JP5011820B2 - 積層デバイス、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路が平面に形成された第1の基板と、3次元構造物が形成された第2の基板とを積層して構成する積層デバイスおよびその製造方法に関するものである。
近年、マイクロマシン(MEMS:Micro Electro Mechanical System)技術を利用した検知装置又は通信用デバイスが開発されている。このような検知装置または通信用デバイスでは、スイッチ、インダクタ、または可変キャパシタ等の機械的な可動部分をMEMS技術によって形成し、その他の部分を半導体回路で形成する。
ところで、MEMS技術によって形成した部分は機械的な可動部分があるため半導体回路を形成する部分よりも比較的大きな面積が要求される。このため、MEMS技術によって形成した部分と半導体回路部分とを並べて配置し、検知装置または通信用デバイス等のデバイスを構築した場合、このデバイスが必要とする面積は比較的大きなものとなってしまうという問題がある。
また、MEMS技術により形成した部分と半導体回路部分とでは、要求される寸法精度が異なるため必要となる製造設備およびクリーン度が異なることとなる。このため、MEMS技術によって形成した部分と半導体回路部分とを、同じ製造ライン上で同一基板上に形成することは困難となるという問題もある。
これらの問題に対処するために、例えば、特許文献1では、図13に示すように、MEMS技術によって形成する部分(マイクロマシン101および基板102)と半導体回路部分(半導体層104)とを別々に製造し、それぞれを接着層103により結合して形成したデバイス200が開示されている。この特許文献1に示すデバイス200では、MEMS技術により形成した部分と半導体回路部分とを積層させているため、これらの部分を同一基板上に形成した場合よりも要求される面積を小さくすることができる。また、MEMS技術により形成した部分と半導体回路部分とをそれぞれ別基板で製造することができるため、デバイス200の製造プロセスが複雑とならず製造を容易とすることができる。
特開2004−221285号公報(2004年8月5日公開)
しかしながら、上記従来の構成では、MEMS技術によって形成した構造物を容易に保護することができないといった問題がある。
具体的には、特許文献1に示すデバイスでは、図13に示すように最上層の基板の上面にMEMS技術によって3次元構造物が形成されているため、外圧等からこの構造物が保護されないこととなる。このため、特許文献1に示すデバイスの実装時には、この構造物を保護するための機構が別途要求され、パッケージング等のさらなる製造工程を追加する必要がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、各基板に形成された構造物を容易に保護できる積層デバイスおよびその製造方法を実現することにある。
本発明に係る積層デバイスは、上記した課題を解決するために、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を、情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板と、該第1の処理回路によって出力された情報に対する処理を行うための第2の処理回路が形成された第3の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路および第2の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板および第3の基板が配置されるとともに、上記3次元構造物が形成された第1基板が、この第2の基板と第3の基板とによって挟み込まれるように配置されていることを特徴とする。
上記構成によると、3次元構造物によって検出または制御する物理量を、第1の処理回路が情報として扱い処理したり、第2の処理回路によって、この第1の処理回路により処理された情報を受付け処理したりすることができる。なお、上記物理量とは、例えば、光、圧力、加速度、振動、傾き、温度、湿度、位置、距離、流量、ガス種、ガス量、磁気、または匂いなどが挙げられる。
また、上記3次元構造物とは、例えば、温度センサ、圧力センサ、加速度センサ、ガスセンサ、または薄膜ヒータ等が挙げられる。なお、上記第2の基板が例えばシリコン等などの半導体基板である場合、上記3次元構造物を、MEMS(マイクロマシン)技術を利用して容易に形成することができるため特に有利となる。
ここで、上記第2の基板における第1の処理回路および第3の基板における第2の処理回路の形成面それぞれが上記第1の基板と接する側となるように配置されるため、該第1の処理回路および第2の処理回路は、上記第1の基板によって外圧等から保護することができる。
また、第1の基板は、第2の基板と第3の基板とによって挟みこまれるように配置しているため、第1の基板に形成した3次元構造物を、これら第2の基板および第3の基板によって外圧等から保護することができる。
よって、本発明に係る積層デバイスは、各基板に形成された構造物を容易に保護できるという効果を奏する。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第2の基板に形成された第1の処理回路は、上記3次元構造物から得られた物理量をアナログ信号として扱うアナログ回路を有するとともに、上記第3の基板に形成された第2の処理回路は、上記第1の処理回路によって処理された情報をデジタル信号として扱うデジタル回路を有しており、上記アナログ回路と上記デジタル回路とが上記第1の基板によってそれぞれ隔離されている構成であることが好ましい。
上記構成によると、アナログ回路とデジタル回路とが第1の基板により隔離されているため、デジタル回路からアナログ回路へのノイズの影響を低減させることができる。またさらには、アナログ信号を増幅した場合であっても、高いS/N比を確保することができる。
よって、本発明に係る積層デバイスは、第1の処理回路および第2の処理回路を精度よく機能させることができる。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第2の処理回路は、上記第1の処理回路から受け付けた情報を外部に備えられた他装置に出力するとともに、該他装置から入力された情報を受け付けており、上記第1の基板が、上記第2の処理回路による、上記他装置に対する情報の入出力を行うための端子である入出力端子を備える構成であることが好ましい。
上記構成によると、第1の基板が、上記入出力端子を備えているため、該入出力端子を介して第2の処理回路は上記他の装置と情報の送受信を行うことができる。
また、上記第1の基板は、3次元構造物が形成される基板であり、この3次元構造物を第2の基板において形成する際に、上記入出力端子もあわせて形成することができ、入出力端子の形成を容易とする。
よって、本発明に係る積層デバイスでは、他の装置と情報の送受信を行うための入出力端子を容易に形成することができる。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第1の基板は、上記第1の処理回路と上記第2の処理回路との間で情報の伝送を行うための伝送路を備えるように構成することが好ましい。
ここで、上記積層デバイスは、第1の処理回路および第2の処理回路が上記第1の基板に接する側において形成されている。このため、本発明に係る積層デバイスでは、第1の基板に上記伝送路を形成するだけで第1の処理回路と第2の処理回路との間の情報の伝送を実現できるため、情報の伝送に係る機構を容易に構築することができる。
