JP5024440B2 - インクカートリッジ - Google Patents

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本発明は、文字又は画像等を印刷する記録装置に供給するためのインクを収容するインクカートリッジに関する。
近年、実用化されている文字又は画像等を印刷するインクジェットプリンタは、インクの微小な液滴によって文字又は画像等を形成している。インクジェットプリンタに供給されるインクを収容したインクカートリッジは、プリンタ本体に着脱可能に装着されており、収容したインクを全て使用した場合には、プリンタ本体から脱離して、交換することが可能である。
従来のインクカートリッジ、例えば特許文献1に記載のインクカートリッジにおいては、インクを吸収した多孔質材を収容する多孔質材室と、インクを収容するインク室と、多孔質材室及びインク室を仕切る仕切壁に形成され、多孔質材室及びインク室を連通する連通口と、多孔質材室へ大気を導くための大気導入路と、インク室に収容されたインクをプリンタ本体へ供給するためのインク供給口とを備え、多孔質材に吸収されたインクが連通口を通してインク室に導かれ、インク室からインク供給口を通してプリンタ本体へ導かれる。このとき、多孔質材に吸収されているインクが減少するが、大気導入路から空気が多孔質材室に導入されるため、連続的なインクの供給が確保される。
プリンタ本体に供給されたインクは、プリンタのインク流路を通って、プリンタヘッドに形成された複数の吐出口から印刷用紙へ吐出され、文字又は画像等が形成される。吐出口からインクを吐出する場合には、印刷の品質を良好な状態に保つために、吐出口から吐出されるインクの吐出性能を一定に維持する必要があり、インクの吐出性能を維持するために、多孔質材が有するインクの吸引力によりプリンタヘッド内のインクに背圧が与えられている。吐出口に形成されるインクの液面は、背圧とインクの表面張力とによってメニスカスと呼ばれる適正な凹曲面に形成される。
印刷を行うことで、インクカートリッジ内のインクが減少し、多孔質材室のインクがほぼ消費されると、多孔質材室から連通口を経てインク室へ大気が導入されるようになり、連通口内及びその近傍に空気の気泡が付着することがある。この場合、多孔質材のインク吸引力がプリンタヘッドの吐出口まで伝わらない、即ち背圧が適正に付与されないため、インクの吐出性能が一定に維持できず、印刷の品質が悪化するという問題があった。
このため、特許文献2においては、連通口の形状を非円形状とすることで、連通口が空気の気泡により閉塞されることを防止できるインクカートリッジが提案されている。この構造により、気泡が連通口内に入った場合でも、多孔質材室とインク室とのインクを介して連通状態を確保できるため、背圧をプリンタヘッドの吐出口のインクまで付与することができる。
特開2000−71472号公報 特開2003−11393号公報
しかしながら、特許文献2に記載のインクカートリッジは、連通口と同程度の大きさの気泡が連通口を閉塞することを防止することを目的としたものであった。インクを吸収する多孔質材には、連通口と比較して微小な多数の孔が形成されているため、連通口及びその近傍に微小な気泡が多数付着して連通口を閉塞する可能性があり、微小な気泡が多数付着することについては防止できなかった。このため、微小な気泡が連通口を閉塞し、多孔質材の吸引力が伝わらず、プリンタヘッドの吐出口にて適正な背圧を付与することができないという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、インクを収容するインク室に、プリンタヘッドと共に移動する場合に発生する慣性により、インクを攪拌する手段を備えることで、インク室と多孔質材室とを仕切る仕切壁に形成された連通口に付着した微小な気泡を取り除くことができるインクカートリッジを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、インク室内に遊動可能な遊動部材を収容しておくことで、本体の移動に伴う慣性で遊動部材を遊動することができ、簡単な構成でインク室内のインクを攪拌することができるインクカートリッジを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、インク室の少なくとも一部分が多孔質材室の下に形成してあり、インク室及び多孔質材室を上下に仕切る仕切壁に連通口が形成してある場合に、仕切壁の下に攪拌手段を設けることで、連通口近傍の仕切壁に滞留しやすい気泡を除去することができ、連通口が気泡により閉塞されることを防ぐことができるインクカートリッジを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、攪拌手段が仕切壁と接触しない構成とすることで、攪拌手段により連通口が閉塞される虞がないインクカートリッジを提供することにある。
