以下、本発明を具体化した一実施形態のパチンコ機を図1〜図12に基づき詳細に説明する。なお本実施形態において「左」又は「右」とは、パチンコ機の表側(前面側)から見たときの「左」又は「右」を示すものとする。まず本実施形態のパチンコ機の基本的構成を説明する。
図1に概略的に示されるように、このパチンコ機は機体の外郭をなす縦長方形の外枠Aを備えている。外枠Aの開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形の中枠Bが、開閉可能かつ着脱可能に組み付けられている。そして、この中枠Bの前面側には、遊技盤Cの透視保護窓である前枠Dと、上の球受け皿Eとが、個々の連結支持手段等を利用してともに横開き形態で開閉可能に組み付けられている。その一方で、中枠Bの下部には、下の球受け皿F及び打球発射装置G等がセットされている。また中枠Bの裏側には、各種の球経路及び球処理・払出部等を備えた機構セット盤(図示略)がセットされている。なお、図中Hは球貸しシステムに利用されるカードユニットを示している。
本実施形態のパチンコ機の搭載枠とされる中枠Bは、全体的に合成樹脂材料を用いて成形されたものである。図2に示すように、基本的に中枠Bは、枠体2と遊技盤セット保持用の保持枠4とを前後に連設してなるものであって、いわゆる内外二重枠形態として構成されている。枠体2は外枠Aの開口前面域に適合する外形サイズに成形されていて、縦長方形の窓枠口1を有している。保持枠4は枠体2の裏側に一体成形されていて、窓枠口1の正面内部に臨むセット口3を有している。
枠体2における窓枠口1の下部には、下の球受け皿Fや打球発射装置Gの打球部G2等を設置するための設置盤5が成形されている。設置盤5の中央部には賞球用の給出口6が形成されている。
また、窓枠口1の右縁部には施錠装置7が設けられている。窓枠口1の右縁部と上縁部とがなす隅角部には、前枠Dの開閉状態を検出するための検出スイッチ8が設けられている。一方、図2に示す保持枠4において窓枠口1の下部内側の位置には、遊技補助盤9が一体成形されている。前記セット口3はこの遊技補助盤9の上端縁を基準にして開口形成されている。遊技補助盤9には、賞球用の給出口10等が成形されるともに、スピーカ11を内蔵した球受けケース12及び発射レール13等がセットされている。
なお、図2に示されるように、枠体2の前面(上縁部、右側縁部、及び左側縁部)には、リブ30が延設されている。組み付け整合時にこれらのリブ30は、前枠D及び上の球受け皿Eの裏側に対向形成された溝(図示しない)と噛合し、ラビリンス構造となる。同様に、中枠Bにおける設置盤5と遊技補助盤9との境界部には、溝31が延設されている。組付け整合時には、この溝31に対して上の球受け皿Eの下縁が噛合する。そして以上の結果、機台前面側からの異物(針金等)侵入による不正行為が防止されるようになっている。
中枠Bにおける窓枠口1は、前面側から出し入れ(着脱)される遊技盤Cのセット面域及び出し入れ口としての役割も有する。このため、窓枠口1は、その下部開口面域に合せて上の球受け皿Eをセットできるようになっている。そして図2に示すように、窓枠口1の開口前面側の3つの周縁(上縁及び左右の側縁)の前面全体が、前枠Dを整合して収容しうるセット面域14とされている。一方、保持枠4のセット口3の内周4箇所の隅部には、遊技盤C用の係合部15が成形されている。これらの係合部15には、図示しない回動式の施錠具(特願平3−157875号参照)がセットされている。なお、外枠Aに対する中枠Bの組付けにおいては、正面左側縁の上、下部にそれぞれ配設された従来公知の開閉着脱用支持手段と、右側縁に装着された前記施錠装置7とが利用される。その結果、中枠Bは左右方向の開閉及び上下方向の着脱が可能な状態で組付けられる。
前述した中枠Bに組付けられる前枠Dは、横開き形態であるほか、従来の金属製窓枠とは異なり合成樹脂製である。基本的に前枠Dは、扉枠用の枠本体24とガラス支持用の支持枠25とを主体として構成されている。枠本体24は前記セット面域14に整合する外形サイズの方形状であって、その中央部に窓口23を有している。この窓口23は、遊技盤Cの遊技領域に適した広さのほぼ円形状とされている。枠本体24の表面には、装飾効果を図るために、所要の色彩や図柄等を印刷した樹脂フィルム状の装飾膜が貼着可能となっている。枠本体24の上部には、遊技稼動状態を表示するための電飾表示部86が配設されている。
支持枠25は、この枠本体24の内側(窓口23の裏側)に着脱可能及び傾動開放可能な状態で組付けられている。支持枠25には、方形状の透明板である1枚のガラス板26と、後述する保護カバー体71とが挿入可能である。前枠Dは中枠Bに開閉可能及び着脱可能な状態で組付けられる。
中枠Bに対する前枠Dの枠本体24の組付け時には、正面左側縁の上下部に配設された開閉着脱用の支持手段32,33と、右側縁に装設された施錠部とが利用される。
