくなり,被処理基板の処理結果の予測精度が一層向上する。
また,上記移動平均処理は,前記グループごとに,着目する処理結果データを1個ずつずらしながら,前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データを算出するようにしてもよい。そしてこのとき,前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数になるまでは,前記着目する処理結果データ以前のすべての処理結果データを用いて平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとし,前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数以上になると,前記着目する処理結果データ以前の直近の処理結果データを前記予め設定されたデータ数だけ用いてこれらのデータの平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとすることが好ましい。このように,着目する処理結果データごとに,移動平均を算出するために用いる処理結果データの数を調整することによって,他のグループに属する処理結果データを用いることなく,予め設定されたデータ数にできるだけ近い数の処理結果データを用いて移動平均処理結果データを求めることができる。この結果,誤差の少ない移動平均処理結果データが得られ,被処理基板の処理結果の予測精度が向上する。
また,上記移動平均を求めるための前記データ数は,前記グループごとに予め設定されることが好ましく,しかも各グループに属する前記処理結果データの数に応じて,例えば2個〜10個のいずれかに予め設定されることが好ましい。これによれば,各移動平均処理結果データを算出するために用いる処理結果データの数に応じた最適な移動平均処理を行うことができるため,より信頼性の高いモデル(運転データと処理結果データの相関関係式)を作成することができる。また,このようなモデルを用いて被処理基板の処理結果を予測できれば,この予測値を用いて被処理基板の良否を正確に判断することができる。
また,前記処理結果を管理するために処理結果の目標値を中心に一定の幅で設定される管理値範囲と,前記管理値範囲の上限の閾値を中心に一定の幅で設定される上限予測誤差範囲と,前記管理値範囲の下限の閾値を中心に一定の幅で設定される下限予測誤差範囲と,前記上限予測誤差範囲の下限の閾値と,前記限予測誤差範囲の上限の閾値とで挟まれる範囲を予測許容範囲としたときに,前記予測工程にて得られた前記被処理基板の状態の予測値が,前記予測許容範囲内にある場合は,前記被処理基板の状態は正常であると判断し,前記予測値が前記予測許容範囲を外れていても,前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲に含まれる場合には,前記被処理基板の状態は前記被処理基板を測定して得られるその実測値に基づいて判断し,前記予測値が前記予測許容範囲を外れており,さらに前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲からも外れている場合は,前記被処理基板の状態は正常でないと判断するようにしてもよい。この場合,各予測誤差範囲は,前記予測値の実測値に対する標準誤差に応じて設定することが好ましい。
このように,処理結果を管理するために各範囲を設定することにより,予測誤差を考慮して被処理基板の処理結果の良否を判断することができる。なお,予測値が前記予測許容範囲を外れていても,前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲に含まれる場合には,予測値に基づいて被処理基板の状態が判断されることはなくなる。こうして多くの工数や時間をかけることなく高い精度で被処理基板の処理結果の良否を判断することができる。
また,上記予測値として被処理基板の加工寸法を用いることができ,処理結果データとして被処理基板の加工寸法を用いることができる。また,運転データとして,基板処理装置に備えられた複数の検出器から得られる電気的データを用いることができる。さらに,多変量解析として部分最小二乗法を採用すれば,安定性及び信頼性の高い相関関係式を求めることができる。
以上説明したように本発明によれば,処理結果データ自体に誤差が含まれていても,その誤差の影響がに極力及ばないように運転データと処理結果データとの相関関係(回帰式,モデル)を求めることができ,これにより被処理基板を処理したときの処理結果の予測精度を向上させることができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(プラズマ処理装置)
まず,本発明の実施形態にかかるプラズマ処理装置としての平行平板型プラズマエッチング装置(以下,「プラズマ処理装置100」という)について説明する。プラズマ処理装置100は,例えば図1に示すように,アルミニウム製の処理室101と,この処理室101内に配置された下部電極102を絶縁材102Aを介して支持する昇降可能なアルミニウム製の支持体103と,この支持体103の上方に配置されプロセスガスを供給するシャワーヘッド104とを備えている。シャワーヘッド104は,上部電極としても機能するものであり,絶縁材104Cを介して処理室101と絶縁されている。以下,シャワーヘッド104を上部電極104とも称する。
上部電極104には,第1の高周波電源104Eが接続されており,その給電線には整合器104Dが介挿されている。この第1の高周波電源104Eは,50〜150MHzの範囲の電力を出力する。このように高い周波数の電力を上部電極104に印加することにより,処理室101内に好ましい解離状態でかつ高密度のプラズマを形成することができ,低圧条件下のプラズマ処理が可能となる。この第1の高周波電源104Eの出力周波数は,50〜80MHzが好ましく,典型的には図示した60MHz又はその近傍の周波数が採用される。
処理室101の側壁には,検出窓122が設けられており,処理室101の側壁の外側には,検出窓122を介して処理室101内のプラズマ発光を検出する分光器などの光学計測器120が設けられている。
処理室101は,上に位置する小径の上室101Aと下に位置する大径の下室101Bとから構成される。下室101Bの上部には処理室101に対してウエハWを搬出入するための出入口が形成され,この出入口にはゲートバルブ106が取り付けられている。
下部電極102には,電気計測器(例えばVIプローブ)107C,整合器107A,電力計107Bを介して第2の高周波電源107が接続されている。この第2の高周波電源107は数百kHz〜十数MHzの範囲の電力を出力する。このような範囲の周波数を下部電極102に印加することにより,被処理基板であるウエハWに対してダメージを与えることなく適切なイオン作用を与えることができる。第2の高周波電源107の周波数は,典型的には図示した2MHz等の周波数が採用される。なお,本実施形態では,第2の高周波電源107から2MHzの高周波電力が出力されるが,下部電極102にはこの2MHzの高周波電力の他に,これを基本波とする整数倍波(例えば4MHz,8MHz,10MHzなど)も印加される。
整合器107Aは具体的には例えば2個の可変コンデンサC1,C2,コンデンサC及びコイルLを内蔵し,可変コンデンサC1,C2を介してインピーダンス整合を取っている。また,整合器107A内には,下部電極102側(高周波電圧の出力側)の高周波(RF)電圧Vppを測定する検出器(図示せず)を備える。
整合器107Aは電圧計107aを備え,この電圧計107aにより第2の高周波電力の供給ライン(電線)とプラズマ処理装置100のグランド(接地)との間の電圧Vdcが計測される。
整合器107Aの下部電極102側(高周波電力の出力側)には電力計107Bが接続されており,この電力計107Bにより,第2の高周波電源107からの第2の高周波電力Pが測定される。
上室101A内に発生するプラズマに基づく基本波(例えば高周波電力の進行波及び反射波など)及び高調波における高周波電圧(V),高周波電流(I),高周波位相(P),インピーダンス(Z)は,下部電極102に印加される高周波電力Pを電気計測器(例えばVIプローブ)107Cによって計測することによって検出される。
下部電極102の上面には,静電チャック108が配置され,この静電チャック108の電極板108Aには直流電源109が接続されている。このような静電チャック108によれば,高真空下で直流電源109から電極板108Aに高電圧を印加することにより,ウエハWを静電吸着することができる。この静電チャック108の電極板108Aと直流電源109との間には,静電チャック108の印加電流,印加電圧を検出する電力計109aが接続されている。
