JP5020657B2 - 非水系電解質二次電池の充電方法およびそれを用いる電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を充電するための方法およびそれを用いる電子機器に関する。
前記のように、非水系電解質二次電池において、負極と正極の間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜から成る耐熱層を有するものが、たとえば特許文献1に記載されている。そのような構造によれば、製造時に、電極から剥がれ落ちた活物質や裁断工程での切り屑などが電極表面に付着しても、その後に内部短絡が発生することが抑制されている。
ここで、リチウムイオン二次電池の典型的な従来技術の充電方法は、たとえば図7に示すようなものである。すなわち、たとえば満充電状態の電池を1時間で放電可能な電流値を1Cとするとき、0.7〜1C程度の電流で、予め定められる充電終了電圧Vf、たとえば4.2VまではCC(定電流)充電を行い、その充電終了電圧Vfとなってからは、その充電終了電圧Vfを維持するように充電電流を減少させてゆくCV(定電圧)充電に切換わるのが標準的である。
特許第3371301号公報
一方、一般のリチウムイオン二次電池が内部抵抗値の温度依存が小さいのに対して、前述のような構造の非水系電解質二次電池では、前記内部抵抗値が温度によって変化することが知見された。そこで、本件発明者は、この特性を利用して、省電力で充電を行う手法を発明した。
本発明の目的は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池において、省電力で充電を行うことができる非水系電解質二次電池の充電方法および電子機器を提供することである。
本発明の非水系電解質二次電池の充電方法は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を充電するための方法において、前記二次電池の少なくとも温度を検出するステップと、検出された温度に対応した二次電池の内部抵抗値を求めるステップと、前記検出された温度と前記内部抵抗値とから、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を予め定める値以下にする充電電流値を最適充電電流値として求めるステップと、求められた前記最適充電電流値の電流を供給するステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックと、前記非水系電解質二次電池を充電するための充電電流供給手段および前記充電電流供給手段の充電電流を制御する充電制御手段とを備えた電子機器において、前記電池パックは、前記二次電池の温度を検出する温度検出手段を備え、前記充電制御手段は、前記温度検出手段から前記二次電池の温度を取得する電池温度取得手段を備え、前記温度取得手段より得られた温度および前記温度に対応した二次電池の内部抵抗値から、過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を予め定める値以下にする充電電流値を最適充電電流値として求めて前記充電電流供給手段に設定することを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえば予め定められる充電終了電圧まではCC(定電流)充電を行い、その充電終了電圧となってからはCV(定電圧)充電に切換わるのが標準であるリチウムイオン電池などの二次電池の充電方法およびそれを用いる電子機器において、省電力な充電を実現するにあたって、本発明では、前記CC領域の充電電流値を、二次電池の温度に応じて変化する最適充電電流値とする。そして、負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池は、温度が高くなる程内部抵抗値が小さくなる特性を有するので、前記最適充電電流値を、検出された実際の二次電池の温度から、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を最小にする充電電流値に設定する。これは、前記の非水系電解質二次電池の特性から、大きな電流を流せば、温度が高くなって内部抵抗値が下がり、より省電力にできるけれども、過温度状態となってPTCなどの保護素子が動作する温度、たとえば80℃以上となると充電が停止し、前記内部抵抗が冷却されてしまい、結果として前記内部抵抗による消費電力が大きくなったり、小さな電流であれば、なかなか温度が上がらず、内部抵抗値も高いままで、これによっても消費電力が大きくなってしまうためである。その後、端子電圧が充電終了電圧となるなどしてCV充電等を行って充電を終了する。
