JP5006269B2 - 光ファイバケーブルおよび光ファイバ心線取り出し工法 - Google Patents

光ファイバケーブルおよび光ファイバ心線取り出し工法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバケーブルおよび該光ファイバケーブルから光ファイバ心線を取り出す光ファイバ心線取り出し工法に関する。
従来から、例えば、ガラス光ファイバの外周に紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂等からなる被覆を有する、いわゆる光ファイバ心線を用意し、この光ファイバ心線と一対のテンションメンバと、さらに支持線とを所定位置に位置決めしながら、一括被覆を施してシースを形成した光ファイバケーブルが種々製造され、使用されている。
ところで、これらの光ファイバケーブルが架空布設された場合、経時的に原因不明の特性劣化が発生することがあった。近年になって漸くこの原因が夏季に発生するセミ、特にクマゼミの光ファイバケーブルへの産卵行動に起因することがわかってきた。具体的には、クマゼミが架空に布設された光ファイバケーブルを木の幹や枝と誤って、シースに産卵管を突き刺し、内部に産卵する行動が原因である、というものである。このシースに産卵管が差し込まれると、産卵管で光ファイバが損傷してしまうことがある。
そこで、シースによって被覆された光ファイバ心線の少なくとも一部を覆うように、シースの内部または外表面に防護テープを配置せしめた光ファイバケーブルが提案されている(特許文献1参照)。このような光ファイバケーブルを用いれば、仮にクマゼミがシースに産卵管を突き刺しても、産卵管の先が防護テープにより遮られ、内部の光ファイバ心線までは届かず、前述した危険、すなわち、光ファイバ心線の損傷の危険性を低下せしめることができる。
特開2006−313314号公報
図6(a)に示すように、光ファイバ心線11と防護テープ13との間が離れていると、防護テープ13とテンションメンバ12との間からセミの産卵管30が差し込まれ、光ファイバ心線11が損傷するおそれがある。そのため、図6(b)に示すように、光ファイバ心線11の近傍に防護テープ13を配置することが好ましい。
なお、従来の光ファイバケーブルにおいては、光ファイバケーブルから光ファイバ心線11を取り出しやすいように、シース15にノッチを設けていたが、図6に示す光ファイバケーブルでは、セミの産卵を防ぐ目的で、ノッチを省略している。このような光ファイバケーブルから光ファイバ心線11を取り出すには、図7に示すようなノッチ付与工具20で光ファイバケーブル1の本体部2を挟み、ノッチ付与工具20の刃21によりシース15にノッチ16を設ける作業が必要となる。
しかし、ノッチ付与工具20の刃21の長さは約0.42mmである一方、従来はシース15の表面から防護テープ13までの距離が約0.53mm〜0.63mmであり、防護テープ13に刃21が届かなかった。そのため、低温時には、シース15が固くなり、形成したノッチ16からシース15を破断する際に、図8に示すように、防護テープ13とシース15との境界面に沿って破断するとともに、2枚の防護テープ13の両端間でシース15の破断面17が短絡し、光ファイバ心線11を露出させることができないことがあった。
本発明の課題は、セミの産卵管による光ファイバ心線の損傷を防ぎながら、容易に光ファイバ心線を露出させることができる光ファイバケーブル、および光ファイバ心線取り出し工法を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルにおいて、前記防護テープの横弾性率が200〜550MPaであり、かつ、前記シースの表面から前記防護テープまでの距離が0.02mm〜0.4mmであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバケーブルであって、前記シースの表面から前記防護テープまでの距離が0.05mm〜0.2mmであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光ファイバケーブルであって、前記光ファイバケーブルの長さ方向と垂直な断面図において、前記光ファイバ心線と、前記防護テープの幅方向の両端との共通接線(前記防護テープと前記光ファイバ心線との間を通過する共通接線を除く)がなす角θが39度以上であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバケーブルであって、前記防護テープの幅は0.8mm〜1.62mmであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルから、前記光ファイバ心線を取り出す光ファイバ心線取り出し工法において、ノッチ付与工具により前記シース表面および前記防護テープにノッチを形成する工程と、前記ノッチから前記光ファイバケーブルを引き裂き、前記シースとともに前記防護テープを破断し、破断面から前記光ファイバ心線を露出させる工程と、を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルから、前記光ファイバ心線を取り出す光ファイバ心線取り出し工法において、ノッチ付与工具により前記シース表面にノッチを形成するとともに前記防護テープを分断する工程と、前記ノッチから前記光ファイバケーブルを引き裂き、前記シースを破断し、破断面から前記光ファイバ心線を露出させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、セミの産卵管による光ファイバ心線の損傷を防ぎながら、容易に光ファイバ心線を露出させることができる光ファイバケーブル、および光ファイバ心線取り出し工法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係るドロップケーブル1の長さ方向と垂直な断面図である。図1に示すように、ドロップケーブル1は、光ファイバ心線11と、2本のテンションメンバ12と、2枚の防護テープ13と、支持線14と、これらを一括被覆するシース15とから概略構成される。光ファイバ心線11、テンションメンバ12及び防護テープ13を被覆する部分(本体部2)はインドアケーブルと同様の形状となるように形成されており、支持線14を被覆する部分(支持線部3)との間にくびれた接続部4が形成されている。光ファイバ心線11、テンションメンバ12、防護テープ13及び支持線14は長さ方向を同方向(図1の紙面に垂直方向)としている。
支持線14はドロップケーブル1全体の重量を支持するものであり、例えば亜鉛メッキ鋼線等を用いることができる。
図2はドロップケーブル1の接続部4で破断した本体部2の長さ方向と垂直な断面図である。図2に示すように、本体部2は、断面形状が角のとれた略長方形状であり、中央に光ファイバ心線11が配置されている。光ファイバ心線11に対して本体部2の長尺方向の両方向に離間してそれぞれテンションメンバ12が配置されている。また、光ファイバ心線11に対して本体部2の短尺方向の両方向に離間してそれぞれ防護テープ13が配置されている。
テンションメンバ12は、本体部2に作用する張力を負担する。テンションメンバ12には、例えば鋼線や、繊維強化プラスチック(FRP)等を用いることができる。
シース15は、光ファイバ心線11、テンションメンバ12、防護テープ13及び支持線14を被覆するものであり、例えばノンハロゲン難燃ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
防護テープ13は本体部2の長尺方向を幅方向とし、短尺方向を厚さ方向としている。防護テープ13は、クマゼミの産卵管30が貫通しないように、横弾性率が200MPa以上であることが好ましい。また、防護テープ13がノッチ付与工具20の刃21により切断されうるように、横弾性率が550MPa以下であることが好ましい。このような防護テープ13の材料としては、例えば、6−ナイロン等の樹脂を用いることができる。防護テープ13の横弾性率は、防護テープ13を形成するベース樹脂の選択や、以下の製造方法により変化させることができる。
なお、ここで横弾性率とは、JIS K7214記載のせん断強さをせん断ひずみで除した値である。
ここで、樹脂を用いて防護テープ13の製造方法について説明する。図3は、防護テープ13を製造する製造装置の概要構成を示す模式図である。
まず、防護テープ13を形成するベース樹脂が図示しないホッパから押出機30に投入され、溶融される。溶融樹脂は押出機30内部の図示しないスクリューの回転によってヘッド21から糸状に押し出される。押し出された溶融樹脂は、水槽32で冷やされ成形され、さらに恒温槽33に入力される。
恒温槽33では、水槽32で冷やされ成形された樹脂が前段ローラR1及び後段ローラR2により引取られる。制御部Cは駆動部36を介して前段ローラR1の引取り速度V1を、駆動部37を介して後段ローラR2の引取り速度V2を調整する。恒温槽33内は制御部Cにより温度が制御され、ベース樹脂のガラス転移点より高くかつ融点より低い温度、例えば6−ナイロンであれば約200℃等に保たれる。引取り速度V2を引取り速度V1に比して大きくすることによって防護テープ13が延伸される。
前段ローラR1による引取り速度V1と後段ローラR2による引取り速度V2とを調整することによって、延伸速度が調整され、延伸される防護テープ13の横弾性率が調整される。具体的には、引取り速度差(V2−V1)を大きくして延伸速度を早くするほど、横弾性率は高くなる。
なお、恒温槽33の温度調整によっても横弾性率を調整することができ、この温度調整と引取り速度調整とによって横弾性率を調整するようにしてもよい。