即ち、図4,図6,図8等に示すように、上側の支持手段32では、中枠Bの枠体2の左上端部に設けられた支持片34の軸孔と、前枠Dの枠本体24の左上隅部に設けられた上側の開閉連結支持具35の支軸36とが嵌挿して連結されている。また、下側の支持手段33では、枠体2の左中段部に設けられた支持片37から突出する支軸と、枠本体24の左下隅部に設けられた下側の開閉連結支持具38の軸孔39とが嵌挿して連結されている。その結果、枠本体24は枠体2に対して左右への回動及び着脱が可能に支持される。
また、図4等に示すように、施錠部では、枠本体24の右縁裏側の上下に固定された施錠受け具40の係合部が、施錠装置7における図示しない昇降施錠杆と係脱可能に係合する。そして、この係合により、前枠Dの枠本体24を閉鎖状態で施錠するようになっている。
図4,図9に示すように、上側の開閉連結支持具35には、金属板を材料として成形された支持具本体41が、枠本体24の裏側左上隅部にネジ止めされている。そして、支持具本体41の上部には、支軸36を嵌挿支持するための軸筒部42が形成されている。支持具本体41の下部には、支持枠25における支持片59の軸孔59aと対応する支軸(ピン)43が、受け部として形成されている。
また、枠本体24の裏側に組付けられる支持枠25は、図4,図6に示されるように、上下及び左の枠杆49,50と右側の補強支杆51とを用いて、これらを四角枠状に連結することにより、構成されている。なお、図5に示されるように、上下の枠杆49、左の枠杆50は、その内側に2列の挿入溝48を有しており、レール枠状に成形されている。支持枠25の補強支杆51側(即ち2列の挿入溝48の右端側)を開放すると挿入部が形成され、この挿入部を介してガラス板26等が挿入可能となっている。また、各枠杆49,50及び補強支杆51がなす開口面(ガラスの透視面)は、枠本体24の窓口23よりも適宜広めに形成されている。
そして、枠本体24に対して支持枠25を組付ける際には、左側の上下部に配設された開閉着脱用の支持手段57と、右側上部に設置された開閉保持機構58とが利用される。即ち、図9に示される支持手段57では、左の枠杆50の外面における長手方向のほぼ中間位置に、上下一対の支持片59,60が水平方向へ突設されている。各支持片59,60には、前記上下の支持具本体41,45の各支軸43,47に対応する軸孔59a,60aが形成されている。各支持片59,60の軸孔59a,60aには、各支軸43,47が嵌挿される。その結果、支持枠25は、開閉連結支持具35,38を介して枠本体24の裏側に支持される。このような支持状態において、支持枠25は、前後へ横開き傾動可能かつ上下方向にずらして着脱可能となる。
前記開閉保持機構58では、支持枠25の傾動案内及び開放規制を許容する形態として、図4,図8に示すように、枠本体24の右裏側上部と支持枠25の右端部との間に傾動規制手段61を配置している。
即ち、枠本体24の裏側右上部には支持部材62が固定され、その支持部材62には金属材料からなる可動規制部材63の基端部が水平回動自在に支持されている。可動規制部材63の先端部には、上方に向かって立設する操作片63aが折曲形成されるとともに、規制案内部としての長溝64が切欠形成されている。この長溝64内には、支持枠25における上枠扞49の右端に突設されたピン65が嵌挿されている。
そして、操作片63aを指先で摘んで可動規制部材63を前後方向へ揺動させると、ピン65が長溝64に沿って摺動しつつ案内される。その結果、支持枠25は閉鎖セット位置と、図7にて示す開放支持位置との間を移動するようになっている。なお、開放支持位置において支持枠25は、挿入溝48へのガラス板26及び保護カバー体71の挿脱が可能となる。一方、閉鎖セット位置において支持枠25は、枠本体24に対して平行かつ重ね合わされた状態となり、ガラス板26及び保護カバー体71の挿脱が不能となる。
この開閉保持機構58は、支持枠25を前記閉鎖セット位置に保持するための手段として、図8に示されるようなロック手段66を備えている。ロック手段66は、枠本体24の右裏側と支持枠25の右側との間の位置に設置されている。
即ち、支持部材62の右端部には、合成樹脂等の弾性素材からなるフック67が設けられている。このフック67は、ピン65と弾性的に係止することができる。同様に、枠本体24の裏側右下部には、前記フック67と同形状のフック68が設けられている(図7,図8参照)。このフック68に対応して、前記支持枠25の補強支扞51の下端部には、ピン69が設けられている。よって、この支持枠25を開放支持位置側から閉鎖セット位置側へ回動変位させた場合には、各ピン65,69と各フック67,68とが互いに係止する。その結果、支持枠25が閉鎖セット位置に保持されるようになっている。
