JP5009017B2 - 位相分布制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばマイクロミラー等の反射鏡をアレイ状に配列した空間光変調手段を制御して、光波の位相分布を制御する位相分布制御装置に関する。
例えば、大型の天体望遠鏡において、1枚で制作できる鏡の大きさには制限がある。そこで、複数の鏡(以下、「セグメント鏡」と称する)(空間光変調手段)を並べることによって大口径主鏡を構成する分割主鏡が実用化されている。
分割主鏡を用いた天体望遠鏡では、分割主鏡で反射された反射波の波面が所望の位相分布になるように、1つ1つのセグメント鏡の角度および位置を高精度に制御する必要があり、その許容誤差は、波長の数分の1以下となる。
セグメント鏡の角度および位置を制御するために、一般的な位相分布制御装置は、分割主鏡で反射された反射波の位相分布(波面)を演算する信号処理装置(信号処理手段)と、この位相分布が所望の位相分布になるように、セグメント鏡に対する制御指令値を演算する空間光変調制御装置(空間光変調制御手段)とを備えている。
ここで、光波の位相分布を演算する方法として、従来からPhase diversity方式が知られている。
Phase diversity方式は、集光光学系(集光手段)で集光された光波を撮像カメラ(撮像手段)で撮像してその強度分布を計測し、強度分布に対して位相回復法等の繰り返し演算を実行することにより、集光前の光波の位相分布を演算するものである。この方法は、干渉計等を用いた他の方法と比較して、光学系が簡単に構成されるという特徴がある。
なお、Phase diversity方式では、演算アルゴリズムの要求から、集光光学系の焦点位置における像(以下、「インフォーカス像」と称する)と、焦点位置からシフトした面における像(以下、「アウトフォーカス像」と称する)とを撮像する必要がある。
ここで、静的な制御の場合には、集光光学系と撮像手段との間隔を変化させて撮像を2回以上実行することにより、インフォーカス像およびアウトフォーカス像を撮像することができる。
しかしながら、動的な制御の場合には、時系列に複数の画像を撮像する時間と、機械的駆動のための時間とにより、制御帯域を広く取ることができず、制御を高速化することができないという問題点があった。
この問題点を解決する方法として、集光光学系の後ろにビームスプリッタ(分岐手段)を配置して集光された光波を2分岐し、分岐後の光波をそれぞれインフォーカス像およびアウトフォーカス像として、2台の撮像カメラによって同時に撮像する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、別の方法として、ビームスプリッタ(分岐手段、屈曲手段)を透過した光波と、ビームスプリッタ内で2回反射した光波とが互いに平行になるようにビームスプリッタを配置し、1台の撮像カメラで、かつ1フレームでインフォーカス像とアウトフォーカス像とを撮像する方法が提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
これらの方法によれば、撮像カメラのフレームレートで位相分布が演算されるので、撮像カメラのフレームレートに同期して、高い制御速度で位相分布が制御される。
David J.Lee,Michael C.Roggemann,Byron M.Welsh,and Erin R.Crosby,"Evaluation of least‐squares phase‐diversity technique for space telescope wave‐front sensing",APPLIED OPTICS,Vol.36,No.35,10 December 1997,p.9186‐9197 Mats G.Lofdahl,Thomas E. Berger,Richard S.Shine,and Alan M.Title,"PREPARATION OF A DUAL WAVELENGTH SEQUENCE OF HIGH‐RESOLUTION SOLAR PHOTOSPHERIC IMAGES USING PHASE DIVERSITY",THE ASTROPHYSICAL JOURNAL,Vol.495,10 March 1998,p.965‐972
上記非特許文献1に記載の従来の位相分布制御装置では、撮像カメラから出力される画像信号(撮像したインフォーカス像またはアウトフォーカス像の強度分布を含む)を信号処理装置に入力するための画像入力装置が、撮像カメラの台数分必要になる。また、複数台の撮像カメラを同期して駆動する必要がある。
そのため、装置の構成が複雑になるとともに、コストが高くなるという問題点があった。
