JP5020615B2 - 画像処理装置及び撮像装置及び画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置及び撮像装置及び画像処理方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、カラー撮影画像の色滲みを低減する技術に関するものである。
カラー撮像系では結像光学系の色収差により、画像上で明るい部分の周囲に本来存在しない色が色滲みとして生じる。色滲みは結像光学系の中心波長から離れた部分で起きやすく、可視光カラー撮像系では、青や赤、或いは双方が混じった紫色のアーチファクトが滲み状に生じ、色滲み、パープルフリンジなどと呼ばれる。
色収差は異なる分散を持つレンズを複数組み合わせることにより、ある程度光学的に抑えることができる。
しかし近年デジタルカメラの小型化が進み、撮像センサの高解像度化と共に光学系の小型化に対する要求も高まり、色収差を光学系のみで十分に抑えることは困難となってきた。そこで画像処理によるこれらのアーチファクトの軽減が求められている。
色収差は横色収差(倍率色収差)と縦色収差(軸上色収差)に大別される。横色収差は図1のように結像位置が波長によって像面に沿う方向にずれる現象であり、縦色収差は図2のように結像位置が波長によって光軸に沿う方向にずれる現象である。
横色収差に対しては原色系のデジタル撮像系であれば、USP6724702B1(特許文献1)に開示されているように、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色プレーンに対し異なる歪曲を加える幾何変換により補正することができる。
一方の縦色収差は、例えば可視光域の中心波長を担うG(緑)プレーンで合焦した画像においては、可視光域端部となるR(赤)プレーンやB(青)プレーンではピンボケ画像となる。これは横色収差のような幾何変換では補正できず、特開2003−018407号公報(特許文献2)に開示されているように、RGBの各色プレーンに対し、異なる輪郭強調処理を加えて補正する方法が提案されている。あるいは、特開2001−145117号公報(特許文献3)に開示されているように、色滲みが生じる領域での彩度を下げることにより目立たなくする方法が提案されている。
USP6724702B1 特開2003−018407号公報 特開2001−145117号公報
しかし特開2003−018407号公報(特許文献2)に記載されるようなデコンボリューション及びその近似的な輪郭強調処理では、正確なボケ関数が分かっていないと適切な結果が得られない。カメラのように被写体距離や撮影条件が様々に変化する撮像装置においては、ズーム位置、絞り値、フォーカス位置といった結像光学系の状態も様々に変化するため、正確なボケ関数を得るのは困難である。また、デコンボリューションはイメージセンサの線形反応境域でしか用いることができす、飽和画素周囲の色滲みを軽減できない。
ところが、一般的なカラー撮像装置の光学系では、色収差に対する補正がある程度光学的に成されており、通常の輝度域で色滲みが目立つことは少ない。むしろ、画面内に極端に明るく画素が飽和するような被写体があった場合、補正しきれていない僅かな比率の漏れ光が、有意な量となって色滲みを起こしていることが多い。即ち、特開2003−018407号公報(特許文献2)に記載の技術では、このような色滲みを補正することができない。
一方、特開2001−145117号公報(特許文献3)に記載されるような彩度を下げる処理は、色滲みの色を消し不自然さを減らす効果はあるが、被写体本来の色も影響を受け、色滲みの有無にかかわらずグレーがかってしまうという問題がある。
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カラー画像における色滲みを、画像処理により、より効果的に抑制することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる画像処理装置は、複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域の色の滲み量を示す推定値を求める推定手段と、前記複数のプレーンのうちのいずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減ずる除去手段と、を有し、前記除去手段は、着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記推定値を減じ、前記着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記推定値を補正し、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から補正された前記推定値を減ずることを特徴とする。
また、本発明に係わる画像処理装置は、複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域別に、第1のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第1の推定値と、第2のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第2の推定値を求める推定手段と、前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減ずるとともに、前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減ずる除去手段と、を有し、前記推定手段は、前記第1の推定値と前記第2の推定値を互いに異なる演算で求め、前記除去手段は、着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第1のプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記第1の推定値を減じ、前記着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第1の推定値を補正し、前記第1のプレーンの信号の強度から補正された前記第1の推定値を減じ、前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第2のプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記第2の推定値を減じ、かつ、前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第2の推定値を補正し、前記第2のプレーンの信号の強度から補正された前記第2の推定値を減ずることを特徴とする。
