JP5006067B2 - 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、RGBベイヤ配列画像からサンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法に関する。
光学像を撮像して電気的なカラー画像を取得する撮像装置は、1つの画素位置において3つの色(例えば、RGB3原色)信号を得ることができる3板撮像素子構成のものと、1つの画素位置毎に3つの色信号の内の1つの色信号しか得ることができない単板撮像素子構成のものと、に大別される。
現在市販されているデジタルカメラは、単板撮像素子構成のものが一般的である。一方、現在市販されているデジタルビデオカメラについては、3板撮像素子構成のものと、単板撮像素子構成のものと、が混在した状態にある。
撮像装置を3板撮像素子構成にすると、撮像時点で撮像画像の各画素位置において3つの色信号を得ることができるために、一般的に高画質であるが、構造が複雑となって部品点数も多くなるために高価格となる。
一方、撮像装置を単板撮像素子構成にすると、3板撮像素子構成に比して構造が簡単となる利点があるが、3種類の色信号を得るためには画素毎にR,G,Bフィルタをモザイク状(本発明の図5に示すようなベイヤ配列参照)に配置する必要があり、撮像画像の各画素位置において単一色の信号だけしか得ることができない。そこで、このようなベイヤ配列の単板撮像素子構成の撮像素子では、各画素位置において欠落している色信号を周辺の画素位置の色信号を用いて補間することにより、画素当り3つの色信号を得るようにしている。
ところで、上述したようなベイヤ配列は、2×2画素を画素配列の基本単位として、この2×2画素中の一方の対角方向にGフィルタを2画素分、他方の対角方向にRフィルタとBフィルタとを1画素ずつ、ぞれぞれ配置したものとなっている。従って、G画素のサンプリング密度は、R画素のサンプリング密度およびB画素のサンプリング密度の2倍の密度である。このような、色信号によってサンプリング密度の異なる撮像素子を用いて撮像を行うと、エッジなどの高い空間周波数を持った撮像領域においては、G信号で表現可能な高い空間周波数が、R信号とB信号とでは低周波数側に折り返してしまうことになる。従って、それぞれの色信号毎に補間処理を行うと、エッジ部およびその近傍等において、偽色(本来は存在しない色)が発生する場合があることが知られている。
こうした偽色を低減する最も簡単な手段は、ベイヤ配列のR信号またはB信号のサンプリング間隔を再現することができる空間周波数まで、レンズまたは光学ローパスフィルタの特性を落として、該空間周波数の光学像を撮像素子上に結像させることである。ただし、この手段を採用すると、再現可能な空間周波数の半分の空間周波数の撮像画像しか得ることができず、解像度の低いボケた画像となってしまうことになる。そこで、撮像素子上に結像させる光学像の解像度が、G信号のサンプリング間隔において折り返し歪みによるモワレが発生しない空間周波数特性となるように、光学系を設計するのが一般的である。
このように設計された光学系を用いて、かつ偽色低減を行う技術は、従来より種々のものが提案されている。
例えば特開平8−237672号公報には、3つの色(RとGとB)信号の補間位置を、水平方向および垂直方向ともに画素同士の中間の位置とする補間処理を施す技術が記載されている。この技術は、上記位置への補間処理を行うと、ナイキスト周波数の半分の周波数でR,G,Bの各周波数特性を近似させることができることに着目したものである。該公報に記載の技術は、このようにして偽色低減を図っているものの、ナイキスト周波数に近い周波数成分を含んだエッジ領域での偽色抑圧は十分とはいえなかった。さらに、該公報に記載の技術は、水平、垂直共に半画素位置に画素を補間するものとなっているために、この補間フィルタの周波数特性に依存した高周波成分の減衰が生じるのは避けられず、解像度が低下してしまっていた。
また、上述した特開平8−237672号公報のような各色信号の補間処理を画像内で均一の特性のフィルタで実現するのとは異なる、他の偽色低減の技術としては、画像の局所領域のG信号類似度、G信号とR信号の色信号間類似度、G信号とB信号の色信号間類似度、の内の少なくとも1つの方向依存に適応して、補間フィルタを切り替える方法が提案されている。
例えば米国特許第5,382,976号には、欠落しているG信号に対して、該G信号の画素位置の周辺の4つのG信号間の水平方向の類似度および垂直方向の類似度(本発明に係る図8〜図10を参照して説明すると、垂直類似度=|G1−G2|、および水平類似度=|G3−G4|)を算出して、より類似度が高い方向の画素のみを使用して補間を行う技術が記載されている。そして、算出された類似度に応じて、本発明に係る図8〜図10に示すようなG信号を用いた3つの線形補間方法により得られるG補間候補{(G1+G2)/2、(G3+G4)/2、(G1+G2+G3+G4)/4}の中から、1つのG補間候補を欠落しているG信号の補間値として選択するものとなっている。
ただし、この技術では、例えば特開平11−275373号公報に記載されているように、水平方向と垂直方向のG信号の類似度が同じ場合に最適な補間選択がなされることなく(G1+G2+G3+G4)/4が選択されることがあり、このときには補間誤差が発生するという課題があった。
そして、この課題を改善する技術が、上述した特開平11−275373号公報に記載されている。すなわち、該公報に記載の技術は、補間G信号を作成する画素位置のR信号またはB信号と、周辺の4つのG信号(本発明に係る図8〜図10に示すようなG1、G2、G3、G4)と、の類似度(垂直類似度=|X−G1|+|X−G2|、水平類似度=|(X−G3|+|X−G4|、(ここに、Xは、R信号またはB信号である。))に応じて、垂直補間と、水平補間と、これら2つの補間を重み付け平均した補間と、の中から1つを選択するものとなっている。この技術を用いると、無彩色のエッジ領域の偽色を効果的に低減することができる利点がある一方で、彩度が高い領域では彩度が低下する場合がある。
偽色は、無彩色のエッジ領域において、より目立って検知されるものである。無彩色領域は、R信号とG信号とB信号とがほぼ同じ値をとる領域であり、G信号に対するR信号の比、およびG信号に対するB信号の比が、ほぼ1となる領域を意味している。偽色は、これらR信号とG信号とB信号との比が、補間処理を行った結果、本来とるべき比である1と異なってしまう(離れてしまう)ことにより発生するものである。
上記特開平11−275373号公報に記載された技術は、G信号に対するR信号の比、またはG信号に対するB信号の比を、1に近付ける補間を、複数用意された補間候補の中から選択する技術であるといえるために、無彩色領域での偽色の発生は必然的に抑制される。
しかしこの技術を用いると、G信号に対するR信号の比、またはG信号に対するB信号の比が元来1とは異なる有彩色領域についても、無彩色領域と同様に、G信号に対するR信号の比、またはG信号に対するB信号の比を、1に近付ける補間が選択されてしまうために、有彩色領域では本来再現されるべき彩度が低下してしまうという課題がある。
この課題について、簡単な例を挙げて説明する。すなわち、ここでは、水平方向の色は同一であって、垂直方向には色が変化するような領域について考えるものとする。
ベイヤ配列におけるR信号を含むある1ラインについて、R信号の値が全て200、G信号の値が全て10の一定値をとるものとする。さらに、この着目ラインの上のラインに位置するG信号の値が全て5の一定値をとり、該着目ラインの下のラインに位置するG信号の値が全て45の一定値をとるものとする。なお、着目ラインの上下のラインにおけるB信号については、説明を簡単にするために考慮しない。
このような具体的な数値例に対して、上記特開平11−275373号公報に記載された技術を適用すると、垂直類似度が|200−5|+|200−45|=350、水平類似度が|200−10|+|200−10|=380となり、垂直類似度の方が水平類似度よりも高いと判定される。従って、本来は水平補間が選択されるべきであるにも関わらず、垂直補間が選択されることになってしまい、着目ラインのR信号位置において得られるG信号補間値は(5+45)/2=25となってしまう。この場合には、この着目ラインの色差R−Gは200−25=175となり、本来再現されるべき色差R−G=200−10=190に対して小さい値となるために、彩度が低下してしまうことになる。
特開平8−237672号公報 米国特許第5,382,976号 特開平11−275373号公報
上述したような従来の技術では、単板撮像素子により撮像された各画素1色のベイヤ配列画像に対して、欠落色信号を周辺の色信号に基づき補間し、各画素について複数色の色信号を備えるカラー画像を生成する際に、エッジ部分において偽色が発生したり、この偽色を低減しようとして解像度の低下が生じたり、これら偽色や解像度低下を抑制するための画素相関を利用した適応補間方法を適用するときに適応誤りによる画質劣化が生じたりすることがあった。こうして、従来の技術は、偽色の発生、解像度の低下、および彩度の低下を抑制するについては不十分なものであった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、RGBベイヤ配列画像における欠落色信号の補間を、偽色の発生および解像度の低下を十分に抑制しながら、彩度を低下させることなく行うことができる画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、第1の発明による画像処理装置は、G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する画像処理装置であって、上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出手段と、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出手段と、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択手段と、を具備したものである。
