JP5007878B2 - クロマトグラフィ分画段階及び結晶化を用いた植物ベースのバイオマスに由来する溶液からガラクトースを回収するための方法。 - Google Patents
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Description
ガラクトースは医薬分野及び食品技術において多くの用途を持つ。医薬分野において、ガラクトースは例えばいくつかの薬のための医薬中間体として有用である。さらに、ガラクトースはまた医療用途のための静脈用溶液における安定剤としても有用である。食品技術において、ガラクトースは例えばスポ−ツドリンクにおける有望なエネルギ−源として有用なことが見出されている。ガラクトースは細胞培養媒体における栄養素として又は発酵における誘導因子としてもまた有用である。
ガラクトースは通例牛乳のような、乳製品において見られる、ラクトース(グルコース及びガラクトースからなる二糖)を加水分解することによって得られる。最近、例えばBSE病が原因で、非乳製品及び非動物由来のガラクトース生成への関心が増大している。
オ−ス及びラフィノ−スのような、オリゴ糖の分解によって生成される粗無水(D)(+)−ガラクトースの精製のための結晶化に基づく方法を開示している。前記精製方法はメチルアルコ−ル又はエチルアルコ−ル又はその水との混合物中に粗ガラクトースを溶解すること、溶解してない不純物を除去すること、結晶化によって溶液からガラクトースを回収すること、所望によりその後に再結晶化することを含む。ガラクトース生成物の純度は報告されていない。
スを回収することが知られている。植物ベースの材料からのガラクトース含有溶液の回収のためのクロマトグラフィ法がまた最先端技術において知られている。しかしながら、ガラクトース含有溶液の回収のためのそれらのクロマトグラフィ法は一般的に他の近縁種の糖との混合物としてガラクトースを提供する。ガラクトースは該糖混合物から回収されてはいない。
002年9月17日発行)はキシロース、マンノ−ス、ガラクトース、アラビノース、グルコース、キシリト−ル、アラビト−ル、ガラクチト−ル及びマンニト−ルから選ばれる炭水化物を含む水相から該炭水化物及び少なくとも一つの他の非同一成分(糖又は糖アルコ−ル)を分離する方法を開示する。炭水化物が分離される水相は例えば軟木液、硬木液又はその加水分解物であり得る。分離は、ヒドロキシル形態以外で、陰イオン形態において強塩基性陰イオン交換樹脂を使用し行われると記載されている。分離に使用される樹脂は十分な濃度のヒドロキシイオンにより調整される。前記方法の典型的な適用において、塩化物形態の樹脂が使用される。この方法において、ガラクトースは回収されない。
上記の特許文献4はカルエルH.等によって開示されたCa2+及びPb2+(2頁、表2
、65及び66行)から選ばれる強酸性陽イオンを用いたマンノ−ス/ガラクトース分離を言及する。
カルエルH.等は非特許文献1において炭水化物分離を研究している。炭水化物分離(
ヘキソ−ス、ペント−ス及び対応するポリオ−ル)は溶離液として水を用い強酸陽イオン交換樹脂カラム上で配位子交換を使用する液体クロマトグラフィによって研究されたと説明されている。7つの陽イオン(Ca2+,Sr2+,Ba2+,Pb2+,Y3+,La3+及びPr3+)が試験された。
類を含有するキシロースに富んだ溶液から高純度キシロース画分を生成する方法を開示する。ガラクトースはこの方法において回収されない。
ロースを含有する生成物はその後Ca2+形態の樹脂上で溶離されて事実上純粋な形態でラクトースを与える。ガラクトースはこの方法において回収されない。
熱いMeOH及び8ないし10mLの水で処理される。
いもを開示する。じゃがいも材料の3.5ないし4時間の98ないし100℃での3%H2SO4を用いた加水分解物はグルコース、ガラクトース及びアラビノースを含有する濃縮物を生成したことが説明される。
酵素反応によるラフィノースの分解を開示する。ラフィノースはα−ガラクトシダーゼによってスクロース及びガラクトースに分解されることが説明される。
する。発芽したグアー種から単離されたα−ガラクトシダ−ゼによるイナゴマメ及びグア−ガムの加水分解に対する時間、pH、温度及び酵素及び基質濃度の影響が研究されそして加水分解ガムはX線回折及び分子量側定により特徴付けられた。前記ガムの酵素加水分
解はガラクトース、アラビノース及びマンノ−スを遊離させたと説明されている。しかしながら、分離のために使用された材料中にキシロースの存在はない。
SBAは強塩基性陰イオン交換樹脂を指す。
SACは強酸性陽イオン交換樹脂を指す。
DVBはジビニルベンゼンを指す。
ACNはアセトニトリルを指す。
DSは質量%として表す、カール フィッシャー(Karl Fischer) 適定によって測定された乾燥物質含有量を指す。
RDSは質量%として表す、屈折率乾燥物質含有量を指す。
SMBは擬似移動床方法を指す。
“ガラクトース分画”はクロマトグラフィ分画から得られる、ガラクトースに富んだ画分を指す。
“不純物プロフィル”は最終結晶性ガラクトース生成物における不純物及びその含有量を指す。
“非−動物由来のガラクトース”は、非−乳製品ガラクトース及び特にラクトース加水分解物に基づかないガラクトースを指す。
図1A及び1Bは実施例1及び2から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(亜硫酸塩廃液に基づき及び主にキシロース、ガラクトース及びマンノ−スを含有する溶液のSO4 2-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用したクロマトグラフィ分画)。
図2は実施例4から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(SO3 2-形態
の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用する、主にキシロース、マンノ−ス、ガラクトース、グルコース及びアラビノースを含有する溶液のクロマトグラフィ分画)。
