JP5016504B2 - インダクタンステーブル作成方法、インダクタンステーブル作成装置、シミュレーション装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

インダクタンステーブル作成方法、インダクタンステーブル作成装置、シミュレーション装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデル、例えばモータの解析モデルに基づいて、該複数のコイルのインダクタンステーブルを作成するインダクタンステーブル作成方法、インダクタンステーブル作成装置、シミュレーション装置及びコンピュータプログラムに関する。
図17は、従来のシミュレーション方法を概念的に示す説明図である。従来、図17(a)右図に示すように、モータ本体の開発には、有限要素法モータモデルを用いた電磁界シミュレータが用いられている。有限要素法は、複雑な形状及び電磁特性を有するモータの回転子及び固定子を単純な形状及び電磁特性を有する小領域(要素)に分割し、単純化された各要素の特性を近似的に演算することでモータ全体の挙動を予測する手法である。
一方、図17(a)左図に示すように、ドライバ、インバータ、モータ等から構成されるモータ制御回路の開発には、理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータが用いられている。理想モータモデルは、モータの複雑な形状及び電磁特性を理想化、例えば2つのインダクタンスのみで構成された電磁部品として近似したものである。
また、より詳細かつ正確にモータの挙動をシミュレーションすべく、図17(b)に示すように制御回路シミュレータと、電磁界シミュレータとを連成することも行われている。制御回路シミュレータと、電磁界シミュレータとを連成してなるダイレクト連成シミュレータにおいては、制御回路シミュレータ上から、シミュレーションステップ毎に電磁界シミュレータを呼び出してモータの挙動を詳細にシミュレーションさせ、そのシミュレーション結果を用いて制御回路の挙動をシミュレーションすることができる。制御回路シミュレータは、例えば三相永久磁石同期モータの各コイルに印加されるU相電圧Vu、V相電圧Vv、W相電圧Vw(図3、図4参照)、モータの回転角θmを電磁界シミュレータに引き渡す。電磁界シミュレータは、各電圧Vu、Vv、Vw、回転角θmに基づいて各コイルに流れる電流Iu,Iv,Iw、モータの出力トルクを算出し、そのシミュレーション結果を制御回路シミュレータに返す。制御回路シミュレータは、電流Iu,Iv,Iw、出力トルクに基づいて、次シミュレーションステップにおける電圧Vu、Vv、Vw、回転子の回転角θmを算出する。以下、同様の処理を繰り返すことによって、理想モータモデルでは再現することができない詳細かつ正確なモータの挙動をシミュレーションすることができる。
図18乃至図20は、理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。太線は理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータのシミュレーション結果、細線はダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示している。図18(a)は各シミュレータを用いて算出したモータのq軸電流、図18(b)はd軸電流を示しており、図19(a)はU相電流Iu、図19(b)はV相電流Iv、図19(c)はW相電流Iwを示している。横軸は時間、縦軸は夫々q軸電流、d軸電流、U相電流、V相電流及びW相電流である。図20は、各シミュレータを用いて算出したモータの出力トルクを示している。横軸は時間、縦軸はモータの出力トルクを示している。
図18乃至図20に示すように、ダイレクト連成シミュレータによれば、コギングトルクのようなモータ形状に由来するトルクリップル、電流Iu,Iv,Iwの高周波成分を再現することができ、モータの挙動をより詳細かつ正確にシミュレーションすることができる。
特開2004−236392号公報
しかしながら、ダイレクト連成シミュレータにおいては、シミュレーションステップ毎に、電磁界シミュレータを呼び出し、有限要素法の電磁界解析を行うため、シミュレーションに相当の時間を要するという問題があった。
図21は、理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータによるシミュレーションの所用時間を示す図表である。理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータでは、シミュレーション1ステップで約0.00015秒/ステップの演算時間を要するため、1.0μs刻みで100000回(実時間にして約0.1秒に相当)の演算を行う場合、シミュレーションの所用時間は15秒となる。
一方、ダイレクト連成シミュレータでは、1ステップで約7.8秒/ステップの演算時間を要するため、3.0μs刻みで30000回の演算を行ったとしても、シミュレーションの所用時間は65時間となる。
そこで、本願発明者は、シミュレーションに要する時間を短縮すべく、電磁界解析によって得られるシミュレーション結果に基づいて理想モータモデルのq軸インダクタンスLq(I)及びd軸インダクタンスLd(I)を算出し、該インダクタンスLq,Ldを用いることを試みた。しかし、トルクリップル、モータ駆動開始時における電流の立ち上がり、電流及び電圧の高周波数成分を再現するには至らなかった。なお、d、q軸変換された電圧方程式は、下記式(2)で表される。
Figure 0005016504
一方、より正確にモータの挙動を再現する手法として、各コイルに流れる全ての電流、回転子位置の組み合わせについて電磁界シミュレーションを行い、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成することも考えられる。なお、各コイルを流れる電流の値を考慮するのは、モータ各部の磁気飽和度が各コイルを流れる電流によって変動するためである。