下部電極102の外周には,上室101A内で生成したプラズマをウエハWに集めるためのフォーカスリング110aが配置されている。フォーカスリング110aの下側には支持体103の上部に取り付けられた排気リング111が配置されている。この排気リング111には複数の孔が全周に渡って周方向等間隔に形成され,上室101A内のガスはこれらの孔を介して下室101Bへ排気される。
支持体103は,ボールネジ機構112とベローズ113が動作することによって,上室101Aと下室101Bとの間を昇降する。ウエハWを下部電極102上に供給する場合には,支持体103が下降することによって下部電極102が下室101Bまで下降し,ゲートバルブ106を開放して,搬送機構(図示せず)がウエハWを下部電極102上に供給する。なお,ベローズ113の外側にはベローズカバー116が備えられている。
支持体103の内部には冷媒配管114に接続された冷媒流路103Aが形成され,冷媒配管114を介して冷媒流路103Aに冷媒を循環させ,ウエハWを所定の温度に調整する。
支持体103,絶縁材102A,下部電極102,及び静電チャック108にはそれぞれガス流路103Bが形成されている。ガス導入機構115は,ガス配管115Aを介して静電チャック108とウエハWとの間の細隙に例えばHeガスを所定の圧力でバックサイドガスとして供給する。このHeガスによって静電チャック108とウエハW間の熱伝導性が高められる。バックサイドガスの圧力は圧力センサ(図示せず)によって検出され,その検出値は圧力計115Bに表示される。ガス導入機構115には例えばマスフローコントローラ(図示せず)が設けられており,このマスフローコントローラによりバックサイドガスのガス流量を検出することができる。
上部電極104の上面にはガス導入部104Aが形成され,このガス導入部104Aには配管117を介してプロセスガス供給系118が接続されている。プロセスガス供給系118は,Cガス供給源118A,Oガス供給源118D,Arガス供給源118Gを有している。
これらのガス供給源118A,118D,118Gはそれぞれバルブ118B,118E,118H及びマスフローコントローラ118C,118F,118Iを介してそれぞれのガスを所定の流量で上部電極104へ供給し,その内部で所定の配合比を持った混合ガスとして調整する。上部電極104の下面には多数のガス噴出孔104Bが全面に渡って均等に設けられており,これらのガス噴出孔104Bを介して上部電極104から上室101A内へ混合ガスがプロセスガスとして供給される。
処理室101は,排気管101Cを介して真空ポンプ等からなる排気系119に接続されている。排気管101Cには,APC(Auto Pressure Controller)バルブ101Dが設けられており,処理室101内のガス圧力に応じてAPCバルブの開度が自動的に調節される。
本実施形態では,電気的データ例えばトレースデータを運転データとして予測に用いる。トレースデータとしては,例えば各マスフローコントローラ118C,118F,118Iにより計測されたガス流量,APCバルブ101DによるAPC開度,電力計109aから検出された静電チャック108の印加電流,印加電圧のデータ,圧力計115Bにより検出されるバックサイドガスのガス圧力,整合器107Aにおける測定値(例えば整合状態での可変コンデンサC1,C2のポジション,高周波電力供給ライン(電線)と接地間の電圧Vdc),電気計測器(VIプローブ)107Cによる測定値(例えば高周波電力の進行波及び反射波など)が挙げられる。
(予測装置)
プラズマ処理装置100は,図2に示すように,予測装置200と入出力装置220を備える。予測装置200は,運転データ(例えば,上記した電気的データ)と処理結果データ(例えば,処理後のウエハのエッチング形状データなどのプロセス特性データ,上部電極104の厚さデータなどの装置状態データ)を統計的に処理することによって運転データと処理結果データの相関関係を求め,この相関関係に基づいて,ウエハWを処理室101内で処理した際に得られた運転データからウエハWの状態と処理室101内の状態を予測するものである。また,入出力装置220は,例えば,オペレータからの指示を予測装置200に与える機能と,予測装置200から予測結果を得て外部に出力する機能を有する。
予測装置200は,運転データ記憶部202,処理結果データ記憶部204,プログラム記憶部206,処理部208,及び解析結果記憶部210を備える。運転データ記憶部202は,運転データを記憶する手段を構成し,処理結果データ記憶部204は,処理結果データを記憶する手段を構成する。
処理部208は,移動平均処理部208aと多変量解析処理部208bを含む。移動平均処理部208aは,処理結果データ記憶部204から複数の処理結果データを取得してそれぞれの移動平均を求める手段を構成する。また,多変量解析処理部208bは,多変量解析法を用いて,運転データと処理結果データとの相関関係(例えば予測式,回帰式)を求める手段と,この相関関係に基づいて処理結果(例えば,処理後のウエハのエッチング形状などのプロセス特性,上部電極104の厚さなどの装置状態)を予測する手段とを構成する。これら移動平均処理部208aによる移動平均処理と多変量解析処理部208bによる多変量解析処理の詳細は後述する。
解析結果記憶部210は,移動平均処理部208aが求めた処理結果データの移動平均値並びに多変量解析処理部208bが求めた相関関係及び予測結果を記憶する手段を構成する。
処理部208は,例えばプログラム記憶部206に記憶されているプログラムに基づいて動作するマイクロプロセッサで構成してもよい。また,運転データ記憶部202,処理結果データ記憶部204,解析結果記憶部210はそれぞれ,半導体メモリなどの記録手段で構成してもよく,ハードディスクなどの記録手段にそれぞれのメモリ領域を設けて構成してもよい。
以上のように構成された予測装置200の動作の概略は次の通りである。予測装置200に運転データと処理結果データが順次入力されると,運転データ記憶部202と処理結果データ記憶部204は,それぞれのデータを記憶する。次に,処理部208に属する移動平均処理部208aは,処理結果データ記憶部204から複数の処理結果データを読み出し,プログラム記憶部206に記憶されている移動平均処理プログラムに従って各処理結果データの移動平均を求める。続いて,処理部208に属する多変量解析処理部208bは,運転データ記憶部202から複数の運転データを読み出し,これらの運転データと,移動平均処理部208aによって求められた移動平均化された複数の処理結果データを用いて多変量解析を行い,運転データと処理結果データとの相関関係を示す関係式(回帰式などの予測式,モデル)を求める。そして,解析結果記憶部210は,多変量解析処理部208bが求めた関係式を記憶する。
運転データとしては,ウエハWを処理する際のプラズマ処理装置100に付設された複数の検出器それぞれから得られる検出データを用いることができる。また,処理結果データとしては,ウエハWに関するプロセス特性データを用いることができる。さらに,処理結果データとして,プラズマ処理した結果得られる処理室101内の状態に関する装置状態データを用いることもできる。
プロセス特性データとしては,ウエハWを処理した結果得られるウエハ処理面の形状データ(例えば,CDシフト量)や処理速度データ(例えば,エッチングレート)などが挙げられる。装置状態データとしては,例えば処理室101内の部品の厚みなど,ウエハ処理後の消耗品の消耗度データが挙げられる。
運転データはウエハWを処理する間に間欠的に測定され,処理結果データはウエハ処理後に必要に応じて測定される。これらの測定結果はそれぞれ,運転データ記憶部202と処理結果データ記憶部204に記憶される。
本実施形態では,運転データと処理結果データの相関関係を求める関係上,運転データとして処理結果に影響し易いデータ(処理結果との関連性が大きいデータ)を用いることが好ましい。本実施形態では運転データとして電気的データを用いている。電気的データとしては上述のトレースデータを用いる。
また,上述のように処理結果データとしてはプロセス特性データを用いている。プロセス特性データの例としては,ウエハWをエッチング処理して形成された形状の寸法など,エッチングに関するデータがある。本実施形態では,処理結果データとして,エッチング処理により形成されたホールのCDシフト量を用いる。
ここで,CDシフト量を測定する場合の具体例について説明する。例えば図3に示すような膜構造300を有するウエハに対してエッチング処理を行う。この膜構造300はシリコン酸化膜(例えばSiO膜)302上にマスク層304を形成したものである。このような膜構造300に所定のエッチング処理を施すことにより,例えばシリコン酸化膜302にホール306が形成される。このホール306の底部の線幅Sをエッチング処理後に計測し,この計測値と目標値(設計値)との差をCDシフト量とする。