図3は実施例5から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(HSO3 -形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用する、主にキシロース、マンノ−ス、ガラクトース及びグルコースを含有する溶液のクロマトグラフィ分画)。
図4は実施例6から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(CH3COO-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用する、主にキシロース、マンノ−ス、ガラクトース、グルコース及びアラビノースを含有する溶液のクロマトグラフィ分画)。
図5は実施例7から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(Ba2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂を使用する、主にキシロース、ガラクトース及びマンノ−スを含有する溶液のクロマトグラフィ分画)。
図6は実施例8から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(Pb2 +形態の強酸性陽イオン交換樹脂を使用する、主にキシロース、ガラクトース及びマンノ−スを含有する溶液のクロマトグラフィ分画)。
図7は実施例9から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(Ba2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂を使用した、SO4 2-形態の強酸性陰イオン交換樹脂での分離か
ら得られる亜硫酸塩廃液に基づくガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分画)。
図8は実施例12から得られる分離プロフィルのグラフによる提示である(H+形態の弱酸性陽イオン交換樹脂でのアラビアゴム加水分解物のクロマトグラフィ分画)。
前記植物ベースのバイオマスに由来する溶液に一つ以上のクロマトグラフィ分画を受けさせること、
少なくとも一つのガラクトースに富んだ画分を回収すること、
前記少なくとも一つのガラクトースに富んだ画分に結晶化を受けさせること、及び
植物ベースの結晶性ガラクトース生成物を回収することを含む。
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、例えば、SO4 2-形態,SO3 2-形態、HSO3 -形態又はCH3COO-形態にあり得る。
本発明の一つの好ましい実施態様において、前記強塩基性陰イオン交換樹脂はHSO3 -形態にある。
本発明の特に好ましい実施態様において、前記の一つ以上のクロマトグラフィ分画はHSO3 -形態の強塩基性陰イオン交換樹脂から選ばれるカラム充てん材を使用する2つの連続するクロマトグラフィ分画段階を含む。
前記強酸性陽イオン交換樹脂は一価の金属形態又は二価の金属形態にあり得る。本発明の好ましい実施態様において、前記樹脂はBa2+、Pb2+、Ca2+又はSr2+形態にある。
はその混合物のような脂肪族架橋単量体と架橋し得る。樹脂の架橋度は、典型的にはジビニルベンゼンのような架橋剤の約1から約20%であり、好ましくは、約3から約8%で
ある。前記樹脂の平均粒径は通常10ないし2000μm、好ましくは100ないし40
0μmである。
本発明の好ましい実施態様において、前記樹脂はゲル状樹脂である。
前記樹脂の製造者は例えばFinex,Dow,Bayer及びRoman&Haasである。
クロマトグラフィ分画操作において、樹脂の陽イオン/陰イオンは好ましくはその系の移動相の陽イオン/陰イオンと実質的に平衡状態にある。
クロマトグラフィ分画において使用される溶離液は好ましくは水であるが、塩及び水の溶液でさえ有用である。さらにエタノ−ルのようなアルコ−ル、及び水とエタノ−ルの混合物のような水とアルコ−ルの混合物は有用な溶離液である。
クロマトグラフィ分画の温度は典型的に20ないし90℃の範囲、好ましくは40ないし65℃にある。分画される溶液のpHは通常2ないし9の範囲にある。
クロマトグラフィ分画はバッチ方法又は擬似移動床方法(SMB方法)で行い得る。SMB方法は好ましくは遂次的な又は連続的な方法として行われる。
クロマトグラフィ分画前に、供給溶液はイオン交換処理又は炭酸塩化による軟化、希釈、濃縮例えば蒸発によるもの、pH調整及びろ過から選ばれる一つ以上の予備処理段階に付され得る。カラムに送り込む前に、供給溶液及び溶離液は上記で説明された分画温度まで加熱される(例として50ないし85℃の範囲)。
ある。
ース溶液はガラクトース種晶で種晶添加され得る。種は、使用された場合、水、エタノ−ルのようなアルコ−ル、又はその混合物である、結晶化溶媒中に懸濁される。典型的な結晶化溶媒は水である。結晶塊の冷却後、エタノ−ルのような結晶化溶媒を加える。結晶塊は次に、一時期間、好ましくは1日ないし6日、通常室温で静置され、その後結晶をろ過
する。ろ過ケーキは結晶化溶媒で洗浄される。高純度のガラクトース結晶が得られる。
結晶化は、キシロース、アラビノース、ラムノース及びマンノ−スから選ばれる少なくとも一つの糖を含む不純物プロフィルを持つ結晶性ガラクトースをまた提供する。本発明の一つの実施態様において、結晶化は、不純物プロフィルがDSに基づき0.03%以上の量で少なくとも一つの前記糖を含む結晶性ガラクトースを提供する。本発明の他の実施態様において、結晶化は、不純物プロフィルがDSに基づき0.03%以上のアラビノース及び/又はマンノ−スを含む結晶性ガラクトースを提供する。本発明のさらなる実施態様において、結晶化は、DSに基づき0.10%以上の量でキシロース、アラビノース、ラムノース及びマンノ−スから選ばれる少なくとも一つ前記糖を含む不純物プロフィルを持つ結晶性ガラクトースを提供する。
本発明の方法はキシロース、マンノ−ス及び任意でラムノースのような他の糖の部分回収もまた含み得る。他の糖の部分回収は典型的にガラクトース分離の前に行われる。
