JP5010462B2 - カップリング・エレメントをパイプに接合する方法、その方法に使用する工具 - Google Patents

Description

本発明は、カップリング・エレメント、例えば、接合用フランジ手段をパイプに接合する方法及び工具に関し、請求項１、２、及び５の前提部分に記載されるように、前記カップリング・エレメントは、パイプを取り囲み、パイプに面する溝を有し、パイプに設けられる対応する複数のビード部とパイプに接合可能なカップリング・エレメントとを収容することを意図されており、前記カップリング・エレメントは、パイプを取り囲み、パイプに面する溝を有し、パイプに設けられる対応する複数のビード部を収容するように構成されている。

パイプとパイプの連結又はパイプと他の部品の連結が設けられる時に、多くのタイプ及び種類のフランジが、産業で広く使用されている。フランジのパイプへの溶接は、スチール・パイプ及び標準的な溶接可能金属の場合に、最も一般的な方法であり、一方、例えば、スクリュー・フランジは、例えば、亜鉛メッキ・パイプに連結して使用される。

最近、パイプを固定するために、カップリング・エレメントを締結し、カップリング内部でパイプを変形させることによってパイプを接合する、いくつかの方法が開発された。パイプの変形が全く無いか、又は、ほとんど無い状態で、パイプの外側にカップリングを締付ける他の方法及び器具も開発された。こうした方法の実施例は、米国特許明細書第４，５９３，４４８号及び米国特許明細書第４，１４７，３８５号に教示される。ドイツ特許明細書第２７ ２４ ２５７号及び米国特許明細書第２，２５２，２７４号は、ローラを有する工具を教示しており、工具は、周りにローラがある状態で、中央の回転円錐によって、パイプを変形させ、それによって、パイプが、カップリング・エレメントの溝に嵌合する。ドイツ特許明細書第３１４４３８５号は、パイプの接合システムを教示しており、下にあるピストンに対して油圧を使用して、半径方向に可動の隆起部がビード部を押し曲げて入れる。しかし、さらに以下で説明するように、ビード部の横のパイプ壁は、内側に座屈し、工具の隆起部が引っ込んだ時に、パイプの実際のビード部もまた、ある程度引っ込むことになり、連結を弱くする。さらに、パイプとカップリング・エレメント間に金属と金属のシールが存在することになり、したがって、前記特許文書で教示されるシステムは、カップリング・エレメントの溝にシーリング材を必要とすることになる。ドイツ特許明細書第３１４４３８５号で教示された半径方向ピストンの場合、特別に大きな半径方向の力を得ることが可能でないことがわかっており、この原理は、おそらく、特に薄い壁を持つパイプに関して使用されることができる。

パイプ壁を変形して、取り囲むカップリング・エレメントの溝に入れることは、パイプ壁が半径方向外側に押し曲げられる場合、非常に大きな力を必要とする。ドイツ特許明細書第２７ ２４ ２５７号及び米国特許明細書第２，２５２，２７４号に記載されるローラの使用は、半径方向の力はあまり必要とされないが、一方、工具は、パイプに固定されなければならず、したがって、大きく且つ重くなることを意味する。回転は、材料に過酷な処理を受けさせ、同様に、半径方向の押し曲げより長い時間がかかる。

本発明の目的は、フランジ又は他のカップリング・エレメントをパイプに接合することを提供することであり、工具は、パイプを固定する必要が無いように、半径方向に動作するだけである。さらに、小さなパイプ寸法との連結においても、比較的肉厚の大きいパイプ壁のビード部を変形するのに十分な力を有する工具を得ることが目的である。ビード部の半径方向の押し曲げに関連して問題となることがわかっている、パイプ端部が内側へ先細になることが回避されるように、工具が機能すべきことも目的である。

カップリング・エレメントをパイプに接合する方法の新しい機能及び特徴的な機能は、添付特許請求項１から明らかである。

カップリング・エレメントをパイプに接合する工具の新しい機能及び特徴的な機能は、添付特許請求項２から明らかであり、工具のさらなる実施例は、関連する従属請求項３及び４から明らかである。

カップリング・エレメントの新しい機能及び特徴的な機能は、添付特許請求項５から明らかであり、カップリング・エレメントのさらなる機能は、関連する従属請求項６から明らかである。

