(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明を適用した実施形態による画像表示装置1を示す外観図である。
画像表示装置1の正面には、本体2に保持された液晶表示パネル3によって構成される表示部が設けられている。この液晶表示パネル3には、タッチパネル5が一体的に構成されており、指でタッチすることにより操作可能となっている。本体2の前面上部右側には、撮像素子8が設けられ、側面には、メモリカードスロット6が設けられている。更に、本体上部にGPS(Global Positioning System)アンテナ7、前面上部左側にセンサ40が設けられている。
図2(a)は、本実施形態による画像表示装置1の電気的構成を示したブロック図である。画像表示装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、CPU11に接続されたROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access memory)13と、内部メモリ14とを備え、ROM12には、CPU11に後述するフローチャートに示す動作を行わせるためのプログラムが記憶されている。また、CPU11は、撮像素子8で撮像した顔を認識処理するための顔認識エンジン100と、写真画像を絵画調の画像に変換する絵画変換エンジン200、並びに環境情報を収集分析する環境情報エンジン400とを含んでいる。
顔認識エンジン100は、写真の中に1つまたは複数の顔が写っている場合、それぞれの顔を認識する能力を備えている。
絵画変換エンジン200は絵画変換処理を行う。絵画変換とは、前述したように画像を構成する各画素を所定のパラメータ(絵画変換パラメータ)に従って変換し、油絵調、水彩画調、パステル調・・・などの絵画調の画像に変換する技術である。絵画変換エンジン200による絵画変換処理は、メモリカード60に記憶されている表示対象の画像あるいは配信コンテンツサイト530の画像を、絵画調画像に変換し、変換後の絵画調画像を液晶表示パネル3に表示する処理したり、内部メモリ14やメモリカード60に保存する処理である。
また、絵画調画像への変換に際して目標とする絵画の種類、つまり変換画調画像にする特徴(画調)が選択可能である。本実施形態において、選択可能な画調は、例えば油絵調、水彩画調、パステル画調、油彩画調、色鉛筆画調、クレヨン画調、イラスト画調、点描画調、エアブラシ画調、シルクスクリーン調、刺繍絵調、コラージュ(糊付け)調の12種類とする。
しかし、これに限ることなく、ゴッホ調、モネ調、ピカソ調等、画家の特徴を加味した変換の選択を可能としても良い。また、別の画調のアルゴリズムをメモリカード60で提供することもできる。描画タッチとしては筆の太さも選択可能である。
環境情報エンジン400は、センサ40で得られる人の近接情報(人感情報)や、温度、湿度、気圧、風速等を得るとともに、後述するGPS制御部20からの緯度、経度、高度等の位置情報、年月日、時刻、季節等の時間情報、撮像素子8から得られる画像情報、インターネット500を介して他のサイトから得られる天気予報情報等を収集して環境情報を得るためものである。
これら顔認識エンジン100、絵画変換エンジン200、環境情報エンジン400はCPU11と協働するASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)、若しくはDSP(Digital Signal Processor)、あるいはリコンフィギュラブルLSI(C言語等のプログラムによって再構成可能なLSI)によって構成される。
RAM13は、CPU11が必要に応じて種々のデータを一時的に記憶する作業用のメモリである。
内部メモリ14は、ハードディスク、またはフラッシュメモリによる大容量不揮発性メモリであり、詳細は後述するが、フォルダが形成されて多数の画像を保存可能となっている。また、電話帳、反応ログメモリ300も含む。
表示制御部16は、CPU11から供給される表示用の画像データに基づいて液晶表示パネル3を駆動することにより、画像や、各種メニューを液晶表示パネル3に表示させる。キー入力部制御部17は、CPU11の制御に基づいてタッチパネル5の操作信号を入力するものである。
タッチパネル5は、静電容量方式、光学方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、超音波方式、電磁誘導方式等様々存在する中から、適宜選択することができる。指紋認証や、静脈認証の機能を組み込むことも可能である。
メモリカードインターフェース18は、メモリカードスロット6に着脱自在に装着された各種のメモリカード60と、CPU11との間におけるデータの入出力を制御する入出力インターフェースである。
撮像制御部19は、撮像素子8を駆動して被写体の画像を取り込む制御を行う。ベイヤーデータで取り込まれた画像データは、YUV、及びRGBデータに変換後、JPEG(Joint Photographic Experts Group)データに圧縮されて内部メモリ14またはメモリカード60に記録される。
GPS制御部20は、GPSアンテナ7で受信した情報を元に位置情報を取得する。これにより、画像表示装置1の現在位置を知ることができる。
電源制御部70は、電源プラグ81を介してAC電源を取り入れ、直流に変換して各部に主電源71若しくは待機電源72の電力を供給する。
センサ40は、環境情報を得るためのセンサで、人感センサ、ラインセンサ、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、風速センサ、照度センサ等を含み、CPU11、顔認識エンジン100、環境情報エンジン400、及び撮像素子8と協働することにより各種環境情報を得ることができる。
例えば近くに人がいるかどうかを検知し、近くに人がいない状態が所定時間以上続くと電源制御部70をCPU11により制御し、自動的に主電源71を切って待機電源72だけ供給しておき、節電を図り(オートパワーオフ)、再度、センサ40が人の接近を検知すると、主電源71をオンする。
また、閲覧者の角度や、距離を測定することができる。更に、閲覧者の顔を認識し、誰が閲覧しているかによって電源の制御が可能であるとともに、誰がどの角度で、近くから見ているか遠くから見ているかも検出することができる。
通信制御部30は、電話回線31若しくは無線LAN32を経由してインターネット500に接続し、メールの送受信や、コンテンツの送受信を含む通信制御を行う。アドレス帳33は、メール送受信に用いられ、実際は、内部メモリ14内に設けられる。
反応ログメモリ300は、内部メモリ14内に設けられ、上述した撮像素子8で撮像し、顔認識エンジン100で認識した結果や、センサ40の反応結果、タッチパネル5のタッチ結果等により、閲覧者の反応ログ(履歴)を記憶する。410はパラメータメモリで、絵画変換のための各種パラメータ群Pを記憶している。
図2(b)は、本実施形態によるネットワーク系の構成を示す概念図である。510はパーソナルコンピュータであり、無線LAN32等で通信制御部30を介して画像表示装置1と接続でき、画像表示装置1では設定できない複雑な設定等をすることができる。
520は、インターネット500を介して接続されるネットワークサービスサイトであり、少なくとも認証サーバー521、メールサーバー522、課金サーバー523、コンテンツサーバー524、絵画変換サーバー525、環境情報サーバー526を含む。40は図2(a)におけるセンサ40と同様のセンサである。このネットワークサービスサイト520は表示装置1のネットワークプロバイダの役割もしている。
認証サーバー521は、アクセス者を認証するためのものであり、メールサーバー522はメールの送受信を管理するためのものであり、課金サーバー523はコンテンツサーバー524に保存されている画像、音楽、プログラムその他のコンテンツを有料で提供する際の課金を管理するためのものである。
絵画変換サーバー525は前記絵画変換エンジン200をサーバー側にも持たせたものであり、環境情報サーバー526は環境情報エンジン400をサーバー側にも持たせたものである。
更に、配信コンテンツサイト530にも環境情報エンジン400を持たせる。これにより、遠方の配信コンテンツ供給元の環境情報を画像表示装置1で知ることができる。環境情報エンジン400はセンサ40とセットで設けられるものである。
530は、表示装置1に表示させるための各種コンテンツを配信するための配信コンテンツサイトで、多数のコンテンツや、画像等を有しており、インターネット500を介して画像表示装置1若しくはネットワークサービスサイト520へデータを配信することができる。
配信コンテンツサイト530の例としては、ライブカメラ映像を設置しライブ映像を配信するライブ映像コンテンツ配信サイトがある。山や空、ビル群等を常時撮影していて、動画若しくは静止画でネットワークサービスサイト520へ配信する。
