JP2013254586A - 内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システム。 - Google Patents

内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システム。 Download PDF

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Abstract

【課題】内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システムを提供する。
【解決手段】二次電池11に流れる電流を電池電流Icとして検出する電流検出部411と、二次電池11へ充電用の電圧及び電流を供給する充電部21によって一定の基準電圧が二次電池11へ供給される定電圧充電の実行中に、電池電流Icが増加した場合、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する判定部413とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の充電中において二次電池の内部短絡を検出する内部短絡検出回路、並びにこの内部短絡検出回路を備えた充電装置、電池パック、及び電池電源システムに関する。
負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜を耐熱層として備える非水電解質二次電池が、特許文献1に記載されている。このような耐熱層を有する二次電池は、例えば製造時に、電極から剥がれ落ちた活物質や裁断工程での切り屑などが電極表面に付着しても、その後に内部短絡が発生するおそれが低減される。また、このような耐熱層を有する二次電池は、例え内部短絡が発生しても、内部短絡の拡大が防止される。
しかしながら、このような耐熱層を有する二次電池において内部短絡が発生した場合、短絡部分は局所的な狭い範囲に留まる。そのため、内部短絡が発生しても二次電池の端子電圧は急激に低下することがなく、二次電池の端子電圧に基づき内部短絡を検出することが困難であるという、不都合があった。
また、正極材料としてオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いた二次電池も知られている。しかしながら、正極材料としてオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いた二次電池は、正極の面抵抗が大きいため、内部短絡が生じた場合であっても、正極の抵抗によって短絡電流が制限される。またリチウムイオンの拡散速度も極めて遅い。その結果、内部短絡が生じた場合であっても、二次電池の端子電圧は急激に低下することがなく、二次電池の端子電圧に基づき内部短絡を検出することが困難であるという、不都合があった。
そこで、上述のような内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡を検出する方法として、以下の技術が知られている。
すなわち、二次電池を定電圧充電した場合、徐々に充電電流が減少していくことを利用して、二次電池を一定時間定電圧充電した前後での充電電流の減少量が、正常な二次電池の場合に予測される充電電流の減少量より少なかった場合に内部短絡が生じていると判定する発明が知られている(例えば特許文献2)。
特開2007−109633号公報 特開2009−32506号公報
しかしながら、二次電池を定電圧充電することにより流れる充電電流は、徐々にわずかずつしか減少しないため、内部短絡が発生した後、二次電池を定電圧充電することによる充電電流の減少量が、二次電池の特性ばらつきや電流の測定誤差等と明確に区別できる程度に充分大きくなるのに長い時間が必要となる。そのため、特許文献2に記載の技術では、二次電池の内部短絡が発生してから、内部短絡を検出するまでの時間が長くなるという、不都合があった。
本発明の目的は、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システムを提供することを目的とする。
本発明に係る内部短絡検出回路は、二次電池に流れる電流を電池電流として検出する電流検出部と、前記二次電池へ充電用の電圧及び電流を供給する充電部によって予め設定された一定の基準電圧が前記二次電池へ供給される定電圧充電の実行中に、前記電池電流が増加した場合、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定する判定部とを備える。
二次電池を定電圧充電すると、通常は二次電池に流れる電池電流が徐々に減少する。ところが、二次電池を定電圧充電している期間中に、二次電池に内部短絡が発生すると、短絡が発生した直後に二次電池に流れる電流が急激に増加する。この性質は、背景技術に記載されているような、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池であっても同様である。そこで、この構成によれば、判定部によって、二次電池へ供給される定電圧充電の実行中に、電池電流が増加した場合、二次電池に内部短絡が発生したと判定される。この場合、内部短絡が生じた直後の急激な電池電流の増加に基づき、内部短絡の発生を検出することができるので、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
また、前記判定部は、前記定電圧充電の実行中における前記電池電流の増加量が、予め設定された判定値を超えた場合、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定することが好ましい。