本発明の方法はさらに前記のクロマトグラフィ分画段階の間に一つ以上の結晶化段階を含み得る。前記一つ以上の結晶化段階は例えばキシロースの沈殿結晶化を含み得る。前記キシロースの沈殿結晶化は通常強塩基性陰イオン交換樹脂での前記クロマトグラフィ分画と強酸性陽イオン交換樹脂での前記クロマトグラフィ分画との間に行われる。
らのガラクトースの生成に適用される。
他の適した出発原料として例えばアラビアガム、トラガカントガム及びギャッティガム(gum ghatti)などのような浸出物ガムが述べられ得る。
本発明において有用である典型的な廃液は好ましくは酸性亜硫酸パルピングから得られる廃液である。前記廃液は亜硫酸パルピングから直接得られ得る。それはまた濃縮された亜硫酸パルピング廃液又は亜硫酸蒸煮から得られる複放出物でもあり得る。それはまた亜硫酸パルピング廃液からクロマトグラフで得られたガラクトース含有画分でもあり得る。
本発明はまたDSに基づき最大含有量0.50%のD−グルコース好ましくは最大含有量0.30%DSのD−グルコースを持つ植物ベースの結晶性D−ガラクトースに関する。
本発明はまた、DSに基づき0.10%未満、好ましくはDSに基づき0.03%未満の量でラクトースを含む不純物プロフィルを持つ結晶性非−動物由来のD−ガラクトースに関する。
さらに、本発明はDSに基づき0.50%未満の量でD−グルコース、DSに基づき0.10%未満の量でラクトース及びD−キシロース、L−アラビノース、D−マンノ−ス及びL−ラムノースから選ばれる少なくとも一つの更なる糖を含む不純物プロフィルを持つ、非−動物由来のD−ガラクトースに関する。本発明のこの側面の一つの実施態様において、不純物プロフィルはDSに基づき0.03%以上の量で、D−キシロース、L−アラビノース、D−マンノ−ス、L−ラムノース及びD−リキソ−スから選ばれる少なくとも一つの前記糖、通常DSに基づき0.03%以上の量でL−アラビノース及び/又はDSに基づき0.03%以上の量でD−マンノ−スを含む。本発明の他の実施態様において、不純物プロフィルはDSに基づき0.10%以上の量で前記糖の少なくとも一つを含む。本発明のさらなる実施態様において、不純物プロフィルはDSに基づき0.30%未満の量でD−グルコース及び0.03%未満の量でラクトースを含む。
限はDSに基づき5%まで、好ましくはDSに基づき2%まで、より好ましくはDSに基づき1%まで及びさらに好ましくはDSに基づき0.5%までになり得る。
前記糖不純物に対する下限値は請求項において定義される、すなわち、典型的にはDSに基づき0.03%である。しかしながら、例えばD−キシロースの下限はガラクトース生成物の純度度合いにもよるが、零にさえなり得る。
本発明の結晶性D−ガラクトースはさらに163ないし169℃の範囲における融点によって特徴付けられる。
上記の不純物プロフィルを持つ本発明の結晶性D−ガラクトースは好ましくは上記のクロマトグラフィ分画及び結晶化の組み合わせによって植物ベースのバイオマスから得られる。
本発明はまた医薬有効成分、例えば2−デオキシ−2−リボ−ス、L−デオキシチミジン、D−タガト−ス、フコ−ス及びカリウムD−リキソネ−トの調製のための中間体としての本発明の結晶性D−ガラクトースの使用に関する。
本発明はまた食品における食材成分として、例えば有望なエネルギ−源としてスポ−ツドリンクにおいての本発明の植物ベースの結晶性D−ガラクトースの使用に関する。
さらに、本発明は、D−ガラクトースが発酵において栄養素又は誘導因子として有用である、細胞培養媒体における成分としての本発明の植物ベースの結晶性D−ガラクトースの使用に関する。
本発明はまた本発明の結晶性D−ガラクトースを含む医薬、食品及び細胞培養媒体を包含する。
以下の実施例は決して本発明を制限せずに本発明の説明的実施態様を示している。
SO4 2-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂(SBA樹脂)を用いたガラクトース含有溶
液のクロマトグラフィ分画
ガラクトースの分離に使用した出発液はキシロース回収のために使用した亜硫酸カルシウム廃液から分離したガラクトース含有の副流である。樺の木が亜硫酸塩パルピングのための原料として使用された。
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として試験的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.225mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(FinexAs532GC,3.5%
DVB))で充てんされた。樹脂床の高さは5.3mであった。樹脂の平均粒径は0.35mmであった。樹脂は硫酸塩(SO4 2-)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び
溶離水の温度は65℃であった。カラムの流速は25L/hに調整された。供給溶液のpHは2.6であった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :23%
キシロース :40%
マンノ−ス :20%
その他 :17%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質30gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液の12.5Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の50mL試料は5分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノ
カラム)で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
表1.SO4 2-形態SBA樹脂でのクロマトグラフィ分離試験からの画分デ−タ
工業規模におけるSO4 2-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂(SBA樹脂)を用いたガ
ラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
分離に使用した出発液はキシロース回収のために使用した亜硫酸カルシウム廃液から分離したガラクトース含有の副流である。樺の木が亜硫酸パルピングのための原料として使用された。