本実施形態では,多変量解析によりモデルを作成するための解析用のウエハ(以下,「モデル作成用ウエハ」という)のエッチング処理後にCDシフト量を求めて,これを処理結果データとして処理結果データ記憶部204に記憶する。なお,モデル作成用ウエハとしては,処理結果を予測するウエハ(予測ウエハ)と同じ膜構造のものを用いることが好ましい。
(解析処理のためのデータ収集)
本実施形態においては,解析処理によって運転データと処理結果データの相関関係(モデル)を求めるのに先立って,モデル作成用ウエハについての運転データと処理結果データを収集する。
具体的には,先ず所定枚数のモデル作成用ウエハを用意し,これらのウエハを1枚ずつ処理室101内に搬入してエッチング処理を行い,モデルを作成するために必要なデータを収集する。ここでは,プラズマ処理装置100の運転データとして電気的データを収集し,エッチング処理が施されたモデル作成用ウエハから処理結果データとしてCDシフト量を収集する(データ収集工程,データ収集手段)。
電気的データは,各モデル作成用ウエハに対するエッチング処理ごとに測定される。そして,各電気的データは,例えばモデル作成用ウエハに予め付与されている識別情報(ウエハID)に関連付けされて,運転データとして予測装置200内の運転データ記憶部202に記憶される。
CDシフト量は,エッチング処理が終了した各モデル作成用ウエハごとに,例えば測定機器などによって実測される。実測した各CDシフト量のデータは,例えば各ウエハIDに関連付けされて,処理結果データとして予測装置200内の処理結果データ記憶部204に記憶される。
ところで,従来はこうして収集した電気的データ(運転データ)とCDシフト量のデータ(処理結果データ)そのものを用いて多変量解析を行ってこれらの相関関係(モデル)を求めていた。ところが,上記相関関係を求めるために用いるCDシフト量は実測値であるため,測定誤差を含んでいる蓋然性が高い。このように,CDシフト量に誤差が含まれていると,各CDシフト量にばらつきが生じてしまう。このような誤差が含まれているCDシフト量を用いて上記相関関係を求めれば,その相関関係を用いて得られる予測結果にも誤差の影響が及び,予測精度が低下する虞がある。
そこで,本発明では,相関関係(モデル)を求めるためのデータのうち,誤差が含まれている蓋然性の高いCDシフト量などの処理結果データについては,移動平均処理を行って移動平均処理結果データを求めた上で,処理結果データの代わりに移動平均処理結果データを用いて運転データとの相関関係を求める。これにより,実測した処理結果データに誤差が含まれていてもその誤差が上記相関関係(モデル)に与える影響を低減することができる。
(移動平均処理)
次に,本実施形態にかかる移動平均処理について説明する。移動平均処理は,処理部208の移動平均処理部208aによってプログラム記憶部206に記憶されている移動平均処理プログラムに基づいて実行される。具体的には,移動平均処理部208aは,処理結果データ記憶部204からCDシフト量のデータを読み出して移動平均処理を実行し,移動平均処理されたCDシフト量のデータ(移動平均処理結果データ)を求める。
ここで,移動平均処理を行う前のCDシフト量のデータの具体例を図4に示す。図4は,複数枚のモデル作成用ウエハをエッチング処理した場合に,各モデル作成用ウエハのCDシフト量を測定した結果をプロットしたものである。各モデル作成用ウエハは,同じプロセス条件でエッチング処理が施されるため,CDシフト量はすべてのモデル作成用ウエハにわたり一定になるはずである。ところが,上述したようにCDシフト量は実測値であるため,測定誤差を含んでいると,図4に示すように各CDシフト量のばらつきが生じる。なお,CDシフト量は,主として測定誤差に起因するばらつきの他に,エッチング処理を繰り返すことによって主として処理室101内の状態が徐々に変化することに起因する経時的変化,後述するメンテナンスによって処理室101内の状態が改善されることに起因するシフト的変化を伴う。
このようなCDシフト量などの処理結果データに影響を与えるメンテナンスとしては,例えば処理室101内の部材の交換がある。メンテナンスで交換される部材としては例えば上部電極104やフォーカスリング110aなどが挙げられる。このような部材は,エッチング処理を繰り返すことにより消耗するため,適度なタイミングで処理室101内のメンテナンスが実行される。本実施形態においても,所定枚数のモデル作成用ウエハをエッチング処理する際,処理室101に対して複数回のメンテナンスMを実施する。図4は,M1,M2のタイミングで処理室101のメンテナンスを実施した場合の例である。
(メンテナンスによる処理結果データへの影響)
このようなメンテナンスが実施されると処理室内の状態が改善されるため,例えば図4に示すようにそのメンテナンス前後でCDシフト量のデータが大きく変化(シフト変化)する傾向にある。例えば図4に示すようにメンテナンスM1直前のCDシフト量のデータ(d1−9)と,メンテナンスM1直後のCDシフト量のデータ(d2−1)との間には他のデータに比べて大きな差(シフト変化)が生じている。また,メンテナンスM2直前のCDシフト量のデータ(d2−10)と,メンテナンスM2直後のCDシフト量のデータ(d3−1)との間にも大きな差(シフト変化)が生じている。
このため,メンテナンス前後のCDシフト量のデータを含めて移動平均処理を実行すると,移動平均処理された移動平均処理結果データがシフト変化の影響を受けることになる。このため,そのような移動平均処理結果データを用いて相関関係(モデル)を求めると,予測結果にも影響が及び,予測精度が低下する虞がある。
そこで,本発明では,処理結果データにメンテナンス前後の処理結果データが含まれる場合には,メンテナンスで区切られる区間ごとに処理結果データをグループ分けし,各グループごとに,そのグループに属する処理結果データのみを用いて移動平均を求めて移動平均処理結果データを求める。例えば図4に示すメンテナンスM1とメンテナンスM2で区切られる区間内のCDシフト量のグループG2について移動平均を求めるときには,そのグループG2に属する各CDシフト量のデータ(d2−1〜d2−10)のみを用いて移動平均を求める。この場合,グループG1に属するモデル作成用ウエハのCDシフト量のデータ(d1−9等),グループG3に属するCDシフト量のデータ(d3−1等)が用いられることはない。
これにより,移動平均処理結果データにメンテナンス前後の処理結果データの影響が及ぶことを防止できるので,そのような移動平均処理結果データを用いて相関関係(モデル)を求めることにより,予測精度の低下を防止することができる。
ここで,各グループごとに行われる移動平均処理について説明する。本実施形態では,各グループごとに,着目するCDシフト量のデータを1個ずつずらしながら,予め設定されたデータ数(移動平均周期)の移動平均を算出し,算出した移動平均値を着目するCDシフト量のデータに対応する移動平均処理結果データとする。本実施形態では,移動平均を求めるためのデータは着目するCDシフト量のデータ以前のデータを対象とし,そのデータ数は予め設定された個数(例えば10個)とする。
このような移動平均処理によれば,例えば移動平均を求めるための予め設定されたデータ数が3個の場合,図4に示すCDシフト量のデータ(d2−3)を着目する処理結果データとすれば,そのデータ(d2−3)とその直前の2個のデータ(d2−2),データ(d2−1)の合計3個の平均値が,着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとなる。以降は着目するCDシフト量のデータを1個ずつずらしながら,対応する移動平均処理結果データを算出する。
ところで,移動平均を求めるためのデータを上記のように着目するデータ以前のデータを対象にする場合には,移動平均を求めるためのデータ数分だけとれない場合がある。例えば上記の場合の例では,図4に示すCDシフト量のデータ(d2−1)を着目する処理結果データとすれば,その直前のデータ(d1−9)は他のグループに属するため,用いることができない。データ(d2−2)の場合もその直前のデータ(d2−1)は1個しかないので,データ(d2−2)とデータ(d2−1)を合計しても2個のデータしかとれない。
そこで,本発明では,着目する処理結果データ以前のデータ数が予め設定されたデータ数になるまでは,着目する処理結果データ以前のすべての処理結果データを用いて平均値を求め,その平均値を着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとする。そして,着目する処理結果データ以前のデータ数が予め設定されたデータ数以上になると,着目する処理結果データ以前の直近の処理結果データを予め設定されたデータ数だけ用いてこれらのデータの平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとする。これにより,各グループのすべての処理結果データに対応する移動平均処理結果データを算出することができる。