550は、ネットワークを介して受信した画像データを画調変換するためのプリントサイトである。認証サーバー521、課金サーバー523、絵画変換サーバー525はネットワークサービスサイト520と同様である。ストレージサーバー551に受信した画像データを一時保存し、絵画変換サーバー525の絵画変換エンジンにて変換した変換画像も一時記憶する。5251は画像データを油絵調等、各種画調に変換するためのパラメータ(絵画変換パラメータ)群を記憶しているパラメータテーブルである。
そして、プリントサイト550内のプリンタ553、若しくはプリント専門業者への発注により変換画像を紙、キャンバス地その他の素材にプリントする。
画像表示サーバー552は、このプリントサイト550内で画像変換処理を行う場合のユーザに対するインターフェース処理を行うためのものである。すなわち、ユーザが自分の写真をアップする方法、絵画調の種類を選択する方法、プリントサイズの選択方法、プリント素材の選択方法等をガイドするための表示を制御する。
なお、このようなサーバー構成は一例であって、処理ごとに別々のサーバーを必要とするとは限らない。
また、画像表示装置1には、動作モードとして通常モードとエフェクトモードとが用意されており、ユーザが操作スイッチ105を所定の手順で操作することによって、動作モードの切替が可能となっている。
通常モードは、一般的な画像表示装置と同様に、メモリカード60に画像データとして記憶されている画像を液晶表示パネル3にそのまま表示する動作モードである。なお、画像表示装置1において表示可能な画像は、例えばデジタルカメラによって撮像された画像であり、JPEG(Joint Photographic Expert Group)方式により圧縮され、撮影日時等の付加情報と共に静止画ファイルとして記憶されている画像である。もちろんRAW、BMP、PNGなど各種の画像フォーマットをサポートすることができる。画像ソースはデジタルカメラで撮影したものでなくてもよい。
エフェクトモードは、メモリカード60に記憶されている表示対象の画像を、絵画が有する特徴を備えた絵画調画像、つまり特定の効果を与えた絵画調画像に変換し、変換後の絵画調画像を液晶表示パネル3に表示する動作モードである。
また、エフェクトモードでは、絵画調画像への変換に際して目標とする絵画の種類、つまり変換画調画像にすることができる特徴(画調)が選択可能である。本実施形態において、選択可能な画調は前述したように油絵調、水彩画調、パステル画調、鉛筆画調、クレヨン画調、イラスト画調、点描画調、エアブラシ画調・・・等があるが、これに限ることなく、ゴッホ調、モネ調、ピカソ調など、画家の特徴を加味した変換の選択を可能としても良い。また、別の画調のアルゴリズムを後述するメモリカード60で提供するようにすることもできる。
なお、本実施形態においては、12種類の画調に変換するプログラムが記憶されているが、選択される場合の優先順序は、(1)油絵調、(2)水彩画調、(3)パステル画調、(4)油彩画調、(5)色鉛筆画調、(6)クレヨン画調、(7)イラスト画調、(8)点描画調、(9)エアブラシ画調、(10)シルクスクリーン調、(11)刺繍絵調、(12)コラージュ(糊付け)調とする。
図3は、メモリカード60の記録内容を示すメモリ構成図である。このメモリカード60は、デジタルカメラに着脱自在に装着されていたものであって、デジタルカメラでの撮影に伴って画像がJPEGのファイル方式でファイル化されて、複数のファイルF1、F2、F3・・・が記録されている。各ファイルF1、F2、F3・・・は、EXIF(Exchangeable Image File Format)などのデータを有するヘッダと、撮影された画像であり本画像である画像データ(本画像1、2、3・・・)と、その画像データの縮小画像であるサムネイルの画像データ(サムネイル1、2、3・・・)、及びプレビューの画像データ(プレビュー1、2、3・・・)で構成されている。なお、表示画面の大きさにより画面に表示すべき縮小画像の大きさが異なるため、このように、サムネイルとは別に表示用のプレビュー画像(プレビュー1、2、3・・・)を作成して記憶しておく場合もある。本実施形態では、プレビュー画像も含めてサムネイルと表現している。また、プレビュー画像は、液晶表示パネル3の画素数と同じ画素数からなる。
つまり、これら画像ファイルF1、F2、F3・・・は、一般的なデジタルカメラのファイルフォーマットである。したがって、デジタルカメラで撮像したSDカード(メモリカード60)をメモリカードスロット6に差し込むだけで使用できるようになっている。
以下、エフェクトモードにおける画像表示装置1の具体的な動作について説明する。
図5は、第1の実施形態においてエフェクトモードが設定されているときのCPU11の処理手順におけるメインルーチンを示したフローチャートである。エフェクトモードが設定されているとき、CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムに従いこのフローチャートに示すように処理を実行する。
まず、CPU11は、メモリカード60から表示対象の画像ファイルF1〜F16のサムネイル画像データを読み出す。そして、これらサムネイル画像データに基づき、液晶表示パネル3にサムネイルを表示させる(ステップS101)。したがって、このステップS101での処理により、図6に示すように、液晶表示パネル3には、サムネイル1〜16が一覧表示される。なお、このときCPU11は、液晶表示パネル3の下端隅部に一括変換ボタン301とページ送りボタン302をも表示させる。
図6は、液晶表示パネル3の表示例を示している。図6ではサムネイルを1画面に16個表示しており、また、図3及び図4において前述したように、液晶表示パネル3の画素数と同じ画素数のプレビュー画像を用意してある。
本画像1、2、3・・・の画素数は撮影したデジタルカメラ等に依存するが、XGA(1024×768)、SXGA(1280×1024)、UXGA(1600×1200)、QXGA(2048×1536)・・・等があり、1200万画素以上のデジタルカメラでは4000×3000画素以上になる。液晶表示パネル3は、例えば800×600画素の画像を表示できるとすると、プレビュー画像は800×600画素である。サムネイル1、2、3・・・は1個あたり160×120画素であり、予めフォルダF1、F2、F3・・・に用意しておいてもよいし、表示時に縮小してもよい。全画面表示時は、液晶表示パネル3の画像表示領域が800×600画素なので、前記プレビュー画像をそのまま表示すればよい。
ページ送りボタン302を操作することにより、メモリカード60から16枚ずつ異なるサムネイルを読み出して液晶表示パネル3に表示されるサムネイルを変更することが可能である。ページ送りはボタンを設けないで指で画面をスライドしてページ送りをするようにしても構わない。また、ページ単位で送らなくても、行単位又は列単位、あるいは単位無く少しずつスクロールすることができる。
そして、液晶表示パネル3の下端隅部に表示された一括変換ボタン301とページ送りボタン302のうち、一括変換ボタン301がユーザによりタッチされたか否かを、タッチパネル5からの出力に基づき判断する(ステップS102)。
一括変換ボタン301がタッチされない場合には、ステップS102からステップS107に進んで、いずれかのサムネイルがワンタッチされたか否かを判断し、ワンタッチされない場合には、ステップS102からの処理を繰り返す。
しかし、液晶表示パネル3にサムネイル1〜16が表示されている状態において、ユーザがいずれかのサムネイルにワンタッチすると、タッチパネル5によりこれが検出されて、CPU11はステップS107をYESと判断する。すると、CPU11は、ステップS108に進んで、メモリカード60に既に画調変換されたデータが記録されているか否かを判断する。
そして、ステップS108に続くステップS109では、ワンタッチされたサムネイルに対し、画調変換処理を実行する。すなわち、図7(a)に示すように、サムネイル1〜サムネイル16が表示されている状態(図6と同様の状態)において、ユーザがサムネイル7とサムネイル8とをワンタッチしたとする。すると、優先順序は、油絵調が「(1)」であることから、サムネイル7とサムネイル8とを油絵画調で画調変換処理する。
このとき、後述するように、メモリカード60に油絵調で画像変換されたサムネイル7とサムネイル8の画像データが既に記憶されている場合もある。したがって、ステップS108では、メモリカード60にサムネイルを油絵調に画調変換された画像データがあるか否かを判断し、ない場合にのみ、ワンタッチされたサムネイルに対し、画調(油絵調)変換処理を実行する(ステップS109)。
この画調変換処理に際してCPU11は、パラメータメモリ410に記録されている油絵調のパラメータ群を読み出し、ROM12に記憶されているプログラムに沿って、サムネイル7及びサムネイル8に対し画調変換処理を行って、変換画調画像データを生成し、この生成した変換画調画像データにより油絵画調の変換画調画像を作成する。そして、前記ステップS109の処理で生成された絵画調変換サムネイルの画像データをメモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップS110)。