第1の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保ったカラー画像を得ることができる。
また、第2の発明による画像処理装置は、上記第1の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記色差類似度を、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)に対する同一色Xの色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、の類似度に基づいて算出するものである。
第2の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保ったカラー画像を得ることができる。
さらに、第3の発明による画像処理装置は、上記第2の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものである。
第3の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保った高解像度のカラー画像を得ることができる。
第4の発明による画像処理装置は、上記第3の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、をさらに具備したものである。
第4の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保った高解像度のカラー画像を得ることができる。
第5の発明による画像処理装置は、上記第2の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、を有して構成されたものである。
第5の発明によれば、水平エッジ、垂直エッジ、それ以外の領域について適用される補間候補が用意されるために、画像に適応した補間を選択することができるとともに、エッジの方向に依存することなく偽色を低減することができ、水平、垂直方向の解像度低下を抑制することができる。
第6の発明による画像処理装置は、上記第5の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
+G(x0,y0+1)}×α
−{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
+G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
+G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
+G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
(ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものである。
第6の発明によれば、斜め方向のエッジ領域について適用される補間候補が用意されるために、斜め方向のエッジに対しても更なる偽色の発生を低減することができ、斜め方向の解像度低下を抑制することができる。
第7の発明による画像処理装置は、上記第5の発明による画像処理装置において、上記色差候補算出手段が、X画素を周辺の同一色Xを用いて帯域制限した修正画素XLを算出する帯域制限手段を有して構成され、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて色差候補を算出する際には、該修正画素XLを用いるものである。
第7の発明によれば、R画素またはB画素に対する周波数特性を、隣接4画素によるG画素補間の周波数特性に近似するように修正した後に色差を算出するようにしたために、周波数特性の違いに起因して発生する偽色を低減することができる。
第8の発明による画像処理装置は、上記第5の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、を有して構成されたものである。
第8の発明によれば、画像平坦部において、複数のG補間候補がノイズ等により頻繁に切り替わる誤選択によって発生し得る不自然な歪み模様を、抑制することができる。
第9の発明による画像処理装置は、上記第5の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記第1の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、上下に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものである。
第9の発明によれば、急峻な垂直エッジ部において上下隣接G画素補間をより確実に選択することができるために、該エッジ境界部において誤選択された場合に生じ得る補間に伴う画像の劣化を、抑制することができる。
第10の発明による画像処理装置は、上記第5の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記第2の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、左右に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものである。
第10の発明によれば、急峻な水平エッジ部において左右隣接G画素補間をより確実に選択することができるために、該エッジ境界部において誤選択された場合に生じ得る補間に伴う画像の劣化を、抑制することができる。
第11の発明による画像処理装置は、上記第2の発明による画像処理装置において、上記類似度が、G画素欠落位置の色差候補と、該G画素欠落位置の周辺に位置する1つ以上の同一色Xかつ同一種類tの色差候補と、の差分絶対値和であり、上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものである。
第11の発明によれば、ハード化を行う際の回路規模を小さく抑制しつつ、最適な色差とG画素補間とを決定することが可能となる。
第12の発明による画像処理装置は、上記第2の発明による画像処理装置において、上記X(x0,y0)に対して周辺の同一色Xを用いて帯域制限したXL(x0,y0)を算出する帯域制限手段をさらに具備し、上記色差候補算出手段は、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出するものであり、上記最適色差選択手段は、上記類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)(ここに、1≦p≦M、1≦q≦M)を色差として選択するものである。
第12の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保ったカラー画像を得ることができる。
第13の発明による画像処理装置は、上記第12の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものである。
第13の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保った高解像度のカラー画像を得ることができる。
第14の発明による画像処理装置は、上記第13の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、をさらに具備したものである。
第14の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保った高解像度のカラー画像を得ることができる。
第15の発明による画像処理装置は、上記第12の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、を有して構成されたものである。
第15の発明によれば、水平エッジ、垂直エッジ、それ以外の領域について適用される補間候補が用意されるために、画像に適応した補間を選択することができるとともに、エッジの方向に依存することなく偽色を低減することができ、水平、垂直方向の解像度低下を抑制することができる。
第16の発明による画像処理装置は、上記第15の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
+G(x0,y0+1)}×α
−{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
+G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
+G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
+G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
(ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものである。
第16の発明によれば、斜め方向のエッジ領域について適用される補間候補が用意されるために、斜め方向のエッジに対しても更なる偽色の発生を低減することができ、斜め方向の解像度低下を抑制することができる。
第17の発明による画像処理装置は、上記第15の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、を有して構成されたものである。