したがって、過温度となることを防止しつつ、内部抵抗による損失を所定値以下に抑制して、省電力で充電を行うことができる。二次電池の劣化によって各温度に対する内部抵抗値が変化しても、同様の傾向を示すので、同様の制御で内部抵抗による損失を所定値以下に抑制することができる。
さらにまた、本発明の非水系電解質二次電池の充電方法では、前記最適充電電流値を求めるステップは、検出された温度が急速充電を休止すべき予め定める休止温度以下であるか否かを判定するステップと、前記温度判定のステップにおいて、検出された温度が前記休止温度以下であるときに行われ、一定間隔で検出された温度から、充電に伴う温度上昇率を算出するステップと、算出された温度上昇率が予め定める値以下であるか否かを判定するステップと、前記温度上昇率判定のステップにおいて、温度上昇率が予め定める値以下であるときに、前記検出された温度に対応した内部抵抗値Rを求めるステップと、求められた内部抵抗値Rから、該内部抵抗値Rによる損失を一定値Wrにするような充電電流値Iを、I=(Wr/R)1/2から求めるステップとを備えて成り、前記温度を検出するステップと、上記のような最適充電電流値を求めるステップと、前記最適充電電流値で充電を行うステップとを予め定める周期で繰返し行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、前記温度判定のステップおよび温度上昇率の判定のステップを行うことで、前記のように充電電流を流しても過温度とならないように抑えることができ、前記最適充電電流値の更新のステップを行うことで、内部抵抗による損失を所定値以下に抑制することができる。こうして、前記のような充電電流を流しても過温度とならないレベルで内部抵抗による損失を所定値以下に抑制することができる充電電流値を最適充電電流値として求めることができる。
また、本発明の非水系電解質二次電池の充電方法は、前記二次電池の端子電圧を検出するステップと、前記二次電池の劣化度を判定するステップと、検出された端子電圧および劣化度に対応して前記内部抵抗値Rを補正するステップとをさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、二次電池の製造からの時間経過、充放電回数、充放電容量などの積算値、或いは実際にOCV(開放回路電圧),CCV(閉回路電圧)を測ってみるなどして求めた二次電池の劣化度に、測定された端子電圧から、前記内部抵抗値Rを補正する。
したがって、より高精度に低損失化を図ることができる。
本発明の非水系電解質二次電池の急速充電方法およびそれを用いる電子機器は、以上のように、CC−CV充電が標準であるリチウムイオン電池などの二次電池を充電するにあたって、二次電池に負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を用いる場合、該二次電池は温度が高くなる程内部抵抗値が小さくなる特性を有するので、前記CC領域の充電電流値を、二次電池の温度から、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を最小にする充電電流値に設定する。
それゆえ、過温度となることを防止しつつ、内部抵抗による損失を所定値以下に抑制して、省電力で充電を行うことができる。
さらにまた、本発明の非水系電解質二次電池の急速充電方法は、以上のように、前記最適充電電流値を、検出された温度が急速充電を休止すべき温度以下であり、かつ充電に伴う温度上昇率が予め定める値以下であるときに求めるようにし、前記検出された温度に対応した内部抵抗値Rから、該内部抵抗値Rによる損失を一定値Wrにするような充電電流値Iを、I=(Wr/R)1/2から求める動作を繰返し行って求める。
それゆえ、前記温度判定および温度上昇率の判定を行うことで、充電電流を流しても過温度とならないように抑えることができ、前記最適充電電流値の更新のステップを行うことで、内部抵抗による損失を所定値以下に抑制することができる。こうして、前記のような充電電流を流しても過温度とならないレベルで内部抵抗による損失を所定値以下に抑制することができる充電電流値を最適充電電流値として求めることができる。
また、本発明の非水系電解質二次電池の急速充電方法は、以上のように、二次電池の製造からの時間経過、充放電回数、充放電容量などの積算値、或いは実際にOCV,CCVを測ってみるなどして求めた二次電池の劣化度に、測定された端子電圧から、前記内部抵抗値Rを補正する。
それゆえ、より高精度に低損失化を図ることができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の第1の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。この電子機器は、電池パック1に、それを充電する充電器2および図示しない負荷機器を備えて構成される。電池パック1は、図1では充電器2から充電が行われるけれども、該電池パック1が前記負荷機器に装着されて、負荷機器を通して充電が行われてもよい。電池パック1および充電器2は、給電を行う直流ハイ側の端子T11,T21と、通信信号の端子T12,T22と、給電および通信信号のためのGND端子T13,T23とによって相互に接続される。前記負荷機器が設けられる場合も、同様の端子が設けられる。
