JP5023482B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池に関するものである。
液式の始動用鉛蓄電池では、極板面のすべてを浸漬する電解液と、充電時に発生した電池内部のガスを電池外に排出する排気栓を有している。したがって、この排気栓を通して水分が酸素・水素ガスとして電池外に放出されたり、蒸発による水分減少が進行する。このような電解液中の水分減少が進行し、極板面が電解液から露出すると、特に負極板が酸化し、放電性能が急激に低下する。また、負極ストラップも電解液から露出し、大気中の酸素と接触する場合がある。
したがって、電解液面が低下した場合には、補水する必要がある。このような補水作業の手間を省くため、排気栓内部に多孔質フィルタを配置して、電池内部の水蒸気の外部への散逸を抑制したり(例えば特許文献1参照)、迷路状の排気経路を電池蓋内に形成し、排気経路上で水蒸気を凝結させ、電池内部に還流する構造(例えば、特許文献2)が知られている。
特許文献1のように、多孔質フィルタを配置する場合、フィルタの多孔度を下げることにより、蒸発による水分減少を抑制することができるが、一方では、電池外部の塵や埃、あるいは電解液によってフィルタが目詰まりを起こす場合があるため、ある程度以上の多孔度を確保する必要上、水分蒸発の抑制効果には自ずと限界がある。
また、特許文献2のように、蓋に迷路状の排気経路を電池蓋内に形成する方式では、複雑な迷路形状を形成するための別部品やこれを組み立てるための別工程が必要となり、電池の製造コストも高くなるという欠点があった。
これらのいずれの構成を採用するとしても、電池内と電池外は連通しているため、水分の電気分解による減少を抑制することはできない。
一方、正極板と負極板間に電解液を保持するマットセパレータを配置し、電池蓋に制御弁を設けた制御弁式鉛蓄電池では、正極上で発生した酸素を負極上で吸収させることにより、負極上での水素発生を抑制するため、電気分解による水分減少を大幅に抑制すること
ができる。
制御弁式鉛蓄電池では、マットセパレータ中の電解液の正極板及び負極板への円滑な補給が行われるよう、マットセパレータと極板面との密着性を維持するために極板群に20〜40kPa程度の群圧を加える。したがって、このような群圧においても電槽が変形しないよう、電槽の肉厚をより厚く設計するため、電槽樹脂材の使用量も液式のものと比較してより多く必要となる。
また、群圧が加えられていない状態の極板群厚み寸法は電槽内寸よりも大きくならざるを得ないため、極板群を電槽に挿入する際、極板群と電槽内壁間に生じる摩擦力によって、極板が変形し、内部短絡が発生する場合があった。このような極板の変形は、特に1.0〜2.0mm程度の薄型のエキスパンド極板を用いた場合により顕著であり、極板群挿入後、内部短絡検査を行う必要があった。
このように、制御弁式鉛蓄電池では、極板群圧を維持するために、電槽材料コストが増大したり、また、上記したような内部短絡といった工程不良が発生するため、これを検出・排出するための工程が必要となり、液式の鉛蓄電池に比較して、製造コストはどうしても高くならざるを得なかった。また、複数セルで構成されたモノブロック電池では、セル間の群圧ばらつきによっては、群圧の低いセルが優先的に劣化し、劣化したセルによって寿命が律速され、電池としては短寿命となるため、群圧ばらつきにも十分考慮する必要があった。
特開平7−220706号公報 特開平8−22815号公報
本発明は、上記したような液式鉛蓄電池における水分減少によるメンテナンスフリー性の低下という課題と、従来の制御弁式鉛蓄電池における高い製造コストという課題を解決し、水分減少が抑制された鉛蓄電池をより安価に提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、同極性極板同士を接続するためのストラップ、ストラップに接続された極柱や接続体といった接続部材に実質的にアンチモンを含まない鉛もしくは鉛合金を用いた鉛蓄電池において、表裏両面に突起リブを備えた合成樹脂シートで空間部を設けつつ正極板と負極板とを隔離し、かつ電解液面の高さを前記正極板および負極板の極板面上端の高さ以下、極板面下端の高さ以上とし、かつ電池内圧に応じて開閉動作する制御弁を備えた鉛蓄電池を示すものである。
