JP5012267B2 - キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は各種電子機器やハイブリッド自動車の回生用、あるいは電力貯蔵用等に使用されるキャパシタの中で、特に、長期信頼性に優れたキャパシタに関するものである。
図4はこの種の従来のキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した一部切り欠き斜視図であり、図4において、21はキャパシタ素子を示し、このキャパシタ素子21は正極電極22と負極電極23をその間にセパレータ24を介在させた状態で巻回することにより構成されているものである。
また、上記正極電極22と負極電極23は、アルミニウム箔からなる集電体25の両面にカーボン系電極層26(裏面側は図示せず)を夫々形成することにより構成されたものであり、更に、この正極電極22と負極電極23には正極リード線27と負極リード線28が夫々接続されているものである。
そして、このように構成されたキャパシタ素子21は、図示しない駆動用電解液を含浸させた後に有底円筒状の金属ケース29内に挿入され、正極リード線27と負極リード線28が挿通する孔を有したゴム製の封口部材30を金属ケース29の開口部に配設した後、金属ケース29の開口部の外周を内側に絞り加工すると共に、金属ケース29の開口端をカーリング加工することによって封止を行っているものである。
また、上記駆動用電解液としては、主にプロピレンカーボネート(PC)を溶媒とし、テトラエチルアンモニウム塩等を電解質とするものが用いられている。
また、図5(a)、(b)は上記キャパシタ素子21を示した要部断面図であり、図5(a)は集電体25の表面全体にカーボン系電極層26を形成した正極電極22と負極電極23を同じ位置で重ね合わせて巻回したものを、図5(b)は一端にカーボン系電極層未形成部を形成した正極電極22と負極電極23を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせて巻回することにより、正極電極22と負極電極23の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにしたものを示したものである。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平9−17698号公報
しかしながら上記従来のキャパシタでは、キャパシタを充電した後に外部電極端子間をオープン状態にして放置しておくと、キャパシタ固有の自己放電現象によって徐々に電圧が低下するという問題があり、このような電圧低下は一般的には全く問題にならないものではあるが、例えば、自動車のエンジンスタート用として使用する場合等においては、電圧低下によりエンジンが始動できない等、大きな問題になるという課題があった。
そこで、このような自己放電現象による電圧低下のメカニズムを推定してみると、図6に示すような反応が正負電極間で起こっているものと考えられる。
すなわち、負極側では充電によって電子が電極内に供給された場合、(式1)に示すように負極と駆動用電解液の界面では微量の水と酸素の存在下で電子が作用して水酸化物イオンが生成される。そして、例えば集電体の金属箔としてアルミニウムを使用している場合では、(式2)に示すようにアルミニウムと(式1)で生成した水酸化物イオンが反応し、その結果、アルミン酸が生成する。なお、このとき、水酸化アルミニウムも生成していると思われるが、負極近傍では水酸化物イオンが存在するために、液中の雰囲気がアルカリ性であることから水酸化アルミニウムではなく、主にアルミン酸として存在しているものと思われる。
一方、正極側では充電によって(式4)に示すように正極と駆動用電解液の界面では微量の水とアルミニウム箔の存在下で水素イオンと酸化アルミニウムが生成して電子を放出する。また、溶媒中に融解しているテトラフルオロボレートアニオンは、正極の近傍に引き寄せられた水分子と反応した場合、(式5)、(式6)、(式7)に示すようにフッ酸が生成し、更にこのフッ酸は(式8)に示すようにヒドロニウムイオンとフッ素イオンの状態で存在しているものと思われる。
このように、電極と駆動用電解液の界面では、主に上記(式1)及び(式4)の反応過程で電子の授受が発生し、これによって電極内部の電子数が増減し、電圧が徐々に低下していくものと思われる。
このような推定を基に、従来の構成のキャパシタに種々の負荷を与えた後、製品を分解して調査したところ、主に次に示す3点の現象を確認した。
1点目の現象として、負極のアルミニウム箔の断面露出部分において、水酸化アルミニウムの析出を確認した。これは、(式3)に示すように、負極近傍で生成したアルミン酸が負極近傍に引き寄せられた水素イオンと反応し、水酸化アルミニウムと水を生成したためと思われる。
2点目の現象として、セパレータの負極端部と正極面の間に挟まれた部分でセパレータの表裏面にフッ化アルミニウムの存在を確認した。これは、(式9)に示すように、負極で生成したアルミン酸が正極へ泳動中にフッ酸と反応したためと思われる。
3点目の現象として、正極のアルミニウム箔の露出部分において、フッ化アルミニウムの存在を確認した。これは、上記(式5)、(式6)、(式7)、(式8)の反応過程を経て正極で生成したフッ素イオンが(式10)に示すようにアルミニウムと反応したためと思われる。
特に、上記(式9)の反応を推察させるフッ化アルミニウムの生成箇所は、セパレータの負極端部と正極面の間に挟まれた部分のセパレータの表裏面に集中している。これは、特に負極のアルミニウム箔の断面露出部分よりアルミン酸が生成して正極側へ泳動しているためであり、アルミン酸の反応起部がアルミニウム箔の断面露出部分であることを示唆しているものと思われる。
