JP5014405B2 - 筒状ラベル付容器及び筒状ラベル - Google Patents

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Description

この発明は、例えば内面側に窓から目視可能なデザイン等の表示が施された補助ラベルが貼着された筒状ラベル付容器及び筒状ラベルに関する。
従来、お茶やジュース等の清涼飲料の容器として、内容物である清涼飲料等を充填するガラスやプラスチック製の容器本体に、商品名やデザイン、内容物に関する説明等の表示が印刷されたフィルムからなる筒状ラベルを嵌挿装着したものが公知である。前記飲料商品では、例えば販売促進のために、飲料商品の購入者が応募することにより、種々の景品が当たるといった景品キャンペーン等が頻繁に行われており、そのようなキャンペーンを行う場合には、図6(イ)に示すように応募シール(タックラベル)30を前記フィルム31の外面に貼付している。
応募シール等のタックラベル30は、ラベラー又は作業者がフィルム31に貼着しているのであるが、タックラベル30を所定の位置に精度良く貼着するのは困難である。また、タックラベル30の形状が星形等の多角形状のものや、キャラクター形状のものである場合に、タックラベル30が不特定の方向に傾いたり、位置ずれしたりすると、商品価値が低下する。特に、タックラベル30とフィルム31の印刷表示32との位置がずれると統一感がなく、何を意味する図柄なのか解らなくなるおそれがある(図6(ロ)及び(ハ)参照)。
また、応募シールとしてのタックラベルは、筒状ラベル本体を構成するフィルムの外面に貼着されていることから、店頭等でいたずらにより応募シールが剥がされてしまったり、また、商品の流通時の取扱いにより、タックラベルが擦れて不用意に剥がれてしまうおそれがある。
しかも、容器本体のリサイクルに際しては、容器本体から材質の相違する筒状ラベルを剥離して回収するのが好ましいが、ほとんどの購入者が回収の目的で筒状ラベルを容器本体から剥離するとは限らず、筒状ラベルが装着された状態で容器本体が回収されているのが現状である。
本発明は、筒状ラベル本体を構成するフィルムの内面に設けられた補助ラベルを、予め形成された窓から統一した形状及び位置で目視できるようにして、全体で一体感のあるデザインが得られると共に、店頭等でのいたずらを防止したり、不用意に剥がれたりするのを防止することを課題とする。
更に、補助ラベルを応募シール等のタックラベルとして使用することにより、購入者に筒状ラベルを積極的に分離させて容器本体の回収に寄与することを課題とする。
また、これまで加熱収縮作用による悪影響のためシュリンクラベルには適用することができなかったホログラムなどのデザインを使用したシュリンクラベルを提供することを課題とする。
本発明の筒状ラベルは、透明なプラスチックのフィルム3を筒状に構成してなる筒状ラベル本体4を備え、前記フィルム3には印刷が施されている筒状ラベルにおいて、前記フィルム3には、周縁部分が印刷により隠蔽されることによって任意形状に形成された窓5が設けられ、該窓5よりも大きく設定され、且つデザインが施された補助ラベル8が窓5を閉塞するようにフィルム3の内面に貼着され、前記補助ラベルの周縁部分は前記窓5の周縁部分に施された印刷により隠蔽されて、窓5から補助ラベル8のデザインが前記任意形状で目視できるようになっていることを特徴としている。
上記構成の筒状ラベルでは、補助ラベル8の、窓5から目視できる以外の部分は、フィルム3の印刷により隠蔽されるから、補助ラベル8をフィルム3に貼着しているにもかかわらず、補助ラベルの縁部分が目立ち難い。
ここで、窓とは、印刷が施された透明なフィルムに設けられた全く印刷することのない無印刷の状態の部分であることは無論、補助ラベルが目視できる程度に着色された半透明の状態の部分も含む。
本発明の筒状ラベルでは、前記フィルム3が熱収縮性フィルムからなることを特徴としている。
本発明の筒状ラベルでは、前記補助ラベル8は、ホログラム加工が施されたタックラベルからなることを特徴としている。
この構成のように、補助ラベル8がホログラム加工を施されたタックラベルからなる場合には、これまでシュリンクラベルでは表現することが困難であった光沢のある高級感を得ることが可能となる。

また、補助ラベル8としては、ホログラムなどのデザインが施されたタックラベルを使用することが好ましいが、これに限定されるものではなく、これまでシュリンクラベルでは表現することが困難であったデザインをもつもの、例えば、転写箔、金属メタリック紙、ホイル紙、和紙、偏光パール印刷された紙またはフィルムなど、を単独または複数組み合わせたものであっても良い。
また、本発明は、上記何れかに記載の筒状ラベルが容器本体に装着されていることを特徴とする筒状ラベル付き容器である。
以上のように本発明の筒状ラベル本体を構成するフィルムには、任意形状の窓が形成され、しかも、前記フィルムの内面には、前記窓を介して目視できるように、補助ラベルが設けられているので、補助ラベルを窓と無関係の大きさに設定しても、また、補助ラベルが若干傾いて設けられても、補助ラベルを窓から統一した形状及び位置で目視でき、補助ラベルとフィルムの印刷とが一体感のあるデザインとすることができる。
また、補助ラベルはフィルムの内面に設けられることから、店頭等でのいたずらを防止したり、擦れて不用意に剥がれたりするのを防止できる。
更に、補助ラベルを応募シール等のタックラベルとして使用することにより、購入者に筒状ラベルを積極的に分離させて容器本体の回収に寄与することもできる利点がある。
さらに、加熱収縮作用による悪影響のためシュリンクラベルには適用することができなかったホログラム加工を、補助ラベルをタックラベルとしてタックラベルに施すことで、シュリンクラベルでは表現することが困難であった光沢のある高級感を得ることが可能となる。
本発明の一実施の形態を示す一部破断を含む筒状ラベルの斜視図。 (イ)は筒状ラベルの断面図、(ロ)及び(ハ)はタックラベルの断面図。 筒状ラベルが装着された容器の全体斜視図。 フィルムを巻き取ってなる長尺筒状体の製造工程を示す斜視図。 本発明の他の実施の形態を示し、(イ)は角形の容器を示す斜視図、(ロ)は円形の容器を示す斜視図。 (イ)〜(ハ)はタックラベルをフィルムに貼着した状態をそれぞれ示す正面図。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る筒状ラベル1を示す。筒状ラベル1はフィルム3の両端部を接着することにより、筒状に形成してなるラベル本体4を備え、該筒状ラベル1は、図3に示す如く例えばポリエステル製で断面略矩形状(角形)の容器本体10の任意の位置に装着される。本実施の形態では、筒状ラベル1は容器本体10の胴部分の上部に装着されている。
前記フィルム3は、例えば透明性を有し、その一面(筒状ラベルの内側)には、例えば商品名やデザイン、内容物に関する説明やバーコード等を表示する特定印刷としてのラベル印刷層6が設けられている。筒状ラベル1としては、容器本体10をリサイクルし易くするために、切断することで容器本体10から簡単に外すことができるように、熱収縮性を有するシュリンクラベルや弾性伸縮性を有するストレッチラベル等の非接着性(接着剤を使用することなく容器本体に装着される)のフィルムが一般的に採用されている。尚、フィルムの破断を容易にするために、図3に示す如くミシン目9を設けるのが好ましい。
シュリンクラベル用のフィルム3としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等からなる厚さ20μm〜80μmの熱収縮性フィルムが使用される。
また、ストレッチラベル用のフィルム3としては、弾性伸縮性を有するポリエチレン系樹脂等からなるフィルムが使用される。
前記フィルム3の所定の位置には、窓5が単数または複数個形成されている。各窓5は無印刷により生じる透明な部分をいう。かかる窓5の形状は任意に設定されており、例えば、星形状の窓5aや円形の窓5b等が挙げられる。また、円形の窓5b内には、文字等の表示7が適宜印刷されている。
前記フィルム3の内面には、各窓5を閉塞するように、補助ラベルとしてのタックラベル8が剥離可能に貼着されている。タックラベル8の大きさは、図1及び図2(イ)に示す如くそれぞれの窓5a,5bの大きさよりも大きく設定されている。また、タックラベル8は、窓5a,5bが星形状等の尖鋭のものや上下方向が定められているものであっても、窓5aの形状とは無関係な円形や矩形状等の製造が極めて簡単な形状のものが採用されている。尚、窓5a,5bの周縁部分は印刷されていることから、タックラベル8は窓5a,5bに対応する部分のみが目視でき、タックラベル8の周縁部分は、フィルム3の印刷で隠蔽されている。
タックラベル8は、図2(ロ)に示す如く例えば厚さ10μm〜100μmの透明のプラスチックフィルム(好ましくは耐熱性を有するポリエステルフィルム)10と、該プラスチックフィルム10の一面に設けられた透明の粘着剤層(例えば、弱粘着層)11と、フィルムの他面に設けられた内側のホログラム加工面層12及び外側の蒸着層13とからなる。また、タックラベル8は、図2(ハ)に示す如く前記プラスチックフィルム10の他面側にホログラム加工面層12、蒸着層13及び粘着剤層11を順次設けても良い。