さらに、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の鉛蓄電池において、合成樹脂シートの負極側に形成した突起リブの間隔が5.0mm以下としたことを特徴とする。
前記した本発明の構成によれば、従来の制御弁式鉛蓄電池において用いられたような群圧が不要となるため、肉厚の電槽を用いる必要がなく、また電槽への極板群挿入工程で発生していた極板変形やこれによる内部短絡不良を抑制でき、電池の製造コストをより安価とすることができる。
また制御弁を有し、電池内部で酸素ガスを負極上で吸収する反応が進行するため、電解液中の水分減少を抑制することができる。すなわち、水分減少が抑制された鉛蓄電池をより安価できるという顕著な効果を得ることができる。
本発明による鉛蓄電池の構成を説明する。
図1および図2は本発明による鉛蓄電池101の断面要部を示す図である。
本発明の鉛蓄電池101は電槽102に表裏両面に線状の突起リブ201a,201bの複数をそれぞれを概略平行となるよう設けた合成樹脂シート202で空間部203a,203bを設けつつ正極板103及び負極板104を隔離してなる極板群105が収納されている。
ここで、同極性の極板を集合溶接して形成されたストラップ106、およびストラップ106から導出されるセル間接続のための接続体107、およびストラップに接続された極柱(図示せず)は、Sbを実質上含まない、PbもしくはPb−Sn合金等のPb合金で構成する。なお、SbはPb中の不可避的な不純物として含まれる場合、Sbによる作用、すなわち、自己放電反応の促進あるいは減液量の増大といった現象が現れない程度の量、例えば、50ppm程度以下に制限すべきである。
合成樹脂シート202はセパレータとして機能するため、電解液を透過させ、かつ活物質粒子の透過を抑制するに適切な、数μm以下の微孔を有した素材を用いる。
図2は図1におけるA−A´断面を示す図である。合成樹脂シート202に形成した突起リブ201a,201bによって、正極板103および負極板104と、合成樹脂シート202面との間にそれぞれ空間部203a,203bを有する。
そして、本発明の鉛蓄電池101では、電解液面108を正極板103および負極板104の極板面の上端以下、かつ極板面下端以上の高さで設定される。このような構成により、正極板103上で発生した酸素ガスが電解液に満たされていない空間部203bを通して負極板104に到達し、酸素ガスは負極活物質と反応することにより、酸化鉛を形成する。この酸化鉛は、負極活物質の空孔中に毛細管現象によって存在する電解液中の硫酸と反応することにより、放電生成物と同様の硫酸鉛が生成するため、負極板104上では硫酸鉛の還元反応が進行し、水素ガス発生が抑制される。
正極板103側に形成した突起リブ201aは、合成樹脂シート202面と正極板103面とが面接触することによって発生する合成樹脂シート202の酸化劣化によるピンホールやクラックを抑制する目的で設けられる。
負極板104側に設けられた突起リブ201bは、合成樹脂シート202面と負極板104間に空間部203bを提供し、電解液面108を、極板面上端以下かつ極板面下端以上とすることによって、この空間部203bが電解液に満たされていない状態とすることによって、正極板103上で発生した酸素が負極板104と接触し、吸収されるための経路を提供する。
さらに、本発明では、電池内圧に応じて開閉動作する制御弁110を備える。制御弁110は電池外の大気中に存在する酸素の電池内部への流入を抑制し、負極板104が流入酸素によって酸化されることを抑制する。また、同時に制御弁110は電池内圧が異常上昇して鉛蓄電池101が破裂しないよう、所定の開弁圧で開弁動作が行われる。