また、上記非特許文献2に記載の従来の位相分布制御装置では、ビームスプリッタの寸法によって、アウトフォーカス像を得るための焦点ずれの量(以下、「フォーカスずれ量」と称する)が決定される。
しかしながら、集光光学系のバックフォーカスが短い場合には、ビームスプリッタの寸法が制限されてフォーカスずれ量を十分に大きくすることができない。
そのため、位相分布の演算精度が低下するという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、安価、かつ簡素な構成で光波の位相分布を高精度に演算し、光波の位相分布を高速度に制御することができる位相分布制御装置を提供することにある。
この発明に係る位相分布制御装置は、光波の位相を変調する空間光変調手段と、空間光変調手段で位相変調された光波を集光する集光手段と、集光手段で集光された光波を、反射による反射光波と透過による透過光波とに分割する分岐手段と、透過光波を複数回反射して屈曲する屈曲手段と、反射光波、および屈曲手段で屈曲された透過光波を受光面で受光して強度分布を計測し、強度分布を画像信号として出力する撮像手段と、画像信号に基づいて、空間光変調手段で位相変調された光波の位相分布を演算し、位相分布信号を出力する信号処理手段と、位相分布信号に基づいて、空間光変調手段で位相変調された光波の位相分布が所定の位相分布になるように、空間光変調手段を制御するための制御信号を出力する空間光変調制御手段と、を備え、分岐手段および屈曲手段は、反射光波と屈曲手段で屈曲された透過光波とが、互いに略平行になり、かつそれぞれ受光面の異なる箇所に入射するように配置されているものである。
この発明の位相分布制御装置によれば、分岐手段および屈曲手段は、反射光波と屈曲手段で屈曲された透過光波とが、互いに略平行になり、かつそれぞれ受光面の異なる箇所に入射するように配置されている。
そのため、安価、かつ簡素な構成で光波の位相分布を高精度に演算し、光波の位相分布を高速度に制御することができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る位相分布制御装置100を示す構成図である。図1は、外部から入射するレーザビーム(光波)の空間位相分布を、SLM3(後述する)によって変調する構成を示している。
図1において、位相分布制御装置100は、キューブ型のビームスプリッタ1(以下、「第1スプリッタ1」と略称する)と、キューブ型のビームスプリッタ2(以下、「第2スプリッタ2」と略称する)と、セグメントミラー型の空間光変調器3(空間光変調手段、以下、「SLM(Spatial Light Modulator)3」と称する)と、集光レンズ4(集光手段)と、プレート型のビームスプリッタ5(分岐手段、以下、「第3スプリッタ5」と称する)と、2枚の平面ミラー6、7(屈曲手段、平面鏡)と、CCDカメラ20(撮像手段)と、信号処理装置21(信号処理手段)と、SLM制御装置22(空間光変調制御手段)とを備えている。
本実施の形態に係る位相分布制御装置100は、SLM3で位相変調されたレーザビームの空間位相分布を演算し、この空間位相分布が所定の空間位相分布になるようにSLM3による位相変調量をフィードバック制御している。そこで、SLM3で位相変調され、第2スプリッタ2で反射されたレーザビームを用いる。
第1スプリッタ1は、外部から入射するレーザビーム、およびSLM3で反射されたレーザビームを反射および透過する。第2スプリッタ2は、第1スプリッタ1で反射されたレーザビーム、およびSLM3で反射されたレーザビームを反射および透過する。
SLM3は、第1スプリッタ1で反射され、かつ第2スプリッタ2を透過したレーザビームの位相を変調して反射する。
集光レンズ4は、SLM3で位相変調され、第2スプリッタ2で反射されたレーザビームを集光する。
第3スプリッタ5は、集光レンズ4で集光されたレーザビームを、反射による反射光波と透過による透過光波とに振幅分割する。平面ミラー6、7は、それぞれ第3スプリッタ5を透過した透過光波を反射して屈曲する。
また、第3スプリッタ5で反射された反射光波は、収束して第1収束光8となり、第3スプリッタ5を透過して平面ミラー6、7で屈曲され、第3スプリッタ5を再び透過した透過光波は、収束して第2収束光9となる。
ここで、第1収束光8と第2収束光9とは、それぞれ異なる経路を伝搬するので、第1収束光8と第2収束光9との間に任意の光路長差を持たせることができる。
CCDカメラ20は、第1収束光8と第2収束光9とを、第1収束光8の焦点位置に設けられた受光面11で受光して、それぞれインフォーカス像およびアウトフォーカス像として撮像する。
このとき、第1収束光8と第2収束光9との間には光路長差が存在するので、第1収束光8と第2収束光9とは、互いにフォーカスずれ量が異なっている。
