JP5018945B2 - マルチヘッド形コア付きリニアモータ - Google Patents
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Description
これらマルチヘッド仕様のリニアモータに関して、電機子を構成する可動子は、可動子ベースと、電機子コアに集中的に巻回され且つ3相接続された複数個の電機子コイルから構成されている。一方、界磁を構成する固定子は、電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に、界磁ヨークと、該界磁ヨークの長手方向、所謂直線方向に向かって交互に磁極が異なるように設けた複数個の永久磁石とから構成されている。このような構成のマルチヘッド仕様のコア付きリニアモータにおいて、同じ体格である複数個の可動子が同一の固定子上に配置されて、可動子に搭載された別々のワークを動かすことができる。
ここで、マルチヘッド仕様のコア付きリニアモータの可動子の構成について詳述する。例えば、基本的に永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイルの数Mで決定される関係が、P=2、M=3のコンビネーションのものを1セットとして構成するものを提案すると、これを小推力可動子からなる1セットと、該小推力可動子の長さ2台分に相当する大推力可動子からなる2セットで構成することにより、必要推力の異なるワークに合わせて同一のコンビネーションを有する可動子の長さを決定することができる。このように、マルチヘッド仕様のリニアモータでは、最小単位の磁極数とコイル数のコンビネーションを1セットとし、各可動子の必要推力に応じて、可動子のセット数を変えることで対応を図るようにしている。
請求項1に記載の発明は、直線方向に向かって交互に磁極が異なるように配列されたP個の永久磁石をもつ永久磁石界磁と、前記永久磁石界磁と磁気的空隙を介して対向配置されると共に、電機子コアに集中的に巻回され且つ3相接続されたM個の電機子コイルをもつ電機子と、前記電機子を可動子に、前記永久磁石界磁を固定子として構成すると共に、同一の前記固定子上に前記可動子を複数個並べて配置することにより、前記複数の可動子を前記固定子に対して別々に駆動するようにしたマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記複数の可動子は、前記固定子に対して前記永久磁石の磁極数Pと前記電機子コイルの数Mで決定される関係がそれぞれ異なる大推力可動子と小推力可動子とから構成されることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは5τpとすることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは4τpとすることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは5τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは4τpとすることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは5τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは4τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴としている。
図1は、実施形態1を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図1において、1は可動子、1cは大推力可動子、1dは小推力可動子、2は電機子コア、2cは大推力コア、2dは小推力コア、3は電機子コイル、3cは大推力コイル、3dは小推力コイル、4は固定子、5は界磁ヨーク、6は永久磁石である。
実施形態1に係るリニアモータに関しては、可動子1は、電機子コア2に集中的に巻回され且つ3相接続された複数個の電機子コイル3を備えた電機子を構成している。一方、固定子4は、電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に、界磁ヨーク5の長手方向、所謂直線方向に向かって交互に磁極が異なる複数個の永久磁石6を備えた永久磁石界磁を構成している。特に、このような構成において、固定子4を構成する永久磁石界磁の磁極数Pと可動子1を構成する電機子のコイル数Mで決定される関係(コンビネーション)がそれぞれ異なる複数の大推力可動子1cと小推力可動子1dとから構成される可動子1を同一固定子4上に配置したことを特徴としている。
具体的には、図1において、大推力可動子1cは永久磁石界磁の磁極数P=8、電機子コイル数M=9のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは8τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1dは永久磁石界磁の磁極数P=5、電機子コイル数M=6のコンビネーションから構成され、その可動子長さは5τpとなっている。
一般に、リニアスライダの用途に応じて、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさが異なると、ワーク搭載対象の各可動子に要求される必要推力の差が生じる。
すなわち、実施形態1において、図1に示される大推力可動子1cと小推力可動子1dのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1cおよび小推力可動子1dにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=8:9、P:M=5:6とし、また、大推力可動子1cおよび小推力可動子1dの長さを、それぞれ8τp×N(Nは1以上の整数)、5τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/67%)、巻線係数(比率は100%/99%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/100%)、巻線ターン数(比率は100%/92%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/61%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/61%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/78%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/61%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
図2は、実施形態2を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図2において、1eは大推力可動子、1fは小推力可動子、2eは大推力コア、2fは小推力コア、3eは大推力コイル、3fは小推力コイルである。