第17の発明によれば、画像平坦部において、複数のG補間候補がノイズ等により頻繁に切り替わる誤選択によって発生し得る不自然な歪み模様を、抑制することができる。
第18の発明による画像処理装置は、上記第15の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記第1の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、上下に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものである。
第18の発明によれば、急峻な垂直エッジ部において上下隣接G画素補間をより確実に選択することができるために、該エッジ境界部において誤選択された場合に生じ得る補間に伴う画像の劣化を、抑制することができる。
第19の発明による画像処理装置は、上記第15の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記第2の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、左右に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものである。
第19の発明によれば、急峻な水平エッジ部において左右隣接G画素補間をより確実に選択することができるために、該エッジ境界部において誤選択された場合に生じ得る補間に伴う画像の劣化を、抑制することができる。
第20の発明による画像処理装置は、上記第12の発明による画像処理装置において、上記類似度が、G画素欠落位置の色差候補と、該G画素欠落位置の周辺に位置する1つ以上の同一色Xかつ同一種類tの色差候補と、の差分絶対値和であり、上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものである。
第20の発明によれば、ハード化を行う際の回路規模を小さく抑制しつつ、最適な色差とG画素補間とを決定することが可能となる。
第21の発明による画像処理プログラムは、G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する処理を、コンピュータに実行させるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出ステップと、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出ステップと、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択ステップと、を実行させるためのプログラムである。
第21の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保ったカラー画像を得ることができる。
第22の発明による画像処理方法は、G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成するための画像処理方法であって、上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出ステップと、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出ステップと、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択ステップと、を含む方法である。
第22の発明によれば、単板撮像素子により撮像されたベイヤ配列等の複数色信号から、欠落色信号の補間に伴って発生する偽色を抑制して本来再現されるべき彩度を保ったカラー画像を得ることができる。
第23の発明による画像処理装置は、上記第1の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、上記色差類似度を、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)と該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)に対する同一色Xの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)とに基づいた類似度と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とは異なる色X^の複数の色差候補X^(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)に基づいた類似度と、に基づき算出するものである。
第23の発明によれば、色差周辺類似度の算出領域内における任意の空間周波数の画素値変化に対して色差周辺類似度の判定エラーをより低減し、偽色の発生をさらに抑制することが可能となる。
第24の発明による画像処理装置は、上記第23の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものである。
第24の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第3の発明と同様の効果を奏することができる。
第25の発明による画像処理装置は、上記第24の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、をさらに具備したものである。
第25の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第4の発明と同様の効果を奏することができる。
第26の発明による画像処理装置は、上記第23の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、を有して構成されたものである。
第26の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第5の発明と同様の効果を奏することができる。
第27の発明による画像処理装置は、上記第26の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
+G(x0,y0+1)}×α
−{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
+G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
+G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
+G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
(ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものである。
第27の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第6の発明と同様の効果を奏することができる。
第28の発明による画像処理装置は、上記第26の発明による画像処理装置において、上記色差候補算出手段が、X画素を周辺の同一色Xを用いて帯域制限した修正画素XLを算出する帯域制限手段を有して構成され、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて色差候補を算出する際には、該修正画素XLを用いるものである。
第28の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第7の発明と同様の効果を奏することができる。
第29の発明による画像処理装置は、上記第26の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、を有して構成されたものである。
第29の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第8の発明と同様の効果を奏することができる。
第30の発明による画像処理装置は、上記第23の発明による画像処理装置において、上記類似度が、同一色Xかつ同一種類tの色差候補同士の差分絶対値の和であり、上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものである。
第30の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第11の発明とほぼ同様の効果を奏することができる。
第31の発明による画像処理装置は、上記第23の発明による画像処理装置において、上記X(x0,y0)に対して周辺の同一色Xを用いて帯域制限したXL(x0,y0)を算出する帯域制限手段をさらに具備し、上記色差候補算出手段は、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出するものであり、上記最適色差選択手段は、上記類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)(ここに、1≦p≦M、1≦q≦M)を色差として選択するものである。
第31の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第12の発明と同様の効果を奏することができる。
第32の発明による画像処理装置は、上記第31の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものである。
第32の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第13の発明と同様の効果を奏することができる。
第33の発明による画像処理装置は、上記第32の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、をさらに具備したものである。