以上を踏まえて,本実施形態では各グループの移動平均処理を次のようにして行う。まず,各グループにおいて,着目するCDシフト量のデータ以前のデータ数が予め設定されたデータ数(例えば3個)になるまでは,着目するCDシフト量のデータ以前のすべてのCDシフト量のデータを用いて平均値を求め,その平均値を着目するCDシフト量のデータに対応する移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。
そして,着目するCDシフト量のデータ以前のデータ数が予め設定されたデータ数(例えば3個)以上になると,着目するCDシフト量のデータ以前の直近のCDシフト量のデータを予め設定されたデータ数(例えば3個)だけ用いてこれらのデータの平均値を求め,その平均値を着目するCDシフト量に対応する移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。
ここで,例えば図4に示したグループG2に属するCDシフト量のデータ(d2−1〜d2−10)を対象とする移動平均処理について説明する。ここでは移動平均を求めるための予め設定されたデータ数を3個に設定した場合を考える。グループG2に属する10個のCDシフト量のデータについて,着目するCDシフト量のデータを最初のCDシフト量データ(d2−1)から最後のCDシフト量のデータ(d2−10)まで1つずつずらして計算していく。
先ず,着目するCDシフト量のデータ以前のデータ数が3個になるまで,すなわち,CDシフト量のデータ(d2−1),データ(d2−2)については,そのデータ以前のすべてのデータを用いて平均値を求め,これをそのデータに対応する移動平均処理結果データとする。例えば着目するCDシフト量のデータがデータ(d2−1)の場合には,そのデータ(d2−1)がグループG2の先頭であるため,このデータ(d2−1)をそのまま移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。その後,着目するCDシフト量のデータを1個ずらしてデータ(d2−2)とする。このデータ(d2−1)とその直前のデータ(d2−2)を用いて平均値を求めて,これをデータ(d2−2)に対応する移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。
次に,着目するCDシフト量のデータ以前のデータ数が3個以上になると,すなわち,着目するCDシフト量のデータが,データ(d2−3)以降のときは,着目するデータ以前の直近の3個のデータを用いてこれらのデータの平均値を求め,これをそのデータに対応する移動平均処理結果データとする。例えば着目するCDシフト量のデータがデータ(d2−3)の場合には,データ(d2−1)〜(d2−3)を用いて平均値を求めて,これをデータ(d2−3)の移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。その後,着目するCDシフト量のデータを1個ずらして,最後のデータ(d2−10)に至るまでは,データ(d2−3)の場合と同様に,それ以前の直近の3個のデータを用いてこれらのデータの平均値を求め,それを移動平均値(移動平均処理結果データ)とする。
こうして,移動平均を求めるために予め設定されたデータ数を3個に設定した場合における着目するCDシフト量のデータID,そのデータの移動平均を求めるためのデータ数及びそのデータ(移動平均処理使用データ)の関係をまとめたものを下記表1に示す。
Figure 0004675266
なお,移動平均を求めるために予め設定されたデータ数を5個,10個に設定した場合についても,3個に設定した場合と同様にして,移動平均値(移動平均処理結果データ)を求めることができる。上記データ数を5個,10個に設定した場合における着目するCDシフト量のデータID,そのデータの移動平均を求めるためのデータ数及びそのデータ(移動平均処理使用データ)の関係をまとめたものをそれぞれ下記表2,表3に示す。
Figure 0004675266
Figure 0004675266
本実施形態によれば,他のグループに属するCDシフト量のデータを用いないようにして各CDシフト量の移動平均処理結果データを求めることによって,その移動平均処理結果データがメンテナンスの実施による処理室101内の状態変化の影響を受けないようにすることができる。これにより,このような移動平均処理結果データを用いて運転データとの相関関係(モデル)を求めることにより,その相関関係(モデル)の信頼性が向上し,予測精度を向上させることができる。
また,CDシフト量ごとに移動平均処理に用いるデータ数を調整することによって,基本データ数の範囲においてできるだけ多くの数のCDシフト量のデータを用いて各CDシフト量の移動平均値を求めることができる。こうして得られた各CDシフト量の移動平均値は,CDシフト量の測定ばらつきが抑えられたものであるため,これらを用いて作成されるモデルの信頼性が高まる。
次に,本実施形態にかかる移動平均処理を実際の処理結果データを用いて実行した場合の実験結果について図面を参照しながら説明する。ここでは,例えば図5に示すようなCDシフト量のデータに対して移動平均処理を実行する。図5は,101枚のモデル作成用ウエハに対してエッチング処理を施した後,それぞれのモデル作成用ウエハに形成されたホールのCDシフト量を実測して得られたデータを折れ線グラフで示したものである。このCDシフト量のデータは,移動平均処理を施す前のものに相当する。
図5に示す具体例では,1回目のメンテナンスM1後,46枚目までのモデル作成用ウエハに対するエッチング処理が連続して実行され,その後に2回目のメンテナンスM2が行われている。2回目のメンテナンスM2後は64枚目までのモデル作成用ウエハに対するエッチング処理が連続して実行され,その後に3回目のメンテナンスM3が行われている。さらに3回目のメンテナンスM3後は84枚目までのモデル作成用ウエハに対するエッチング処理が連続して実行され,その後に4回目のメンテナンスM4が行われている。そして,4回目のメンテナンスM4後は99枚目までのモデル作成用ウエハに対するエッチング処理の終了が連続して実行され,その後に5回目のメンテナンスM5が行われている。
したがって,図5に示す具体例では,1枚目から46枚目のモデル作成用ウエハから得られたCDシフト量のデータ群は第1グループG1に割り当てられ,47枚目から64枚目のモデル作成用ウエハから得られたCDシフト量のデータ群は第2グループG2に割り当てられ,65枚目から84枚目のモデル作成用ウエハから得られたCDシフト量のデータ群は第3グループG3に割り当てられ,85枚目から99枚目のモデル作成用ウエハから得られたCDシフト量のデータ群は第4グループG4に割り当てられ,100枚目以降のモデル作成用ウエハから得られたCDシフト量のデータ群は第5グループG5に割り当てられる。
図5に示す移動平均処理前のCDシフト量のデータには,略0.05μm程度の幅で上下に変動するようなばらつきがある。このCDシフト量のばらつきの要因は,上述したようにCDシフト量を実測した場合の測定誤差の影響が大きいものと考えられる。本実施形態では,移動平均処理部208aにより101枚のモデル作成用ウエハのCDシフト量の移動平均値を求めることにより,このようなCDシフト量のデータのばらつきを抑えた移動平均処理結果データを得ることができる。
ここで,図5に示すCDシフト量のデータに対して,移動平均を求めるデータ数をそれぞれ3個,5個,10個に設定して上述したような移動平均処理を実行した場合の実験結果をそれぞれ図6,図7,図8に示す。図6〜図8はそれぞれ,移動平均処理を実行して得られたCDシフト量の移動平均値のデータ(移動平均処理結果データ)を太線の折れ線グラフで示したものである。なお,移動平均処理結果データと比較するため,図6〜図8には移動平均処理前のCDシフト量のデータを細線の折れ線グラフで示している。
図6〜図8に示す移動平均処理結果データ(太線)を移動平均処理前のCDシフト量のデータ(細線)と比較すると,各CDシフト量のデータに対して移動平均処理を施すことによって,CDシフト量のばらつきが平滑化され,誤差等の要素を取り除くことができ,移動平均処理後のデータの信頼性が高まることになる。
また,図6〜図8を比較すると,移動平均を求めるデータ数をそれぞれ3個,5個,10個というように,データ数が大きくなるに連れてCDシフト量のばらつきがより平滑化されることがわかる。このため,例えば測定誤差に起因するばらつきを抑えてCDシフト量の信頼性を高めるという観点からは,移動平均を求めるデータ数をより大きく設定することが好ましい。