このように構成されたパチンコ機では、外枠Aに対する中枠Bに、前述した前枠D、上下の球受け皿E,F、打球発射装置G、遊技盤C及び各種の付属部品等の遊技用構成部材がセットされて1台単位に構成される。そして、パチンコホール内の設置枠台に所定の傾き起立姿勢で配置された外枠Aに、中枠B全体が組付けられることにより、在来のパチンコ機と同様の縦型弾球遊技機として遊技に供される。このもとで通常の打球発射操作を行うことにより、上の球受け皿E内の遊技球を1球ずつ発射レール13に送り込み、打球発射装置Gから適宜に打出して遊技盤C内でパチンコゲームを展開することができる。
さて次に、本実施形態の特徴的構成である保護カバー体71の構成等について詳細に説明する。
図10,図11に示すプラスチック製の保護カバー体71は、遊技盤Cにおける遊技領域の前面側を透視可能な状態で覆うために配設される。ここで遊技盤C内のレイアウトについて若干述べておく。
図1にて例示された遊技盤Cにおける略円形状の遊技領域は、円弧状に湾曲形成されたレール72によって部分的に囲まれている。この遊技盤Cは、始動入賞具73、図柄表示部としての図柄可変表示装置74、大型装飾部品75、電飾案内車76、普通案内車77、大型電動式の入賞装置78、電飾装置79等をその前面側に備えている。なお、遊技盤Cの前面側には、遊技領域のほぼ全域にわたって図示しない釘が打ち付けられている。
始動入賞具73は、遊技領域の中央部下方寄りの位置に配設されている。始動入賞具73内に配設された図示しない始動スイッチは、始動入賞具73内に入った各セーフ球の検出毎に図柄可変表示装置74を1回ずつ作動スタートさせる。
大型装飾部品75は、始動入賞具73のすぐ上方の位置(即ち遊技領域の中央部上方寄りの位置)に配設されている。図柄可変表示装置74は大型装飾部品75に組み付けられている。例えばドラム式の図柄可変表示装置74は、パチンコゲーム中に発生した始動信号入力条件により、各列の図柄表示ユニットの図柄ドラムが回転・停止され、これにより所定の図柄を停止表示しうるように構成されている。なお、図柄可変表示装置74はドラム式以外のもの、例えば液晶ディスプレイを用いたもの等であってもよい。
風車とも称される電飾案内車76及び普通案内車77は、遊技球の流下方向を任意に変向する役割を果たすものであって、通常は大型装飾部品75の両脇において左右対称に配設されている。
大型電動式の入賞装置78は始動入賞具73の直下に配設されている。入賞装置78には、図柄可変表示装置74の大当り成立時に対する特別遊技状態として、開成作動条件が付与される。入賞装置78は特別入賞口80及び扉状の開閉板81を有している。前記開閉板81は、図示しない電磁ソレノイドに係る設定駆動条件に基づいて通常の閉鎖状態から開放状態に変化するように構成されている。特別入賞口80の後側内部には、セーフ球用のカウントスイッチ(図示略)と、開放作動継続用の特別スイッチ(図示略)とが組み込まれている。入賞装置78の左右両側には普通入賞口82が設けられている。なお、入賞装置78の直下の位置(即ち遊技領域の中央部最下部付近)には、アウト球が入り込むアウト口83が形成されている。
電飾装置(サイドランプ)79は、遊技状態に応じて照射パターンが変更制御される電球(図示略)を内部に備えており、遊技領域の左右両側において縦長円弧状に一対配設されている。
遊技盤Cの備える上記各部品のうち、始動入賞具73、図柄可変表示装置74、電飾案内車76、普通案内車77、入賞装置78等は、遊技球の進行方向に影響を与えたり、遊技者に遊技状態を示したりするものである。よって、前述の部品は、直接遊技に関係のある構造物であるということができる。これに対して電飾装置79等は、遊技に直接関係のない構造物であるということができる。
図10(a)に示すように、この保護カバー体71は、前面視で略正方形の外形形状を有している。保護カバー体71は、全体的に遊技者側(即ち前方側、非遊技盤側)に膨らんだ曲面形状の膨出部90を備えている。膨出部90の外形・大きさは、枠本体24の窓口23を介して露出された遊技盤Cの遊技領域の外形・大きさにほぼ等しくなるように設定されている。ここでは膨出部90が保護カバー体71における大部分の面積を占めている。なお、図10(a)に示された膨出部90は略円形状ではあるが完全な円形状ではなく、その下側部分が円弧状に切り欠かれた形状となっている。このような切欠部分を設けた理由は、膨出部90の下側部分が上の球受け皿Eに覆い被さっていると遊技球を取り出す際に邪魔になるが、そこを切り欠いておけば取り出しの際に邪魔にならなくなるからである。
保護カバー体71における膨出部90の周囲の領域(即ち保護カバー体71の外周部)は大きな凹凸が存在しないフラット部91となっており、このためカバー外周縁は直線的になっている。従って、保護カバー体71の取り付け時には、支持枠25の枠杆49,50の挿入溝48に対し、カバー外縁部を容易に挿入できるように構成されている。
図10(a),図10(b),図11(a)に示されるように、この保護カバー体71の膨出部90は単純な形状ではなく、さらに屈曲部92,93,94を備えた複雑な形状となっている。即ち、前記膨出部90は、遊技者側に凸である山状屈曲部92,94と、遊技者側に凹である谷状屈曲部93とを備えている。ただし、屈曲部92,93のほうが屈曲部94よりもいくぶん屈曲角度が大きくなっている。