第33の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第14の発明と同様の効果を奏することができる。
第34の発明による画像処理装置は、上記第31の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、を有して構成されたものである。
第34の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第15の発明と同様の効果を奏することができる。
第35の発明による画像処理装置は、上記第34の発明による画像処理装置において、上記補間候補算出手段が、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
+G(x0,y0+1)}×α
−{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
+G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
+G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
+G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
(ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものである。
第35の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第16の発明と同様の効果を奏することができる。
第36の発明による画像処理装置は、上記第34の発明による画像処理装置において、上記最適色差選択手段が、G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、を有して構成されたものである。
第36の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第17の発明と同様の効果を奏することができる。
第37の発明による画像処理装置は、上記第31の発明による画像処理装置において、上記類似度が、同一色Xかつ同一種類の色差候補同士の差分絶対値の和であり、上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものである。
第37の発明によれば、第23の発明に対して、さらに第20の発明とほぼ同様の効果を奏することができる。
本発明の画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法によれば、RGBベイヤ配列画像における欠落色信号の補間を、偽色の発生および解像度の低下を十分に抑制しながら、彩度を低下させることなく行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図15は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は画像処理装置の全体的な構成を示すブロック図である。
この画像処理装置は、図1に示すように、撮像部101と、G補間色差算出部102と、色差補間処理部103と、RGB算出部104と、圧縮記録部105と、を有している。
撮像部101は、図示はしないが、レンズと、IRカットフィルタと、光学ローパスフィルタと、単板撮像素子(以下では単に「撮像素子」などと省略する。)と、増幅器と、A/D変換器と、撮像素子コントローラと、を有して構成されている。ここに、レンズは、被写体の光学像を撮像素子上に結像するためのものである。IRカットフィルタは、レンズを通過する光束から赤外領域の光をカットするためのものである。光学ローパスフィルタは、レンズにより撮像素子上に結像される光学像の解像度が、G信号のサンプリング間隔において折り返し歪みによるモワレが許容レベル以上に発生しない空間周波数特性となるように帯域制限を行う光学フィルタである。撮像素子は、図5に示すようなベイヤ配列のカラーフィルタを備える単板式の撮像素子であり、例えばCCDやCMOS等により構成されている。ここに図5は、撮像部101の単板撮像素子により撮像された色信号のベイヤ配列を示す図である。増幅器は、この撮像素子から出力される信号をアナログ的に増幅するものである。A/D変換器は、この増幅器により増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。撮像素子コントローラは、撮像素子を制御しながら駆動して撮像を行わせ、撮像後にA/D変換器から出力されるデジタル信号を色成分に応じてG補間色差算出部102へ後述するように出力するものである。
このような構成において、レンズ、IRカットフィルタ、光学ローパスフィルタを介して単板撮像素子上に結像した光は、図5に示すようにベイヤ配列された色フィルタ付き画素により光電変換される。こうして光電変換された各画素の電気信号は、増幅器によって増幅され、A/D変換器によってデジタル信号に変換されて、デジタルの色信号Rs,Gs,Bsとして出力される。撮像素子コントローラは、A/D変換器から出力される色信号Rs,Gs,Bsを、RsおよびBsと、Gsと、にそれぞれ分けて、G補間色差算出部102へ出力する。さらに、撮像素子コントローラは、各色信号Rs,Gs,Bsに対するノイズ低減処理機能およびホワイトバランス処理機能等を備えており、G補間色差算出部102へ出力されるRs,Gs,Bsにはこれらの処理が施されている。
G補間色差算出部102は、入力された色信号Rs,Bsの画素位置に対応する補間G画素であるGiと、この画素位置における色差信号R−Gi,B−Giと、を算出する。そして、G補間色差算出部102は、色差信号R−Gi,B−Giについては図7に示すような2次元配列として、この2次元配列の色差信号をラスタスキャン順に色差補間処理部103へ出力する。ここに図7は、G補間色差算出部102から出力されるX−Gi信号の2次元配列を示す図である。また、G補間色差算出部102は、G信号については図6に示すような2次元配列として、この2次元配列のG信号をラスタスキャン順にRGB算出部104へ出力する。ここに図6は、G補間色差算出部102から出力されるG信号の2次元配列を示す図である。このG補間色差算出部102については、後でより詳しく説明する。
色差補間処理部103は、色差補間手段であって、図7に示すような2次元配列中において、全画素の中で欠落している色差R−G、および全画素の中で欠落している色差B−Gを、周辺の同一色に係る色差R−GiまたはB−Giを用いてそれぞれ補間し、補間して得られた全画素位置の色差R−Gと全画素位置の色差B−Gとを、RGB算出部104へそれぞれ出力する。
RGB算出部104は、RGB画素算出手段であって、色差補間処理部103から入力される2種類の色差信号R−G,B−Gと、G補間色差算出部102から入力されるG信号と、に基づいて、RGB信号を算出し、該算出したRGB信号に対してカラーマッチング処理とγ補正処理とを行ってRγ,Gγ,Bγ信号を算出し、算出したRγ,Gγ,Bγ信号を圧縮記録部105へ出力する。
圧縮記録部105は、RGB算出部104から入力されたRγ,Gγ,Bγ信号をY,U,V信号に変換し、さらに、このY,U,V信号をJPEGやMPEG等の高能率圧縮符号化処理がなされた圧縮データに変換して、この圧縮データを記録媒体に保存する。
次に、図2は、G補間色差算出部102の構成を示すブロック図である。
このG補間色差算出部102は、メモリ201と、メモリ202と、縦補間G算出部203と、横補間G算出部204と、4画素補間G算出部205と、メモリ206と、メモリ207と、メモリ208と、減算部209と、減算部210と、減算部211と、メモリ212と、メモリ213と、メモリ214と、周辺類似度算出部215と、周辺類似度算出部216と、周辺類似度算出部217と、判定部218と、色差選択部219と、補間G選択部220と、メモリ221と、を有している。
撮像部101から出力された色信号Rs、Bsはメモリ201に、色信号Gsはメモリ202に、欠落G画素位置の2次元的な補間処理を実施可能とする画素が揃うまでの遅延を得るために、所定ライン分だけ格納される。図2に示す例においては、メモリ201およびメモリ202に格納されるライン数は、少なくとも3ラインである。
ここで、欠落G画素位置にはR画素またはB画素が配置されていることになるが、これら2つの色信号をまとめてX、あるいはX画素などと記載して、以後は説明することにする。
縦補間G算出部203は、図8に示すような縦方向の近傍G画素を用いて、補間式Gv=(G1+G2)/2によりG補間候補を算出し、メモリ206へ出力して記憶させるとともに、減算部209へ出力する補間候補算出手段、第1の補間算出手段である。ここに図8は、欠落G信号位置の縦方向補間として用いる上下方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
横補間G算出部204は、図9に示すような横方向の近傍G画素を用いて、補間式Gh=(G3+G4)/2によりG補間候補を算出し、メモリ207へ出力して記憶させるとともに、減算部210へ出力する補間候補算出手段、第2の補間算出手段である。ここに図9は、欠落G信号位置の横方向補間として用いる左右方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
4画素補間G算出部205は、図10に示すような縦横4方向の近傍G画素を用いて、補間式Ga=(G1+G2+G3+G4)/4によりG補間候補を算出し、メモリ208へ出力して記憶させるとともに、減算部211へ出力する補間候補算出手段、第3の補間算出手段である。ここに図10は、欠落G信号位置の隣接4画素補間として用いる上下左右方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
