JP5540399B2 - 水注入式スクロール空気圧縮機 - Google Patents

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本発明は、両歯式スクロール空気圧縮機に係わり、特に、圧縮本体の作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入式スクロール空気圧縮機に関する。
両歯式スクロール空気圧縮機は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、この旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材とを備えている。また、ケーシングに回転可能に支持されるとともに、旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、旋回スクロール部材を揺動(旋回)させる複数のクランク軸を備えている。そして、旋回スクロール部材の旋回運動に伴い、作動室が外周部から中心部に向かって渦巻き状に移動しながら、その容積を減じて空気を圧縮するようになっている。
このような両歯式スクロール空気圧縮機においては、従来、最も高温となる圧縮空気の吐出部、すなわち旋回スクロール部材の中心部などの冷却を目的として、旋回スクロール部材の鏡板部内に冷却流路(詳細には、上下方向に貫通する複数の通風孔)を形成し、この冷却流路に冷却風を流通させる構造が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の従来技術では、ケーシングの上面及び下面に冷却風取入口(吸込口)及び冷却風排出口(排気口)を形成しており、冷却風を冷却風取入口からケーシング内に取入れ、旋回スクロール部材の冷却流路などに流通した後、冷却風排出口から排出するようになっている。また、固定スクロール部材のラップの外周側に環状のダストラップを設け、冷却風とともにダストが作動室に侵入するのを防止するようになっている。なお、旋回スクロール部材のラップ、並びに固定スクロール部材のラップ及びダストラップのそれぞれの先端面には溝が形成され、それらの溝にシール材が挿入されている。
また、両歯式スクロール空気圧縮機においては、従来、作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入式のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この水の注入は、複数の作動室を形成する部材間の僅かな隙間をシールする作用や、圧縮熱を吸収して各部材の熱変形を防止して前述した隙間の拡大を抑制する作用をもたらす。その結果、作動室からの空気の漏洩を低減して、効率を高めるようになっている。
特開平10−246189号公報(図3、図4、及び図6等) 特開平8−128395号公報(図10等)
上記特許文献1に記載の両歯式スクロール空気圧縮機に対し水注入式を採用した場合を想定すると、以下のような改善の余地が存在する。すなわち、例えば吸気経路に水を注入するように構成した場合、吸気経路から作動室に取込まれなかった水の一部が、固定スクロール部材のラップの外周側かつダストラップの内周側に形成された空間(以降、ラップ外周空間と称す)に溜まる。また、例えば作動室に水を直接注入するように構成した場合でも、吐出側作動室と吸入側作動室との圧力勾配により、水の一部が作動室から吸入側に戻されて、ラップ外周空間に溜まる。そして、固定スクロール部材のダストラップの先端のシール材と旋回スクロール部材の鏡板部との接触面(シール面)若しくは僅かな隙間から、水が下方に流れ落ち、冷却風排出口を経て外部に流出する。そのため、圧縮機本体の下方側に配置された部品などを発錆させる可能性がある。また、圧縮機本体の下方側にモータ等の電気機器が配置されている場合は、その電気機器に絶縁不良や短絡などの不具合が生じる可能性がある。
本発明は、上記の事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダストラップのシール部からの水漏れによって部品の発錆や電気機器の短絡等が生じるのを防止できる水注入式スクロール圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、前記水抜孔に接続され、前記水抜孔から排出された水を前記吸気経路に導出する導水配管系統と、前記導水配管系統に設けられたポンプと、前記導水配管系統における前記ポンプの上流側に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、前記タンク内の水位を検出する水位検出手段と、前記水位検出手段で検出された水位に応じて前記ポンプを駆動制御するポンプ制御手段とを備える。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吸気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、前記タンク内の水位を検出する水位検出手段と、前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた開閉弁と、前記水位検出手段で検出された水位に応じて前記開閉弁を開閉制御する開閉弁制御手段とを備える。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた逆止弁とを備える。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた開閉弁と、前記導水配管系統の導出先である前記吐気経路の特定部位の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段で検出された圧力が予め設定された大気圧程度の閾値以下となる場合、前記開閉弁を開き状態に制御し、前記圧力検出手段で検出された圧力が前記閾値を超える場合、前記開閉弁を閉じ状態に制御する開閉弁制御手段とを備える。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、前記水抜孔に接続され、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出する導水配管系統と、前記導水配管系統に設けられたポンプと、前記導水配管系統における前記ポンプの上流側に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、前記導水配管系統の導出先である前記吐気経路の特定部位の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段で検出された圧力が予め設定された大気圧程度の閾値以下となる場合、前記ポンプを駆動させ、前記圧力検出手段で検出された圧力が前記閾値を超える場合、前記ポンプを停止させるポンプ制御手段とを備える。