山状屈曲部94は、保護カバー体71の中央部においてカバー縦方向に延びるように直線状に設けられている。なお、山状屈曲部94が設けられているカバー中央部(特にカバー中心部)は、膨出部90において最も膨出量が大きくなるように設定されている。ここで膨出量とは、上記フラット部91の前側面を基準にしたときの高さをいう。
1本の山状屈曲部92及び1本の谷状屈曲部93は、互いに隣接した状態で配置されることにより1つの組をなすとともに、カバー縦方向に延びるように設けられている。このような山状屈曲部92及び谷状屈曲部93は、膨出部90の左右の外形線に沿った形状、即ち左右方向に膨らむ略円弧状となるように緩やかなカーブを描いて形成されている。山状屈曲部92及び谷状屈曲部93は膨出部90の上端から下端にわたって連続的に形成されており、両屈曲部92,93の間隔は膨出部90の上端から下端に行くに従って徐々に大きくなっている。
山状屈曲部92及び谷状屈曲部93は、前面視で左右対称となるように保護カバー体71の両側部にそれぞれ設けられている。別の言い方をすると、山状屈曲部92及び谷状屈曲部93は、保護カバー体71を装着した際に左右両側の電飾装置79の前方に位置する部位、またはそこよりも中央部寄りの部位に設けられている(図12参照)。なお、山状屈曲部92及び谷状屈曲部93の長さはほぼ等しく、図柄可変表示装置74の縦方向長さの少なくとも数倍以上の長さ分に相当するように設定されている。ここでは山状屈曲部92の高さが山状屈曲部94の半分程度に設定されている。
前記保護カバー体71は透光性を有するプラスチック材料によって形成される。「透光性を有する」とは完全に透明なプラスチック材料のみを指すわけではなく、ある程度の透光性が確保されていれば若干着色されたプラスチック材料なども含むという趣旨である。保護カバー体71の形成に好適なプラスチック材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。なお、透光性は膨出部90についてのみ要求される性質であるため、フラット部91については透光性がなくても特に問題はない。
この保護カバー体71における遊技者側面90a全体には、いわゆるノングレア処理が施されており、それにより反射防止処理層(ノングレア処理層)が形成されている。なお、ノングレア処理は必ずしも遊技者側面90a全体に施されていなくてもよく、例えば膨出部90についてのみ施されフラット部91については施されていなくてもよい。さらに、ノングレア処理は必ずしも膨出部90の全域に施されていなくてもよく、膨出部90における特定領域のみに選択的に施されていてもよい。
ここで「ノングレア処理」とは、周囲の外光の映り込み(グレア)やぎらつきを少なくする処理のことをいう。本実施形態の場合、具体的には、遊技者側面90aに微小な凹凸を形成することをもってノングレア処理としている。「微小な凹凸」とは、可視光線を有効に散乱しうる大きさの凹凸をいい、通常はミリオーダー以下であればよく、特にはミクロンオーダー以下であってもよい。凹凸があまり大きくなりすぎると、可視光線を有効に散乱することができず、必要とする反射防止効果が得られなくなるからである。
この保護カバー体71では、微小な凹凸は、膨出部90の遊技者側面90a表面を部分的に除去することにより膨出部90自体に直接形成されている。その具体的手法として、ここではサンドブラストを行っている。サンドブラストは、圧縮空気により噴射した砥粒を加工対象の表面にぶつけることによってその表面を部分的に除去するまたは凹凸状に変形する加工方法であり、乾式の砥粒加工法の一種である。この場合、砥粒(研磨材)としては、例えば鉄粒、ガラス粒、金剛砂等が用いられる。サンドブラストの利点は応用範囲が広いことである。一般的なプラスチック材料であれば、この手法によって、反射防止に適した微小な凹凸を比較的容易にかつ比較的安価に形成することができる。なお本実施形態では、あらかじめ所定形状の樹脂成形品を作成した後にサンドブラスト装置を用いてブラスト処理を行うことにより、保護カバー体71を製造している。
保護カバー体71の光透過率は0%でなければ任意の値に設定することができ、例えば10%〜100%に設定されることがよく、好ましくは20%〜100%に設定されることがよい。光透過率が0%であると遊技盤面が不可視となってしまうからである。ただし、遊技盤Cの視認性の維持を考えると、光透過率は可能な限り100%近くに設定されることが望ましい。
ノングレア処理としてサンドブラストを採用した本実施形態の場合、微小な凹凸の大きさを調節することにより、比較的容易に光透過率を上記好適範囲内の値に設定することができる。具体的には、例えば砥粒の粒径、硬度、比重、破砕性、噴射量、噴射密度、噴射速度などを適宜変更すればよい。
