JP5007929B2 - 廃プラスチックの再利用の可否の判定方法 - Google Patents
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Description
上記のような熱可塑性の合成樹脂製品は一般に廃プラスチックとよばれている。廃プラスチックは、様々な物品から回収するため、様々な有害物質が付着したり、紛れ込んだりしている。
そのため廃プラスチックに含まれる有害物質などの微量成分を測定する必要がある。
プラスチック製品には使用する製品別に有害物質含有量基準が存在するため、廃プラスチックの再利用においても、これらの利用基準に適合させる必要がある。
これら様々な環境から回収された廃プラスチックから有害物質含有量基準に適合する製品に再利用する場合に、廃プラスチック全量の有害物質含有量を測定するのは、生産コストがかかるなど問題がある。
また回収された廃プラスチック全量を溶融混練して、ペレタイズして、有害物質含有量を測定するのは、生産コストがかかるなど問題がある。
本発明は、回収された廃プラスチック全量を溶融混練・ペレット化して、廃プラスチック中に含まれる有害物質を測定することなく、簡便に極めて誤差の小さな廃プラスチックに含まれる有害物質の測定を行い、その結果を利用して、熱可塑性の廃プラスチック又はこれらの粉砕品を有害物質含有量基準が存在するプラスチック製品への再利用方法を提供することを目的とする。
(1)固形異物を除去した廃プラスチック粉砕物をブレンドすることにより第一次の均質化を行なう工程;
(2)ブレンドした廃プラスチック粉砕物の一部を抜き出す工程;
(3)抜き出した廃プラスチック粉砕物を加熱溶融し、混練することにより第二次の均質化を行なう工程;
(4)溶融混練物を固形粒状物に変換する工程;
(5)固形粒状物に含まれる有害物質の混在量を測定する工程;そして、
(6)上記(5)の工程で得られた測定値を別に定めた当該有害物質の混在量の上限値と比較して、上記(1)の工程に供した廃プラスチック粉砕物のプラスチック材料としての再利用の可否を判定する工程。
上記の方法により、1ロットの粉砕した廃プラスチックを全量ペレット化して微量成分(有害物質)を分析することなく、1ロットの粉砕した廃プラスチックに含まれる微量成分の分析を簡便に行うことが出来る。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる微量成分を分析する工程(e1)、
を有することを特徴とする廃プラスチック中に含まれる微量成分の測定方法。
本発明の第二により、本発明の第一よりも精度よく、1ロットの粉砕した熱可塑性の廃プラスチックに含まれる微量成分の分析を簡便に行うことが出来る。
1)粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)は、100kg以上の粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)であり、
均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)は、均質化した粉砕廃プラスチックより1kg以上、好ましくは2kg以上の粉砕廃プラスチックを抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)であること。
2)微量成分が、カドミウム、鉛、水銀、六価クロムなどの金属成分、ポリ臭素化ビフェニール、ポリ臭素化ジフェニールエーテルなどのポリ臭化化合物であること。
廃プラスチックに含まれる有害物質含有量を分析し、分析した有害物質含有量がプラスチック製品の利用基準に適合するか判別して、適合するものを再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法である。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合するか判別する工程(f)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合する場合に、工程(b)の均質化した粉砕廃プラスチックを再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法である。
本発明の第四により、1ロットの粉砕した熱可塑性の廃プラスチックに含まれる有害物質含有量の分析を簡便に行うことが出来る。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合するか判別する工程(f)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合する場合に、工程(b)の均質化した粉砕廃プラスチックを再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法である。