本発明に係るインクカートリッジは、インクを吸収する多孔質材を収容する多孔質材室と、インクを収容するインク室と、前記多孔質材室及びインク室を仕切る仕切壁に形成され、前記多孔質材室及びインク室を連通する連通口と、前記インク室内のインクをプリンタへ供給するためのインク供給口とを備え、前記プリンタのプリンタヘッドに着脱可能に装着され、前記プリンタヘッドの移動に伴って前記プリンタヘッドと一体的に移動するようにしてあるインクカートリッジにおいて、前記インク室内に、前記カートリッジの移動に伴う慣性により前記連通口に対して相対移動し、前記連通口付近のインクを攪拌する攪拌手段を備え、前記攪拌手段は、前記インク室内に収容された遊動可能な、インクの比重より軽い物質で構成される遊動部材を備え、前記遊動部材を遊動してインクを攪拌し、前記連通口付近の気泡を除去するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、インクを吸収した多孔質材を収容する多孔質材室と、インクを収容するインク室と、多孔質材室及びインク室を仕切る仕切壁に形成された連通口とを備え、インク室内にインクを攪拌する攪拌手段を配する構成とする。プリンタに装着したインクカートリッジが、印刷を行う場合にプリンタヘッドと共に往復動作し、往復動作に伴って発生する慣性力によって、インク室内のインクを攪拌手段が攪拌する。攪拌手段により発生するインクの流れによって、連通口に付着した微小な気泡を取り除き、背圧をプリンタヘッドのインクに確実に伝えるようにする。
また、インク室内に遊動可能な遊動部材を収容しておき、プリンタに装着されたインクカートリッジが、印刷を行う場合にプリンタヘッドと共に往復動作し、往復動作に伴って発生する慣性力によって遊動部材がインク室内で遊動するようにしておき、遊動部材の遊動によりインクを攪拌して連通口付近に付着した微小な気泡を取り除く。
また、本発明に係るインクカートリッジは、前記インク室の少なくとも一部分が、前記プリンタに装着した場合に前記多孔質材室の下に位置するように形成してあり、前記仕切壁は、前記多孔質材室及びインク室を上下に略水平に仕切る水平部分を有し、前記連通口は、前記仕切壁の水平部分に形成してあり、前記攪拌手段は、前記仕切壁の水平部分の下に設けてあることを特徴とする。
この発明においては、インク室の少なくとも一部分が多孔質材室の下に形成してあり、インク室及び多孔質材室を上下に仕切る仕切壁に連通口が形成してある場合、連通口近傍の仕切壁に気泡が滞留しやすいが、仕切壁の下に攪拌手段を設けて気泡を除去し、連通口が気泡により閉塞されることを防ぐ。
また、本発明に係るインクカートリッジは、前記攪拌手段が、前記連通口の近傍に設けられ、前記仕切壁と接触しないようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、攪拌手段が仕切壁と接触しないようにし、プリンタヘッドの移動に伴って攪拌手段が移動した場合に、攪拌手段によって連通口が閉鎖されることを防ぐ。
第1発明による場合は、インクを収容するインク室に、プリンタヘッドと共に移動する場合に発生する慣性により、インクを攪拌する手段を備えることで、インクの攪拌により連通口付近に付着した微小な気泡を取り除くことができるため、気泡により連通口を閉塞することがなく、多孔質材の吸引力、即ち背圧をプリンタヘッドの吐出口のインクに付与することができるので、インクの吐出性能を一定に維持することができ、印刷の品質を良好なものに保つことができる。
また、インク室内に遊動可能な遊動部材を収容しておくことで、本体の移動に伴う慣性で遊動部材を遊動することができ、インク室内のインクの攪拌を簡単な構成で行うことができるため、攪拌手段を少ないコスト増加で実現することができる。また、遊動部材を慣性で遊動させるため、インクカートリッジを装着するプリンタは従来のままで変更を加える必要がない。