上記のように構成された保護カバー体71の取り付け方について述べる。まず、操作片63aを操作して、支持枠25を閉鎖セット位置から開放支持位置へ移動させる。この状態で、支持枠25の枠杆49,50に設けられた2列の挿入溝48のうち外側(即ち前面側、遊技者側)に位置するものに対し、保護カバー体71のカバー外縁部をスライドさせつつ挿入する。なお、保護カバー体71のスライド挿入作業を可能とするために、支持枠25の開口量に比べて膨出部90の最大膨出量を小さく設定しておく必要がある。支持枠25の枠杆49,50に設けられた2列の挿入溝48のうち内側(即ち背面側、遊技盤側)に位置するものに対しては、通常どおりガラス板26がスライド挿入される。スライド挿入作業の後、再び支持枠25を閉鎖セット位置に移動させ、各ピン65,69と各フック67,68とを係止する。以上の結果、保護カバー体71の取り付けが完了する。このとき、膨出部90が窓口23にちょうど嵌り込むことにより、保護カバー体71は自身の面方向に位置ずれ不能な状態となる。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)この保護カバー体71は、遊技者側に膨らんだ曲面形状の膨出部90を備えるとともに、膨出部90の遊技者側面90aにはノングレア処理が施されている。従って、略フラット状である従来の保護カバー体に比べて立体感を出すことができ、デザイン性に優れたパチンコ機を実現することができる。
また、膨出部90を持たない従来の保護カバー体に比べて保護カバー体71から遊技盤Cまでの距離が大きくなるため、実質的に遊技者から遊技盤Cを遠ざけることができる。従って、たとえ強力な磁石を膨出部90の遊技者側面90aに近づけたとしても、その磁力の影響が遊技盤面にまで及ばず、遊技球に対する不正行為が成立しなくなる。
さらに、このような膨出部90がある場合、仮に保護カバー体71に外力が加わって万が一破損したとしても、膨出部90とガラス板26との間にはある程度距離があることから、ガラス板26の破損については阻止しうるものとなる。よって、遊技者にとって安全なパチンコ機となる。同様に、外力の付加による遊技盤Cの破損も阻止される。
(2)一般に、パチンコ機が設置されるパチンコホールには通常色々な位置に数多くの照明装置が設けられており、しかもその照明環境はホールによって様々に異なっているのが現状である。そしてこのことが、膨出部90を備える曲面的な保護カバー体71に関して、周囲の外光の映り込みといった問題を顕著に引き起こす大きな原因となっている。
しかし本実施形態では、膨出部90の遊技者側面90aにノングレア処理層を設けているため、様々な角度から進入してくる外光の反射が防止される。ゆえに、膨出部90を備えているにもかかわらず、その遊技者側面90aに外光が映り込みにくくなり、単純に膨出部のみを持つ従来品に比べて遊技盤面が格段に見やすくなる。その結果、遊技者が遊技自体に集中しにくくなったり、目が疲れて長時間の遊技が困難になったりする、という不都合が解消される。
(3)この保護カバー体71はプラスチック製である。プラスチックは元来加工性に優れた材料であることから、本実施形態のように複雑な形状の保護カバー体71であったとしても、従来公知の成形法により比較的簡単にかつ低コストで製造することが可能である。さらに、プラスチック製の保護カバー体71はガラス製のものに比べて軽量であるため、これを用いることはパチンコ機の軽量化にも寄与する。なお、パチンコ機の軽量化は搬送コストの低減等にもつながる。また、プラスチックはガラスとは異なり非常に破壊しにくいため、遊技者にとって安全であるという利点がある。
(4)この保護カバー体71では、膨出部90にさらに屈曲部92,93,94が形成されている。特にここでは、遊技者側に凸である山状屈曲部92と、遊技者側に凹である谷状屈曲部93とが、互いに隣接した状態で左右両側に延設されていることを特徴とする。
従って、この種の屈曲部92,93,94を何ら備えない単純な曲面形状の保護カバー体に比べて、形状が複雑になる。それゆえ、本実施形態では立体感が増し、いっそうデザイン性が向上する。よって、今までにない優れた美観を保護カバー体71に付与することが可能となる。さらに、膨出部90や屈曲部92,93,94の存在によって、釘が本来の状態とは異なった見え方をするので、ある意味で遊技者にとって攻略し甲斐のあるパチンコ機を提供することができる。
また、この構成によると、遊技に直接関係のある図柄可変表示装置74等が比較的本来の姿に近い見え方をする一方で、遊技に直接関係のないコーナー飾り等が本来の姿とは相当異なった見え方をし、大抵はそこが見にくくなる。従って、遊技に直接関係のない部分が目に付きにくくなる反面、遊技に直接関係のある部分が目に付きやすくなって、遊技者は遊技にいっそう集中することができるようになる。