二次電池を定電圧充電すると、通常は二次電池に流れる電池電流は徐々に減少し、原理的には増加することはない。しかしながら、実際には、定電圧充電時における充電電圧の安定性や、電流検出部による電流検出誤差などの影響で、内部短絡が発生していないにもかかわらず、電流検出部により検出された電池電流の値が増加する場合がある。そこで、この構成によれば、判定部は、定電圧充電の実行中における電池電流の増加量が、予め設定された判定値を超えなければ、二次電池に内部短絡が発生したと判定しないので、上述のような充電電圧の安定性や電流検出誤差などの影響により、誤って内部短絡が発生したと判定するおそれが低減される。
また、前記二次電池の端子電圧を電池電圧として検出する電圧検出部と、前記充電部によって前記二次電池へ予め設定された一定の基準電流を供給させる定電流充電を実行し、前記定電流充電の実行中に、前記電圧検出部によって検出された電池電圧が前記基準電圧以上になったとき、前記定電流充電を終了し、且つ前記充電部によって前記二次電池へ前記基準電圧を供給させることによって前記定電圧充電を開始する充電制御部とを備え、前記充電制御部は、前記定電圧充電の実行中において、前記充電部によって前記二次電池に供給される電流を前記基準電流以下に制限し、前記判定部は、さらに、前記定電圧充電の実行中において前記電池電流が前記基準電流以上になったとき、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定することが好ましい。
この構成によれば、充電制御部は、充電電流を一定の基準電流とする定電流充電を実行した後に充電電圧を一定の基準電圧とする定電圧充電を実行する。また、充電制御部は、定電圧充電の実行中であっても、二次電池に供給される電流を基準電流以下に制限することによって、過電流による二次電池の劣化を低減する。この場合、定電圧充電の開始直後、電池電流が基準電流−判定値を下回る前に内部短絡が発生すると、内部短絡に伴う電池電流の増加量は、判定値を超えることがない。そのため、電池電流の増加量が判定値を超えるか否かのみに基づいて内部短絡の有無を判定すると、内部短絡を検出できない場合がある。そこで、判定部は、さらに、定電圧充電の実行中において電池電流が基準電流以上になったときにも、二次電池に内部短絡が発生したと判定することによって、内部短絡の発生を検出する確実性を向上することができる。
また、前記二次電池の正極及び負極のうち少なくとも一方の極板の面抵抗は、4Ω・cm以上であることが好ましい。
二次電池の正極及び負極のうち少なくとも一方の極板の面抵抗は、4Ω・cm以上である二次電池は、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない。本発明に係る内部短絡検出回路は、このような二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮することが容易である。
また、前記二次電池は、正極と負極との間に、耐熱性を有する耐熱層を有する非水電解質二次電池であってもよい。
正極と負極との間に耐熱性を有する耐熱層を有する非水電解質二次電池は、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない。本発明に係る内部短絡検出回路は、このような二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮することが容易である。
また、本発明に係る電池電源システムは、前記二次電池と、前記二次電池と接続された負荷回路と、前記二次電池から前記負荷回路へ流れる電流を負荷電流として検出する負荷電流検出部とを含む電気機器と、上述の内部短絡検出回路と、前記充電部と、前記充電部から前記二次電池及び前記負荷回路へ供給される電流を供給電流として検出する供給電流検出部とを含む充電装置とを含み、前記電流検出部は、前記供給電流と前記負荷電流との差を、前記電池電流として取得する。
二次電池と負荷回路とを含む電気機器と、充電装置とが分離可能な電池電源システムにおいて、電気機器は、負荷回路に流れる電流を管理する必要から、二次電池から前記負荷回路へ流れる電流を負荷電流として検出する負荷電流検出部を備えている。一方、充電装置は、二次電池の充電を制御する必要から、充電装置から電気機器へ流れる供給電流を検出する供給電流検出部を備えている。しかしながら、電気機器には、二次電池と負荷回路とが含まれているため、充電装置から電気機器へ供給された供給電流は、二次電池及び負荷回路に流れることになる。そのため、供給電流検出部により検出された供給電流は、二次電池に流れる電池電流と一致しない。そこで、電流検出部が、供給電流検出部により検出された供給電流と負荷電流検出部により検出された負荷電流との差を、電池電流として取得することによって、電流検出部は、二次電池に流れる電流を電池電流として検出することが可能となる。その結果、判定部は、電池電流に基づき内部短絡の発生の有無を判定することが可能となる。
また、本発明に係る電池電源システムは、上述の内部短絡検出回路と、前記二次電池と、前記充電部とを含む。
この構成によれば、内部短絡検出回路と、二次電池と、充電部とを含んだ電池電源システムにおいて、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
また、本発明に係る充電装置は、上述の内部短絡検出回路と、前記充電部とを含む。
この構成によれば、内部短絡検出回路と、充電部とを含んだ充電装置において、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
また、本発明に係る電池パックは、上述の内部短絡検出回路と、前記二次電池とを含む。
この構成によれば、内部短絡検出回路と、二次電池とを含んだ電池パックにおいて、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
このような構成の内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システムは、内部短絡が生じても急激な電圧低下が生じない二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
