JP5023519B2 - 水素化されたポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
1. 芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリレートとの共重合体を触媒存在下、エステル化合物とアルコール化合物との混合溶媒を用いて水素化することを特徴とする水素化されたポリマーの製造方法。
2. 前記混合溶媒の構成割合がエステル化合物100重量部に対してアルコール化合物0.5〜20重量部である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
3. 前記エステル化合物が一般式(1)で示される化合物であって、R1が炭素数1〜6のアルキル基、R2が炭素数1〜4のアルキル基である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
R1COOR2 (1)
4. 前記アルコール化合物が一般式(2)で示される化合物であって、R3が水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
R3CH2OH (2)
5. 前記共重合体の重量平均分子量が10,000〜1,000,000である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
6. 前記共重合体の構成単位のモル比((メタ)アクリレートモノマー/芳香族ビニルモノマー)が0.25〜4である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
7. 前記共重合体がスチレンとメチルメタクリレートとの共重合体である第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
8. 前記触媒がパラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムまたはニッケルである第1項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
9. 前記触媒の担体として、活性炭、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナまたは珪藻土を用いる第8項記載の水素化されたポリマーの製造方法。
10. 第1項〜第9項のいずれかに記載の方法によって得られるポリマー。
11. 3.2mm厚の成型品の全光線透過率が90%以上である第10項記載のポリマー。
12. 第10項または第11項記載のポリマーを含む光学材料組成物。
なお、本明細書においては、「アクリル酸」と「メタクリル酸」を総称して(メタ)アクリル酸といい、「アクリレート」と「メタクリレート」を総称して(メタ)アクリレートという。
R1COOR2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基である)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種の脂肪族エステル化合物が好適である。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸‐n‐ブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸‐n‐プロピル、プロピオン酸‐n‐ブチル、n‐酪酸メチル、イソ酪酸メチル、n‐酪酸‐n‐ブチル、n‐吉草酸メチル、n‐ヘキサン酸メチルなどが用いられるが、特にイソ酪酸メチルが好適に用いられる。
R3CH2OH (2)
(式中、R3は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種の脂肪族アルコール化合物が好適である。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールが用いられるが、特にメタノールやn−プロパノールが好適に用いられる。
(1)核水素化率は水素化反応前後のUVスペクトル測定における260nmの吸収減少率で評価した。
(2)電動射出成形機(ファナック製AUTOSHOT−100B)により、核水素化ポリマーを計量条件、保圧条件を種々変更しながらシリンダ温度260℃で成型した。ヒケのない成型品が安定して得られるようになった後に、50mm×50mm、厚さ3.2mmの平板試験片を金型温度90℃、冷却時間40秒の条件で作製した。この平板試験片について、全光線透過率を日本電色工業製色度・濁度測定器COH−300Aを用いて透過法で測定した。
重量平均分子量17万のMMAとスチレンからなる共重合体(新日鐵化学社製、MS600(MMA/スチレン=6/4モル比))5gをイソ酪酸メチル(以下、IBMと称する)42.75gとn−プロパノール2.25gとの混合溶媒に溶解し、10重量%Pd/C(NEケムキャット製 PEタイプ)0.1gと共に200mlオートクレーブに仕込み、水素圧9MPa、温度200℃の条件にて6時間水素化反応を行なった。反応後は濾過により触媒を除去し、過剰のメタノール中に反応液を滴下してポリマーを回収した。このポリマーの核水素化率は91.8%であり、加熱成型品の全光線透過率は92%であった。
n−プロパノール2.25gをメタノール2.25gに代え、反応時間を24時間とした以外は実施例1と同様に水素化反応を行なった。その結果、核水素化率93.5%、加熱成型品の全光線透過率が92%のポリマーを得た。
n−プロパノール2.25gをn−ブタノール2.25gとした以外は実施例1と同様に水素化反応を行なった。その結果、核水素化率84.3%、加熱成型品の全光線透過率が92%のポリマーを得た。
溶媒をIBM45gのみ、触媒量を0.2gとした以外は実施例1と同様に水素化反応を行なった。その結果、核水素化率97.9%、加熱成型品の全光線透過率が85%のポリマーを得た。
n−プロパノール2.25gをシクロヘキサン2.25gとした以外は実施例1と同様に核水素化反応を行なった。その結果、核水素化率96.0%、加熱成型品の全光線透過率が84%のポリマーを得た。
n−プロパノール2.25gをn−ブチルエーテル2.25gとした以外は実施例1と同様に水素化反応を行なった。その結果、核水素化率90.8%、加熱成型品の全光線透過率が85%のポリマーを得た。
実施例1に記載の共重合体を25g、溶媒を酢酸エチル225gのみとし、10wt%Pd/C(NEケムキャット製 PEタイプ)0.5gと共に500mlオートクレーブに仕込み、水素圧13MPa、温度200℃の条件にて15時間水素化反応を行なった。実施例1と同様の方法によって回収したポリマーの核水素化率は94.6%、加熱成型品の全光線透過率は85%であった。
実施例1に記載の共重合体を10g、溶媒を酢酸メチル90gのみとし、10wt%Pd/C(NEケムキャット製 PEタイプ)0.2gと共に200mlオートクレーブに仕込み、水素圧13MPa、温度200℃の条件にて15時間水素化反応を行なった。実施例1と同様の方法によって回収したポリマーの核水素化率は96.4%、加熱成型品の全光線透過率は84%であった。
混合溶媒の代わりに45gのn−プロパノールを用いた以外は実施例1と同様にして水素化反応を試みた。しかし、MMAとスチレンからなる共重合体はn−プロパノールにほとんど溶解せず、水素化を続行することは困難であった。
Claims (9)
- 芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリレートとの共重合体を触媒存在下、エステル化合
物とアルコール化合物との混合溶媒を用いて水素化することを特徴とする水素化されたポ
リマーの製造方法。 - 前記混合溶媒の構成割合がエステル化合物100重量部に対してアルコール化合物0.
5〜20重量部である請求項1記載の水素化されたポリマーの製造方法。 - 前記エステル化合物が一般式(1)で示される化合物であって、R1が炭素数1〜6の
アルキル基、R2が炭素数1〜4のアルキル基である請求項1記載の水素化されたポリマ
ーの製造方法。
R1COOR2 (1) - 前記アルコール化合物が一般式(2)で示される化合物であって、R3が水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基である請求項1記載の水素化されたポリマーの製造方法。
R3CH2OH (2) - 前記共重合体の重量平均分子量が10,000〜1,000,000である請求項1記
載の水素化されたポリマーの製造方法。 - 前記共重合体の構成単位のモル比((メタ)アクリレートモノマー/芳香族ビニルモノ
マー)が0.25〜4である請求項1記載の水素化されたポリマーの製造方法。 - 前記共重合体がスチレンとメチルメタクリレートとの共重合体である請求項1記載の水
素化されたポリマーの製造方法。 - 前記触媒がパラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムまたはニッケルである請求項1記
載の水素化されたポリマーの製造方法。 - 前記触媒の担体として、活性炭、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナまたは珪藻土を
用いる請求項8記載の水素化されたポリマーの製造方法。
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