JP5008866B2 - プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置 - Google Patents

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本発明は、コンピュータに、移動指示操作に従って自キャラクタの移動制御を行わせてゲームを進行させるためのプログラム等に関する。
スポーツゲームは、プレーヤが実際にスポーツをプレイしているかのような疑似体験を得られることから人気が高い。例えば、サッカーゲームであれば、コントローラで指示操作することによって、ドリブルをする、パスを出す、シュートをするといった動作を選手キャラクタに行わせることができ、プレーヤ自身が実際にサッカーをしているかのような気分を味わうことができる。
近年では、ドリブル、パス、シュートといった単純な動作の指示操作だけでなく、多様な指示操作が行えるゲームが開発・製品化されてきている。例えば特許文献1の技術によれば、モーションデータの再生速度を可変したり、モーションデータを合成することで新たな動作を行うモーションデータを生成するといったことができるため、多様な動きが実現される。
特開2001−353360号公報
多様な動きが可能となった反面、操作が複雑になってきている。具体的には、業務用のゲーム装置の操作パネルや、家庭用ゲーム装置で用いられるゲームコントローラのボタン等の数に限りがあるため、ボタンそれぞれに選手キャラクタの動作を割り当てるとすると、指示操作できる種類はボタンの数に限られてしまう。そこで、多様な動きそれぞれに対する指示操作として、複数のボタンの組合せ操作が考案されている。例えば格闘アクションゲームの指示操作がそれである。
ところが、多様な動作をさせることのできるゲームだからといっても、選手キャラクタに所望の動作をさせるためには複数のボタンの組合せ操作を習得しなければならないため、結果的に初心者プレーヤ等にとっては敷居の高いゲームとなり、敬遠される要因の1つになってしまっていた。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、直感的で分かり易い指示操作でありながら、キャラクタに多様な動作をさせることのできるゲームを実現することである。
以上の課題を解決するための第1の発明は、
自キャラクタの移動指示操作を行う移動指示用操作部(例えば、図1(b)の左アナログスティック1208L)の他に、少なくとも自キャラクタの前後左右それぞれの方向への指示が可能な方向指示用操作部(例えば、図1(b)の右アナログスティック1208R)を有するコントローラ(例えば、図1(b)のゲームコントローラ1202)が接続されたコンピュータに、前記移動指示用操作部の移動指示操作に従って前記自キャラクタの移動制御を行わせてゲームを進行させるためのプログラム(例えば、図4のゲームプログラム610)であって、
キャラクタの状況(例えば、図6の状況条件663)に応じた複数の単発動作が予め定められており、
前記方向指示用操作部の方向指示操作がなされたことを検出する検出手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)、
現在の自キャラクタの状況を判定する状況判定手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)、
前記検出手段による検出に応答して、当該検出された方向指示操作に対応する方向への単発動作であって、前記状況判定手段により判定された状況に応じた単発動作を前記自キャラクタに行わせる制御を行う動作制御手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
また他の発明として、自キャラクタの移動指示操作を行う移動指示用操作部の他に、少なくとも自キャラクタの前後左右それぞれの方向への指示が可能な方向指示用操作部を備え、前記移動指示用操作部の移動指示操作に従った前記自キャラクタの移動制御を行ってゲームを進行制御するゲーム装置(例えば、図4のゲーム装置1)であって、
キャラクタの状況に応じた複数の単発動作が予め定められており、
前記方向指示用操作部の方向指示操作がなされたことを検出する検出手段と、
現在の自キャラクタの状況を判定する状況判定手段と、
前記検出手段による検出に応答して、当該検出された方向指示操作に対応する方向への単発動作であって、前記状況判定手段により判定された状況に応じた単発動作を前記自キャラクタに行わせる制御を行う動作制御手段と、
を備えたゲーム装置が考えられる。
この第1の発明等によれば、自キャラクタの移動指示操作を行う移動指示用操作部とは別の方向指示用操作部に対する方向指示操作に応じて、検出された方向指示操作に対応する方向への単発動作がなされる。したがって、プレーヤは自キャラクタの移動を移動指示用操作部で行うとともに、自キャラクタに所望の方向へ単発動作を行わせる際には、当該方向に対応する方向指示操作を方向指示操作部に入力するだけで済む。
さらには、自キャラクタに行わせる単発動作が自キャラクタの状況に応じて自動的に可変されることとなる。したがって、プレーヤは自キャラクタの状況を意識することなく、どの方向に対する方向指示操作をすれば良いかだけを判断すれば済むため、簡単な操作で済む。
また、第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
前記ゲームは自キャラクタを含む複数のキャラクタがチームに分かれ、フィールド上を自由に移動する球技ゲームであり、
前記状況判定手段が、ボールと前記自キャラクタとの関係に基づいて前記自キャラクタの状況を判定し(例えば、図4の特殊動作制御部221a)、
前記動作制御手段が、ボールと前記自キャラクタとの関係に応じて予め定められた複数種類の単発動作の中から、前記状況判定手段により判定された状況に応じた単発動作を前記自キャラクタに行わせる制御を行う(例えば、図4の特殊動作制御部221a)、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成してもよい。
この第2の発明によれば、自キャラクタの状況は、自キャラクタとボールとの関係に基づいて判定されることとなり、自キャラクタとボールとの関係に応じた単発動作を自キャラクタが行うこととなる。