前記電池パック1内で、前記の端子T11から延びる直流ハイ側の充放電経路11には、充電用と放電用とで、相互に導電形式が異なるFET12,13が介在されており、その充放電経路11が二次電池14のハイ側端子に接続される。前記二次電池14のロー側端子は、直流ロー側の充放電経路15を介して前記GND端子T13に接続され、この充放電経路15には、充電電流および放電電流を電圧値に変換する電流検出抵抗16が介在されている。
前記二次電池14は、1または複数のセルが直並列に接続されて成る。この二次電池14は、前記特許文献1で示されるような負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜から成る耐熱層を有するものである。前記無機酸化物フィラーは、粒径が0.1μm〜50μmの範囲にあるアルミナ粉末またはSiO粉末(シリカ)より選ばれる。また、前記多孔性保護膜の厚みは、0.1μm〜200μmに設定され、該多孔性保護膜は、前記樹脂結着剤と前記無機酸化物フィラーとを含む微粒子スラリーが、前記負極または正極の表面の少なくとも一方に塗布されて成る。このような二次電池を用いることで、万が一、過充電状態となって金属リチウムが樹木状に析出することがあっても、前記耐熱層によって、それが負極と正極との間を短絡してしまうことを防止することができる。
前記二次電池14のセル温度は温度センサ17によって検出され、制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。また、前記各セルの端子間電圧は電圧検出回路20によって読取られ、前記制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。さらにまた、前記電流検出抵抗16によって検出された電流値も、前記制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。前記アナログ/デジタル変換器19は、各入力値をデジタル値に変換して、充電制御判定部21へ出力する。
充電制御判定部21は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路などを備えて成り、前記アナログ/デジタル変換器19からの各入力値に応答して、残量(SOC)を演算するとともに、通信部22から端子T12,T22;T13,T23を介して充電器2へ、前記各セル温度の異常の有無、および充電器2に要求する充電電圧値および電流値を送信する。充電制御判定部21は、正常に充放電が行われているときには、前記FET12,13をONして充放電を可能にし、異常が検出されるとOFFして充放電を不可とする。
充電器2では、前記の温度や異常の有無および要求の充電電圧値および電流値を制御IC30の通信部32で受信し、充電制御部31が充電電流供給回路33を制御して、その電圧値および電流値で充電電流を供給させる。充電電流供給回路33は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、入力電圧を、任意の電圧値および電流値に変換して、端子T21,T11;T23,T13を介して、充放電経路11,15へ供給する。
上述のように構成される電子機器において、注目すべきは、本実施の形態では、設定手段であり、充電制御手段である前記充電制御部31は、二次電池14に充電を行うにあたって、電池温度取得手段である通信部32,22を介して、温度センサ17によって検出されたセル温度を受信し、たとえば図2で示すように、温度Tが高くなる程、小さくなる二次電池14の内部抵抗値から、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を予め定める値以下(以下の例では一定値Wr)、にする充電電流値を最適充電電流値として求め、充電制御手段である前記充電電流供給回路33に設定し、求められた前記最適充電電流値の電流を二次電池14へ供給させることである。すなわち、図3で示すように、従来のCC(定電流)充電の領域に、前記損失を一定値Wrにする充電電流値で充電を行うVC(可変電流)充電の領域を新たに含めることである。図3の例では、前記VC充電領域では、充電による温度上昇に伴って内部抵抗値Rが下がり、充電電流およびセル電圧も一様に増加している。前記図7と同様に、図3(a)はセル電圧の変化を示すグラフであり、図3(b)は充電電流の変化を示すグラフである。なお、図3では、図面の簡単化のために、前記損失が一定値Wrになるように充電電流を増加するVC充電領域に続いて、セル温度が或る程度上昇し、その充電電流値を維持するCC充電領域に移っているけれども、セル温度の変化によって、これら2つの充電領域は、適宜頻繁に切り替わることもある。
