JP5025186B2 - フレキシブル金属箔積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フレキシブル金属箔積層体の製造技術に関する。より詳しくは、複数組のフレキシブル金属箔積層体を同時に製造する技術に関する。
芳香族ポリイミドフィルムなどの熱圧着性有機フィルムと、電解銅箔、圧延銅箔、アルミニウム箔などの金属箔とを張り合わせた積層体は、電子部品の基板材料などに広く用いられている。
そのうち、一般にフレキシブル金属箔積層体と称される積層体は、熱圧着性多層ポリイミドフィルム(高耐熱性芳香族ポリイミド層と熱圧着性芳香族ポリイミド層が流延製膜成形法によって積層一体化されたもの)の少なくとも片面に対して金属箔を、積層したものである。
フレキシブル金属箔積層体は、芳香族ポリイミドフィルムと金属箔を貼り合わせる際に接着剤(エポキシ樹脂など)を用いないため、耐熱性、寸法安定性に優れるという特徴を有している。このフレキシブル金属箔積層体は、一般に、いわゆるダブルベルトプレス装置を用いて、熱圧着性多層ポリイミドフィルムと金属箔とを加圧下に熱圧着後、冷却することによって製造されている。特許文献1には、ダブルベルトプレス装置を用いて加圧下に熱圧着−冷却されて得られるフレキシブル金属箔積層体について開示されている。特許文献2には、ダブルベルトプレス装置を用いて、2組以上のフレキシブル金属箔積層体を同時に形成する技術が開示されている。
特開2000−103010号公報。 特開2001−270039号公報。
複数組のフレキシブル金属箔積層体を同時に形成する場合、熱圧着工程後にフレキシブル金属箔積層体を別組に分離し、それぞれをローラに巻き取る方法が採用されている。しかしながら、前記分離工程では、別組の積層体の金属箔面同士が接触状態にある場合、積層体を別組に分離し難くなるという問題を抱えていた。
また、フレキシブル金属箔積層体は、電子部品の基板材料などに用いられるため、高度な表面平滑性が要求されるが、複数組の積層体を別組に分離する作業を強制的に行ってしまうと、積層体の長手方向の両側端部においてフレア(波状部)が形成されたり、積層体が破損したりし、更に、このような形状の積層体をそのまま巻き取ると、積層体表面の変形、折れなどが誘引されてしまい、巻き取った一巻全部を不良化してしまうという問題があった。以上の問題は、特に、圧延銅箔において顕著であった。
そこで、本発明は、熱圧着工程から同時に送り出されてくる複数組の積層体を別組に分離する工程を、各組の積層体が表面平滑性を損なわないように円滑に行うとともに、熱効率に優れた方法を提供することを主な目的とする。
本発明では、まず、熱圧着性有機フィルムと金属箔とを、ダブルベルトプレス装置やロールラミネーターなどの加圧装置によって熱圧着して得られる金属箔積層体を複数組同時に重なった状態で形成する場合において、熱圧着工程から一緒に送り出されてくる一つに重なった複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程を、金属箔積層体を冷却しながら行うフレキシブル金属箔積層体の製造方法を提供する。なお、「ダブルベルトプレス装置」とは、上下一対に配置されたエンドレスベルトの間に複数のシート材料を連続的に送り込み、加熱及び加圧されたエンドレスベルトを介して前記シート材料を熱圧着して積層体を形成する装置を意味し、液圧方式やロール圧方式などの種類がある。
本方法においては、複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程直後の金属箔積層体表面の温度を好ましくは105℃以下に、より好ましくは100℃以下に、更に好ましくは95℃以下に、特に好ましくは90℃以下に制御すると、複数組の積層体を別組の積層体に円滑に、かつ外観に優れた状態で分離することができる。105℃を超えた条件で分離しようとすると、積層体間の金属箔同士の密着力が強く、円滑に又は外観が優れた状態で分離し難いために好ましくない。
複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程直後の金属箔積層体表面の温度の下限値は製造条件により適宜選択でき、前記下限値の温度は好ましくは10℃、より好ましくは40℃、より好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃であることが望ましい。
前記分離工程における冷却の手段や方法は、特に限定されないが、積層体表面に外的悪影響を与えない方法が特に望ましく、例えば、分離対象の(複数組一体の)金属箔積層体に対して、昇温防止処理が施されたガイドローラを接触させる方法が好適である。このガイドローラの昇温防止処理の具体的な方法についても特に限定されないが、例えば、該ガイドローラに対して風を当てる方法やローラ内部に冷媒を導入する方法などを採用できるが、金属箔表面での結露発生の防止や設備コストの抑制などの観点などを考慮すると、前者の方法で風を当てることが望ましく、例えば、室温付近の温度の風を当てることが望ましい。