また、本発明に係わる画像処理方法は、複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域の色の滲み量を示す推定値を求める推定工程と、前記複数のプレーンのうちのいずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減ずる除去工程と、を有し、前記除去工程では、着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記推定値を減じ、前記着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記推定値を補正し、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から補正された前記推定値を減ずることを特徴とする。
また、本発明に係わる画像処理方法は、複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域別に、第1のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第1の推定値と、第2のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第2の推定値を求める推定工程と、前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減ずるとともに、前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減ずる除去工程と、を有し、前記推定工程では、前記第1の推定値と前記第2の推定値を互いに異なる演算で求め、前記除去工程では、着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第1のプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記第1の推定値を減じ、前記着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第1の推定値を補正し、前記第1のプレーンの信号の強度から補正された前記第1の推定値を減じ、前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第2のプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記第2の推定値を減じ、かつ、前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第2の推定値を補正し、前記第2のプレーンの信号の強度から補正された前記第2の推定値を減ずることを特徴とする。
また、本発明に係わるプログラムは、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係わる撮像装置は、被写体像を光電変換する撮像手段と、上記の画像処理装置と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、カラー画像における色滲みを、画像処理により、より効果的に抑制することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
本発明の実施形態では、カラー撮像装置で撮影され色滲みの発生しているカラー画像に対し、飽和画素周囲の色滲みを効果的に除去し、なおかつ本来の色を再現可能な画像処理装置、方法およびプログラムを提供する。
まず、本発明の実施形態の画像処理装置は、撮像系において撮影された複数の色プレーンからなるカラー画像に対して、画像処理を行う画像処理装置である。そして、カラー画像に従って色滲みの画像強度を推定する推定部と、その推定値を元のカラー画像から差し引く除去部とを備える。除去部は、画像撮影時に用いられた結像光学系において色収差が残存する波長域の強度を示す色プレーンを除去対象とし、除去対象となる色プレーンの滲み部分の画像強度を減算する。
しかしこの推定値は必ずしも正確ではなく、過不足が存在する。推定値が不足する場合、完全には除去されず、若干の色滲みが残る。一方、推定値が過大となると、過除去となり色滲みの色相が反転してしまう。本願発明者らの実験によると、前者の除去不足に比べ、後者の過除去は著しく不自然な画像となる。そこでこのような色相反転を抑制するために過除去抑制部が備えられ、一定領域の色域の画素のみを除去部の除去対象とし、変化後の色域も一定領域に制限する。この2つの一定領域は同一である。特に、除去対象とする色プレーンを、その強度が参照する色プレーン強度より大きい領域とすることもできる。また、色相変化の抑制としては除去部による色相角の変化を一定角度以内に抑える手法もある。
上記のような画像処理装置によれば色滲みを軽減した画像を得ることができる。
このため、本発明の実施形態の画像処理装置を備えたカラー撮像装置は、少なくとも一つの色プレーンに対応する波長域においてのみ色収差を抑えた光学系を備えればよく、その他の色プレーンに対しては光学系に対する色収差の制限を緩和することができる。
一般的にカラー撮像装置に装着される結像光学系は、サイズ、コスト、種々の収差補正のトレードオフの中で一定の色収差補正が成されているが、本発明の実施形態により色収差に対する制約を緩めることができる。この結果、結像光学系はその他の収差補正や、小型化、低コスト化をより高い水準で達成することができる。