図4は、前記充電制御部31によるそのような充電動作を詳しく説明するためのフローチャートである。前記充電制御部31は、ステップS1で、電池パック1側の充電制御判定部21から、充電電圧Vrおよび電流Irの許可があるまで待機し、該充電器2に電池パック1が装着され、前記充電電圧Vrおよび電流Irの許可を受信すると、以後、その許可の範囲で充電を行う。許可電流Ir以上の充電電流が流れたときには、前記充電制御判定部21が充電制御部31にアラームを送りつつ、FET12,13をOFFする。
先ず、ステップS2以降の処理に移って充電動作を開始する。なお、充電開始時点での電池パック1の許可電圧Vrは、前記充電終了電圧Vf、たとえば4.2Vであり、許可電流Irは、最大電流Imax、たとえば1Cである。
ステップS2では、電池パック1がCV充電の領域に移ったか否かが判断され、そうでない場合にはステップS3以降の処理に移り、前記VCまたはCC充電領域で、以下に示す本実施の形態の低損失充電動作を行い、そうである場合にはステップS11以降の処理に移り、前記CV充電領域で、従来通りの充電動作を行う。なお、CV充電の領域に移ったことは、出力する充電電圧が前記許可電圧Vrに達したことから判定することができる。
ステップS3では、電池パック1からセル温度Tのデータを受信・記憶し、ステップS4では、受信されたセル温度Tが急速充電を休止すべき予め定める休止温度Tth1以下であるか否かが判定され、そうであるときにはステップS5以降の処理に移って急速充電を行う。ステップS5では、記憶しているセル温度Tのデータから、予め定める時間Δtだけ以前のデータとの差分、すなわち温度上昇率ΔT/Δtが算出され、ステップS6では、その算出された温度上昇率ΔT/Δtが予め定める値Tth2以下であるか否かが判定され、値Tth2以下であると、ステップS7に移る。
ステップS7では、前記ステップS3で受信された温度Tのデータから、前記図2のようにして予めテーブルに格納されている内部抵抗値Rの対応するデータが読出され、ステップS8では、求められた内部抵抗値Rから、該内部抵抗値Rによる損失を前記一定値Wrにするような充電電流値Iが、
Wr=I
の関係から、
I=(Wr/R)1/2
によって求められる。
こうして、充電開始当初はセル温度が低く、充電電流値Iが増大されて前記ステップS3に戻る。これに対して、前記ステップS6において温度上昇率ΔT/Δtが値Tth2を超えているときには、ステップS9で予め定める時間だけ待機した後に、前記ステップS3に戻る。
したがって、ステップS8からステップS3に戻るとVC充電を行うことになり、ステップS9からステップS3に戻るとCC充電を行うことになる。こうして、ステップS3〜S8の処理を繰返すことで、充電電流値Iは、前記のような過温度とならずに損失を一定値Wrにする最適充電電流値とすることができる。
一方、前記ステップS3でCV充電に移ると、ステップS11で、供給している充電電圧Vが電池パック1からの許可電圧Vrより高いか判定を行い、高い場合にはステップS12で充電電流値Iから予め定める減分ΔI1を減算して充電電流値Iを減少させる。その後、ステップS13で、減少された充電電流値Iが充電電流の供給を停止すべき0に限りなく近い予め定める値Istp、たとえば10mAまで減少したか否かが判断され、減少しているときには充電制御部31は満充電であると判定し、ステップS14で、充電電流Iの供給を停止するとともに、インジケータなどがある場合には、満充電表示を行い、処理を終了する。前記ステップS13において、I=Istpでない場合、すなわち充電電流の許可がまだある場合には前記ステップS11に戻る。
また、前記ステップS4において、受信されたセル温度Tが休止温度Tth1を超えているときには、さらにステップS18において、充電電流値Iを下げるべき過温度状態と判定する過温度Tth3以上であるか否かが判断され、過温度Tth3になっていない場合には前記ステップS3に戻って現在の充電電流値Iが維持され、過温度Tth3になっている場合にはステップS19で、現在の充電電流値Iから前記増分ΔIを減算して緊急に充電電流値Iを減少させた後、前記ステップS2に戻る。