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として試験的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。1.0mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(Finex As 510GC,4.0%
DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ5.8mであった。樹脂の平均粒径は0.27mmであった。樹脂は硫酸塩(SO4 2-)形態に再生された。カラム及び供給溶
液及び溶離水の温度は57℃であった。カラムの流速は495L/hに調整された。供給溶液のpHは2.6であった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :24%
キシロース :44%
マンノ−ス :10%
アラビノース :1.5%
その他 :20.5%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質30gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液の270Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の試料は5分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノカラム)
で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
表2.工業規模におけるSO4 2-形態のSBA樹脂を用いたクロマトグラフィ分離試験か
らの画分デ−タ
SO4 2-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂(SBA樹脂)を用いたガラクトース含有溶
液のクロマトグラフィ分離
分離に使用した出発液はキシロース回収のために使用した亜硫酸カルシウム廃液から分離したガラクトース含有の副流である。樺の木が亜硫酸パルピングのための原料として使用された。
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として工場規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。2.74mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(Fines AS 510GC,4.0%DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ6.4mであった。樹脂の平均粒径は0.27mmであった。樹脂は(SO4 2-)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び溶
離水の温度は60℃であった。カラムの流速は770L/hに調整された。供給溶液のpHは2.5ないし2.8であった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :23%
キシロース :42%
マンノ−ス :8.5%
グルコース :7%
その他 :19.5%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質39gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液の1890Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の試料は5分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノカラム)
で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
表3.SO4 2-形態のSBA樹脂を用いたクロマトグラフィ分離試験からの画分デ−タ
SO3 2-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグ
ラフィ分離
キシロース、マンノ−ス、ガラクトース、グルコース及びアラビノースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として予備的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.044mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(ZeroLite FF,7−9% DVB)で充てんされた。樹脂床の高さ
はおよそ84cmであった。樹脂の平均粒径は0.13mmであった。樹脂は亜硫酸塩(SO3 2-)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は55℃であった。カ
ラムの流速は3mL/minに調整された。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ合成混合物であった(硬木ヘミセルロ−ス加水分解物における主要糖成分の組成にほぼ相当する):
ガラクトース :10%
キシロース :60%
マンロ−ス :10%
グルコース :10%
アラビノース :10%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は100mLの溶液において乾燥物質40gに調整された。段階2:供給溶液50mLは樹脂床の頂まで送り込まれた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液は15mL試料として集められた。試料の組成はGC機器を用いてアルジト−ル酢酸塩誘導体として分析された;充てんカラム及びFID−検出を使用。
HSO3 -形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