しかる後に、現在液晶表示パネル3に表示されている油絵調7及び油絵調8に代わって、油絵画調の変換画調画像を差し替え表示する(ステップS111)。したがって、このステップS111での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図7(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にはサムネイル7、8に代わって油絵調7、8が表示されることとなる。
引き続き、いずれかのサムネイルにダブルタッチ(2回連続したタッチ)がなされたか否かを判断する(ステップS112)。ダブルタッチされない場合には、ステップS107に戻る。したがって、図8(a)に示す表示状態(図7(b)と同様の表示状態)において、ユーザが油絵調8をワンタッチしたとする。すると、優先順序は、(1)油絵調の次が(2)水彩画調であることから、油絵調8に対応するサムネイル8を水彩画調で画調変換処理することになる。
このとき、メモリカード60にサムネイル8を水彩画調で画像変換された画像データが既に記憶されている場合もある。したがって、ステップS108では、メモリカード60にサムネイル8を水彩画調に画調変換された画像データがあるか否かを判断し、ない場合にのみ、ワンタッチされた油絵調8に対応するサムネイル8に対し、他の画調(水彩画調)変換処理を実行する(ステップS109)。
そして、前記ステップS109の処理で生成された絵画調変換サムネイルの画像データをメモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップS110)。
しかる後に、現在液晶表示パネル3に表示されている油絵調8に代わって、水彩画調の変換画調画像を差し替え表示する(ステップS111)。したがって、このステップS111での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図8(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3には油絵調8に代わって水彩画調8が表示されることとなる。
したがって、所望のサムネイルに対するタッチを繰り返せば、当該サムネイルが「(1)油絵調」から(2)水彩画調、(3)パステル画調、(4)鉛筆画調、・・・と所定の優先順序に従って順次変化する。よって、ユーザは、素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるのみならず、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するかを簡単に選択することができる。
引き続き、いずれかのサムネイルにダブルタッチ(2回連続したタッチ)がなされたか否かを判断する(ステップS112)。ダブルタッチされない場合には、ステップS107に戻る。したがって、図9(a)に示す表示状態(図8(b)と同様の表示状態)において、ユーザが水彩画調8をワンタッチしたとする。すると、優先順序は、(2)水彩画調の次が(3)パステル画調であることから、データがない場合には水彩画調8に対応するサムネイル8をパステル画調で画調変換処理する(ステップS109)。
そして、データ保存を行った後(ステップS110)、現在液晶表示パネル3に表示されている水彩画調8に代わって、作成したパステル画調の変換画調画像を差し替え表示する(ステップS111)。したがって、このステップS111での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図9(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3には水彩画調8に代わってパステル画調8が表示されることとなる。
このとき、CPU11は、本画像よりも遙かにデータ量の少ないサムネイルを画調変換することから、変換処理に時間がかかることはない。したがって、ユーザは素早く所望の画調変換を行った画像(油絵調7、水彩画調8あるいはパステル画調8)を見ることができる。
また、ワンタッチ操作により、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するか簡単に選択することができる。したがって、その場で色々な変換を試して、いずれの画調がサムネイルに対応する本画像にとって最適な変換であるかを判定することができる。
このように、ユーザが所望する画調の画像が複数表示されている状態において、ユーザがいずれかの画調画像にダブルタッチすると、タッチパネル5によりこれが検出されて、CPU11はステップS112をYESと判断する。したがって、CPU11は、ステップS112からステップS113に処理を進めて、メモリカード60に既にデータが記録されているか否かを判断する。
つまり、ステップS113に続くステップS114では、ダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像に対し、タッチされた画調で画調変換処理を実行する。このとき、メモリカード60に本画像を画調変換した画像データが既に記憶されている場合もある。したがって、ステップS113では、メモリカード60にダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像を画調変換した画像データがあるか否かを判断し、ない場合にのみ、ステップS114及びステップS115の処理を実行する。
まず、ダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像に対し、タッチされた画調で画調変換処理を実行する(ステップS114)。
例えば、図10(a)に示すように、サムネイル1〜6及び9〜16、油絵調7、パステル画調8が表示されている状態(図9(b)と同様の表示状態)において、ユーザがパステル画調8をダブルタッチしたとする。すると、CPU11は、先ずパステル画調8に対応するサムネイル8が記録されているファイルF8をRAM13にて検索し、検索したファイルF8から本画像8を読み出す。また、水彩画調8がダブルタッチされたことから、変換すべき画調は水彩画調であり、よって本画像8をパステル画調で画調変換処理する。
引き続き、前記ステップS114の処理で生成された絵画調変換本画像の画像データをメモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップS115)。したがって、このステップS114での処理により、図4に示すように、ファイルF8に本画像を絵画調変換した絵画調変換本画像8が付加されて保存される。これにより、後述するインターラプトルーチンで、再度同一の絵画調変換本画像を作成する無用な処理の実行を未然に防止することができる。
なお、本画像は実際には4000×3000画素ほどの大きさがあるため、プレビュー表示は画調変換された本画像を800×600画素に縮小して表示するか、800×600画素のプレビュー画像も並行して画調変換してそれを表示することになる。表示画面上ではどちらを表示しても見た目は変わらないが、内部メモリ14若しくはメモリカード60に保存される画調変換画像は4000×3000画素の本画像を実際に画調変換処理する必要がある。
そして、現在液晶表示パネル3に表示されているサムネイル1〜6及び9〜16、油絵調7、パステル画調8に代わって、作成したパステル画調の本画像8の変換画調画像を全画面表示する(ステップS116)。したがって、このステップS116での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図10(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3には本画像8のパステル画調画像であるパステル画調8が表示されることとなる。
したがって、ワンタッチ操作により、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するか簡単に選択することができるのみならず、その場で色々な変換を試し、最終的に適切と判断した変換画調で本画像を画調変換することができる。
他方、ステップS102で一括変換ボタン301がタッチされと判断されると、ステップS102からステップS103に進んで、メモリカード60に既にデータが記録されているか否かを判断する。
つまり、ステップS103に続くステップS104では、現在液晶表示パネル3に表示されている各サムネイルを優先順序に従って所定の画調で画調変換処理する。ここで、本実施形態においては、油絵調からエアブラシ画調までの8種類の画調に変換するプログラムが記憶されているが、その優先順序は、前述のように((1)油絵調、(2)水彩画調、(3)油彩画調、(4)パステル画調、(5)色鉛筆画調、(6)クレヨン画調、(7)イラスト画調、(8)点描画調、(9)エアブラシ画調、(10)シルクスクリーン調、(11)刺繍絵調、(12)コラージュ(糊付け)調である。したがって、1回目の一括変換ボタン301の操作に応じて、「(1)油絵調」で画像変換処理することになる。