本発明は、ここで、添付図面の図を参照してさらに詳細に述べられる。

図１ａは、パイプとカップリングの側面図である。

図１ｂは、パイプにビード部が作成されていない状態の、図１ａの断面Ａ−Ａの図である。

図１ｃは、図１ｂの丸で囲んだ領域Ｂの拡大図である。

図１ｄは、パイプにビード部が作成された状態の、図１ａの変更断面Ａ−Ａの図である。

図２ａは、パイプが挿入された状態の変更されたカップリング・エレメントを示す図である。

図２ｂは、図３ｂの断面Ａ−Ａを示す図である。

図３ａは、カップリング操作前の第１操作段階における、パイプ、カップリング・エレメント、及び挿入された工具の側面図である。

図３ｂは、図３ａのパイプ、カップリング・エレメント、及び工具部の組立品を通る断面Ａ−Ａを示す図である。

図３ｃは、パイプとカップリング・エレメント間でカップリングが行われた後の、工具の第２操作段階における図４ａに示す組立品の側面図である。

図３ｄは、図３ｃの組立品を通る断面Ｂ−Ｂを示す図である。

図４ａは、工具の側面図であり、図４ｂは、図４ａの断面Ａ−Ａの図である。

図５ａは、第１角度からの工具の斜視図であり、図５ｂは、第２角度からの工具の斜視図である。

図６は、工具の側面図である。

図７ａは、変更された工具の側面図であり、図７ｂは、工具の機能拡張を行う要素の図である。

図８ａは、変更されたカップリング・エレメント構造を有するパイプの側面図であり、図８ｂは、図８ａの実施例を通る断面Ａ−Ａの図である。

図９は、カップリングの確立についての最終調整を示す図である。

図１ａ〜１ｃは、ビード部（５、６）が作成される前の、パイプ（１）とカップリング・エレメント（２）を示す。図１ｄは、パイプ（１）に作成されたビード部（５、６）が、カップリング・エレメント（２）の、それぞれ、凹所（３、４）内に押し曲げられた後のパイプ（１）とカップリング・エレメント（２）を示す。

図２ａと図２ｂは、パイプ（１）上に取り付けられた（ｆｉｔ）カップリング・エレメント（２’’）を示し、ビード部（５、６）は、カップリング・エレメント（２’’）の凹所内の所定場所に押し曲げられ、カップリング・エレメントは、別のカップリング・エレメント（図示せず）に取り付けるためのフランジ（２’’’）を有する。

図８は、カップリング・エレメント構造（３０）を示し、構造（３０）は、カップリング・エレメント（３０）の部分的に球の表面上での［球状の］可動性によって、構造（３０）を基準にして傾斜可能であるフランジ（３０’、３０’’）を有する。

工具の原理は、図４ａと図４ｂに示され、一方、パイプ壁にビード部を作成するため、工具径の拡張を生じさせるために、工具内に嵌められた、機械式力増幅器として使用される円錐形状部材（２０）の異なるアプリケーションは、図４〜６に示される。

図７ａは、油圧式力増幅器を有する工具を示す。

外部カップリング・エレメント（２；２’）の内部構成と、ビード部（５、６）を形成する工具（１０）の両方を備える、本発明による装置の開発中に、パイプへのカップリング・エレメント（２；２’）の最適な取付けのための最も重要なパラメータは、ビード部（５、６）をパイプから外に押し曲げる工具の部分（１１、１１’）と、同様に、押し曲げ操作中に、パイプ（１）の端部が内側に先細になるのを防止する工具の部分（１４）の構成にあることが、すぐに発見された。

図１ａ〜１ｄは、パイプ端部（１’）がぶつかってもたれかかるカップリング・エレメント（２）の最も外側の部分（２’）が、外側に張り出していることを示す。これは、工具が、パイプ端部（１’）に外側へのオーバベンド部を与えることを可能にする。外側へのオーバベンド部は、述べたように、パイプ端部が、普通なら内側に先細になる傾向があるために必要である。そのため、パイプ（１）は、図１ｄの断面図を見てわかるように、ビード部（５、６）が押し曲げられた後、ほとんど真っ直ぐであるように見えることになる。

カップリング・エレメントの同じ基本内部構成は、緩いフランジに意図されるカップリング・エレメント又は継ぎ輪、図８に示す可動フランジ、及び、同じ締結方法に適する場合がある他のタイプに適用可能であるであろう。

図１、２、及び３に示すカップリング・エレメント（２；２’）の円柱部分（ｃ）は、有利には、かなり薄肉であってよいことが述べられるべきである。そのため、ある程度まで、壁は、弾性があり、押し曲げ操作中に、少し撓むことになり、このことは、後で、壁が、内向き張力下にあり、そのため、連結部にさらなる圧力を与え、パイプ（１）が、外向き張力の状態となることを意味することになる。

実験室で実行された試験が示すところでは、溝（３、４）とビード部（５、６）の間で、機械的に良好なシールが得られる。それでも、溝の１つ又は複数にシーリング材を入れることが適切である場合がある。