また、積層体の圧着状態を保持し、後続の分離工程での積層体分離をより円滑に行い、更にフレキシブル金属箔積層体の製造を熱効率よく行うためには、熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度の制御が重要となり、特に熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度の制御と分離工程での金属箔積層体の表面温度の制御が重要である。
例えば、前記熱圧性有機フィルムが熱圧着性ポリイミドフィルムなどの熱圧性有機フィルムである場合では、前記熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度を、好ましくは150℃、更に好ましくは160℃から、熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度よりも20℃低い温度、更に好ましくは前記ガラス転移温度よりも30℃低い温度の範囲に収まるようにすることが望ましい。例えば、熱圧着工程の後段に冷却ゾーンを設けて、前記温度範囲に収まるように制御することが好ましい。
熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度が150℃未満であると、熱圧着時の温度(約300〜400℃)との温度差異が大きすぎるため、例えば熱圧着を担うロールやベルトの寿命の低下の原因となったり、例えばダブルベルトプレス装置のベルト寿命の低下の原因となったりすることや、ベルト1回転毎に前記熱接着時の温度(約300〜400℃)まで昇温させなければいけないことにより熱効率が悪いという問題などが生じる点で好ましくない。一方、熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度が前記ガラス転移温度よりも20℃低い上限温度を超えると、後続の分離工程において設定される好適な冷却温度との温度差異が大きくなりすぎる結果、積層体自体の圧着状態に悪影響が発生したり、積層体の表面平滑性が損なわれたりする現象が増加するので好ましくない。
本発明は、熱圧着性有機フィルムと金属箔とを熱圧着して得られる金属箔積層体を複数組同時に重ねて形成する熱圧着工程と、該熱圧着工程から一緒に送り出されてくる複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程と、を有し、前記熱圧着工程直後の積層体表面温度が好ましくは150℃、更に好ましくは160℃から、好ましくは熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度よりも20℃低い温度、更に好ましくは前記ガラス転移温度よりも30℃低い温度の範囲にあり、かつ前記分離工程直後の積層体表面温度の下限値が、好ましくは40℃、より好ましくは50℃、更に好ましくは60℃、特に好ましくは70℃であり、前記積層体表面温度の上限値が好ましくは105℃、より好ましくは100℃、更に好ましくは95℃である温度範囲で、行うことを特徴とするフレキシブル金属箔積層体の製造方法であることがより望ましい。
本発明によれば、熱圧着工程から同時に送り出されてくる複数組の積層体を別組に分離する工程を、各組の積層体が表面平滑性を損なわないように円滑に行うことができる。その結果、高度の表面平滑性を備えるフレキシブル金属箔積層体を安定して製造できる(歩留まりを向上させることができる)。更に、熱圧着工程直後の金属箔積層体の表面温度を制御することにより、加熱加圧装置の寿命低下を促進することなく、熱効率に優れる方法を提供できる。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係るフレキシブル金属箔積層体の製造方法の好適な一実施形態について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明に係わる代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1は、本発明に係る液圧方式のダブルベルトプレス装置Uを用いたフレキシブル金属箔積層体の製造方法の好適な実施形態の概念及び構成を説明するための図である。図1中の符号P1は、液圧方式のダブルベルトプレス装置Uを用いた熱圧着工程の一例を示しており、符号P2は、該熱圧着工程P1に続く分離工程の一例を示している。なお、本発明における熱圧着工程P1は、液圧方式のダブルベルトプレス装置にのみ限定されない。
まず、熱圧着工程P1は、互いに対向配置された一対のエンドレスベルト1a,1bのベルト対向部分のそれぞれのベルト軌道内側の領域に、ベルト加圧部2a,2bが配設されているとともに、このベルト加圧部2a,2bのそれぞれの後方領域には、冷却ゾーン3a,3bが配設されている。なお、エンドレスベルト1aは、所定間隔で配置された一対のドラム4a,5aに装着されてエンドレス状態となり、一方のエンドレスベルト1bは、前記所定間隔と同じ間隔で配置された一対のドラム4b,5bに装着されてエンドレス状態となっている。