このとき、メモリカード60に油絵調で画像変換された画像データが既に記憶されている場合もある。したがって、ステップS103では、メモリカード60にサムネイルを油絵調に画調変換した画像データがあるか否かを判断し、油絵調に画調変換した画像データがないサムネイルを優先順序に従った画調(油絵調)で画調変換処理する(ステップS104)。
引き続き、前記ステップS104の処理で生成された絵画調変換サムネイルの画像データをメモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップS105)。したがって、このステップS105での処理により、図3(b)に示すように、ファイルF1〜F16に絵画調変換サムネイルが付加されて保存される。これにより、後述するインターラプトルーチンで、再度同一の絵画調変換サムネイルを作成する無用な処理の実行を未然に防止することができる。
そして、現在液晶表示パネル3に表示されているサムネイル1〜16に代わって、油絵調の変換画調画像を表示する(ステップS106)。したがって、このステップS106での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図11(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にはサムネイルであって油絵調1〜油絵調16の変換画調画像が表示されることとなる。よって、ユーザは素早く油絵調で画調変換を行った各サムネイル画像に対応する全画像を見ることができる。
一括変換ボタン301がタッチされない場合には、ステップS102からステップS107に進んで、いずれかのサムネイルがワンタッチされたか否かを判断し、ワンタッチされない場合には、ステップS102からの処理を繰り返す。したがって、図12(a)に示す表示状態(図11(b)と同様の表示状態)で、ユーザが一括変換ボタン301を再度タッチすると、2回目の一括変換ボタン301の操作に応じて、「(2)水彩画調」で画像変換処理が実行される(ステップS104)。
このため、ステップS106での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図12(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にサムネイルに対応する水彩画調1〜水彩画調16の変換画調画像が表示されることとなる。よって、ユーザは素早く水彩画調で画調変換を行った各サムネイル画像に対応する全画像を見ることができる。
なお、ここで、表示されているサムネイルに異なった画調の表示が混在している場合が考えられる。例えば図11(a)において、図10(a)のようにサムネイル7が油絵調、サムネイル8がパステル画調で表示されている状態で一括変換ボタン301を操作したとすると、前述した画調の優先順序に従い、全体を油絵調に変換するとともに、サムネイル7は水彩画調に、サムネイル8は鉛筆画調に変換される。
一方、CPU11は、一定の時間間隔で前記メインルーチンに対して割りこんで、図13に示すフローチャートに従いインターラプト処理を実行する。すなわち、所定のタイミングであるか否かを判断する(ステップS201)。ここで、所定のタイミングであるか否かの例としては、1)CPU11が計時している時刻に基づき、所定の時間であるか否か、例えば深夜2時から3時の間であるか否か、2)センサ40からの信号に基づき画像表示装置1の周囲に所定時間以上人間がいないタイミングであるか否か3)電源をオフしたタイミングであるか否かのいずれであってもよい。
そして、所定のタイミングでないと判断した場合には、以降の処理を実行することなくメインルーチンにリターンする。また、所定のタイミングと判断した場合には、液晶表示パネル3への画像データの出力を中止してから(ステップS202)、変換途中の画像が存在するか否か判定する(ステップS203)。ここで、変換途中の画像があると判定した場合は、RAM13に記憶しておいた変換途中の画像データとどこまで変換をしたか示すデータとを読み出して、変換の残りを実行する(ステップS204)。したがって、ステップS202で表示装置への画像データの出力を中止することで、CPU11の負担を減らして以下の変換処理を短時間で終了できる。
ステップS203で、変換途中の画像がないと判定した場合には、メモリカード60の中にまだ変換されていない画像データが存在するか否か判断する(ステップS205)。ここで、未変換の画像データがないと判断すると、メインルーチンにリターンする。一方、ステップS205で未変換の画像データ(本画像及びサムネイル)が存在すると判断すると、前記優先順序(1)〜(8)に従って、変換の種類を決定してから決定した変換に対応する変換プログラムを実行して画像データの画調変換を行う(ステップS206,S207)。
つまり、各ファイルF1〜F16のサムネイル1〜16に対し、順次各画調(1)〜(8)の画調変換を行うとともに、各ファイルF1〜F16の本画像1〜16に対し、順次各画調(1)〜(8)の画調変換を行う。しかる後に、前記ステップS204又はステップS207で生成された変換画調画像の画像データを対応するファイルF1〜F16に記憶して保存する(ステップS208)
続いて、全ての種類の変換が終了したか否か判定する(ステップS209)。そして、全ての種類の変換が終了していない判定すると、ステップS206へ戻って次の変換の種類を決定し、変換を実行する。ステップS209で全ての種類の変換が終了した判定すると、当該自動変換処理を終了する。
このようにインターラプト処理を行うことにより、ユーザが変換処理後の画像を見るために変換指令を入力した際に、既に変換済みの画像データを読み出して表示させることで、変換処理が終了するのを待たずに素早く所望の変換を行った画像を見ることができる。
なお、本実施形態においては、液晶表示パネル3にサムネイル1〜16を表示し、タッチされたサムネイルを画調変換する画像として指定するようにしたが、本画像を順次表示しタッチされた時点で表示されている本画像を画調変換する画像として指定するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
図14は、本発明の第2の実施の形態に係る画調変換サービスシステムの構成を示すシステム構成図である。図において、端末として機能する画像表示装置1は、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同様の構成である。したがって、画像表示装置1は、情報送受信機能を備える。
画像表示装置1は、無線基地局630を介して通信サービス会社に接続される。
通信サービス会社640は、通信サービスに必要とする通信回路処理部641の他、後述のWWW(インターネット)650に接続するためのシステム(Webサーバー643)、メールシステム(メールサーバー642)を備えている。また、無線基地局630をAP(アクセス・ポイント)として、画像表示装置1をWWW650に接続させるための機能も備えている。画調変換サービス会社660は、WWW650に接続するためのシステム(Webサーバー661)、及び管理サーバー663を備えている。
図15は、前記管理サーバー663の詳細を示すブロック図であり、前記Webサーバー661は、ハブ64を介して管理サーバー663に接続されている。管理サーバー663は、入力操作部(キーボード、マウス等)631、制御部(メインフレーム)632、システムプログラム記憶部633、ユーザ管理テーブル634、表示部635、及び通信制御部636がシステムバスにより相互に接続されたシステムである。そして、ユーザ管理テーブル634に登録されている登録者が操作する画像表示装置1に対し、有料あるいは無料で、受信した画像を画調変換して送信するサービスを行う。
システムプログラム記憶部633には、制御部632に後述するフローチャートに示す動作を行わせるためのプログラムが記憶され、また、前述の絵画変換アルゴリズムが記憶されている。
次に、図16及び図17に従って、本実施形態の動作について説明する。画像表示装置1のCPU11は、ROM12に記憶されているプログラムに基づき、図16のフローチャートに示すように処理を実行する。この画像表示装置1と接続される管理サーバー663は、システムプログラム記憶部633に記憶されているプログラムに基づき、図17のフローチャートに示すように処理を実行する。
すなわち、エフェクトモードにおいて、CPU11は、図16のフローチャートに示すように、表示対象の画像データをメモリカード60から各画像ファイルF1〜F16を読み出すとともに、各画像ファイルF1〜F16サムネイル1〜16の画像データを読み出す。そして、これらサムネイル画像データに基づき、液晶表示パネル3にサムネイルを表示させる(ステップSA1)。したがって、このステップSA1での処理により、図6に示すように、液晶表示パネル3には、サムネイル1〜16が一覧表示される。なお、このときCPU11は、液晶表示パネル3の下端隅部に一括変換ボタン301とページ送りボタン302をも表示させる。