このような反応の中で、カーボン電極層(バインダー材料としてのカルボキシメチルセルロース)の脱水反応について、参考文献(「ハート基礎有機化学」249〜251頁、倍風館、1986年4月30日発行)による、カルボン酸とアルコールに酸を作用させることによりエステルと水が生成するフィッシャーのエステル化反応を示した(化1)を用いて詳細に説明する。
Figure 0005012267
(化1)において、反応過程を(1)〜(6)に順を追って1段階ずつ説明すると、第(1)段階は酸の触媒作用を示しており、カルボン酸のカルボニル基にプロトン化が起こる。このプロトン化によってカルボキシル基の炭素原子上の正電荷が増加し、炭素上への求核攻撃が起こり易くなる。
第(2)段階はプロトン化された酸へのアルコールが求核攻撃する反応であり、この段階で新たな炭素−酸素結合(エステル結合)が形成され、反応中間体のオルト酸ヘミエステルの生成過程を経由する。第(3)および第(4)段階は3つの酸素にプロトンが付加したり脱離したりする平衡反応である。この平衡反応は可逆的で極めて速く起こり、酸素を含む化合物の酸性溶液中では常に起こる平衡である。第(4)段階で2つのヒドロキシ基は等価であり、どちらにプロトン化しても構わない。
第(5)段階では炭素−酸素結合が開裂し、水が脱離する。この段階はちょうど第(2)段階の逆反応に相当し、これが起きるためにはヒドロキシ基をプロトン化して脱離能を高めておく必要がある。第(6)段階ではプロトン化されたエステルからプロトンが脱離する。
これらの一連の反応は付加脱離反応に分類される脱水縮合反応である。このフィッシャーのエステル化反応の過程はすべて可逆反応で構成され、逆反応にあたる加水分解も並行して存在するが、例えば反応過程で生成する水を反応系外に除去した場合においては、反応が右側へ進行する。
上記図6に示した反応過程において、キャパシタの充電により水が消費されるために反応の進行が予想される。
電極のバインダーとしては(化2)に示すカルボキシメチルセルロースアンモニウム等が主流に使用されているが、カルボキシメチルセルロースアンモニウムは分子内にカルボキシル基の水素をアンモニウムで置換した構成の部位とヒドロキシ基を有する。上記図6に示した反応過程で生じた酸が作用し、(化3)に示すようなフィッシャーのエステル化反応が発生している可能性が考えられる。
Figure 0005012267
Figure 0005012267
また、セパレータ(セルロース)の脱水反応について、同じく参考文献(「ハート基礎有機化学」176〜177頁、倍風館、1986年4月30日発行)による、(化4)を用いて詳細に説明すると、分子内で水分子が脱離することにより進行する脱水反応として分子内脱水が知られている。例えば、エタノールに脱水剤として濃硫酸を加え、160〜180℃に加熱すると、水が脱離して二重結合をもつエチレンを生じる反応である。また、ヒドロキシ基についた炭素に隣接する炭素上の水素なら、どれでも原則として脱離でき、例えば2−メチル−2−ブタノールからは2種類のアルケンが生成する。
Figure 0005012267
なお、脱水反応は第三>第二>第一アルコールの順で発生し易い。キャパシタ素子を構成するセパレータとしては、(化5)に示すセルロース等が主流に使用されているが、上記図6に示した反応過程で生じた酸が作用し、セルロースは(化6)に示すようにヒドロキシ基がプロトン化を受けて脱水し、分子内に二重結合が発生する可能性がある。
以上のようなメカニズムでキャパシタ素子に使用しているセルロース系材料等に酸が作用することにより、水が生成している可能性が高いと思われる。
Figure 0005012267
Figure 0005012267
さらに、上記キャパシタ素子21を金属ケース29内に挿入した際に、図7(a)に示すように(上記図5(a)に示したキャパシタ素子21に対応)、キャパシタ素子21の両端面に夫々突出したセパレータ24が屈曲した場合、ならびに図7(b)に示すように(上記図5(b)に示したキャパシタ素子21に対応)、キャパシタ素子21の両端面に夫々突出した集電体25ならびにセパレータ24が屈曲した場合、また、図7(c)に示すように、最悪の場合として集電体25が屈曲してカーボン系電極層26がセパレータ24に喰い込み、セパレータ24に破れが生じた場合等においては、上記セパレータ24の屈曲部分や破れ部分に電流集中が発生するために上述の反応が更に加速されるようになるという課題を有していた。
本発明はこのような従来の課題を解決し、正負電極間で発生している反応を抑制させることにより自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるキャパシタを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、正負一対の電極間にセルロース繊維を含むセパレータを介在させて構成された素子を備えるキャパシタにおいて、末端に水酸基を有するポリプロピレンの絶縁性樹脂を少なくとも上記電極の端部と接する上記セパレータの空隙充填した構成にしたものである。