ところが、電流及び回転子位置の全ての組み合わせを考慮した場合、インダクタンステーブルを作成するための事前計算に膨大な時間を要するため、上述の問題を根本的に解決することはできないという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束と、該電流とに基づいて電磁部品のインダクタンステーブルを作成するように構成することにより、各コイルに流れる全ての電流値の組み合わせを考慮する場合に比べてインダクタンステーブルを算出するために必要な計算量を削減することができ、しかも電磁部品の挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることが可能なインダクタンステーブルを作成することができるインダクタンステーブル作成方法、インダクタンステーブル作成装置、シミュレーション装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束と、該電流とに基づいてモータのインダクタンステーブルを作成するように構成することにより、各コイルに流れる全ての電流値の組み合わせを考慮する場合に比べてインダクタンステーブルを算出するために必要な計算量を削減することができ、しかもモータの挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることが可能なインダクタンステーブルを作成することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、電流を正の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブルを作成するための計算量をより削減することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、モータの回転子を電気角半周期の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブルを作成するための計算量をより削減することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、各コイルに印加される電圧、前記回転子の回転角及びインダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出することにより、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ電流を算出することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、各コイルを流れている電流の二乗和平方根と、前記回転子の回転角とに基づいて、前記電流が流れている時点以後の電流を算出するためのインダクタンステーブルを選択することにより、コイルに流れる電流の算出に適したインダクタンステーブルを選択することができ、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ電流を算出することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、各コイルに流れる電流、回転子の回転角、及びモータのトルクを対応付けたトルクテーブルと、各コイルに流れる電流と、前記回転子の回転角とに基づいてモータの出力トルクを算出することにより、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータの出力トルクを算出することができるコンピュータプログラムを提供することにある。
第1発明に係るインダクタンステーブル作成方法は、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルを内部記憶装置が記憶しており、CPUが、前記内部記憶装置が記憶している解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成するインダクタンステーブル作成方法であって、CPUは、前記内部記憶装置が記憶している前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出し、CPUは、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出して、前記内部記憶装置に記憶させることを特徴とする。
第2発明に係るインダクタンステーブル作成装置は、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成するインダクタンステーブル作成装置であって、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する手段と、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する手段とを備えることを特徴とする。
第3発明に係るシミュレーション装置は、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成し、作成されたインダクタンステーブルに基づいて前記電磁部品の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する手段と、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する手段と、前記電磁部品に印加される電圧及び前記インダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出する手段とを備えることを特徴とする。
第4発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、コンピュータに、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップとを有することを特徴とする。
第5発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、界磁束を発生させる複数のコイルが周方向に略等配された固定子及び永久磁石を有する回転子を備えたモータの形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該モータを構成する複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、コイルに電流を流していない状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、コンピュータに、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップとを有することを特徴とする。
第6発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、自己インダクタンス及び相互インダクタンスを下式により算出させるようにしてあることを特徴とする。
Figure 0005016504
第7発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、電流を正の範囲で変動させて複数の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるようにしてあることを特徴とする。
第8発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記回転子を電気角半周期の範囲で変動させて複数の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップを有することを特徴とする。