以下、本発明の実施形態について、具体的に説明する。
(第1の実施形態)
以下、添付図面を参照して、本発明の第1の実施形態の画像処理方法について説明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材を示している。
まず、本実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置100の例を図3に示す。
カラー撮像装置100は結像光学系110、イメージセンサ120、A/D変換部130、デモザイク部140、色滲み除去部150、視覚補正部160、圧縮部170、記録部180を有する。なお、図2中に記した被写界(被写体)f及びR(赤)、G(緑)、B(青)の光線はカラー撮像装置100の構成要素ではないが説明のため図3中に記す。
図3において、被写界fは結像光学系110を経て、被写体像を光電変換するイメージセンサ120上に結像する。一般的にカラー撮像装置に装着される結像光学系は、サイズ、コスト、種々の収差補正のトレードオフの中で一定の色収差補正が成されている。しかし、本実施形態の結像光学系110はR〜Gの波長域においてのみ縦色収差が良好に補正され、Bバンドでは縦色収差が残存するものとする。このように「Bバンドの縦色収差」というトレードオフの制限を一つ外すことにより、その他の収差補正や、小型化、低コスト化をより高い水準で実現できる。
イメージセンサ120は一般的な原色カラーフィルタを備える単板カラーイメージセンサとする。原色カラーフィルタは、図4のように各々650nm、550nm、450nm近傍に透過主波長帯を持つ3種類の色フィルタからなり、各々R(赤)、G(緑)、B(青)の各バンドに対応する色プレーンを撮影する。単板カラーイメージセンサでは、この色フィルタを図5のように画素毎に空間的に配列し、各画素では各々単一の色プレーンにおける強度を得ることしかできない。このためイメージセンサからは色モザイク画像が出力される。
A/D変換部130ではイメージセンサからからアナログ電圧として出力される色モザイク画像を、以降の画像処理に適するデジタルデータへと変換する。
デモザイク部140では色モザイク画像を補間することによって、全ての画素においてR、G、Bの色情報が揃ったカラー画像を生成する。なお、この補間手法には単純な線形補間から、「E.Chang, S.Cheung, and D.Pan,“Color filter array recovery using a threshold-based variable number of gradients,”Proc. SPIE, vol. 3650, pp. 36-43, Jan.1999」のように複雑な手法まで、多くの方式が提案されているが、本発明は補間手法を限定するものでなはい。
ここで生成されたカラー画像は結像光学系110の色収差によって、RやGプレーンに比してBプレーンの解像度が劣る画像となる。このため明暗の境界部では図6のように青がぼやけ、明部の周囲に青い縁取りのようなアーチファクトが生じる。
なお、上記ではイメージセンサ120のカラーフィルタをR、G、Bからなる原色系としたが、補色系カラーフィルタであっても色変換処理によって同様にR、G、Bの色プレーンからなるカラー画像が得られる。
色滲み除去部150では、画像処理によりカラー画像よりこの青色のアーチファクトを除去する。本実施形態の画像処理方法はこの除去処理にかかるものであり、後に詳しく説明する。
次に視覚補正部160による処理が行われる。視覚補正部160では主として画像の見栄えを改善するための処理がカラー画像に対し行われ、例えばトーンカーブ(ガンマ)補正、彩度強調、色相補正、エッジ強調といった画像補正が行われる。
処理の最後では、圧縮部170で、補正されたカラー画像をJPEG等の方法で圧縮し、記録時のサイズを小さくする。
これらのイメージセンサ120から記録部170間での構成は、実際には別体のデバイスとは限らす。単一のマイクロプロセッサが複数の部分に対応する処理を行うこともある。
処理が行われたデジタル画像信号は記録部180にてフラッシュメモリ等の記録媒体に記録される。
このような構成のカラー撮像装置100における、画像処理による色滲み除去の動作のフローチャートを図7に示す。
図7に示すように、色滲み除去部150の処理は、空間演算ステップS151、領域判定ステップS152、推定ステップS153、過除去抑制ステップS154、及び除去ステップS155からなる。
本色滲み除去動作ではBプレーンを除去対象とし、基準プレーンとしてGプレーンを用いる。
ここで、高輝度な被写体に対するBプレーン及びGプレーンの典型的なプロファイルを図8に示す。
図8において、横軸は画像上の断面であり、縦軸はBプレーン及びGプレーンの強度である。図8では中心部に飽和輝度を超える高輝度被写体が存在する。そして本来明るくない高輝度被写体周囲も、収差やフレアにより高輝度被写体から滲んだ光によって、プロファイルの裾が拡がる。この滲みの強さは高輝度被写体の輝度に依存し、また高輝度被写体から離れるに従い、指数関数的に弱くなる。Gプレーンであっても滲みは全くないわけではなく、ある程度の拡がりが存在するが、それはBプレーンに比べると小さい。また、イメージセンサは一定の飽和レベル以上の強度を測定することはできず、頭が切られてしまう。このため、撮影画像としては本来の高輝度被写体より一回り大きくGもBも飽和し、白く飽和した領域ができる。なお、RはGと同じプロファイルとする。この先、Gは減衰していくがBの飽和半径は更に広いため、徐々にGとの画像強度差は大きくなり、水色として青みを増していく。しかし、Bの飽和半径に達するとBも減衰を初め、この先ではGとBの画像強度差は小さくなっていく。あるところで、Gの裾の端に達すると、その先はBプレーンのみが強度を持ち、真っ青の滲みとなる。
このうち、水色部分の滲みと真っ青な滲みが青滲みとして不自然なものとなる。仮に、Bの滲みがGと同程度であれば、滲みは高輝度被写体の色と認識され、自然な滲みとなる。このような滲みは飽和輝度を超えた高輝度被写体の明るさを示す有益な画像表現である。
