JP5015117B2 - 現像剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電印刷法等における静電荷像、磁気潜像を現像するための現像剤及びその製造方法に関する。
従来、重合トナーはスチレン系樹脂をバインダー樹脂として用いた系が主流であったが、低温定着性等の観点から、近年、ポリエステル系樹脂を使用したケミカルトナーが鋭意検討されている。しかし、ポリエステル系樹脂は一般的には乳化重合で得られないため、有機溶剤を用いた転相乳化や、特殊な乳化分散機による方法によって、ポリエステル系乳化液を得ていた。
ケミカルトナーは一般的に微粒化液製造工程を経て、凝集・融着工程を実施するが、複数の工程を経るためプロセスが複雑になる欠点がある。溶融状態の樹脂を高速回転型連続式乳化分散機に導入することによってポリエステル系樹脂の乳化液を得ることが開示されているが、装置が複雑になり、またポリエステル樹脂の劣化が起こる危険性がある(例えば特許文献1参照)。また、ポリエステルを溶解させるために有機溶媒を使用することが記載されているが、有機溶媒を回収する設備が必要であり環境への負荷が大きくなる(例えば特許文献2参照)。さらに、水中で重縮合反応を行うため、特殊な技術が必要な上、分子量を大きくすることが難しいという問題があった(例えば特許文献3参照)。さらに、樹脂の軟化点以下で乳化することが開示されているが、分散粒子が十分に小さくならず、また粒径のコントロールが難しいという問題がある(例えば特許文献4参照)。さらにまた、凝集工程を経ずにトナー粒子を形成することが開示されているが、平均粒径や粒径分布がコントロールし難いという問題がある(例えば特許文献5参照)。
特許第3351505号公報 特開2007−114665公報 特開2007−33769公報 特開2007−106906公報 特開2007−187917公報
本発明の目的は、有機溶剤を用いずに、ポリエステル系樹脂バインダーを用いた均質な粒径を有する現像剤を製造する方法を提供することにある。
本発明の現像剤の製造方法は、酸価を有するポリエステル系樹脂、及び着色剤を含有する粒子を、カチオン性またはアニオン性界面活性剤、塩基性物質、及び塩化アンモニウムとともに水系媒体中に分散させて分散液を調製し、粒子の分散及び凝集を一つの工程で行い、トナー粒子を形成する。
本発明を用いると、有機溶剤を用いずに、ポリエステル系樹脂バインダーを用いた均質な粒径を有する現像剤を製造することができる。
本発明は、ポリエステル系樹脂、及び着色剤を含有する粗粒子を水系媒体中に分散させ、及び凝集せしめてトナー粒子を形成する現像剤の製造方法において、界面活性剤、塩基性物質、及び無機水溶性電解質を予め添加した水系媒体中に、粗粒子を分散、凝集させて、トナー粒子を形成する。
本発明によれば、有機溶剤を用いずにポリエステル系樹脂を水系溶媒中で分散させる際、水系溶媒中に、界面活性剤、塩基性物質とともに、無機水溶性電解質を予め加えて、粗粒子の分散、凝集工程を一つの動作で行い、トナー粒子を形成することができる。
得られたトナー粒子は、水性媒体と容易に分離し得、乾燥することが出来る。
(無機水溶性電解質)
本発明に用いられる無機水溶性電解質としては、1価の無機水溶性電解質の塩が好ましい。1価の塩としては例えば無機金属塩、アンモニウム塩等があげられる。無機金属塩としては例えば塩化ナトリウム,塩化カリウム等があげられる。アンモニウム塩としては例えば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、及びリン酸二水素アンモニウム等があげられる。この中で安価に入手できて凝集性能に優れる塩化アンモニウムが特に好ましい。
(樹脂分散液の製造装置)
本発明において、ポリエステル系樹脂の乳化工程は、一般の化学反応装置釜で実施することができる。攪拌翼としては、タービン翼、パドル翼、ファウドラー翼、ブルマージン翼などが使用できる。乳化液の粘度が高い場合には、マックスブレンド翼、フルゾーン翼、ヘリカルリボン翼等の高粘度翼が使用できる。あるいは、樹脂の溶媒中への分散をより効果的にするために、ホモジナイザーのような分散機を用いることが出来る。
ホモジナイザーとしては、分散液を、加熱加圧下で耐圧ノズルに通す高圧ホモジナイザーを用いることが出来る。
本発明に使用できる高圧ホモジナイザーとして、例えば ニロ・ソアビ社製 マントン・ゴーリン式高圧ホモジナイザー、みずほ工業社製 マイクロフルイダイザー、ナノマイザー社製 ナノマイザー、スギノマシン社製 アルティマイザー、ジーナス社製 ジーナスPY、美粒社製NANO3000等があげられる。
高圧ホモジナイザーは、例えば加圧部及び減圧部を有する。
図に、本発明に用いられる高圧ホモジナイザーの一例を表す概略図を示す。
図に示すように、高圧ホモジナイザー10は、昇圧部1、加熱部2、ノズル部3、減圧部4、冷却部5を有し得る。