本発明によれば、ダストラップのシール部からの水漏れによって部品の発錆や電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。
本発明の第1の実施形態における水注入スクロール空気圧縮機の構成を表す系統図である。 本発明の第1の実施形態における圧縮機本体の全体構造を表す斜視図である。 本発明の第1の実施形態における圧縮機本体の詳細構造を表す水平断面図である。 図3中断面IV−IVによる鉛直断面図である。 本発明の第1の実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材の構造とともに表す図である。 本発明の第2の実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材の構造とともに表す図である。 本発明の第3の実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材の構造とともに表す図である。。 本発明の第4の実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材の構造とともに表す図である。
本発明の第1の実施形態を図1〜図5により説明する。
図1は、本実施形態における水注入スクロール空気圧縮機の構成を表す系統図である。
この図1において、水注入式スクロール空気圧縮機は、空気を圧縮する圧縮機本体1と、この圧縮機本体1の吸入側(吸気側)に設けられた吸入配管系統2と、圧縮機本体1の吐出側(吐気側)に設けられた吐出配管系統3とを備えている。また、圧縮機本体を駆動するモータ(電動機)4と、モータ4等の機器を制御する制御盤5とを備えている。
吸入配管系統2には、吸気フィルタ6が設けられている。なお、吸気フィルタ6の下流側の配管は、詳細を図示しないが、後述する圧縮機本体1の吸入口24e,24f,25e,25fに分岐するように構成されている。
吐出配管系統3は、圧縮空気の流れ方向の順序で、圧縮機本体用逆止弁7、アフタークーラ(冷却器)8、水セパレータタンク9、保圧逆止弁10、及びドライヤ(除湿器)11が設けられている。また、吐出配管系統3における水セパレータタンク9と保圧逆止弁10との間にはリリーフ弁12が設けられている。なお、圧縮機本体用逆止弁7の上流側の配管は、詳細を図示しないが、後述する圧縮機本体1の吐出口24i,25iから合流するように構成されている。
吐出配管系統3における圧縮機本体用逆止弁7の上流側(詳細には、圧縮機本体1の吐出口24i,25iから合流する合流点の下流側)には放気配管系統13Aが分岐接続されており、この放気配管系統13Aには水分離器14A及び放気制御弁15A(電磁弁)が設けられている。また、吐出配管系統3における水セパレータタンク9と保圧逆止弁10との間には放気配管系統13Bが分岐接続されており、この放気配管系統13Bには水分離器14B及び放気制御弁15B(電磁弁)が設けられている。なお、放気配管系統13Aは、吐出配管系統3から導入する圧縮気体が比較的高温であるため、アフタークーラ8の排風を利用して冷却されるように配置されている。
また、吐出配管系統3における保圧逆止弁10の下流側の圧力及び温度を検出する圧力センサ16A及び温度センサ17Aが設けられ、吐出配管系統3における逆止弁7の上流側の圧力及び温度を検出する圧力センサ16B及び温度センサ17Bが設けられており、それらの検出信号が制御盤5に出力されるようになっている。
水セパレータタンク9は、上部空間に外筒及び内筒からなる2重筒構造を有し、それら外筒と内筒との間の流路にアフタークーラ9からの圧縮空気を導入して旋回させ、比重の差により圧縮空気とこれに含まれる水とを一次分離し、分離した水を下部空間に貯える。また、分離した圧縮空気を内筒内側の流路に導入し、水セパレータエレメント18によって圧縮空気に含まれる残りの水を二次分離するようになっている。
水セパレータタンク9の下部空間に貯えられた水は、タンク9内の圧力によって、給水配管系統19(水注入手段)を介し吸入配管系統2(詳細には、圧縮機本体1の複数の吸入口に分岐する分岐点の上流側)に供給されるようになっている。給水配管系統19には、水の流れ方向の順序で、ストレーナ20、水フィルタ21、及び注水制御弁22(電磁弁)が設けられている。
ここで、本実施形態では、上述したようにアフタークーラ8が水セパレータタンク9の上流側に設けられているので、例えば圧縮機本体1の停止時に圧縮機本体1の作動室内に水を残留させないことを目的として、無注水運転(乾燥運転)を行うことが可能となっている。詳しく説明すると、無注水運転を行う場合(詳細には、注水制御弁22を閉じ状態として吸入配管系統2への注水を停止させつつ、圧縮機本体1を運転させる場合)、圧縮機本体1からの吐出直後の圧縮空気は200℃以上と高温であり、そのまま水セパレータタンク9に導入すれば問題が生じる。そこで、水セパレータタンク9の上流側にアフタークーラ8を設けて圧縮空気を冷却すれば、その問題を解決することができる。したがって、無注水運転が行うことが可能となっている。
制御盤5は、図示しない運転スイッチ及び停止スイッチの操作や、圧力センサ16Aで検出された圧力P等に応じて、運転モードを切替えるようになっている。すなわち、制御盤5には、圧力Pの制御範囲として、目標圧力P、上限圧力P(>P)、及び下限圧力P(<P)が予め設定記憶されている。そして、例えば運転スイッチが操作されると、まず、負荷運転モードを実行するようになっている。この負荷運転モードでは、注水制御弁22を開き状態として、吸入配管系統2に注水する(その結果、圧縮機本体1の作動室に注水する)。また、放気制御弁14A,14Bを閉じ状態としつつモータ4を駆動して、圧縮機本体1を負荷運転させる。このとき、圧力センサ16Aで検出された圧力Pと目標圧力Pとの偏差に基づきPID演算を行い、この演算値に基づきインバータ(図示せず)を介しモータ4の回転数を可変制御する。これにより、圧力センサ16Aで検出される圧力Pは目標圧力Pとほぼ同じになる。