このため、空間演算ステップS151では、G、B双方の色プレーンに対し、強度が一定の閾値以上となる飽和画素領域を抽出し、各画素のこの飽和画素領域からの距離dG,dBを画素幅単位で算出する。例えば図9Aにおいて斜線部分が飽和画素だとすれば、距離は各画素に記した数値のようになる。
閾値としては、A/D変換部の出力値と入射光強度の関係が比例関係から外れる出力値とする。これ以上の出力値を持つ状態を飽和していると呼ぶ。距離の算出は一般に画像距離変換と呼ばれる。なお、この距離は正確なユークリッド距離に限らず、準ユークリッド(quansi-Euclidean)距離や、チェスボード距離、シティブロック距離で代用してもよい。この画像距離変換により飽和画素は0、非飽和画素は正値となる。Bプレーンに対するこの符号により各画素は、Bが飽和している領域A1、Bが飽和していない領域A2、に区分される(図8参照)。
また、このステップでは、少なくとも領域A1に対してBが非飽和の領域からの距離dnBを同様に算出する。dBが図9Aのように表わされるのに対し、dnBは図9Bのように表わされる。なお、dnBはdBにおける負値として表すこともできる。
領域判定ステップS152では上記の算出結果に応じて、推定ステップS153の複数の処理方法S153a,S153bに処理を振り分ける。本実施形態ではBが飽和している領域A1をS153a,飽和していない領域A2をS153bに割り振る。
推定ステップS153ではカラー画像の各画素に対して、色滲みとなっている余計なBプレーンの強度を推定する。推定手法はBが飽和しているかしていないかによって異なり、S153a,S153bで推定の計算を行う。これは各々図8の領域A1、領域A2に対応している。
前述のように、除去すべきBプレーンの画像強度はBプレーンとGプレーンの差であり、領域A1ではGが飽和している領域から離れるに従い、推定量は増加し、領域A2では領域A1から離れるに従い推定量は減少する。
また、この推定量は高輝度被写体の明るさに依存するが、飽和のため、これを直接得ることはできない。そこで、本実施形態では、BとGの飽和半径の差dG−dBあるいはdG+dnBで代用する。このような推定量として、領域A1を担うステップS153aでは推定滲み量Eを、
E=(k1(dG+dnB)+k0)×dG/(dG+dnB)
と算出する。
他方、領域A2を担うステップS153bでは推定滲み量Eを、
E=(k1(dG−dB)+k0)exp(−k2dB)
と算出し、過除去抑制ステップS154に渡す。このとき両者は領域A1と領域A2の境界線上ではE0=(k1dG+k0)と一致するためマッハバンドを生じない。
k0,k1,k2は定数であり、結像光学系やイメージセンサの画素ピッチによって異なるため、撮影画像から滲み量を近似するのに好適な値を求めるのが望ましい。
厳密には、結像光学系の特性はズーム位置、絞り値、フォーカス位置、レンズ交換といった状態や像高によって変化するため、これらに従い定数k0,k1,k2を変えるのも有効である。或いは、後述の過除去抑制ステップの存在を考慮し、滲み量を近似するのに好適な値より過大な滲み量を推定する定数を設定するのが望ましい。あるいは、後述の過除去抑制ステップの存在を考慮し、結像光学系の特性変化に対応できるよう、過大な滲み量を推定する定数を設定しても良い。
過除去抑制ステップS154では、上記の推定量Eを修正し、実際に除去する量E’を決める。ステップS153で推定した除去量は一定のモデルに沿ったものであり、実際の滲み量とは必ずしも一致しない。例えば同じBプレーンに検出される光であっても波長450nmの光と波長400nmの光では滲み方が変化するが、ステップS153ではこれを考慮していない。除去量が過小である場合、除去後も若干の青みが残る。一方、除去量が過大であると、灰色の背景に対してBを減らしすぎ、黄緑色になってしまったりする。特に後者は不自然で観察者に大きな違和感を与える。そこで本ステップは、一定の色相範囲内でのみ滲み除去が作用するよう制限する。このため、まず、画素の色度を計算する。 R,G,Bの各プレーンの強度に対し、
Figure 0005020615
a=5(x−y)
b=2(y−z)
とする。この色度座標ab面を図10に記すと、青色は第4象限にあり、B強度から推定量Eを除去すると、点線矢印のように左上方向へ移動する。矢印の始点が除去前の色度であり、先端が推定量Eの除去後の色度である。このことから作用する色相範囲をa’>0かつb’<0に制限する。
B>0.22R+0.68G かつ B>−1.84R+3.30G
となる。このため、ステップS154ではまずこの条件を満たさない画素に対しE’=0とし、除去対象から外す。これにより、これらの画素は除去ステップS155によって変化せず、色滲みの除去ステップS155によって画素値が影響を受けることがない。すなわち、この条件を満たす画素のみが除去対象となる。
さらに条件を満たす画素に対しても除去量を、
E’=min(E,B−(0.22R+0.68G),B−(−1.84R+3.30G))
として、除去ステップS155に渡す。このE’の除去による色度変化は図10に実線矢印で記したように、第4象限内に留まるようになる。これにより、除去ステップにより色相制限範囲を超えてBが減少するのを防ぐことができる。
除去ステップS155では上記の除去量E’をBプレーンの強度から減じ、新たなBプレーン強度を、
B=B−E’
とする。このようにBプレーンを修正したカラー画像を色滲み除去部150の出力として視覚補正部160に渡す。
なお、本実施形態では、結像光学系110から記録部180までを備えたカラー撮像装置として説明したが、これらの内色滲み除去部150を除く一部或いは全部を別の装置として設け、色滲み除去のみを行う画像処理装置として構成してもよい。この場合、画像処理装置をカラー撮像装置と別体に設け、カラー撮像装置で撮影され、半導体メモリ・磁気/光ディスクなどの記録媒体に格納されたカラー画像を画像処理装置で読み込み(入力)可能とするようにすればよい。