キシロース、マンノ−ス、ガラクトース及びグルコースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として予備的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.044mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(ZeroLite IP,3−4% DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ20cmであった。樹脂の平均粒径は0.13mmであった。樹脂は亜硫酸水素塩(HSO3 -)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は50℃であった。カラムの流速は1.4ないし1.6mL/minに調整された。
供給溶液は他の糖と同様にキシロース68%、マンノ−ス8%、ガラクトース8%、グルコース8%を含有する合成混合物であった(硬木ヘミセルロ−ス加水分解物の組成にほぼ相当する)。
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は100gの溶液において乾燥物質35gに調整された。
段階2:供給溶液65mLは樹脂床の頂まで送り込まれた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液は10.5mL試料として集められた。試料の組成物はGC機器を用いてシリル化誘導体として分析された;充てんカラム及びFID−検出を使用。
CH3COO-形態の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
キシロース、マンノ−ス、ガラクトース、グルコース及びアラビノースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として予備的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.044mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(ZeroLite FF,3−5% DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ84cmであった。樹脂の平均粒径は0.13mmであった。樹脂は酢酸塩(CH3COO-)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は55℃
であった。カラムの流速は4.1mL/minに調整された。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ合成混合物であった(硬木ヘミセルロ−ス加水分解物の組成にほぼ相当する):
ガラクトース :10%
キシロース :60%
マンノ−ス :10%
グルコース :10%
アラビノース :10%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は100mLの溶液において乾燥物質38.8gに調整された。
段階2:供給溶液51.5mLは樹脂床の頂まで送り込まれた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液は20.5mL試料として集められた。試料の組成はGC機器を用いてアルジト−ル酢酸誘導体として分析された;充てんカラム及びFID−検出を使用
Ba2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として工場設備規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。2.74mの直径を有するカラムはBa2+形態にある強酸性陽イオン交換樹脂(Finex CS08 GC,4.0% DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ6.8mであった。樹脂の平均粒径は0.3mmであった。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は68ないし70℃であった。カラムの流速は0.69m/hに調整された。供給溶液のpHはおよそ3だった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :17%
キシロース :29%
マンノ−ス :22%
その他 :32%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質35gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液1890Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の試料は5分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノカラム)
で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
Pb2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として試験的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.1mの直径を有するカラムはPb2+形態にある強酸性陽イオン交換樹脂(Finex CA 16 GC,8.0%DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ1.2mであった。樹脂の平均粒径は0.35mmであった。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は65℃であった。カラムの流速は50mL/minに調整された。供給溶液のpHはおよそ2.6だった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :23%
キシロース :40%
マンノ−ス :20%