第2発明による場合は、インク室の少なくとも一部分が多孔質材室の下に形成してあり、インク室及び多孔質材室を上下に仕切る仕切壁に連通口が形成してある場合に、仕切壁の下に攪拌手段を設けることで、連通口近傍の仕切壁に滞留しやすい気泡を除去することができ、連通口が気泡により閉塞されることを防ぐことができるため、背圧をプリンタヘッドの吐出口のインクに付与することができるので、インクの吐出性能を一定に維持することができ、印刷の品質を良好なものに保つことができる。
第3発明による場合は、攪拌手段が仕切壁と接触しない構成とすることで、攪拌手段によって連通口が閉塞される虞をなくすことができ、プリンタヘッドの吐出口のインクに適正な背圧を付与できなくなる虞をなくすことができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るインクカートリッジが搭載されるプリンタの構成を示す模式図である。図において1は、印刷用紙100に文字又は画像等を印刷するプリンタである。プリンタ1は、インクを収容した複数のインクカートリッジ2、2…を着脱可能に装着し、印刷用紙100へインクを吐出するプリンタヘッド3を有するヘッドユニット4が搭載されたキャリッジ5を備えている。キャリッジ5はインクカートリッジ2、2…及びヘッドユニット4と一体で、印刷用紙100の印刷面と平行に、且つ、印刷用紙100の送り方向と直交する方向に、往復するようにしてある。
キャリッジ5の往復は駆動ユニット6によって行われ、駆動ユニット6は、キャリッジ5を軸長方向に摺動して往復運動可能に支持する棒状のキャリッジ軸9と、キャリッジ軸9と平行に配されたガイド板10と、キャリッジ軸9及びガイド板10の間で、キャリッジ軸9及びガイド板10の両端部に対応する位置にそれぞれ配されたプーリ11、11と、プーリ11、11の間に掛け渡されたベルト13と、一方のプーリ11を回転させるモータ12とを備えている。キャリッジ5はベルト13に固定されており、モータ12を正逆回転させることにより、キャリッジ軸9及びガイド板10に沿って移動するようにしてある。
また、プリンタ1は、キャリッジ5をキャリッジ軸9の一端側へ移動させた場合、プリンタヘッド3と対向する位置に、パージ装置8、キャップ18及びワイパ部材20を備えている。パージ装置8は、プリンタヘッドに形成された図示しない複数の吐出口を覆って当接するパージキャップ14と、パージキャップ14が当接した吐出口からプリンタヘッド3の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引するためのポンプ15と、ポンプ15が吸引した不良インクを貯留するインク貯留部17とを備えている。プリンタヘッド3からパージ装置8によって不良インクを吸引することで、印刷の品質を維持することができる。
ワイパ部材20は、パージ装置8と隣接して配設してあり、キャリッジ5の移動に伴ってプリンタヘッド3の吐出口が形成された面に当接し、吐出口の周囲に付着したインクを拭う。また、キャップ18は、パージ装置8のパージキャップ14と隣接して配設してあり、印刷を行わない場合にプリンタヘッド3を覆い、プリンタヘッド3の乾燥を防止する。
また、プリンタ1は、印刷を行う場合に印刷用紙100を送出するためのローラ7を備えている。ローラ7は、略円柱形状であり、キャリッジ軸9と平行に配設してある。
図2は、本発明の実施の形態1に係るインクカートリッジ2の構成を示す斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態1に係るインクカートリッジ3の正面断面図である。また、図4は、図3のIV−IV線による断面図である。
インクカートリッジ2は、4つの側壁30a、30b、30cおよび30dで囲まれた略直方体の筒体と、筒体の上端及び下端を閉塞する上蓋31及び下蓋32を備えている。筒体の上端面及び下端面は長方形状であり、側壁30a、側壁30b、側壁30c及び側壁30dは透明又は半透明の合成樹脂により形成されている。また、側壁30a及び側壁30bが上端面及び下端面の短辺側の対向する2つの側壁をなし、側壁30c及び側壁30dが長辺側の対向する2つの側壁をなす。
インクカートリッジ2内は複数の仕切壁により複数の空間に区分けされており、インクカートリッジの略中央には、インクを吸収する多孔質材40を収容する多孔質材室34が形成してある。多孔質材室34は、上蓋31によって上部が閉塞され、側壁30cと、側壁30dと、側壁30aに略平行に配された仕切壁33aと、側壁30bに略平行に配された仕切壁33bとの4つの壁で周囲が囲まれ、下蓋32に略平行に配された仕切壁33cによって下部が閉塞された箱状の空間である。なお、多孔質材40は、例えばポリウレタンフォームなどである。