減算部209は、欠落G画素と同一位置にあるX画素をメモリ201から入力し、色差信号(色差候補)X−Gvを算出して、メモリ212へ出力し記憶させる色差候補算出手段である。
減算部210は、欠落G画素と同一位置にあるX画素をメモリ201から入力し、色差信号(色差候補)X−Ghを算出して、メモリ213へ出力し記憶させる色差候補算出手段である。
減算部211は、欠落G画素と同一位置にあるX画素をメモリ201から入力し、色差信号(色差候補)X−Gaを算出して、メモリ214へ出力し記憶させる色差候補算出手段である。
なお、メモリ212,213,214に格納される色差信号は、後で周辺類似度算出部215,216,217により周辺類似度を算出する際に用いられる。そして、周辺類似度算出部215,216,217は、図11〜図13に示すような同種色差信号(すなわち、色差候補を算出する際に用いるG補間候補Gv,Gh,Gaの種類が同一であって、かつ同一色Xの色差信号。従って、例えばR−GvとB−Gvとは、同種色差信号ではない。)が3行3列分含まれる近傍領域における、色差信号の類似度を算出するようになっている。従って、メモリ212,213,214、さらにメモリ206,207,208は、周辺類似度算出部215,216,217が類似度の算出を実施可能な遅延を得るために、それぞれ、少なくとも5ライン分のデータを格納することができるものとなっている。
こうして、メモリ212,213,214に色差の周辺類似度算出処理を実行可能なだけの色差信号が格納された時点で、メモリ212,213,214から色差信号X−Gv,X−Gh,X−Gaが周辺類似度算出部215,216,217へそれぞれ出力される。
周辺類似度算出部215は、最適色差選択手段、選択手段であって、G画素位置(k,l)における色差周辺類似度Sv(k,l)を次のように算出する。
すなわち、周辺類似度算出部215は、まず図11に示すように、中央の色差信号(X−Gv)k,l(ここに、「(X−Gv)k,l」は、「X(k,l)−Gv(k,l)」を省略して記載したものである。以下同様。)と、その周辺位置の8つの色差信号(X−Gv)k-2,l-2、(X−Gv)k,l-2、(X−Gv)k+2,l-2、(X−Gv)k-2,l、(X−Gv)k+2,l、(X−Gv)k-2,l+2、(X−Gv)k,l+2、(X−Gv)k+2,l+2と、を用いて、第1の色差周辺類似度候補Sv1(k,l)を次のように算出する。ここに図11は、縦方向補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
Sv1(k,l)=|(X−Gv)k-2,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k-2,l−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k-2,l+2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k,l+2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l+2−(X−Gv)k,l|
さらに、周辺類似度算出部215は、図11において太線で囲んだ部分における、中央の色差信号(X−Gv)k,lと、その周辺位置の2つの色差信号(X−Gv)k,l-2、(X−Gv)k,l+2と、を用いて差分絶対値和を算出し、他の色差信号を用いて他の差分絶対値和を算出し、さらにこれらの差分絶対値和に以下に示すように重み付けを行って、第2の色差周辺類似度候補Sv2(k,l)を算出する。
Sv2(k,l)={|(X−Gv)k,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k,l+2−(X−Gv)k,l|}×P
+{|(X−Gv)k-2,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k-2,l−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k-2,l+2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k+2,l+2−(X−Gv)k,l|}×Q
ここに、PとQとは、2P+6Q=8を満たし、かつ、4≧P>1、1>Q≧0となる任意定数である。
そして、周辺類似度算出部215は、上述したように算出された第1の色差周辺類似度候補Sv1(k,l)と第2の色差周辺類似度候補Sv2(k,l)とを比較して、値が大きくない方(同値でない場合には、値が小さい方)、つまり類似度が低くない方(同一類似度でない場合には、類似度が高い方)を、色差周辺類似度Sv(k,l)として採用する。
このように、2つの色差周辺類似度候補Sv1(k,l)、Sv2(k,l)の内の、値が大きくない方を色差周辺類似度Sv(k,l)とすることにより、急峻な縦エッジ境界部と緩やかに変化する縦エッジ境界との両方に対応することができ、判定エラーを低減することが可能となる。
同様にして、周辺類似度算出部216は、最適色差選択手段、選択手段であって、欠落G画素位置(k,l)における色差周辺類似度Sh(k,l)を次のように算出する。
すなわち、周辺類似度算出部216は、まず図12に示すように、中央の色差信号(X−Gh)k,lと、その周辺位置の8つの色差信号(X−Gh)k-2,l-2、(X−Gh)k,l-2、(X−Gh)k+2,l-2、(X−Gh)k-2,l、(X−Gh)k+2,l、(X−Gh)k-2,l+2、(X−Gh)k,l+2、(X−Gh)k+2,l+2と、を用いて、第1の色差周辺類似度候補Sh1(k,l)を次のように算出する。ここに図12は、横方向補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
Sh1(k,l)=|(X−Gh)k-2,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k-2,l−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k-2,l+2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k,l+2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l+2−(X−Gh)k,l|
さらに、周辺類似度算出部216は、図12において太線で囲んだ部分における、中央の色差信号(X−Gh)k,lと、その周辺位置の2つの色差信号(X−Gh)k-2,l、(X−Gh)k+2,lと、を用いて差分絶対値和を算出し、他の色差信号を用いて他の差分絶対値和を算出し、さらにこれらの差分絶対値和に以下に示すように重み付けを行って、第2の色差周辺類似度候補Sh2(k,l)を算出する。
Sh2(k,l)={|(X−Gh)k-2,l−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l−(X−Gh)k,l|}×P
+{|(X−Gh)k-2,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l-2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k-2,l+2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k,l+2−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l+2−(X−Gh)k,l|}×Q
ここに、PとQとは、2P+6Q=8を満たし、かつ、4≧P>1、1>Q≧0となる任意定数である。
そして、周辺類似度算出部216は、上述したように算出された第1の色差周辺類似度候補Sh1(k,l)と第2の色差周辺類似度候補Sh2(k,l)とを比較して、値が大きくない方(同値でない場合には、値が小さい方)、つまり類似度が低くない方(同一類似度でない場合には、類似度が高い方)を、色差周辺類似度Sh(k,l)として採用する。
このように、2つの色差周辺類似度候補Sh1(k,l)、Sh2(k,l)の内の、値が大きくない方を色差周辺類似度Sh(k,l)とすることにより、急峻な横エッジ境界部と緩やかに変化する横エッジ境界との両方に対応することができ、判定エラーを低減することが可能となる。
また、周辺類似度算出部217は、最適色差選択手段であって、欠落G画素位置(k,l)における色差周辺類似度Sa(k,l)を次のように算出する。
すなわち、周辺類似度算出部217は、図13に示すように、中央の色差信号(X−Ga)k,lと、その周辺位置の8つの色差信号(X−Ga)k-2,l-2、(X−Ga)k,l-2、(X−Ga)k+2,l-2、(X−Ga)k-2,l、(X−Ga)k+2,l、(X−Ga)k-2,l+2、(X−Ga)k,l+2、(X−Ga)k+2,l+2と、を用いて、以下に示すように差分絶対値和を算出することにより、色差周辺類似度Sa(k,l)を算出する。ここに図13は、欠落G信号位置の隣接4画素補間に基づき算出した色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図である。
Sa(k,l)=|(X−Ga)k-2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l+2−(X−Ga)k,l|