また、第3の発明として、第2の発明のプログラムであって、
ボールキープキャラクタを管理する管理手段(例えば、図4の選手キャラ制御部220,ボールキープキャラクタ情報640)として前記コンピュータを機能させ、
前記状況判定手段が、前記自キャラクタがボールキープ中か否かを判定するキープ状況判定手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)を有するように前記コンピュータを機能させ、
前記動作制御手段が、前記キープ状況判定手段によりキープ中であると判定された場合、前記検出手段により検出された方向指示操作に対応する方向へのフェイント動作を前記単発動作として前記自キャラクタに行わせる制御をする(例えば、図4の特殊動作制御部221a)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
この第3の発明によれば、自キャラクタがボールキープ中という状況にあるときにプレーヤが方向指示操作を行った場合、方向指示操作に対応する方向へフェイント動作をするように自キャラクタが制御されるようになる。これにより、ボールキープ中という状況に適応する単発動作が実現される。
また、第4の発明として、第2又は第3の発明のプログラムであって、
ボールキープキャラクタから所与のパス先キャラクタへのパスを制御するパス制御手段(例えば、図4の選手キャラ制御部220)として前記コンピュータを機能させ、
前記状況判定手段が、前記自キャラクタが前記パス先キャラクタとなっているか否かを判定するパス先判定手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)を有するように前記コンピュータを機能させ、
前記動作制御手段が、前記パス先判定手段によりパス先キャラクタであると判定された場合、前記検出手段により検出された方向指示操作に対応する方向へパスされたボールを一旦繰り出してボールを受けるトラップ動作を前記単発動作として前記自キャラクタに行わせる制御をする(例えば、図4の特殊動作制御部221a)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
この第4の発明によれば、自キャラクタがパス先キャラクタとなって、パスを受けるという状況にあるときにプレーヤが方向指示操作を行った場合、方向指示操作に対応する方向へパスされたボールを一旦繰り出してボールを受けるトラップ動作をするように自キャラクタが制御されるようになる。これにより、パスを受ける状況に適応する単発動作が実現される。
また、第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記動作制御手段により動作制御される前記単発動作には、通常の単発動作(例えば、図6の「クイックフェイント(後)」)と特別な単発動作(例えば、図6の「ヒールリフト」)との2種類があり、
前記方向指示操作がなされた際に、所定の特別操作が併せてなされたか否かを判定する特別操作入力判定手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)として前記コンピュータを機能させ、
前記動作制御手段が、前記特殊操作入力判定手段により前記特殊操作がなされたと判定されなかった場合には、前記検出手段により検出された方向指示操作に対応する方向への前記通常の単発動作を行わせ、なされたと判定された場合には、当該方向への前記特別な単発動作を行わせる(例えば、図4の特殊動作制御部221a)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
この第5の発明によれば、プレーヤが方向指示操作と併せて特別操作を入力した場合、通常の単発動作ではなく特別な単発動作をするように自キャラクタの動作が制御される。したがって、プレーヤにとっては、通常の単発動作を所望する場合には方向指示操作のみを行い、特別の単発動作を所望する場合には方向指示操作と併せて特別操作を行えば済む。
また、第6の発明として、第5の発明のプログラムであって、
前記方向指示用操作部は押し込み操作が可能な所定のアナログスティック(例えば、図1(a)のゲームコントローラ1202)であり、
前記特別操作入力判定手段が、前記アナログスティックの押し込み操作を前記特別操作として判定する(例えば、図4の特殊動作制御部221a)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
この第6の発明によれば、方向指示用操作部はアナログスティックであるため、より直感的で分かり易い操作が実現される。さらにアナログスティックは押し込み操作が可能であり、その押し込み操作が特別操作とみなされるため、方向指示操作と併せての特別操作も簡単である。
また、第7の発明として、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
異なる方向指示操作の組合せに対する単発動作が予め定められており、
前記検出手段が、前記方向指示用操作部の方向指示操作が連続して異なる方向になされたことを検出する連続方向指示検出手段(例えば、図4の特殊動作制御部221a)を有するように前記コンピュータを機能させ、
前記動作制御手段が、前記連続方向指示検出手段により検出がなされた場合には、当該検出された連続方向の組合せに対応して予め定められた単発動作を前記自キャラクタに行わせる制御をする(例えば、図4の特殊動作制御部221a)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成してもよい。
この第7の発明によれば、方向指示操作の組合せによってバラエティに富んだ多様な動作を自キャラクタに行わせることができるようになる。
また第8の発明として、第1〜第7の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図1(a)の情報記憶媒体1212)を構成することとしてもよい。