また、多孔質材室34を囲み、側壁30a、下蓋32及び側壁30bに沿って形成してある縦断面略U字型の空間は、多孔質材室34の下面をなす仕切壁33c及び下蓋32の間に配された仕切壁33dによって、2つの縦断面略L字型の空間に仕切られる。この2つの空間の一方であり、側壁30a側の空間がインク室35をなし、他方の空間が大気導入室36をなす。
多孔質材室34の底部をなす仕切壁33cには、多孔質材室34とインク室35とを連通する連通口39が形成してあり、インク室35の底部をなす下蓋32には、インク室35と外部とを連通するインク供給口37が形成されている。また、インク室35の上部をなす上蓋31には、製造時にインクを注入するためのインク注入口42が形成してあり、インク注入口42は外側からシール材45が着設され、インク注入口42を密閉している。
大気導入室36の底部をなす下蓋32には、外部から大気導入室36へ大気を導入するための大気導入口38が形成してある。下蓋32には、大気導入口38の開口を囲んで、大気導入室36側に、筒状の大気導入筒41が突設してあり、大気導入口38から大気導入筒41を通って大気導入室36内に大気が導入されるようにしてある。また、大気導入室36を形成する側壁30b及び仕切壁33bの間には仕切壁33eが配されており、大気導入室36は仕切壁33eによって上下2つの空間に区分けされている。仕切壁33eには貫通孔44が形成してあり、貫通孔44により上下の空間が連通するようにしてある。また、上蓋31には、仕切壁33bの上端を挟んで大気導入室36と多孔質材室34とを連通するための連通路43が形成されている。連通路43は、上蓋31を貫通して形成してあり、上蓋31の外側にシール材46を着設して連通路43を覆い、大気導入室36から連通路43を介して多孔質材室34へ大気を導入するようにしてある。
多孔質材室34の底部をなす仕切壁33cのインク室35側の面には、長手方向のインク室35側の端部近傍に、支軸51が下方へ向けて突設してあり、支軸51は攪拌手段としての長方形板状の揺動部材50を、一端を中心に揺動可能となるように支持している。インクカートリッジ2は、側壁30c及び側壁30dをキャリッジ5の移動方向に対して略垂直にした状態で、且つ、インク供給口37を下向きにした状態でキャリッジ5上に搭載され、揺動部材50は、キャリッジ5の移動方向に対して略垂直方向に延びており、プリンタ1が印刷を行う場合に、キャリッジ5と共にインクカートリッジ2が往復することで生じる慣性力により、キャリッジ5の移動方向に揺動するようにしてある。また、揺動部材50は、仕切壁33cと隙間を開けて略平行に支軸51に支持されており、仕切壁33cに沿って揺動される。また、揺動部材50が慣性力により揺動される場合、揺動部材50の支軸51による支持点と逆側の端部が、仕切壁33cに形成された連通口39の下方を通過するようにしてある。
以上の構成のインクカートリッジにおいて、未使用時には多孔質材室34内の多孔質材40及びインク室35内には、インクが充填された状態にしてある。インクカートリッジ2をキャリッジ5に装着した場合、インク供給口37からヘッドユニット4及びプリンタヘッド3内に形成されたインク流路を介して、プリンタヘッド3に形成された複数の吐出口へインクが供給される。このとき、プリンタヘッド3の吐出口では、多孔質材40の吸引力、即ち背圧が作用し、吐出口に形成されるインクの液面は、背圧とインクの表面張力とによって適正な凹曲面のメニスカスに形成される。
プリンタ1が印刷を行うことによりインクが吐出された場合、大気導入口38から大気導入室36を通って多孔質材室34の上部へ大気が導入される。このため、インクの消費は多孔質材室34内の多孔質材40に吸収されたインクから行われ、多孔質材40のインクがほぼ消費された後、インク室35内のインクが消費される。インク室35内のインクの消費に伴って、大気導入口38から大気導入室36を通って多孔質材室34に導入された大気は、連通口39を通ってインク室35内へ導かれ、インク室35内で気泡となってインク室35の上部へ移動し、インク室35の上部に溜まるようにしてある。