本発明の一実施形態に係る内部短絡検出回路を備えた電池電源システムの構成の一例を示すブロック図である。 、図1に示す二次電池(または二次電池に含まれる単電池)の構成の一例を示す概略断面図である。 図2に示す極板群の構成を詳細に示す断面図である。 図1に示す電池電源システムの動作の一例を示すフローチャートである。 二次電池に内部短絡が生じていない正常時における電池電源システムの動作を説明するための説明図である。 定電圧充電の実行中に、二次電池に内部短絡が発生した場合の電池電源システムの動作の一例を説明するための説明図である。 定電圧充電の実行中に、二次電池に内部短絡が発生した場合の電池電源システムの動作の他の例を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に係る内部短絡検出回路を備えた電池電源システムの構成の他の例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る内部短絡検出回路を備えた電池電源システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す電池電源システム3は、電気機器1と、充電装置2とが組み合わされて構成されている。
電気機器1は、例えばEV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)等の電動車両であってもよく、無停電電源装置や負荷平準化電源装置であってもよく、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話機等の電子機器であってもよい。電気機器1は、二次電池を電源として用いる装置であればよく、特定の機器、装置に限定されない。
電気機器1は、例えば、二次電池11、負荷回路12、負荷側電流センサ13(負荷電流検出部の一例)、制御部14、及び接続端子101,102,103を備えている。
充電装置2は、二次電池11を充電するための充電装置である。充電装置2は、内部短絡検出回路4、充電部21、供給側電流センサ22(供給電流検出部の一例)、及び接続端子201,202,203を備えている。内部短絡検出回路4は、制御部41と、電圧検出部42とを備えている。
例えば電気機器1が電動車両である場合、接続端子101,102,103は、例えば充電ポートとして設けられたコネクタである。接続端子201,202,203は、例えば充電ケーブルの先端に設けられたコネクタである。そして、ユーザが充電ケーブルを電動車両の充電ポートに接続することによって、接続端子101,102,103と接続端子201,202,203とが接続されるようになっている。
まず、電気機器1について説明する。二次電池11は、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。なお、二次電池11は、単電池であってもよく、複数の単電池が組み合わされた組電池として構成されていてもよい。
図2は、図1に示す二次電池11(または二次電池11に含まれる単電池)の構成の一例を示す概略断面図である。図2に示す二次電池11は、巻回構造の極板群を有する円筒形の非水電解質二次電池、例えばリチウムイオン二次電池である。極板群312は、正極リード集電体302を備えた正極板301と、負極リード集電体304を備えた負極板303とが、セパレータ305を介して渦巻き状に巻回された構造を有している。また、負極板303とセパレータ305との間には、図略の多孔性保護膜(耐熱層)が形成されている。
極板群312の上部には図略の上部絶縁板が、下部には下部絶縁板307が取り付けられている。そして、極板群312、及び図略の非水電解液(電解質)が入れられたケース308は、ガスケット309と封口板310と正極端子311とで封口されている。
そして、封口板310の略中央には、略円形の溝313が形成されている。ケース308内でガスが発生して内部圧力が所定の圧力を超えると、溝313が破断してケース308内のガスを放出するようになっている。また、正極端子311の略中央部には、外部接続用の凸部が設けられ、この凸部に電極開口部314が設けられている。溝313が破断して放出されたガスを、電極開口部314から二次電池11の外部へ放出するようになっている。
負極リード集電体304は、ケース308と接続されている。これにより、ケース308は、負極端子308aとして機能する。
なお、二次電池11は、図2に示すような円筒型電池に限らない。
図3は、図2に示す極板群312の構成を詳細に示す断面図である。図3に示す極板群312は、負極集電体323、負極活物質324、多孔性保護膜325(耐熱層)、セパレータ305、正極活物質322、及び正極集電体321がこの順に積層されて構成されている。
図3に示す正極板301は、例えばアルミ箔等の金属箔からなる正極集電体321の表面に、正極活物質322が略均一に塗着されて構成されている。正極活物質322は、リチウムを含む遷移金属含有複合酸化物、例えば、非水電解質二次電池に使用されるLiCoO、LiNiO等の遷移金属含有複合酸化物を正極活物質として含有する。
なお、正極活物質322として、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いてもよい。オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)は高抵抗であるため、正極活物質322として、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いた正極板301の面抵抗は、4Ω・cm以上となる。なお、電極板の面抵抗は、面積が大きくなるほど抵抗値が小さくなる反比例の関係にあるため、面抵抗の単位は、Ω・cmで表される。