本発明によれば、自キャラクタの移動指示操作を行う移動指示用操作部とは別の方向指示用操作部に対する方向指示操作に応じて、検出された方向指示操作に対応する方向への単発動作がなされる。したがって、プレーヤは自キャラクタの移動を移動指示用操作部で行うとともに、自キャラクタに所望の方向へ単発動作を行わせる際には、当該方向に対応する方向指示操作を方向指示操作部に入力するだけで済む。
さらには、自キャラクタに行わせる単発動作が自キャラクタの状況に応じて自動的に可変されることとなる。したがって、プレーヤは自キャラクタの状況を意識することなく、どの方向に対する方向指示操作をすれば良いかだけを判断すれば済むため、簡単な操作で済む。
以下、図面を参照し、本発明を適用したゲーム装置について詳細に説明する。尚、本実施形態は、本発明のゲームをサッカーゲームに適用した場合の実施形態である。
[ゲーム装置の構成]
図1(a)は、本発明を適用したゲーム装置を家庭用ゲーム機1200に適用した場合の装置構成の一例を示す図である。図1(a)に示す家庭用ゲーム機1200は、本体装置1210と、ゲームコントローラ1202とを備え、本体装置1210は、スピーカ1222を具備するディスプレイ1220に接続される。
ゲームコントローラ1202は、プレーヤがゲーム操作を入力するためのものであり、操作信号を本体装置1210に出力する。図1(b)は、ゲームコントローラ1202の平面図を示す図である。図1(b)に示すように、ゲームコントローラ1202は、方向キー1204、○ボタン1206a、×ボタン1206b、△ボタン1206c、□ボタン1206d、左右に2つ設けられた移動指示用操作部としてのアナログスティック1208L及び方向指示用操作部としてのアナログスティック1208R等を有する。
アナログスティック1208L,1208Rは、前後左右の任意の方向に傾斜可能であり、傾斜操作の方向(入力方向)や傾斜角度等に応じたアナログ的な数値を入力することができる。また、アナログスティック1208L,1208Rは、これを押し込む操作も可能である。このアナログスティック1208L,1208Rは、随時操作状態(入力方向や傾斜角度、押し込み操作)を検出し、検出した操作状態を本体装置1210に出力する。以下、一方のアナログスティック1208Lを「左アナログスティック1208L」、他方の「アナログスティック1208R」を右アナログスティック1208Rという。
図1(a)に戻る。ゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータは、本体装置1210に着脱自在なCD−ROMやDVD等の情報記憶媒体1212に格納される。或いは、ゲームプログラムやゲームデータは、本体装置1210に具備された通信装置1218を介して通信回線Nに接続し、外部装置から取得することとしてもよい。ここでいう通信回線Nとは、データ授受が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、通信方法については有線/無線を問わない。
一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカード1214やICカード1216等の情報記憶媒体が用いられる。
本体装置1210は、例えばCPU等の演算処理装置やICメモリ、情報記憶媒体1212の読取装置を具備する。そして、情報記憶媒体1212から読み出したプログラムやデータ、ゲームコントローラ1202から入力される操作信号等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。本実施形態では、ピッチ(フィールド)やボール、サッカー選手(以下、「選手キャラクタ」という。)等が配置されたゲーム空間内を仮想カメラで撮影した画像が、ゲーム画面として生成される。そして、本体装置1210は、生成した画像信号及び音信号をディスプレイ1220に出力し、生成したゲーム画面をディスプレイ1220に表示させ、ゲーム音をスピーカ1222から音出力させる。
この家庭用ゲーム機1200において、プレーヤは、ディスプレイ1220に表示されたゲーム画面を見ながらゲームコントローラ1202を操作して、サッカーゲームを楽しむ。詳細には、本実施形態は、プレーヤチームとコンピュータ制御の対戦チームとが対戦する場合の実施形態であり、プレーヤは、プレーヤチームに所属する1体の選手キャラクタ(以下、プレーヤの操作対象である選手キャラクタを「自キャラクタ」という。)を操作してサッカーゲームをプレイする。
図2は、本実施の形態におけるゲーム画面の一例を示す図であり、ゲーム画面の略中央に自キャラクタPCが表示され、自キャラクタPCを中心としたゲーム空間内の様子が表される。尚、図2では、プレーヤチームの選手キャラクタと対戦チームの選手キャラクタとを異なる表示態様で示しており、同図において、プレーヤチームは画面右から左に向けて攻撃している。
自キャラクタPCは、ゲームコントローラ1202からの操作入力に従って、移動やパス、シュート等の動作が制御される。これに対して、自キャラクタPC以外の選手キャラクタは、ノンプレーヤキャラクタNPCとされ、コンピュータによって自動制御される。
ここで、ゲーム中にプレーヤが行うゲーム操作について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、左アナログスティック1208Lには移動指示操作が割り当てられており、この移動指示操作によって、選手移動の機能が実現される(レコードL11)。すなわち、自キャラクタは、左アナログスティック1208Lの傾斜操作の方向(入力方向)に移動する。また、自キャラクタがボールをキープしているならば、当該入力方向にドリブルして移動する。
右アナログスティック1208Rには特殊動作発動操作が割り当てられており、この特殊動作発動操作によって、特殊動作発動の機能が実現される(レコードL12)。特殊動作の詳細については後述するが、特殊動作発動操作時の自キャラクタの状況に応じてその入力方向に対応する方向への特殊動作(特殊モーション)が発動されるようになっている。尚、本実施形態では、右アナログスティック1208Rの上方向が自キャラクタの前方、下方向が自キャラクタの後方、右方向が自キャラクタの進行方向に向かって右方、左方向が自キャラクタの進行方向に向かって左方と対応付けられる。