また、CCDカメラ20は、撮像したインフォーカス像およびアウトフォーカス像を光電変換し、レーザビームの空間強度分布を示す画像信号として出力する。
信号処理装置21は、CCDカメラ20から出力された画像信号に基づいて、例えば非特許文献1および2に示されたように、レーザビームの空間強度分布に対する位相回復法等の繰り返し演算を実行し、SLM3で位相変調されたレーザビームの空間位相分布を演算し、位相分布信号を出力する。
なお、信号処理装置21は、CCDカメラ20から出力される画像信号を入力するための画像入力装置を含んでいる。
SLM制御装置22は、信号処理装置21から入力された位相分布信号に基づいて、SLM3で位相変調されたレーザビームの空間位相分布が、あらかじめ設定された所定の空間位相分布になるように、SLM3の位相変調量を演算し、SLM3を制御するための制御信号を出力する。
ここで、CCDカメラ20、信号処理装置21およびSLM制御装置22は、CPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)をそれぞれ含んでいる。
レーザビームの所定の空間位相分布は、SLM制御装置22のメモリにあらかじめ記憶されている。
また、第3スプリッタ5および平面ミラー6、7は、第1収束光8と第2収束光9とが、互いに略平行になり、かつそれぞれ受光面11の異なる箇所に入射するように配置されている。
以下、上記構成の位相分布制御装置100の動作について説明する。
まず、外部(図1の左側)から第1スプリッタ1に入射したレーザビームは、第1スプリッタ1で反射される。また、第1スプリッタ1で反射されたレーザビームは、第2スプリッタ2を透過する。
続いて、第2スプリッタ2を透過したレーザビームは、SLM3で位相変調されて反射される。
次に、SLM3で反射されたレーザビームの一部は、第2スプリッタ2および第1スプリッタ1を透過して、外部(図1の上方)に射出される。
また、SLM3で反射されたレーザビームの残りは、第2スプリッタ2で反射される。
続いて、第2スプリッタ2で反射されたレーザビームは、集光レンズ4で集光される。
集光レンズ4で集光されたレーザビームは、第3スプリッタ5で反射光波と透過光波とに振幅分割される。
次に、第3スプリッタ5を透過した透過光波は、平面ミラー6、7でそれぞれ反射されて屈曲される。また、平面ミラー6、7で屈曲された透過光波は、第3スプリッタ5を再び透過する。
また、第3スプリッタ5で反射された反射光波は、収束して第1収束光8となり、第3スプリッタ5を再び透過した透過光波は、収束して第2収束光9となる。
第1収束光8と第2収束光9とは、それぞれCCDカメラ20に入射される。
続いて、CCDカメラ20に入射された第1収束光8および第2収束光9は、それぞれインフォーカス像およびアウトフォーカス像として撮像され、光電変換されて、レーザビームの空間強度分布を示す画像信号として出力される。
次に、信号処理装置21では、CCDカメラ20からの画像信号に基づいて、例えばレーザビームの空間強度分布に対する位相回復法等の繰り返し演算により、SLM3で位相変調されたレーザビームの空間位相分布が演算され、位相分布信号が出力される。
続いて、SLM制御装置22では、信号処理装置21からの位相分布信号に基づいて、SLM3で位相変調されたレーザビームの空間位相分布が、メモリに記憶された所定の空間位相分布になるように、SLM3の位相変調量が演算され、制御信号が出力される。
図2は、図1の第3スプリッタ5および平面ミラー6、7を詳細に示す構成図であり、第1収束光8と第2収束光9との間の光路長差Ldを示している。
なお、図2では、簡単のためにレーザビームの光束を主光線で代表し、矢印で表すものとする。
図2において、第3スプリッタ5は、集光レンズ4で集光されたレーザビームの入射角が45°になるように配置されている。また、平面ミラー6は、第3スプリッタ5を透過した透過光波の入射角が45°になるように配置されている。また、平面ミラー7は、平面ミラー6で反射された透過光波の入射角が45°になるように配置されている。
また、第1収束光8と第2収束光9とは、主光線どうしが互いに間隔Gapを持ってそれぞれ受光面11に入射される。
このとき、CCDカメラ20は、1つの受光面11で第1収束光8および第2収束光9を撮像するので、間隔Gapは、受光面11の幅よりも狭く設定される必要がある。
第3スプリッタ5を透過する透過光波の第3スプリッタ5内の光路長をL、透過光波が第3スプリッタ5を透過してから平面ミラー6で反射されるまでの光路長をL、透過光波が平面ミラー6で反射されてから平面ミラー7で反射されるまでの光路長をLとすると、間隔Gapは、次式(1)で表される。
Figure 0005009017