上記したような本発明の構成によれば、負極板104とセパレータとしての合成樹脂シート202の間に安定した空間が存在し、かつ電池外部からの酸素流入抑制され、負極板104上での酸素ガス吸収反応が進行するため、減液性能が通常液式電池より向上するという効果を得ることができる。
従来の制御弁式鉛蓄電池では、電解液をマットセパレータに含浸保持し、かつ群圧によりマットセパレータを極板に圧接した構成が用いられてきたが、本発明のように、電解液面を極板面下端〜上端間に設定する、すなわち、極板下部が電解液に浸漬され、かつ極板上部が電解液から露出した状態とし、負極板104上部に酸素ガス移動のための空間部203bを設けることにより、負極板104上部で酸素ガス吸収反応が成立することがわかった。
このような本発明の鉛蓄電池では、従来の制御弁式鉛蓄電池で、必要としていたレベルの群圧は不要となるため、電槽強度を従来の開放液式の電池と同等レベルまで低下することができ、より薄肉化され、軽量化された電槽が適用可能となり、その結果として、電池の製造コストを従来の制御弁式鉛蓄電池に比較してより安価にできる。
なお、負極板104上部は負極活物質自体が有している空孔の毛細管現象により電解液に浸潤した状態となる。また、特に、自動車用鉛蓄電池として用いる場合には、車両走行時の加速度(G)により電解液面108が揺動し、静置時に電解液面108から露出した負極板104上部に適宜電解液が補給されるため、特に好ましい。
本発明において、特に好ましくは、合成樹脂シート202の負極板104側に形成した突起リブ201bの間隔dを5.0mm以下とする。合成樹脂シート202は、電池内部抵抗の増大を考慮して、0.1〜0.35mm程度まで薄肉化されており、容易に曲がり変形し、突起リブ201b間で合成樹脂シート202面と負極板104面とが密着してしまう場合がある。
負極板104および合成樹脂シート202ともに電解液を含んでいるため、一旦、両者が密着すると、容易に剥離しないため、空間部203bが塞がれてしまうため、負極板104上での酸素ガス吸収反応が阻害されてしまう。このような場合は負極板104から水素ガスが発生し、酸素ガスとともに制御弁110を通過して、電池外に放出されるため、電解液中の水分減少が加速的に進行する。
したがって、負極板104面と合成樹脂シート202面との密着を抑制し、より安定した酸素ガス吸収反応を進行させるために、突起リブ201bの間隔dを5.0mm以下に狭く設定することが最も好ましい。
なお、間隔dは、図2に示したような、2本の突起リブ201b間の頂点の内寸とする。突起リブ201bの先端がR形状等により、突起リブ201bの先端部に幅がなく、負極板104とが線接触する場合には、間隔dは突起リブ201bの形成ピッチと一致する。
制御弁110の構造としては、従来から知られている、排気筒111上にキャップ状のゴム弁112を装着し、ゴム弁112の排気筒111からの脱落を抑制するための押さえ板113から構成したキャップ弁タイプの制御弁110や、排気穴にゴムシートを圧接した平弁タイプの制御弁(図示せず)を用いることができる。
電解液面108のレベルは、上方に設定するにしたがい、電池の初期容量は増大するが、ガス吸収反応効率は低下する。またこのレベルを下方に設定するにしたがい、ガス吸収反応効率は高くなるが、電池の初期容量は減少する。したがって、必要するガス吸収反応効率が得られる上限のレベルに電解液面108を設定する。このレベルは用いる活物質の特性によって異なるが、通常は負極板の高さ寸法の10%〜50%が電解液面108から露出したレベルとすることができる。
なお、電解液面108レベルを前記したような適切なレベル以上に設定した場合、ガス吸収反応効率が低いため、電解液中の水分減少が進行し、液面が低下する。その結果、ガス吸収反応効率が上昇し、適切なレベルで安定するため、液面レベルに関しては特に問題ではない。しかしながら、電解液中の硫酸濃度が上昇するため、電池の寿命が低下する可能性があり、このような寿命低下の可能性を排除するため、初期の電解液面108レベルを前記した最適レベル近傍か、硫酸濃度上昇が電池寿命上問題とならない範囲において、最適レベルの若干上部に設定することができる。