横弾性率が調整された防護テープ13は、その後、水槽34によって冷やされて成形され、巻取機35によって巻き取られる。巻き取られた防護テープ13は、ドロップケーブル1の製造時に光ファイバ心線11、テンションメンバ12、支持線14とともに、シース15により一括被覆される。
シース15の表面から防護テープ13までの距離Dは、防護テープ13を確実に被覆するために、0.02mm以上であることが好ましく、かつ、ノッチ付与工具20の刃21の長さよりも短いことが好ましい。市販されているノッチ付与工具20の刃21の長さは約0.42mmであるため、Dは0.02mm〜0.4mmであることが好ましく、防護テープ13の厚さを考慮すると0.05mm〜0.2mmであることがより好ましい。
なお、従来品においては、Dは0.53mm〜0.63mmの範囲内である。
しかし、防護テープ13から光ファイバ心線11までの距離dが長くなると、防護テープ13とテンションメンバ12との隙間が大きくなるため、図6(a)に示すように、防護テープ13とテンションメンバ12との間からセミの産卵管30が差し込まれるおそれがある。
そこで、防護テープ13から光ファイバ心線11までの距離dを大きくするにつれて、防護テープ13の横幅Wを大きくすることが好ましい。図2の断面図において、光ファイバ心線11と、防護テープ13の幅方向の両端との共通接線(ただし、防護テープ13と光ファイバ心線11との間を通過する共通接線を除く)L1、L2がなす角θが、39度以上であることが好ましい。θが39度以上であれば、後述するように、クマゼミの産卵により光ファイバ心線11が損傷するおそれを市場許容レベルにまで低下させることができる。
ここで、本実施形態の本体部2から光ファイバ心線11を露出させる方法について説明する。まず、図4に示すように、ノッチ付与工具20を用いて本体部2の短尺方向の両端面の中央部(図4の上下面)に、本体部2の長さ方向に沿って、シース15の表面から防護テープ13まで届くノッチ16を形成する。
次に、ノッチ16から本体部2を引き裂く。すると、図5に示すように、シース15とともに防護テープ13が破断し、破断面17から光ファイバ心線11を露出させることができる。
なお、以上の実施形態においては、ノッチ16が防護テープ13の途中まで形成されていたが、防護テープ13を完全に分断し、さらに光ファイバ心線11側に向かうノッチ16を形成してもよい。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに詳細に説明する。
〔1〕横弾性率の検討
横弾性率の異なる防護テープでドロップケーブルを作成し、ノッチ付与工具によって防護テープを分断し、あるいは防護テープにノッチを形成することができるか否かを検討した。
防護テープはいずれも、厚さ0.2mm、幅0.8mmの断面長方形状とした。
ノッチ付与工具は図7に示すものを用いた。ノッチ付与工具の刃の長さは0.42mmであった。
シース表面から防護テープまでの距離Dは0.15mmとした。
支持線には、φ1.2mmの亜鉛メッキ鋼線を用いた。支持線部の外径はφ2.8mmとした。
テンションメンバには、φ0.5mmのアラミド−FRPを用いた。
シースには、ノンハロゲン難燃ポリオレフィンを用いた。
光ファイバ心線の直径はφ0.25mmとした。
本体部の長尺方向の寸法は3.1mm、短尺方向の寸法は2.0mmとした。
防護テープの材質としては、それぞれ〔比較例1〕6−ナイロン(28MPa)、〔実施例1〕6−ナイロン(400MPa)、〔実施例2〕6−ナイロン(530MPa)、〔比較例2〕6−ナイロン(1000MPa)、〔比較例3〕PET(2700MPa)を用いた。なお、かっこ内はそれぞれの材料の横弾性率である。防護テープの横弾性率は、ベース樹脂の選択や、製造時の延伸度により変化させた。
結果を表1に示す。
Figure 0005006269
実施例1、2及び比較例1においては、ノッチ付与工具により防護テープを分断することができた。
比較例2においては、防護テープに傷が形成されたが、防護テープを分断することはできなかった。
比較例3においては、防護テープを分断することも傷をつけることができなかった。
このように、防護テープの横弾性率を550MPa以下とすることで、ノッチ付与工具による防護テープの分断が可能となる。
〔2〕シース表面から防護テープまでの距離の検討
シース表面から防護テープまでの距離Dを変更しながらドロップケーブルを作成し、−30℃の環境下でノッチ付与工具を用いてノッチを形成し、分断することで光ファイバ心線を露出させ取り出すことができるか否かの評価を行った。
防護テープには6−ナイロン(横弾性率530MPa)の防護テープを用い、いずれも、厚さ0.2mm、幅0.8mmの断面長方形状とした。
ノッチ付与工具は図7に示すようなものを用いた。ノッチ付与工具の刃の長さは0.42mmであった。
支持線には、φ1.2mmの亜鉛メッキ鋼線を用いた。支持線部の外径はφ2.8mmとした。