第9発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、各コイルに印加される電圧、前記回転子の回転角、及び前記インダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出させるステップを有することを特徴とする。
第10発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、各コイルを流れている電流の二乗和平方根と、前記回転子の回転角とに基づいて、前記電流が流れている時点以後の電流を算出するためのインダクタンステーブルを選択させるステップを有することを特徴とする。
第11発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、各コイルに流れる電流、前記回転子の回転角、及びモータの出力トルクを対応付けたトルクテーブルと、算出された電流と、前記回転子の回転角とに基づいてモータの出力トルクを算出させるステップを有することを特徴とする。
第1乃至第4発明にあっては、電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する。そして、算出された鎖交磁束と、前記一のコイルに流れた電流とに基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する。詳細には、一のコイルに流れる電流と、該コイルの鎖交磁束とに基づいて、該一のコイルの自己インダクタンスを算出することができる。また、一のコイルに流れる電流と、他のコイルの鎖交磁束とに基づいて、一のコイル及び他のコイルの相互インダクタンスを算出することができる。また、対称性を利用することで他のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスも算出することができる。
なお、実際に動作する電磁部品においては複数のコイル夫々に電流が流れており、しかも自己インダクタンス及び相互インダクタンスは一般的に電流依存性を有するため、一のコイルにのみ電流を流して得られたインダクタンステーブルを用いても、電磁部品の挙動を詳細かつ正確に再現できないと考えられていた。ところが、実際にシミュレーションを行ってみたところ、意外にもダイレクト連成シミュレータと比べても遜色のないシミュレーション結果を得ることができた(図13乃至図15参照)。
第5及び第6発明にあっては、モータの形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する。そして、算出された鎖交磁束と、前記一のコイルに流れた電流とに基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する。詳細は、第1乃至第4発明と同様である。より具体的には、自己インダクタンス及び相互インダクタンスを上記式(1)に基づいて算出する。
第7発明にあっては、電流を正の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出するため、インダクタンステーブルを作成するための計算量を削減することができる。正の電流を流した状態における自己インダクタンスと、負の電流を流した状態における自己インダクタンスの値とを比較した場合、位相差があるものの(図9参照)、電流及び回転子の回転角に対する挙動は略同一であるため、電流を正の範囲で変動させるのみで所要のインダクタンステーブルを作成することができる。
第8発明にあっては、回転子を電気角半周期の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるため、インダクタンステーブルを算出するための計算量を削減することができる。電気角半周期0°〜180°における自己インダクタンスと、電気角半周期180°〜360°の範囲における自己インダクタンスとは対称性を有しているため(図8参照)、電気角半周期の範囲で変動させるのみで所要のインダクタンステーブルを作成することができる。
第9及び第3発明にあっては、各コイルに印加される電圧、前記回転子の回転角及びインダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出する。従って、本発明に係るインダクタンステーブルを用いない場合に比べ、モータの挙動をより高速にリアルタイムシミュレーションすることが可能になる。
第10発明にあっては、各コイルに印加される電流の二乗和平方根と、前記回転子の回転角とに基づいて、コイルに流れる電流を算出する際に使用するインダクタンステーブルを選択する。一つのコイルに電流Iを流した場合のモータの電磁飽和度と、二乗和平方根がIとなるような電流が複数のコイルに分散して流れている場合の電磁飽和度とが同程度と考えられるため、二乗和平方根によって、モータの挙動をシミュレーションするために適したインダクタンステーブルを選択することが可能になる。
第11発明にあっては、各コイルに流れる電流、回転子の回転角、及びモータのトルクを対応付けたトルクテーブルと、各コイルに流れる電流と、前記回転子の回転角とに基づいてモータの出力トルクを算出する。
第1乃至第4発明によれば、各コイルに流れる全ての電流値の組み合わせを考慮する場合に比べてインダクタンステーブルを算出するために必要な計算量を削減することができ、しかも電磁部品の挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることが可能なインダクタンステーブルを作成することができる。
第5及び第6発明によれば、各コイルに流れる全ての電流値の組み合わせを考慮する場合に比べてインダクタンステーブルを算出するために必要な計算量を削減することができ、しかもモータの挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることが可能なインダクタンステーブルを作成することができる。
第7発明によれば、電流を正の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブルを作成するための計算量をより削減することができる。
第8発明によれば、モータの回転子を電気角半周期の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブルを作成するための計算量をより削減することができる。
第9発明及び第3発明によれば、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ電流を算出することができる。