○ボタン1206aに対する操作入力によれば、自キャラクタがボールをキープしているか否かに応じた操作指示が実現される。すなわち、自キャラクタがボールをキープしている場合にはシュート指示操作が実現され、自キャラクタがシュート動作を行う(レコードL13)。一方、自キャラクタがボールをキープしていない場合にはタックル指示操作が実現され、自キャラクタがタックル動作を行う(レコードL14)。
×ボタン1206bに対する操作が入力された場合も同様に、自キャラクタがボールをキープしているか否かに応じた操作指示が実現される。すなわち、自キャラクタがボールをキープしている場合にはパス指示操作が実現され、自キャラクタがパス動作を行う(レコードL15)。一方、自キャラクタがボールをキープしていない場合にはダッシュ指示操作が実現され、自キャラクタがダッシュ動作を行う(レコードL16)。
△ボタン1206cに対する操作入力によれば、自キャラクタがボールをキープしていることを条件として、パス先指示操作が実現される(レコードL17)。このパス先指示操作である△ボタン1206cの入力回数に応じて、ボールのパス先が選択・切り替えられる。
□ボタン1206dに対する操作入力によれば、プレーヤチームが攻撃側で、且つ自キャラクタがボールをキープしていないことを条件として、パス要求指示操作が実現される(レコードL18)。このパス要求指示操作に応じて、ボールをキープしている味方の選手キャラクタから自キャラクタにボールがパスされる。
[機能構成]
図4は、本実施形態におけるゲーム装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置1は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、音出力部400と、通信部500と、記憶部600とを備えて構成されている。
操作部100は、ゲーム装置1を操作するプレーヤが各種のゲーム操作を入力するための装置であり、操作部100から入力される操作信号は処理部200に出力される。この操作部100は、例えばボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサによって実現され、図1(b)のゲームコントローラ1202がこれに該当する。
処理部200は、ゲーム装置1全体の制御、ゲーム装置1内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現されるものである。
この処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部210と、画像生成部230と、音生成部250とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して表示部300に表示出力させるとともに、適宜効果音やBGMを音出力部400に音出力させる。
ゲーム演算部210は、記憶部600から読み出したプログラムやデータ、操作部100から入力される操作信号等に基づいてサッカーゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部230や音生成部250に出力する。ゲーム処理としては、例えばゲーム空間にピッチやボール、選手キャラクタ等のオブジェクトを配置して移動制御する処理、オブジェクトの交差判定処理(ヒットチェック処理)、ライン判定の算出処理、ゲーム結果(成績)の算出処理、仮想カメラ(視点)の配置処理や視線方向及び画角の設定処理等を実行する。このゲーム演算部210は、選手キャラ制御部220を含む。
選手キャラ制御部220は、入力されたプレーヤのゲーム操作に従って自キャラクタの移動や動作(ドリブル、パス、シュート等)を制御する処理、ノンプレーヤキャラクタの移動や動作を自動制御する処理、ゲームの進行に応じてボールをキープする選手キャラクタ(ボールキープキャラクタ)を決定する処理等を実行する。
この選手キャラ制御部220において、自キャラクタの制御に係る処理を実行する機能部を自キャラ制御部221と呼ぶ。自キャラ制御部221は、自キャラクタの特殊動作を制御する特殊動作制御部221aを含む。特殊動作制御部221aは、特殊動作発動操作に応じた特殊動作を自キャラクタに行わせるための制御を行う。
画像生成部230は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部230は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を表示部300に出力する。
音生成部250は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。この音生成部250は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力する。
表示部300は、画像生成部230から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示するための装置であり、図1(a)ではディスプレイ1220がこれに該当する。プレーヤは、表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら操作部100を操作してゲームを楽しむ。
音出力部400は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力するための装置であり、図1(a)ではスピーカ1222がこれに該当する。
通信部500は、外部(例えば、対戦相手のゲーム装置1)とのデータ通信を制御する。この通信部500の機能は、例えば、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1(a)では通信装置1218がこれに該当する。
記憶部600には、処理部200にゲーム装置1を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラム及びデータが格納される。この記憶部600の機能は、例えばICメモリやハードディスク、メモリカード等により実現されるものであり、図1(a)では、情報記憶媒体1212、メモリカード1214、ICカード1216本体装置1210に具備されるICメモリ等がこれに該当する。