高圧ホモジナイザー10では、予め界面活性剤、塩基性物質、及び無機水溶性電解質を含有する水系媒体と、ポリエステル系樹脂、及び着色剤を含有する粗粒子とを含む分散液を、昇圧部1に導入して図示しないポンプで加圧し、加熱部2に送って加熱し、続いて狭い空間を有する耐圧性のノズル部3に導入して高速で通過させ、減圧部4に送り、その後、冷却部5にて、冷却する。
高圧ホモジナイザー10に分散液を通すと、ノズル部3にて局部的に高い圧力差が発生する。この圧力差により、分散液中の分散相である加熱された樹脂粗粒子が引き裂かれて微粒化する。
減圧部では、ノズル部で最高圧に達した後、例えば段階的に減圧すると、微粒子の凝集性をコントロールすることができる。また、減圧した後に冷却すると、処理の安定性を増すので好ましい。
処理圧は60から200MPaが望ましい。100から150MPaが特に望ましい。加熱温度は120℃から200℃が望ましい。150から190℃が特に望ましい。
ノズル通過後は除々に減圧するのが処理の安定性上好ましい。
1パス通過で所定の粒径にならないときは2から10パス通過で処理をして所望の粒径にする場合ができる。
トナー粒子の体積平均粒径は2〜10μmであることが好ましい。
トナー粒子の体積平均粒径は2μm未満であると、現在の電子写真システムでは帯電量をうまくコントロールすることができない傾向があり、10μmを超えると、高画質化が実現できない。
また、粒度分布を表すCV値は、30%以下であることが好ましい。
30%を超えると、粗粒成分と微粉成分の割合が多くなり、画像の悪化やトナー飛散が起こる傾向がある。
CV値は、以下のようにして計算することができる。
CV(%)=体積平均粒径に基づく粒度分布の標準偏差σ/体積平均粒径
標準偏差σは、各データと平均値との差の2乗を合計したものをデータ数でわった値の平方根(分散の平方根)により求めることが出来る。
CVは、好ましくは25%以下であり、実用的には、15%以上であり得る。
本発明に使用されるバインダー樹脂として、例えばジカルボン酸成分とジオール成分をエステル化反応を経て、重縮合して得られるポリエステル系樹脂を使用することが出来る。
酸成分の一例は、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ピメリン酸、シュウ酸、マロン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の脂肪族カルボン酸である。
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチングリコール、トリメチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール、ビスフェノールA等のエチレンオキシド、またはプロピレンオキシド付加物等をあげることができる。
また、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)やグリセリン等の3価以上の多価のカルボン酸や多価のアルコール成分を用いて、上記のポリエステル成分を架橋構造にしてもよい。
これらは組成の異なる2種類以上のポリエステル樹脂を混合して使用してもよい。
また、低温定着性の観点から、上記ポリエステル樹脂は容易にガラス転移温度をコントロールできる非晶性を有していることが好ましい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は45℃以上70℃以下が望ましい。50℃以上65℃以下がより望ましい。ガラス転移温度が45℃より低いとトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃より高いと低温定着性が悪化する傾向がある。使用する画像形成装置の定着器の温度が、100℃ないし180℃であるとき、ポリエステル樹脂の軟化点は80〜140℃の範囲であると、耐オフセット性が良好となる傾向がある。
ポリエステル樹脂の酸価は、1.0〜25.0mgKOH/gが好ましい。
0.1mgKOH/g未満あるいは25.0mgKOH/gを超えると、環境の変化に対し帯電性が安定しない傾向がある。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは5000以上50000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは5000未満であると、トナーの弾性が低下し、高温オフセット性が悪化する傾向があり、50000を超えると、低温定着性が悪化する傾向がある。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは、より好ましくは8000以上20000以下がより望ましい。
(離型剤成分)