しかし、圧縮空気の供給先における使用量が著しく減少すると、モータ4の回転数を最小値に抑えても、圧力センサ16Aで検出される圧力Pが上昇する。そして、例えば圧力Pが上限圧力Pに達した場合には、無負荷運転モードに切替えるようになっている。この無負荷運転モードでは、負荷運転モードと同様、注水制御弁22を開き状態として、吸入配管系統2に注水する。また、放気弁制御弁14A,14Bを開き状態としつつモータ4の回転数を最小値に抑えて、圧縮機本体1を無負荷運転させる。
そして、無負荷運転モード中、圧力センサ16Aで検出される圧力Pが下限圧力Pまで減少したか否かを判定する。例えば圧力Pが下限圧力Pまで減少すれば、負荷運転モードに切替える。一方、例えば圧力Pが下限圧力Pまで減少しなければ、無負荷運転モードを継続し、その継続時間が予め設定された所定時間を経過すると、休止モードに切替えるようになっている。この休止モードでは、注水制御弁22を閉じ状態として、吸入配管系統2への注水を停止させる。また、放気弁制御弁14A,14Bを開き状態としつつ、モータ4を停止して圧縮機本体1を停止させる。また、休止モード中、圧力Pが下限圧力Pまで減少すれば、負荷運転モードに切替える。
なお、負荷運転モード及び無負荷運転モードにおける吸入配管系統2への注水量は、注水制御弁22の開度によって制御されている。すなわち、制御盤5は、温度センサ17Bで検出された温度が予め設定された所定の目標範囲となるような注水量を演算し、これに対応して注水制御弁22の開度を制御するようになっている。このとき、吸気流量を基準とした注水流量の体積比は、例えば5×10−5〜40×10−5程度となっている。
また、例えば停止スイッチが操作されると、圧縮機本体1を停止させる前に、上述した無負荷運転モードを実行し、さらに圧力センサ16Bで検出された圧力が予め設定された所定の圧力以下まで減少すれば、無注水運転(乾燥運転)モードを実行する。この無注水運転モードでは、注入制御弁22を閉じ状態として、吸入配管系統2への注水を停止させる。また、放気弁制御弁14A,14Bを開き状態としつつモータ4の回転数を最小値に抑えて、圧縮機本体1を無負荷運転させる。そして、無注水運転モードを一定時間実行した後、モータ4を停止して圧縮機本体1を停止させる。これにより、停止時に圧縮機本体1の作動室内に水を残留させないようになっている。
なお、上述した圧縮機本体1、吸入配管系統2、吐出配管系統3、モータ4、制御盤5、放気配管系統13A,13B、及び給水配管系統19等は、図示しない筐体でパッケージされて圧縮機ユニットを構成している。
次に、本実施形態の要部である圧縮機本体1の構造を説明する。図2は、圧縮機本体1の全体構造を表す斜視図(但し、後述する主クランク軸26及び補助クランク軸27等を取外した状態を示す図)である。図3は、圧縮機本体1の詳細構造を表す水平断面図であり、図4は、図3中断面による鉛直断面図である。図5は、後述する固定スクロール部材25の構造とともに導水配管系統を表す図(但し、固定スクロール部材25を内側から見た側面図)である。
これら図2〜図5において、圧縮機本体1は、両歯式スクロール圧縮機であり、鏡板部23aの側方一方側(図3中左側)側面及び反対側(図3中右側)側面に略渦巻き状のラップ23b,23cが立設された旋回スクロール部材23と、この旋回スクロール部材23の側方一方側に配置され、鏡板部24aの内側(図3中右側)側面に螺旋状のラップ24bが立設された固定スクロール部材24と、旋回スクロール部材23の反対側に配置され、鏡板部25aの内側(図3中左側)側面に螺旋状のラップ25bが立設された固定スクロール部材25とを備えており、固定スクロール部材24,25が互いに締結されて旋回スクロール部材23を収納するケーシングを構成している。そして、旋回スクロール部材23のラップ23bと固定スクロール部材24のラップ24bとが略噛み合って複数の作動室を形成し、旋回スクロール部材23のラップ23cと固定スクロール部材25のラップ25bとが略噛み合って複数の作動室を形成している。
また、圧縮機本体1は、旋回スクロール部材23を揺動(旋回)させる主クランク軸26及び副クランク軸27を備えている。主クランク軸26は、固定スクロール部材24,25に設けた軸受28A,29Aにより回転可能に支持され、副クランク軸27は、固定スクロール部材24,25に設けた軸受28B,29Bにより回転可能に支持されている。主クランク軸26及び副クランク軸27は固定スクロール部材24から突出した軸端部をそれぞれ有し、これら軸端部にプーリ30A,30Bが設けられている。そして、プーリ30A,30Bにタイミングベルト31が装架されて、主クランク軸26と副クラン軸27とが同期回転するようになっている。また、主クランク軸26の軸端部にはVプーリ32が設けられている。そして、上述の図1で示すように、Vプーリ32とモータ4の回転軸に設けたVプーリ33との間にVベルト34が装架されて、モータ4の回転動力が主クランク軸26に伝達されるようになっている。
主クランク軸26は、旋回スクロール部材23の外周部の一方側(図3中下側)に軸受35Aを介して接続されたクランク部26aを有し、副クランク軸27は、旋回スクロール部材23の外周部の他方側(図3中上側)に軸受35Bを介して接続されたクランク部27aを有している。主クランク軸26のクランク部26a及び補助クランク軸27のクランク部27aは、軸線から同じ偏心量で偏心しており、平行4つ棒リンク機構を形成している。これにより、旋回スクロール部材23は、旋回可能に軸支されている。なお、旋回スクロール部材23の旋回運動に伴う不釣り合いを相殺するために、主クランク軸26にはバランスウエイト36A,36Bが設けられ、副クランク軸26にはバランスウエイト37A,37Bが設けられている。
旋回スクロール部材23は、上記鏡板部23aと、上記ラップ23b,23cと、鏡板部23aの中心部に設けられ側方一方側及び反対側の吐出過程の作動室を連通させる連通孔23dと、鏡板部23a内を上下方向に貫通して設けられた複数の(本実施形態では、4列×2列の)通風孔23eとを備えている。
固定スクロール部材25は、上記鏡板部25aと、上記ラップ25bと、鏡板部25aの内側側面におけるラップ25bの外周側に立設された円環状のダストラップ25cと、鏡板部25aの外側(図2中上側、図3中右側)側面に立設され上下方向(図2中上下方向、図3中紙面に対して垂直方向)に延在する複数の放熱フィン25dとを有している。また、鏡板部25aの外側側面に形成され、放熱フィン25d全体を挟んで一方側(図2及び図5中右側、図3中下側、図4中左側)に位置する上側吸入口25e(図5参照)及びその反対側(図2及び図5中左側、図3中上側、図4中右側)に位置する下側吸入口25f(図5参照)を有している。また、ラップ25bの外周側かつダストラップ25cの内周側の空間B(以降、ラップ外周空間Bと称す)における旋回スクロール部材23のラップ23cの外周側端部の近傍(図4中左上側の領域、図5中右上側の領域)と上側吸入口25eとを連通するように形成された上側吸入通路25g(図5参照)と、ラップ外周空間Bにおけるラップ25bの外周側端部の近傍(図4中右下側の領域、図5中左下側の領域)と下側吸入口25fとを連通する下側吸入通路25h(図5参照)とを有している。また、鏡板部25aの中心部に形成された吐出口25iを有している。