また、図3に示す負極板303は、例えばアルミ箔等の金属箔からなる負極集電体323の表面に、負極活物質324が略均一に塗着されて構成されている。なお、正極板301及び負極板303のうち少なくとも一方の極板の面抵抗が、4Ω・cm以上であってもよい。
図3に示すセパレータ305は、大きなイオン透過度、及び所定の機械的強度を有する絶縁性の微多孔性薄膜である。
図3に示す多孔性保護膜325(耐熱層)は、例えば無機酸化物フィラーおよび樹脂結着剤を含む塗料(以下、多孔膜塗料)を調製し、これを負極板303の表面に塗布し、その塗膜を乾燥することで得られる。これにより、多孔性保護膜325は、負極板303の表面に密着して設けられている。
多孔膜塗料は、無機酸化物フィラーおよび樹脂結着剤を、フィラーの分散媒と混合することにより得られる。なお、多孔性保護膜325は、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーを含む微粒子スラリーが、負極又は正極の表面の少なくとも一方に塗布されるものであればよい。多孔性保護膜325は、負極板303の表面に形成される例に限られず、正極板301の表面に形成されてもよく、正極板301及び負極板303の両方の表面に相対向するように形成されていてもよい。また、多孔性保護膜325の厚さは、0.1μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。
耐熱性の高い多孔性保護膜325を得る観点からは、無機酸化物フィラーが250℃以上の耐熱性(融点)を有し、かつ非水電解液二次電池の電位窓内で電気化学的に安定であることが望まれる。多くの無機酸化物フィラーはこれらの条件を満たすが、無機酸化物のなかでも、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアなどが好ましく、特に、粒径が0.1μm〜50μmの範囲にあるアルミナ粉末又はSiO粉末(シリカ)より選ばれることが好ましい。無機酸化物フィラーは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、多孔性保護膜325(耐熱層)の耐熱温度(融点)は、必ずしも250℃以上に限られない。
イオン伝導性の良好な多孔性保護膜325を得る観点からは、無機酸化物フィラーの嵩密度(タップ密度)が0.2g/cm以上0.8g/cm以下であることが望ましい。嵩密度が0.2g/cm未満では、無機酸化物フィラーが嵩高くなり過ぎて、多孔性保護膜325の構造が脆弱になることがある。一方、嵩密度が0.8g/cmを超えると、フィラー粒子間に好適な空隙を形成することが困難になることがある。無機酸化物フィラーの粒子径は、特に限定されないが、粒子径が小さい方が嵩密度が低くなりやすい。
なお、多孔性保護膜325(耐熱層)の耐熱温度(融点)は、必ずしも250℃以上に限られない。また、耐熱層は、リチウムイオンが透過可能な耐熱性の材料で構成されていればよく、特定の材料に限定されない。耐熱層として、例えば融点が250℃以上の耐熱材料であるアラミド樹脂層を用いてもよい。
なお、極板群312は、正極板301及び負極板303のうち少なくとも一方の極板の面抵抗が、4Ω・cm以上であって、かつ多孔性保護膜325を備えない構成であってもよい。
多孔性保護膜325を備えた二次電池11、あるいは正極板301及び負極板303のうち少なくとも一方の極板の面抵抗が、4Ω・cm以上である二次電池11は、内部短絡が生じても、急激な端子電圧の低下が生じない二次電池である。
なお、二次電池11は、必ずしも急激な端子電圧の低下が生じない二次電池でなくてもよい。二次電池11は、多孔性保護膜325を備えていなくてもよいし、正極板301及び負極板303の面抵抗が、いずれも4Ω・cm未満であってもよい。
図1を参照して、接続端子101は、二次電池11の正極端子と接続されている。接続端子102は、二次電池11の負極端子と接続されている。そして、接続端子101と二次電池11の正極端子との接続点P1が、負荷側電流センサ13を介して負荷回路12の一端に接続されている。負荷回路12の他端は、二次電池11の負極端子と接続端子102との接続点P2に接続されている。
負荷側電流センサ13は、二次電池11から負荷回路12へ流れる電流を負荷電流ILとして検出する。そして、負荷側電流センサ13は、負荷電流ILを示す信号を、制御部14へ出力すると共に、接続端子103,203を介して制御部41へ出力する。負荷側電流センサ13は、例えばシャント抵抗やホール素子等の電流センサである。
負荷回路12は、例えばモータや、ECU(Electronic Control Unit)等の電気回路である。
制御部14は、例えばマイクロコンピュータである。制御部14は、例えば図略のROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムを実行することによって、負荷電流ILを積算する。そして、制御部14は、負荷電流ILの積算値を二次電池11の満充電容量から減算することによって、二次電池11に蓄電されている残電気量や、SOC(State Of Charge)を算出する。そして、制御部14は、算出した残電気量やSOCを示す情報を、例えば図略の液晶表示器に表示したり、図略のECUへ送信したりする。
次に、充電装置2について説明する。電圧検出部42は、例えば分圧抵抗やA/D(アナログ/デジタル)コンバータ等により構成されている。電圧検出部42は、接続端子201,202に接続されている。これにより、電圧検出部42は、接続端子201,202、及び接続端子101,102を介して、二次電池11の電池電圧Vbを検出する。そして、電圧検出部42は、電池電圧Vbを示す信号を制御部41へ出力する。
供給側電流センサ22は、充電部21から電気機器1へ供給される電流を供給電流Isとして検出する電流センサである。そして、供給側電流センサ22は、供給電流Isを示す信号を、制御部41へ出力する。供給側電流センサ22は、例えばシャント抵抗やホール素子等の電流センサである。