特に、本実施形態を実現するため、記憶部600には、処理部200を選手キャラ制御部220として機能させるための選手キャラ制御プログラム611と、自キャラ制御部221として機能させるための自キャラ制御プログラム613と、特殊動作制御部221aとして機能させるための特殊動作制御プログラム615とを含むゲームプログラム610が格納される。
データとしては、選手キャラクタ情報620と、自キャラクタ情報630と、ボールキープキャラクタ情報640と、ボールデータ650と、特殊動作一覧テーブル660と、特殊動作モーション情報670とを含む。また、図示しないが、その他のデータとして、ピッチを表示するためのオブジェクトデータ、得点や競技時間等のサッカー競技の実行に必要な各種のデータが適宜格納される。
選手キャラクタ情報620には、プレーヤチーム又は対戦チームに所属してゲームに登場する選手キャラクタに関するデータが格納される。図5は、選手キャラクタ情報620の一例を示す図である。この選手キャラクタ情報620は、選手キャラクタ毎に用意され、当該選手キャラクタの選手名が設定される選手キャラ名621、所属チーム名が格納されるチーム名622、当該選手キャラクタのポジションの情報が格納されるポジション623、現在のピッチFp上の位置座標624、現在の速度625、能力パラメータの一つである能力速度626、当該選手キャラクタを表示させるためのモデルデータやテクスチャデータが格納されるオブジェクトデータ627等を含む。オブジェクトデータ627に格納される選手キャラクタのオブジェクトは、パーツ毎に階層化されて構成されており、選手キャラクタにモーションデータに基づく様々な動作をさせることが可能となっている。
自キャラクタ情報630は、自キャラ名631と、パス要求フラグ633とを含む。
自キャラ名631は、自キャラクタを識別するための情報である。自キャラクタは、例えばプレーヤ操作によって、ゲーム開始前に指定される。自キャラ名631には、このとき指定された選手キャラクタの選手キャラ名が設定される。
パス要求フラグ633は、自キャラクタがパス要求時か否かを示すフラグ情報であって、初期値として「OFF(要求無し)」が設定される。そして、上記したように、プレーヤチームが攻撃側で、且つ自キャラクタがボールをキープしていない場合のゲーム操作であるパス要求指示操作がなされた場合に、「ON(要求有り)」が設定される。また、ゲームの進行状況に応じて適宜「OFF」にリセットされる。このパス要求フラグ633により、自キャラクタがパス先キャラクタなのかが判定される。
ボールキープキャラクタ情報640は、ボールキープキャラクタを識別するための情報であり、プレーヤチーム及び対戦チームを構成する全ての選手キャラクタの中から現時点でボールをキープしていると判定された選手キャラクタの選手キャラ名が設定される。また、何れの選手キャラクタもボールをキープしていない場合には、ボールキープキャラクタ無しを示す情報が設定される。
ボールデータ650は、ボールに関するデータであり、具体的には、ボールの現在の位置座標やモデリングデータ、マッピングデータ等が含まれている。
特殊動作一覧テーブル660は、特殊動作の発動に係る情報を記憶する。図6は、特殊動作一覧テーブル660のデータ構成例を示す図である。図6に示すように、特殊動作一覧テーブル660は、右アナログスティック1208Rに対する操作内容661と対応付けて、状況条件663と、単発動作としての特殊動作の内容(特殊動作内容)665とを定義したものである。
操作内容661には、右アナログスティック1208Rの傾斜操作、傾斜操作と特別操作としての押し込み操作とを併せた操作、方向の異なる傾斜操作を組合せた操作等が設定される。
状況条件663には、例えば「ボールキープ時」や「ボール受け時」といった自キャラクタの現在の状況が設定される。状況条件663に「ボールキープ時」が設定されている場合には、自キャラクタがボールキープキャラクタである必要がある。また、「ボール受け時」が設定されている場合には、自キャラクタがパス先キャラクタであって、且つ例えば、自キャラクタからボールまでの距離が5m以内である必要がある。このように、「ボール受け時」が設定されている場合には、自キャラクタとボールとの位置関係が所定の条件を満足するか否かに応じて現在の自キャラクタの状況が判定される。
特殊動作内容665には、対応する操作内容661の特殊動作発動操作がなされて状況条件663を満足した場合に発動される特殊動作の内容が設定される。
具体的には、状況条件663が「ボールキープ時」である特殊動作には、その特殊動作発動操作として設定された右アナログスティック1208Rの入力方向へのフェイント動作が設定される。これにより、ボールキープ中という状況に適応する特殊動作として、フェイント動作が発動される。
また、状況条件663が「ボール受け時」である特殊動作には、その特殊動作発動操作として設定された右アナログスティック1208Rの入力方向へ、パスされたボールを一旦繰り出してボールを受けるトラップ動作が設定される。これにより、パスを受ける状況に適応する特殊動作として、トラップ動作が実現される。
例えば右アナログスティック1208Rが下方向に一瞬入力された場合、自キャラクタの状況が「ボールキープ時」ならば、通常の単発動作としての「クイックフェイント(後)」が発動される(レコードL21)。
図7(a)〜(e)は、「クイックフェイント(後)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、後方へのクイックフェイント動作(ボールを跨いでフェイントする動作)を行う。
一方、右アナログスティック1208Rが下方向に一瞬入力された場合に、自キャラクタの状況が「ボール受け時」ならば「大きくトラップ(後)」が発動される(レコードL22)。
図8(a)〜(e)は、「大きくトラップ(後)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、パスされたボールを後方へ一旦繰り出してボールを受けるトラップ動作を行う。
このように、同じ特殊動作発動操作がなされた場合であっても、現在の自キャラクタの状況に応じて発動される特殊動作が自動的に可変される。したがってプレーヤは、どの方向に対する方向指示操作をすれば良いかだけを判断すれば済む。