このように本実施形態の青滲み除去部を備えたカラー撮像系によれば、青滲みが効果的に除去され、また自然で違和感のない撮影画像が得られる。また、付随する結像光学系においてはBバンドにおける縦色収差の制限を緩めることができ、その他の収差補正や、小型化、低コスト化をより高い水準で実現できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置200の例を図11に示す。なお、図11では、図3と同じ機能部分には同じ符号を付している。
カラー撮像装置200は、結像光学系210、色分解プリズム215、イメージセンサ220、A/D変換部230、色変換部235、色滲み除去部250、視覚補正部160、圧縮部170、記録部180を有する。
本実施形態のイメージセンサ220は第1の実施形態とは異なり3板式であり、それに伴い色分解プリズム215が追加され、第1の実施形態に存在していたデモザイク部140は不要となる。
図11において、被写体からの光線は結像光学系210及び色分解プリズム215を経てイメージセンサ220上に結像する。色分解プリズム215では、光の波長によって光線の進行方向が異なるため、R(赤)、G(緑)、B(青)の波長域の異なるそれぞれの光線は、異なるイメージセンサ220に到達する。このため、イメージセンサ220はカラーフィルタを備えず、各々RGBの各色プレーンに対応する像を得る。
また、本実施形態の結像光学系210はGバンド内の波長域においてのみ縦色収差が良好に補正され、R/Bバンドでは縦色収差が残存するものとする。なお、3板式では各イメージセンサの前後位置を調整することにより、縦色収差を補正することも可能であるが、光学系のズーム位置などによる収差量変動に対応できないため、本実施形態ではそのような調整は考慮しない。このため、Gプレーンに比してR、Bプレーンの解像度が劣り、3つのプレーンを合成したカラー画像においては明暗の境界部で赤や青がぼやけ、明部の周囲に赤や青、或いは紫色の縁取りのようなアーチファクトが生じる。
A/D変換部230では、3枚のイメージセンサ220からアナログ電圧として出力されるRGB各色プレーンの画像を、以降の画像処理に適するデジタルデータへと変換する。
色変換部235では色表現をRGBからYUVに変換する。これにはマトリクス演算が用いられ、
Figure 0005020615
として、Y、U、Vの3つのプレーンが得られる。このYは輝度を、Uは青みを、Vは赤みを示す。
色滲み除去部250では画像処理によりカラー画像よりこのアーチファクトを除去する。本実施形態の画像処理方法はこの除去処理にかかるものであり、後に詳しく説明する。
視覚補正部160、圧縮部170、記録部180は第1の実施形態と同様である。
このような構成のカラー撮像装置200における、画像処理による色滲み除去の動作のフローチャートを図12に示す。
図12に示すように、色滲み除去部250の処理は、空間演算ステップS251、推定ステップS253、過除去抑制ステップS254、除去ステップS255からなる。色滲み除去部250では、Rプレーン、Bプレーンを除去対象とし、基準プレーンとしてYプレーンを用いる。
空間演算ステップS251では、Yプレーンの強度に対する非線形変換を行うことで各画素に対する飽和度Sを計算し、これに対するコンボリューション処理を行う。この非線形変換は飽和によって高輝度被写体の輝度が過小に表されているのを補正するものである。この変換の結果、図13の様に、Yの強度は、Yの強度が飽和している領域近傍で急激に増加し、非飽和領域におけるY強度と飽和度の比例関係に比して大きい値を示す。図13では、この最大値を4にしている。但し、以下ではこの飽和度の最大値を1となるよう正規化して説明する。これによって、図14の点線のようなY強度プロファイルに対して、飽和度Sのプロファイルは図14の実線のようになる。
なお、このような非線形変換の簡単な例としてはYの強度が飽和している領域近傍(例えばY>0.8)では1とし、非飽和領域(Y<0.8)では0とする2値にすることもできる。
この飽和度Sに対してコンボリューション処理を行い、SR、SBを求める。これはB(青)、R(赤)バンドにおける滲み方ととも考えられるため、ここでは対応する2種類のコンボリューション処理を次式のように行う。
Figure 0005020615
図14に示した飽和度Sに対するコンボリューションカーネルkRおよびSRの例を図15及び図16に示す。
この際のコンボリューションカーネルkR、kBは結像光学系210における解像度の劣化を模したものであり、R、B各バンドにおける代表的な波長のPSF(点拡がり関数)を用いることができる。Bバンドにおける代表的な波長の有効な例としては夜景に多く含まれる水銀灯輝線(405nm)がある。PSF及び結像光学系の特性はズーム位置、絞り値、フォーカス位置、レンズ交換といったレンズの状態や像位置よって変化するため、これらに従いコンボリューションカーネルを変化させるのが望ましい。
あるいは、後述の過除去抑制ステップS254の存在を考慮し、結像光学系の特性変化に対応できるよう、変化する複数のPSFを包絡し過大な滲み量を推定するコンボリューションカーネルを設定しても良い。特に、像位置により異なるカーネルでのコンボリューション処理は計算負荷が大きいため、像面全体或いは像面内の一定領域内に対して、像方向によるPSFの変化を包絡して軸対象なコンボリューションカーネルにすることは計算負荷の削減に有効である。また、像高による変化も包絡してシフトインバリアントなコンボリューションカーネルにするのも、計算負荷の削減に有効である。この際更にコンボリューションカーネルを指数関数型やガウス関数型とすることもできる。
また同様にR、B各バンド内の波長によって変化する複数のPSFを包絡するコンボリューションカーネルを設定しても良い。特にこの際、Bハンドに対しては水銀灯輝線(405nm)を含めるのが有効である。
なお、これらのコンボリューションカーネルは中心からの距離に従い減少するようにするのが望ましい。
推定ステップS253では、色滲みとなっている余計なUプレーン、Vプレーンの強度EU、EVを推定する。ここではEB、ERを単純にSR、SBの定数倍とする。
EU=0.424fB・SB