尚、タックラベル8を応募シールとする場合は、例えば蒸着層13の表面に、「当り」または「ハズレ」等の表示や、応募点数「1点」〜「5点」等を印刷しておいて、購入者は「当り」又は「ハズレ」の表示や、応募点数「1点」〜「5点」等のように、所定の点数となるように複数枚のラベルをまとめて応募する場合のように、筒状ラベル1を剥離した後に、それぞれの表示を確認することができようにするのが好ましい。
ここで、「当り」または「ハズレ」等の表示や応募点数の印刷は、これらが容器外側からは見えないようにしておく必要があり、容器がPETボトルのように透明な容器である場合には、前記表示方法は容器の内容物がコーヒーやコーラーのような不透明なものである場合に適用される。前記内容物が透明又は半透明である場合には印刷層をシュリンクラベルと補助ラベルとの間に施す方法や剥離可能な二重ラベル等を選択することができる。
前記タックラベル8は、プラスチックフィルム10及び粘着剤層11を介してホログラム加工面12aを目視できるため、微細な凹凸パターン形状のホログラム加工面表面への入射光によって反射した反射光を互いに干渉させて、購入者の目に、装飾的色彩を帯びたホログラム画像として目視させるものである。
次に、上記筒状ラベルの製造方法について説明する。
先ず、広幅の透明フィルム3を長尺ロールから繰り出し、凸版輪転印刷またはスクリーン印刷、グラビア印刷等の公知の印刷機によって飲料等の商品表示等からなる所定の印刷を連続して印刷すると共に、フィルムの所定の位置に窓5を形成(無印刷部を残す)した後に、再びフィルム3を巻き取る。各窓5は印刷により形成されるため、傾いたり、ずれたりすることはなく確実な位置に形成することができる。また、前記広幅のフィルムを所定幅に切断(容器本体の周方向の所定長さに対応するように広幅の透明フィルムを複数条に切断)するのであるが、かかる切断に際しては、ロール状の透明フィルムを巻き戻してスリッターによってスリットし、その後ロール状に巻き取られる。
次に、図4に示す如く所定幅にスリットされたロール状のフィルムの長尺体15からフィルム3を繰り出し、例えばラベラー(図示省略)にセットされたタックラベル8a,8bを、セパレータから順次剥離してフィルム3の内面側で且つ窓部分に順次貼着させる。かかるタックラベル8a,8bのフィルム3への貼着は、仮にタックラベルの貼着位置が窓に対して若干ずれたり、傾いたりしても、タックラベルは、窓の形状とは無関係で且つ大きく形成されていることから、従来公知のラベラーを使用して高速作業を行っても窓からはみ出すことはない。
前記ラベラーの下流位置には、接着剤ノズル20が設けられており、この接着剤ノズル20で、繰り出されるフィルム3の一方側端縁15aに接着剤を塗布し、両側端縁15a,15bを重ねて接着(接合)し、再び、長尺筒状体(ロール製品)15aとしてロール状に巻き取る。尚、同図に示す仮想線Lは、長尺状のフィルム3を各筒状のラベル1毎の長さに切断するための切断位置を示す。
次に、筒状ラベルを容器本体に装着する工程において、筒状ラベルがシュリンクラベルの場合は、シュリンクラベラーに前記ロール製品15aをセットし、ロール製品15aを偏平状態で繰り出し、前記切断線Lの位置をカッターで切断(分断)することにより単体の筒状ラベル1を形成すると共に、各ラベル1を開口させて、空又は内容物が充填された容器本体10へ嵌挿し、その後、容器本体10に嵌挿されたラベル1を、熱風やスチームヒーター等の加熱手段によって収縮させ装着することにより、ラベル付容器を製造する(図3参照)。
前記筒状ラベル1は、フィルム3に対するタックラベル8の面積は小さく、また、タックラベル8は弱粘着力でフィルム3に貼着されていることから、フィルム収縮時に、タックラベル8とフィルム3との間には、粘着剤を介して若干のずれを生じるため、タックラベル8のホログラム機能が悪影響を受けて低下することはない。キャンペーン用など剥離が必要な場合を除いて、フィルムの収縮による影響を受けない限り、強粘着性の粘着剤を採用することも可能である。
筒状ラベル1がストレッチラベルである場合には、ラベルを径方向に伸長させて拡開して容器本体に嵌挿し、弾性収縮力によって装着するため、加熱工程は不要である。従って、タックラベルのホログラム機能に影響はない。