その他 :17%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質30gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液800mLは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液50mLの試料は3分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノ
カラム)で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
Ba2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
ガラクトースの分離に使用した出発液は例1に従って作られた硫酸塩−形態のSBA
分離からのガラクトース含有の副流である。ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として試験的規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。0.01mの直径を有するカラムはBa2+形態強酸性陽イオン交換樹脂(Korela V06,4% DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ1.6mであった。樹脂の平均粒径は0.25mmであった。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は65℃であった。カラムの流速は50mL/minに調整された。供給溶液のpHはおよそ2.7であった。
供給溶液(SO4 2-形態のSBA樹脂での分離から)は以下の組成を持つ(DSに基づく
):
ガラクトース :58%
キシロース :1%
マンノ−ス :18%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質25gに調整された。
段階2:600mLの予熱された溶液は樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラム
において下方に溶離された。
段階4:流出溶液の試料は5分間隔で集められた。試料の組成はHPLC(アミノカラム)
で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
Ba2+形態の強酸性陽イオン交換樹脂を用いたガラクトース含有溶液のクロマトグラフィ分離
分離に使用した出発液はキシロース回収のために使用したCa2+を基礎とした亜硫酸塩廃液から分離したガラクトース含有の副流である。樺の木が亜硫酸パルピングのための原料として使用された。
ガラクトースを含有している溶液にクロマトグラフィ分離を受けさせた。分離はバッチ方法として工場設備規模のクロマトグラフィ分離カラムにおいて行われた。2.74mの直径を有するカラムは強塩基性陰イオン交換樹脂(Finex CS 08GC,4.0%DVB)で充てんされた。樹脂床の高さはおよそ6.8mであった。樹脂の平均粒径は0.3mmであった。樹脂はバリウム(Ba2+)形態に再生された。カラム及び供給溶液及び溶離水の温度は68℃であった。カラムの流速は690L/hに調整された。供給溶液のpHは2.5ないし2.8であった。
供給溶液はDSに基づき以下の組成を持つ:
ガラクトース :47%
キシロース :3%
マンノ−ス :17%
グルコース :11%
その他 :22%
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質35gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液1740Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の試料は画分カットに基づき集められた。試料の組成はHPLC(アミノ
カラム)で分析され、そして水及びACNの混合物が溶離液として使用された。
表4.Ba2+形態のSBA樹脂を用いたクロマトグラフィ分離試験からの画分デ−タ
ガラクトースの結晶
(1)第一結晶群の結晶化
SAC(Ba2+)形態の樹脂を用いた1つのクロマトグラフィ分離及びSBA(SO
4 2-)形態の樹脂を用いた2つのクロマトグラフィ分離から得られ、35%のDS及び
純ガラクトースの屈折率乾燥固形物含有量(RDS)に基づく、DSに基づきガラクト
ース含有量53%を持つガラクトースシロップ32.0kgは72%のRDSまで蒸発に
よって濃縮され65℃の温度で10リットルの冷却晶析装置に移された。種晶添加はD
Sに基づき0.05%ガラクトース種晶を用いてガラクトースシロップにされた。
その塊は60℃の温度から20℃の温度まで冷却された。結晶ケーキは遠心分離により
種晶添加から40時間後に回収され、それによってDSに基づき92.1%のケーキ純
度が得られた。遠心分離された結果は29%の乾燥物質収率に相当した。結晶の大きさ
は200ないし300μmであった。
(2)精製結晶
第一群結晶化からのガラクトース結晶1873gが水に溶解された。18%のDSを
持つガラクトースシロップはRDSとして64%まで蒸発されそして60℃の温度で2
リットルの反応槽に移された。DSに基づき0.02%の種晶を用いてガラクトースシ
ロップに種晶添加を行った。
その塊は60℃の温度から20℃の温度まで冷却された。結晶ケーキは遠心分離によ
り種晶添加から40時間後に回収され、それによってDSに基づき99.5%を超える
ケーキ純度が得られた。遠心分離された結果は66%の乾燥物質収率に相当した。結晶
の大きさは300ないし500μmであった。結晶は12時間60℃の温度でオ−ブン
において乾燥された。結晶水含有量は0.1%と分析された。
(3)ガラクトースの生成結晶化
SAC(Ba2+)形態樹脂、SBA(SO4 2-)形態樹脂及びSAC(Ba2+)形態
樹脂を用いたクロマトグラフィ分離から得られ、30%のDS、並びにDSに基づきガ
ラクトース含有量64%を持つガラクトースシロップ5200kgは72%DSまで蒸
発されそして68℃で2000リットルの冷却晶析装置に移された。DSに基づき0.