ところが,上述したように各グループ(例えばG1〜G4)ごとに移動平均を求める場合には,そのグループ内の全データ数に比して,移動平均を求めるデータ数を大きく設定しすぎると各CDシフト量のデータが移動平均値に反映されにくくなり,移動平均値から求められるモデルの精度が低下する虞がある。また,移動平均を求めるデータ数を大きく設定すると,その分移動平均処理部208aの演算にかかる時間も長くなる。したがって,効率よくより信頼性の高いモデルを作成するためには,移動平均を求めるデータ数を適切に設定することが好ましい。
このような観点によれば,移動平均を求めるデータ数は,例えばエッチング処理するモデル作成用ウエハの枚数(ここでは,101枚)に応じて設定することが好ましい。また,本実施形態では移動平均を求めるデータ数をすべてのグループ(例えばG1〜G4)についての同じ数になるように設定した場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,移動平均を求めるデータ数を各グループに属するCDシフト量のデータ数に応じて,グループごとに別個の数を設定するようにしてもよい。例えば46枚分のCDシフト量のデータが属するグループG1についての移動平均を求めるデータ数は,18枚分のCDシフト量のデータが属するグループG2よりも大きい数に設定するようにしてもよい。これにより,各グループに属するCDシフト量のデータ数に応じた最適なデータ数を移動平均を求めるデータ数として設定できるので,各グループごとにCDシフト量のばらつきをより効果的に抑制することができ,CDシフト量の測定誤差などの影響を最小限に抑えることができる。
また,移動平均を求めるデータ数については,予めプログラム記憶部206に格納されている移動平均処理プログラム内に規定するようにしてもよい。この場合,移動平均処理プログラムが,モデル作成用ウエハの全枚数や各グループに属するモデル作成用ウエハの枚数に応じて移動平均を求めるデータ数を調整することもできる。また,プラズマ処理装置100のオペレータが入出力装置220を用いて移動平均を求めるデータ数を設定するようにしてもよい。
なお,本実施形態では,着目するCDシフト量のデータの移動平均を,そのデータ以前のCDシフト量のデータを用いて算出しているが,これに限られるものではなく,そのデータの後のCDシフト量のデータを含めて算出するようにしてもよい。また,そのデータの前後のCDシフト量から算出するようにしてもよく,そのデータ以後のCDシフト量から算出してもよい。
以上のようにして,移動平均処理部208aによって求められたすべてのモデル作成用ウエハのCDシフト量のデータの移動平均値(移動平均処理結果データ)は,運転データ記憶部202に記憶されている電気的データとともに多変量解析処理部208bにおいて多変量解析される。
(多変量解析処理)
次に,本実施形態における予測装置200が行う多変量解析処理について説明する。予測装置200は,複数種の運転データを説明変量(説明変数)とし,処理結果データを被説明変量(目的変量,目的変数)とする下記(1−1)の関係式(回帰式などの予測式,モデル)を,多変量解析プログラムを用いて求める。下記回帰式(1−1)において,Xは説明変量の行列を意味し,Yは被説明変量の行列を意味する。また,Bは説明変量の係数(重み)からなる回帰行列であり,Eは残差行列である。
Y=BX+E …(1−1)
本実施形態において上記回帰式(1−1)式を求める際には,多変量解析法として例えば部分最小二乗(PLS:Partial
Least Squares)法を用いる。このPLS法は,例えばJOURNAL OF CHEMOMETRICS,VOL.2(PP211−228)(1998)に掲載されている。このPLS法によれば,行列X,Yそれぞれに多数の説明変量及び被説明変量があっても,それぞれの少数の実測値があればXとYの相関関係式を求めることができる。しかも,少ない実測値で得られた相関関係式であっても,高い安定性及び信頼性が得られることもこのPLS法の特徴である。
プログラム記憶部206にはPLS法用のプログラムが記憶されており,処理部208に属する多変量解析処理部208bは,電気的データ(運転データ)と移動平均化されたCDシフト量(移動平均処理結果データ)をプログラムの手順に従って処理し,上記(1−1)式を求める。そして,この解析結果は解析結果記憶部210に記憶される。したがって,本実施形態では上記回帰式(1−1)式を求めれば,後は電気的データ(運転データ)を説明変量として行列Xに当てはめることによって処理結果を予測することができる。しかもこの予測値は信頼性の高いものになる。
例えば,XY行列に対してi番目の固有値に対応する第i主成分はtで表される。行列Xはこの第i主成分の得点tとベクトルpiを用いると下記の(1−2)式で表され,行列Yはこの第i主成分の得点tとベクトルcを用いると下記の(1−3)式で表される。なお,下記の(1−2)式,(1−3)式において,Xi+1,Yi+1はX,Yの残差行列であり,Xは行列Xの転置行列である。以下では指数Tは転置行列を意味する。
X=t+t+t+ … +t+Xi+1 …(1−2)
Y=t+t+t+ … +t+Yi+1 …(1−3)
而して,本実施形態で用いられるPLS法は,上記(1−2)式,(1−3)式を相関させた場合の複数の固有値及びそれぞれの固有ベクトルを少ない計算量で算出する手法である。
PLS法は以下の手順で実施される。まず第1段階では,行列X,Yのセンタリング及びスケーリングの操作を行う。そして,i=1を設定し,X=X,Y=Yとする。また,uとして行列Yの第1列を設定する。なお,センタリングとは各行の個々の値からそれぞれの行の平均値を差し引く操作であり,スケーリングとは各行の個々の値をそれぞれの行の標準偏差で除する操作(処理)である。
第2段階では,w=X /(u )を求めた後,wの行列式を正規化し,t=Xを求める。また,行列Yについても同様の処理を行って,c=Y /(t )を求めた後,cの行列式を正規化し,u=Y/(c )を求める。
第3段階ではXローディング(負荷量)p=X /(t ),Y負荷量q=Y /(u )を求める。そして,uをtに回帰させたb=u /(t )を求める。次いで,残差行列X=X−t ,残差行列Y=Y−b を求める。そして,iをインクリメントしてi=i+1を設定し,第2段階からの処理を繰り返す。これら一連の処理をPLS法のプログラムに従って所定の停止条件を満たすまで,あるいは残差行列Xi+1がゼロに収束するまで繰り返し,残差行列の最大固有値及びその固有ベクトルを求める。
PLS法によれば,残差行列Xi+1の停止条件又はゼロへの収束が早く,10回程度の計算の繰り返すだけで残差行列が停止条件又はゼロに収束する。一般的には4〜5回の計算の繰り返しで残差行列が停止条件又はゼロへの収束する。この計算処理によって求められた最大固有値及びその固有ベクトルを用いてXY行列の第1主成分を求め,X行列とY行列の最大の相関関係を知ることができる。
(プラズマ処理装置の動作)
次に,プラズマ処理装置100の動作を説明する。本実施形態では,上述のように,まず所定枚数のモデル作成用ウエハをエッチング処理しながら電気的データを測定し,これらエッチング処理された各モデル作成用ウエハのCDシフト量を実測する(データ収集工程,データ収集手段)。次に,各CDシフト量の移動平均値を求め(移動平均処理工程,移動平均処理手段),多変量解析法例えば部分最小二乗法を用いて,運転データと移動平均化されたCDシフト量のデータ(移動平均処理結果データ)との相関関係(上記回帰式(1−1))を求める(解析工程,解析手段)。そして,回帰式(1−1)を用いて,モデル作成用ウエハ以外のウエハ,すなわち製品用ウエハなどのように処理結果の予測を行うウエハ(以下,「予測用ウエハ」という)Wの処理を実行する。この予測用ウエハWの処理段階では任意の時点における運転データを上記相関関係(回帰式(1−1))に当てはめることでその時点での処理状態(例えば,予測用ウエハWの状態,プラズマ処理装置100の状態)を予測することができる(予測工程,予測手段)。なお,予測ウエハは,モデル作成用ウエハと同じ膜構造のものを用いることが好ましい。
プラズマ処理装置100の運転を開始すると,支持体103がボールネジ機構112を介して処理室101の下室101Bまで下降すると共に,ゲートバルブ106が開放した出入口からウエハWを搬入して下部電極102上に載置する。ウエハWの搬入後,ゲートバルブ106が閉じると共に排気系119が作動して処理室101内を所定の真空度に維持する。この際,ガス導入機構115からHeガスをバックガスとしてセンタ圧力15Torr,エッジ圧力40Torrで供給し,ウエハWと下部電極102,具体的には静電チャック108とウエハW間の熱伝導性を高めてウエハWの冷却効率を高める。また,上部電極の温度を60℃,下部電極の温度を20℃,側壁の温度を60℃にする。