右アナログスティック1208Rが左方向に一瞬入力された場合には、自キャラクタの状況がボールキープ時ならば「クイックフェイント(左)」が発動される(レコードL23)。
図9(a)〜(e)は、「クイックフェイント(左)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、左方へのクイックフェイント動作を行う。
右アナログスティック1208Rが右方向に一瞬入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボール受け時」ならば「大きくトラップ(右)」が発動される(レコードL24)。
図10(a)〜(e)は、「大きくトラップ(右)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、パスされたボールを右方へ一旦繰り出してトラップする動作を行う。
右アナログスティック1208Rが上方向に一瞬入力され、併せて右アナログスティック1208Rの押し込み操作が入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボールキープ時」ならば、「ヒールリフト」が発動される(レコードL25)。
図11(a)〜(e)は、「ヒールリフト」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、両足でボールを挟み、背中側から浮かして頭越しに前方へボールを出すフェイント動作を行う。
このように、右アナログスティック1208Rの傾斜操作と併せて押し込み操作が入力されたならば、その方向へボールを出す動作ではあるが、ボールを浮かせてその動作を行う特別な単発動作としての特殊動作が発動されるようになっている。
右アナログスティック1208Rが下方向に一瞬入力され、連続して上方向に一瞬入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボールキープ時」ならば、通常の単発動作としての「ラ・ボバ」が発動される(レコードL26)。
図12(a)〜(e)は、「ラ・ボバ」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、先ず左足でボールを斜め後ろに引き、即座に反対斜め前方に蹴り出すフェイント動作を行う。
このように、右アナログスティック1208Rを連続して異なる方向に傾斜操作することで一の方向に傾斜操作した場合と違う特殊動作を発動させることができる。これにより、多様な特殊動作が実現される。
右アナログスティック1208Rが上方向に一瞬入力され、連続して右方向に一瞬入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボールキープ時」ならば「マルコフェイント」が発動される(レコードL27)。
図13(a)〜(f)は、「マルコフェイント」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタは、ボールを右足で跨いだ後、軸足でボールを左前方に蹴り出す。そしてすぐさま右足の裏で逆方向に切り返すフェイント動作を行う。
右アナログスティック1208Rが上方向に一瞬入力され、併せて押し込み操作が入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボール受け時」ならば「浮かしトラップ(前)」が発動される(レコードL28)。
図14(a)〜(e)は、「浮かしトラップ(前)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタはパスされたボールを前方へトラップするが、押し込み操作されているため、ボールを浮かして前方へ一旦繰り出してトラップする動作を行う。
右アナログスティック1208Rが左方向に一瞬入力され、併せて押し込み操作が入力された場合には、自キャラクタの状況が「ボール受け時」ならば「浮かしトラップ(左)」が発動される(レコードL29)。
図15(a)〜(e)は、「浮かしトラップ(左)」を順番にコマ送りした図である。自キャラクタはパスされたボールを左方へトラップするが、押し込み操作されているため、ボールを浮かして左方へ一旦繰り出してトラップする動作を行う。
特殊動作モーション情報670は、上記した特殊動作それぞれのモーションデータを記憶する。上記した特殊動作は、この特殊動作モーション情報670に格納されているモーションデータに従って実現される。
[処理の流れ]
次に、図16を参照して、ゲーム装置1が実行する処理の流れについて説明する。尚、ここで説明する処理は、処理部200が選手キャラ制御プログラム611、自キャラ制御プログラム613、特殊動作制御プログラム615を含むゲームプログラム610を読み出して実行することにより実現される。
ゲーム処理では、先ずゲーム演算部210が、プレーヤチームの何れかの選手キャラクタを自キャラクタに設定する(ステップa10)。ここで指定された選手キャラクタの選手キャラ名が、自キャラ名631に設定される。
そして、ゲーム演算部210は、ゲーム空間内にピッチやボール、選手キャラクタ等のオブジェクトを配置してゲームステージを構築し、ゲームをスタートする(ステップa20)。
ゲームがスタートすると、ゲーム演算部210は先ず、操作部100から入力される操作信号に基づいてゲーム操作を入力する(ステップa30)。
続いて特殊動作制御部221aが、ステップa30で入力されたゲーム操作が特殊動作発動操作か否か、具体的には右アナログスティック1208Rに対して入力された操作か否かを判定する。そして、特殊動作発動操作ならば(ステップa40:YES)、特殊動作制御部221aは、特殊動作一覧テーブル660を参照してその操作内容661に対応する状況条件663を判定する(ステップa50)。現在の自キャラクタの状況と合致する状況条件663が有るならば(ステップa60:YES)、特殊動作制御部221aは、特殊動作モーション情報670を参照して対応する特殊動作内容665のモーション情報を読み出し、自キャラクタを制御して当該特殊動作を発動させる(ステップa70)。