また、上記伝送路は、第1の処理回路と第2の処理回路とを最短距離で結ぶことができるため、送信する信号等の減衰を低減させることもできる。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第1の処理回路および上記出力回路それぞれは、情報を無線により送受信するための通信部を備えており、上記伝送路が、無線により情報を伝送させるための貫通孔であってもよい。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記伝送路は、情報を、第2の基板における第1の処理回路から第1の基板を通過して第3の基板における第2の処理回路に、あるいは第3の基板における第2の処理回路から第1の基板を通過して第2の基板における第1の処理回路に伝送する経路を有することが好ましい。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記伝送路は、情報を、上記第3の基板における第2の処理回路から第1の基板を通過して第2の基板における第1の処理回路に送信し、該第1の処理回路にて受信した情報を第1の基板における3次元構造物に伝送する経路を有することが好ましい。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記伝送路は、情報を、上記第1の基板における3次元構造物から第2の基板における第1の処理回路に送信し、該第1の処理回路にて受信した情報を第1の基板を通過して第3の基板における第2の処理回路に伝送する経路を有することが好ましい。
本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第3の基板は、上記3次元構造物を起動させるための電力を供給する電力供給部を備え、上記電力供給部は、外部から受信した電波に応じて電力を発生させるように構成されていることが好ましい。
上記した構成によると、電力供給部が外部から受信した電波に応じて電力を発生させることができるため、上記積層デバイスは、上記3次元構造物を起動させるために特にバッテリ等を備える必要がなく小型化を図ることができる。
本発明に係る積層デバイスは、上記した課題を解決するために、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板が配置されるとともに、上記第2の基板と接する側に上記3次元構造物が形成されるように上記第1の基板が配置されていることを特徴とする。
上記構成によると、3次元構造物によって検出または制御する物理量を、第1の処理回路が情報として扱い処理することができる。
ここで、上記第2の基板における第1の処理回路の形成面が上記第1の基板と接する側となるように配置されるため、該第1の処理回路は、上記第1の基板によって外圧等から保護することができる。また、第2の基板と接する側に第1の基板に形成した3次元構造物が配置されるため、該3次元構造物を第2の基板によって外圧等から保護することができる。
よって、本発明に係る積層デバイスは、各基板に形成された構造物を容易に保護できるという効果を奏する。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記3次元構造物は、上記物理量を検知するためのセンサであってもよい。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記3次元構造物は、上記物理量を制御するためのアクチュエータであってもよい。
また、本発明に係る積層デバイスは、上記した構成において、上記第1の基板は、複数の、3次元構造物を有する基板を組み合わせて構成されてもよい。
上記構成によると、複数の、3次元構造物を有する基板を組み合わせて構成されているため、例えば、異なる種類の3次元構造物を有する基板を組み合わせた場合、本発明に係る積層デバイスを多様な機能を有するデバイスとすることができる。
なお、上記3次元構造物を有する基板は、一方が他方の上層となるように積層されて組み合わせてもよいし、同一平面状に並列して配置するように組み合わせてもよい。
また、本発明に係る製造方法は、上記した課題を解決するために、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板と、該第1の処理回路によって処理された結果を受付け処理する第2の処理回路が形成された第3の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路および第2の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板および第3の基板が配置されるとともに、上記3次元構造物が形成された第1基板が、この第2の基板と第3の基板とによって挟み込まれるように配置されている積層デバイスを製造する製造方法であって、同一の上記3次元構造物を複数形成した第1の母基板と、同一の上記第1の処理回路を複数形成した第2の母基板と、同一の上記第2の処理回路を複数形成した第3の母基板とを積層し積層構造体を形成する積層構造体形成工程と、上記第1の処理回路、上記3次元構造物、および上記第2の処理回路それぞれを備えた積層デバイスを複数形成するように、上記積層構造体形成工程において形成した積層構造体を切断する積層デバイス形成工程と、を含み、上記積層構造体形成工程において、上記第2の母基板に形成した第1の処理回路の形成面および第3の母基板に形成した第2の処理回路の形成面が、上記第1の母基板と接する側となるとともに、上記第2の母基板と上記第3の母基板とによって上記第1の母基板を挟み込むように積層することを特徴とする。
上記した方法では、複数の3次元構造物を形成した第1の母基板と、複数の第1の処理回路を形成した第2の母基板と、複数の第2の処理回路を形成した第3の母基板とを積層した上で、各積層デバイスを形成するように切断する。
このため、本発明に係る製造方法は、各基板に形成された構造物を容易に保護できる積層デバイスを効率的に製造することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る製造方法は、上記した方法において、上記第1の処理回路が形成された第2の基板および上記第2の処理回路が形成された第3の基板のうち少なくとも一方の基板において、第1の処理回路または第2の処理回路の形成面以外を削除する削除工程をさらに含んでもよい。
上記方法では、上記削除工程を含むため、上記第2の基板および第3の基板のうち少なくとも一方の基板において、第1の処理回路または第2の処理回路の形成面以外を削除することができる。このため、第2の基板および第3の基板のうち少なくとも一方を薄型化(小型化)することができる。
よって本発明に係る製造方法は、積層デバイスの薄型化(小型化)を図りつつ製造することができる。
また、本発明に係る製造方法は、上記した方法において、上記削除工程は、上記積層構造体形成工程の後でかつ、積層デバイス形成工程の前に行われることが好ましい。
上記方法では、上記第1、第2、および第3の母基板から形成された積層構造体に対して削除工程を行うことができるため、結果的に複数の積層デバイスに対して一度に上記削除工程を実行することとなる。
よって、本実施の形態に係る製造方法は、効率よく積層デバイスの削除工程を実行することができるとともに、該削除工程により該積層デバイスの小型化を図ることができる。
本発明に係る積層デバイスは、以上のように、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を、情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板と、該第1の処理回路によって処理され得られた情報を受付け処理する第2の処理回路が形成された第3の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路および第2の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板および第3の基板が配置されるとともに、上記3次元構造物が形成された第1基板が、この第2の基板と第3の基板とによって挟み込まれるように配置されていることを特徴とする。
よって、本発明に係る積層デバイスは、各基板に形成された構造物を容易に保護できるという効果を奏する。
本発明に係る積層デバイスは、以上のように、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板が配置されるとともに、上記第2の基板と接する側に上記3次元構造物が形成されるように上記第1の基板が配置されていることを特徴とする。
よって、本発明に係る積層デバイスは、各基板に形成された構造物を容易に保護できるという効果を奏する。