また、前記ベルト加圧部2a,2bは加圧及び加熱する機構を有しており、前記液圧方式で用いられる液体媒体による圧力(液圧)と熱は、エンドレスベルト1a,1bを介して、該エンドレスベルト1a,1bの間隙へ送り込まれてくる積層体材料を熱圧着する役割を果たす。
ここで、本実施形態の例では、2組のフレキシブル金属箔積層体(以下「積層体」と略称)A,Bを同時に重ねて熱圧着形成する場合を採用しているが、本発明は、2組に限定されず、3組以上の積層体を同時に重ねて熱圧着形成する場合にも適用できる。
また、本実施形態では、得られる積層体A,Bがそれぞれ金属箔/熱圧着性有機フィルム/金属箔という両面構成を備える場合を採用しているが、これに限定されず、熱圧着性有機フィルムの少なくとも片面に金属箔が熱圧着された片面構成の積層体(図示せず。)にも応用できる。
再び図1を参照して説明すると、符号6aは、積層体Aを構成する熱圧着性有機フィルムFaを保持するローラであり、符号7aは、前記熱圧着性有機フィルムFaの片面に積層される金属箔Maを保持するローラであり、符号8aは、前記熱圧着性有機フィルムFaのもう一方の面に積層される金属箔Maを保持するローラをそれぞれ示している。
また、符号6bは、積層体Bを構成する熱圧着性有機フィルムFbを保持するローラであり、符号7bは、前記熱圧着性有機フィルムFbの片面に積層される金属箔Mbを保持するローラであり、符号8bは、前記熱圧着性有機フィルムFbのもう一方の面に積層される金属箔Mbを保持するローラをそれぞれ示している。
ローラ6a,7a,8aやローラ6b,7b,8bに巻きつけられている各シート材料は、回転するエンドレスベルト1a,1bの間隙に向けて引き出されていき、それぞれ一体の積層体A,Bが形成される。即ち、積層体Aは、図1に付した積層体Aの拡大断面図Xに示すように、金属箔Ma/熱圧着性有機フィルムFa/金属箔Maという両面構成を備えており、積層体Bは、図1に付した積層体Bの拡大断面図Yに示すように、金属箔Mb/熱圧着性有機フィルムFb/金属箔Mbという両面構成を備えている。
前記層構成の積層体A,Bは、ダブルベルトプレス装置Uの加圧部2a,2bを通過後、同装置Uの冷却ゾーン3a,3bを通過して、互いに対向する金属箔MaとMbが接触した状態で(図1中に付した拡大断面図Z参照)、ドラム5a,5bの間隙から排出されてくる。
ここで、有機フィルムFa,Fbが熱圧着性ポリイミドフィルムである場合では、熱圧着工程P1直後の段階(図1中の符号S参照)の金属箔積層体の表面温度を、好ましくは150℃、更に好ましくは160℃から、熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度よりも20℃低い温度、更に好ましくは前記ガラス転移温度よりも30℃低い温度の範囲に収まるように、冷却ゾーン3a,3bによって制御することにより、加熱加圧装置の寿命低下を促進せず、熱効率に優れるため好適である。
その理由は、熱圧着工程P1直後の金属箔積層体の表面温度が150℃未満であると、熱圧着時の温度(例えば、約300〜400℃)との温度差異が大きすぎるため、例えば、熱圧着を担うダブルベルトプレス装置Uのエンドレスベルト1a,1bの寿命の低下の原因となり、更に、ベルトを1回転毎に前記熱接着時の温度(例えば、約300〜400℃)まで昇温させる必要があるため熱効率が悪いという問題などが発生する点で好ましくないからである。また、熱圧着工程P1直後の段階Sでの金属箔積層体の表面温度が前記ガラス転移温度よりも20℃低い上限温度を超えると、後続の分離工程P2において設定される好適な冷却温度との温度差異が大きくなりすぎる結果、積層体A,B自体の圧着状態に悪影響が発生したり、積層体A,Bの表面平滑性が損なわれたりする現象が増加するので好ましくないからである。
また、本製造方法では、分離工程P2直後の段階(図1中の符号S参照)での積層体A,Bの金属箔Ma及びMbの表面の温度を105℃以下に制御すると、接触一体化している積層体(「A/B」と記載する)を別組の積層体A,Bに円滑に分離することができる。
本実施形態では、ダブルベルトプレス装置Uの後方に、ガイドローラ9を配置しておくとともに、該ガイドローラ9の外周面に対向するように吹き出し口を向けた送風装置10を配置する。
送風装置10から吹き出される風Wをガイドローラ9の外周面に当てることによって、ガイドローラ9を連続的に昇温防止処理することができる。この昇温防止処理されているガイドローラ9に接触する積層体A/Bは、該ガイドローラによって温度が低下するので、接触している(積層体Aの)金属箔Maと(積層体Bの)Mbが分離し易くなる。即ち、積層体Aと積層体Bが分離し易くなる。
ここで、風Wは、低温すぎると積層体AやBの表面に結露が発生するなどの問題が起こり得るので、好ましくは15〜35℃の範囲、例えば送風装置10内に本製造方法が行われる室内の常温(25℃)の空気を取り込んで、そのまま吹き出す送風方式が好適である。