充電部21は、例えばスイッチング電源回路を用いて構成されている。充電部21の+端子は供給側電流センサ22、接続端子201,101を介して二次電池11の正極端子に接続される。また、充電部21の−端子は接続端子202,102を介して二次電池11の負極端子に接続される。
そして、充電部21は、制御部41からの要求に応じた充電電圧、充電電流を生成し、生成した充電電圧、充電電流を、供給側電流センサ22及び接続端子201,101,202,102を介して二次電池11へ供給する。
制御部41は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROMと、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。そして、制御部41は、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、電流検出部411、充電制御部412、及び判定部413として機能する。
電流検出部411は、供給側電流センサ22から出力された供給電流Isを示す信号と、負荷側電流センサ13から出力された負荷電流ILを示す信号とに基づいて、下記の式(1)に基づき、供給電流Isから負荷電流ILを減算することによって、二次電池11に流れる電流を電池電流Icとして算出する。
電池電流Ic=Is−IL ・・・(1)
電気機器1では、充電装置2が取り外された状態では、二次電池11から負荷回路12へ供給される負荷電流ILが検出できればよいので、負荷側電流センサ13は接続点P1と負荷回路12との間に設けられている。そのため、電気機器1は、二次電池11に充電される充電電流を検出する電流センサを備えていない。
一方、充電装置2は、充電部21から電気機器1へ供給される供給電流Isを検出する供給側電流センサ22を備えている。しかしながら、充電部21から電気機器1へ供給された電流は、二次電池11のみならず、負荷回路12にも流れる。
そこで、充電装置2は、電流検出部411を備えることによって、二次電池11に充電される充電電流を検出する電流センサを備えず、二次電池11から負荷回路12へ流れる負荷電流ILを検出する負荷側電流センサ13を備えた電気機器1が充電対象であった場合であっても、二次電池11に流れる電流を電池電流Icとして検出することができる。
なお、負荷側電流センサ13が、接続点P1と二次電池11との間、又は接続点P2と二次電池11との間に配設されている場合、負荷側電流センサ13を電流検出部として用い、負荷側電流センサ13の検出電流値を、電池電流Icとして用いてもよい。この場合、電流検出部411、及び供給側電流センサ22を備える必要はない。
充電制御部412は、いわゆる定電流定電圧(CCCV:Constant Current Constant Voltage)充電によって、二次電池11を充電するように充電部21の動作を制御する。具体的には、充電制御部412は、充電部21によって二次電池11へ予め設定された一定の基準電流Iccを供給させる定電流充電を実行する。
また、充電制御部412は、定電流充電の実行中に電圧検出部42によって検出された電池電圧Vbが、定電圧充電の充電電圧として予め設定された基準電圧Vf以上になったとき、定電流充電を終了する。そして、充電制御部412は、充電部21によって二次電池11へ基準電圧Vfを供給させることによって定電圧充電を開始する。基準電圧Vfは、例えば二次電池11の満充電電圧である。
充電制御部412は、定電圧充電の実行中において、充電部21によって二次電池11に供給される電池電流Icを基準電流Icc以下に制限させる。充電制御部412によって電池電流Icが制限されたときは、電池電圧Vbは基準電圧Vfより低くなる。
判定部413は、充電制御部412によって定電圧充電が実行されている期間中に、電流検出部411によって取得された電池電流Icが予め設定された基準時間tw内に増加した場合において、その増加量が予め設定された判定値Aを超えたとき、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する。
判定値Aとしては、二次電池11に内部短絡が生じていない場合において、定電圧充電中に電池電流Icが増加する可能性のある電流値が設定されている。具体的には、例えばノイズや、充電部21の出力電圧精度誤差(基準電圧Vfからの出力電圧のずれ)、あるいは電流検出部411による電池電流Icの算出誤差(負荷側電流センサ13及び供給側電流センサ22の電流検出誤差)等を加算した値が、判定値Aとして設定されている。
次に、上述のように構成された電池電源システム3の動作について説明する。図4は、図1に示す電池電源システム3の動作の一例を示すフローチャートである。図5は、二次電池11に内部短絡が生じていない正常時における電池電源システム3の動作を説明するための説明図である。
まず、充電制御部412は、電流検出部411により取得される電池電流Icに基づいて、二次電池11に流れる電池電流Icの電流値が基準電流Iccと一致するように、充電部21によって、二次電池11の充電電流を供給させる(ステップS1、タイミングT1)。これにより、一定の基準電流Iccによって二次電池11を充電する定電流充電が開始される。
電池電流Icは、上記式(1)に基づき算出されるので、電池電流Icが基準電流Iccとなるように、充電部21の出力電流を調節すると、充電部21は、基準電流Iccと、負荷回路12に流れる負荷電流ILとを加算した電流を出力することになる。
定電流充電が実行されると、二次電池11の電池電圧Vbは徐々に上昇する。
充電制御部412は、電圧検出部42によって検出された電池電圧Vbを基準電圧Vfと比較する(ステップS2)。そして、電池電圧Vbが基準電圧Vfに満たなければ(ステップS2でNO)、充電制御部412は、再びステップS1,S2を繰り返し、定電流充電を継続する。