また、図1に示した例では、合成樹脂シート202を平板上のものとしているが、U字状あるいは袋状とし、内部にいずれか一方の極板を収納した構造にすることももちろん可能である。
本発明例と比較例の電池を作成し、各電池を定電圧で過充電した際の減液性能を評価した。なお、各電池に共通して用いた正極板は、酸化度75%の酸化鉛粉を硫酸と精製水とで混練し、密度4.40g/cm3のペーストを作成した後、このペーストを上記の数種のPb−Sn1.6%−Ca0.06%合金からなる1.1mm厚の圧延シートをエキスパンド展開して得た格子体に充填して作成したものである。
また、各電池に共通して用いた負極板は、酸化度75%の鉛粉に対し、所定量のリグニンスルフォン酸ナトリウム、カーボン(アセチレンブラック)及び硫酸バリウムを所定量添加して、硫酸と精製水で混練し、密度4.50g/cm3のペーストを作成し、正極板と同様にエキスパンド格子体に充填して作成したものである。
これら正極板および負極板の高さ寸法は100mm、幅寸法は130mmであり、1セル当たり正極板6枚、負極板7枚で構成される極板群を用いて、D26サイズの始動用鉛蓄電池としている。ここで、極板群あたりの化成後の正極活物質量に対する負極活物質量の比率は0.90に設定した。
なお、正極板および負極板をそれぞれ集合溶接するストラップ、セル間接続のための接続体および端子導出のための極柱部品は、すべてSbを20ppm未満とすることによってSbを実質上存在しないまでに制限し、かつ2.5質量%のSnを含み、残部をPbとしたPb−Sn合金を用いた。
本実施例における本発明例および比較例の電池の構成を表1に示す。
Figure 0005023482
表1に示した内容をさらに詳述する。
(1)セパレータ
ガラス繊維としたものは、繊維径0.1μm〜1.0μm程度の極細ガラス繊維を抄紙して得たガラス繊維マットセパレータである。本実施例では、このガラス繊維マットセパレータを、電池1〜4に用いているが、正極板面および負極板面いずれにも突起リブを形成していない平板状のものである。なお、ガラス繊維マットセパレータを用いた電池1〜電池4は、極板群に群圧を19.6kPa加えている。
一方、合成樹脂シートとしたものは、溶媒抽出法によって形成され、主として径1.0μm以下の微孔を有したポリエチレン樹脂シートセパレータであり、シートとしての厚みは0.25mmである。合成樹脂シートの正極板面側には高さ0.5mmの先端部R形状を有した線状の突起リブの複数を10.0mm間隔で上下方向に互いに平行に形成したものである。また、負極側面には、表1に示した高さ、間隔で先端部R形状の線状の突起リブを設けている。なお、突起リブ高さ0mmのものは、突起リブを設けていないことを意味する。この合成樹脂シートをセパレータとして用いた電池5〜電池12は極板群に群圧を加えていない。
(2)電解液面高さ
電解液面高さは、各電池の初期状態における電解液面高さを意味し、高さ100mmの極板に対して、極板上端からさらに上方20mmの位置とするか(極板面はすべて電解液に浸漬状態)、もしくは極板上端から下方30mmの位置(極板面の上部30mmが電解液より露出し、それ以外が電解液に浸漬)とした。
(3)制御弁の有無
表1において制御弁「有」としたものは、開弁圧を8kPa、閉弁圧を4kPaとした制御弁を極板群毎に設けた電池である。制御弁「無」としたものは、制御弁に替えて、注液口に排気栓を装着したものである。排気栓内には電池内の滞留ガスを外部に放出するための排気経路が設けられている。
表1に示した各電池について、以下の条件により定電圧過充電試験を行い、電池の減液特性を評価した。また、あわせて過充電後の5時間率放電容量も計測した。
<試験条件>
試験温度:40℃(電池電槽の上端から20mm下方の位置まで40℃に温度制御され
た水槽に電池を浸漬、外部の気温は25℃)
過充電前の放電:5時間率放電10.2A放電(終止電圧:10.5V)
放電後、10.2A充電(放電量の150%充電)
定電圧充電条件:14.4V×28日間