このようにして周辺類似度算出部215,216,217により各算出された色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)は、最適色差選択手段たる判定部218に入力される。なお、ここでは色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)を注目色差と周辺色差との差分絶対値和として定義したが、この定義に代えて、差分2乗和として定義するようにしても良い。
判定部218は、これら3つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)の値を比較して、最小となる色差周辺類似度を与えるG補間方法を1つ選択し、選択した補間方法に対応する選択信号を、色差選択部219と補間G選択部220とへそれぞれ出力する。なお、最小となる色差周辺類似度が複数存在する場合には、判定部218は、例えばSa(k,l)、Sh(k,l)、Sv(k,l)の順番で優先順位の高さを決めて、この優先順位に沿ってG補間方法を1つ選択するようになっている。
色差選択部219は、最適色差選択手段、選択手段であって、判定部218から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)の色差候補、すなわち、メモリ212に記憶されている色差候補(X−Gv)k,l、メモリ213に記憶されている色差候補(X−Gh)k,l、メモリ214に記憶されている色差候補(X−Ga)k,lの何れかを選択して入力し、色差補間処理部103へ色差として出力する。より具体的には、色差選択部219は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合には(X−Gv)k,lを、Sh(k,l)が最小である場合には(X−Gh)k,lを、Sa(k,l)が最小である場合には(X−Ga)k,lを、色差補間処理部103へ出力するようになっている。なお、色差信号は、図7に示したような2次元配列における左上から右下へのラスタスキャン順で、色差補間処理部103へ出力される。
また、補間G選択部220は、最適色差選択手段、G補間値出力手段であって、判定部218から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)のG補間候補、すなわち、メモリ206に記憶されているG補間候補Gv(k,l)、メモリ207に記憶されているG補間候補Gh(k,l)、メモリ208に記憶されているG補間候補Ga(k,l)の何れかを選択して入力し、RGB算出部104へ出力する。より具体的には、補間G選択部220は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合にはGv(k,l)を、色差周辺類似度Sh(k,l)が最小である場合にはGh(k,l)を、色差周辺類似度Sa(k,l)が最小である場合にはGa(k,l)を、RGB算出部104へ出力するようになっている。
また、メモリ221は、撮像画素として得られるGs画素のデータを一時的に記憶するためのものである。G補間色差算出部102は、図6に示すような欠落のない2次元配列のG信号を、左上から右下へのラスタスキャン順でRGB算出部104へ出力するようになっている。従って、ラスタスキャン順で読み出されるタイミングがくるまで、メモリ221はGs画素のデータを記憶し、該タイミングになったところでGs画素のデータをRGB算出部104へ出力するようになっている。
次に、図3は、色差補間処理部103の構成を示すブロック図である。
色差補間処理部103は、色差選別部301と、メモリ302と、メモリ303と、補間処理部304と、補間処理部305と、を有している。
G補間色差算出部102からの色差信号X−Giは、色差補間処理部103の色差選別部301に入力されるようになっている。色差選別部301は、色差信号X−Giが入力されると、該色差信号X−GiがR−Giである場合にはメモリ302へ、色差信号X−GiがB−Giである場合にはメモリ303へ、それぞれ分けて出力する。
メモリ302は、色差選別部301から色差信号R−Giが入力されると、それを記憶する。このとき、メモリ302は、色差信号R−Giの欠落画素部分を補間処理するために必要なライン数分を記憶することができるようなメモリ容量のものとなっている。
同様に、メモリ303は、色差選別部301から色差信号B−Giが入力されると、それを記憶する。このとき、メモリ303は、色差信号B−Giの欠落画素部分を補間処理するために必要なライン数分を記憶することができるようなメモリ容量のものとなっている。
こうして、補間処理が開始可能となった時点で、メモリ302,303から、補間処理に必要な画素データが、補間処理部304,305へそれぞれ出力される。
補間処理部304は、例えば次に示すような線形補間式を用いることにより色差信号R−Gの補間を行い、全ての画素位置における色差信号R−Gを生成して、RGB算出部104へ出力する。
Figure 0005006067
ここに、Noは、上述した3×3行列内における非欠落画素R−Giの数である。
同様に、補間処理部305は、例えば次に示すような線形補間式を用いることにより色差信号B−Gの補間を行い、全ての画素位置における色差信号B−Gを生成して、RGB算出部104へ出力する。
Figure 0005006067
ここに、Noは、上述した3×3行列内における非欠落画素B−Giの数である。
次に、図4は、RGB算出部104の構成を示すブロック図である。
RGB算出部104は、メモリ401と、加算部402と、加算部403と、カラーマトリックス処理部404と、γ補正部405と、γ補正部406と、γ補正部407と、を有している。
G補間色差算出部102からのG信号は、RGB算出部104のメモリ401に入力されて格納される。このメモリ401は、色差補間処理部103からG信号と同一画素位置の色差信号R−G、および色差信号B−Gが入力されるまで、該G信号を保持しておくためのものである(つまり、遅延用として機能するものである)。
また、色差補間処理部103からの色差信号R−Gは、RGB算出部104の加算部402に入力される。すると、加算部402は、入力された色差信号R−Gと同一位置のG信号をメモリ401から読み出して、色差信号R−GとG信号とを加算することによりR信号を生成し、カラーマトリックス処理部404へ出力する。
さらに、色差補間処理部103からの色差信号B−Gは、RGB算出部104の加算部403に入力される。すると、加算部403は、入力された色差信号B−Gと同一位置のG信号をメモリ401から読み出して、色差信号B−GとG信号とを加算することによりB信号を生成し、カラーマトリックス処理部404へ出力する。
そして、メモリ401は、加算部402により算出されたR信号および加算部403により算出されたB信号と同一画素位置のG信号を、カラーマトリックス処理部404へ出力する。
このような処理を行うことにより、各画素位置におけるR信号、G信号、B信号が復元されることになる。
カラーマトリックス処理部404は、復元されたR信号、G信号、およびB信号が入力されると、これらを例えばsRGB空間の信号に変換する。そして、カラーマトリックス処理部404は、変換したR信号をγ補正部405へ、変換したB信号をγ補正部406へ、変換したG信号をγ補正部407へ、それぞれ出力する。
γ補正部405,406,407は、カラーマトリックス処理部404から入力される変換後のR,G,B信号が例えば12ビットの信号であるとすると、これらの信号をそれぞれγ補正して8ビットに変換されたRγ信号、Gγ信号、Bγ信号をそれぞれ生成し、圧縮記録部105へ出力する。
その後の圧縮記録部105による処理は、上述した通りである。
次に、図14は、G補間色差算出部102により行われる処理の概要を示すフローチャートである。この図14を参照して説明する処理は、図2に示すような実施形態1におけるG補間色差算出部102の構成に対して適用されるだけでなく、後述する実施形態2の図16に示すG補間色差算出部102の構成、実施形態3の図19に示すG補間色差算出部102の構成、実施形態4の図23に示すG補間色差算出部102の構成に対しても、共通して適用されるものとなっている。従って、必ずしも特定の実施形態にのみ依存するものではないために、この図14の説明においては、参照符号の記載を適宜省略する。
この処理を開始すると、まず、撮像部101により撮像してメモリに格納されラスタスキャン順にG補間色差算出部102に入力される単板ベイヤ配列画像における、G信号欠落位置のG補間候補信号を格納するためのメモリと、該G信号欠落位置の色差候補信号を格納するためのメモリと、のライン数Nを初期値にセットする(ステップS1400)。
続いて、G信号欠落位置(i,j)に対して、該欠落位置周辺のG信号を用いてM種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(i,j)(ここに、t=1,…,M)を算出するとともに、このG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)信号(ここに、X信号は、上述したように、R信号またはB信号を示している。以下同様。)から上述したM種類のG補間候補Gt(i,j)を減算することにより、M種類の色差候補(X−Gt)i,jをそれぞれ算出して、メモリに格納する(ステップS1401)。
なお、この実施形態1および次に説明する実施形態2においてはM=3であり、後述する実施形態3および実施形態4においてはM=4であるが、さらに多くの種類の補間候補を用意するようにしても良い。また、上述では補間方法として線形補間を採用しているが、これに限らず、キュービック補間やその他の非線形補間を採用するようにしても構わない。さらに、上述ではG信号欠落位置(i,j)の周辺のG信号を用いて補間を行うようにしているが、これだけでなく、周辺のR信号やB信号も用いて補間を行うようにしても良い。このように、補間方法は限定されるものではなく、任意の補間方法を採用することが可能である。