一方、電池電圧Vbが基準電圧Vf以上になると(ステップS2でYES)、充電制御部412は、定電流充電から定電圧充電に移行する。すなわち、充電制御部412は、充電部21によって、一定の基準電圧Vfを充電電圧として二次電池11へ供給させる(ステップS3、タイミングT2)。定電圧充電が実行されると、二次電池11に流れる電池電流Icは、徐々に減少する。
次に、定電圧充電の実行中に、判定部413は、電流検出部411によって電池電流Icを取得させる。そして、判定部413は、その電池電流Icを電流値I1として一時的に記憶することによって取得する(ステップS4)。
判定部413は、電流検出部411によって電池電流Icを取得させた後、予め設定された基準時間twの間待機する(ステップS5)。
そして、ステップS4の実行後、基準時間twが経過すると、判定部413は、電流検出部411によって電池電流Icを取得させる。そして、判定部413は、その電池電流Icを電流値I2として一時的に記憶することによって取得する(ステップS6)。
次に、判定部413は、電流値I1と判定値Aとの加算値と、電流値I2とを比較する(ステップS7)。そして、電流値I2が、電流値I1と判定値Aとの加算値より大きくなければ(ステップS7でNO)、判定部413は、二次電池11の内部短絡は発生していないと判断し、ステップS8へ移行する。
二次電池11に内部短絡が発生していない場合、電池電流Icは、定電圧充電中において、図5(b)に示すように、徐々に低下する。従って、ステップS7において、原則的にはI2>I1となる。しかしながら、実際には、ノイズの影響や、充電部21の出力電圧精度誤差(基準電圧Vfからの出力電圧のずれ)、あるいは電流検出部411による電池電流Icの算出誤差(負荷側電流センサ13及び供給側電流センサ22の電流検出誤差)等によって、内部短絡が生じていなくても、わずかながら電流値I1が電流値I2を超えるおそれがある。
そこで、判定部413は、I2>I1+Aとなった場合に、二次電池11の内部短絡は発生していないと判断することで、内部短絡の有無を判定する確実性を向上することができる。
一方、ステップS7において、電流値I2が、電流値I1と判定値Aとの加算値より大きい場合(ステップS7でYES)、判定部413は、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する(ステップS11)。そして、判定部413は、二次電池11の充電を停止するべくステップS10へ移行する。
図6は、定電圧充電の実行中に、二次電池11に内部短絡が発生した場合の電池電源システム3の動作の一例を説明するための説明図である。図6(a)は電池電圧Vbの変化を示し、図6(b)は電池電流Icの変化を示している。
図6(b)は、タイミングT3において二次電池11に内部短絡が発生した場合の電池電流Icを示している。なお、電池電源システム3によれば、本来は図6におけるタイミングT4の後、二次電池11の充電は終了するのであるが、理解を容易にするため、図6においては、タイミングT4以降も定電圧充電が継続した場合における電池電圧Vbと電池電流Icとを示している。図6(b)におけるグラフG1は、二次電池11に内部短絡が発生した直後の電池電流Icの過渡的な変化を示し、グラフG2は、グラフG1の過渡的な変化後の電池電流Icを示し、グラフG3は、二次電池11に内部短絡が発生していない場合の電池電流Icを示している。
図6(b)に示すように、二次電池11に内部短絡が発生すると(タイミングT3)、二次電池11に流れる電池電流Icは一時的(過渡的)に急増する(グラフG1)。
この場合、例えば、タイミングT3において判定部413がステップS4を実行し、タイミングT3における電池電流Icが判定部413によって電流値I1として取得される(ステップS4)。そして、基準時間twの経過後(ステップS5)、タイミングT4における電池電流Icが判定部413によって電流値I2として取得される(ステップS6)。
内部短絡が発生した直後の電池電流Icの過渡的な変化(グラフG1)は、二次電池11の特性、例えば多孔性保護膜325の特性や、極板の面抵抗などによって異なる。そこで、二次電池11の特性に応じて、電池電流Icの過渡的な上昇時間(内部短絡により生じる過渡的な電流パルスの時間幅)より短く、かつ電池電流Icの過渡的な変化を検出可能な時間が、例えば実験的に求められて、基準時間twとして予め設定されている。
次に、判定部413は、電流値I1と判定値Aとの加算値と、電流値I2とを比較する(ステップS7)。グラフG1によれば、電流値I2は、電流値I1と判定値Aとの加算値より大きいので(ステップS7でYES)、判定部413は、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する(ステップS11)。そして、判定部413は、二次電池11の充電を停止するべくステップS10へ移行する。
なお、判定部413は、必ずしも電流値I1を取得してから基準時間tw経過後に電流値I2を取得する例に限らない。例えば、判定部413は、定電圧充電中に、電池電流Icが減少から増加に転じたときの電池電流Icを電流値I1として取得し、その後に電池電流Icが増加から減少に転じたときの電池電流Ic(ピーク値)を電流値I2として取得することによって、内部短絡が発生した直後の電池電流Icの過渡的な変化(グラフG1)におけるピークtoピーク値を、定電圧充電の実行中における電池電流Icの増加量として取得してもよい。
ところで、もし仮に、タイミングT4以降も定電圧充電を継続した場合、図6(b)に示すように、定電圧充電による充電が進むにつれて、徐々に電池電流Icが減少する(グラフG2)。
多孔性保護膜325を備えた二次電池11、あるいは正極板301及び負極板303のうち少なくとも一方の極板の面抵抗が、4Ω・cm以上である二次電池11は、内部短絡が生じても、図6(b)に示すように、電池電流Icの過渡的な上昇(グラフG1)が発生した後、緩やかな電流減少(グラフG2)に移行する性質がある。このとき、電池電流Icの減少速度(グラフG2の傾き)は、内部短絡が発生していないときの電池電流Icの減少速度(グラフG3の傾き)よりも遅く(緩やか)になる。