本発明においては、バインダー樹脂に離型剤成分を配合することができる。離型剤の例は、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスおよびそれらの変性物、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックスなどの植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうのなどの動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどの鉱物系ワックス、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのなどの脂肪酸アミド、シリコーン系ワックス等が挙げられる。
本発明においては、離型剤は特にアルコール成分とカルボン酸成分からなる成分のエステル結合を持つものが好ましい。アルコール成分としては高級アルコール、カルボン酸成分としては直鎖アルキル基を持つ飽和脂肪酸、モノエン酸、ポリエン酸等の不飽和脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸等が挙げられる。また不飽和多価カルボン酸としてマレイン酸、フタル酸、フマル酸、コハク酸、イタコン酸等が挙げられる。またこれらの無水物でも良い。
離型剤の融点は低温定着性の観点から、60℃〜120℃、より望ましくは70℃〜110℃である。
(着色剤)
本発明に用いる着色剤としては、カーボンブラックや有機もしくは無機の顔料や染料などが用いられる。特別な制約は無いが、カーボンブラックではアセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。また、顔染料としては、例えば、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、インドファストオレンジ、イルガジンレッド、ナフトールアゾ、カーミンFB、パーマネントボルドーFRR、ピグメントオレンジR、リソールレッド2G、レーキレッドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーンB、フタロシアニングリーン、キナクリドンなどが挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。
(帯電制御剤)
本発明においては、摩擦帯電電荷量を制御するための帯電制御剤などを配合しても良い。帯電制御剤としては、含金属アゾ化合物が用いられ、金属元素が鉄、コバルト、クロムの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。また、含金属サリチル酸誘導体化合物も用いられ、金属元素がジルコニウム、亜鉛、クロム、ボロンの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。
(外添剤)
本発明においては、トナー粒子に対して流動性や帯電性を調整するために、トナー粒子に対して0.01〜20重量%の無機微粒子を外添混合してもよい。このような無機微粒子としてはシリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化錫等を単独であるいは2種以上混合して使用することができる。無機微粒子は疎水化剤で表面処理されたものを使用することが環境安定性向上の観点から好ましい。また、このような無機酸化物以外に1μm以下の樹脂微粒子例えばポリシロキサン樹脂等の樹脂の微粒子をクリーニング性向上のために外添してもよい。
(界面活性剤)
本発明において、ポリエステル系樹脂を乳化分散させる工程において、界面活性剤を使用する。
アニオン性界面活性剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、アルカンスルフォン酸塩等のスルフォン酸塩類、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、パルチミン酸塩等の脂肪酸塩類、ラウリルサルフェート塩、ラウリルエーテルサルフェート塩等の硫酸エステル塩類、アルケニルコハク酸塩類などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤として、ラウリルアミン塩、オレイルアミン塩、ステアリルアミン塩等のアミン塩類、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩類などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ソルビダンモノラウレート、ソルビダンモノパルミレート、ソルビダンモノステアレート等のソルビダン脂肪酸エステル類などが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、分散剤中のトナー成分の固形分の重量に対し、1.0重量%〜10重量%が望ましい。界面活性剤の種類としては、分散性と凝集性の観点からアニオン性界面活性剤が最も望ましい。非イオン性石鹸は分散性には優れるが、凝集しづらい傾向があるので単独使用は好ましくない。