そして、この一括変換ボタン301がユーザの手指によりタッチされたか否かを、タッチパネル5からの出力に基づき判断する(ステップSA2)。一括変換ボタン301がタッチされたならば、メモリカード60に既にデータが記録されているか否かを判断する(ステップSA3)。
つまり、ステップS103に続くステップSA4では、現在液晶表示パネル3に表示されている各サムネイル(サムネイル1〜16)を、優先順序に従った所定の画調で画調変換処理するために管理サーバー663に送信する。ここで、優先順序は、前述のように(1)油絵調、(2)水彩画調、(3)パステル画調、(4)鉛筆画調、(5)クレヨン画調、(6)イラスト画調、(7)点描画調、(8)エアブラシ画調である。したがって、1回目の一括変換ボタン301の操作に応じて、「(1)油絵調」で画像変換処理することになる。
このとき、後述するようにメモリカード60に油絵調で画像変換された画像データが既に記憶されている場合もある。したがって、ステップSA3では、メモリカード60にサムネイルを油絵調に画調変換した画像データがあるか否かを判断し、画調変換した画像データがないサムネイルを優先順序に従って所定の画調(油絵調)で画調変換するために、サムネイルと、変換する画調の種類((1)〜(8)のいずれかであり、この時点では(1)油絵調)を管理サーバー663に送信する。このとき、現時点ではサムネイル1〜16に対応するファイルF1〜F16のいずれにも、油絵調に変換された画像データがないので、サムネイル1〜16が画調の種類「油絵調」とともに送信されることとなる。
一方、管理サーバー663は、図17のフローチャートに示すように、サムネイルと画調の種類とを受信したか否かを判断する(ステップSB1)。サムネイル(サムネイル1〜16)と画調の種類とを受信したならば、受信したサムネイルを受信した画調の種類で画調変換処理する(ステップSB2)。
引き続き、このステップSA2の処理で生成された絵画調変換サムネイルの画像データを画像表示装置1に送信する(ステップSB3)。
すると、画像表示装置1のCPU11は、通信制御部30を介して、前記画像データを受信し(ステップSA5)、メモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップSA6)。したがって、このステップSA6での処理により、図3(b)に示すように、ファイルF1〜F16に絵画調変換サムネイルが付加されて保存される。これにより、後述するインターラプトルーチンで、再度同一の絵画調変換サムネイルを作成するために通信を行う無用な処理の実行を未然に防止することができる。
そして、現在液晶表示パネル3に表示されているサムネイル1〜16に代わって、油絵調の変換画調画像を表示する(ステップSA7)。したがって、このステップSA7での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図11(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にはサムネイルであって油絵調1〜油絵調16の変換画調画像が表示されることとなる。よって、ユーザは素早く油絵調で画調変換を行った各サムネイル画像に対応する全画像を見ることができる。
また、ステップSA7に続くステップSA8においては、いずれかのサムネイルがワンタッチされたか否かを判断し、ワンタッチされない場合には、ステップSA2からの処理を繰り返す。したがって、図12(a)に示す表示状態で、ユーザが一括変換ボタン301を再度タッチすると、2回目の一括変換ボタン301の操作に応じて、サムネイルと画調の種類「水彩画調」とが管理サーバー663に送信される(ステップSA4)。
また、管理サーバー663からは、サムネイルを水彩画調に画調変換した画像データが送信されてくる。したがって、ステップSA7での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図12(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にサムネイルに対応する水彩画調1〜水彩画調16の変換画調画像が表示されることとなる。よって、ユーザは素早く水彩画調で画調変換を行った全画像を見ることができる。
このように、変換画調画像が表示されている状態において、ユーザがいずれかの変換画調画像にワンタッチすると、タッチパネル5によりこれが検出されて、CPU11はステップSA8をYESと判断する。すると、CPU11は、メモリカード60に既にデータが記録されているか否かを判断する(ステップSA9)。
つまり、ステップSA9に続くステップSA10では、ワンタッチされたサムネイルに対し、他の画調変換処理を実行するために送信を行う。すなわち、図7(a)に示すように、サムネイル1〜16が表示されている状態において、ユーザがサムネイル7とサムネイル8とをワンタッチしたとする。すると、優先順序は、油絵調が「(1)」であることから、サムネイル7とサムネイル8とを油絵調で画調変換処理するための送信を行う。
このとき、後述するようにメモリカード60に油絵調で画像変換された画像データが記憶されている場合もある。したがって、ステップSA8では、メモリカード60にサムネイルを油絵調に画調変換された画像データがあるか否かを判断し、ない場合にのみ、ワンタッチされた画調画像に対応するサムネイルと、当該サムネイルを変換する画調の種類とを送信する(ステップSA10)。
管理サーバー663は、図1のフローチャートに示すように、サムネイルと画調の種類とを受信したか否かを判断する(ステップSB1)。サムネイルと画調の種類とを受信したならば、受信したサムネイルを受信した画調の種類で画調変換処理する(ステップSB2)。
引き続き、このステップSB2の処理で生成された絵画調変換サムネイルの画像データを画像表示装置1に送信する(ステップSB3)。
すると、画像表示装置1のCPU11は、通信制御部30を介して、前記画像データを受信し(ステップSA11)、メモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップSA12)。したがって、このステップSA6での処理により、図3(b)に示すように、ファイルF1〜F16に絵画調変換サムネイルが付加されて保存される。これにより、後述するインターラプトルーチンで、再度同一の絵画調変換サムネイルを作成するために通信を行う無用な処理の実行を未然に防止することができる。
しかる後に、現在液晶表示パネル3に表示されているサムネイル7及びサムネイル8に代わって、油絵調の変換画調画像を差し替え表示する(ステップSA13)。したがって、このステップSA13での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図7(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3にはサムネイル7、8に代わって油絵調7、8が表示されることとなる。
引き続き、いずれかのサムネイルにダブルタッチ(2回連続したタッチ)がなされたか否かを判断する(ステップSA14)。ダブルタッチされない場合には、ステップSA8に戻る。したがって、図8(a)に示す表示状態において、ユーザが油絵調8をワンタッチしたとする。すると、優先順序は、(1)油絵調の次が(2)水彩画調であることから、データがない場合には、油絵調8に対応するサムネイル8を水彩画調で画調変換処理するための送信が画像表示装置1側で行われ(ステップSA11)、管理サーバー663側で変換処理が行われる(ステップSB2)。
すなわち、管理サーバー663はシステムプログラム記憶部633に記憶されている絵画変換アルゴリズムを用いてサムネイル8に対し画調変換処理を行い、変換画調画像データを生成し、この生成した変換画調画像データにより水彩画調の変換画調画像を作成する。しかる後にこのデータを送信する(ステップSB3)
そして、画像表示装置1はこれを受信して(ステップSA11)、データ保存を行った後(ステップSA12)、現在液晶表示パネル3に表示されている油絵調8に代わって、作成したパステル画調の変換画調画像を差し替え表示する(ステップSA13)。したがって、このステップSA11での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図8(b)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3には油絵調8に代わってパステル画調8が表示されることとなる。
このとき、CPU11は、画調変換処理を行うことなくデータの送受信を行うのみであることから、処理に時間がかかることはない。したがって、ユーザは素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができる。