第10発明によれば、一のコイルにのみ電流を流した場合を想定して作成した電流依存性のインダクタンステーブル中、複数のコイルに流れる電流に基づいて、適当なテーブルを選択し、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ電流を算出することができる。
第11発明によれば、モータの挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータの出力トルクを算出することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。図中1は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション装置である。シミュレーション装置1は、コンピュータを用いて構成されており、有限要素法を用いたモータ4の電磁界シミュレーション機能、モータ制御回路の挙動を解析する回路シミュレーション機能を兼ね備えている。
シミュレーション装置1は、演算を行うCPU11と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM12と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置13と、ハードディスク等の内部記憶装置14とを備えている。CPU11は、CD−ROM等の記録媒体2から本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラム20を外部記憶装置13にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム20を内部記憶装置14に記憶させる。内部記憶装置14は、コンピュータプログラム20と共に、モータ4を構成する固定子41、回転子43の形状及び電磁特性を表したモータ解析モデル(図3参照)、モータ4を駆動する駆動回路モデル等を記憶している。また、内部記憶装置14は、制御回路シミュレータ上でモータ4の挙動をリアルタイムシミュレーションするためのインダクタンステーブル[L(I、θm)]、鎖交磁束テーブル[Ψmag(θm)]、トルクテーブルTrq(Iamp、β、θm)等を記憶する。
また、シミュレーション装置1は、キーボード又はマウス等の入力装置15と、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力装置16とを備えており、データの入力等の使用者からの操作を受け付ける構成となっている。
更に、シミュレーション装置1は、通信インタフェース17を備え、通信インタフェース17に接続されている外部のサーバコンピュータ3から本発明に係るコンピュータプログラム20をダウンロードし、CPU11にて処理を実行する形態であってもよい。
図2は、モータ駆動シミュレーションに係るCPU11の処理手順を示すフローチャートである。シミュレーション装置1のCPU11は、シミュレーションの開始指示を入力装置15にて受け付けた場合、内部記憶装置14が記憶しているコンピュータプログラム20をRAM12へロードし、ロードしたコンピュータプログラム20に従って、以下の処理を実行する。まずCPU11は、シミュレーション対象であるモータ解析モデル及び駆動回路モデルの選択、その他各種設定を入力装置15にて受け付ける(ステップS11)。
図3は、回転軸方向から見たモータ4を示す模式図、図4は、モータ4の回路構成を示す模式図である。シミュレーション対象のモータ4は、例えば、2極3スロットの三相永久磁石同期モータである。モータ4は、界磁束を発生させるU相コイル42u、V相コイル42v及びW相コイル42wが周方向に等配された円筒状の固定子41と、該固定子41の内径側に同心円状に配された回転子43とを備えている。各コイル42u、42v、42wは、例えば図4に示すようにスター結線されている。回転子43は、円筒状をなし、一対の永久磁石43aを備えている。なお、説明を簡単にするために2極3スロットの三相永久磁石同期モータを用いた例を説明するが、極数、スロット数及びコイルの数はこれに限定されない。内部記憶装置14は、モータ4の二次元又は三次元形状及び電磁特性を表したモータ解析モデルを記憶している。
シミュレーション対象のモータ駆動回路は、図17(b)に示すようにドライバ及びインバータにて構成されている。内部記憶装置14は、前記ドライバ及びインバータを構成する複数の回路素子及び各回路素子の接続状態を表した駆動回路モデルを記憶している。
ステップ11の処理を終えた場合、サブルーチンを呼び出し、CPU11は、鎖交磁束テーブル[Ψmag(θm)]及びインダクタンステーブル[L(I、θm)]を作成する(ステップS12)。
図5及び図6は、インダクタンステーブル[L(I、θm)]の作成に係るCPU11の処理手順を示すフローチャートである。インダクタンステーブル[L(I、θm)]の作成に係るサブルーチンが呼び出された場合、CPU11は、モータ解析モデルを内部記憶装置14からRAM12に読み出す(ステップS31)。そして、CPU11は、RAM12に読み出したモータ解析モデルに基づいて、回転子43の位置が特定の回転角(機械角)θmで、各コイル42u、42v、42wに電流Iu,Iv,Iwが流れていない状態における各コイル42u、42v、42wの鎖交磁束、つまり各コイル42u、42v、42wの永久磁石43aによる鎖交磁束Ψmag_u(θm),Ψmag_v(θm),Ψmag_w(θm)を算出する(ステップS32)。なお、有限要素法を用いた鎖交磁束の算出は、周知技術であるため詳細な説明は省略する。また、鎖交磁束算出用のモジュールを用いて、鎖交磁束を算出するように構成しても良い。
次いで、CPU11は、電気角一周期の範囲で鎖交磁束を算出したか否かを判定する(ステップS33)。なお、2極3スロットの例では、モータ4の回転角θmと、電気角θとは等しく、電気角一周期は360°に相当する。また、CPU11は、回転子43の回転角θmをRAM12に一時記憶しており、該回転角θmを参照することでステップS33の判定処理を行っている。電気角一周期の範囲で鎖交磁束を算出していないと判定した場合(ステップS33:NO)、CPU11は、回転子43を所定方向に回転させ(ステップS34)、処理をステップS32に戻す。
電気角一周期の範囲で鎖交磁束を算出したと判定した場合(ステップS33:YES)、CPU11は、回転角の関数としての鎖交磁束テーブル[Ψmag(θm)]=[Ψmag_u(θm),Ψmag_v(θm),Ψmag_w(θm)]T を内部記憶装置14に記憶する(ステップS35)。
次いで、CPU11は、RAM12に読み出したモータ解析モデルに基づいて、回転子43の位置が特定の回転角θmで、U相コイル42uにのみ電流Iu=I(>0)を流した状態における各コイル42u、42v、42wの鎖交磁束[Ψ]=[Ψu(I,θm)、Ψv(I,θm)、Ψw(I,θm)]T を算出する(ステップS36)。