また、風Wの吹き出し位置は、風Wが積層体に直接当たらないように配慮し、例えば、ガイドローラ9の下方外周面を選択するのが好適である。風Wを積層体に直接当てると、積層体表面にゴミや塵の付着が起こり得るので、好ましくないからである。なお、図1における符号11a,11bは、分離された積層体A,Bのためのガイドローラ、12a,12bは積層体A,Bの巻き取り用ローラを示している。
ここで、本発明における熱圧着工程P1で採用できる加熱加圧成形装置としては、積層体シート材料を加熱して圧力を加えてラミネートする構成の装置であれば特に限定されず、例えば、単動プレス装置、多段プレス装置、真空プレス装置、多段真空プレス装置、オートクレーブ装置、熱ロールラミネート装置、油圧式若しくはロール式のダブルプレス装置などを挙げることができる。これらの装置のうち、熱ロールラミネート装置、油圧式若しくはロール式のダブルプレス装置を特に好適に用いることができる。
なお、加熱方法それ自体については、熱圧着に必要な所定の温度で加熱できれば、特に限定されない。例えば、熱循環方式、熱風加熱方式、誘電加熱方式などを挙げることができる。この場合、有機フィルム(Fa,Fb)への金属箔の貼り合わせは、片面でも両面でもよい。
本製造方法で用いられる金属箔(Ma,Ma,Mb,Mb)は、特に限定されないが、例えば、合計(キャリア材を含めたとき)の厚さ5〜50μmの電解銅箔、圧延銅箔などの銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などを用いることができる。特に、圧延銅箔、例えば接触する銅箔MaとMbとが共に圧延銅箔の場合では、分離し難くなる現象が顕著なため好適である。また、金属箔の厚みについては特に限定されないが、本製造方法では、特に、30μm以下であるものも扱うことができる。
本製造方法で用いられる有機フィルムFa,Fbは、金属箔(Ma,Ma,Mb,Mb)に対して熱圧着性を有する有機フィルムであれば、特に限定されない。例えば、厚さ5〜150μmのポリイミドフィルム、液晶フィルム、ポリアラミドフィルムなどを使用できる。特に、高耐熱性の芳香族ポリイミド層の少なくとも片面(両面でもよい。)に、熱圧着性のポリイミド層が、流延製膜成形法などにより積層一体化された熱圧着性多層ポリイミドフィルムが好適である。
本発明に係る製造方法の効果を検証するために、以下の試験を実施した。本試験では、金属箔として圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製、厚さ18μm)、ポリイミド系フィルム(宇部興産社製「ユーピレックス(登録商標)25VT」ガラス転移温度240℃(動的粘弾性測定の貯蔵弾性率(E’)より算出)、厚さ25μm)を用いた。
熱圧着による貼り合わせは、液圧方式のダブルベルトプレス装置を用いた。加熱条件は、300℃に設定し、加圧除去後(熱圧着工程直後)の積層体表面が表1に示す温度になるように冷却ゾーンを制御し、分離工程では、分離直後の積層体同士の接触表面温度が低下するように制御して、連続運転を行った。その結果を次の「表1」に示す。なお、積層体表面などの温度測定は、非接触式の温度測定装置((株)チノー製、放射温度計IR−TAP)を用いて行った。
なお、評価は、分離工程直後の積層体端部の外観評価とベルトの耐久性評価を行い、「表1」の評価欄において、分離工程直後の積層体端部の外観評価は、“◎”は品質異常なし、“○”は反りが若干発生、“×”は皺やフレア(波状部)が発生、をそれぞれ表している。また、ベルト耐久性評価では、“○”は問題なし、“×”は耐久性低下、をそれぞれ表している。
分離工程での冷却は、室温の風をガイドローラに当てる方式(実施例1,2,4)、ガイドローラ内部に冷却媒体を循環させる方式(実施例3)でそれぞれ行った。また、前記分離工程まで放置する方式(比較例1)も行った。
前掲する「表1」に示された結果からわかるように、分離工程において冷却を実施した実施例1〜4では、分離工程直後の積層体端部の外観評価が合格(即ち、“○”又は“◎”)であり、一方、放置徐冷を行った比較例1では、分離工程直後の積層体端部の外観評価においては、皺やフレア(波状部)の発生が認められた。
本試験結果からわかるように、
(1)分離工程直後の積層体表面の好適な温度域(実施例1〜4)では外観に優れた積層体とすることができる。更に、分離工程直後の積層体表面と熱圧着工程直後の積層体表面温度の好適な温度域(実施例1〜3、特に実施例1及び2)では外観に優れた積層体を製造できるだけでなく、更にベルト耐久性に優れた製造方法であることが明らかになった。
(2)熱圧着工程直後の積層体表面の温度が150℃より低くなると(実施例4参照)と、ベルトの寿命の低下や熱効率が悪くなる。
本発明は、フレキシブル金属箔積層体の製造する場合、とりわけ、複数組のフレキシブル金属箔積層体を同時に熱圧着形成する場合において、高度の表面平滑性を備えるフレキシブル金属箔積層体を安定製造する技術、あるいは歩留まり向上技術として利用できる。特に、金属箔が圧延銅箔であるフレキシブル金属箔積層体の製造に有効である。
本発明に係るフレキシブル金属箔積層体の製造方法の好適な実施形態の概念及び構成を説明するための図である。