本発明の第五により、発明の第四よりも精度よく、1ロットの粉砕した熱可塑性の廃プラスチックに含まれる有害物質含有量の分析を簡便に行うことが出来る。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・有害物質含有量が、プラスチック製品の利用基準に適合範囲になるように、固形粒状物に含まれる有害物質の分析値を基に、工程(b)の粉砕した廃プラスチックに有害物質含有量が既知の未使用のプラスチック及び/又は廃プラスチックを加えて、再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法である。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・有害物質含有量が、プラスチック製品の利用基準に適合範囲になるように、固形粒状物に含まれる有害物質の分析値を基に、工程(b)の粉砕した廃プラスチックに有害物質含有量が既知の未使用のプラスチック及び/又は廃プラスチックを加えて、再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法である。
1)粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)は、100kg以上の粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)であり、
均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)は、均質化した粉砕廃プラスチックより1kg以上、好ましくは2kg以上の粉砕廃プラスチックを抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)であること。
2)有害物質が、金属成分及びポリ臭化化合物より選ばれる少なくとも1種の成分であること。
3)有害物質が、カドミウム、鉛、水銀及び六価クロムから選ばれる少なくとも1種の金属成分、或いは、
ポリ臭素化ビフェニール及びポリ臭素化ジフェニールエーテルから選ばれる少なくとも1種のポリ臭化化合物であること。
4)プラスチック製品は、大型家庭用電気製品、小型家庭用電気製品、IT・電気通信機器、民生向け機器、照明器具、電動工具(大型の据付型製造業工具を除く)、玩具並びにレジャー、スポーツ器具、医療関連機器(すべての移植機器及び汚染機器を除く)、監視機器および制御機器、或いは自動販売機に使用されるプラスチック製品であること。
本発明により、簡便に廃プラスチック1ロット中に含まれる有害物質の含有量を分析でき、粉砕した熱可塑性の廃プラスチックを有害物質含有量基準が存在するプラスチック製品に容易に再利用させることができる。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる微量成分を分析する工程(e)、
を挙げることができる。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる微量成分を分析する工程(e1)、
を挙げることができる。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合するか判別する工程(f)、
・固形粒状物に含まれる有害物質の分析値が、プラスチック製品の利用基準に適合する場合に、工程(b)の均質化した粉砕廃プラスチックを再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法を挙げることができる。
・粉砕した廃プラスチックを均質化する工程(b)、
・均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)、
・得られた固形粒状物を均質化する工程(d)、
・固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる有害物質含有量を分析する工程(e)、
・有害物質含有量が、プラスチック製品の利用基準に適合範囲になるように、固形粒状物に含まれる有害物質の分析値を基に、工程(b)の粉砕した廃プラスチックに有害物質含有量が既知の未使用のプラスチック及び/又は廃プラスチックを加えて、再利用することを特徴とする熱可塑性の廃プラスチックの再利用方法などを挙げることができる。
粉砕品1kg当り、着色ペレット(好ましくは廃プラスチックの粉砕径とほぼ同じ範囲内のもの)を20粒加え、着色ペレットを含む粉砕品を混合攪拌し、異なる3箇所より1kgの粉砕品を採取し、3箇所共に粉砕品1kgに含まれる着色ペレットの数が、15〜25の範囲、好ましくは16〜24の範囲、さらに好ましくは17〜23の範囲、より好ましくは18〜22の範囲になるように混合攪拌することである。