そこで、特許文献2に記載の背景技術では、二次電池を定電圧充電したときの充電電流の減少(グラフG2に相当)が、正常な二次電池の場合に予測される充電電流の減少(グラフG3に相当)より少なかった場合に内部短絡が生じていると判定している。そのため、特許文献2に記載の技術では、電池電流Icの過渡的な上昇(グラフG1)後、電池電流Icが緩やかに減少する状態(グラフG2)になってからでなければ内部短絡の有無を判定できない。
一方、図1に記載の内部短絡検出回路4は、ステップS4〜S7、S11の処理により、電池電流Icの過渡的な上昇(グラフG1)が生じたときに、二次電池11の内部短絡の有無を判定することができるので、背景技術よりも、内部短絡の発生後に内部短絡の有無を判定できるまでの時間、すなわち二次電池の内部短絡の検出に必要な時間を短縮できる。
なお、多孔性保護膜を備えず、かつ両極板の面抵抗が、4Ω・cm以上満たない一般的な二次電池は、内部短絡が発生すると、電池電流Icが急激に上昇したまま電流が低下することがない。
図1に記載の内部短絡検出回路4は、ステップS4〜S7、S11の処理により、上記のような一般的な二次電池についても、内部短絡によって生じた急激な電池電流Icに基づいて、内部短絡の有無を判定することができる。従って、図1に記載の内部短絡検出回路4は、多孔性保護膜325を備えた二次電池、正極板及び負極板のうち少なくとも一方の極板の面抵抗が、4Ω・cm以上である二次電池、及び上記のような一般的な二次電池のいずれに対しても、内部短絡の有無を判定することができる。
次に、ステップS8において、判定部413は、電流値I2と基準電流Iccとを比較する(ステップS8)。そして、電流値I2が基準電流Iccに満たなければ(ステップS8でNO)、判定部413は、内部短絡は発生していないと判定してステップS9へ移行する。一方、電流値I2が基準電流Icc以上であれば(ステップS8でYES)、判定部413は、ステップS11へ移行し、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する(ステップS11)。そして、判定部413は、二次電池11の充電を停止するべくステップS10へ移行する。
図7は、ステップS8の動作を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、定電圧充電の開始(タイミングT2)後、電池電流Icが(基準電流Icc−判定値A)を下回る前のタイミングT5において、二次電池11に内部短絡が発生した場合、電池電流Icは増加するものの、電池電流Icが基準電流Iccになると(タイミングT6)、充電制御部412は、充電部21によって電池電流Icを基準電流Iccに制限させる。この場合、電池電流Icの増加量は、判定値Aに満たなくなる。その結果、内部短絡が発生しているにもかかわらず、ステップS7において、判定部413によって二次電池11の内部短絡は発生していないと判断され(ステップS7でNO)、ステップS8へ移行する。
このように、ステップS7の判定処理だけでは、図7(b)に示すように、タイミングT5において、二次電池11に内部短絡が発生した場合、内部短絡の発生を検出することができない。
そこで、ステップS8において、判定部413は、定電圧充電の開始(ステップS3、タイミングT2)後、基準時間tw以上経過(ステップS5)したときの電池電流Icである電流値I2と、基準電流Iccとを比較する(ステップS8)。そして、電流値I2が基準電流Icc以上であれば(ステップS8でYES)、図7(b)のタイミングT6で示すように、内部短絡の発生により増加した電池電流Icを、充電制御部412が基準電流Iccに制限していることになるから、判定部413は、二次電池11に内部短絡が発生したと判定する(ステップS11)。そして、判定部413は、二次電池11の充電を停止するべくステップS10へ移行する。
なお、判定部413は、ステップS8において必ずしも電流値I2と、基準電流Iccとを比較しなくてもよい。判定部413は、定電圧充電が開始(ステップS3、タイミングT2)されてから電池電流Icの減少が確認可能な時間として予め設定された待機時間以上経過した後、ステップS8において電流検出部411により得られた電池電流Icと基準電流Iccとを比較し、電池電流Icが基準電流Icc以上になったとき、ステップS11へ移行して二次電池11に内部短絡が発生したと判定してもよい。
以上、ステップS8の処理により、タイミングT5において二次電池11に内部短絡が発生した場合であっても、内部短絡の発生を検出することが可能となる。
一方、電流値I2が基準電流Iccに満たなければ(ステップS8でNO)、充電制御部412は電池電流Icを基準電流Iccに制限していないから、判定部413は、二次電池11の内部短絡は発生していないと判定し(ステップS8でNO)、ステップS9へ移行する。
図5を参照して、ステップS9において、充電制御部412は、電流値I2と終止電流Ifとを比較する(ステップS9)。そして、電流値I2が終止電流If以上であれば(ステップS9でNO)、充電制御部412は、定電圧充電を継続するべくステップS3へ移行し、以下、ステップS3〜S9を繰り返す。一方、電流値I2が終止電流Ifに満たなければ(ステップS9でYES、タイミングT7)、充電制御部412は、定電圧充電を終了するべくステップS10へ移行する。
ステップS10において、充電制御部412は、充電部21の出力電流を0にさせ、二次電池11の充電を終了する(ステップS10)。