一方,プロセスガス供給系118から処理ガスを供給する。具体的にはCガス,Oガス,Arガスをそれぞれ29sccm/750sccm/47sccmのガス流量比で供給する。このときの処理室101内の圧力は例えば25mTである。この状態で,上部電極104には例えば高周波電源104Eから60MHzの高周波電力を3300Wで印加し,下部電極102には例えば高周波電源107から2MHzの高周波電力を3800Wで印加する。これにより,プロセスガスのプラズマを発生させてウエハWの酸化膜をエッチングする。エッチング終了後には搬入時とは逆の操作で処理後のウエハWを処理室101内から搬出し,後続のウエハWに対して同様の処理を繰り返し,所定の枚数を処理して一連の処理を終了する。なお,上記のプラズマ処理装置100の動作は,モデル作成用ウエハに対するエッチング処理の場合と予測用ウエハに対するエッチング処理の場合に共通である。
(予測実験の結果)
次に,本実施形態にかかる移動平均処理を行ったデータを用いて求めた相関関係によりCDシフト量の予測実験を行った結果について図面を参照しながら説明する。ここでは,移動平均処理を行わないデータを用いて求めた相関関係によりCDシフト量の予測実験を行った結果(図9A,B)と比較しながら説明する。また,移動平均処理については,移動平均を求めるためのデータ数は3個,5個,10個にそれぞれ設定して実験を行った。その実験結果をそれぞれ図10A,B,図11A,B,図12A,Bに示す。
図9A,図10A,図11A,図12Aのグラフはそれぞれ,予測用ウエハに形成されたエッチングホールのCDシフト量の予測値と実測値を比較したものである。また,図9B,図10B,図11B,図12Bのグラフそれぞれは,CDシフト量の予測値と実測値の相関を示すものである。
図9A,Bのグラフは,エッチング処理したモデル作成用ウエハのCDシフト量を移動平均処理せずにそのまま用いて上記相関関係(回帰式(1−1))を求め,その相関関係に基づいて予測用ウエハWのCDシフト量を予測した場合の実験結果を示している。これに対して,図10A,B〜図12A,Bのグラフはそれぞれ,移動平均を求めるためのデータ数を3個,5個,10個に設定してモデル作成用ウエハのCDシフト量のデータに移動平均処理を行って得られた移動平均処理結果データを用いて上記相関関係(回帰式(1−1))を求め,その相関関係に基づいて予測用ウエハWのCDシフト量を予測した場合の実験結果を示している。
移動平均処理を行わない場合の実験結果(図9A,B)と,移動平均処理を行った場合の実験結果(図10A,B〜図12A,B)とを比較すると,CDシフト量に対して移動平均処理を施すことによって,予測用ウエハのCDシフト量について,実測値に近い予測値を得ることができるようになることがわかる。
また,移動平均を求めるデータ数を3個,5個,10個とした場合の図10A,B,図11A,B,図12A,Bをそれぞれ比較すると,移動平均を求めるデータ数を大きく設定するほど全体的な予測値の精度が向上することがわかる。なお,この実験では,移動平均を求めるためのデータ数を5個に設定した場合(図11A,B)と,10個に設定した場合(図12A,B)との間で予測精度の大きな違いはない。これは,本実験では各グループGに分けられたCDシフト量のデータ数が最大でも46個であり,移動平均を求めるためのデータ数を10個まで大きくしなくても良好なモデルを作成することができるからと考えられる。また,上述したように,移動平均を求めるためのデータ数を大きく取りすぎると各CDシフト量の値が移動平均値に反映されにくくなるとともに,移動平均値を算出する時間も長くなるので,効率よく信頼性の高いモデルを作成するためには,移動平均を求めるデータ数を適切に設定することが好ましい。移動平均を求めるデータ数としては,例えば2個〜10個で設定する。
このような予測値と実測値の関係をさらに詳しく検討するために,図9A,B〜図12A,Bの実験結果から相関係数Rを算出した。ここで,相関係数Rとは,2つの変量x,yの関係の強さを示す指標の1つであり,相関係数Rxyは例えば下記(2−1)式のように表される。
Figure 0004675266
(2−1)式において,Sxyは共分散であり,SとSは標準偏差である。このような相関係数Rは“1”以下の値をとり,この値が“1”に近いほど変量x,yの相関が大きいことを示す。
さらに決定係数Rを算出した。決定係数Rは,回帰式のあてはまりの良さを示す基準の1つであり,(2−2)式のように表される。
Figure 0004675266
上記(2−2)式において,Sは全分散,Sは回帰式で説明される部分の分散を示している。この決定係数Rは0≦R≦1の値をとる。このような相関係数Rは“1”が最もよく,この値が大きいほどより回帰式のあてはまりの良さが高いことになる。なお,決定係数Rは相関係数Rの二乗に等しい。
図9A,B〜図12A,Bの実験結果から算出した相関係数Rと決定係数Rをまとめたものを下記表4に示す。
Figure 0004675266
総合的には相関係数Rが“1”に近く,相関係数Rが“1”に近いほど,予測精度が高いことになる。このような観点から上記表4を見ると,CDシフト量に移動平均処理を施した方が相関係数R及び決定係数Rが“1”に近づくことがわかる。この結果からも,CDシフト量に対して移動平均処理を施すことによって予測精度の向上が実現することがわかる。また,移動平均を求めるためのデータ数を大きくすることによって,さらに予測精度が向上することがわかる。
そして,予測の信頼度についてこれら相関係数Rや決定係数Rを評価基準に用いることができる。例えば,決定係数R=0.7を基準にした場合,移動平均を求めるためのデータ数が3個,5個,10個のいずれの場合も予測信頼度は良好と判定できる。
なお,相関係数Rと相関係数Rから判断すれば,移動平均を求めるためのデータ数が5個の場合の予測精度と,10個の場合の予測精度は同等である。そこで,移動平均処理にかかる時間を短縮する観点も含めて考慮すれば,この実験条件下では移動平均を求めるためのデータ数を5個に設定することが最も好ましいと言える。
(予測結果の運用)
次に,予測結果を用いた運用方法について説明する。例えば本実施形態によって得られるCDシフト量の予測値を用いてウエハWのCDシフト量を監視することができる。具体的には例えばCDシフト量の予測値を用いてCDシフト量が所定の許容誤差の範囲内にあるか否かを判定し,許容誤差範囲をはずれる場合には報知などのエラー処理を行う。ここでは,上記の実験で最も好ましい結果が得られた,移動平均を求めるためのデータ数を5個に設定した場合の予測結果の運用について図13を参照しながら説明する。
回帰式を用いた予測結果に基づいてCDシフト量の監視を行うとき,例えば予測結果の標準誤差や標準偏差に基づいて,予測結果が許容できる許容誤差範囲を検討する必要がある。本実施形態では,予測したCDシフト量と実測したCDシフト量の標準誤差Q(STEYX)を求めて,予測結果の許容誤差範囲を特定する。標準誤差Qは,例えば下記(3−1)式で算出される。
Figure 0004675266
上記(3−1)式において,Xは,CDシフト量の実測値であり,X‘は,CDシフト量の予測値であり,nは,CDシフト量の値の数(すなわち,予測用ウエハの枚数)である。
図13に示すように,予測用ウエハのCDシフト量を許容範囲で管理するための管理値範囲R1(許容誤差範囲第1予測値範囲)が予め設定される。管理値範囲R1は,例えば図13に示すようにCDシフト量の目標値(0.06μm)を中心とした一定の幅に設定される。ここでは,管理値範囲R1は0.04μm〜0.08μmに設定されている。
この場合,例えば管理するCDシフト量が実測値の場合には,その実測値がこの管理値範囲R1内にあれば許容誤差の範囲とし,実測値が管理値範囲R1を外れると,すなわち管理値外範囲R2u,R2dであると例えばエラー処理を行うようにすることも可能である。
これに対して,管理するCDシフト量が予測値の場合にはその予測誤差についても考慮する必要がある。このため,さらに管理値範囲R1の閾値(0.08μm,0.0μm)を挟んで予測誤差範囲(R3u,R3d)を設定する。この予測誤差範囲は,上記標準誤差Qに基づいて設定する。例えば図13に示すように管理値範囲R1の上限の閾値が0.08μmの場合は,0.08μm±3×Qの範囲を上限の予測誤差範囲R3uとし,管理値範囲R1の下限の閾値が0.04μmの場合は,0.04μm±3×Qの範囲を下限の予測誤差範囲R3dとする。なお,本実施形態において,3×Q値は約0.01μmである。
予測誤差範囲R3uの下限値と予測誤差範囲R3dの上限値との範囲を予測許容範囲R3とすると,CDシフト量の予測値が,この予測許容範囲R3内にあれば,たとえ予測誤差を考慮してもそのCDシフト量は管理値範囲であるものと判断することができる。これに対して,CDシフト量の予測値が,予測許容範囲R3を外れた場合には,そのCDシフト量は管理値範囲を外れていると判断すべきである。