一方、ステップa30で入力されたゲーム操作が特殊動作発動操作でないならば(ステップa40:NO)、自キャラ制御部221が、自キャラクタ(プレーヤキャラクタ)の動作を制御する(ステップa80)。すなわち、ステップa30において入力されたゲーム操作に応じて自キャラクタの動作が決定され、制御される。
続いて選手キャラ制御部220が、自キャラクタ以外のプレーヤチームのノンプレーヤキャラクタ、及び対戦チームのノンプレーヤキャラクタの自動制御を行い(ステップa90)、ゲーム演算部210が、ボールの移動制御を行う(ステップa100)。尚、このステップa90及びステップa100の制御については、公知の制御技術であるため説明は省略する。
続いて、ゲーム演算部210が、ゲーム判定処理を実行する(ステップa110)。ここで、ボールキープキャラクタの判定や、攻守の判定が行われる。
続いて画像生成部230が、ゲーム画面の画像を生成して表示部300に表示させる(ステップa120)。そして、ゲーム演算部210が、ゲーム終了判定を実行し、所定の終了条件を満たしていない場合には(ステップa130:NO)、ステップa30に戻ってゲームを継続する。終了条件を満たすならば(ステップa130:YES)、ゲームを終了する。そして、ゲーム演算部210は、ゲームの勝敗等を表示して結果表示を行い(ステップa140)、本処理を終了する。
[ハードウェア構成]
次に、図17を参照して、本実施形態におけるゲーム装置1を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図17に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。尚、この情報記憶媒体1006は、図4に示す記憶部600に相当するものである。
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図4に示す表示部300に相当する。
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図4に示す音出力部400に相当するものである。
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図4に示す操作部100に相当するものである。
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、プログラムに応じた所与の情報を他の装置と送受すること等に利用される。尚、この通信装置1024は、図4に示す通信部500に相当するものである。
そして、ゲーム処理等の上記した処理は、図4に示して説明したゲームプログラム610等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010、及び音生成IC1008は、図4に示す処理部200に相当するものであり、主にCPU1000が図4に示すゲーム演算部210に、画像生成IC1010が図4に示す画像生成部230に、音生成IC1008が図4に示す音生成部250に相当する。
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図4に示す処理部200に相当することとなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、自キャラクタの移動操作指示が割り当てられた左アナログスティック1208Lとは別の右アナログスティック1208Rに対する傾斜操作がなされた場合に、入力方向への特殊動作を発動させることができる。したがってプレーヤは、左アナログスティック1208Lで自キャラクタの移動を指示するとともに、右アナログスティック1208Rで自キャラクタの所望の方向への特殊動作を発動させることができるので、特殊動作の直感的で分かり易い操作が実現される。またこのとき、現在の自キャラクタの状況に応じて発動される特殊動作が自動的に可変されるので、プレーヤは、どの方向に対する方向指示操作をすれば良いかだけを判断すれば済む。
尚、上記した実施形態では、現在の自キャラクタの状況として、「ボールキープ時」と「ボール受け時」とを例に挙げて説明したが、以下のようにしてもよい。すなわち、特殊動作一覧テーブル660において、「ボールキープ時」における特殊動作発動動作の内容を、ドリブルの速度が速い場合と遅い場合とにさらに場合分けして設定しておくこととしてもよい。そして、自キャラクタがボールをキープしているかに加えて、ドリブルの速度が速いのか遅いのかをさらに判定し、現在の自キャラクタの状況を判定することとしてもよい。
また、「ボール受け時」かどうかを、自キャラクタからボールまでの距離が5m以内か否かによって判定することとしたが、以下のようにしてもよい。すなわち、自キャラクタからボールまでの距離が0m〜5mの範囲内なのか、5m〜10mの範囲内なのかを判定する等、自キャラクタとボールとの位置関係をさらに細かく判定することとしてもよい。そして、特殊動作一覧テーブル660において、自キャラクタからボールまでの距離に応じた特殊動作の内容を設定しておき、現在の自キャラクタの状況に応じた特殊動作を発動させることとしてもよい。
また、ゲーム装置としては、図1に示した家庭用ゲーム機1200だけでなく、業務用ゲーム機や携帯型ゲーム機、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用することができる。
図18は、本発明のゲーム装置を業務用ゲーム機1300に適用した場合の概観例を示す図である。図18に示すように、業務用ゲーム機1300は、ゲーム画像を表示するディスプレイ1302、ゲームの効果音やBGM等を音出力するスピーカ1304、ゲーム操作を入力する操作ボタン1306や左右に2つ設けられたスティック1308L,1308R等を備えて構成されている。
また、業務用ゲーム機1300には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されたシステム基板1310が内蔵されており、システム基板1310上の情報記憶媒体であるメモリ1312から読み出したプログラムやデータ、或いは操作ボタン1306やスティック1308L,1308Rから入力される操作信号等に基づいて、各種のゲーム処理を実行する。尚、ディスプレイ1302は図4に示す表示部300に相当し、スピーカ1304は図4に示す音出力部400に相当し、操作ボタン1306やスティック1308L,1308Rは図4に示す操作部100に相当するものである。