なお、充電制御部412は、必ずしもステップS1、S2を実行しなくてもよい。また、判定部413は、ステップS8を実行しない構成であってもよい。また、判定部413は、ステップS7において、判定値Aを用いず、電流値I2が電流値I1より大きい場合(I2>I1)、すなわち電池電流Icが増加した場合、内部短絡が発生したと判定する(ステップS11)ようにしてもよい。
また、電池電源システム3は、必ずしも電気機器1と充電装置2とから構成される例に限らない。図1に示す電気機器1と充電装置2とが一体にされた一つの装置として電池電源システム3が構成されていてもよい。この場合、電池電源システム3は、負荷回路12を含んでいなくてもよい。
また、例えば図8に示すように、電池パック5が、内部短絡検出回路4aと二次電池11とを備え、充電装置2aは、内部短絡検出回路4や供給側電流センサ22を備えず、充電部21を備える構成としてもよい。具体的には、内部短絡検出回路4aが、制御部41a、電圧検出部42、及び電流検出部411aを備えてもよい。そして、電流検出部411aを、例えばシャント抵抗やホール素子等の電流センサとし、電流検出部411aを、接続点P1から接続点P2に至る経路上で二次電池11と直列に配設してもよい。
制御部41aは、電流検出部411を備えず、代わりに電流検出部411aを用いてもよい。そして、充電制御部412が、接続端子103a,203aを介して充電部21へ制御信号を出力することによって、充電部21の動作を制御するようにしてもよい。
本発明に係る内部短絡検出回路、充電装置、電池パック、及び電池電源システムは、携帯型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、及び携帯電話機等の電子機器、並びに、太陽電池や発電装置と二次電池とを組み合わされた電源システム及び無停電源装置等の電池搭載装置、並びに電気自動車やハイブリッドカー等の車両等、種々の装置、システムにおいて、好適に利用することができる。
1 電気機器
2,2a 充電装置
3 電池電源システム
4,4a 内部短絡検出回路
5 電池パック
11 二次電池
12 負荷回路
13 負荷側電流センサ
14,41,41a 制御部
21 充電部
22 供給側電流センサ
42 電圧検出部
101,102,103,201,202,203 接続端子
301 正極板
303 負極板
308a 負極端子
311 正極端子
325 多孔性保護膜
411,411a 電流検出部
412 充電制御部
413 判定部
I1,I2 電流値
Ic 電池電流
Icc 基準電流
If 終止電流
IL 負荷電流
Is 供給電流
tw 基準時間
Vb 電池電圧
Vf 基準電圧

Claims (9)

  1. 二次電池に流れる電流を電池電流として検出する電流検出部と、
    前記二次電池へ充電用の電圧及び電流を供給する充電部によって予め設定された一定の基準電圧が前記二次電池へ供給される定電圧充電の実行中に、前記電池電流が増加した場合、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定する判定部と
    を備える内部短絡検出回路。
  2. 前記判定部は、
    前記定電圧充電の実行中における前記電池電流の増加量が、予め設定された判定値を超えた場合、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定する請求項1記載の内部短絡検出回路。
  3. 前記二次電池の端子電圧を電池電圧として検出する電圧検出部と、
    前記充電部によって前記二次電池へ予め設定された一定の基準電流を供給させる定電流充電を実行し、前記定電流充電の実行中に、前記電圧検出部によって検出された電池電圧が前記基準電圧以上になったとき、前記定電流充電を終了し、且つ前記充電部によって前記二次電池へ前記基準電圧を供給させることによって前記定電圧充電を開始する充電制御部とを備え、
    前記充電制御部は、
    前記定電圧充電の実行中において、前記充電部によって前記二次電池に供給される電流を前記基準電流以下に制限し、
    前記判定部は、さらに、
    前記定電圧充電の実行中において前記電池電流が前記基準電流以上になったとき、前記二次電池に内部短絡が発生したと判定する請求項2記載の内部短絡検出回路。
  4. 前記二次電池の正極及び負極のうち少なくとも一方の極板の面抵抗は、4Ω・cm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路。
  5. 前記二次電池は、
    正極と負極との間に、耐熱性を有する耐熱層を有する非水電解質二次電池である請求項1〜4のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路。
  6. 前記二次電池と、前記二次電池と接続された負荷回路と、前記二次電池から前記負荷回路へ流れる電流を負荷電流として検出する負荷電流検出部とを含む電気機器と、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路と、前記充電部と、前記充電部から前記二次電池及び前記負荷回路へ供給される電流を供給電流として検出する供給電流検出部とを含む充電装置とを含み、
    前記電流検出部は、
    前記供給電流と前記負荷電流との差を、前記電池電流として取得する
    電池電源システム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路と、
    前記二次電池と、
    前記充電部とを含む電池電源システム。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路と、
    前記充電部とを含む充電装置。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内部短絡検出回路と、
    前記二次電池とを含む電池パック。
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