但し,CDシフト量の予測値が,予測許容範囲R3を外れていても,予測誤差範囲R3d,R3内にある場合には,予測誤差を考慮すると予測値だけではウエハの良否判断を下すことができず,あらためてCDシフト量の実測を行うことが好ましい。これに対して,予測許容範囲R3を外れて予測誤差範囲R3d,R3もさらに外れた場合には,予測誤差を考慮しても管理値範囲R1から外れていると判断できるので,この場合にはCDシフト量の実測を行うことなく例えばエラー処理を行うことができる。
このように,本実施形態によれば,たとえモデルを作成するために収集されるCDシフト量の測定結果に誤差が含まれていても,これを移動平均化した上で相関関係(モデル)を作成することにより,測定誤差に起因する予測結果のばらつきを抑えることができる。この結果,予測精度を向上させることができる。
また,本実施形態では,処理結果データとしてCDシフト量を用いているため,計測に時間と手間がかかるCDシフト量の監視を簡単に行うことができる。またウエハの全枚数についてもCDシフト量を精度よく予測することができるため,CDシフト量をより適切に管理することができる。
なお,本実施形態では処理結果データとして,CDシフト量の代りに例えばエッチング処理によるエッチングレートのデータ装置状態データを用いてもよい。その他,処理結果データとして装置状態データを用いることも可能である。例えば,上部電極104の厚み,副生成物の膜厚,フォーカスリング110a等の部品の消耗量を用いるようにしてもよい。このように装置状態データとして部品の消耗量を用いることにより,プラズマ処理装置100のクリーニング時期や上部電極104等の部品の交換時期を予測することもできる。
また,本実施形態では,運転データとして電気的データを用いている。この電気的データは,上記のトレースデータだけでなく例えば下部電極102に印加する基本波及び整数倍波の電流(I),位相(P),電圧(V),インピーダンス(Z)を電気的データとして用いてもよい。その他のVIプローブデータや光学データを用いてもよい。光学データとしては,例えば上述した光学計測器120から検出される波長の発光スペクトル強度が挙げられ,この発光スペクトル強度は,予測装置200に入力され解析処理に用いられる。
また,ウエハWをエッチング処理する場合について説明したが,エッチング処理以外の成膜処理等の基板処理装置にも本発明を適用することができる。また,被処理基板のウエハに制限されるものではない。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,プラズマ処理装置は,平行平板型プラズマ処理装置に限られず,ヘリコン波プラズマ処理装置,誘導結合型プラズマ処理装置等であってもよい。
本発明は,基板処理装置の処理結果の予測方法及び予測装置に適用可能である。
本発明の実施形態にかかるプラズマ処理装置を示す断面図である。 同実施形態における予測装置の具体例を示すブロック図である。 同実施形態におけるエッチング処理を行う膜構造の具体例を示す図である。 移動平均処理を行う前のCDシフト量のデータの具体例を示す図である。 移動平均処理前のCDシフト量を示す図である。 移動平均を求めるためのデータ数を3個に設定して移動平均処理した場合のCDシフト量のデータを示す図である。 移動平均を求めるためのデータ数を5個に設定して移動平均処理した場合のCDシフト量のデータを示す図である。 移動平均を求めるためのデータ数を10個に設定して移動平均処理した場合のCDシフト量のデータを示す図である。 移動平均処理してないCDシフト量から作成したモデルによる予測値と実測値を比較した図である。 図9Aに示す予測値と実測値の相関を示す図である。 基本データ数“3”で移動平均処理したCDシフト量から作成したモデルによる予測値と実測値を比較した図である。 図10Aに示す予測値と実測値の相関を示す図である。 基本データ数“5”で移動平均処理したCDシフト量から作成したモデルによる予測値と実測値を比較した図である。 図11Aに示す予測値と実測値の相関を示す図である。 基本データ数“10”で移動平均処理したCDシフト量から作成したモデルによる予測値と実測値を比較した図である。 図12Aに示す予測値と実測値の相関を示す図である。 図11Aに示す予測値を用いたCDシフト量管理の運用例を説明するための図である。
符号の説明
100 プラズマ処理装置
101 処理室
101A 上室
101B 下室
101C 排気管
101D バルブ
102 下部電極
102A 絶縁材
103 支持体
103A 冷媒流路
103B ガス流路
104 上部電極(シャワーヘッド)
104A ガス導入部
104B ガス噴出孔
104C 絶縁材
104D 整合器
104E 高周波電源
106 ゲートバルブ
107 高周波電源
107a 電圧計
107A 整合器
107B 電力計
108 静電チャック
108A 電極板
109 直流電源
109a 電力計
110a フォーカスリング
111 排気リング
112 ボールネジ機構
113 ベローズ
114 冷媒配管
115 ガス導入機構
115A ガス配管
115B 圧力計
116 ベローズカバー
117 配管
118 プロセスガス供給系
118A,118D,118G ガス供給源
118B,118E,118H バルブ
118C,118F,118I マスフローコントローラ
119 排気系
120 光学計測器
122 検出窓
200 予測装置
202 運転データ記憶部
204 処理結果データ記憶部
206 プログラム記憶部
208 処理部
208a 移動平均処理部
208b 多変量解析処理部
210 解析結果記憶部
220 入出力装置
300 膜構造
302 シリコン酸化膜
304 マスク層
306 ホール
W ウエハ

Claims (26)

  1. 基板処理装置の処理室内において被処理基板を処理する過程で,前記基板処理装置の運転データから処理結果を予測する予測方法であって,
    前記被処理基板の処理ごとに得られる運転データとその被処理基板の状態を測定して得られる処理結果データを収集するデータ収集工程と,
    前記データ収集工程にて収集した前記処理結果データを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得る移動平均処理工程と,
    前記データ収集工程にて収集した前記運転データと前記移動平均処理工程にて得た前記移動平均処理結果データを用いて多変量解析を行い,前記運転データと前記移動平均処理結果データとの相関関係を求める解析工程と,
    前記解析工程にて求めた前記相関関係に基づいて,この相関関係を求めたときの被処理基板以外の被処理基板を処理した際に得られる運転データから処理結果を予測する予測工程と,
    を有すること特徴とする基板処理装置の処理結果の予測方法。
  2. 前記移動平均処理工程は,前記処理結果データに前記基板処理装置のメンテナンス前後の処理結果データが含まれる場合は,前記メンテナンスで区切られる区間ごとに処理結果データをグループ分けし,
    前記グループごとに,そのグループに属する処理結果データのみを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得ることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  3. 前記移動平均処理工程は,前記グループごとに,着目する処理結果データを1個ずつずらしながら,前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データを算出することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  4. 前記移動平均処理工程は,
    前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数になるまでは,前記着目する処理結果データ以前のすべての処理結果データを用いて平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとし,