図7は、鎖交磁束を概念的に示す説明図である。図7上図は、U相コイル42uを流れる電流Iuによる鎖交磁束Ψcor_u(I,θm),cor_v(I,θm),鎖交磁束Ψcor_w(I,θm)を示しており、図7下図は、コイルの永久磁石43aによる鎖交磁束Ψmag_u(I,θm),Ψmag_v(I,θm),Ψmag_w(I,θm)を示している。各コイル42u、42v、42wの鎖交磁束[Ψ]は、図7の上図及び下図に示した各寄与成分を重ね合わせたものである。
ステップS36の処理を終えた場合、次いでCPU11は、RAM12に一時記憶させている各コイル42u、42v、42wの鎖交磁束[Ψ]と、永久磁石43aによる鎖交磁束[Ψmag_u(θm),Ψmag_v(θm),Ψmag_w(θm)]T と、U相コイル42uに流した電流Iとに基づいて、U相コイル42uの自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを算出する(ステップS37)。U相コイル42uに流す電流Iの数値範囲は、ステップS11で受け付けた各種設定に基づき決定される。例えば定格電流付近の正の電流値である。
次に、自己インダクタンス及び相互インダクタンスの算出方法を説明する。U相、V相、及びW相のコイルが存在する場合、各コイル42u、42v、42wの鎖交磁束は下記式(3)で表される。
Figure 0005016504
ここで、電流Iu=Iによる鎖交磁束は、自己インダクタンス及び相互インダクタンスを用いることによって下記式(4)で表される。
Figure 0005016504
上記式(4)を用いることで上記式(3)は、下記式(5)で表される。
Figure 0005016504
更に上記式(5)は、式変形すると、下記式(6)で表される。
Figure 0005016504
ここで、U相コイル42uにのみ電流Iu=Iが流れているため、電流[I]は、下記式(7)で表され、式(7)を用いることで上記式(6)は下記式(8)で表される。
Figure 0005016504
Figure 0005016504
そして上記式(8)を式変形することにより、U相コイル42uに関する自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを下記式(9)のように求めることができる。
Figure 0005016504
ステップ37の処理を終えた場合、CPU11は、電気角半周期(0°〜180°)で自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを算出したか否かを判定する(ステップS38)。なお、CPU11は、回転子43の回転角θmをRAM12に一時記憶しており、該回転角θmを参照することでステップS38の判定処理を行っている。電気角半周期で自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを算出していないと判定した場合(ステップS38:NO)、CPU11は、回転子43を回転させ(ステップS39)、処理をステップS37に戻す。
電気角半周期で自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを算出したと判定した場合(ステップS38:YES)、CPU11は、電流Iu=Iが所定電流以上であるか否かを判定する(ステップS40)。所定電流は、例えば定格電流である。電流Iが所定電流未満であると判定した場合(ステップS40:NO)、CPU11は、電流Iを増加させ(ステップS41)、処理をステップS37に戻す。
電流Iが所定電流以上であると判定した場合(ステップS40:YES)、CPU11は、ステップS37で算出した自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuに基づいて、未算出の電気角半周期(180°〜360°)の範囲における自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuを算出する(ステップS42)。
図8は、電気角一周期の範囲で回転子43を回転させた場合における自己インダクタンスLuの対称性を示すグラフである。横軸は電気角θ、縦軸はU相コイル42uの自己インダクタンスLuを示している。図8に示すように、電気角θに関して対称性を有しているため、CPU11は電気角半周期0°〜180°の範囲における自己インダクタンスLuに基づいて、残り半周期180°〜360°の範囲における自己インダクタンスLuを算出することができる。
なお、永久磁石43aによる鎖交磁束Ψmag_uと、U相コイル42uによる鎖交磁束Ψcor_uの向きが一致した場合、磁気飽和度が最大となり、自己インダクタンスLuは最小の値Lmin1となる。また、鎖交磁束Ψmagu_uと、Ψcor_uとの向きが逆向きになった場合、自己インダクタンスLuは極小値Lmin2をとる。
図9は、U相コイル42uに流す電流の向きと自己インダクタンスLuとの関係を示す説明図である。図9(a)は、電気角一周期の範囲におけるU相コイル42uの自己インダクタンスLuを示しており、図9(b)は、正の電流が流れている場合における鎖交磁束、図9(c)は、負の電流が流れている場合における鎖交磁束を模式的に示している。グラフの横軸は電気角、縦軸はU相コイル42uの自己インダクタンスLuである。図9(a)に示されたグラフの横軸は電気角θ、縦軸は自己インダクタンスLuを示している。実線で表された曲線は、U相コイル42uに正の電流を流した場合の自己インダクタンスLuを示しており、一点鎖線で表された曲線は、U相コイル42uに負の電流を流した場合の自己インダクタンスLuを示している。
図9(a)に示すように、負の電流Iuが流れている場合における自己インダクタンスLuは、正の電流Iuが流れている場合における自己インダクタンスLuに対して位相が180°ずれた関係にある。例えば図9(b)の電気角θ=0°の状態と、図9(c)の電気角θ=180°の状態を比較した場合、鎖交磁束の向きが異なるものの、鎖交磁束の大きさは同一であるため、磁気飽和度も同程度であり、自己インダクタンスLuの値も一致する。
従って、正の電流Iuの範囲内における自己インダクタンス及び相互インダクタンスに基づいて、負の電流Iuの範囲内における自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することができる。
ただ、本実施の形態では、電流値Iu、Iv,Iwの二乗和平方根に基づいてインダクタンステーブル[L(I、θm)]を参照する構成であるため、負の範囲における自己インダクタンス及び相互インダクタンスを考慮する必要は無い。