また、本発明に係る製造方法は、以上のように、物理量を検出または制御する3次元構造物が形成された第1の基板と、該3次元構造物により検出または制御する物理量を情報として活用できる形式に処理するための第1の処理回路が形成された第2の基板と、該第1の処理回路によって処理された結果を受付け処理する第2の処理回路が形成された第3の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、上記第1の処理回路および第2の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板および第3の基板が配置されるとともに、上記3次元構造物が形成された第1基板が、この第2の基板と第3の基板とによって挟み込まれるように配置されている積層デバイスを製造する製造方法であって、同一の上記3次元構造物を複数形成した第1の母基板と、同一の上記第1の処理回路を複数形成した第2の母基板と、同一の上記第2の処理回路を複数形成した第3の母基板とを積層し積層構造体を形成する積層構造体形成工程と、上記第1の処理回路、上記3次元構造物、および上記第2の処理回路それぞれを備えた積層デバイスを複数形成するように、上記積層構造体形成工程において形成した積層構造体を切断する積層デバイス形成工程と、を含み、上記積層構造体形成工程において、上記第2の母基板に形成した第1の処理回路の形成面および第3の母基板に形成した第2の処理回路の形成面が、上記第1の母基板と接する側となるとともに、上記第2の母基板と上記第3の母基板とによって上記第1の母基板を挟み込むように積層することを特徴とする。
このため、本発明に係る製造方法は、各基板に形成された構造物を容易に保護できる積層デバイスを効率的に製造することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図12に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、物理量を検知し、この検知結果を示す情報を、無線通信により不図示の外部機器に送信する装置である。なお、上記物理量としては、例えば、光、圧力、加速度、振動、傾き、温度、湿度、位置、距離、流量、ガス種、ガス量、磁気、または匂いなどが挙げられる。
この物理量検知装置1は、図2および図3に示すように、電子回路が平面に形成された半導体回路部を有するセンサコントロール層4およびRF層2が、機械的な3次元構造物が形成されたMEMS層3を挟みこむように積層して形成されている。このセンサコントロール層4とMEMS層3との接合、およびRF層2とMEMS層3との接合は、例えば、図2に示すシール部において、金などの金属を熱圧着することにより実現できる。なお、上記シール部は、導電体部分と接するように配されてもよいし、導電体部分が形成されていない部分に配されてもよく、MEMS層3に形成するマイクロマシン部30の種類に応じて配置位置は適宜決定される。
上記MEMS層3は、MEMS技術によって、センサまたはアクチュエータなどの機械的な3次元構造物が形成された層である。このMEMS層3では、3次元構造物によって、計測対象の物理量を電気的物理量に変換することができる。上記3次元構造物としては、例えば温度センサ、圧力センサ、加速度センサ、ガスセンサ、あるいは薄膜ヒータ等が挙げられる。なお、これ以降では、MEMS層3において形成された3次元構造物部分をマイクロマシン部30と称する。
上記センサコントロール層4は、アナログ回路として形成されるセンサコントロール部40を有する層である。このセンサコントロール部40は、マイクロマシン部30に物理量の検知を指示したり、マイクロマシン部30によって検知された物理量を示す電気信号を、デジタル信号に変換してRF層2に出力したりするものである。より具体的には、センサコントロール部40は、マイクロマシン部30に対して制御信号を出力したり、RF部20に対して検知した物理量を示すデジタル信号を出力したりするように制御するセンサコントロール制御部41、およびメモリ42を備える。
上記センサコントロール制御部41は、マイクロマシン部30から入力された電気信号を増幅させるための増幅回路、および増幅回路によって増幅した電気信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータを備えてなる構成である。また、上記センサコントロール制御部41は、必要に応じて、発振回路、電圧増幅回路、または差分回路等を有していてもよい。
上記RF層2は、デジタル回路として形成されるRF部20を有する層である。このRF部20は、センサコントロール部40から出力された、マイクロマシン部30による検知結果を示すデジタル信号を、外部機器に無線により送信するものである。より具体的には、このRF部20は、電源の供給に応じてセンサコントロール部40に対して入力信号を送信したり、センサコントロール部40から受信したデジタル信号を外部機器に送信するように制御したりするRF制御部21、不図示のアンテナを介して外部機器に対して情報を無線により出力するためのRFインターフェース(RFIF)部22、およびメモリ23を備える。
上記RF制御部21は、電源の供給をうける電源回路、センサコントロール部40から出力されたデジタル信号を受信する受信回路、受信したデジタル信号を無線により送信できる形式に変調する変調回路、および変調したデジタル信号を無線によって外部機器に送信するように制御する送信制御回路を備えてなる構成である。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、図1に示すように、センサコントロール層4およびRF層2それぞれは、センサコントロール部40およびRF部20が形成されている面で、MEMS層3と接するように積層されている。そして、物理量検知装置1では、センサコントロール部40およびRF部20における各配線の端部にメタルなどで形成される電極パッド5a…および電極パッド5b…が形成され、電極パッド5a…および電極パッド5b…がMEMS層3に形成された貫通配線31とそれぞれ接続されている。なお、本実施形態では、RF部20に形成される電極パッドを電極パッド5a…、センサコントロール部40に形成される電極パッドを電極パッド5b…とするが、特に両者を区別する必要がない場合は単に電極パッド5として示す。
また、上記図1は、本発明の実施形態を示すものであり、物理量検知装置1の積層構造の一例を示す断面図である。
このように、電極パッド5a…および電極パッド5b…それぞれが貫通配線31に接続されているため、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、この貫通配線31を通じてセンサコントロール部40、RF部20、およびマイクロマシン部30それぞれを相互に導通させることができる。
なお、上記貫通配線31とは、センサコントロール部40、RF部20、およびマイクロマシン部30それぞれを接続するための電線(メタル配線)であり、MEMS層3に形成された複数の貫通孔(貫通ビア)に形成される。すなわち、上記貫通配線31は、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)などのドライプロセス、あるいはウェットプロセス等によってMEMS層3に貫通孔を形成し、該貫通孔にメッキ工程、CVD工程を施したり、メタル等の導電体を注入したりすることによって形成することができる。この導電体の注入は、例えば、貫通孔の一方の端部側を減圧し該導電体を吸引することで実現できる。
上記貫通孔は、MEMS層3における一方向からエッチングして形成されてもよいし、両方向から形成されてもよい。ただし、一方向からエッチングした場合、エッチング開始位置の開口面(貫通孔の断面積)よりもエッチング終了位置の開口面の方が大きくなってしまう。このため、センサコントロール部40またはRF部20いずれかの電極パッドのサイズと一致しなくなるといった問題が生じる可能性がある。