符号の説明
1a,1b エンドレスベルト
2a,2b 加圧部
3a,3b 冷却ゾーン
9 ガイドローラ
10 送風装置
12a,12b 巻き取り用ローラ
A フレキシブル金属箔積層体(積層体)
B フレキシブル金属箔積層体(積層体)
A/B 接触した二組の積層体
Fa,Fb 熱圧着性有機フィルム
Ma,Ma,Mb,Mb 金属箔
P1 熱圧着工程
P2 分離工程
U ダブルベルトプレス装置

Claims (13)

  1. 熱圧着性有機フィルムと金属箔とを熱圧着して得られる金属箔積層体を複数組同時に形成する熱圧着工程と、該熱圧着工程から一緒に送り出されてくる複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程と、を有し、
    前記分離工程は、金属箔積層体を冷却しながら行う(自然冷却を除く)ことを特徴とするフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  2. 熱圧着性有機フィルムと金属箔とを熱圧着して得られる金属箔積層体を複数組同時に形成する熱圧着工程と、該熱圧着工程から一緒に送り出されてくる複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する分離工程と、を有し、
    前記分離工程は、金属箔積層体を強制冷却しながら行うことを特徴とするフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  3. 前記分離工程の冷却は、分離対象の金属箔積層体を、内部に冷媒を導入することにより昇温防止処理されたガイドローラに接触させることにより行うことを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  4. 前記分離工程の冷却は、分離対象の金属箔積層体を昇温防止処理されたガイドローラに接触させることにより行い、前記ガイドローラの昇温防止処理は、該ガイドローラに対して風を当てることによって行うことを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  5. 熱圧着性有機フィルムと金属箔とを熱圧着して得られる金属箔積層体を複数組同時に形成する熱圧着工程と、該熱圧着工程から一緒に送り出されてくる複数組の前記金属箔積層体を冷却しながら別組に分離する分離工程と、を有し
    前記分離工程では、昇温防止制御されたガイドローラに分離対象の金属箔積層体を接触させることにより、前記金属箔積層体を冷却することを特徴とするフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  6. 前記ガイドローラの昇温防止制御は、該ガイドローラ内部に冷媒を導入することによって行うことを特徴とする請求項5記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  7. 前記ガイドローラの昇温防止制御は、該ガイドローラに対して風を当てることによって行うことを特徴とする請求項5記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  8. ガイドローラの外周面に対向するように吹き出し口を向けて配置された送風装置を用いて前記ガイドローラに風を当てることを特徴とする請求項4又は7記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  9. 前記風の温度を15〜35℃の範囲とすることを特徴とする請求項4、7及び8のいずれか一項に記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  10. 複数組の前記金属箔積層体を別組に分離する際、各金属箔積層体の剥離面の温度を105℃以下に制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  11. 前記熱圧性有機フィルムが熱圧着性ポリイミドフィルムであり、
    前記熱圧着工程における後段に冷却ゾーンを設け、前記熱圧着工程終了時における金属箔積層体の表面温度150℃から熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度よりも20℃低い温度の範囲に制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  12. 前記熱圧着工程をダブルベルトプレス装置によって行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
  13. 前記金属箔として圧延銅箔を使用することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のフレキシブル金属箔積層体の製造方法。
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