05%のガラクトース種晶を用いて沸騰するシロップに種晶添加(68%にて、73%
のDS)を行った。
その塊は68℃の温度から28℃の温度まで冷却された。種晶添加から60時間後、
遠心分離がDSに基づき98.3%の結晶ケーキ純度を与えた。遠心分離された結果は
31%の乾燥物質収率に相当した。結晶の大きさは100ないし200μmであった。
結晶は12時間70℃の温度で回転真空乾燥機において乾燥された。結晶の含水率は0
.13%であると分析された。
H+形態の弱酸性陽イオン交換樹脂(WAC樹脂)を用いたアラビアゴム加水分解物の
クロマトグラフィ分画及びガラクトース画分からのガラクトース結晶化
分離のための供給溶液はガムアラビックシヤル(Gum Arabic Seyal)から調製されたアラビアゴム加水分解物であった。主にアラビノース、ガラクトース及びラムノースを含有する、前記加水分解物はCa(OH)2及びNaOHで中和され珪藻土
でろ過された。
供給溶液は以下の組成を持つ(RDSに基づく%)
及び溶離水の温度は60℃であった。カラムの流速は60L/hに調整された。供給溶液のpHは4であった。
クロマトグラフィの分離は以下のように行われた:
段階1:供給溶液の乾燥物質は溶液の屈折率(RI)に従い100gの溶液において乾燥物質45gに調整された。
段階2:予熱された供給溶液28Lは樹脂床の頂までポンプで汲み上げられた。
段階3:供給溶液は予熱されたイオン交換水をカラムの頂に送り込むことによってカラムにおいて下方に溶離された。
段階4:流出溶液の5mL試料は5分間隔で集められた。試料の組成物は屈折率検出器及
びNa+ SACカラムを設けたHPLC装置で分析された(水が溶離液として使用された)。
表5.H+形態WAC樹脂を用いたクロマトグラフィ分離試験からの画分デ−タ
ガラクトースはDSに基づき66%のガラクトース含有量を持つガラクトース画分から以下のように結晶化された:
上記で得られたガラクトース画分は72%のRDSまで蒸発され70℃の温度で10リットルの冷却晶析装置に移された。種晶添加(70℃,72%のRDS)がDSに基づき0.05%のガラクトース種晶で沸騰シロップになされた。
その塊は70℃の温度から20℃の温度まで冷却された。ガラクトース結晶は遠心分離により種晶添加から50時間後に分離された。ガラクトースの収率は約65%であった。
このように得られた第一結晶群の結晶は18%のDSを持つガラクトースシロップを得るために水に溶解された。シロップは63%のRDSまで蒸発され70℃の温度で2リッ
トルの反応槽に移された。種晶添加(70℃,63%のRDS)はDSに基づき0.02%の種晶で沸騰シロップにされる。
その塊は70℃の温度から20℃の温度まで冷却される。ガラクトースの結晶は遠心分離により種晶添加から40時間後に分離される。このように得られたガラクトース結晶は12時間60℃の温度でオ−ブンにおいて乾燥された。ガラクトース収率は約65%であった。
本発明の結晶性D−ガラクトース及び商業用ガラクトース試料の単糖類(糖)不純物の比較分析
本発明の結晶性D−ガラクトース試料並びに比較の商業用マンノ−ス結晶に単糖類分析を受けさせた。単糖類(D−ガラクトース並びに不純物のD−キシロース、L−アラビノース、L−ラムノース及びD−マンノ−ス)はHPLC(Dionex)、陰イオン交換カラム(PA1)及び電気化学検出器(PED)によって測定された。D−グルコースはHPLC、鉛−カラム及び屈折率検出器によって測定された。分析結果は表6に示される。
表6において、試料1,2,3及び4が本発明の結晶性D−ガラクトースを表す。試料1は実施例2(SO4 2-形態のSBA樹脂)に従いクロマトグラフィ分画によって得られ続いて実施例11(3)に従い結晶化した。試料2は実施例2(SO4 2-形態のSBA樹脂
)に従いクロマトグラフィ分画によって得られ続いて実施例11(2)に従い結晶化した。試料3及び4は実施例3及び10(SO4 2-形態のSBA樹脂での分離及びBa2+形態
のSAC樹脂での分離)に従いクロマトグラフィ分画によって得られ続いて実施例11(2)に従い同じように結晶化した。
比較のガラクトース試料はSigma及びBDHによって製造された商業用のD−ガラクトースであった。
離及びBa2+形態のSAC樹脂での分離)に従いクロマトグラフィ分画によって得られ続いて実施例11(1)に従い同じように結晶化した。その結果は表7に示される。
表6.ガラクトース結晶試料の単糖類不純物の含有量(DSに基づく%)
変わり得る。
Claims (28)
- ガラクトース含有量が少なくとも5%である、ガラクトース、キシロース、アラビノース、マンノース及びラムノースを含む植物ベースのヘミセルロース加水分解物である溶液からガラクトースを回収する方法であって、
前記溶液にキシロース、アラビノース、マンノース及びラムノースを含む糖類からガラクトースを分離するためのクロマトグラフィ分画であって、
該クロマトグラフィ分画は、