そして、旋回スクロール部材23と固定スクロール部材25との間には、旋回スクロール部材23の旋回運動に伴い、主に上側吸入口25e及び上側吸入通路25gから空気を吸入して圧縮し吐出口25iから吐出する圧縮経路(詳細には、旋回スクロール部材23のラップ23cの径方向内側に隣接するように形成され、吐出口25iに向かって渦巻き状に移動する複数の作動室)が形成されるとともに、主に下側吸入口25f及び下側吸入通路25hから空気を吸入して圧縮し吐出口25iから吐出する圧縮経路(詳細には、旋回スクロール部材23のラップ23cの径方向外側に隣接するように形成されて、吐出口25iに向かって渦巻き状に移動する複数の作動室)が形成される。
固定スクロール部材24は、固定スクロール部材25と同様、上記鏡板部24aと、上記ラップ24bと、鏡板部24aの内側側面におけるラップ24bの外周側に立設された円環状のダストラップ24cと、鏡板部24aの外側(図2中下側、図3中左側)側面に立設され上下方向に延在する複数の放熱フィン24dとを有している。また、鏡板部24aの外側側面に形成され、放熱フィン24d全体を挟んで一方側(図2中右側、図3中下側、図4中左側)に位置する上側吸入口24e(図2参照)及びその反対側(図2中左側、図3中上側、図4中右側)に位置する下側吸入口24f(図2参照)を有している。また、図示しないが、ラップ24bの外周側かつダストラップ24cの内周側の空間A(以降、ラップ外周空間Aと称す)における旋回スクロール部材23のラップ23bの外周側端部の近傍と上側吸入口24eとを連通するように形成された上側吸入通路24gと、ラップ外周空間Aにおけるラップ24bの外周側端部の近傍と下側吸入口24fとを連通する下側吸入通路24hとを有している。また、鏡板部24aの中心部に形成された吐出口24iを有している。
そして、旋回スクロール部材23と固定スクロール部材24との間には、旋回スクロール部材23の旋回運動に伴い、主に上側吸入口24e及び上側吸入通路24gから空気を吸入して圧縮し吐出口24iから吐出する圧縮経路(詳細には、旋回スクロール部材23のラップ23bの径方向内側に隣接するように形成されて、吐出口24iに向かって渦巻き状に移動する複数の作動室)が形成されるとともに、主に下側吸入口24f及び下側吸入通路24hから空気を吸入して圧縮し吐出口24iから吐出する圧縮経路(詳細には、旋回スクロール部材23のラップ23bの径方向外側に隣接するように形成されて、旋回スクロール部材23の旋回に伴い、吐出口24iに向かって渦巻き状に移動する複数の作動室)が形成される。
なお、旋回スクロール部材23のラップ23b,23c、固定スクロール部材24のラップ24b及びダストラップ23c、並びに固定スクロール部材25のラップ25b及びダストラップ25cのそれぞれの先端面には溝が形成され、それらの溝にシール材が挿入されている。
また、ケーシングを構成する固定スクロール部材24の上面には複数の(本実施形態では4つの)冷却風取入口38Aが形成され、下面には複数の(本実施形態では4つの)冷却風排出口38Bが形成されており、これら冷却風取入口38A及び冷却風排出口38Bは、ケーシング内のダストラップ24c,25cの外周側の空間に連通している。そして、図4中点線矢印で示すように、冷却ファン(図示せず)などで生起された冷却風を冷却風取入口38Aからケーシング内に取入れ、旋回スクロール部材23の通風孔23eなどに流通した後、冷却風排出口38Bから排出するようになっている。これにより、旋回スクロール部材23の中心部などを冷却するようになっている。このとき、上述したように固定スクロール部材24のラップ24bの外周側に環状のダストラップ24cを設け、固定スクロール部材25のラップ25bの外周側に環状のダストラップ25cを設けているので、冷却風とともにダストが作動室に侵入するのを防止するようになっている。
ここで、本実施形態では、上述したように給水配管系統19を介し吸入配管系統2に注水するように構成している。そのため、固定スクロール部材24の吸入通路24g,24hから作動室に取込まれなかった水の一部や、吐出側作動室と吸入側作動室との圧力勾配によって作動室から吸入側に戻された水の一部が、ラップ外周空間Aに溜まる。また、固定スクロール部材25の吸入経路25g,25hから作動室に取込まれなかった水の一部や、吐出側作動室と吸入側作動室との圧力勾配によって作動室から吸入側に戻された水の一部が、ラップ外周空間Bに溜まる。そして、固定スクロール部材24のダストラップ24cの先端のシール材及び固定スクロール部材25のダストラップ25cの先端のシール材と旋回スクロール部材23の鏡板部23aとの接触面(シール面)若しくは僅かな隙間から、水が下方に流れ落ち、冷却風排出口38Bを経て外部に流出する可能性ある。
そこで、本実施形態の大きな特徴として、図5で示すように、固定スクロール部材25のダストラップ25cの下部(詳細には、ダストラップ25cにおける下側吸入通路25hの開口とは離間してその下側)には、ラップ外周空間Bに溜まる水を排出するための水抜孔25kが形成されている。また、水抜孔25kに接続されて、水抜孔25kから排出された水を下側吸入通路25hに導出する導水配管39Bが設けられている。そして、圧縮機本体1の運転中、ラップ外周空間Bはほぼ大気圧であるのに対し、下側吸入通路25h内は負圧であるため、それらの圧力差が導水配管39Bの損失ヘッド(詳細には、出入口の高さ位置の落差によるものなど)を上回って、ラップ外周空間Bに溜められた水が水抜孔25k及び導水配管39Bを介し吸入通路25hに導出される。
また、図示しないが、同様に、固定スクロール部材24のダストラップ24cの下部(詳細には、ダストラップ24cにおける下側吸入通路24hの開口とは離間してその下側)には、ラップ外周空間Aに溜まる水を排出するための水抜孔24kが形成されている。また、水抜孔24kに接続されて、水抜孔24kから排出された水を下側吸入通路24hに導出する導水配管39Aが設けられている。そして、圧縮機本体の運転中、ラップ外周空間Aはほぼ大気圧であるのに対し、下側吸入通路24h内は負圧であるため、それらの圧力差が導水配管39Aの損失ヘッドを上回って、ラップ外周空間Aに溜められた水が水抜孔24k及び導水配管39Aを介し吸入通路24hに導出される。なお、導水配管39A,39Bから導出される水の量は、給水配管系統19から供給される水の量に対し非常に少ないものとなっている。