(5)もっとも本実施形態では、山状屈曲部92及び谷状屈曲部93は、膨出部90において左右両側の電飾装置79の前方部位よりも若干中央部寄りの部位に設けられている。このため、山状屈曲部92及び谷状屈曲部93を通過する際に電飾装置79の発した光の進行方向が変化し、電飾装置79が本来の発光態様とは相当異なった見え方をするようになる。このため、単純な発光態様の電飾装置79を用いた場合であったとしても華やかにかつ綺麗に見えうる、というさらなる装飾的効果を得ることが可能である。つまり、動的デザイン性が向上する結果、パチンコ機の美観向上が達成される。また、単純で安価な電飾装置79を使用した場合でも最大限の装飾的効果が得られることから、パチンコ機自体の低コスト化を達成することも可能となる。
(6)本実施形態における反射防止処理は、膨出部90の遊技者側面90aに微小な凹凸を形成することであり、具体的にはサンドブラスト処理を行っている。従って、このようにすると、微小な凹凸によって外光が散乱されることにより外光の反射が防止される結果、遊技者側面90aに外光が映り込みにくくなる。また、微小な凹凸が遊技者側面90aに形成されていると、その面の摩擦係数が増大する。よって、遊技者が遊技球を誘導すべく遊技者側面90aに磁石を接触させて滑らそうとしても、磁石の滑りが悪くて不正行為を行いにくくなる、というさらなる作用効果を奏する。
また、サンドブラスト処理によれば、膨出部90表面を部分的に除去するまたは凹凸状に変形することにより、微小な凹凸を膨出部90自体に直接形成することができる。従って、微小な凹凸を有する他部材の貼り付け等の作業を特に伴わないため、膨出部90から他部材が不用意に脱落する等の心配がない。よって、好適な状態の微小な凹凸が長期にわたって維持される結果、反射防止効果を半永久的に得ることができる。また、保護カバー体71を構成する部品の点数も増えないので、保護カバー体71自身の構成の複雑化も回避される。
さらに、サンドブラスト処理によれば、外光の映り込みを有効に防止しうる微小な凹凸を、プラスチック材料表面に対して比較的容易にかつ比較的安価に形成することができる。よって、製造しやすくて安価な保護カバー体71を提供することができる。しかも、サンドブラスト処理は乾式の砥粒噴射加工であるので、湿式にて行われる場合とは異なり液体を必要としない。よって、簡単な工程で済み、環境面でも有利なものとなる。
[第2の実施の形態]
第2実施形態では、第1実施形態とは異なるノングレア処理を施している。ここでは、膨出部90の表面に対して微小な粉末をコーティング処理することによって、第1実施形態と同程度の大きさの微小な凹凸を形成している。
微小な粉末としては、無機物の粉末や有機物の粉末を使用することができる。ただし、光透過性を有する材料を選択することが望ましい。無機物の粉末としては、例えばシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア等のセラミックからなる粉末や、ガラス粉末等が挙げられる。有機物の粉末としては、例えばアクリル樹脂等の合成樹脂からなる粉末が挙げられる。本実施形態では、ミクロンオーダーのシリカ粉末を従来公知の手法にてコーティングすることにより、微小な凹凸の形成を行っている。
従って、本実施形態によれば、コーティング処理を経て膨出部90の遊技者側面90a表面に微小な粉末が付着することにより、微小な凹凸が形成される。このため、外光が膨出部90を通過する際に微小な凹凸によって散乱され、これにより反射防止が達成される結果、遊技者側面90aに外光が映り込みにくくなる。ゆえに、単純に膨出部90のみを持つ従来品に比べて遊技盤面が格段に見やすくなる。
また、微小な凹凸が遊技者側面90aに形成されていると、その面の摩擦係数が増大する。よって、遊技者が遊技球を誘導すべく遊技者側面90aに磁石を接触させて滑らそうとしても、磁石の滑りが悪くて不正行為を行いにくくなる、というさらなる作用効果を奏する。
さらに、コーティング処理のような加工法によれば、使用する微小な粉末の大きさ等の調節を行うことにより、光透過率を所望の値に容易に設定することができる。
[第3の実施の形態]
第3実施形態では、第1、第2実施形態とは異なるノングレア処理を施している。即ちここでは、光の干渉を利用して外光を打ち消す干渉層を設けるべく、膨出部90の遊技者側面90aに対するコーティング処理(いわゆるARコーティング)を行っている。ARコーティングとは、フッ化マグネシウムなどを真空蒸着させて透明な薄膜(干渉層)を形成することであり、通常干渉層の膜厚は可視光線の1/4の値に設定される。このため、外光が干渉層に入射すると、干渉層の表面で反射する光と、干渉層を通過して膨出部90の遊技者側面90aで反射する光とに分かれる。この場合、両者は1/2波長ずれた逆位相となるため、互いに打ち消しあって反射光が目立たなくなるのである。なお、干渉層の形成材料として、フッ化マグネシウム以外の物質を選択することもできる。また、干渉層の形成方法として、真空蒸着以外の薄膜形成法(例えばCVD、スパッタリング、めっき等)を採用することもできる。