次に、Nライン分の処理が終了したか否かを判定し(ステップS1402)、Nライン分の処理がまだ終了していないと判定された場合にはステップS1401に戻って、上述したような処理を行う。
一方、ステップS1402において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、ライン数Nを、以下のように補間G信号と色差信号とを決定するために必要な所定の処理ライン数にセットする(ステップS1403)。
そして、メモリに格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種tにより算出された色差(X−Gt)k,lと、その近傍D方向(Dは1以上の整数であり、図11〜図13に示す例においては、D=8、つまり近傍8方向となる。)の色差(X−Gt)k+n,l+m(この実施形態1および後述する実施形態2〜4においては、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならないものとしたが、さらに広い周辺領域の色差を用いるようにしても良い)と、の差分絶対値和(差分を算出する方向に応じて、重み付けを行うようにしても良い)に基づいて、周辺類似度St(k,l)を算出する(ステップS1404)。ここに、周辺類似度St(k,l)は、値が小さい程、類似性が高いことを示すものとなっている。
こうして算出したM種類の周辺類似度St(k,l)(ここに、t=1,…,M)(なお、この実施形態1ではM=3)の値を比較して、最小(最も類似性が高い)となる補間種インデックスtminを選択する(ステップS1405)。
次に、選択した補間種インデックスtminに基づいて、G信号欠落位置(k,l)に対する補間G信号をGtmin(k,l)に決定するとともに、該G信号欠落位置(k,l)に対する色差信号を(X−Gtmin)k,lに決定し、これらをメモリに格納する(ステップS1406)。
ここでNライン分の処理が終了したか否かを判定し(ステップS1407)、Nライン分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS1404に戻って上述したような処理を行う。
また、ステップS1407において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、さらに、出力画像としての総ライン数分の処理を終了したか否かを判定する(ステップS1408)。
ここで、総ライン数分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS1401に戻って、メモリに格納されている不必要となった所定ライン数分のGt、(X−Gt)、Stを新しく算出される値により置き換えながら、上述したような処理を行う。
一方、ステップS1408において、総ライン数分の処理が終了したと判定された場合には、このG補間色差算出処理を終了する。
次に、図15は、図2に示す構成のG補間色差算出部102の処理を示すフローチャートである。
このG補間色差算出部102には、撮像部101により撮像されてメモリに格納されている単板ベイヤ配列画像が、ラスタスキャン順に入力されるようになっている。そして、G補間色差算出部102は、上述したように、ラスタスキャン順に入力される単板ベイヤ配列画像の内の、Rs信号およびBs信号をメモリ201に、Gs信号をメモリ202に、所定データ分だけそれぞれ格納するようになっている。
このように、メモリ201,202に所定データ分が格納されている状態において、欠落G信号のG補間候補値を格納するメモリ206〜208のライン数Nと、欠落G信号の色差候補値を格納するメモリ212〜214のライン数Nと、を所定の初期値(この実施形態1においてはN=5)にセットする(ステップS1500)。
次に、G信号欠落位置(i,j)に対して、縦補間G算出部203により図8に示すような上下に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Gv(i,j)としてメモリ206に格納し(ステップS1501)、さらに、減算部209によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Gv(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Gv)i,jを算出して、メモリ212に格納する(ステップS1502)。
続いて、G信号欠落位置(i,j)に対して、図9に示すような左右に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Gh(i,j)としてメモリ207に格納し(ステップS1503)、さらに、減算部210によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Gh(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Gh)i,jを算出して、メモリ213に格納する(ステップS1504)。
そして、G信号欠落位置(i,j)に対して、図10に示すような上下左右に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Ga(i,j)としてメモリ208に格納し(ステップS1505)、さらに、減算部211によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Ga(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Ga)i,jを算出して、メモリ214に格納する(ステップS1506)。
次に、この時点でNライン分の処理が終了したか否かを判定し(ステップS1507)、Nライン分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS1501に戻って上述したような処理を行う。
こうして、ステップS1507において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、Nを1にセットする(ステップS1508)。
続いて、周辺類似度算出部215が、メモリ212に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGvである)により算出された色差(X−Gv)k,lと、その近傍8方向の同種色差(X−Gv)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を色差周辺類似度候補Sv1(k,l)として算出する。さらに、周辺類似度算出部215は、近傍8方向の同種色差(X−Gv)k+n,l+mの内の、上下近傍の同種色差(X−Gv)k+n,l+m(ここに、n=0、m=−2,2)に対して大きな重み付けを行って差分絶対値和をとり、色差周辺類似度候補Sv2(k,l)を算出する。そして、周辺類似度算出部215は、算出した色差周辺類似度候補Sv1(k,l)と色差周辺類似度候補Sv2(k,l)とに基づいて、周辺類似度Sv(k,l)を算出する(ステップS1509)。
同様に、周辺類似度算出部216が、メモリ213に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGhである)により算出された色差(X−Gh)k,lと、その近傍8方向の同種色差(X−Gh)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を色差周辺類似度候補Sh1(k,l)として算出する。さらに、周辺類似度算出部216は、近傍8方向の同種色差(X−Gh)k+n,l+mの内の、左右近傍の同種色差(X−Gh)k+n,l+m(ここに、n=−2,2、m=0)に対して大きな重み付けを行って差分絶対値和をとり、色差周辺類似度候補Sh2(k,l)を算出する。そして、周辺類似度算出部216は、算出した色差周辺類似度候補Sh1(k,l)と色差周辺類似度候補Sh2(k,l)とに基づいて、周辺類似度Sh(k,l)を算出する(ステップS1510)。
さらに同様に、周辺類似度算出部217が、メモリ214に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGaである)により算出された色差(X−Ga)k,lと、その近傍8方向の色差(X−Ga)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を周辺類似度Sa(k,l)として算出する(ステップS1511)。
このようにして算出される各周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)は、上述したように、値が小さい程、類似性が高いことを示すものとなっている。
こうして3つの周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)が算出されたところで、まず、周辺類似度Sv(k,l)と周辺類似度Sh(k,l)とを比較する(ステップS1512)。
ここで、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sh(k,l)よりも小さいと判定された場合には、さらに、周辺類似度Sv(k,l)と周辺類似度Sa(k,l)とを比較する(ステップS1514)。
一方、ステップS1512において、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sh(k,l)以上であると判定された場合には、さらに、周辺類似度Sh(k,l)と周辺類似度Sa(k,l)とを比較する(ステップS1513)。