図４ａと図４ｂによれば、工具の原理は、パイプ壁の内部に向かって外に押し曲げられ、初めてビード部（５、６）を形成することを意図される円形セグメント隆起部（１１）をそれぞれが有する、複数のセグメント（１０）に基づく。押し曲げ操作の終わりに近付くにつれ、セグメントの円柱組立品を形成するセグメントのそれぞれの円柱セグメント部（１３）は、ビード部（５、６）に対して横に配置された部分において、パイプの内部にぶつかって押し曲げて、前記部分が、内側に座屈するのを防止する。このプロセスは、図３ａ〜３ｄ並びに図９に示される。図３ａと図３ｂは、押し曲げ操作前の、パイプ（１）及びカップリング（２）を示し、図９は、押し曲げ中の中間段階の拡大図であり、ビード部（５、６）に対して横の、パイプの前述の内側座屈エリア（１’’）を見ることができる。図３ｃと図３ｄでは、セグメント（１０）の円柱部分（１３）が、内側座屈エリア（１’’）をカップリング・エレメント（２）に向かってもとに戻すように押し曲げており、それによって、内側座屈エリアは、パイプの内壁及びパイプの径とほとんど同じ高さにあることが見られる。この後押し曲げは、パイプ内で強力な半径方向張力作用を与え、半径方向張力作用は、ビード部（５、６）と溝（３、４）の間のシーリング点における、パイプ（１）とカップリング・エレメント（２）間の接触圧を増加させ、また、例えば、ドイツ特許明細書第３１４４３８５号において先に述べた平坦隆起部を参照した時に述べた、パイプ（１）の引っ込みを防止する。突出部（１４）は、セグメント（１０）の最も内側、すなわち、工具エレメント・フランジ（２１）の近くに配置され、前記突出部（１４）は、図９に示すように、パイプの端部（１’’’）にぶつかって圧力を生じることを意図される。カップリング・エレメント（２）の対応する部分には、開先又はカットアウトの形態で作られてもよい凹所（１５）が存在する。このカットアウト（１５）は、一部の使用については、シーリング材で部分的に充填されることができ、又は、Ｏリングが嵌合されてもよい。工具及びカップリング・エレメントのこの特別な設計は、先に述べたように、パイプが、内側に先細になるか、又は、内側に座屈するのを防止するために必要であることがわかった。

セグメント（１０）、特に、隆起部（１１）は、押し曲げ操作中に著しく大きな応力を受け、したがって、焼き入れしたスチールで作られる。その結果、セグメント（１０）を操作するのに、半径方向の大きな力もまた必要とされる。セグメントの実施例として、カップリング・エレメント２と、８つのセグメント（１０）を使用することによる、図１ｄ、２ａ及び図２ｂに示す７６ｍｍの外径と３．２ｍｍの壁厚を有する、スチール・パイプ（１）との間の連結部の押し曲げは、約２００ｋＮのセグメント当たりの半径方向の力を必要とし、全体で、約１６００ｋＮの力を必要とするはずである。これらは、非常に狭い空間内において非常に大きな力であり、したがって、本発明による工具は、パイプ（１）内部の力増幅器（２０）と組み合わせて、パイプ（１）外部に配置したパワー・アクチュエータを使用する。

図５ａは、セグメント（１０）と力増幅器の役を果たす環状円錐（２０）を有する工具を示し、図５ｂは、円錐（２０）が引き入れられ、セグメント（１０）が拡張位置にある工具を示し、図６は、力増幅器の役を果たす多角錐（２０’）を有する同じ工具を示す。

図７ａと図７ｂは、油圧操作式セグメント（２２）を有する工具を示す。セグメント（２２）は個別に示されており、油を充填したハウジング（２４）内の対応するシリンダ（２８）内で移動することができるピストン（２７）に、セグメント（２２）が締結されることが見てわかる。セグメント（２２）は、ビードを作成するために、円形セクタ隆起部（２３）を有する。示す工具は、全部で、８つのピストン（２７）と８つのシリンダ（２８）を有する。ロッド（２５）が、ハウジング内に押し込まれると、ハウジング（２４）内の油が、ピストン（２７）を外側に押すことになる。ロッド（２５）の径を基準にしてピストン（２７）の径が大きければ大きいほど、力増幅は大きい。参照数字２１は、複数の取付穴（２６）を有する工具取付フランジを示す。

このようなパイプ（１）へのカップリング・エレメント（２）の冷間接合は、例えば、溶接と違って、カップリング材が、変性表面構造を与えられないことを意味する。したがって、本発明は、図８ａと図８ｂに示すカップリングに適しており、パイプ（１）に締結されるカップリング・エレメント（３０）は、球表面の一部である外表面を有しており、２部分フランジは、ねじ込み動作取付けによって互いに締結されることができる部分（３０’、３０’’）を有し、２つの部分（３０’、３０’’）は、カップリング・エレメントの両側に配置され、互いに面する。フランジ部分（３０’、３０’’）を有するフランジは、その後、パイプを基準にして可変に設定することができる角度で取り付けられることが可能であることになる。部分（３０’、３０’’）を有するフランジは、フランジ部分（３０’、３０’’）をねじ込んだ後でも、自由に移動可能であるか、フランジ（３０’、３０’’）が別のフランジ（図示せず）に固定されると、カップリング・エレメント（３０）にロックされるようなものであるかのいずれかであることになる。