従って本実施形態によると、干渉層による干渉作用が得られる結果、膨出部90の遊技者側面90aに外光が映り込みにくくなり、単純に膨出部90のみを持つ従来品に比べて遊技盤面が格段に見やすくなる。
また、本実施形態のものは、微小な凹凸の形成により光を散乱させて反射防止を図るものではないため、光透過性の低下を殆ど伴うことがない。よって、反射防止処理が施されていない状態と同程度の優れた遊技盤視認性を維持することができ、前記2つの実施形態に比べていっそう遊技盤面が見やすくなる。
[第4の実施の形態]
第4実施形態では、ノングレア処理として、微小な凹凸を有するフィルムを膨出部90の遊技者側面90aに貼り付けることを行っている。
この実施形態において使用されるフィルムは、合成樹脂製の基材の片側面上に反射防止層を形成してなるものである。基材の形成に用いられる材料としては、例えばポリウレタン(PU)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂等がある。この場合、光透過性が高い透明なフィルム材料を選択することが好ましい。反射防止層は微小な凹凸を有しており、例えばアルミナ、チタニア等を用いて形成される。
上記の反射防止層付きフィルムは、膨出部90の遊技者側面90aに対して剥離可能な状態で貼り付けられる。屈曲部92,93,94を備える膨出部90への貼り付けを考慮すると、フィルムは薄くてある程度伸縮性を有していることが好ましい。その理由は、大きな凹凸のある複雑な面に対する貼り付け作業を行う場合、フィルムに伸縮性があると皺が寄りにくくなり、保護カバー体71への追従性及び全体としての美観が向上するからである。また、本実施形態においてこのフィルムは、剥離することが可能な状態となるべく比較的弱い接着力をもって貼り付けられている。
従って、本実施形態によると、微小な凹凸を有する上記フィルムを貼り付けるだけで容易に保護カバー体71に反射防止効果を付与することができる。また、この構成であれば、パチンコホールの環境(例えば遊技場の照明の光度、設置態様など)に合わせて、それに適した性質のフィルムを選択することができる。
また、本実施形態の構成の場合、反射防止対策が不要であればフィルムを剥離した状態で保護カバー体71を用いることができる。また、貼り付けられたフィルムがヤニ等により曇り、保護カバー体71の光透過性が低下したような場合であっても、古くなったフィルムのみを剥離して新しいものに交換することが可能である。従って、保護カバー体71全体を取り換えなければならない構造に比べて、維持コストがかからないという利点がある。
さらに、このようなフィルムが貼り付けられていると、例えば保護カバー体71単独の構成を採用した場合に比べて強度が増し、さらに割れにくくなる。よって、遊技者に対する安全性がよりいっそう向上する。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・パチンコ機以外の遊技機における遊技盤C、例えばアレンジボール機(パチンコ球使用式の図柄組合せ遊技機)やスロット機等における遊技盤を透視可能な状態で覆う手段として、本発明の保護カバー体を適用することもできる。
・図13に示される別例の保護カバー体101のように、中央部において縦方向に延びる山状屈曲部94を省略し、左右両側の屈曲部92,93のみを2組設けるようにしてもよい。
・図14に示される別例の保護カバー体102のように、膨出部90において遊技盤Cの図柄可変表示装置74に対応した箇所を、略フラット状に形成してもよい。略中央部にフラット部103を有するこの構成によると、図柄可変表示装置74については何ら変わりなく本来の姿で見えるので、遊技者は図柄の変化等を正確に把握することができる。
・上記第1実施形態において、膨出部90における遊技盤Cの図柄可変表示装置74に対応した箇所については、サンドブラスト処理等の反射防止処理を施さないようにしてもよい。この構成によると、サンドブラスト処理による光透過率の低下を未然に回避することができるので、遊技者は図柄の変化等を正確に把握することができる。
・上記各実施形態では、前枠Dの窓口23に対応した部分(遊技領域に対応した部分)のみを覆うように膨出部90が形成されていたが、例えば前枠Dの全体を覆うような膨出部を備えた保護カバー体として具体化してもよい。このように構成した場合、遊技機全体が前面側に膨出した形状となる結果、一体性が増したデザインとなり、今までにない外観を醸し出すことができる。ただし、この構成を採用する場合には、操作部(上の球受け皿E、下の球受け皿F、打球発射装置G等)について必要最低限の操作性を確保しておく必要がある。
・本発明の保護カバー体71は、必ずしも支持枠25に対して前枠Dの背面側から取り付けられるばかりでなく、例えばフック等を用いて前枠Dに対して前面側からワンタッチで取り付けられてもよい。このような取り付け態様であれば、フラット部91の有無に左右されずに保護カバー体の取り付けを行うことができるようになり、形状の自由度が大きくなる。また、前枠D自体の開閉を伴わずに保護カバー体の着脱を行うことが可能となり、作業性の向上にもつながる。