イオン形態がSO 4 2- 、SO 3 2- 及びHSO 3 - から選ばれる、強塩基性陰イオン交換樹脂から選択されるカラム充てん剤を用いた一つ以上のクロマトグラフィ分画、及び
強酸性陽イオン交換樹脂から選択されるカラム充てん剤を用いた一つ以上のクロマトグラフィ分画を、
所望の順番で含み、
RDSに基づき38乃至95%のガラクトース含有量を有する少なくとも一つのガラクトースに富んだ画分を回収すること、
前記少なくとも一つのガラクトースに富んだ画分に結晶化を受けさせること、及び
DSに基づき90%以上の純度を有する植物ベースの結晶性ガラクトース生成物を回収することを含む方法。 - 前記強塩基性陰イオン交換樹脂のクロマトグラフィ分画がHSO3 -形態の樹脂での二つの段階を含む、請求項1記載の方法。
- 前記強酸性陽イオン交換樹脂のイオン形態がBa2+、Pb2+、Ca2+及びSr2+から選ばれる、請求項1記載の方法。
- 前記クロマトグラフィ分画が35%ないし95%のガラクトース収率を提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化が結晶化溶媒として水並びに水及びアルコールの混合物から選ばれる溶媒を使用して行われる、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化溶媒がエタノール及び水の混合物である、請求項5記載の方法。
- 前記結晶化溶媒が水である、請求項6記載の方法。
- 前記結晶化がDSに基づき95%以上のガラクトース純度を持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化がDSに基づき98%以上のガラクトース純度を持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化がDSに基づき99.5%以上のガラクトース純度を持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化がDSに基づき0.50%のD−グルコース最大含有量を持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化が0.30%のD−グルコース最大含有量を持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化が、キシロース、アラビノース、ラムノース及びマンノースから選ばれる少なくとも一つの糖を含む不純物プロフィルを持つ結晶性ガラクトースを提供する、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化が、前記不純物プロフィルがDSに基づき0.03%以上の量で前記糖の少なくとも一つを含む結晶性ガラクトースを提供する、請求項13記載の方法。
- 前記結晶化が、前記不純物プロフィルがDSに基づき0.03%以上の量でアラビノースを含む結晶性ガラクトースを提供する、請求項14記載の方法。
- 前記結晶化が、前記不純物プロフィルがDSに基づき0.03%以上の量でマンノースを含む結晶性ガラクトースを提供する、請求項14記載の方法。
- 前記結晶化が、前記不純物プロフィルがDSに基づき0.10%以上の量で前記糖の少なくとも一つを含む結晶性ガラクトースを提供する、請求項13記載の方法。
- 前記方法が、前記クロマトグラフィ分画の前、後又は間で行われる膜ろ過、イオン交換、蒸発及びろ過から選ばれる一つ以上の精製段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記方法が前記クロマトグラフィ分画段階の間で結晶化をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記結晶化がキシロースの析出結晶化を含む、請求項19記載の方法。
- 前記植物ベースのヘミセルロース加水分解物が木材材料に由来する加水分解物である、請求項1記載の方法。
- 前記植物ベースのヘミセルロース加水分解物が軟木又は硬木に由来する加水分解物である、請求項21記載の方法。
- 前記植物ベースのバイオマスに由来する溶液がパルピング加工から得られる古液である、
請求項1記載の方法。 - 前記パルピング加工から得られる古液が亜硫酸パルピング廃液である、請求項23記載の方法。
- 前記亜硫酸パルピング廃液がキシロース主要部の分離後回収された亜硫酸パルピング廃液である、請求項24記載の方法。
- 前記植物ベースのヘミセルロース加水分解物がガラクトース並びにアラビノース及びマンノースから選ばれる一つ以上の糖を含む、請求項1記載の方法。
- 前記ガラクトースがD−ガラクトースである、請求項1記載の方法。
- 前記キシロースがD−キシロース、前記アラビノースがL−アラビノース、前記マンノースがD−マンノース及び前記ラムノースがL−ラムノースである、請求項16記載の方法。
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