プレーヤは、スピーカ1304から出力されるゲーム音を聞きながら操作ボタン1306やスティック1308L,1308Rを操作し、ディスプレイ1302に表示されるゲーム画像を見ながらゲームを楽しむ。この場合には、例えば、一方のスティック1308Lに選手移動の機能が割り当てられ、他方のスティック1308Rに特殊動作発動の機能が割り当てられる。
また、上記した実施形態では、本発明のゲームをサッカーゲームに適用した場合について説明したが、適用可能なゲームの種類はサッカーゲームに限らず、バスケットボールやラグビー、アメリカンフットボール等のスポーツゲームにも同様に適用することができる。
ゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の装置構成の一例を示す図。 ゲーム画面の一例を示す図。 ゲーム操作について説明するための図。 ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。 選手キャラクタ情報のデータ構成例を示す図。 特殊動作一覧テーブルのデータ構成例を示す図。 「クイックフェイント(後)」を順番にコマ送りした図。 「大きくトラップ(後)」を順番にコマ送りした図。 「クイックフェイント(左)」を順番にコマ送りした図。 「大きくトラップ(右)」を順番にコマ送りした図。 「ヒールリフト」を順番にコマ送りした図。 「ラ・ボバ」を順番にコマ送りした図。 「マルコフェイント」を順番にコマ送りした図。 「浮かしトラップ(前)」を順番にコマ送りした図。 「浮かしトラップ(左)」を順番にコマ送りした図 ゲーム処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。 ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。 ゲーム装置を業務用ゲーム機に適用した場合の概観例を示す図。
符号の説明
1 ゲーム装置
100 操作部
200 処理部
210 ゲーム演算部
220 選手キャラ制御部
221 自キャラ制御部
221a 特殊動作制御部
230 画像生成部
250 音生成部
300 表示部
400 音出力部
500 通信部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
611 選手キャラ制御プログラム
613 自キャラ制御プログラム
615 特殊動作制御プログラム
620 選手キャラクタ情報
630 自キャラクタ情報
631 自キャラ名
633 パス要求フラグ
640 ボールキープキャラクタ情報
650 ボールデータ
660 特殊動作一覧テーブル
670 特殊動作モーション情報

Claims (5)

  1. コンピュータに、移動指示用操作部方向指示用操作部を有するコントローラからの操作信号に従って自キャラクタを制御してサッカーゲームを実行させるためのプログラムであって、
    ボールキープキャラクタを管理する管理手段、
    前記自キャラクタがボールキープ中か否かを判定するキープ状況判定手段、
    前記ボールキープキャラクタから所与のパス先キャラクタへのパスを制御するパス制御手段、
    前記自キャラクタが前記パス先キャラクタとなっているか否かを判定するパス先判定手段、
    前記方向指示用操作部の方向指示操作がなされた際に、当該方向指示操作に対応する方向への動作として、(1)前記キープ状況判定手段によりキープ中であると判定された場合には当該方向へのフェイント動作を、(2)前記パス先判定手段によりパス先キャラクタであると判定された場合にはパスされたボールを当該方向へ一旦繰り出すトラップ動作を、前記自キャラクタに行わせる制御を行う動作制御手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 前記コントローラは、ボタンを有しており、
    前記動作制御手段が、前記ボタンの操作を必要とせず、前記方向指示用操作部の方向指示操作のみで、前記(1)のフェイント動作及び前記(2)のトラップ動作を行わせるように前記コンピュータを機能させる、
    ための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記方向指示用操作部は押し込み操作が可能な所定のアナログスティックであり、
    前記動作制御手段が、前記方向指示操作と併せて前記アナログスティックの押し込み操作がなされた場合には、前記自キャラクタに行わせる前記(1)のフェイント動作或いは前記(2)のトラップ動作を、ボールを浮かせて行わせるように前記コンピュータを機能させる、
    ための請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 請求項1〜の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
  5. 移動指示用操作部と方向指示用操作部とを有するコントローラからの操作信号に従って自キャラクタを制御してサッカーゲームを実行するゲーム装置であって、
    ボールキープキャラクタを管理する管理手段と、
    前記自キャラクタがボールキープ中か否かを判定するキープ状況判定手段と、
    前記ボールキープキャラクタから所与のパス先キャラクタへのパスを制御するパス制御手段と、
    前記自キャラクタが前記パス先キャラクタとなっているか否かを判定するパス先判定手段と、
    前記方向指示用操作部の方向指示操作がなされた際に、当該方向指示操作に対応する方向への動作として、(1)前記キープ状況判定手段によりキープ中であると判定された場合には当該方向へのフェイント動作を、(2)前記パス先判定手段によりパス先キャラクタであると判定された場合にはパスされたボールを当該方向へ一旦繰り出すトラップ動作を、前記自キャラクタに行わせる制御を行う動作制御手段と、
    を備えたゲーム装置。
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