また、ワンタッチ操作により、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するか簡単に選択することができる。したがって、その場で色々な変換を試して、いずれの画調がサムネイルに対応する本画像にとって最適な変換であるかを判定することができる。
このように、ユーザが所望する画調の画像が複数表示されている状態において、ユーザがいずれかの画調画像にダブルタッチすると、タッチパネル5によりこれが検出されて、CPU11はステップSA14をYESと判断する。したがって、CPU11は、ステップSA14からステップSA15に処理を進めて、メモリカード60に既にデータが記録されているか否かを判断する。
つまり、ステップS115に続くステップSA16では、ダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像に対し、タッチされた画調で画調変換処理を行うためにデータ送信を実行する。このとき、メモリカード60に本画像を画調変換した画像データが記憶されている場合もある。したがって、ステップSA13では、メモリカード60にダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像を画調変換した画像データがあるか否かを判断し、ない場合にのみ、ステップSA16〜SA18の処理を実行する。
まず、ダブルタッチされた画調画像のサムネイルに対応する本願像と、これを変換すべき画調の種類とを送信する(ステップSA16)。
つまり、図10(a)に示すように、パステル画調8が表示されている状態において、ユーザが当該パステルが調8をダブルタッチしたとする。すると、CPU11は、先ずパステル画調8に対応するサムネイル8が記録されているファイルF8をRAM13にて検索し、検索したファイルF8から本画像8を読み出す。また、パステル画調8がダブルタッチされたことから、変換すべき画調はパステル画調であり、変調する種別を「パステル画調」と決定する。そして、この読み出した本画像8と変調する種別「パステル画調」とを管理サーバー663に送信する。
他方、管理サーバー663は、図15のフローチャートに示すように、本画像と画調の種類とを受信したか否かを判断する(ステップSB4)。本画像(本画像8)と画調の種類(水彩画調)とを受信したならば、受信した本画像を受信した画調の種類で画調変換処理する(ステップSB5)。
すなわち、システムプログラム記憶部633に記憶されている実際に画家により描かれた油絵の原画から、色彩情報と筆触情報等の特徴を抽出し、抽出した特徴を付与することにより、受信した本画像に対し画調変換処理を行って、変換画調画像データを生成し、この生成した変換画調画像データにより水彩画調の変換画調画像を作成する。引き続き、このステップSB5の処理で生成された絵画調変換本画像の画像データを画像表示装置1に送信する(ステップSB6)。
すると、画像表示装置1は、管理サーバー663から送信された画像データを受信し(ステップS17)、受信した絵画調変換本画像の画像データをメモリカード60の対応するファイルに書き込んで保存する(ステップSA18)。したがって、このステップSA18での処理により、図4に示すように、ファイルF8に絵画調変換された本画像8が付加されて保存される。これにより、後述するインターラプトルーチンで、再度同一の絵画調変換本画像を作成するための無用な送受信処理の実行を未然に防止することができる。
そして、現在液晶表示パネル3に表示されている水彩画調1〜水彩画調16に代わって、パステル画調の本画像8の変換画調画像を全画面表示する(ステップSA19)。したがって、このステップSA16での処理により、液晶表示パネル3の表示画面は、図10(a)に示した状態から同図(b)に示した状態に遷移し、液晶表示パネル3には本画像8のパステル画調画像であるパステル画調8が表示されることとなる。
したがって、ワンタッチ操作により、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するか簡単に選択することができるのみならず、その場で色々な変換を試し、最終的に適切と判断した変換画調で本画像を画調変換することができる。
また、画像表示装置1のCPU11は、一定の時間間隔で前記メインルーチンに対して割りこんで、図18に示すフローチャートに従いインターラプト処理を実行する。すなわち、所定のタイミングであるか否かを判断する(ステップSA21)。ここで、所定のタイミングであるか否かは、前述した第1の実施の形態と同様である。
そして、所定のタイミングでないと判断した場合には、以降の処理を実行することなくメインルーチンにリターンする。また、所定のタイミングと判断した場合には、液晶表示パネル3への画像データの出力を中止してから(ステップSA22)、メモリカード60を検索して未だ画調変換されていないサムネイルが存在するか否か判定する(ステップSA23)。未だ画調変換されていないサムネイルがある場合には、当該サムネイルと画調変換されていない画調の種類とを送信する(ステップS24)。
また、メモリカード60を検索して未だ画調変換されていない本画像が存在するか否か判定する(ステップSA25)。未だ画調変換されていない本画像がある場合には、当該本画像と画調変換されていない画調の種類とを送信する(ステップS26)。
すると、管理サーバー663の制御部632は、前述と同様に図15のフローチャートに従って処理を実行しサムネイルと画調の種類を受信した場合には(ステップSB1;YES)、受信したサムネイルを受信した種類の画調で変換し(ステップSB2)、画調変換したデータを送信する(ステップSB3)。また、本画像と画調の種類を受信した場合には(ステップSB4;YES)、受信した本画像を受信した種類の画調で変換し(ステップSB5)、画調変換したデータを送信する(ステップSB6)。
すると、画像表示装置1のCPU11は、管理サーバー663から送信されたデータを受信して(ステップSA27)、受信したデータを対応するファイルF1〜F16に保存する(ステップS28)。
このようにインターラプト処理を行うことにより、ユーザが変換処理後の画像を見るために変換指令を入力した際に、既に変換済みの画像データを読み出して表示させることで、変換処理が終了するのを待たずに素早く所望の変換を行った画像を見ることができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は図14、図15に示す画調変換サービスシステムと同じ構成であるが、前記第2の実施の形態では、画像表示装置1のROM12には、第1の実施の形態とは異なり、(1)油絵調、(2)水彩画調、(3)パステル画調、(4)油彩画調、(5)色鉛筆画調、(6)クレヨン画調、(7)イラスト画調、(8)点描画調、(9)エアブラシ画調、(10)シルクスクリーン調、(11)刺繍絵調、(12)コラージュ(糊付け)調に画調変換する絵画変換アルゴリズムは記憶されておらず、その種類と優先順序(1)〜(12)のみが記憶されているようにした。これに対し本第3の実施の形態では第1の実施の形態と同様、画像表示装置1のROM12に各画調(1)〜(12)に画調変換する絵画変換アルゴリズムを記憶している。
そして、サムネイルをワンタッチにより指定して画調変換する場合は第1の実施の形態のように画像表示装置1内部で変換処理を行い、サムネイルへダブルタッチして本画像の画像データを画調変換する場合は管理サーバー663に送って管理サーバー663内で画調変換を行う。
これにより、処理の軽いサムネイルの画調変換は端末内で行い、処理の重い本画像の画調変換はサーバー側で行うことによって効率的な作業分担をはかることができる。
詳細なフローチャートは第1または第2の実施の形態と重複するので省略する。
管理サーバー663で変換処理した変換画調画像データは画像表示装置1へ戻しても良いし、画調変換サービス会社660がプリントサービスを行って絵画調のプリントを作成してユーザに郵送してもよい。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態のエフェクトモードにおける画像表示装置1の具体的な動作について説明する。
図19は、本実施形態においてエフェクトモードが設定されているときのCPU11の処理手順を示すフローチャートである。エフェクトモードが設定されているとき、CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムに従いこのフローチャートに示すように処理を実行する。
まず、CPU11は、メモリカード60から表示対象の画像ファイルF1〜F16のサムネイル画像データを読み出す。そして、これらサムネイル画像データに基づき、液晶表示パネル3にサムネイルを表示させる(ステップS301)。したがって、このステップS301での処理により、図20(a)に示すように、液晶表示パネル3には、サムネイル1〜16が一覧表示される。なお、このときCPU11は、液晶表示パネル3の下端隅部に決定ボタン305、ALLボタン306、NEXTボタン307及び変換ボタン308をも表示させる。変換ボタン308は液晶表示パネル3に表示されている画調変換されたサムネイルに対応する本画像を一括して指定されている画調に変換するためのボタンである。