連通口39から大気がインク室35へ導入される場合に、微小な気泡が多数発生して連通口39の周辺に付着する。プリンタ1のキャリッジ5に装着されたインクカートリッジ2は、印刷時にはキャリッジ5と共に往復し、往復により生じる慣性力によって、インク室35内の揺動部材50が揺動する。揺動部材50が揺動することで、インク室35内の連通口39近傍のインクが攪拌され、攪拌により生じるインクの流れによって連通口39の周辺に付着した微小な気泡が取り除かれ、インク室35の上側へ移動する。揺動部材50は、印刷時に常に揺動されるため、連通口39が微小な多数の気泡によって閉塞されることがなく、プリンタヘッド3の吐出口のインクに適正な背圧が常に付与される。
なお、本実施の形態においては、揺動部材50を板状の部材としたが、これに限るものではなく、例えば扇形又は円形等の他の形状であってもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1に係るインクカートリッジにおいては、インクを攪拌する攪拌手段としてインク室35に揺動部材50を設けて、揺動部材50により連通口39を閉塞する微小な気泡を除去する構成としたが、実施の形態2に係るインクカートリッジは、攪拌手段としてキャリッジ5の往復によって生じる慣性力により遊動する遊動部材を設け、遊動部材で微小な気泡を除去する構成である。図5は、本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジ2の正面断面図であり、図6は、図5のVI−VI線による断面図である。また、図7は、本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジの遊動部材の構成を示す斜視図である。
図において60は、インク室35の仕切壁33c及び下蓋32の間の空間に封入された遊動部材である。遊動部材60は、矩形板状のベース部60aと、ベース部60aの一面に形成され、断面が三角形状の複数の突起部60bとを備えた構成であり、インク室35内のインクより比重の軽い物質で構成されている。また、遊動部材60は、インクカートリッジ2の側壁30c及び側壁30dの間の距離よりも十分に小さい幅にしてあり、突起部60bの形成されている側の面が仕切壁33cと対向するように、インク室35内に封入してある。連通口39の形成された仕切壁33cには、遊動部材60がインク室35の連通口39近傍から上部へ移動することを係止する係止壁61が突設してある。係止壁61は、気泡の移動を阻害しないように、側壁30c及び側壁30dの間の距離よりも小さくしてある。
インクカートリッジ2がプリンタ1のキャリッジ5に装着された場合、インク室35内に封入された遊動部材60は、突起部60bを仕切壁33cに当接させて、インク室35内を浮遊する状態となる。プリンタ1が印刷を行うことでキャリッジ5が往復し、往復により生じる慣性力によって遊動部材60はインク室35内を遊動する。遊動部材60の遊動により、インク室35内のインクが攪拌され、攪拌により生じるインクの流れによって連通口39の周辺に付着した微小な気泡が取り除かれ、インク室35の上側へ移動する。連通口39が微小な多数の気泡によって閉塞されることがなく、プリンタヘッド3の吐出口のインクに適正な背圧が常に付与される。
また、遊動部材60は仕切壁33cに突起部60bで当接するようにしてあるため、遊動部材60が仕切壁33cに形成された連通口39を閉塞する虞はない。また、係止壁61を設けたことによって、遊動部材60が確実に連通口39の近傍を遊動するため、連通口39の周囲に付着した気泡を確実に除去することができる。
実施の形態2に係るインクカートリッジのその他の構成は、実施の形態1に係るインクカートリッジの構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態2において示した遊動部材60の形状は一例であって、これに限られるものではない。また、遊動部材60がインク室35内で浮遊する構成を示したが、これに限らず、インク室35内に沈んでいる構成としてもよい。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係るインクカートリッジ2の正面断面図であり、図9は、本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジ2の下蓋32の平面図である。図において70は攪拌手段としての球体であり、球体70はインク室35内に封入され、下蓋32に形成された溝である転動路71に収容してある。また、球体70は、インクよりも比重が大きく、転動路71に収容した状態で連通口39と間隔を開け、連通口39を閉塞しない大きさにしてある。転動路71は、断面が半円状であり、インクカートリッジ2をキャリッジ5に装着した場合に、キャリッジ5が往復する方向と同方向に形成された溝である。転動路71の周囲には周壁72が形成してあり、球体70が転動路71の外へ移動することを防止している。