そこで、MEMS層3において両方向からエッチングし貫通孔を形成する方が、該貫通孔の中央部付近では開口面が大きくなるが電極パッドと接する位置では該電極パッドサイズと一致した大きさとすることができるため好ましい。なお、貫通孔の開口サイズは、サブμmから数十μm、特には1μm〜5μm程度であることが、製造の容易性と、パッドサイズの縮小によるデバイスサイズの小型化とを効率的に実現できる点で好ましい。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1において、貫通孔を上記したサイズとすることで、穴径に対する穴深さのアスペクト比は50程度必要となるが、MEMS層3に形成するセンサの種類に応じて適切なアスペクト比が選択されることが好ましい。
また、貫通孔の開口面の形状は、本実施の形態では円形であるがこれに限定されるものではなく、物理量検知装置1の用途に応じて適切な形状とすることが好ましい。
なお、必要に応じて、MEMS層3とセンサコントロール層4との間、またはMEMS層3とRF層2との間では、シールあるいは真空封止されてもよい。また、上記物理量検知装置1は、図1に示すように、MEMS層3の上層にセンサコントロール層4が配置され、MEMS層3の下層にRF層2が配される構成であるが、これに限定されるものではなくセンサコントロール層4とRF層2とが上下逆に配されて積層される構成であってもよい。
(物理量の検知動作)
以下において、本実施の形態に係る物理量検知装置1の物理量の検知動作に係る詳細について図4を参照して説明する。ここでは、MEMS層3におけるマイクロマシン部30として、X軸、Y軸、Z軸の3軸における加速度を検知するセンサが備えられている場合について説明する。なお、図4は、本実施の形態に係る物理量検知装置1が有するRF部20、マイクロマシン部30、およびセンサコントロール部40それぞれの概略構成の一例を示す図である。
まず、上記物理量検知装置1は、MEMS層3に形成された外部入出力端子32を通じて外部機器から電波を受信すると、RF部20において電力を発生させ、RF制御部21が動作する。RF制御部21は起動すると、MEMS層3に形成された貫通配線31を通じて、センサコントロール部40のセンサコントロール制御部41に入力信号を出力する。なお、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、外部機器から電波の供給を受け、RF部20における電源回路にて電力を発生する、いわゆるバッテリレスセンサである。このため、上記物理量検知装置1は、上記マイクロマシン部30を起動させるために特にバッテリ等を備える必要がなく小型化を図ることができる。
センサコントロール制御部41は、RF制御部21から受信した入力信号に応じて、マイクロマシン部30を動作させるための制御信号を発生させ、この制御信号をMEMS層3のマイクロマシン部30に送信する。MEMS層3では、センサコントロール制御部41から入力された制御信号に応じて、マイクロマシン部30が物理量の検知を行い、検知して得た物理量を示す電気的信号をセンサコントロール制御部41に出力する。
なお、ここでは、マイクロマシン部30が検知した物理量(加速度)は、静電容量として得ることができる。しかしながら、検知して得た物理量はこれに限定されるものではなく、マイクロマシン部30として採用するセンサの種類、または検出対象となる物理量によって、電圧、電流、電力、電荷、抵抗などの値、あるいはそれらの変化量、変化率などであってもよい。
上記センサコントロール制御部41は、マイクロマシン部30から上記電気的信号が入力されると、この信号を不図示の増幅回路で増幅させ、ADコンバータによりデジタル化させるとともに、このデジタル化した信号(デジタル信号)を必要に応じてメモリ42に格納させる。
このようにADコンバータによりデジタル信号に変換させると、センサコントロール制御部41は、この信号を、MEMS層3に形成された貫通配線31を通じてRF制御部21に出力する。
一方、RF制御部21は、センサコントロール制御部41からデジタル信号を受信すると、メモリ23に格納されているチップ固有のIDを読み出す。そして、RF制御部21は、このデジタル信号にIDを付して、変調回路、送信制御回路、およびRFIF部を通じて外部入出力端子32から外部機器に無線により送信する。
すなわち、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、図4に示すようにMEMS層3の端面にMEMS技術により外部入出力端子32が形成されており、この外部入出力端子32に接続されたアンテナを通じて、無線によりマイクロマシン部30の検知結果を示すデジタル信号を送信できるように構成されている。
なお、アンテナがRF部20の基板(チップ)上、もしくは基板に内蔵されている場合、この基板上もしくは内蔵されたアンテナから上記デジタル信号を外部機器に対して送信する構成であってもよい。
このように、物理量検知装置1における入出力信号の流れは、図5に示すようにRF部20(デジタル回路)からMEMS層3の貫通配線31を通じてセンサコントロール部40(アナログ回路)に入力される。そして、この入力された信号に応じて、センサコントロール部40からマイクロマシン部30の動作を指示する制御信号がMEMS層3に入力され、この制御信号に応じて検知した結果を示す信号をマイクロマシン部30からセンサコントロール部40に入力する。
センサコントロール部40では、この検知結果を示す信号をデジタル信号に変換し、MEMS層3の貫通配線31を通じてRF部20に出力し、RF部20はこのデジタル信号を無線により外部機器に送信する。
一方、電力の流れは、RF部20からMEMS層3のマイクロマシン部30に出力される場合、RF部20からMEMS層3を通過してセンサコントロール部40に出力される場合、RF部20からMEMS層3を通過してセンサコントロール部40に出力され、センサコントロール部40からさらにマイクロマシン部30に出力される場合等を挙げることができる。
上記では、マイクロマシン部30が3軸方向の加速度を測定することができる加速度センサの場合を例に挙げ物理量検知装置1の物理量の検知動作について説明した。しかしながら、マイクロマシン部30は上記加速度センサに限定されるものではなく、図6(a)および図6(b)に示すように、圧力センサであってもよい。なお、図6(a)は、マイクロマシン部30として圧力センサを備えたMEMS層3の一例を示す図であり、該MEMS層3を上方から見下ろした場合における平面図である。また、図6(b)は、図6(a)に示すA―A´での、物理量検知装置1の断面図である。
すなわち、マイクロマシン部30が圧力センサである場合、マイクロマシン部30の外周部分、特には、図6(a)に示すように対向する辺それぞれの近傍に貫通配線31として複数の貫通孔が形成されるとともに、略中央部に円形状の絶対圧センサ(容量式圧力センサ)が形成される。また、マイクロマシン部30は、図6(b)に示すように、可動式のダイヤフラム、該ダイヤフラムの上層に配された固定電極を備えている。この固定電極は、薄膜で形成、あるいは別基板を接合したり、SOI(silicon on insulator)ウエハを使用したりして形成することができる。そして、ダイヤフラムと固定電極との間には、外気の圧力を測定するために通路部が形成されている。この通路部は、MEMS層3の少なくとも一側面に外部と通じるように開口されている。なお、図6(b)に示す物理量検知装置1では、MEMS層3の一側面で外部に通じるように開口した通路部が設けられた構成であるが、この通路部は非常に微細である。このため、MEMS層3の別側面に開口した複数の通路部を形成してもよい。
一方、ダイヤフラムの下層、すなわちダイヤフラムとRF層2との間には、絶対圧センサとして真空封止あるいはガス等が封入された領域Dが設けられている。
上記マイクロマシン部30を以上のようにMEMS技術によって形成することで、MEMS層3を圧力センサとする物理量検知装置1を実現することができる。このように、圧力センサとして機能するマイクロマシン部30をMEMS層3に形成した場合について説明したが、これ以外にも例えば、マイクロマシン部30を温度センサまたはガスセンサ等他の機能を有するものとすることもできる。
また、図7に示すように、機能が異なるマイクロマシン部30を有するMEMS層3を、予め複数種類準備しておき、適切な機能を有するマイクロマシン部30を備えたMEMS層3に変更して、様々な用途に適用させることもできる。