(塩基性物質)
本発明において、ポリエステル系樹脂を乳化分散させる工程において、塩基性物質を用いる。
塩基性物質として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア水、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン等のアミン類などが挙げられる。これらの中でポリエステル系樹脂の乳化分散効果という観点でアミン類が特に好ましい。
実施例
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
(非晶性ポリエステル樹脂Aの製造)
テレフタル酸39重量部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド化合物61重量部、ジブチルスズ0.2重量部をエステル化反応槽に投入し、窒素雰囲気下で260℃、50KPaで5時間重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。ガラス点移温度Tgは60℃、軟化点は110℃、重量平均分子量は12000であった。
実施例1
非晶性ポリエステル樹脂Aを90重量部、離型剤としてライスワックスを5重量部、シアン顔料を5重量部、2軸混練機で混練したものを粉砕して、トナーの粗粉砕物を得た。このトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤としてアニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)1.0重量部、ジメチルアミノエタノール(DMAE)2.1重量部、塩化アンモニウム2重量部、脱イオン水566重量部を添加し、真空脱泡しながら十分に攪拌した。このポリエステル粗砕スラリーを高圧ホモジナイザー(美粒社製NANO3000)に通してトナー粒子を形成した。
装置は図に示す通りに、昇圧部、加熱部、ノズル部、減圧部、冷却部からなる。操作条件は処理圧150MPa、加熱部の液温190℃、ノズル径0.125mm、処理量20L/Hで実施した。この装置に繰り返し3回スラリーを循環させた。コールターカウンター粒径測定器(ベックマンコールター社製)で測定すると、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子が得られた。得られた粒子は融着も十分にされていた。分布を表すCV値(体積平均粒径分布の標準偏差/体積平均粒径)は22%であった。
冷却後、得られた着色粒子を遠心分離機にて洗浄水の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3wt%になるまで乾燥させた。乾燥後、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RX−200)2重量部、酸化チタン(チタン工業社製、STT−30EHJ)0.5重量部を着色粒子表面に付着させ、電子写真用トナーを得ることができた。
得られた結果を下記表に示す。
実施例2
実施例1と同様のトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤としてアニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)1.0重量部、非イオン性界面活性剤としてノイゲンXL−140(第一工業製薬社製)0.5重量部、ジメチルアミノエタノール2.1重量部、硫酸アンモニウム3重量部、脱イオン水566重量部を添加し真空脱泡しながら十分に攪拌した。このポリエステル粗砕スラリーを実施例1と同様の高圧ホモジナイザ(美粒社製NANO3000)に通してトナー粒子を形成した。この装置に3パス相当スラリーを循環させることにより、コールターカウンター粒径測定器で測定すると体積平均粒径が4.7μmのトナー粒子が得られた。得られた粒子は融着も十分にされていた。分布を表すCV値は21%であった。
冷却後得られた着色粒子を遠心分離機にて洗浄水の導電率が50μS/cmとなるまで洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3wt%になるまで乾燥させた。以下実施例1と同様に洗浄、乾燥を実施し、疎水性シリカと酸化チタンを外添することにより電子写真用トナーを得ることができた。
得られた結果を下記表に示す。
実施例3