テンションメンバには、φ0.5mmのアラミド−FRPを用いた。
シースには、ノンハロゲン難燃ポリオレフィンを用いた。
光ファイバ心線の直径はφ0.25mmとした。
本体部の長尺方向の寸法は3.1mm、短尺方向の寸法は2.0mmとした。
Dは、それぞれ〔実施例3〕0.02mm、〔実施例4〕0.12mm、〔実施例5〕0.20mm、〔実施例6〕0.25mm、〔実施例7〕0.40mm、〔比較例4〕0.60mmとした。
防護テープに形成されたノッチの深さ、さらに防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かって形成されたノッチの深さを測定した。また、形成されたノッチから本体部を分断したときに、光ファイバ心線が露出されなかった回数(50回中)を計測した。
結果を表2に示す。
Figure 0005006269
実施例3においては、防護テープは完全に分断された。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かって形成されたノッチの深さは、0.20mmであった。光ファイバ心線は50回中50回とも露出された。
実施例4においては、防護テープは完全に分断された。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かって形成されたノッチの深さは、0.10mmであった。光ファイバ心線は50回中50回とも露出された。
実施例5においては、防護テープは完全に分断された。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かって形成されたノッチの深さは、0.02mmであった。光ファイバ心線は50回中50回とも露出された。
実施例6においては、防護テープに形成されたノッチの深さは0.17mmであった。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かうノッチは形成されなかった。光ファイバ心線は50回中48回露出され、2回露出されなかった。
実施例7においては、防護テープに形成されたノッチの深さは0.02mmであった。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かうノッチは形成されなかった。光ファイバ心線は50回中47回露出され、3回露出されなかった。
比較例4においては、防護テープには刃が届かず、ノッチは形成されなかった。防護テープの光ファイバ心線側の表面から光ファイバ心線側に向かうノッチも形成されなかった。光ファイバ心線は50回中33回露出され、17回露出されなかった。
このように、Dを0.02mm〜0.40mmとすることで、ノッチ付与工具により防護壁にノッチを形成し、より確実に光ファイバ心線を露出させることができる。
〔3〕防護テープによるクマゼミの産卵から防御性能の検討
W、D、d及びθの値を変えてドロップケーブルを作成し、実際にクマゼミに産卵させた。
具体的には、各サンプルに対して、それぞれ30cm長に切断した2本の光ファイバケーブルをクマゼミとともに、200mm×200mm×300mmの容器内に放置し、各組毎に1日ずつ経過後、光ファイバケーブルに残されたクマゼミの産卵行動に伴う光ファイバ心線の断線の有無を測定した。
また、ノッチ付与工具は図7に示すようなものを用いた。ノッチ付与工具の刃の長さは0.42mmであった。
支持線には、φ1.2mmの亜鉛メッキ鋼線を用いた。支持線部の外径はφ2.8mmとした。
テンションメンバには、φ0.5mmのアラミド−FRPを用いた。
シースには、ノンハロゲン難燃ポリオレフィンを用いた。
光ファイバ心線の直径はφ0.25mmとした。
本体部の長尺方向の寸法は3.1mm、短尺方向の寸法は2.0mmとした。
防護テープには6−ナイロン(横弾性率530MPa)の防護テープを用い、いずれも、厚さ0.2mmの断面長方形状とした。
〔参考例1〕Wを1.62mmとし、Dを0.63mm、dを0.045mmとした。θは142度である。
〔参考例2〕Wを1.35mmとし、Dを0.63mm、dを0.045mmとした。θは134度である。
〔参考例3〕Wを0.98mmとし、Dを0.63mm、dを0.045mmとした。θは118度である。
〔参考例4〕Wを0.80mmとし、Dを0.63mm、dを0.045mmとした。θは105度である。
〔参考例5〕Wを1.62mmとし、Dを0.53mm、dを0.145mmとした。θは127度である。
〔参考例6〕Wを1.35mmとし、Dを0.53mm、dを0.145mmとした。θは117度である。
〔参考例7〕Wを0.98mmとし、Dを0.53mm、dを0.145mmとした。θは96度である。
〔参考例8〕Wを0.80mmとし、Dを0.53mm、dを0.145mmとした。θは82度である。
〔実施例8〕Wを1.62mmとし、Dを0.05mm、dを0.625mmとした。θは81度である。