すなわち、半導体層であるセンサコントロール層4およびRF層2をそのまま共通のプラットホームとし、MEMS層3のみを、所望される用途に応じたマイクロマシン部30を有するMEMS層3に交換することで、適切な機能を有する物理量検知装置1を実現することができる。
また、図8(a)および図8(b)に示すように、センサコントロール層4およびRF層2をそのまま共通のプラットホームとし、これらの層により挟まれて積層されるMEMS層3を、例えば、異なる種類のマイクロマシン部30を有するMEMS層3同士を多段に組み合わせたものとして構成することもできる。このように複数種類のMEMS層3を多段に組み合わせることにより、物理量検知装置1の多機能化も実現できる。
なお、図8(a)では、互いに異なるセンサをマイクロマシン部30として有する、2種類のMEMS層3がRF層2とセンサコントロール層4とによって挟まれ形成された4層構造の物理量検知装置1(4層・2センサの物理量検知装置)の一例を示している。また、図8(b)は、互いに異なるセンサをマイクロマシン部30として有する、3種類のMEMS層3がRF層2とセンサコントロール層4とによって挟まれ形成された5層構造の物理量検知装置1(5層・3センサの物理量検知装置)の一例を示している。
ここで、MEMS層3同士を多段に組み合わせた物理量検知装置1として、図9を参照してより具体的に説明する。図9は、マイクロマシン部30として、3軸方向の加速度を測定する加速度センサが形成されたMEMS層3と、圧力を測定する圧力センサが形成されたMEMS層3とを組み合わせて形成した物理量検知装置1の概略構成の一例を示す図である。このように、加速度センサと圧力センサとを組み合わせた物理量検知装置1は、例えば、自動車などのタイヤ空気圧およびヨーレート(蛇行)を検出する装置として機能することができる。
図9に示すように、この物理量検知装置1は、上層からセンサコントロール部40を有するセンサコントロール層4、3軸加速度センサであるマイクロマシン部30を有するMEMS層3、圧力センサであるマイクロマシン部30を有するMEMS層3、RF部20を有するRF層2の順に積層され構成される。そして、これら上記2つのMEMS層3を貫通しセンサコントロール部40とRF部20とを接続する貫通配線31が形成されている。
なお、説明の便宜上、マイクロマシン部30として3軸加速度センサを有するMEMS層3をMEMS層3a、マイクロマシン部30として圧力センサを有するMEMS層3をMEMS層3bと称する。また、MEMS層3aに形成されたマイクロマシン部30をマイクロマシン部30a、MEMS層3bに形成されたマイクロマシン部30をマイクロマシン部30bと称す。
ここで、図9に示す物理量検知装置1における検知動作について説明する。まず、上記したように、外部機器から電波の供給を受けると、RF部20において電力を発生する。このように電力を発生すると、RF制御部21は、MEMS層3a・3bそれぞれに形成された貫通配線31を通じて、センサコントロール部40のセンサコントロール制御部41に入力信号が送信する。
RF制御部21から受信した入力信号に応じて、センサコントロール制御部41は、マイクロマシン部30aおよびマイクロマシン部30bそれぞれに、起動を指示する制御信号をパラレルに送信する。
MEMS層3a・3bでは、センサコントロール制御部41から入力された制御信号に応じて、マイクロマシン部30a・30bそれぞれが物理量の検知を行い、検知して得た物理量を示す電気信号をセンサコントロール制御部41にそれぞれ出力する。
上記センサコントロール制御部41は、マイクロマシン部30a・30bから上記電気信号がそれぞれ入力されると、これらの信号を不図示の増幅回路で増幅させ、ADコンバータによりデジタル化させるとともに、このデジタル信号を必要に応じてメモリ42にそれぞれ格納させる。
このようにADコンバータにより、各アナログ信号をデジタル信号にそれぞれ変換させると、センサコントロール制御部41は、これらの信号を、MEMS層3a・3bそれぞれに形成された貫通配線31を通じてRF制御部21に出力する。
一方、RF制御部21は、センサコントロール制御部41から各デジタル信号を受信すると、メモリ23に格納されているチップ固有のIDを読み出す。そして、RF制御部21は、このデジタル信号にIDを付して、変調回路、送信制御回路、およびRFIF部を通じて外部入出力端子32から外部機器に無線により送信する。
なお、上記では異なる種類の検知結果をパラレルに得て、外部機器に送信する構成であった。しかしながら、検知した物理量の送信の手順はこれに限定されるものではない。例えば、センサコントロール制御部41にスイッチ機能を設け、マイクロマシン部30aによって検知した検知結果と、マイクロマシン部30bによって検知した検知結果とをそれぞれ別のタイミングでシリアルに得る。そして、これらの結果をRF部20のメモリ23に格納しておきまとめて外部機器に送信する構成であってもよい。
より具体的には、電力が生じるとRF制御部21からセンサコントロール制御部41に入力信号を送信する。この入力信号に応じてセンサコントロール部40では、上記スイッチ機能によって、まず、マイクロマシン部30bにのみ起動を指示する制御信号を送信する。
マイクロマシン部30bでは、上記制御信号に応じて、物理量を検知し電気信号に変換するとセンサコントロール制御部41に送信する。センサコントロール制御部41では、マイクロマシン部30bから上記電気信号が入力されると、これらの信号を不図示の増幅回路で増幅させ、ADコンバータによりデジタル化したデジタル信号をメモリ42に格納させる。
このように、マイクロマシン部30bからの検知結果をメモリ42に格納すると、次はスイッチ機能により、マイクロマシン部30aにおけるX軸方向の加速度測定するセンサのみ起動するように制御信号をマイクロマシン部30aに送信する。
マイクロマシン部30aではこの制御信号に応じてX軸方向における加速度を検知し、この検知結果を示す電気的信号をセンサコントロール制御部41に送信する。そして、センサコントロール制御部41は、上記電気的信号を受信すると、マイクロマシン部30bからの検知結果と同様にしてX軸方向における加速度の検知結果をメモリ42に格納する。Y軸方向およびZ軸方向における加速度の検知結果それぞれについても同様にしてメモリ42に格納させると、センサコントロール制御部41は、すべての検知結果をまとめて、RF制御部21に送信する。
RF制御部21は、センサコントロール制御部41から受信した検知結果それぞれをまとめて受信すると、受信した検知結果をチップIDとともに外部機器に対して無線により送信する。
あるいは、マイクロマシン部30aおよびマイクロマシン部30bによって検知された検知結果それぞれをセンサコントロール部40におけるメモリ42に記憶させず、得た検知結果を順次、RF部20に送信していく。すなわち、上記の例ではマイクロマシン部30bの検知結果、マイクロマシン部30aのX軸における加速度、Y軸における加速度、Z軸における加速度の順番にRF部20に送信していき、該RF部20から外部機器に対してこれらの検知結果をそれぞれ順次送信する構成であってもよい。
また、上記したような異なるMEMS層3の多層化を実現するために、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、MEMS層3にできるだけ多くの貫通配線31を形成している。すなわち、MEMS層3を複数組み合わせ、物理量検知装置1を構成する場合、1層のMEMS層3から構成した場合と比較して、要求される貫通配線数が異なる場合がある。そこで、想定されるMEMS層3の様々な組み合わせに対応可能となるように、本実施の形態に係る物理量検知装置1では貫通配線31を余分に備えている。
なお、上記物理量検知装置1では、MEMS層3に形成した微細な貫通孔を利用して貫通配線31を形成しているため、該貫通配線31の寸法を非常に小さくすることができる。このため物理量検知装置1では予め余分な貫通配線31をMEMS層3に容易に形成しておくことができる。