実施例1と同様のトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤としてアニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)3重量部、非イオン性界面活性剤としてノイゲンXL−140(第一工業製薬社製)3重量部、ジメチルアミノエタノール2.1重量部、塩化アンモニウム3.0重量部、脱イオン水70重量部を添加し、マックスブレンド翼付きの1L攪拌槽で115℃まで昇温し、攪拌翼回転数300rpmで2時間攪拌した。その後脱イオン水80重量部を1時間かけて連続滴下した。常温まで冷却し、乳化分散液を製造した。分散液の体積平均粒径をコールターカウンターで測定したところ、6.3μmで、分布を表すCV値は25%であった。以下実施例1と同様に洗浄、乾燥を実施し疎水性シリカと酸化チタンを外添することにより電子写真用トナーを得ることができた。
得られた結果を下記表に示す。
比較例1
非晶性ポリエステル樹脂Aを90重量部、離型剤としてライスワックスを5重量部、シアン顔料を5重量部、2軸混練機で混練したものを粉砕して、トナーの粗粉砕物を得た。このトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤としてアニオン界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬者製)1.5重量部、非イオン性界面活性剤ハイテノールEA−177(第一工業製薬社製)1.5重量部、水酸化カリウム1.1重量部、脱イオン水70重量部を添加し、マックスブレンド翼付きの1L攪拌槽で115℃まで昇温し、攪拌翼回転数300rpmで2時間攪拌した。その後80重量部の脱イオン水を95℃で1時間連続滴下した。その後常温まで冷却した。分散液は固形分が残っており、均一な分散液になっていなかった。
得られた結果を下記表に示す。
比較例2
実施例1と同様のトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤として非イオン性界面活性剤としてノイゲンXL−140(第一工業製薬社製)1.0重量部、ジメチルアミノエタノール2.1重量部、塩化アンモニウム3重量部、脱イオン水566重量部を添加し真空脱泡しながら十分に攪拌した。このポリエステル粗砕スラリーを実施例1と同様の高圧ホモジナイザ(美粒社製NANO3000)に通した。この装置に10パス相当スラリーを循環させたがコールターカウンター粒径測定器で測定すると体積平均粒径が0.54μmでトナーとして十分な粒径に成長しなかった。
得られた結果を下記表に示す。
比較例3
実施例1と同様のトナー粗粉砕物100重量部、界面活性剤としてアニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)1.5重量部、非イオン性界面活性剤ハイテノールEA−177(第一工業製薬社製)1.5重量部、炭酸カルシウム1.5重量部、ジメチルアミノエタノール2.1重量部、脱イオン水70重量部を添加し、マックスブレンド翼付きの1L攪拌槽で115℃まで昇温し、攪拌翼回転数300rpmで2時間攪拌した。その後脱イオン水80重量部を1時間かけて連続滴下した。常温まで冷却し分散液2を製造した。該分散液の体積平均粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径が23μm、CV値が85%と非常にブロードな粒径分布のものになってしまった。
得られた結果を下記表に示す。
Figure 0005015117
表中、DMAEは、ジメチルアミノエタノールをいう。KOHは、水酸化カリウムである。
以上、本発明を用いることにより、シャープな粒径分布を持った電子写真用トナーを簡単な工程で製造することができる。
本発明に用いられる高圧ホモジナイザーの一例を表す概略図
符号の説明
1…昇圧部、2…加熱部、3…ノズル部、4…減圧部、5…冷却部

Claims (5)

  1. 酸価を有するポリエステル系樹脂、及び着色剤を含有する粒子を、カチオン性またはアニオン性界面活性剤、塩基性物質、及び塩化アンモニウムを含有とともに水系媒体中に分散させて分散液を調製し、この分散液を攪拌することにより、前記粒子を凝集させて、トナー粒子を形成する現像剤の製造方法。
  2. 前記分散及び凝集は、前記分散液を、加圧部及び減圧部を有する高圧ホモジナイザーに通すことによって行われる請求項1に記載の方法。
  3. 前記高圧ホモジナイザーは、昇圧部、加熱部、ノズル部、減圧部、及び冷却部を有する請求項2に記載の方法。
  4. 前記塩基性物質がアミン化合物である請求項1に記載の方法。
  5. 前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤を含む請求項1に記載の方法。
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