EV=0.877fR・SR
このfB、fRは飽和部の本来の画像強度に相当し、1〜10程度の値となるが、例えば4とおけば概ね良好な結果を得られる。
過除去抑制ステップS254では、上記の推定量EU、EVを修正し、Uプレーン、Vプレーンにおいて実際に除去する量E’を決める。ここでは第1の実施形態と同様、色度座標に注目する。UV面の色度座標を図17に示すと、青色はU>0、赤色はV>0となる。U、Vの強度からEU、EVを除去すると、点線矢印のように左下方向に移動する。この向きはEU、EVの比率で変化する。矢印の始点が除去前の色度であり、先端が推定量EU、EVの除去後の色度である。このことから、U>0、V>0を色相制限範囲とし、まず、U≦0の画素に対してはEU’=0、V≦0の画素に対してはEV’=0とする。
更に、U>0の画素に対しては、
EU’=min(EU,U)
V>0の画素に対しては、
EV’=min(EV,V)
として除去ステップS255に渡す。このEU’,EV’の除去に依る色度変化は図16に実線矢印で記したように、各象限内に留まるようになる。更に第二象限ではVのみが変化し、第4象限ではUのみが変化し、第三象限では無変化となる。これはR、Bの変化で言うと、R、Bの強度が輝度Yを下回って減少することはなく、また、元々Yの下にあるR、Bは変化しないことを示す。
除去ステップS255では上記の除去量EU’、EV’をUプレーン、Vプレーンの値から差し引き、新たなUプレーン値、Vプレーン値を、
U=U−EU’
V=V−EV’
とする。
このようにUプレーン、Vプレーンを修正したカラー画像を色滲み除去部250の出力として視覚補正部160に渡す。
本実施形態においては、YプレーンにBプレーンやRプレーンの滲みが混入するため、白く残る滲みの量はGプレーンを基準プレーンとした場合に比べやや大きくなる。しかし、主な計算を高い精度が不要なUプレーン、Vプレーンにおいて行うことで処理装置のコストを抑えることができる。また、本実施形態に用いる光学系では、Gバンド内でのみ高い解像度が要求され、Rバンド、Bバンド双方に対する色収差の制限を緩めることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置300の例を図18に示す。なお、図18では、図3と同じ機能部分には同じ符号を付している。
カラー撮像装置300は結像光学系310、イメージセンサ120、A/D変換部130、デモザイク部140、色滲み除去部350、視覚補正部160、圧縮部170、記録部180を有する。
本実施形態の結像光学系310は、被写体からの光線をイメージセンサ120上に結像させるが、G〜Bバンドの波長域において縦色収差が良好に補正され、Rバンドでは縦色収差が残存するものとする。
このような結像光学系310で結像され、イメージセンサ120、A/D変換部130、デモザイク部140を経て生成されるカラー画像のR、G、Bプレーンにおいては、次のようなことが起こる。即ち、結像光学系310の色収差の影響によりGプレーン、Bプレーンに比べてRプレーンの解像度が劣り、3つのプレーンを合成したカラー画像においては明暗の境界部で赤がぼやけ、明部の周囲に赤い縁取りのようなアーチファクトが生じる。
色滲み除去部350では、画像処理によりカラー画像からこの赤色のアーチファクトを除去する。本実施形態の画像処理方法はこの除去処理にかかるものであり、後に詳しく説明する。
イメージセンサ120、A/D変換部130、デモザイク部140、視覚補正部160、圧縮部170、記録部180は第1の実施形態と同様である。
このような構成のカラー撮像装置300における、画像処理による色滲み除去の動作のフローチャートを図19に示す。
図19に示すように、色滲み除去部350の処理は、空間演算ステップS351、推定ステップS353、領域判定ステップS352、過除去抑制ステップS354、除去ステップS355からなる。
色滲み除去部350ではRプレーンを除去対象とし、基準プレーンとしてGプレーンを用いる。
空間演算ステップS351ではRプレーン、Gプレーンに対する輝度傾斜マップRlea、Gleaを、次のように計算する。
Figure 0005020615
ここで、
R(x+1,y)、B(x+1,y)は、Rプレーン、Bプレーンにおける注目画素の右隣の画素値である。
R(x−1,y)、B(x−1,y)は、Rプレーン、Bプレーンにおける注目画素の左隣の画素値である。
R(x,y+1)、B(x,y+1)は、Rプレーン、Bプレーンにおける注目画素の下隣の画素値である。
R(x,y−1)、B(x,y−1)は、Rプレーン、Bプレーンにおける注目画素の上隣の画素値である。
推定ステップS353ではカラー画像の各画素に対して、色滲みとなっている余計なRプレーンの強度を推定する。推定手法はRが飽和しているかしていないかによって異なるが、双方の場合に備えてS353a,S353bにより2種類の推定量E1,E2を計算する。
図20に、赤滲みの典型的な強度プロファイルを示す。
図20において、横軸は画像上の断面であり、縦軸はRプレーン及びGプレーンの強度である。図20では中心部に飽和輝度を超える高輝度被写体が存在する。そして本来明るくない光源周囲も、収差やフレアにより光源から滲んだ光によって、プロファイルの裾が指数関数的に拡がる。Gプレーンであっても滲みは全くないわけではなく、ある程度の拡がりが存在するが、それはRプレーンに比べると小さい。また、イメージセンサは一定の飽和レベル以上の強度を測定することはできず、頭が切られてしまう。このようなプロファイルにおいて、Rの強度がGの強度を上回ると赤滲みとなる。
これに鑑み、本実施形態においては、このRの輝度プロファイルの傾きによってRの滲み量を推定する。そこで、S353aではRの傾きRleaの絶対値に係数k1を乗じて第一の推定滲み量E1とする。
E1=k1|Rlea|
ここで、k1は正値であり、3前後が好適である。
ただし、Rが飽和している領域A1では輝度傾斜は0になってしまい飽和前の輝度傾斜が得られない。そこで、このような領域に対する推定滲み量E2をS353bにより算出する。このためS353bではGの傾きGleaによって推定滲み量E2を定める。例えば、次のようにする。