このように構成された本実施形態においては、ラップ外周空間A,Bに溜まる水を下側吸入通路24h、25hに導出するので、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れを抑えることができる。したがって、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れによって圧縮機本体1の下方側に配置された部品の発錆や、圧縮機本体1の下方側に配置された電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。
なお、上記第1の実施形態においては、吸入配管系統2に吸込絞り弁を設けない場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、放気制御弁15A,15Bと連動して制御する(詳細には、放気制御弁15A,15Bを閉じ状態とする場合は、開き状態とし、放気制御弁15A,15Bを開き状態とする場合は、閉じ状態とする)吸込絞り弁を吸入配管系統2に設け、給水配管系統19が吸込絞り弁の下流側に水を供給するような構成としてもよい。また、上記第1の実施形態においては、給水配管系統19は、吸入配管系統2(言い換えれば、吸気経路)に水を注入する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば圧縮機本体1の作動室に直接注入するように構成してもよい。また、上記第1の実施形態においては、圧縮機本体1の上面の冷却風取入口38Aから冷却風を取入れ、下面の冷却風排出口38Bから冷却風を排出する場合を例にとって説明したが、これに限られず、下面の冷却風取入口から冷却風を取入れ、上面の冷却風排出口から冷却風を排出するようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、圧縮機本体のダストラップの水抜孔から排出された水を吸入配管系統に導出する導水配管系統を設けた実施形態である。なお、上記第1の実施形態などと同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図6は、本実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材25の構造とともに表す図である。
本実施形態では、圧縮機本体1のダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を吸入配管系統2に導出する導水配管系統40を設けている。なお、本実施形態では、吸入配管系統2、特に、吸入配管系統2における導水配管系統40との接続部(図示せず)は、圧縮機本体1より上側に配置されている。
導水配管系統40は、ダストラップ25cの水抜孔25kに接続された導水配管41Aと、ダストラップ24cの水抜孔24k(図示せず)に接続された導水配管41Bと、これら導水配管41A,41Bに接続され、ダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を溜めるタンク42と、このタンク42の下部と吸入配管系統2(詳細には、圧縮機本体1の吸入口24e,24f,25e,25fに分岐する分岐点の上流側)との間で接続された導水配管43と、この導水配管43に介設され水を圧送するポンプ44とを備えている。
また、タンク42内の水位を検出し、その検出信号を制御盤5に出力する例えば静電容量式の水位センサ45(水位検出手段)が設けられている。制御盤5は、水位センサ45で検出された水位に応じてポンプ44を駆動制御するポンプ制御機能(ポンプ制御手段)を有している。詳細には、例えば、タンク42内の水位の制御範囲として所定の上限水位及び下限水位を予め設定記憶しており、水位センサ45で検出された水位が所定の上限水位まで上昇した場合にポンプ44を駆動させ、水位センサ45で検出された水位が所定の下限水位まで下降した場合にポンプ44を停止させるようになっている。
このように構成された本実施形態においては、ラップ外周空間A,Bに溜まる水を吸入配管系統2に導出するので、上記第1の実施形態と同様、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れを抑えることができる。したがって、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れによって圧縮機本体1の下方側に配置された部品の発錆や、圧縮機本体1の下方側に配置された電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。
また、本実施形態においては、導水配管系統40は、吸入配管系統2の分岐点の上流側に水を導出しているので、下記のような効果が得られる。すなわち、上記第1の実施形態のように、上側吸入通路24g,25g及び下側吸入通路24h,25hのうち下側吸入通路24h,25hのみに水を導出する場合は、上側吸入通路24g,25gと下側吸入通路24h,25hとで(言い換えれば、主に上側吸入口24e及び上側吸入通路24gから空気を吸入して圧縮し吐出口24iから吐出する圧縮経路並びに主に上側吸入口25e及び上側吸入通路25gから空気を吸入して圧縮し吐出口25iから吐出する圧縮経路と、主に下側吸入口24f及び下側吸入通路24hから空気を吸入して圧縮し吐出口24iから吐出する圧縮経路並びに主に下側吸入口25f及び下側吸入通路25hから空気を吸入して圧縮し吐出口25iから吐出する圧縮経路とで)水注入量に僅かながらもアンバランスが生じる。これに対し、本実施形態では、吸入配管系統2の分岐点の上流側に水を導出するので、水注入量のバランスをとることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、導水配管系統40に設けられたタンク42と、このタンク42内の水位を検出する水位センサ45と、導水配管系統40におけるタンク42の下流側に設けられたポンプ44とを備えた構成を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、空運転が可能なポンプ44を用いるのであれば、タンク42及び水位センサ45を備えない構成(言い換えれば、タンク42の代わりに、導水配管41A,41Bが合流して導水配管43に接続する構造)としてもよい。