ステップS42の処理を終えた場合、CPU11は、ステップS37,42で算出された自己インダクタンス及び相互インダクタンスに基づいて、V相コイル42vの自己インダクタンスLv及び相互インダクタンスMuv、Mwvを算出し(ステップS43)、ステップS43で算出した自己インダクタンスLv及び相互インダクタンスMuv、Mwvに基づいて、W相コイル42wの自己インダクタンスLw及び相互インダクタンスMuw,Mvwを算出する(ステップS44)。
図10は、U相コイル42uの自己インダクタンスLu及び相互インダクタンスMvu,Mwuに基づいて他の自己インダクタンスLv,Lw及び相互インダクタンスMuv、Mwv,Muw,Mvwを算出する方法を概念的に示す説明図である。各コイル42u、42v、42wは回転軸に関して回転対称性を有しており、120°周期で等配されている。従って、U相コイル42uに電流Iを流して求めた自己インダクタンスの位相を120°ずらすことによって、V相コイル42vの自己インダクタンスLvを算出することができる。相互インダクタンスMuv、Mwvについても同様である。
具体的には、V相コイル42vの自己インダクタンスLv及び相互インダクタンスMvu,Mwuは、下記式(10)で表すことができる。但し、αは、モータ4の回転方向において隣り合う各コイル42u、42v、42wの離隔角度を示している。三相モータの場合、αは120°である。
Figure 0005016504
また、W相コイル42wの自己インダクタンスLw及び相互インダクタンスMuw,Mvwは、下記式(11)で表すことができる。
Figure 0005016504
ステップS44の処理を終えた場合、CPU11は、上述の処理で算出された自己インダクタンスLu,Lv,Lw及び相互インダクタンスMuv,…,Mwvを含むインダクタンステーブル[L(I、θm)]を内部記憶装置14に記憶し(ステップS45)、処理を終える。
インダクタンステーブル[L(I、θm)]作成に係るサブルーチンの処理を終えた場合、図2に示すように、CPU11は、内部記憶装置14からモータ解析モデルをRAM12に読み出し、該モータ解析モデルに基づいて、電流振幅Iamp、位相β、回転子43の回転角θmを順次変動させながらモータの出力トルクを算出することによって、Iamp、β及びθmの関数であるトルクテーブルTrq(Iamp、β、θm)を作成する(ステップS13)。なお、有限要素法を用いたモータの出力トルクの算出方法が周知技術であるため、詳細な説明を省略する。
次いで、CPU11は、サブルーチンを呼び出して、モータモデルシミュレーションを行い、各コイル42u、42v、42wに流れる電流Iu,Iv,Iw、及び出力トルクを算出する(ステップS14)。
図11は、モータモデルシミュレーションに係るCPU11の処理手順を示すフローチャートである。CPU11は、制御回路シミュレータにて算出された各コイル42u、42v、42wに印加される電圧値Vu,Vv,VwをRAM12に読み出し(ステップS51)、次いで回転子43の回転角θmもRAM12に読み出す(ステップS52)。なお、制御回路シミュレータは、本発明に係るコンピュータプログラム20と別モジュールを構成している。
そして、CPU11は、前シミュレーションステップで算出した各コイルの電流[I]を読み出す(ステップS53)。なお、本処理が初回のシミュレーションステップである場合、例えば電流[I]=[0,0,0]T を設定する。
次いで、CPU11は、ステップS53で読み出した電流値[I]の二乗和平方根Iav=√(Iu2 +Iv2 +Iw2 )を算出し(ステップS54)、二乗和平方根Iav及びモータ4の回転角θmに基づいて、シミュレーションに使用するインダクタンステーブル[L(I、θm)]を選択し、内部記憶装置14からRAM12に読み出す(ステップS55)。また、CPU11は、回転子43の回転角θmに基づいて、永久磁石43aによる鎖交磁束テーブル[Ψmag(θm)]を選択し、内部記憶装置14からRAM12に読み出す(ステップS56)。
次いで、CPU11は、電圧Vu,Vv,Vw、鎖交磁束テーブル[Ψmag(θm)]、インダクタンステーブル[L(I、θm)]に基づいて、次シミュレーションステップの電流[I]を算出し、記憶する(ステップS57)。
電流値[I]の算出方法を説明する。コイルが三相である場合、電圧方程式は下記式(12)で表される。
Figure 0005016504
また、Iw=−(Iu+Iv)の関係を利用し、上記式(12)は、下記式(13)で表される。
Figure 0005016504
上記式(13)の時間微分を後退差分で表すと、第iシミュレーションステップで解くべき電圧方程式は下記式(14)で表される。なお、iは各シミュレーションステップを示す整数である。また、Iui ,Ivi は、第iシミュレーションステップにおけるU相電流、V相電流、Vui ,Vvi ,Vwi は、第iシミュレーションステップにおける各コイル42u、42v、42wの端子電圧である。なお、W相電流Iwi は、上述のようにIwi =−(Iui +Ivi )の関係を利用して表すことができる。
Figure 0005016504
CPU11は、上記式(14)をガウスの消去法で解くことで、第iシミュレーションステップにおける各コイル42u、42v、42wの電流Iui ,Ivi ,Iwi を算出することができる。なお、上記式(14)を解くために必要となるインダクタンステーブル[L(I、θm)]は、第(i−1)シミュレーションステップで算出された電流Iui-1 ,Ivi-1 ,Iwi-1 と、モータ4の回転角θmi-1 とに基づいて参照することができる。
ステップS57の処理を終えた場合、次いでCPU11は、ステップS57で算出された電流Iui ,Ivi ,Iwi と、モータ4の回転角θmとからトルクテーブルTrq(Iamp、β、θm)を参照し、第iシミュレーションステップにおけるモータ4の出力トルクを算出して記憶し(ステップS58)、処理を終える。
ステップS14のサブルーチンの処理を終えた場合、図2に示すようにCPU11は、駆動回路シミュレーションを行う(ステップS15)。具体的には、ステップS14で算出された電流[I]及び出力トルクに基づいて、次シミュレーションステップにおけるモータ4の回転角θmi+1 、電圧Vui+1 ,Vvi+1 ,Vwi+1 を算出する。
次いで、CPU11は、シミュレーションを終了すべきか否かを判定する(ステップS16)。例えばステップS11で設定されたシミュレーションステップ回数のシミュレーションを行ったか否かを判定する。シミュレーションを終了しないと判定した場合(ステップS16:NO)、CPU11は、処理をステップS14に戻す。シミュレーションを終了したと判定した場合(ステップS16:YES)、CPU11は、処理を終える。
次に、本発明の効果を説明する。図12は、本発明に係るシミュレーションに用いるモータ解析モデルの一例を示す模式図である。図12に示したモータ解析モデルは、4極24スロットのIPMモータ4の二次元形状を表した1/4モデルである。