以上のように、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、MEMS層3に形成された3次元構造物(マイクロマシン部30)を、センサコントロール層4とRF層2とによって保護する構成である。一方、センサコントロール層4に形成された半導体回路(センサコントロール部40)と、RF層2に形成された半導体回路(RF部20)とを、MEMS層3によって保護する構成でもある。
このように、センサコントロール層4によりマイクロマシン部30を保護するとともに、MEMS層3によりセンサコントロール部40およびRF部20を保護する構成であるため、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、マイクロマシン部30、センサコントロール部40およびRF部20を保護するためのさらなる機構を形成する必要がない。
また、MEMS層3に形成した3次元構造物に応じて、シールまたは真空封止が必要な場合であっても、MEMS層3にセンサコントロール層4を積層する工程、あるいはRF層2にMEMS層3を積層する工程においてシールまたは真空封止を行うことができるため、更なる機構および製造工程の追加は不要である。したがって、本実施の形態に係る物理量検知装置1、自装置を製造するための製造工程を容易とすることができる。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、上述したようにアナログ回路であるセンサコントロール部40を有するセンサコントロール層4と、デジタル回路であるRF部20を有するRF層2とによってMEMS層3を挟む構成である。このようにデジタル回路とアナログ回路とを2層に分け積層して形成しているため、それぞれの層において多機能な半導体回路を含ませることができるとともに、デジタル回路とアナログ回路とを1つの基板で形成する構成と比較して、要求される面積を低減させることができる。
また、このようにMEMS層3を間に挟み、アナログ回路とデジタル回路とを隔離させる構成であるため、デジタル回路からアナログ回路へのノイズの影響を低減させることができ、アナログ信号を増幅した場合であっても、高いS/N比を確保することができる。このため、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、センサコントロール部40は、高精度かつ高分解能な出力を実現することができる。
また、センサコントロール層4およびRF層2は、半導体回路(センサコントロール部40およびRF部20)が形成される面にてMEMS層3と接するようにそれぞれが積層されるようになっている。そして、MEMS層3に設けられた貫通配線31を通じてマイクロマシン部30、センサコントロール部40、およびRF部20それぞれを互いに導通させることができる構成である。
このため、各半導体回路(センサコントロール部40およびRF部20)が形成される層(センサコントロール層4およびRF層2)それぞれに、マイクロマシン部30、センサコントロール部40、およびRF部20それぞれを導通させるための貫通配線31を設ける必要がない。そして、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、MEMS技術を利用した製造プロセスによって形成される貫通配線31(貫通ビア)は、MEMS層3にのみに形成すればよい。このため、半導体層(センサコントロール層4、RF層2)に対する製造プロセスと、MEMS層3に対する製造プロセスとをそれぞれの層に応じて最適なものとすることができ、各層それぞれの製造プロセスを簡略化することもできる。
したがって、物理量検知装置1は、小型化によるコストダウンとともに、製造プロセスの簡略化により得られるコストダウンも実現することができる。
また、MEMS層3に形成される貫通配線31は、上述したように貫通孔で形成されており、センサコントロール部40とRF部20とのパッドを最短距離で接続できる。このため、ワイヤボンディングなどの長い配線によって接続する構成と比較して信号の減衰を抑制することができる。
また、ワイヤボンディングによって接続する構成の場合、接続に必要となるパッドサイズが100μm程度であり、このパッドピッチの限界(100μm程度以上)で半導体回路(センサコントロール部40およびRF部20)の最小配線ルールが決定される。
しかしながら、本実施の形態に係る物理量検知装置1のように、配線を貫通ビアによって形成する構成の場合、1μm程度の貫通ビアでパッド接続が可能となる。このため、最小配線ルールは、1μm程度(フォトリソグラフィのルール)とすることができる。
したがって、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、配線の接続をワイヤボンディングによって行う構成と比較して、配線ルールの縮小化およびパッドサイズの小型化を実現することができるため面積サイズの小型化が可能となる。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1において、半導体回路(センサコントロール部40およびRF部20)は、半導体層(センサコントロール層4、RF層2)の一面に形成されている。そして、この半導体回路が形成された面にてMEMS層3と接するように積層され物理量検知装置1を構成している。このため、基板上の不要な領域、すなわちセンサコントロール層4およびRF層2それぞれにおいてセンサコントロール部40およびRF部20を除く領域が、図10に示すように、物理量検知装置1の上部方向と下部方向とに形成されることとなる。
このため、物理量検知装置1の製造工程において、センサコントロール層4、MEMS層3、およびRF層2それぞれを接合した後、CMP(Chemical mechanical polishing)等により、物理量検知装置1の上下に存在する不要領域を同一工程で、例えば図10に示す厚さαから厚さβまで研磨し薄型化することができる。
なお、この研磨は、物理量検知装置1の上方部分および下方部分に形成された不要領域それぞれに対して別々に行ってもよい。しかしながら、同時にこれら上下方向それぞれの不要領域を研磨した方が、上下方向それぞれの不要領域に対して同程度の研磨を行うことができ、研磨精度を向上させることができるとともに、不要な応力を低減させることができる点で好ましい。
このように、本実施の形態に係る物理量検知装置1の製造では、半導体層(センサコントロール層4およびRF層2)における不要な領域を研磨し容易に薄型化を実現できるとともに、半導体層、MEMS層3それぞれを積層することで、上述したように必要となる面積を低減させることができる。よって、本発明に係る物理量検知装置1の製造方法では、体積を低減させ、さまざまな設置箇所に適用可能な物理量検知装置1を形成することができる。
なお、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、上記したように、MEMS層3を2つの半導体層(センサコントロール層4およびRF層2)によって挟みこむように積層して製造する。そこで、この物理量検知装置1を工業的に大量生産する場合は下記のようにして製造することができる。
すなわち、図11に示すように、シリコンウエハ上に多数のセンサコントロール部40を形成した第2の母基板8と、シリコンウエハ上に多数のマイクロマシン部30を形成した第1の母基板7と、シリコンウエハ上に多数のRF部20を形成した第3の母基板6をそれぞれ用意する。そして、第1、第2、および第3それぞれの母基板6〜8を位置合わせして、これら母基板6〜8同士をハンダ接合または表面活性化による常温接合などにより積層し、積層構造体を形成する。
このように母基板の積層構造を形成すると、図11に示す破線(ダイシングライン)に沿ってダイシングカッター等によりカットし、多数の物理量検知装置1が切り離される。なお、図11において斜線で示した部分は、1チップの物理量検知装置1を示す。
なお、各シリコンウエハ(第1〜第3の母基板)を接合する際、MEMS層3の貫通配線31と半導体層(RF層2およびセンサコントロール層4)の電極パッドとをおおよその位置合わせで仮固定しておく。この状態でカットして得た個別のチップに対して温度をかけるとともに超音波をかけることで、仮固定した電極パッドと半導体層とがより一致する位置となるように移動させ接合することができる。