このような変形例においても、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第2の実施形態及びその変形例においては、吸入配管系統2、特に、吸入配管系統2における導水配管系統40との接続部が、圧縮機本体1より上側に配置されていることを前提とし、導水配管系統40にポンプ44を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、吸入配管系統2、特に、吸入配管系統2における導水配管系統40との接続部が圧縮機本体1より下側に配置されているのであれば、導水配管系統40は、ポンプ44を設けず、出入口の高さ位置の落差によって水を導出するように構成してもよい。具体例の一つとしては、図示しないが、上記第2の実施形態のポンプ44に代えて開閉弁を設け、水位センサ45で検出されたタンク42内の水位が所定の上限水位まで上昇した場合に開閉弁を開き状態とし、水位センサ45で検出されたタンク42内の水位が所定の下限水位まで下降した場合に開閉弁を閉じ状態とするように制御してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態は、圧縮機本体のダストラップの水抜孔から排出された水を吐出配管系統に導出する導水配管系統を設け、この導水配管系統にタンク及び逆止弁を設けた実施形態である。なお、上記第1及び第2の実施形態などと同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図7は、本実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材25の構造とともに表す図である。
本実施形態では、圧縮機本体1のダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を吐出配管系統2の水セパレータタンク9に導出する導水配管系統46を設けている。なお、本実施形態では、水セパレータタンク9、特に、水セパレータタンク9における導水配管系統46との接続部は、圧縮機本体1より下側に配置されている。
導水配管系統46は、出入口の高さ位置の落差によって水を導出するように構成されており、ダストラップ25cの水抜孔25kに接続された導水配管41Aと、ダストラップ24cの水抜孔24k(図示せず)に接続された導水配管41Bと、これら導水配管41A,41Bに接続され、ダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を溜めるタンク42と、このタンク42の下部と水セパレータタンク9との間で接続された導水配管47と、この導水配管47に介設された逆止弁48とを備えている。
逆止弁48は、水セパレータタンク9側からタンク42側への逆流を防止するとともに、水セパレータタンク9の圧力が大気圧程度と低くなる場合、タンク42側の水深ヘッドによってタンク42側から水セパレータタンク9側に水を導出するようになっている。
このように構成された本実施形態においては、ラップ外周空間A,Bに溜まる水を水セパレータタンク9に導出するので、上記第1及び第2の実施形態と同様、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れを抑えることができる。したがって、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れによって圧縮機本体1の下方側に配置された部品の発錆や、圧縮機本体1の下方側に配置された電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。
次に、本発明の第4の実施形態を図8により説明する。本実施形態は、圧縮機本体のダストラップの水抜孔から排出された水を吐出配管系統に導出する導水配管系統を設け、この導水配管系統にタンク及び開閉弁を設けた実施形態である。なお、上記第3の実施形態などと同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図8は、本実施形態における導水配管系統を固定スクロール部材25の構造とともに表す図である。
本実施形態では、導水配管系統46’には、上記逆止弁48に代えて、開閉弁49(電磁弁)が設けられている。また、水セパレータタンク9内の圧力を検出し、その検出信号を制御盤5に出力する圧力センサ50(圧力検出手段)が設けられている。制御盤5は、圧力センサ50で検出された圧力に応じて開閉弁49を開閉制御する開閉弁制御機能(開閉弁制御手段)を有している。詳細には、例えば、大気圧程度の所定の閾値を予め設定記憶しており、圧力センサ50で検出された圧力が所定の閾値以下である場合に開閉弁49を開き状態とし、圧力センサ50で検出された圧力が所定の閾値を超えた場合に開閉弁49を閉じ状態に制御するようになっている。
このように構成された本実施形態においても、上記第3の実施形態と同様、ラップ外周空間A,Bに溜まる水を水セパレータタンク9に導出するので、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れを抑えることができる。したがって、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れによって圧縮機本体1の下方側に配置された部品の発錆や、圧縮機本体1の下方側に配置された電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。
なお、上記第3又は第4の実施形態においては、水セパレータタンク9、特に、水セパレータタンク9における導水配管系統46又は46’との接続部が、圧縮機本体1より下側に配置されていることを前提とし、導水配管系統46又は46’は、ポンプを設けず、出入口の高さの落差によって水を導出するように構成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、水セパレータタンク9、特に、水セパレータタンク9における導水配管系統との接続部が、圧縮機本体1より上側に配置されているのであれば、逆止弁48又は開閉弁49に代えて、ポンプを設けてもよい。そして、圧力センサ50で検出された圧力が所定の閾値以下である場合にポンプを駆動し、圧力センサ50で検出された圧力が所定の閾値を超えた場合にポンプを停止するように制御してもよい。また、例えば空運転が可能なポンプを用いるのであれば、タンク42を備えない構成(言い換えれば、タンク42の代わりに、導水配管41A,41Bが合流して導水配管47に接続する合流部を有する構造)としてもよい。これらの変形例においても、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記第3及び第4の実施形態並びにその変形例においては、導水配管系統46,46’は、吐出配管系統3の水セパレータタンク9に水を導出する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば吐出配管系統3における水セパレータタンク9の上流側に水を導出してもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。また、例えば吐出配管系統3における水セパレータタンク9の下流側に水を導出してもよいが、この場合には、注入水(詳細には、水セパレータタンク9で溜められた水や、水セパレータタンク9と圧縮機本体1との間で循環する水の総量)が減少する。