図13乃至図15は、本発明のシミュレーション装置1、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。太線は本発明のシミュレーション装置1のシミュレーション結果、細線はダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示している。図13(a)は各シミュレータを用いて算出したモータ4のq軸電流、図13(b)はd軸電流を示しており、図14(a)はU相電流Iu、図14(b)はV相電流Iv、図14(c)はW相電流Iwを示している。横軸は時間、縦軸は夫々q軸電流、d軸電流、U相電流、V相電流及びW相電流を示している。図15は、各シミュレータを用いて算出したモータ4の出力トルクを示している。横軸は時間、縦軸はモータ4の出力トルクを示している。
図13乃至図15に示すように、本発明に係るシミュレーション装置1によれば、電流及びトルクのピーク値、振幅、位相等、全体的にダイレクト連成シミュレータのシミュレーション結果と非常に良い一致を示している。また、コギングトルクのようなモータ形状に由来するトルクリップル、電流Iu,Iv,Iwの高周波成分を再現することができ、モータ4の挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることができた。このシミュレーション結果から、本発明に係るインダクタンステーブル及びシミュレーション方法が非常に有効であることがわかる。
図16は、本発明のシミュレーション装置1、及びダイレクト連成シミュレータを用いたシミュレーションの所用時間を示す図表である。本発明に係るシミュレーション装置1では、シミュレーション1ステップで約0.00013秒/ステップを要するため、1.0μs刻みで100000回(実時間にして約0.1秒に相当)の演算を行う場合、シミュレーションの所用時間は13秒となる。一方、ダイレクト連成シミュレータではシミュレーションの所用時間は65時間であり、計算量を効果的に算出することができた。
このように構成されたシミュレーション装置1にあっては、各コイル42u、42v、42wに流れる全ての電流の組み合わせを考慮する場合に比べてインダクタンステーブル[L(I、θm)]を算出するために必要な計算量を削減することができ、しかもモータ4の挙動を詳細かつ正確にシミュレーションすることが可能なインダクタンステーブル[L(I、θm)]を作成することができる。
また、各コイル42u、42v、42wに流れる電流を考慮する場合に比べてインダクタンステーブル[L(I、θm)]を算出するために必要な計算量を削減することができる。
更に、電流を正の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブル[L(I、θm)]を作成するための計算量を更に削減することができる。
更にまた、モータ4の回転子43を電気角半周期の範囲で変動させて自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出することにより、インダクタンステーブル[L(I、θm)]を作成するための計算量を更に削減することができる。
更にまた、モータ4の挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ電流Iu,Iv,Iwを算出することができる。
更にまた、U相コイル42uにのみ電流を流した場合を想定して作成したインダクタンステーブル[L(I、θm)]から、電流Iu,Iv,Iw算出に適したインダクタンステーブル[L(I、θm)]を選択し、モータ4の挙動をリアルタイムシミュレーションすることができる。
更にまた、モータ4の挙動をリアルタイムシミュレーションするために必要なモータ4の出力トルクを算出することができる。
なお、本実施の形態にあっては、三相永久磁石同期モータのシミュレーション結果を一例として説明したが、複数のコイルを有するモータ又は電磁部品一般に本発明のインダクタンステーブル作成方法を適用することができる。
また、本実施の形態では、一つのコンピュータでインダクタンステーブルの作成、モータモデルシミュレーション等を行う場合を説明したが、言うまでもなく各処理を分散処理するように構成し、計算速度を向上させるように構成しても良い。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
本発明の実施の形態に係るシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。 モータ駆動シミュレーションに係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 回転軸方向から見たモータを示す模式図である。 モータの回路構成を示す模式図である。 インダクタンステーブルの作成に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 インダクタンステーブルの作成に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 鎖交磁束を概念的に示す説明図である。 電気角一周期の範囲で回転子を回転させた場合における自己インダクタンスの対称性を示すグラフである。 U相コイルに流す電流の向きと自己インダクタンスとの関係を示す説明図である。 U相コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスに基づいて他の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する方法を概念的に示す説明図である。 モータモデルシミュレーションに係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係るシミュレーションに用いるモータ解析モデルの一例を示す模式図である。 本発明のシミュレーション装置、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明のシミュレーション装置、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明のシミュレーション装置、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明のシミュレーション装置、及びダイレクト連成シミュレータを用いたシミュレーションの所用時間を示す図表である。 従来のシミュレーション方法を概念的に示す説明図である。 理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータを用いて得られたシミュレーション結果を示すグラフである。 理想モータモデルを用いた制御回路シミュレータ、及びダイレクト連成シミュレータによるシミュレーションの所用時間を示す図表である。