実施形態2が実施形態1と異なる点は、図2に示すように、大推力可動子1eは永久磁石界磁の磁極数P=8、電機子コイル数M=9のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは8τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1fは永久磁石界磁の磁極数P=4、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、その可動子長さは4τpとなっている。
すなわち、実施形態2において、図2に示される大推力可動子1eと小推力可動子1fのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1eおよび小推力可動子1fにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=8:9、P:M=4:3とし、また、大推力可動子1eおよび小推力可動子1fの長さを、それぞれ8τp×N(Nは1以上の整数)、4τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/33%)、巻線係数(比率は100%/92%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/98%)、巻線ターン数(比率は100%/159%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/48%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/57%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/63%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/39%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
図3は、実施形態3を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図3において、1gは大推力可動子、1hは小推力可動子、2gは大推力コア、2hは小推力コア、3gは大推力コイル、3hは小推力コイルである。
実施形態3が実施形態2と異なる点は、図3に示すように、大推力可動子1gは永久磁石界磁の磁極数P=8、電機子コイル数M=9のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは8τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1hは永久磁石界磁の磁極数P=2、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、その可動子長さは2τpとなっている。
すなわち、実施形態3において、図3に示される大推力可動子1gと小推力可動子1hのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1gおよび小推力可動子1hにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=8:9、P:M=2:3とし、また、大推力可動子1gおよび小推力可動子1hの長さを、それぞれ8τp×N(Nは1以上の整数)、2τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/33%)、巻線係数(比率は100%/92%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/102%)、巻線ターン数(比率は100%/64%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/20%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/20%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/44%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/20%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
図4は、実施形態4を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図4において、1iは大推力可動子、1jは小推力可動子、2iは大推力コア、2jは小推力コア、3iは大推力コイル、3jは小推力コイルである。
実施形態4が実施形態3と異なる点は、図4に示すように、大推力可動子1iは永久磁石界磁の磁極数P=5、電機子コイル数M=6のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは5τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1jは永久磁石界磁の磁極数P=4、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、その可動子長さは4τpとなっている。
すなわち、実施形態4において、図4に示される大推力可動子1iと小推力可動子1jのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1iおよび小推力可動子1jにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=5:6、P:M=4:3とし、また、大推力可動子1iおよび小推力可動子1jの長さを、それぞれ5τp×N(Nは1以上の整数)、4τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/50%)、巻線係数(比率は100%/93%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/98%)、巻線ターン数(比率は100%/172%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/78%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/94%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/80%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/64%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
図5は、実施形態5を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図5において、1kは大推力可動子、1lは小推力可動子、2kは大推力コア、2lは小推力コア、3kは大推力コイル、3lは小推力コイルである。