次に、現在液晶表示パネル3に表示されている画像(16枚)のいずれかに対する指定操作としてのワンタッチ(例えば所定時間である1秒以内に1回のタッチ)が検出されたか否かを判断する(ステップS302)。いずれかの画像に対するワンタッチが検出された場合には、当該サムネイルを画調変換する(ステップS304)。このとき、優先順序は、油絵調が「(1)」であることから、当該サムネイルを油絵画調で画調変換処理する。
引き続き、変換した画調変換画像を液晶表示パネル3に表示する(ステップS305)。したがって、図20(a)に示すように、「サムネイル1」〜「サムネイル16」が液晶表示パネル3に表示されている状態で「サムネイル7」にワンタッチすると、同図(b)に示す表示状態に遷移する。これにより、液晶表示パネル3には、「サムネイル7」を除くサムネイル1〜16とともに「サムネイル7」を油絵調で画調変換した「油絵調7」が表示される。
また、NEXTボタン307がタッチされたか否か(ステップS305)、ALLボタン306がタッチされたか否か(ステップS307)、決定ボタン305がタッチされたか否か(ステップS308)、いずれかの画調変換画像にロングタッチ(例えば所定時間以上である2秒以上の継続したタッチ)されたか否か(ステップS312)、変換ボタン308にタッチされたか否か(ステップS314)を判断する。これらボタン305、306、307、308のいずれもタッチされない場合、及びいずれの画調変換画像にもロングタッチされない場合には、ステップS314からステップS302に戻る。
したがって、図20(b)に示す表示状態で、ユーザが「油絵調7」にワンタッチすると、ステップS302の判断がYESとなる。このとき、優先順序は、「(1)油絵調」の次が「(2)水彩画調」であることから、「油絵調7」に対応するサムネイル7が水彩画調で画調変換処理される(ステップS303)。また、この画調変換された変調変換画像が液晶表示パネル3に表示される(ステップS304)。したがって、図20(b)の表示状態か図21(a)の表示状態に遷移し、液晶表示パネル3には、「サムネイル7」を除くサムネイル1〜16とともにサムネイル7を水彩画調で画調変換した「水彩画調7」が「油絵調7」に代わって表示される。
したがって、素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるのみならず、いずれの画像をいずれの画調画像に変換するかを簡単に選択することができる。
サムネイルは160×120画素あれば十分に画調のニュアンスをみることができる。画像表示装置1の液晶表示パネル3の表示画面がより大きく、3行3列表示にすればQVGAサイズ(320×240画素)のサムネイルも可能である。
また、図21(a)に示す表示状態で、ユーザがNEXTボタン307にタッチすると、ステップS105の判断がYESとなる。したがって、CPU11は、ステップS305からステップS306に進んで、液晶表示パネル3に表示されている16枚の画像において、画調変換画像を除く画像(サムネイル)を次のサムネイルに表示変更する。
したがって、液晶表示パネル3は図21(a)の表示状態から同図(b)の表示状態に遷移し、「水彩画調7」を除くサムネイル1〜6、8〜16が次のファイル17〜31から読み出されたサムネイル17〜31に置き換えられて表示される。
よって、NEXTボタン307をタッチすれば、それまでユーザが画調変換を所望して変換させた画調変調画像(「水彩画調7」)はそのまま維持される一方、所望しない他のサムネイルは新たなサムネイルに変更される。これにより、ユーザは所望のサムネイルを所望の画調で変換した後も、更に所望のサムネイルを所望の画調で変換するための操作を継続することができる。
なお、図21(a)(b)においては、NEXTボタン307に対するタッチに応答して、ページ送りすることにより、画調変調画像(「水彩画調7」)以外のサムネイルを全て変更するようにした。しかし、前述のようにページ単位で送らなくても、行単位又は列単位、あるいは単位無く少しずつスクロールしてもよいのであるから、例えば図12(a)の状態で上方向に1行(行単位)送ると、最上行のサムネイル1〜4の行が消滅し、最上行であるサムネイル13〜16の下の行に、サムネイル17〜20が表示された状態となる。
なお、画調変調画像(「水彩画調7」)の行が送られて画面外に移動する際には、当該行において画調変調画像(「水彩画調7」)を除く他のサムネイルのみが消去されることとなる。
また、図21(b)に示す表示状態で、ユーザが「サムネイル24」と「サムネイル27」にワンタッチするとステップS102の判断がYESとなる。したがって、CPU11はステップS302からステップS103に処理を進めてワンタッチが検出されたサムネイルを画調変換する(ステップS304)。このとき、「サムネイル24」と「サムネイル27」に対するワンタッチは、最初のワンタッチであり優先順序は、油絵調が「(1)」であることから、当該サ ムネイルを油絵画調で画調変換処理する。
引き続き、変換した画調変換画像を液晶表示パネル3に表示する(ステップS305)。したがって、図21(b)に示す表示状態から図22(a)に示す表示状態に遷移する。つまり、液晶表示パネル3には、サムネイル17〜22、23、25、26、28〜31、及び「水彩画調7」はそのままで、サムネイル24とサムネイル27を油絵調で画調変換した「油絵調24」と「油絵調27」が、「サムネイル24」と「サムネイル27」とに代わってが表示される。
また、図22(a)に示す表示状態で、ユーザがNEXTボタン307にタッチすると、ステップS105の判断がYESとなる。したがって、CPU11は、ステップS305からステップS306に進んで、液晶表示パネル3に表示されている16枚の画像において、画調変換画像を除く画像(サムネイル)を次のサムネイルに表示変更する。
したがって、液晶表示パネル3は図22(a)の表示状態から同図(b)の表示状態に遷移し、「水彩画調7」、「油絵調24」、「油絵調27」を除くサムネイル17〜22、23、25、26、28〜31に代わって、次の13個のファイル32〜44から読み出されたサムネイル32〜44に置き換えられて表示される。
よって、NEXTボタン307をタッチすれば、それまでユーザが画調変換を所望して変換させた画調変調画像(「水彩画調7」)、「油絵調24」、「油絵調27」)はそのまま維持される一方、所望しない他のサムネイル(サムネイル17〜22、23、25、26、28〜31)は新たなサムネイル(サムネイル32〜44)に変更される。これにより、ユーザは所望のサムネイルを所望の画調で変換した後も、更に所望のサムネイルを所望の画調で変換するための操作を継続することができる。
また、図22(b)に示すように、ユーザが1)「サムネイル32」とその変換画調画像とにワンタッチを計3回
2)「サムネイル33」とその変換画調画像とにワンタッチを計2回
3)「サムネイル35」とその変換画調画像とにワンタッチを計3回
4)「サムネイル42」とその変換画調画像とにワンタッチを計3回
したとする。すると、サムネイルに対するワンタッチが検出される都度、前述したステップS303の処理とステップS304の処理が実行される。
したがって、図22(b)の表示状態から図23(a)の表示状態に遷移し、
1)ワンタッチが計3回された「サムネイル32」は、優先順位「(3)パステル画調」 により「パステル画調32」に変換されて表示され、
2)ワンタッチが計2回された「サムネイル33」は、優先順位「(2)水彩画調」によ り「水彩画調33」に変換されて表示され、
3)ワンタッチが計3回された「サムネイル35」は、優先順位「(3)パステル画調」 により「パステル画調35」に変換されて表示され、
4)ワンタッチが計3回された「サムネイル42」は、優先順位「(3)パステル画調」 により「パステル画調42」に変換されて表示された状態となる。
また、ワンタッチされなかった「サムネイル34」、「サムネイル36」、「サムネイル37」、「水彩画調7」、「サムネイル38」、「油絵調24」、「サムネイル39」、「サムネイル40」、「油絵調27」、「サムネイル41」、「サムネイル43」、「サムネイル44」は従前と同様に表示され続けられる。
また、ユーザが決定ボタン305をタッチすると、ステップS308の判断がYESとなり、CPU11はステップS108からステップS309以降に処理を進める。すなわち、決定ボタン305がタッチされたならば、液晶表示パネル3の画面上に表示されている全画像を含む単一性を有する画像データを生成する(ステップS309)。