また、第1〜第3の母基板6〜8の接合時における位置合わせ(アライメント)方法としては、第2および第3の母基板8・6における電子回路形成面、ならびに第1の母基板7にアライメントマークを形成しておく。そして、IR光により各母基板を透過させそれぞれの母基板に形成されたアライメントマーク位置を確認して位置合わせを行う。
なお、位置合わせ方法は、上記した方法に限定されるものではなく、例えば、第2および第3の母基板8・6における電子回路形成面とは逆側の面にアライメントマークを形成し、直接アライメントマークを目視して接合してもよい。この接合方法では、第2および第3の母基板8・6に挟まれる第1の母基板7に形成したアライメントマーク位置を確認できるようにするため、第2または第3の母基板8・6に穴を形成しておく。そして、この穴から第1の母基板7に形成したアライメントマークを確認して位置合わせを行い接合する。
また、上記第1〜第3の母基板6〜8それぞれに形成されるアライメントマークを、第2の母基板8と第1の母基板7とがそれぞれ嵌合するとともに、第1の母基板7と第3の母基板6とがそれぞれ嵌合するように凸凹形状とする。そして、各母基板6・7・8に形成されたアライメントマークをそれぞれはめ合わせることで位置合わせしてもよい。
以上のように、多数の物理量検知装置1を製造した後、切り離すようにする製造方法では、センサコントロール部40が形成された基板(センサコントロール層4)、マイクロマシン部30が形成された基板(MEMS層3)、およびRF部20が形成された基板(RF層2)それぞれを同時に多数形成することができる。このため、基板の積層工程、接着工程、カッティング工程等もまとめて行うことができるため、物理量検知装置1の大量生産において必要となる工程数を大幅に減少せることができるとともに、容易に大量生産することができる。また、物理量検知装置1の多数同時生産が可能となるため、生産コストを安価にすることができる。なお、図12に示すように、マイクロマシン部30が圧力センサである場合、積層構造体(物理量検知装置1)のダイシング時に半導体層(例えばセンサコントロール層4)に切り込みをいれ通路部の開口部分も合わせて形成して物理量検知装置1を製造してもよい。
なお、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、1層のMEMS層3に1種類のマイクロマシン部30が形成される構成であったが、この構成に限定されるものではなく、1層のMEMS層3に、圧力センサ、加速度センサ、またはガスセンサ等、複数種類のマイクロマシン部30が形成される構成であっても良い。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、上記ではRF層2、センサコントロール層4、およびMEMS層3それぞれ全て同じ大きさとして説明しているが、これら各層の大きさはそれぞれ異なってもよい。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、RF部20、センサコントロール部40、およびマイクロマシン部30それぞれが、貫通配線31としてメタル配線で接続される構成であるが、上記各部の接続はこれに限定されるものではない。すなわち、上記メタルの代わりに導電性ポリマーを利用して接続してもよいし、光を介して接続する構成であってもよい。
さらには、無線、あるいはSAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)素子による表面弾性波によって各種情報を伝達するように、上記各部が接続されている構成であっても良い。例えば、センサコントロール部40とRF部20とは、それぞれ情報を無線により送受信するための通信部(不図示)を備え、該通信部により各種情報の伝達を行う構成であってもよい。
なお、無線あるいはSAW素子によって上記各部間における各種情報の送受信を行う構成の場合、貫通配線31の代わりに、無線あるいは表面弾性波によって各種情報が伝送できるようにするための空間として貫通孔を設けるように構成する。このように、各種情報を伝送するための空間として貫通孔を設けることにより、該貫通孔がデータの誘導路となりアイソレーション確報が可能となる。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、上記RF部20、マイクロマシン部30、およびセンサコントロール部40を形成する各基板は、Siなどの半導体基板を使用する構成であったがこれに限定されるものではなく、半導体以外の基板(樹脂など)を使用する構成であってもよい。
ただし、上記基板としてSiなどの半導体基板を使用する構成の方が、RF層2およびセンサコントロール層4における電子回路の形成、およびMEMS層3におけるマイクロマシン部30(MEMS構造体)の形成が容易となる点で有利である。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、外部機器から電波の供給を受け、RF部20における電源回路にて電力を発生する、いわゆるバッテリレスセンサであったが、電力の供給源はこれに限定されるものではない。例えば、電力の供給源としてバッテリあるいは太陽電池を内蔵し、該バッテリあるいは太陽電池から電力を供給する構成であってもよいし、太陽電池により発生した電力をチップ内に搭載した二次電池や電気二重層キャパシタに蓄電し、該蓄電した電力を利用する構成であっても良い。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1は、上記においてMEMS層3を、RF層
2およびセンサコントロール層4によって挟み込むように各層を積層する構造であった。しかしながらこの構造に限定されるものではなく、例えば、外部機器にマイクロマシン部30による検知結果を出力する必要がないなど、特にRF部20を必要としない場合は、MEMS層3とセンサコントロール層4とによって形成されてもよい。
このように2種類の層により形成される場合、本実施の形態に係る物理量検知装置1では、センサコントロール部40の形成面が、上記MEMS層3と接する側となるように、センサコントロール層4が配置されるとともに、上記センサコントロール層4と接する側に上記マイクロマシン部30が形成されるように上記MEMS層3が配置される。
このようにMEMS層3とセンサコントロール層4とを配置し積層することにより、センサコントロール部40は、MEMS層3によって外圧等から保護される。また、センサコントロール層4と接する側にマイクロマシン部30が配置されるため、該マイクロマシン部30は、センサコントロール層4によって外圧等から保護される。
また、本実施の形態に係る物理量検知装置1において、マイクロマシン部30がガスセンサである場合、外部からガスを導くための導入路を形成し、該導入路をガス(気体)が流れるように該マイクロマシン部30を構成する必要がある。このように気体の流れが所望される場合、上記導入路におけるガスの入口近傍にMEMS技術によりマイクロポンプまたはマイクロタービン等を形成し、ガスを導入路に流入するようにすることもできる。すなわち、MEMS層3では所望される機能を有するマイクロマシン部30を形成するだけではなく、形成したマイクロマシン部30を効率的に機能させるために必要となる部材もMEMS技術によって容易に形成することができる。
また、マイクロマシン部30としてガスセンサを形成し、上下のセンサコントロール層4およびRF層2を各50μm以下(たとえば20μm程度)まで薄くすることによって、物理量検知装置1全体を50〜100μm程度に、非常に薄く仕上げることができる。このため、湾曲性に富んだペラペラの形状を持ったフレキシブルなデバイスとしてガスを検知する物理量検知装置1を作製できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る積層デバイスは、MEMS技術等によって基板に形成した3次元構造物と基板に形成した電子回路とを保護するように積層して構成することができる。このため、MEMS技術等によって基板に形成した3次元構造物と、基板に形成した電子回路とを混載して構成する装置に幅広く適用できる。
