JP5019773B2 - オイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法及び冷却機構 - Google Patents
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Description
内部温度が,内部圧力に相当する水の飽和温度を超えた状態にある吸気閉じ込み後のロータ室の圧縮作用空間内に,該圧縮作用空間の内部温度を前記飽和温度以下に低下させない量の冷却水を導入する,給水手段20を設けたことを特徴とする(請求項1,7)。
A;吸入空気の比重量(kg/m3)
x;吸入空気の絶対湿度(kg/kg)
ta:冷却前の圧縮作用空間内の温度(K)
ts;圧縮作用空間内の圧力に相当する水の飽和温度(K)
tw;導入する冷却水の温度(K)
Cpa;乾き空気の平均定圧比熱(kJ/kg・K)
Cpm;過熱蒸気の平均定圧比熱(kJ/kg・K)
Cw;水の比熱
r;水の蒸発熱
α;補正値
で示す条件を満たす量で導入することができる(請求項2,8)。
前記エゼクタ23又はベンチュリ管の噴射口23cを前記圧縮作用空間に連通し,駆動流導入口23aを圧縮機の吐出側配管13に連通すると共に,二次流導入口13bを給水源30に連通して,冷却水を圧縮作用空間内に導入するものとしても良い(請求項14)。
本発明のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法及び冷却機構は,圧縮機の圧縮作用空間内に冷却媒体として冷却水を導入して,この冷却水の蒸発熱によって圧縮作用空間内の温度を奪い,冷却を行うものである。
圧縮作用空間内に導入した,温度tw(K),質量W’(kg)の冷却水が,温度tm(K)の過熱蒸気となるために必要な熱量Q1(kJ)は,
Q1=Q1tw-ts+Q1tv+Q1ts-tm (式1)
によって表すことができる。
Q1tw-ts;温度tw(K),質量W’(kg)の冷却水が,圧縮作用空間内の圧力p2(Pa abs)における飽和温度ts(K)となるための熱量(kJ)
Q1tv;W’(kg)の冷却水の蒸発熱(kJ)
Q1ts-tm;W’(kg)の蒸気を飽和温度ts(K)から温度tm(K)に過熱するための熱量(kJ)
ここで,Q1tw-ts,Q1tv,Q1ts-tmはそれぞれ,
Q1tw-ts ={Cw(ts−tw)}W’ (式2)
Cw:水の比熱(kJ/kg・K)
Q1tv = rW’ (式3)
r;水の蒸発熱(kJ/kg)
Q1ts-tm ={Cpm(tm−ts)}W’ (式4)
Cpm;過熱蒸気の平均定圧比熱(kJ/kg・K)
である。
Q1(kJ)={Cw(ts−tw)+r+Cpm(tm−ts)}W’ (式5)
となる。
冷却水の導入前において温度ta(K)であった圧縮作用空間内の温度が,冷却水の導入により温度tm(K)に低下した際に放出した熱量Q2(kJ)は,
Q2=Q2air+Q2wat (式6)
Q2air;圧縮作用空間内を占める圧縮空気中の乾き空気が放出した熱量(kJ)
Q2wat;圧縮作用空間内を占める圧縮空気中の過熱蒸気が放出した熱量(kJ)
によって表すことができる。
Q2air={1/(1+x)}Cpa(ta−tm)A’ (式7)
x ;吸入空気の絶対湿度(kg/kg)
Cpa;乾き空気の平均定圧比熱(kJ/kg・K)
A’;吸入空気の質量(kg)
Q2wat={x/(1+x)}Cpm(ta−tm)A’ (式8)
である。
Q2(kJ)={1/(1+x)}Cpa(ta-tm)A’+{x/(1+x)}Cpm(ta-tm)A’ (式9)
となる。
以上より,圧縮作用空間内の圧縮空気が放出した熱量Q2(kJ)が,全て導入された冷却水によって吸収され、冷却水は圧縮空気が放出した熱量以外吸収しないとすると,
Q1=Q2
となる。
{Cw(ts-tw)+r+Cpm(tm-ts)}W’={1/(1+x)}Cpa(ta-tm)A’ +{x/(1+x)}Cpm(ta-tm)A’ (式10)
となる。
上記の(式11)より,
となり、
tm>tsという条件を満たすためには、冷却水の導入量Wを上記の(式12)で求められたW値よりも少なくする。
上記によって求めた数式に従い,圧縮機(実機)の圧縮作用空間内に導入する冷却水導入量を算出した結果を,以下に示す。
算出条件は,下記の表1に示す通りである。
吸入空気の温度t1(20℃;293.15K)に対する蒸気の飽和圧力Ps(Pa abs)は,前述の「水の飽和表」より,
Ps=0.002337(MPa abs) = 2336.6(Pa abs)
である。
P=p1=0.101325(MPa abs) = 101,325(Pa abs)
である。
x=(Mv/Mg){Pv/(P-Pv)}
Mv;蒸気の分子量
Mg;ガスの分子量
P;全圧
Pv;蒸気の分圧
である。
Mv/Mg=0.622
また,相対湿度φ=蒸気分圧Pv/飽和蒸気圧Ps より,
蒸気分圧Pv=φ×Ps
従って,相対湿度φが0.65(65%)の上記吸入空気の絶対湿度x(kg/kg)は,
x=0.622×φ×Ps/(P−φPs)
= 0.622×0.65×2336.6/(101,325−0.65×2336.6)
= 0.00947(kg/kg)
である。
v1=R・t1/p1
= 0.287×293.15/101.325 =0.8303(m3/kg)
R;空気のガス定数(kJ/kg・K)
従って,吸入空気の比重量A(kg/m3)は,
A =1/v1 = 1/0.8303
従って,
前出の「水の飽和表」に記載されている,圧縮作用空間内の圧力p2に対応する水の飽和温度。なお,冷却後の圧縮作用空間内の温度tm(K)を,前記水の飽和温度ts(K)と同一値として計算。
前出の「水の飽和表」に記載されている,圧縮作用空間内の圧力p2に対応する水の蒸発熱(kJ/kg)。