以上のように本発明によるキャパシタは、素子の少なくとも電極の端部と接するセパレータの空隙に末端に水酸基を有するポリプロピレンの絶縁性樹脂を充填した構成により、セパレータを構成するセルロース繊維の表面がポリプロピレンの樹脂によって被覆されるためにセパレータと駆動用電解液の反応(脱水反応)を抑制することができるようになり、これにより、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという効果が得られるものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1によるキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した一部切り欠き斜視図、図2は同電気二重層キャパシタに使用されるキャパシタ素子を示した要部断面図であり、図1と図2において、1はキャパシタ素子を示し、このキャパシタ素子1は正極電極2と負極電極3を同じ位置で重ね合わせ、その間にセパレータ4を介在させた状態で巻回することにより構成されており、上記正極電極2と負極電極3は、アルミニウム箔からなる集電体5の両面にカーボン系電極層6を夫々形成することにより構成されたものである。更に、正極電極2と負極電極3には正極リード線7と負極リード線8が夫々接続されている。
そして、このように構成されたキャパシタ素子1は、図示しない駆動用電解液を含浸させた後に有底円筒状の金属ケース9内に挿入され、正極リード線7と負極リード線8が挿通する孔を有したゴム製の封口部材10を金属ケース9の開口部に配設した後、金属ケース9の開口部の外周を内側に絞り加工すると共に、金属ケース9の開口端をカーリング加工することによって封止を行っているものである。
また、11は上記キャパシタ素子1を構成するセパレータ4の一部に絶縁性樹脂を充填した樹脂充填部であり、この樹脂充填部11は、少なくとも正極電極2と負極電極3の端部と接するセパレータ4の一部に設けられており、セパレータ4の空隙内に絶縁性樹脂を含浸させるようにして充填したものである。
なお、上記樹脂充填部11を構成する絶縁性樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のいずれか、またはこれらの複合材からなるもの等を用いることができるものである。
また、これらはいずれも駆動用電解液に対して安定な樹脂であり、例えばPPを充填させる場合には、PPの末端を水酸基として変性したものを有機溶媒中に分散し、この分散液をセパレータの表面に塗布後、これを加熱することにより有機溶媒の蒸発と樹脂の粒子を溶着させることで、セパレータ表面近傍の空隙部を充填することができるものである。なお、上記有機溶媒を高沸点溶媒とし、セパレータ表面に塗布後、真空もしくは減圧雰囲気中にセパレータを放置することにより、溶媒と共にPPをセパレータの空隙部に浸入させることができるため、セパレータの空隙部にPPをより密に充填させることができるものである。
このように構成された本実施の形態によるキャパシタは、セパレータ4を構成するセルロース繊維の表面を絶縁性樹脂で被覆したことにより、セパレータ4と駆動用電解液の反応(脱水反応)を抑制することができるようになるため、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという格別の効果を奏するものである。
また、図3は本実施の形態によるキャパシタの他の例を示したものであり、図3において、12は正極電極、13は負極電極であり、この正極電極12ならびに負極電極13は夫々アルミニウム箔からなる集電体15の両面に一端を除いてカーボン系電極層16を形成することにより構成されたものであり、上記一端にカーボン系電極層未形成部を形成した正極電極12と負極電極13を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせ、その間にセパレータ14を介在させて巻回することにより、正極電極12と負極電極13の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにしてキャパシタ素子を構成したものである。
また、11は樹脂充填部であり、上記図2に示した樹脂充填部11と同様に形成された
ものである。
このように構成されたキャパシタは、上記図2に示したキャパシタにより得られる効果に加え、集電体15の一端にカーボン系電極層未形成部を設け、正負の電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにした構成により、キャパシタ素子の両端面から正極と負極を夫々取り出すことができるようになるため、外部引き出し用のリード線が不要になるばかりでなく、接続抵抗の低減を図ることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
なお、本実施の形態においては、キャパシタ素子1は巻回形で構成されたものを例に用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、積層形のキャパシタ素子を用いることも可能であり、この場合にも同様の効果が得られるものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2ついて説明する。
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明したキャパシタのキャパシタ素子に設けた樹脂充填部11に代えて、セパレータ4(14)を構成するセルロースの水酸基をフッ素で置換した(化7)の構成にしたものである。
Figure 0005012267
セルロースをフッ素化する方法としては、減圧槽内に配設した陽極と陰極の電極間にセパレータを配置し、アルゴン、フッ化アルゴン、フッ素、フッ化炭素、炭化水素の少なくとも1種以上を減圧槽内に注入し、上記電極に高周波電圧を印加することにより、注入したガスをプラズマ状態としてイオン化した後、さらに上記電極に高電圧パルスを印加することによりセパレータの水酸基をフッ素で置換することができるものである。