また、上記第1及び第2の実施形態などにおいては、圧縮機本体1のダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を吸気経路(詳細には、下側吸気通路24h,25h又は吸入配管系統2)に導出する導水配管系統を設けた場合を例にとって説明し、上記第3及び第4の実施形態などにおいては、圧縮機本体1のダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を吐気経路(詳細には、吐出配管系統3、好ましくは、水セパレータタンク若しくはその上流側)に導出する導水配管系統を設けた場合を例にとって説明したが、これらに限られない。すなわち、例えば圧縮機本体1のダストラップ24cの水抜孔24k及びダストラップ25cの水抜孔25kから排出された水を圧縮機ユニットの外部に導出する導水配管系統(図示せず)を設けてもよい。この場合も、ダストラップ24c,25cのシール部からの水漏れによって圧縮機本体1の下方側に配置された部品の発錆や、圧縮機本体1の下方側に配置された電気機器の短絡等が生じるのを防止できる。また、注入水が減少するものの、簡素な構造とすることができる。
2 吸入配管系統(吸気経路)
3 吐出配管系統(吐気経路)
5 制御盤
9 水セパレータタンク
19 給水系統(水注入手段)
23 旋回スクロール部材
23a 鏡板部
23b ラップ
23c ラップ
23e 通風孔
24 固定スクロール部材
24b ラップ
24c ダストラップ
24e 上側吸入口(吸気経路)
24f 下側吸入口(吸気経路)
24g 上側吸入通路(吸気経路)
24h 下側吸入通路(吸気経路)
24i 吐気口(吐気経路)
24k 水抜孔
25 固定スクロール部材
25b ラップ
25c ダストラップ
25e 上側吸入口(吸気経路)
25f 下側吸入口(吸気経路)
25g 上側吸入通路(吸気経路)
25h 下側吸入通路(吸気経路)
25i 吐気口(吐気経路)
25k 水抜孔
26 主クランク軸
26a クランク部
27 副クランク軸
27a クランク部
38A 冷却風取入口
38B 冷却風排出口
39A 導水配管
39B 導水配管
40 導水配管系統
42 タンク
44 ポンプ
45 水位センサ(水位検出手段)
46 導水配管系統
48 逆止弁
49 開閉弁
50 圧力センサ(圧力検出手段)

Claims (5)

  1. 鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、
    前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、
    前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、
    前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、
    前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、
    前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、
    前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、
    前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、
    前記水抜孔に接続され、前記水抜孔から排出された水を前記吸気経路に導出する導水配管系統と、
    前記導水配管系統に設けられたポンプと、
    前記導水配管系統における前記ポンプの上流側に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、
    前記タンク内の水位を検出する水位検出手段と、
    前記水位検出手段で検出された水位に応じて前記ポンプを駆動制御するポンプ制御手段とを備えたことを特徴とする水注入式スクロール空気圧縮機。
  2. 鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、
    前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、
    前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、
    前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、
    前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、
    前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、
    前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、
    前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、
    前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吸気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、
    前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、
    前記タンク内の水位を検出する水位検出手段と、