インクカートリッジ2がプリンタ1のキャリッジ5に装着され、プリンタ1が印刷を行った場合、キャリッジ5が往復し、往復によって生じる慣性力によって、球体70が転動路71に沿って転動する。球体70の転動によって、インク室35内のインクが攪拌され、攪拌により生じるインクの流れによって連通口39の周辺に付着した微小な気泡が取り除かれ、インク室35の上部へ移動する。連通口39が微小な多数の気泡によって閉塞されることがなく、プリンタヘッド3の吐出口のインクに適正な背圧が常に付与される。
実施の形態3に係るインクカートリッジのその他の構成は、実施の形態1に係るインクカートリッジの構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態3に示した転動路71の形状は、一例であってこれに限るものではなく、他の形状であってもよい。
本発明に係るインクカートリッジが搭載されるプリンタの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係るインクカートリッジの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインクカートリッジの正面断面図である。 図3のIV−IV線による断面図である。 本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジの正面断面図である。 図5のVI−VI線による断面図である。 本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジの遊動部材の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るインクカートリッジの正面断面図である。 本発明の実施の形態2に係るインクカートリッジの下蓋の平面図である。
1 プリンタ
2 インクカートリッジ
3 プリンタヘッド
5 キャリッジ
31 上蓋 32 下蓋
33c 仕切壁
34 多孔質材室
35 インク室
36 大気導入室
37 インク供給口
38 大気導入口
39 連通口
40 多孔質材
50 揺動部材
51 支軸
60 遊動部材
70 球体
71 転動路

Claims (3)

  1. インクを吸収する多孔質材を収容する多孔質材室と、インクを収容するインク室と、前記多孔質材室及びインク室を仕切る仕切壁に形成され、前記多孔質材室及びインク室を連通する連通口と、前記インク室内のインクをプリンタへ供給するためのインク供給口とを備え、前記プリンタのプリンタヘッドに着脱可能に装着され、前記プリンタヘッドの移動に伴って前記プリンタヘッドと一体的に移動するようにしてあるインクカートリッジにおいて、
    前記インク室内に、前記カートリッジの移動に伴う慣性により前記連通口に対して相対移動し、前記連通口付近のインクを攪拌する攪拌手段を備え、
    前記攪拌手段は、前記インク室内に収容された遊動可能な、インクの比重より軽い物質で構成される遊動部材を備え、
    前記遊動部材を遊動してインクを攪拌し、前記連通口付近の気泡を除去するようにしてあることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記インク室の少なくとも一部分は、前記プリンタに装着した場合に前記多孔質材室の下に位置するように形成してあり、
    前記仕切壁は、前記多孔質材室及びインク室を上下に略水平に仕切る水平部分を有し、
    前記連通口は、前記仕切壁の水平部分に形成してあり、
    前記攪拌手段は、前記仕切壁の水平部分の下に設けてあることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記攪拌手段は、前記連通口の近傍に設けられ、前記仕切壁と接触しないようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクカートリッジ。
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