このように構成することで、二次電池14が前記のように負極と正極との間に耐熱層を有し、温度が高くなる程内部抵抗値Rが小さくなる特性を有する非水系電解質二次電池から成る場合に、内部抵抗による損失を一定値Wrに抑制することができ、低損失化を図ることができる。したがって、負荷機器としては、たとえば携帯電話の端末装置であり、充電器2としては、通常の商用電源や自動車のアクセサリ電源を用いるのではなく、携帯型の燃料電池などのように、限られた容量の電源から充電を行うものに特に好適に実施することができる。またそのような用途の場合、電池切れから、直ぐに使いたいという要望が生じる可能性もあり、上述のような内部抵抗による損失を一定値Wrに抑制できるVC充電と、内部抵抗による損失に拘わらず、大きな電流で充電する従来のCC充電とを選択できるようにしてもよい。
また、前記最適充電電流値を、検出された温度Tが急速充電を休止すべき温度Tth1以下であり、かつ充電に伴う温度上昇率ΔT/Δtが予め定める値Tth2以下であるときに求めるので、充電電流を流してもPTCなどの保護素子が動作する過温度状態とならないように抑えることができる。
なお、二次電池14の劣化によって各温度に対する内部抵抗値Rが変化しても、同様の傾向を示すので、前記図4の制御をそのまま使用することができる。また、上述の説明では、温度Tのデータから内部抵抗値Rをテーブルから求めているけれども、必要なデータポイントのデータが無ければ、適宜補間演算などによって求めたり、或いは予め係数等が定められた数式などから逐次計算によって求められたりしてもよい。また、充電電流値Iは内部抵抗値Rから計算によって求められているけれども、予めテーブルに格納されていてもよく、その場合、所定範囲の内部抵抗値には1つの充電電流値で対応するようになっていてもよい。
なお、本実施の形態は電池パック1側にアナログ/デジタル変換器19を実装し、通信部22,32を介して充電器2側の充電制御部31へ電池温度や電池電圧の情報を送付しているが、充電制御部31にアナログ/デジタル変換器を実装し、直接読み取ってもよい。また、本実施の形態は電池パック1とは別に充電制御部31を設けているが、電池パック1と充電制御部32とを一体とした充電制御機能搭載の電池パックとしてもよい。
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の第2の形態に係る電子機器における充電動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態には、前述の図1で示す電子機器の構成を用いることができ、この図5の処理において、前述の図4の処理に類似し、対応する部分には同一のステップ番号付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、前記内部抵抗値Rは、前記セル温度Tだけでなく、端子電圧V1および二次電池14の実容量Wを考慮して決定されることである。前記内部抵抗値Rは、前記図2で示すように、温度が高くなる程、小さくなるだけでなく、図6で示すように、SOC(State of Charge)によって変化する。また、前記内部抵抗値Rは、充放電の繰返しによって劣化が進むと、高くなる。
そこで、前記充電制御部31は、ステップS7’での内部抵抗値Rの読出しの前に、ステップS21で充電制御判定部21が積算しているSOC(=端子電圧)のデータ、および充電制御判定部21が管理している充放電の繰返しによって減少した実容量(満充電状態でのAh)W(=劣化度)のデータも取込む。そして、ステップS7’では、前記温度Tに、それらのデータをパラメータとして予め格納されたテーブルを読出したり、或いはそれらのデータの一方をパラメータとして対応するテーブルを読出した後、他方のパラメータで読出した値を補正するなどして、前記内部抵抗値Rを求める。
このように二次電池14の製造からの時間経過、充放電回数、充放電容量などの積算値、或いは実際にOCV,CCVを測ってみるなどして求めた二次電池の劣化度に、測定された端子電圧V1から、前記内部抵抗値Rを補正することで、より高精度に低損失化を図ることができる。
ここで、特開平9−129270号公報には、半導体スイッチやリレーなどの直列の付随回路による充電不足や充電時間が長引くことを防止するために、電圧・電流から実際の端子電圧を推定することが示されているが、満充電にするためのものである。また、特開2000−152509号公報等には、充放電制御のための検出回路を低損失にすることが示されている。さらにまた、特開2002−199604号公報には、規格外の大きな電源が接続されたときに充電回路の内部抵抗を増加させることで加熱を防止する(低損失)ことが示されている。しかしながら、いずれの先行技術も、本発明のような二次電池の内部抵抗による損失に対応したものではない。
CC−CV充電が標準であるリチウムイオン電池などの二次電池を充電するにあたって、二次電池に負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を用いる場合、該二次電池は温度が高くなる程内部抵抗値が小さくなる特性を有することから、検出された温度に対応した二次電池の内部抵抗値から、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を所定値以下にする最適充電電流値に設定することで、過温度となることを防止しつつ、充電に伴う損失を抑制することができ、前記の耐熱層を有する非水系電解質二次電池の急速充電に好適である。