・上記各実施形態において遊技盤Cを透視可能状態で覆うものは、2枚の透視板(即ち1枚のガラス板26と、1枚の保護カバー体71)であった。しかし、このような2枚構造に代えて3枚構造、例えば1枚のガラス板26と2枚の保護カバー体71とからなる保護構造を採用してもよい。この場合、遊技者を遊技盤Cよりさらに遠ざけることができるので、磁石等を利用した不正行為をいっそう確実に防止することができる。なお、2枚構造、3枚構造を問わず最も内側にはフラットなガラス板26が配設されていることから、膨出形状の保護カバー体71にじかに遊技球が接触することが防止される。従って、遊技球は従来どおり釘を伝わりながらスムーズに落下することができる。
・第1実施形態にて例示したサンドブラスト処理の代わりに、例えばショットブラストやラッピングなどの他の砥粒加工を行うことをもって、ノングレア処理としてもよい。
・ノングレア処理は膨出部90の遊技者側面90aにのみ施されるばかりでなく、非遊技者側面(即ち遊技盤側面)にも施されてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項3または4において、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、前記遊技盤の遊技領域において図柄表示部がある箇所以外の箇所に対応して設けられていること。
(2)請求項3または4において、前記遊技盤の略中央部に図柄表示部がある場合において、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、その図柄表示部の側方に設けられるとともに、その長さが少なくとも図柄表示部の上端位置から下端位置までの長さ分に相当するように設定されていること。
(3)請求項3または4において、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、前記遊技盤の左右両側部に対応して設けられていること。
(4)請求項3または4において、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、前記保護カバー体を装着した際に、前記膨出部において左右両側の電飾装置の前方に位置する部位またはそこよりも中央部寄りの部位に設けられていること。
(5)請求項3または4において、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、前面視にて左右略対称な形状となるように形成されていること。
(6)請求項3または4において、前記膨出部の前面視での形状は略円形状であり、前記山状屈曲部及び前記谷状屈曲部は、前記膨出部の外形線に沿った円弧状となるように形成されていること。
(7)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記反射防止処理層は、前記膨出部の遊技者側面に形成された微小な凹凸であること。
(8)技術的思想7において、前記微小な凹凸は、前記膨出部表面を部分的に除去する、または前記膨出部表面を凹凸状に変形させることにより、膨出部自体に直接形成されること。
(9)技術的思想7において、前記微小な凹凸は、前記膨出部表面に対する砥粒噴射加工によって形成されること。
(10)技術的思想7において、前記微小な凹凸は、前記膨出部表面に対する乾式の砥粒噴射加工によって形成されること。
(11)技術的思想7において、前記微小な凹凸は、前記膨出部表面に対して微小な粉末をコーティング処理することによって形成されること。
(12)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記反射防止処理層は、光の干渉を利用して外光を打ち消す干渉層であること。
(13)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記反射防止処理層は、前記膨出部の少なくとも遊技者側面に貼り付けられた、微小な凹凸を有するフィルムであること。
(14)技術的思想13において、前記フィルムは剥離可能な状態で貼り付けられていること。
(15)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記膨出部において前記遊技盤の図柄表示部に対応した箇所は、略フラット状に形成されていること。
(16)技術的思想15において、前記膨出部において前記遊技盤の図柄表示部に対応した箇所には、前記反射防止処理層を有しないこと。
(17)前枠の有するガラス枠に支持されたガラス板の外側に、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保護カバー体を少なくとも1枚設けた遊技機。