実施形態5が実施形態4と異なる点は、図5に示すように、大推力可動子1kは永久磁石界磁の磁極数P=5、電機子コイル数M=6のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは5τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1lは永久磁石界磁の磁極数P=2、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、その可動子長さは2τpとなっている。
すなわち、実施形態5において、図5に示される大推力可動子1kと小推力可動子1lのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1kおよび小推力可動子1lにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=5:6、P:M=2:3とし、また、大推力可動子1kおよび小推力可動子1lの長さを、それぞれ5τp×N(Nは1以上の整数)、2τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/50%)、巻線係数(比率は100%/93%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/102%)、巻線ターン数(比率は100%/70%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/33%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/33%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/57%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/32%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
図6は、実施形態6を示すマルチヘッド形コア付きリニアモータであって、(a)はその側面図、(b)は(a)の正面図である。
図6において、1mは大推力可動子、1nは小推力可動子、2mは大推力コア、2nは小推力コア、3mは大推力コイル、3nは小推力コイルである。
実施形態6が実施形態5と異なる点は、図6に示すように、大推力可動子1mは永久磁石界磁の磁極数P=4、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、極ピッチをτpとした場合、その可動子長さは4τp×N(N:1,2,3…)となっている。また、小推力可動子1nは永久磁石界磁の磁極数P=2、電機子コイル数M=3のコンビネーションから構成され、その可動子長さは2τpとなっている。
すなわち、実施形態6において、図6に示される大推力可動子1mと小推力可動子1んのそれぞれに搭載される搭載ワークの必要推力に大きな差がある場合に、同一固定子上に配置される大推力可動子1mおよび小推力可動子1んにおける永久磁石界磁の磁極数Pと電機子コイル数Mの関係を、それぞれP:M=4:3、P:M=2:3とし、また、大推力可動子1mおよび小推力可動子1nの長さを、それぞれ4τp×N(Nは1以上の整数)、2τpに変えることで、まず、各可動子の電機子コイルにおける1相当たりのコイル数(比率は100%/100%)、巻線係数(比率は100%/100%)、ギャップ磁束密度(比率は100%/104%)、巻線ターン数(比率は100%/41%)が異なるため、誘起電圧定数(推力定数の比率は100%/42%)が異なる。次に、各可動子の電機子コイルにおける巻線スペースが異なるため、巻線抵抗(比率は100%/35%)が異なり、さらに各可動子の誘起電圧定数と巻線抵抗が異なると、モータ定数(比率は100%/71%)が異なる、という理由から、結局、各可動子のモータ定数の二乗比から、各可動子の推力の比率を計算すると、両者の必要推力(比率は100%/50%)が得られる。その結果、大推力可動子と小推力可動子の体格である可動子長を、各可動子に搭載するワーク(負荷)の大きさ(各可動子に要求される必要推力の差)に応じて、適宜最適な寸法に設計することができるのである。
1a、1c、1e、1g、1i、1k、1m 大推力可動子
1b、1d、1f、1h、1j、1l、1n 小推力可動子
2 電機子コア
2a、2c、2e、2g、2i、2k、2m 大推力コア
2b、2d、2f、2h、2j、2l、2n 小推力コア
3 電機子コイル
3a、3c、3e、3g、3i、3k、3m 大推力コイル
3b、3d、3f、3h、3j、3l、3n 小推力コイル
4 固定子(永久磁石界磁)
5 界磁ヨーク
6 永久磁石
Claims (7)
- 直線方向に向かって交互に磁極が異なるように配列されたP個の永久磁石をもつ永久磁石界磁と、前記永久磁石界磁と磁気的空隙を介して対向配置されると共に、電機子コアに集中的に巻回され且つ3相接続されたM個の電機子コイルをもつ電機子と、前記電機子を可動子に、前記永久磁石界磁を固定子として構成すると共に、同一の前記固定子上に前記可動子を複数個並べて配置することにより、前記複数の可動子を前記固定子に対して別々に駆動するようにしたマルチヘッド形コア付きリニアモータにおいて、
前記複数の可動子は、互いに対向する前記電機子コイル及び前記永久磁石における当該永久磁石の磁極数Pと当該電機子コイルの数Mとの比率がそれぞれ異なる大推力可動子と小推力可動子とから構成されることを特徴とするマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは5τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは4τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、8N:9Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは8τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは5τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは4τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、5N:6Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは5τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。 - 前記大推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、4N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、極ピッチをτpとした場合、前記大推力可動子の長さは4τp×N(Nは1以上の整数)であり、
前記小推力可動子は、前記永久磁石磁極数Pと前記電機子コイル数Mとの比率を、2N:3Nとすると共に(但しNは1以上の整数)、前記小推力可動子の長さは2τpとすることを特徴とする請求項1記載のマルチヘッド形コア付きリニアモータ。
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