式(1)において、光路長Lおよび屈折角θは、第3スプリッタ5の屈折率をn、厚さをtとすると、次式(2)および次式(3)でそれぞれ表される。
Figure 0005009017
Figure 0005009017
また、式(1)を変形することにより、次式(4)が得られる。
Figure 0005009017
ここで、式(4)より、間隔Gap、光路長Lおよび光路長Lは、それぞれ任意の値に設定することが可能であり、また、光路長Lは、光路長Lの変化に対して正の微係数を持って変化することが分かる。
また、第1収束光8と第2収束光9との間の光路長差Ldは、次式(5)で表される。
Figure 0005009017
式(4)および式(5)より、各パラメータを操作することによって、間隔Gapを一定値に保ったままで、第1収束光8と第2収束光9との間の光路長差Ldを上限なく長くすることができることが分かる。
この発明の実施の形態1に係る位相分布制御装置100によれば、1台のCCDカメラ20により、互いにフォーカスずれ量の異なる第1収束光8および第2収束光9を1フレームで撮像することができるので、時分割(時系列)に複数の画像を撮像する方法と比較して、フィードバック制御帯域を広く取ることができ、制御を高速化することができる。
また、1台のCCDカメラ20で第1収束光8および第2収束光9を撮像することができるので、複数台の撮像カメラを使用する方法と比較して、低コスト化を実現することができる。
また、第3スプリッタ5と平面ミラー6、7との間隔を適当な値に設定することにより、第1収束光8と第2収束光9とのフォーカスずれ量を上限なく増加させることができるので、設計自由度を向上させることができる。また、実験によって、第3スプリッタ5と平面ミラー6、7との間隔を容易に最適値に調整することができる。
また、市販の安価なビームスプリッタおよび平面ミラーを用いて第3スプリッタ5および平面ミラー6、7を構成することができるので、低コスト化を実現することができる。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係る位相分布制御装置100Aを示す構成図である。
なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、説明を省略する。
図3において、位相分布制御装置100Aは、図1に示した第3スプリッタ5および平面ミラー6、7に代えて、プリズム体10(分岐手段、屈曲手段)を備えている。
図4は、図3のプリズム体10を詳細に示す構成図であり、図4(a)はプリズム体10の斜視図であり、図4(b)はプリズム体10の平面図である。
図4において、プリズム体10は、台形プリズム31(多角プリズム)と直角プリズム32とを接着剤で貼り合わせて一体的に構成されており、全体でペンタプリズムを構成している。なお、台形プリズム31と直角プリズム32とは、貼り合わせ面S2で互いに貼り合わされている。
また、貼り合わせ面S2は、集光レンズ4で集光されたレーザビームを、反射による反射光波と、透過による透過光波とに振幅分割するビームスプリッタとして機能する。
以下、上記構成の位相分布制御装置100Aの動作について説明する。
なお、図4では、集光レンズ4から入射したレーザビームが、プリズム体10において分岐され、間隔Gapを持って平行に射出される様子を主光線のみで代表し、矢印で表すものとする。
まず、集光レンズ4で集光されたレーザビームは、直角プリズム32において直角を挟む一方の面S1から入射する。
続いて、面S1から入射したレーザビームは、貼り合わせ面S2で反射光波と透過光波とに振幅分割される。
次に、貼り合わせ面S2で反射された反射光波は、直角プリズム32において直角を挟む他方の面S5を透過し、収束して第1収束光8となる。
続いて、貼り合わせ面S2を透過した透過光波は、台形プリズム31において貼り合わせ面S2を除く2つの面S3、S4で反射されて屈曲される。
また、面S3、S4で反射された透過光波は、貼り合わせ面S2を再び透過して、続いて面S5を透過し、収束して第2収束光9となる。
なお、その他の動作については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
この場合も、前述の実施の形態1で説明したように、第1収束光8と第2収束光9との間の光路長差Ldと、間隔Gapとをそれぞれ独立して任意の値に設定することができる。
この発明の実施の形態2に係る位相分布制御装置100Aによれば、1台のCCDカメラ20により、互いにフォーカスずれ量の異なる第1収束光8および第2収束光9を1フレームで撮像することができるので、時分割(時系列)に複数の画像を撮像する方法と比較して、フィードバック制御帯域を広く取ることができ、制御を高速化することができる。