E2=k2|Glea|
ここで、k2は正値であり、3前後が好適である。
領域判定ステップS352では、まず、Rプレーンの強度に対する非線形変換を行い、飽和度Sを生成する。この非線形変換はRが飽和しているかどうかを示すものであり、Rの強度が飽和している領域では1を、Rの強度が小さい領域では0となる。Sは0、1の2値でも良いが、図21のように、0〜1にかけて連続的に変化する値としても良い。そしてこの飽和度SによってS353で算出したE1又はE2を選択する。すなわち、Sが0、1の2値であれば新たな推定量Eを、
E=E1 (S=0の場合)
E=E2 (S=1の場合)
とする。
また、Sが0〜1にかけて連続的に変化する値であれば、新たな推定量Eを、
E=(1−S)E1+SE2
とする。
過除去抑制ステップS354では、上記の推定量Eを修正し、Rプレーンにおいて実際に除去する量E’を決める。ここでは除去による色相Hの変化を一定角度δ以内にする。色相−彩度面は図22に示すようになっており、R強度から推定量Eを除去すると、矢印点線のように下方に移動する。これに対し色相の変化を一定角度δ以内にするには、先ず除去前の色相
Hori=H(R,G,B)
を求め、その前後一定角δの変化を与えるRの除去量Er,Elを計算する。
H(R−Er,G,B)=Hori−δ
H(R−El,G,B)=Hori+δ
δとしては10〜45度程度にするのが好適である
これらのEr,Elと領域判定ステップS353から除去量E’を、
E’=min(E,max(Er,El,0))
とし、除去ステップS355に渡す。
図22においてはE’=Erとなる。
除去ステップS355では上記の除去量E’をRプレーンの強度から差し引き新たなRプレーン強度
R=R−E’
とする。
このようにRプレーンを修正したカラー画像を色滲み除去部350の出力として視覚補正部160に渡す。
本実施形態では色滲み除去において、除去対象画素に対し上下左右隣接画素のみを参照している。このため巨大なフレームメモリを必要とせず、2ライン分のバッファメモリさえあればラスタ走査によって画像全体を処理することができる。このため高速でコンパクトな回路として画像処理装置を実装することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば画像処理によって効果的に色滲みを除去することができる。
なお、全く滲みが無くなると、飽和輝度を超えた高輝度被写体の明るさや色が識別不能となってしまう。このため、上記の実施形態では、基準プレーンを設定することで、滲みが大きく発生している色プレーンを基準プレーンと同等にまで減少させることを主眼とし、それ以上に滲みを減少させることは目的としていない。このため色滲み除去処理後の画像であっても、若干の滲みは残し、高輝度被写体の明るさや色を識別することができる。
また上記の実施形態の画像処理を前提とすることで、カラー撮像装置の結像光学系は少なくとも一つの色バンドについて収差が除去されていれば良く、結像光学系に求められるその他の収差補正や小型化・低コスト化をより高い水準で実現可能となる。
(他の実施形態)
また、各実施形態の目的は、次のような方法によっても達成される。すなわち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、本発明には次のような場合も含まれる。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
さらに、次のような場合も本発明に含まれる。すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した手順に対応するプログラムコードが格納されることになる。
横色収差の発生原理を示す図である。 縦色収差の発生原理を示す図である。 第1の実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置の構成を示す図である。 原色カラーフィルタの分光透過率を示す図である。 原色カラーフィルタにおける色要素の並びを示す図である。 明暗の境界部における青色の滲みを示す図である。 第1の実施形態のカラー撮像装置における、画像処理による色滲み除去の動作を示すフローチャートである。 高輝度な被写体に対するBプレーン及びGプレーンの典型的なプロファイルを示す図である。 飽和画素から周囲の各画素までの距離を示す図である。 周囲の画素から飽和画素までの距離を示す図である。 色度座標を示す図である。 第2の実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置の構成を示す図である。 第2の実施形態のカラー撮像装置における、画像処理による色滲み除去の動作を示すフローチャートである。 非線形変換の特性を示す図である。 飽和度プロファイルを示す図である。 コンボリューションカーネルを示す図である。 コンボリューション結果を示す図である。 UV面の色度座標を示す図である。 第3の実施形態の画像処理方法を適用可能なカラー撮像装置の構成を示す図である。 第3の実施形態のカラー撮像装置における、画像処理による色滲み除去の動作を示すフローチャートである。 赤滲みの典型的な強度プロファイルを示す図である。 非線形変換の特性を示す図である。 過除去抑制の原理を示す図である。
符号の説明
100 カラー撮像装置
110 結像光学系
120 イメージセンサ
130 A/D変換部
140 デモザイク部
150 色滲み除去部
160 視覚補正部
170 圧縮部
180 記録部

Claims (9)

  1. 複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域の色の滲み量を示す推定値を求める推定手段と、
    前記複数のプレーンのうちのいずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減ずる除去手段と、を有し、
    前記除去手段は、