Claims (4)

1. カップリング・エレメントの一端部で接合用フランジ手段を適切に示すカップリング・エレメントを、パイプに接合する方法であって、前記カップリング・エレメントは、前記パイプを取り囲み、該パイプに面する溝を有し、該パイプに設けられる複数のビード部を収容することを意図されており、
   前記方法は、前記パイプの端部領域で該パイプを取り囲むように、前記カップリング・エレメントを設ける段階と、
   前記パイプをその場で変形し、前記ビード部を作成し、該ビード部が、前記溝の中に突出するようにさせるように、前記取り囲むカップリング・エレメント上の前記溝の位置に対応するパイプの軸方向位置において、前記パイプの内壁に、最初で、且つ、専用の半径方向に向いた押し曲げ作用を提供する段階と、
   前記最初の押し曲げ動作中に、前記作成されたビード部の間で且つ該作成されたビード部に隣接して自然に生じ、且つ、前記最初の押し曲げ動作によって引き起こされる、前記パイプの内側座屈領域において、該パイプの内壁に、２回目で、且つ、専用の半径方向に向いた後押し曲げ作用を提供する段階であって、それによって、前記カップリング・エレメントの前記位置において、前記パイプに外向き張力を生じる段階とを有し、前記２回目で、且つ、専用の半径方向に向いた後押し曲げ作用は、前記パイプに関して適切な径よりわずかに大きくパイプ端部を半径方向外側に押し曲げる段階、そして従って、前記パイプ端部と整列し、前記カップリング・エレメントの一番先の部分に配置される前記カップリング・エレメントの凹所に、前記パイプ端部に対する曲げ作用によって、該パイプ端部を押し込む段階を更に含み、前記凹所は、前記パイプの外径よりも大きい直径を有する、方法。
2. 前記方法は、前記カップリング・エレメントの前記溝と前記パイプの前記ビード部の間に得られる機械的に良好なシールを設ける、請求項１に記載の方法。
3. カップリング・エレメントの一端部で接合用フランジ手段を適切に示すカップリング・エレメントを、パイプに接合することが可能な、請求項１に記載の方法に使用する工具であって、前記カップリング・エレメントは、前記パイプを取り囲むように構成され、該パイプの外側に面する溝を有し、前記溝は、前記工具手段により該パイプに設けられる対応する複数のビード部を収容するように構成されており、
   前記工具は、複数の軸方向に分離した半径方向に可動なセグメント（１０）であって、各セグメントは、隆起部を形成した複数の円形セクタを有し、前記複数のセグメントは、それによって、前記パイプの内壁への最初の押し曲げ作用によって、該パイプ壁を変形させて、前記パイプの外側に、前記パイプ壁の円周方向ビード部（５；６）を作成し、前記ビード部（５；６）が、前記カップリング・エレメントの前記溝（３；４）のうちの対応する溝の中に拡張するようにさせることが可能な、円周方向に拡張する隆起部（１１）を設け、前記セグメントは、前記隆起部に隣接し、且つ、該隆起部の間に配置された円周方向に拡張する部分（１３）を有し、前記部分（１３）は、２回目のその後の押し曲げ作用において、前記第１押し曲げ作用中に、前記ビード部の間で、且つ、該ビード部に隣接する前記パイプ壁において自然に生じる内側座屈エリアの後押し曲げ、第２押し曲げ作用を引き起こし、それによって、前記カップリング・エレメントの前記位置において、前記パイプ内で、外向き張力が得られる、セグメントと、
   前記パイプに関して適切な径よりわずかに大きく、前記パイプ端部を外側に押し曲げて該パイプ端部を前記カップリング・エレメントの端部領域で、内側の凹所に曲げ入れるよう構成される突出部（１４）を有する、前記パイプ端部に軸方向に整列して存在する前記セグメントの一部と、を有し、前記凹所は前記パイプ端部と整列される工具。
4. 前記セグメントが、円錐状又は多角錐状内部空間を設け、円錐又は多角錐は、前記セグメントの内部で、且つ、前記セグメントに同軸に配置可能であり、前記円錐又は多角錐は、前記形状の幅の狭い端部に向かって引っ張られると、前記セグメントが半径方向外側に移動するようにさせる請求項３に記載の工具。

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