均質化した粉砕廃プラスチックより一部を抜き出し、加熱溶融混練して固形粒状物に変換する工程(c)において、均質化した粉砕廃プラスチックより複数(好ましくは2箇所、3箇所以上)の異なる個所より抜き出すことが、分析精度が向上するために好ましい。 抜き出した試料は、試料を各々加熱溶融混練して固形粒状物に変換してもよく、試料をを一つ又は2つ以上にまとめて加熱溶融混練して固形粒状物に変換してもよく、特に抜き出した試料各々を加熱溶融混練して固形粒状物に変換することにより、分析精度が向上するために好ましい。
固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる微量成分を分析する工程(e1)において、複数(好ましくは2〜20箇所、より好ましくは3〜10箇所、特に好ましくは3〜5箇所)の異なる個所より抜き出して、これらを各々分析しても、一つ又は2つ以上にまとめて分析を行うことが出来る。
固形粒状物より一部を抜き出し、固形粒状物に含まれる微量成分を分析する工程(e1)において、複数(好ましくは2〜20箇所、より好ましくは3〜10箇所、特に好ましくは3〜5箇所)の異なる個所より抜き出して、これらを各々分析しても、一つ又は2つ以上にまとめて分析を行ってもよい。
廃プラスチックの粉砕物に含まれる微量成分の測定に利用できる熱可塑性樹脂材料及び/又は廃プラスチックの粉砕物の再利用に利用できる熱可塑性樹脂材料の例としては、オレフィン系樹脂(例、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、結晶性ポリプロピレン)、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、AES樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、変性ポリフェエレンエーテル、ポリフェエレンスルフィドなどのポリフェニルエーテル系樹脂、ポリメタクリル酸メチルのようなポリアクリル酸系樹脂、6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロン、6・12−ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリスルホンなどを挙げることができる。
廃プラスチック及び廃プラスチックの粉砕物は、使用済み製品として廃棄又は回収されたエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、自動車のバンパーなどの自動車の外装及び内装部品、建材などの熱可塑性プラスチックを好ましく用いることができる。
廃プラスチックを再利用する場合には、同じ原料、例えば樹脂の成分が同じか近似するもの、使用されていた製品が同じか近似するものを混ぜたものを用いることが、再利用しやすいために好ましい。
粉砕した熱可塑性の廃プラスチックは、使用済み製品として廃棄されたエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、パソコンなどの家電製品、自動車のバンパーなどの自動車の外装及び内装部品、建材などの使用済み廃熱可塑性プラスチックを、廃プラスチックを均質化工程に使用可能で、溶融混練機に投入可能な大きさである粉砕の直径が通常30mm以下、好ましくは1〜30mm、さらに好ましくは1〜25mm、より好ましくは1〜20mm、特に好ましくは1〜12mmとなるように粉砕した粉砕品を用いることができる。
また工程(b)の均質化での混合攪拌で、比重により分離した場合には、分離した部分を取り除いて、分離しない又は分離しにくいものにしたものを用いることが、分析精度が向上するために好ましい。
廃プラスチック及び廃プラスチックの粉砕物は、風力選別機、比重分離機、渦電流を用いた選別や磁力により選別などの金属選別機、微粒子や微粉などを除去する粒度選別機などの選別機を用いて、金属系破砕物(例えば、鉄くず、アルミニウム、銅など)、低嵩密度破砕物(例えば、スポンジ、発泡ウレタン、シール(ラベル)、切粉、スネークスキン、埃、繊維など)、微粒子や微粉などを除去したものを用いることが好ましい。
廃プラスチック及び廃プラスチックの粉砕物に含まれる微量成分としては、廃プラスチック及び/又は廃プラスチックの粉砕物の全質量に対し、5質量部以下、好ましくは1質量部以下、さらに好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.05質量部以下含まれている物が好ましい。
廃プラスチック及び廃プラスチックの粉砕物に含まれる微量成分としては、プラスチック製品を使用する場合に基準となるRoHS(ロース)指令などの有害物質含有量基準に該当する成分を含むものであり、今後新たな基準も適用できる。