本発明の実施形態を示すものであり、物理量検知装置の断面構造の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態を示すものであり、物理量検知装置が備えるRF層、MEMS層、およびセンサコントロール層の各層ごとに分解した一例を示す図である。 本発明の実施形態を示すものであり、物理量検知装置が備えるRF層、MEMS層、およびセンサコントロール層の各層を組み合わせた一例を示す図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置が有するRF部、マイクロマシン部、およびセンサコントロール部それぞれの概略構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置における情報の入出力方向の一例を示す図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置において、マイクロマシン部を圧力センサとした場合における概略構成を示す図であり、同図(a)は、マイクロマシン部30として圧力センサを備えたMEMS層3の平面図を示し、同図(b)は、同図(a)に示すA−A´での物理量検知装置の断面構造の一例を示す断面図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置において、MEMS層に形成するマイクロマシン部のいくつかの例を示す図である。 複数のMEMS層を積層して、本実施の形態に係る物理量検知装置を形成した一例を示す図であり、同図(a)は、異なるMEMS層を2層組み合わせた場合の一例を示し、同図(b)は、異なるMEMS層を3層組み合わせた場合の一例を示す。 異なるMEMS層を2層組み合わせて、本実施の形態に係る物理量検知装置を構成した場合における、RF部、マイクロマシン部、およびセンサコントロール部それぞれの概略構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置の製造過程における断面構造の一例を示す断面図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置の製造方法の一例を示す図である。 本実施の形態に係る物理量検知装置の製造方法の一例を示すものであり、ダイシングにより通路部の開口をセンサコントロール層に形成した状態を示す図である。 従来技術を示すものであり、デバイスの断面構造を示す図である。
符号の説明
1 物理量検知装置(積層デバイス)
2 RF層(第3の基板)
3 MEMS層(第1の基板)
4 センサコントロール層(第2の基板)
6 第3の母基板
7 第1の母基板
8 第2の母基板
20 RF部(第2の処理回路)
30 マイクロマシン部(3次元構造物)
31 貫通配線(伝送路)
32 外部入出力端子(入出力端子)
40 センサコントロール部(第1の処理回路)

Claims (14)

  1. 物理量を検出する3次元構造物が形成された第1の基板と、第1の処理回路が形成された第2の基板と、第2の処理回路が形成された第3の基板とを積層して構成する積層デバイスであって、
    上記第1の処理回路は、上記3次元構造物が検出した物理量を示すアナログ情報をデジタル情報に変換して上記第2の処理回路に出力するものであり、
    上記第2の処理回路は、上記第1の処理回路から出力された上記デジタル情報を外部に備えられた他装置に出力するものであり、
    上記第1の処理回路および第2の処理回路の形成面が、上記第1の基板と接する側となるように上記第2の基板および第3の基板が配置されるとともに、上記3次元構造物が形成された第1の基板が、この第2の基板と第3の基板とによって挟み込まれるように配置されていることを特徴とする積層デバイス。
  2. 上記第2の処理回路は、上記第1の処理回路から出力された上記デジタル情報を外部に備えられた他装置に出力するとともに、該他装置から入力された情報を受け付けており、
    上記第1の基板が、上記第2の処理回路による、上記他装置に対する情報の入出力を行うための端子である入出力端子を備えることを特徴とする請求項に記載の積層デバイス。
  3. 上記第1の基板は、上記第1の処理回路と上記第2の処理回路との間で情報の伝送を行うための伝送路を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の積層デバイス。
  4. 上記第1の処理回路および上記第2の処理回路それぞれは、情報を無線により送受信するための通信部を備えており、
    上記伝送路が、無線により情報を伝送させるための貫通孔であることを特徴とする請求項に記載の積層デバイス。
  5. 上記伝送路は、情報を、第2の基板における第1の処理回路から第1の基板を通過して第3の基板における第2の処理回路に、あるいは第3の基板における第2の処理回路から第1の基板を通過して第2の基板における第1の処理回路に伝送する経路を有することを特徴とする請求項3または4に記載の積層デバイス。
  6. 上記伝送路は、情報を、上記第3の基板における第2の処理回路から第1の基板を通過して第2の基板における第1の処理回路に送信し、該第1の処理回路にて受信した情報を第1の基板における3次元構造物に伝送する経路を有することを特徴とする請求項3または4に記載の積層デバイス。
  7. 上記伝送路は、情報を、上記第1の基板における3次元構造物から第2の基板における第1の処理回路に送信し、該第1の処理回路にて受信した情報を第1の基板を通過して第3の基板における第2の処理回路に伝送する経路を有することを特徴とする請求項3または4に記載の積層デバイス。
  8. 上記第3の基板は、上記3次元構造物を起動させるための電力を供給する電力供給部を備え、
    上記電力供給部は、外部から受信した電波に応じて電力を発生させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層デバイス。
  9. 上記3次元構造物は、上記物理量を検知するためのセンサであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層デバイス。
  10. 上記第1の基板は、複数の、3次元構造物を有する基板を組み合わせて構成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の積層デバイス。
  11. 請求項1に記載の積層デバイスを製造する製造方法であって、
    同一の上記3次元構造物を複数形成した第1の母基板と、同一の上記第1の処理回路を複数形成した第2の母基板と、同一の上記第2の処理回路を複数形成した第3の母基板とを積層し積層構造体を形成する積層構造体形成工程と、
    上記第1の処理回路、上記3次元構造物、および上記第2の処理回路それぞれを備えた積層デバイスを複数形成するように、上記積層構造体形成工程において形成した積層構造体を切断する積層デバイス形成工程と、を含み、
    上記積層構造体形成工程において、上記第2の母基板に形成した第1の処理回路の形成面および第3の母基板に形成した第2の処理回路の形成面が、上記第1の母基板と接する側となるとともに、上記第2の母基板と上記第3の母基板とによって上記第1の母基板を挟み込むように積層することを特徴とする製造方法。
  12. 上記第1の処理回路が形成された第2の基板および上記第2の処理回路が形成された第3の基板のうち少なくとも一方の基板において、第1の処理回路または第2の処理回路の形成面以外を削除する削除工程をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  13. 上記削除工程は、上記積層構造体形成工程の後でかつ、積層デバイス形成工程の前に行われることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
  14. 上記積層構造体形成工程は、上記第1の処理回路と上記第2の処理回路との間で情報の伝送を行うための伝送路である貫通孔を上記第1の母基板に形成する工程を含むものであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
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