過充電後の容量確認放電:5時間率放電10.2A放電(終止電圧:10.5V)
減液量測定:定電圧充電前後の電池重量測定により算出する。
上記試験における減液量および過充電後の5時間率放電容量を表2に示した。
Figure 0005023482
表2に示した結果から、電解液面高さが極板上端より20mm上方のものは30mm下方の電池に比較して、減液特性が大である。これは負極板面が電解液に覆われていることにより、ガス吸収反応が行われず、電解液中の水分が酸素水素ガスとして電池外に放出されるためである。
このような電解液中の水分減少は、電解液中の硫酸濃度の上昇を招き、特に正極格子の腐食および正・負活物質中の硫酸鉛蓄積の要因となり、寿命低下するため好ましくない。
一方、電解液面高さを極板上端より30mm下方としたものは、負極板の一部が電解液より露出するため、制御弁無し、すなわち排気栓を用いた電池では、負極板の酸化による容量劣化が著しいため、制御弁の適用が不可欠となる。
セパレータに関しては、ガラス繊維マットセパレータを用いたものは、合成樹脂シートセパレータを用いたものに対して過充電後の容量特性に劣る。これはセパレータ種類による電池内部抵抗の変化によるものと考えられる。
表1の各電池の中でも、合成樹脂シートをセパレータとして用い、合成樹脂シートの負極側の面に突起リブを形成した電池では、優れた減液特性と、良好な容量特性とを両立している。その中でも特に、突起リブの間隔を5.0mm以下とすることにより、極めて優れた減液特性を発揮できる。これは突起リブの間隔を狭くすることにより、合成樹脂シート面と負極板面との間の空間が確実に確保され、結果としてガス吸収反応が安定して進行することによると考えられる。
合成樹脂シートを用いた電池においても、負極側に突起リブを設けない場合、減液性能は著しく低下する。これは負極板面と合成樹脂シート面とが密着することによって、負極板への酸素ガス流通経路が失われるためである。また、同時に、負極板面と電解液との接触も損なわれるため、放電容量の低下が著しく、好ましくない。
本発明によるものは、従来のガラス繊維マットセパレータを用いた制御弁式鉛蓄電池とは異なり、群圧やそのばらつきを考慮する必要がないため、電槽も従来の制御弁式鉛蓄電池に用いていたような、電槽強度を確保するための厚肉電槽を用いる必要がなく、極板やセパレータの厚みばらつきが寿命性能に及ぼす影響を抑制できる。
また製造工程上も、極板群に群圧を加えない状態で電槽への挿入工程が行えるので、挿入がより容易であり、かつ挿入時に極板群変形不良といった工程不良の発生が抑制可能である。
以上のことから、本発明によれば、優れた容量特性と減液特性を有した電池を液式鉛蓄電池なみに安価に提供することができる。
本発明は、始動用鉛蓄電池をはじめとする、様々な鉛蓄電池に好適である。
本発明の鉛蓄電池の要部断面を示す図 本発明の鉛蓄電池の他の要部断面を示す図
符号の説明
101 鉛蓄電池
102 電槽
103 正極板
104 負極板
105 極板群
106 ストラップ
107 接続体
108 電解液面
110 制御弁
111 排気筒
112 ゴム弁
113 押さえ板
201a,201b 突起リブ
202 合成樹脂シート
203a,203b 空間部

Claims (2)

  1. 同極性極板同士を接続するためのストラップ、ストラップに接続された極柱や接続体といった接続部材に実質的にアンチモンを含まない鉛もしくは鉛合金を用いた鉛蓄電池において、
    表裏両面に突起リブを備えた合成樹脂シートで空間部を設けつつ正極板と負極板とを隔離し、かつ電解液面の高さを前記正極板および負極板の極板面上端の高さ以下、極板面下端の高さ以上とし、かつ電池内圧に応じて開閉動作する制御弁を備えた鉛蓄電池。
  2. 前記合成樹脂シートの負極側に形成した突起リブの間隔を5.0mm以下としたことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
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