〔実施例9〕Wを1.35mmとし、Dを0.05mm、dを0.625mmとした。θは70度である。
〔実施例10〕Wを0.98mmとし、Dを0.05mm、dを0.625mmとした。θは50度である。
〔実施例11〕Wを0.80mmとし、Dを0.05mm、dを0.625mmとした。θは39度である。
〔実施例12〕Wを1.62mmとし、Dを0.03mm、dを0.645mmとした。θは80度である。
〔実施例13〕Wを1.35mmとし、Dを0.03mm、dを0.645mmとした。θは68度である。
〔実施例14〕Wを0.98mmとし、Dを0.03mm、dを0.645mmとした。θは49度である。
〔比較例5〕Wを0.80mmとし、Dを0.03mm、dを0.645mmとした。θは38度である。
結果を表3に示す。なお、括弧内の値はθである。◎は光ファイバ心線の断線なし、○は光ファイバ心線の断線が5%未満、△は光ファイバ心線の断線が5%以上10%未満、×は光ファイバ心線の断線が10%以上である。光ファイバ心線の断線が10%未満であれば市場許容レベルである。
Figure 0005006269
参考例1〜7、実施例15では、光ファイバ心線の断線は見られなかった。参考例8、実施例9、10、12では光ファイバ心線の断線が5%未満であった。実施例11、13、14では、光ファイバ心線の断線が10%未満であった。比較例5では、光ファイバ心線の断線が10%以上となった。
このように、θを39度以上とすることで、クマゼミの産卵管30による光ファイバ心線の断線を低減することができる。
本発明の実施形態に係るドロップケーブル1の長さ方向と垂直な断面図である。 ドロップケーブル1の接続部4で破断した本体部2の長さ方向と垂直な断面図である。 防護テープを製造する製造装置の概要構成を示す模式図である。 ノッチ16を形成した本体部2を示す断面図である。 破断面17を形成した本体部2を示す断面図である。 (a)は従来の光ファイバケーブルを示す断面図であり、(b)は光ファイバ心線11の近傍に防護テープ13を配置した光ファイバケーブルを示す断面図である。 ノッチ付与工具20を示す断面図である。 2枚の防護テープ13の両端間でシース15の破断面17が短絡した状態を示す光ファイバケーブルの断面図である。
符号の説明
1 ドロップケーブル
2 本体部
3 支持線部
4 接続部
11 光ファイバ心線
12 テンションメンバ
13 防護テープ
14 支持線
15 シース
16 ノッチ
17 破断面

Claims (6)

  1. 並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルにおいて、
    前記防護テープの横弾性率が200〜550MPaであり、かつ、前記シースの表面から前記防護テープまでの距離が0.02mm〜0.4mmであることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記シースの表面から前記防護テープまでの距離が0.05mm〜0.2mmであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記光ファイバケーブルの長さ方向と垂直な断面図において、前記光ファイバ心線と、前記防護テープの幅方向の両端との共通接線(前記防護テープと前記光ファイバ心線との間を通過する共通接線を除く)がなす角θが39度以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記防護テープの幅は0.8mm〜1.62mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルから、前記光ファイバ心線を取り出す光ファイバ心線取り出し工法において、
    ノッチ付与工具により前記シース表面および前記防護テープにノッチを形成する工程と、
    前記ノッチから前記光ファイバケーブルを引き裂き、前記シースとともに前記防護テープを破断し、破断面から前記光ファイバ心線を露出させる工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバ心線取り出し工法。
  6. 並行する2枚の対向配置された防護テープの間に光ファイバ心線を配置し、これらをシースで一括被覆してなる光ファイバケーブルから、前記光ファイバ心線を取り出す光ファイバ心線取り出し工法において、
    ノッチ付与工具により前記シース表面にノッチを形成するとともに前記防護テープを分断する工程と、
    前記ノッチから前記光ファイバケーブルを引き裂き、前記シースを破断し、破断面から前記光ファイバ心線を露出させる工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバ心線取り出し工法。
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