    前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数以上になると,前記着目する処理結果データ以前の直近の処理結果データを前記予め設定されたデータ数だけ用いてこれらのデータの平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとすることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  5. 移動平均を求めるための前記データ数は,前記グループごとに予め設定されることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  6. 移動平均を求めるための前記データ数は,前記各グループに属する前記処理結果データの数に応じて予め設定されることを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  7. 移動平均を求めるための前記データ数は,2個〜10個のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  8. 前記処理結果を管理するために処理結果の目標値を中心に一定の幅で設定される管理値範囲と,前記管理値範囲の上限の閾値を中心に一定の幅で設定される上限予測誤差範囲と,前記管理値範囲の下限の閾値を中心に一定の幅で設定される下限予測誤差範囲と,
    前記上限予測誤差範囲の下限の閾値と,前記限予測誤差範囲の上限の閾値とで挟まれる範囲を予測許容範囲としたときに,前記予測工程にて得られた前記被処理基板の状態の予測値が,前記予測許容範囲内にある場合は,前記被処理基板の状態は正常であると判断し,
    前記予測値が前記予測許容範囲を外れていても,前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲に含まれる場合には,前記被処理基板の状態は前記被処理基板を測定して得られるその実測値に基づいて判断し,
    前記予測値が前記予測許容範囲を外れており,さらに前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲からも外れている場合は,前記被処理基板の状態は正常でないと判断することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  9. 前記各予測誤差範囲は,前記予測値の実測値に対する標準誤差に応じて設定されることを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置の予測方法。
  10. 前記予測値は,前記被処理基板の加工寸法であることを特徴とする請求項8又は9に記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  11. 前記処理結果データは,前記被処理基板の加工寸法であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  12. 前記運転データは,前記基板処理装置に備えられた複数の検出器から得られる電気的データであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  13. 前記解析工程は,前記多変量解析として部分最小二乗法を用いることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測方法。
  14. 基板処理装置の処理室内において被処理基板を処理する過程で,前記基板処理装置の運転データから処理結果を予測する予測装置であって,
    前記被処理基板の処理ごとに得られる運転データとその被処理基板の状態を測定して得られる処理結果データを収集するデータ収集手段と,
    前記データ収集手段が収集した前記処理結果データを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得る移動平均処理手段と,
    前記データ収集手段が収集した前記運転データと前記移動平均処理手段が得た前記移動平均処理結果データを用いて多変量解析を行い,前記運転データと前記移動平均処理結果データとの相関関係を求める解析手段と,
    前記解析手段が求めた前記相関関係に基づいて,この相関関係を求めたときの被処理基板以外の被処理基板を処理した際に得られる運転データから処理結果を予測する予測手段と,
    を有すること特徴とする基板処理装置の処理結果の予測装置。
  15. 前記移動平均処理手段は,前記処理結果データに前記基板処理装置のメンテナンス前後の処理結果データが含まれる場合は,前記メンテナンスで区切られる区間ごとに処理結果データをグループ分けし,
    前記グループごとに,そのグループに属する処理結果データのみを用いて,予め設定されたデータ数の移動平均を求めて移動平均処理結果データを得ることを特徴とする請求項14に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  16. 前記移動平均処理手段は,前記グループごとに,着目する処理結果データを1個ずつずらしながら,前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データを算出することを特徴とする請求項15に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  17. 前記移動平均処理手段は,
    前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数になるまでは,前記着目する処理結果データ以前のすべての処理結果データを用いて平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとし,
    前記着目する処理結果データ以前のデータ数が前記予め設定されたデータ数以上になると,前記着目する処理結果データ以前の直近の処理結果データを前記予め設定されたデータ数だけ用いてこれらのデータの平均値を求め,その平均値を前記着目する処理結果データに対応する移動平均処理結果データとすることを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  18. 移動平均を求めるための前記データ数は,前記グループごとに予め設定されることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  19. 移動平均を求めるための前記データ数は,前記各グループに属する前記処理結果データの数に応じて予め設定されることを特徴とする請求項18に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  20. 移動平均を求めるための前記データ数は,2個〜10個のいずれかであることを特徴とする請求項18又は19に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  21. 前記処理結果を管理するために処理結果の目標値を中心に一定の幅で設定される管理値範囲と,前記管理値範囲の上限の閾値を中心に一定の幅で設定される上限予測誤差範囲と,前記管理値範囲の下限の閾値を中心に一定の幅で設定される下限予測誤差範囲と,
    前記上限予測誤差範囲の下限の閾値と,前記限予測誤差範囲の上限の閾値とで挟まれる範囲を予測許容範囲としたときに,前記予測工程にて得られた前記被処理基板の状態の予測値が,前記予測許容範囲内にある場合は,前記被処理基板の状態は正常であると判断し,
    前記予測値が前記予測許容範囲を外れていても,前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲に含まれる場合には,前記被処理基板の状態は前記被処理基板を測定して得られるその実測値に基づいて判断し,
    前記予測値が前記予測許容範囲を外れており,さらに前記上限予測誤差範囲又は前記下限予測誤差範囲からも外れている場合は,前記被処理基板の状態は正常でないと判断することを特徴とする請求項14〜20のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  22. 前記各予測誤差範囲は,前記予測値の実測値に対する標準誤差に応じて設定されることを特徴とする請求項21に記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  23. 前記予測値は,前記被処理基板の加工寸法であることを特徴とする請求項21又は22に記載の基板処理装置の予測装置。
  24. 前記処理結果データは,前記被処理基板の加工寸法であることを特徴とする請求項14〜23のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  25. 前記運転データは,前記基板処理装置に備えられた複数の検出器から得られる電気的データであることを特徴とする請求項14〜24のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
  26. 前記解析手段は,前記多変量解析として部分最小二乗法を用いることを特徴とする請求項14〜25のいずれかに記載の基板処理装置の処理結果の予測装置。
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