また、1台のCCDカメラ20で第1収束光8および第2収束光9を撮像することができるので、複数台の撮像カメラを使用する方法と比較して、低コスト化を実現することができる。
また、プリズム体10を用いることにより、光学系の経時変化のアライメントずれを小さくすることができるので、安定した計測を実現することができる。
なお、上記実施の形態2のプリズム体10は、多角プリズムとして台形プリズム31が用いられているが、これに限定されない。
多角プリズムは、図5に示すように、ペンタプリズム33であってもよい。
この場合も、上記実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1および2では言及しなかったが、集光レンズ4の焦点距離が長くなるほど、遠視野像のサイズが大きくなり、撮像空間分解能が向上する。そこで、集光レンズ4の焦点距離を長くすることにより、空間位相分布の検出空間分解能を向上させて、空間位相分布の演算精度を向上させることができる。
しかしながら、集光レンズ4を一群レンズで構成した場合には、焦点距離が長くなるほど光学系の全長が長くなって、装置サイズが大きくなるという問題点があった。
そこで、複数のレンズを組み合わせて用いることにより、長い焦点距離を短い光学系で実現することを考える。
図6は、この発明の実施の形態3に係る位相分布制御装置100Bを示す構成図である。
なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、説明を省略する。
図6において、位相分布制御装置100Bは、図1に示した集光レンズ4に代えて、凸レンズ4a(集光手段、正レンズ)、平面ミラー4b、凹レンズ4c(集光手段、負レンズ)、および凸レンズ4d(集光手段、正レンズ)を備えている。
また、平面ミラー6、7は、それぞれ調節ネジ30(設置位置可変手段)によって固定されている。
ここで、凸レンズ4aが集光したレーザビームを90°屈曲させる平面ミラー4bは、光学系の実装上の都合で設置されている。そこで、以下、簡単のために、平面ミラー4bを省略して、凸レンズ4a、凹レンズ4cおよび凸レンズ4dを直線上に配列した場合について説明する。
図7は、凸レンズ4a、凹レンズ4cおよび凸レンズ4dをそれぞれ薄肉レンズとした場合の具体的な設計数値例を示す説明図である。
図7に示した設計数値例の場合、合成焦点距離は1500mmとなり、また前側焦点と後側焦点との間隔は340mmとなる。
ここで、前側焦点と後側焦点とは、フーリエ変換の関係にある。この関係を用いると、後側焦点位置におけるレーザビームの空間強度分布から、簡単な信号処理演算によって、前側焦点位置におけるレーザビームの空間強度分布を演算することができる。
したがって、このときSLM3は、前側焦点位置に配置される。
一方、同じ焦点距離を一群レンズのみで構成した場合、前側焦点と後側焦点との間隔は3000mmとなる。
すなわち、凸レンズ4a、凹レンズ4cおよび凸レンズ4dからなる3群レンズを用いることにより、1群レンズを用いた場合と比較して、前側焦点と後側焦点との間隔を大幅に短縮することができる。
また、調節ネジ30は、ゆるめることによって、第3スプリッタ5を透過した透過光波に対する角度を維持したまま、平面ミラー6、7をそれぞれ平行移動し、平面ミラー6、7と第3スプリッタ5との間隔を調節することができる。
また、調節ネジ30を締め込むことによって、平面ミラー6、7を任意の位置で固定することができる。
この発明の実施の形態3に係る位相分布制御装置100Bによれば、1台のCCDカメラ20により、互いにフォーカスずれ量の異なる第1収束光8および第2収束光9を1フレームで撮像することができるので、時分割(時系列)に複数の画像を撮像する方法と比較して、フィードバック制御帯域を広く取ることができ、制御を高速化することができる。
また、1台のCCDカメラ20で第1収束光8および第2収束光9を撮像することができるので、複数台の撮像カメラを使用する方法と比較して、低コスト化を実現することができる。
また、調節ネジ30を用いて第3スプリッタ5と平面ミラー6、7との間隔を適当な値に設定することにより、第1収束光8と第2収束光9とのフォーカスずれ量を上限なく増加させることができるので、設計自由度を向上させることができる。また、実験によって、第3スプリッタ5と平面ミラー6、7との間隔を容易に最適値に調整することができる。
また、市販の安価なビームスプリッタおよび平面ミラーを用いて第3スプリッタ5および平面ミラー6、7を構成することができるので、低コスト化を実現することができる。
また、凸レンズ4a、凹レンズ4cおよび凸レンズ4dからなる3群レンズを用いることにより、長い焦点距離を短い光学系で実現することができるので、装置サイズを小さくすることができる。