符号の説明
1 シミュレーション装置
2 記録媒体
4 モータ
11 CPU
12 RAM
13 外部記憶装置
14 内部記憶装置
15 入力装置
16 出力装置
17 通信インタフェース
20 コンピュータプログラム
41 固定子
42u U相コイル
42v V相コイル
42w W相コイル
43 回転子
43a 永久磁石

Claims (11)

  1. 複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルを内部記憶装置が記憶しており、CPUが、前記内部記憶装置が記憶している解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成するインダクタンステーブル作成方法であって、
    CPUは、前記内部記憶装置が記憶している前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出し、
    CPUは、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出して、前記内部記憶装置に記憶させる
    ことを特徴とするインダクタンステーブル作成方法。
  2. 複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成するインダクタンステーブル作成装置であって、
    前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する手段と、
    算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する手段と
    を備えることを特徴とするインダクタンステーブル作成装置。
  3. 複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成し、作成されたインダクタンステーブルに基づいて前記電磁部品の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、
    前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出する手段と、
    算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出する手段と、
    前記電磁部品に印加される電圧及び前記インダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出する手段と
    を備えることを特徴とするシミュレーション装置。
  4. コンピュータに、複数のコイルを有する電磁部品の形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成させるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、
    コンピュータに、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップと
    を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  5. コンピュータに、界磁束を発生させる複数のコイルが周方向に略等配された固定子及び永久磁石を有する回転子を備えたモータの形状及び電磁特性を表した解析モデルに基づいて、該モータを構成する複数のコイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを含むインダクタンステーブルを作成させるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、コイルに電流を流していない状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、
    コンピュータに、前記解析モデルに基づいて、一のコイルにのみ電流を流した状態における各コイルの鎖交磁束を算出させるステップと、
    コンピュータに、算出された鎖交磁束及び前記一のコイルに流した電流に基づいて、各コイルの自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップと
    を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  6. コンピュータに、自己インダクタンス及び相互インダクタンスを下式により算出させるようにしてある
    ことを特徴とする請求項5に記載のコンピュータプログラム。
    Figure 0005016504
  7. コンピュータに、電流を正の範囲で変動させて複数の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるようにしてある
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のコンピュータプログラム。
  8. コンピュータに、前記回転子を電気角半周期の範囲で変動させて複数の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを算出させるステップを有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
  9. コンピュータに、各コイルに印加される電圧、前記回転子の回転角、及び前記インダクタンステーブルに基づいて、各コイルに流れる電流を算出させるステップを有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
  10. コンピュータに、各コイルを流れている電流の二乗和平方根と、前記回転子の回転角とに基づいて、前記電流が流れている時点以後の電流を算出するためのインダクタンステーブルを選択させるステップを有する
    ことを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
  11. コンピュータに、各コイルに流れる電流、前記回転子の回転角、及びモータの出力トルクを対応付けたトルクテーブルと、算出された電流と、前記回転子の回転角とに基づいてモータの出力トルクを算出させるステップを有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項10のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
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