有害物質は、カドミウム、鉛、水銀及び六価クロムから選ばれる少なくとも1種の金属成分、或いは、
ポリ臭素化ビフェニール及びポリ臭素化ジフェニールエーテルから選ばれる少なくとも1種のポリ臭化化合物などである。
家電製品の熱可塑性の廃プラスチック原料(粉砕品:粉砕の大きさは直径約10〜20mmの範囲)約30tをマグネット(10000ガウス)に通して金属除去を行い、ブレンドサイロを用いて均質化し、風力選別機にて異物(スポンジ、発泡ウレタン、シール(ラベル)、切粉、スネークスキン、埃、繊維)を除去し、均質化した粉砕材を得た。
均質化した粉砕材から10kg程度抜き出し、30mmφ単軸押出機にて加熱混練してペレット化した。得られたペレットを混合し均質化して、ペレット中に含まれる有害物質の分析を行った。
得られたペレットには、有害物質が基準内しか含まれていないため、再利用した。
家電製品の熱可塑性の廃プラスチック原料(ポリマー成分:ポリプロピレン)約10tを粉砕(粉砕品:粉砕の大きさは直径約10〜20mmの範囲)して均質化することなく20袋のフレコンバック(約500kg/袋)に充填した。任意の3袋のフレコンバックより分析試料(x1、y1、z1)を各々約10g抜き取った。抜き取った分析試料(x1、y1、z1)に含まれる微量成分(カドミウム、鉛、水銀、クロム、臭素)を蛍光X線を用いて測定した。結果を表1に示す。
さらに分析試料(x1、y1、z1)を抜き取った3袋のフレコンバックより分析試料(x2、y2、z2)を各々約5kg抜き取った。抜き取った分析試料は単軸押出機(混練温度:230℃)を用いて溶融混練し、ペレットを得た。得たペレットを十分混合した後、約10g抜き取り、抜き取ったペレットに含まれる微量成分(カドミウム、鉛、水銀、クロム、臭素)を蛍光X線を用いて測定した。結果を表1に示す。
分析試料(x1、y1、z1)と分析試料(x2、y2、z2)の結果を比較すると、鉛成分と臭素成分の測定結果の上限と下限の幅が大きく、この分析値を使用するのは困難と判断した。
比較例1で使用した20袋のフレコンバック(粉砕重量:約10t)をブレンドサイロに投入し、マグネット(10000ガウス)に通して金属除去を行い、風力選別機にて異物(スポンジ、発泡ウレタン、シール(ラベル)、切粉、スネークスキン、埃、繊維)を除去した後、ブレンドサイロ内で廃プラスチックの粉砕品を均質化した。
均質化した粉砕品を再度20袋のフレコンバック(約500kg/袋)に充填し、任意の3袋のフレコンバックより分析試料(x3、y3、z3)を各々約5kg抜き取った。抜き取った分析試料は単軸押出機(混練温度:230℃)を用いて溶融混練し、ペレットを得た。得たペレットを十分混合した後、約10gを抜き取り、抜き取ったペレットに含まれる微量成分(カドミウム、鉛、水銀、クロム、臭素)を蛍光X線を用いて測定した。結果を表1に示す。
微量成分である鉛と臭素の測定結果の上限と下限の幅が小さく、この3点の分析値を平均した値を微量成分の含有量として使用した。
得られた均質化した粉砕品には、有害物質が基準内しか含まれていないため、全量を家電製品用に再利用した。
Claims (6)
- 熱可塑性の廃プラスチックのプラスチック材料としての再利用の可否を判定するための下記の工程を含む方法:
(1)固形異物を除去した廃プラスチック粉砕物をブレンドすることにより第一次の均質化を行なう工程;
(2)ブレンドした廃プラスチック粉砕物の一部を抜き出す工程;
(3)抜き出した廃プラスチック粉砕物を加熱溶融し、混練することにより第二次の均質化を行なう工程;
(4)溶融混練物を固形粒状物に変換する工程;
(5)固形粒状物に含まれる有害物質の混在量を測定する工程;そして、
(6)上記(5)の工程で得られた測定値を別に定めた当該有害物質の混在量の上限値と比較して、上記(1)の工程に供した廃プラスチック粉砕物のプラスチック材料としての再利用の可否を判定する工程。 - 工程(4)と工程(5)との間に、固形粒状物を均質化する工程を含み、工程(5)の有害物質の混在量の測定が上記の均質化した固形粒状物について行なわれる請求項1に記載の方法。
- 熱可塑性の廃プラスチック粉砕物が、家庭用電気製品のプラスチック材料の粉砕物である請求項1に記載の方法。
- 熱可塑性の廃プラスチック粉砕物が、オレフィン系樹脂製品の粉砕物である請求項1に記載の方法。
- 工程(1)に供する廃プラスチック粉砕物の量が、150〜200000kgの範囲の量であり、工程(2)で抜き出す廃プラスチック粉砕物の量が0.5〜20kgの範囲の量である請求項1に記載の方法。
- 工程(1)に供する廃プラスチック粉砕物の大きさが1〜50mmの範囲にある請求項1に記載の方法。
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