    着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記推定値を補正し、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から補正された前記推定値を減ずることを特徴とする画像処理装置。
  2. 複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域別に、第1のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第1の推定値と、第2のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第2の推定値を求める推定手段と、
    前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減ずるとともに、前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減ずる除去手段と、を有し、
    前記推定手段は、前記第1の推定値と前記第2の推定値を互いに異なる演算で求め、
    前記除去手段は、
    着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第1のプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記第1の推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第1の推定値を補正し、前記第1のプレーンの信号の強度から補正された前記第1の推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第2のプレーンの信号の強度から前記推定手段によって推定された前記第2の推定値を減じ、かつ
    前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第2の推定値を補正し、前記第2のプレーンの信号の強度から補正された前記第2の推定値を減ずることを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記複数のプレーンは、緑、赤、および、青であり、前記いずれか一つの色プレーンは、赤または青であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数のプレーンは、輝度および2つの色差であり、前記第1のプレーンと前記第2のプレーンは、ともに色差であることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記領域は、ひとつの画素であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域の色の滲み量を示す推定値を求める推定工程と、
    前記複数のプレーンのうちのいずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減ずる除去工程と、を有し、
    前記除去工程では、
    着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から前記推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記推定値を補正し、前記いずれか一つのプレーンの信号の強度から補正された前記推定値を減ずることを特徴とする画像処理方法。
  7. 複数のプレーンの信号を含むカラー画像に基づいて、前記カラー画像における領域別に、第1のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第1の推定値と、第2のプレーンの信号に基づく色の滲み量を示す第2の推定値を求める推定工程と、
    前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減ずるとともに、前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減ずる除去工程と、を有し、
    前記推定工程では、前記第1の推定値と前記第2の推定値を互いに異なる演算で求め、
    前記除去工程では、
    着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第1のプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記第1の推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記第1のプレーンの信号の強度から前記第1の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第1の推定値を補正し、前記第1のプレーンの信号の強度から補正された前記第1の推定値を減じ、
    前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化しないのであれば、前記第2のプレーンの信号の強度から前記推定工程によって推定された前記第2の推定値を減じ、かつ
    前記着目する領域の前記第2のプレーンの信号の強度から前記第2の推定値を減じた場合に、前記着目する領域の色相が予め定めた範囲を超えて変化するのであれば、色相が予め定めた範囲を超えて変化しないように前記第2の推定値を補正し、前記第2のプレーンの信号の強度から補正された前記第2の推定値を減ずることを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項6または7に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 被写体像を光電変換する撮像手段と、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
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