以上のように、本実施の形態のタックラベル8a,8bは、ホログラム加工が施されていることから、容器が店頭で陳列された際に、タックラベルが光沢等を有し高級感が得られる。容器本体10に装着された筒状ラベル1は、各タックラベルがラベルの裏側に位置するため、タックラベルが不用意に剥がされたり、搬送時や取扱時にタックラベルが擦れて剥がれてしまうこともない。
しかも、タックラベル8a,8bの窓5から目視できる以外の部分は、フィルム3の印刷層6で隠蔽されてしまうため、タックラベル8a,8bをフィルム3に貼着しているにもかかわらず、タックラベルの縁部分が目立ち難くなり、フィルム3の印刷層6に施された絵柄6aとタックラベルとは一体感がある。よって、従来のシュリンクラベル等では困難であった複雑なデザイン、形状(即ち、ラベルの外面にタックラベルを貼着することでは表現することが難しいデザイン、例えば、ホログラム)を施すことができる。
そして、購入者は、筒状ラベル1を分断剥したり又は引き抜いたりして筒状ラベル1を容器本体10から取り除いた後に、フィルム3の内面に施されたタックラベル8a,8bを剥離することができる。例えば、単数または複数枚のタックラベルをまとめて応募する場合に、それぞれのルールに基づいて応募等することが可能である。
このように、購入者は応募するために筒状ラベル1を容器本体10から剥離して除去しなければならないため、容器本体を回収するに際して、容器本体10と筒状ラベル1を分離させることに一役買える利点がある。
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、タックラベルはホログラム加工されているものに限らず、通常の印刷が施されたものであっても良い。
前記補助ラベルの形状、大きさ及び貼着位置は、任意に設定可能であり、例えば、図5(イ)に示す如く、熱収縮性を有するシュリンクフィルムからなる筒状ラベル1を容器本体10の略全体(肩部分から胴部の下方にわたって)に設けた場合には、肩部分のみに、胴部分の上方位置又は下方位置に設けることも可能である。筒状ラベル1の収縮率の大きい肩部分には、小さなタックラベル8を貼着するのが好ましい。また、タックラベル8の面積が大きい場合には、弱粘着性の粘着剤を使用するのが好ましいが、フィルムの収縮による影響を受けない限り、強粘着性の粘着剤を採用することも可能である。
しかも、補助ラベルとしては、剥離して使用するタックラベル以外に、ホットメルト型接着剤やディレード型接着剤などの感熱接着剤を介してフィルムに接着した構成(感熱ラベル)であっても良い。
容器本体10が丸ボトルである場合も同様に、図5(ロ)に示すように、筒状フィルム本体4の任意の部分にタックラベル8を設けることが可能である。また、容器本体10の材質も特に限定されるものではなく、例えば、ペットボトル(PETボトル)、ガラス瓶、金属缶、プラスチックカップ又は紙コップが挙げられる。
また、前記補助ラベルは、ホログラム加工が施されたタックラベルからなる場合には、これまでシュリンクラベルでは表現することが困難であった光沢のある高級感を得ることが可能となる。
1…筒状ラベル、3…フィルム、4…筒状ラベル本体、5…窓、8…タックラベル(補助ラベル)、10…容器本体

Claims (4)

  1. 透明なプラスチックのフィルム(3)を筒状に構成してなる筒状ラベル本体(4)を備え、前記フィルム(3)には印刷が施されている筒状ラベルにおいて、前記フィルム(3)には、周縁部分が印刷により隠蔽されることによって任意形状に形成された窓(5)が設けられ、該窓(5)よりも大きく設定され、且つデザインが施された補助ラベル(8)が窓(5)を閉塞するようにフィルム(3)の内面に貼着され、前記補助ラベル()の周縁部分は前記窓(5)の周縁部分に施された印刷により隠蔽されて、窓(5)から補助ラベル(8)のデザインが前記任意形状で目視できるようになっていることを特徴とする筒状ラベル。
  2. 前記フィルム(3)が熱収縮性フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の筒状ラベル。
  3. 前記補助ラベル(8)は、ホログラム加工が施されたタックラベルからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の筒状ラベル。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れかに記載の筒状ラベルが容器本体(10)に装着されていることを特徴とする筒状ラベル付き容器。
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