そのため、装置の安定性を向上させるとともに、低コスト化を実現することができる。
また、凸レンズ4a、凹レンズ4cおよび凸レンズ4dからなる3群レンズの前側焦点距離にSLM3を配置することにより、信号処理演算を簡単に実行することができる。
そのため、演算処理速度を高速化して、制御をさらに高速化することができる。
この発明の実施の形態1に係る位相分布制御装置を示す構成図である。 図1の第3スプリッタおよび平面ミラーを詳細に示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る位相分布制御装置を示す構成図である。 図4(a)はプリズム体の斜視図であり、図4(b)はプリズム体の平面図である。 図3のプリズム体を示す別の構成図である。 この発明の実施の形態3に係る位相分布制御装置を示す構成図である。 図6の凸レンズ、凹レンズおよび凸レンズをそれぞれ薄肉レンズとした場合の具体的な設計数値例を示す説明図である。
符号の説明
3 SLM(空間光変調手段)、4 集光レンズ(集光手段)、4a、4d 凸レンズ(集光手段、正レンズ)、4c 凹レンズ(集光手段、負レンズ)、5 第3スプリッタ(分岐手段)、6、7 平面ミラー(屈曲手段、平面鏡)、10 プリズム体(分岐手段、屈曲手段)、11 受光面、20 CCDカメラ(撮像手段)、21 信号処理装置(信号処理手段)、22 SLM制御装置(空間光変調制御手段)、30 調節ネジ(設置位置可変手段)、31 台形プリズム(多角プリズム)、32 直角プリズム、33 ペンタプリズム(多角プリズム)、100、100A、100B 位相分布制御装置、Gap 間隔、S1 直角プリズムにおいて直角を挟む一方の面、S2 貼り合わせ面、S3、S4 多角プリズムにおいて貼り合わせ面を除く2つの面、S5 直角プリズムにおいて直角を挟む他方の面。

Claims (5)

  1. 光波の位相を変調する空間光変調手段と、
    前記空間光変調手段で位相変調された光波を集光する集光手段と、
    前記集光手段で集光された光波を、反射による反射光波と透過による透過光波とに分割する分岐手段と、
    前記透過光波を複数回反射して屈曲する屈曲手段と、
    前記反射光波、および前記屈曲手段で屈曲された透過光波を受光面で受光して強度分布を計測し、前記強度分布を画像信号として出力する撮像手段と、
    前記画像信号に基づいて、前記空間光変調手段で位相変調された光波の位相分布を演算し、位相分布信号を出力する信号処理手段と、
    前記位相分布信号に基づいて、前記空間光変調手段で位相変調された光波の位相分布が所定の位相分布になるように、前記空間光変調手段を制御するための制御信号を出力する空間光変調制御手段と、を備え、
    前記分岐手段および前記屈曲手段は、前記反射光波と前記屈曲手段で屈曲された透過光波とが、互いに略平行になり、かつそれぞれ前記受光面の異なる箇所に入射するように配置されていることを特徴とする位相分布制御装置。
  2. 前記分岐手段は、プレート型のビームスプリッタを含み、前記屈曲手段は、2枚の平面鏡を含むことを特徴とする請求項1に記載の位相分布制御装置。
  3. 前記屈曲手段は、前記透過光波に対する角度を維持したまま、前記2枚の平面鏡をそれぞれ平行移動する設置位置可変手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の位相分布制御装置。
  4. 前記分岐手段と前記屈曲手段とは、直角プリズムと多角プリズムとを互いに貼り合せたプリズム体として一体的に構成され、
    前記プリズム体は、
    前記集光手段で集光された光波が、前記直角プリズムにおいて直角を挟む一方の面から入射して、続いて前記直角プリズムと前記多角プリズムとの貼り合わせ面で前記反射光波と前記透過光波とに分割されるとともに、
    前記反射光波が、前記直角プリズムにおいて直角を挟む他方の面を透過し、
    また、前記透過光波が、前記多角プリズムにおいて前記貼り合わせ面を除く2つの面で反射されて前記貼り合わせ面を再び透過し、続いて前記他方の面を透過するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の位相分布制御装置。
  5. 前記集光手段は、3枚の屈折レンズで構成されたフーリエ変換レンズであり、前記3枚の屈折レンズは、入射側から正レンズ、負レンズ、正レンズであることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の位相分布制御装置。
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