本発明のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構にあっては,前述したように,圧縮作用空間内に導入した冷却水を全量蒸発させて,過熱蒸気とし,圧縮作用空間内に液滴として残ることがないようするために,前述した吸気閉じ込み後の圧縮作用空間内の所定の位置に,給水源30より供給された水を所定量導入する給水手段20を備えている。
11 吐出口
12 吸気口
13 吐出回路
14,14’ 分岐回路(ドレン回路)
20 給水手段
21 絞り(噴射ノズル)
22 純水器
23 エゼクタ
23a 駆動流導入口
23b 二次流導入口
23c 噴射口
24 調整手段(電磁弁)
25 制御手段
30 給水源(水タンク)
40 アフタクーラ
41 レシーバタンク
Claims (16)
- 潤滑,冷却,密封のために圧縮作用空間内に油又は水の吸入を行うことなく,乾式で被圧縮気体の圧縮を行うオイルフリースクリュ圧縮機において,
内部温度が,内部圧力に相当する水の飽和温度を超えた状態にある吸気閉じ込み後のロータ室の圧縮作用空間内に,該圧縮作用空間の内部温度を前記飽和温度以下に低下させない量の冷却水を導入することを特徴とするオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法。 - 前記条件で示した冷却水の導入量の最大値を,前記圧縮作用空間内に導入することを特徴とする請求項2記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法。
- 前記冷却水として純水を導入することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法。
- 前記冷却水を粒子径5μm以下の霧状にして前記圧縮作用空間内に導入することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法。
- 前記圧縮機のスクリュロータの軸線方向に前記冷却水の導入位置を複数箇所設けると共に,圧縮作用空間内の圧力と温度に従って,前記いずれかの導入位置を1箇所又は複数箇所選択して冷却水の導入を行うことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却方法。
- 潤滑,冷却,密封のために圧縮作用空間内に油又は水の吸入を行うことなく,乾式で被圧縮気体の圧縮を行うオイルフリースクリュ圧縮機において,
内部温度が,内部圧力に相当する水の飽和温度を超えた状態にある吸気閉じ込み後のロータ室の圧縮作用空間内に連通し,前記圧縮作用空間の内部温度を前記飽和温度以下に低下させない量の冷却水を前記圧縮作用空間内に導入する給水手段を備えることを特徴とするオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。 - 前記給水手段が,前記条件で示した冷却水の導入量の最大値を,前記圧縮作用空間内に導入することを特徴とする請求項8記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
- 前記給水手段に純水を供給する純水器を設けたことを特徴とする請求項7〜9いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
- 圧縮機の吐出側配管において発生したドレンを捕集するドレン回路を設けると共に,該ドレン回路を前記給水手段に連通して前記給水手段に対する給水源としたことを特徴とする請求項7〜10いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
- 前記給水手段が,冷却水を粒子径5μm以下の霧状として前記圧縮作用空間内に噴射する噴射ノズルを備えることを特徴とする請求項7〜11いずか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
- 前記給水手段が,圧縮機のスクリュロータの軸線方向に沿って複数箇所設けられた冷却水の導入位置と,各導入位置において圧縮作用空間と連通する給水回路をそれぞれ有すると共に,
各給水回路が連通する各圧縮作用空間内の圧力及び温度に従って,前記給水回路のいずれか1箇所又は複数箇所を選択して,選択された給水回路に対応する圧縮作用空間内に前記冷却水を導入する制御手段を有することを特徴とする請求項7〜12いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。 - 前記給水手段がエゼクタ又はベンチュリ管を備え,
前記エゼクタ又はベンチュリ管の噴射口を前記圧縮作用空間に連通し,駆動流導入口を圧縮機の吐出側配管に連通すると共に,二次流導入口を給水源に連通したことを特徴とする請求項7〜13いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。 - 前記給水手段が,予め規定された動作に従って前記圧縮作用空間に対する冷却水の導入開始及び導入停止,及び/又は導入量を制御する給水制御手段を備えることを特徴とする請求項7〜14いずか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
- 前記圧縮機が,運転状態から停止に至る動作工程に無負荷運転への移行を伴うオイルフリースクリュ圧縮機において,
圧縮機の停止動作時,前記給水制御手段が無負荷運転への移行と共に圧縮作用空間内への冷却水の導入を停止することを特徴とする請求項7〜15いずれか1項記載のオイルフリースクリュ圧縮機の冷却機構。
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