したがって、例えば図23(a)の表示状態でユーザが決定ボタン305にタッチしたとすると、全画像は同図(b)に示すように、「パステル画調32」「水彩画調33」「サムネイル34」「パステル画調35」「サムネイル36」「サムネイル37」「水彩画調7」「サムネイル38」「油絵調24」「サムネイル39」「サムネイル40」「油絵調27」「サムネイル41」「パステル画調42」「サムネイル43」「サムネイル44」からなる16枚の画像である。よって、ステップS309では、図23に示すように、これら16枚の画像を表すことのできる単一性を有する画像データD00が生成される。
さらに、CPU11はこの生成した画像データD00をJPEG方式で処理し、圧縮する(ステップS310)。したがって、このステップS310での処理により、前記画像データ「D00」からJPEG形式の画像データ「D00.JPEG」が生成される。そして、この生成されたJPEG形式の画像データをメモリカード60のフォルダBに保存する(ステップS110)。したがって、このステップS310での処理により、メモリカード60のフォルダBには、JPEG形式の画像データ「D00.JPEG」が記憶される。
このフォルダBに記憶された画像データ「D00.JPEG」にあっては、JPEG形式の画像データであることから、メモリカード60を当該画像表示装置1から取り外して、他の画像表示装置等に装着することにより、サムネイル34、36、37、38、39、40、41、43、44及び各変調画像32、33、35、7、24、27、42を再生して表示することができる。したがって、この画像表示装置1で素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるという効果を他の機器でも得ることができる。ここでは、所定の形式としてJPEGを例に取ったが、JPEGに限るものではない。また、画像表示装置1で作成した特殊な形式の画像も、メモリカード経由で他の画像表示装置に表示させることができる。
因みに、他の機器で「D00.JPEG」に基づく画像を表示させても、画像データは1つのJPEG画像であるため、あくまで全体の雰囲気を素早く把握するためのものであってその中の1つの縮小画像を選択することはできない。
また、ALLボタン306がタッチされると、ステップS307の判断がYESとなり、CPU11はステップS307からステップS301に戻って最初からの処理を再度実行する。したがって、ユーザが画調変換を最初からやり直す必要があるとした場合には、ALLボタン306をタッチすることにより、それまでの画調変換を無効にして引き続き最初から画調変換を行うことができる。
また、ユーザが決定ボタン305とALLボタン306、及び変換ボタン308にタッチすることなく、いずれかの画調変換画像にロングタッチしたとすると、ステップS307及びステップS308の判断はNOとなり、かつステップS312の判断がYESとなる。したがって、CPU11はステップS112からステップS313へ進み、当該画調変換された画像に対応するサムネイルに対応する本画像を当該画調で画調変換して表示する。
つまり、図23(a)の状態で、「水彩画調33」にロングタッチしたとすると、「水彩画調33」に対応するサムネイルは「サムネイル33」であり、「サムネイル33」に対応する本画像は「本画像33」ある。したがって、「本画像33」を水彩画調で画調変換した画像データを生成し、この画像データに基づく変換画調画像を表示する。引き続き、本画像を画調変換した画像データを前述と同様に、JPEG処理して(ステップS110)、フォルダBに保存する(S311)。
したがって、前述のようにサムネイルを画調変換した画像により、画像表示装置1で素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるのみならず、見た結果、気に入った画調の画像に対応する本画像を当該画調で変換して観賞し、保存しておくこともできる。
また、ユーザが決定ボタン305とALLボタン306にタッチすることなく、かついずれかの画調変換画像にロングタッチすることなく、変換ボタン308にタッチしたとすると、ステップS307、ステップS308及びステップS312の判断はNOとなり、かつステップS314の判断がYESとなる。したがって、CPU11はステップS314からステップS315へ進み、各画調変換画像のサムネイルに対応する本画像を当該画調で画調変換して、順次表示する。
つまり、図23(a)の状態で、変換ボタンにタッチしたとすると、7個の画調変調画像「パステル画調32」「水彩画調33」「パステル画調35」「水彩画調7」「油絵画調24」「油絵画調27」「パステル画調42」が存在する。そして、
1)「パステル画調32」に対応するサムネイルは「サムネイル32」であり、
2)「水彩画調33」に対応するサムネイルは「サムネイル33」であり、
3)「パステル画調35」に対応するサムネイルは「サムネイル35」であり、
4)「水彩画調7」に対応するサムネイルは「サムネイル7」であり、
5)「油絵画調24」に対応するサムネイルは「サムネイル24」であり、
6)「油絵画調27」に対応するサムネイルは「サムネイル27」であり、
7)「パステル画調42」に対応するサムネイルは「サムネイル42」である。
したがって、
1)「サムネイル32」に対応する「本画像32」をパステル画調で、
2)「サムネイル33」に対応する「本画像33」を水彩画調で、
3)「サムネイル35」に対応する「本画像35」をパステル画調で、
4)「サムネイル7」に対応する「本画像7」を水彩画調で、
5)「サムネイル24」に対応する「本画像24」を油絵画調で、
6)「サムネイル27」に対応する「本画像27」を油絵画調で、
7)「サムネイル42」に対応する「本画像42」をパステル画調で、
各々画調変換した画像データを生成し、この画像データに基づく変換画調画像を順次表示する。引き続き、本画像を画調変換した画像データを前述と同様に、JPEG処理して(ステップS310)、フォルダBに保存する(S311)。
したがって、前述のようにサムネイルを画調変換した画像により、画像表示装置1で素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるのみならず、見た結果、気に入った画調の画像に対応する本画像の全てを当該画調で変換して観賞し、保存しておくこともできる。
実施形態の効果を以下に列挙する。
多数の画像の中から画像を選択して多数の種類の画調に変換する場合に素早く試してみることができる。
多数の画像の中から画像を選択して多数の種類の画調に変換する場合に素早く試して、データ量の大きな本画像の画調変換を実施することができる。
表示画面に表示されている複数の縮小画像を一括して画調変換することができる。
縮小画像で素早く画調変換を確認して、データ量の大きい本画像の画調変換を実施できる。
画像表示装置で素早く所望の画調変換を行った画像を見ることができるという効果を他の機器でも得ることができる。
再度同一の絵画調変換本画像を作成する無用な処理の実行を未然に防止することができる。
多数の画像の中から画像を選択して多数の種類の画調に変換する場合に素早く試してみる表示方法を得ることができる。
表示画面に表示されている複数の縮小画像を一括して画調変換する表示方法を得ることができる。
縮小画像で素早く画調変換を確認して、データ量の大きい本画像の画調変換を実施する方法を得ることができる。
多数の画像の中から画像を選択して多数の種類の画調に変換する場合に素早く試してみることができるプログラムを得ることができる。
縮小画像で素早く画調変換を確認して、データ量の大きい本画像の画調変換を実施できるプログラムを得ることができる。
多数の画像を多数の種類の画調に変換する場合、どの画像を選択してどの画調を選択したらよいかを把握することができる。
ページ送りをするたびに画調変換された縮小画像が集まっていき、画調変換したい画像の選択を容易にする効果がある。
ページ送りをするたびに画調変換された縮小画像が集まっていき、画調変換したい画像の選択を容易にするとともに、表示されている縮小画像全体を一括して画調変換することができる。
データ量の少ない縮小画像の画調変換で素早く変換画調のイメージをとらえながら、データ量の大きい本画像の画調変換を実現することができる。
データ量の少ない縮小画像の画調変換で素早く変換画調のイメージをとらえながら、データ量の大きい本画像の一括画調変換を実現することができる。
画調変換した本画像を保存することができる。
多数の画像を多数の種類の画調に変換する場合、ページ送りのたびに画調変換された縮小画像が集約されていき、どの画像を選択してどの画調を選択したらよいかを把握できる表示方法を得ることができる。
多数の画像を多数の種類の画調に変換する場合、ページ送りのたびに画調変換された縮小画像が集約されていき、どの画像を選択してどの画調を選択したらよいかを把握できるとともに、表示されている縮小画像を一括して画調変換することができる。
多数の画像を多数の種類の画調に変換する場合、ページ送りのたびに画調変換された縮小画像が集約されていき、どの画像を選択してどの画調を選択したらよいかを把握できるプログラムを得ることができる。
多数の画像を多数の種類の画調に変換する場合、変換したい画像の選択と変換したい画調の種類を容易に選択できるプログラムを得ることができる。