このように構成された本実施の形態によるキャパシタは、上記実施の形態1によるキャパシタと同様に、セパレータと駆動用電解液の反応(脱水反応)を抑制することができるようになるため、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという格別の効果を奏するものである。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3ついて説明する。
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明したキャパシタのキャパシタ素子に設けた樹脂充填部11に代えて、キャパシタ素子を構成する集電体5(15)のカーボン系電極層6(16)が多糖類を含み、この多糖類の水酸基を部分的にフッ素で置換した(化8)の構成にしたものである。
Figure 0005012267
集電体に形成したカーボン系電極層の多糖類をフッ素化する方法としては、減圧槽内に陽極と陰極を配設し、この陰極と集電体を接続した状態で、アルゴン、フッ化アルゴン、フッ素、フッ化炭素、炭化水素の少なくとも1種以上を減圧槽内に注入し、上記電極に高周波電圧を印加することにより、注入したガスをプラズマ状態としてイオン化した後、さらに上記電極に高電圧パルスを印加することにより多糖類の水酸基をフッ素で置換することができるものである。
このように構成された本実施の形態によるキャパシタは、多糖類と駆動用電解液の反応(脱水反応、エステル化反応)を抑制することができるようになるため、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという格別の効果を奏するものである。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4ついて説明する。
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明したキャパシタのキャパシタ素子に設けた樹脂充填部11に代えて、キャパシタ素子を構成する負極電極3(13)の集電体5(15)のカーボン系電極層6(16)が多糖類を含み、正極電極2(12)の集電体5(15)のカーボン系電極層6(16)が多糖類を含まず、ラテックスを含むものとした構成にしたものである。
このように構成された本実施の形態によるキャパシタは、多糖類と駆動用電解液の反応(脱水反応、エステル化反応)を抑制することができるようになるため、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという格別の効果を奏するものである。
(実施の形態5)
以下、実施の形態5ついて説明する。
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明したキャパシタのキャパシタ素子に設けたセパレータ4(14)を、正負一対の電極を対向させてキャパシタ素子を作製する前に予めセパレータを加熱した酸性溶液に浸漬し、これにより(化6)に示す脱水反応を発生させることで、この反応に伴う官能基数を減少させ、その後水洗して酸を除去する処理を施すことにより、キャパシタの使用中における脱水反応の抑制ができるようになるため、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという格別の効果を奏するものである。
本発明によるキャパシタは、自己放電現象を抑制し、充電後に外部電極端子間をオープン状態で長期間放置しても電圧降下が少なく、従来よりも高い電圧を維持することができるという効果を有し、特に自動車のエンジンスタート用等の分野として有用である。
本発明の実施の形態1によるキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した一部切り欠き斜視図 同電気二重層キャパシタに使用されるキャパシタ素子(正/負の電極を同じ位置で重ね合わせて巻回したもの)を示した要部断面図 同電気二重層キャパシタに使用されるキャパシタ素子(一端にカーボン系電極層未形成部を形成した正/負の電極を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせて巻回することにより、正/負の電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにしたもの)を示した要部断面図 従来のキャパシタの一例としての電気二重層キャパシタの構成を示した一部切り欠き斜視図 (a)同電気二重層キャパシタに使用されるキャパシタ素子(正/負の電極を同じ位置で重ね合わせて巻回したもの)を示した要部断面図、(b)同キャパシタ素子(一端にカーボン系電極層未形成部を形成した正/負の電極を互いに逆方向に位置をずらして重ね合わせて巻回することにより、正/負の電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにしたもの)を示した要部断面図 同自己放電現象による電圧低下のメカニズムを推定した模式図 (a)セパレータの屈曲状態を示した要部断面図、(b)同集電体ならびにセパレータの屈曲状態を示した要部断面図、(c)同屈曲した集電体がセパレータに喰い込んでセパレータに破れが生じた状態を示した要部断面図
符号の説明
1 キャパシタ素子
2、12 正極電極
3、13 負極電極
4、14 セパレータ
5、15 集電体
6、16 カーボン系電極層
7 正極リード線
8 負極リード線
9 金属ケース
10 封口部材
11 樹脂充填部

Claims (1)

  1. 正負一対の電極間にセルロース繊維を含むセパレータを介在させて構成された素子を備えるキャパシタにおいて、末端に水酸基を有するポリプロピレンの絶縁性樹脂を少なくとも上記電極の端部と接する上記セパレータの空隙充填したキャパシタ。
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