本発明の実施の第1の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。 負極と正極との間に樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜から成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池の温度変化に対する内部抵抗値の変化を説明するためのグラフである。 本発明の実施の第1の形態に係る充電方法を説明するためのグラフである。 本発明の実施の第1の形態に係る電子機器における充電動作を詳しく説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の第2の形態に係る電子機器における充電動作を詳しく説明するためのフローチャートである。 SOC変化に対する内部抵抗値の変化を示すグラフである。 典型的な従来技術の充電方法を説明するためのグラフである。
符号の説明
1 電池パック
2 充電器
11,15 充放電経路
12,13 FET
14 二次電池
16 電流検出抵抗
17 温度センサ
18,30 制御IC
19 アナログ/デジタル変換器
20 電圧検出回路
21 充電制御判定部
22,32 通信部
31 充電制御部
33 充電電流供給回路

Claims (4)

  1. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を充電するための方法において、
    前記二次電池の少なくとも温度を検出するステップと、
    検出された温度に対応した二次電池の内部抵抗値を求めるステップと、
    前記検出された温度と前記内部抵抗値とから、充電電流を流しても過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を予め定める値以下にする充電電流値を最適充電電流値として求めるステップと、
    求められた前記最適充電電流値の電流を供給するステップとを含むことを特徴とする非水系電解質二次電池の充電方法。
  2. 前記最適充電電流値を求めるステップは、
    検出された温度が急速充電を休止すべき予め定める休止温度以下であるか否かを判定するステップと、
    前記温度判定のステップにおいて、検出された温度が前記休止温度以下であるときに行われ、一定間隔で検出された温度から、充電に伴う温度上昇率を算出するステップと、
    算出された温度上昇率が予め定める値以下であるか否かを判定するステップと、
    前記温度上昇率判定のステップにおいて、温度上昇率が予め定める値以下であるときに、前記検出された温度に対応した内部抵抗値Rを求めるステップと、
    求められた内部抵抗値Rから、該内部抵抗値Rによる損失を一定値Wrにするような充電電流値Iを、
    I=(Wr/R)1/2
    から求めるステップとを備えて成り、
    前記温度を検出するステップと、上記のような最適充電電流値を求めるステップと、前記最適充電電流値で充電を行うステップとを予め定める周期で繰返し行うことを特徴とする請求項1記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  3. 前記二次電池の端子電圧を検出するステップと、
    前記二次電池の劣化度を判定するステップと、
    検出された端子電圧および劣化度に対応して前記内部抵抗値Rを補正するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  4. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックと、前記非水系電解質二次電池を充電するための充電電流供給手段および前記充電電流供給手段の充電電流を制御する充電制御手段とを備えた電子機器において、
    前記電池パックは、前記二次電池の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記充電制御手段は、前記温度検出手段から前記二次電池の温度を取得する電池温度取得手段を備え、前記温度取得手段より得られた温度および前記温度に対応した二次電池の内部抵抗値から、過温度とならないレベルで、前記内部抵抗による損失を予め定める値以下にする充電電流値を最適充電電流値として求めて前記充電電流供給手段に設定することを特徴とする電子機器。
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