    前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた開閉弁と、
    前記水位検出手段で検出された水位に応じて前記開閉弁を開閉制御する開閉弁制御手段とを備えたことを特徴とする水注入式スクロール空気圧縮機。
  3. 鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、
    前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、
    前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、
    前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、
    前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、
    前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、
    前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、
    前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、
    前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、
    前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、
    前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた逆止弁とを備えたことを特徴とする水注入式スクロール空気圧縮機。
  4. 鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、
    前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、
    前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、
    前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、
    前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、
    前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、
    前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、
    前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、
    前記水抜孔に接続され、出入口の高さ位置の落差によって、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出可能に構成された導水配管系統と、
    前記導水配管系統に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、
    前記導水配管系統における前記タンクの下流側に設けられた開閉弁と、
    前記導水配管系統の導出先である前記吐気経路の特定部位の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段で検出された圧力が予め設定された大気圧程度の閾値以下となる場合、前記開閉弁を開き状態に制御し、前記圧力検出手段で検出された圧力が前記閾値を超える場合、前記開閉弁を閉じ状態に制御する開閉弁制御手段とを備えたことを特徴とする水注入式スクロール空気圧縮機。
  5. 鏡板部の側方一方側及び反対側にそれぞれ立設された螺旋状のラップを有する旋回スクロール部材と、
    前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側にそれぞれ配置され且つ互いに締結されて前記旋回スクロール部材を収納するケーシングを構成するとともに、前記旋回スクロール部材の側方一方側及び反対側のラップとそれぞれ略噛み合って複数の作動室を形成する螺旋状のラップ及びその外周側に配置された環状のダストラップをそれぞれ有する一対の固定スクロール部材と、
    前記ケーシングに回転可能に支持されるとともに、前記旋回スクロール部材の外周部に接続されたクランク部をそれぞれ有し、前記旋回スクロール部材を揺動させる複数のクランク軸と、
    前記ケーシングの上面及び下面にそれぞれ形成されて前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に連通し、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に冷却風を取入れ排出する冷却風取入口及び冷却風排出口と、
    前記旋回スクロール部材の鏡板部内に形成され、前記ケーシング内の前記ダストラップの外周側の空間に取入れた冷却風が流通する通風孔と、
    前記作動室若しくはその上流側である吸気経路に水を注入する水注入手段と、
    前記作動室の下流側である吐気経路に設けられ、前記作動室から吐出された圧縮空気に含まれる水を分離する水セパレータタンクとを備えたスクロール空気圧縮機において、
    前記ダストラップの下部に形成され、前記固定スクロール部材のラップの外周側かつ前記ダストラップの内周側に形成されたラップ外周室に溜まる水を排出する水抜孔と、
    前記水抜孔に接続され、前記水抜孔から排出された水を前記吐気経路に導出する導水配管系統と、
    前記導水配管系統に設けられたポンプと、
    前記導水配管系統における前記ポンプの上流側に設けられ、前記水抜孔から排出された水を溜めるタンクと、
    前記導水配管系統の導出先である前記吐気経路の特定部位の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段で検出された圧力が予め設定された大気圧程度の閾値以下となる場合、前記ポンプを駆動させ、前記圧力検出手段で検出された圧力が前記閾値を超える場合、前記ポンプを停止させるポンプ制御手段とを備えたことを特徴とする水注入式スクロール空気圧縮機。
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