そして、上述したステップS1514において、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)よりも小さいと判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGv(k,l)に、色差を(X−Gv)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS1515)。
また、上述したステップS1514において周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)以上であると判定された場合、または、上述したステップS1513において周辺類似度Sh(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)以上であると判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGa(k,l)に、色差を(X−Ga)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS1516)。
さらに、上述したステップS1513において周辺類似度Sh(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)よりも小さいと判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGh(k,l)に、色差を(X−Gh)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS1517)。
こうして、ステップS1515、ステップS1516、またはステップS1517の何れかの処理を行った後に、Nライン分の処理が終了したか否かを判定して(ステップS1518)、処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS1509に戻って上述したような処理を行う。
一方、ステップS1518において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、さらに、出力画像としての総ライン数分の処理を終了したか否かを判定する(ステップS1519)。
ここで、総ライン数分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS1501に戻って、メモリに格納されている不必要となったラインのGv、Gh、Ga、(X−Gv)、(X−Gh)、(X−Ga)、Sv、Sh、Saを新しく算出される値により置き換えながら、上述したような処理を行う。
また、ステップS1519において、総ライン数分の処理が終了したと判定された場合には、このG補間色差算出処理を終了する。
このような実施形態1によれば、色差を算出するときの未確定パラメータである欠落G画素を、色差信号は局所的に相関性が高いという前提条件に基づいた最も確からしいものとして、複数種類のG補間候補の中から1つ選択することができる。その結果として、画像の局所的なエッジに最適な欠落G画素が補間されるために、偽色の発生を抑制することができるとともに、さらに、垂直方向および水平方向のエッジ部の解像度劣化を抑制することができる。
そして、周辺類似度の算出を、色差に基づいて行っているために、彩度が低下することがなく、また偽色も有効に低減することができる。
[実施形態2]
図16から図18は本発明の実施形態2を示したものであり、図16はG補間色差算出部の構成を示すブロック図、図17はG変動量算出部により使用するG信号のベイヤ配列上における位置を示す図、図18はG変動量算出部により算出するG変動量と隣接4画素補間を用いて算出した周辺類似度に対する重み係数との関係を示す線図である。
この実施形態2において、上述の実施形態1と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
この実施形態2は、上述した実施形態1に対して、撮像画像の平坦部における画質の改善をさらに図るようにしたものとなっている。
すなわち、実施形態1において説明した欠落G画素に対する3つの補間切換判定は、画像平坦部において、画像の局所相関性に伴う色差周辺類似度の3つの差(画像平坦部においては、この差が本来的に小さい)よりも撮像素子固有のノイズ量に伴う変化量が優勢になると、色差類似度の最小値判定において誤判定が発生し、ノイズの空間的な発生パターンに依存して縦補間、横補間、4画素補間が、ランダム性またはある周期性を持って頻繁に切り替わる可能性がある。そして、これに伴って、不自然な模様が現れるような画質劣化が発生する場合があり得る。
そこで、本実施形態においては、このような画質劣化の発生を抑制するために、画像変動量を定量化することによる該変動量の検出処理と、検出した該変動量に適応して4画素補間の優先度を向上させる重み付け処理と、をさらに行うようにしたものである。
すなわち、本実施形態のG補間色差算出部102は、上述した実施形態1のG補間色差算出部102に対して、G変動量算出部1601と、メモリ1602と、乗算部1603と、をさらに追加したものとなっている。ここに、上述したメモリ202はG変動量算出部1601に接続され、このG変動量算出部1601は最適色差選択手段たるメモリ1602に接続され、メモリ1602は乗算部1603に接続され、乗算部1603は判定部218へ接続されている。さらに、乗算部1603は、周辺類似度算出部217とも接続されている。
この図16に示したようなG補間色差算出部102の作用の内の、図2に示したG補間色差算出部102の作用と異なる部分についてを主として説明する。ここに、異なる作用部分は、主に、G変動量算出部1601と乗算部1603とに係る部分である。
G変動量算出部1601は、最適色差選択手段、G画素変動量算出手段であって、メモリ202に格納されているGs信号の内の、図17に示すような欠落G画素位置(i,j)の周辺に配置されたGs信号を読み込んで、次に示すようにG変動量(i,j)を算出する。
G変動量(i,j)=Dc(i,j)/P
+{Dr1(i,j)+Dr2(i,j)+Dr3(i,j)+Dr4(i,j)}/Q
ここに、PとQはP>0、Q>0を満たす任意の定数であり、
Dc(i,j)=|Gs(i−1,j)−Gs(i,j−1)
+Gs(i+1,j)−Gs(i,j+1)|
+|Gs(i−1,j)+Gs(i,j−1)
−Gs(i+1,j)−Gs(i,j+1)|
+|Gs(i−1,j)−Gs(i,j−1)
−Gs(i+1,j)+Gs(i,j+1)|
Dr1(i,j)=|Gs(i−2,j−1)−Gs(i−1,j−2)
+Gs(i,j−1)−Gs(i−1,j)|
+|Gs(i−2,j−1)+Gs(i−1,j−2)
−Gs(i,j−1)−Gs(i−1,j)|
+|Gs(i−2,j−1)−Gs(i−1,j−2)
−Gs(i,j−1)+Gs(i−1,j)|
Dr2(i,j)=|Gs(i,j−1)−Gs(i+1,j−2)
+Gs(i+2,j−1)−Gs(i+1,j)|
+|Gs(i,j−1)+Gs(i+1,j−2)
−Gs(i+2,j−1)−Gs(i+1,j)|
+|Gs(i,j−1)−Gs(i+1,j−2)
−Gs(i+2,j−1)+Gs(i+1,j)|
Dr3(i,j)=|Gs(i,j+1)−Gs(i+1,j)
+Gs(i+2,j+1)−Gs(i+1,j+2)|
+|Gs(i,j+1)+Gs(i+1,j)
−Gs(i+2,j+1)−Gs(i+1,j+2)|
+|Gs(i,j+1)−Gs(i+1,j)
−Gs(i+2,j+1)+Gs(i+1,j+2)|
Dr4(i,j)=|Gs(i−2,j+1)−Gs(i−1,j)
+Gs(i,j+1)−Gs(i−1,j+2)|
+|Gs(i−2,j+1)+Gs(i−1,j)
−Gs(i,j+1)−Gs(i−1,j+2)|
+|Gs(i−2,j+1)−Gs(i−1,j)
−Gs(i,j+1)+Gs(i−1,j+2)|
である。
G変動量算出部1601は、このように算出したG変動量(i,j)に基づいて、図18に示すような形状の関数を用いて、重み係数w(i,j)を算出する。ここに、図18に示す関数は、G変動量が所定の閾値Th以上である場合には重みを1とし、G変動量がこの閾値Th未満である場合にはG変動量に比例するような(つまり、G変動量が小さくなるに従って、重みが小さくなるような)、関数となっている。このようなG変動量に対する重み係数w(i,j)の関係は、所定の計算式に基づき算出されるか、あるいは予め記憶されているルックアップテーブルを参照することにより変換されるようになっている。また、閾値Thは、撮像部101の増幅器の増幅量(ISO感度に対応)に応じて変更することができるようになっていても良い。
G変動量算出部1601が算出した重み係数w(i,j)は、メモリ1602に出力されて格納される。
次に、乗算部1603は、最適色差選択手段、乗算手段であって、周辺類似度算出部217から出力された4画素補間Gaに係る色差X−Gaの周辺類似度Saと、メモリ1602に格納されている重み係数wの内のこの周辺類似度Saと同一画素位置に対応する重み係数wと、を乗算することによりSa×wを算出し、算出したSa×wを判定部218へ出力する。
その後の判定部218による判定処理、あるいはそれ以降の処理は、上述した実施形態1と同様である。
このような処理を行うと、G変動量が所定閾値Th未満の場合(すなわち、w<1の場合)にはSa×wはSa単体よりも小さい値となるために、判定部218の判定においてSa×wが最小値となる可能性が増大することになる。つまり、G変動量が小さい平坦な領域においては、縦補間Gや横補間Gが選択される可能性が低減され、4画素補間Gがより高い確率で選択されて、ノイズによる影響がキャンセルされるようになっている。
このような実施形態2によれば、エッジ部分においては上述した実施形態1とほぼ同様に偽色の発生を抑制することができるとともに、さらに、平坦な領域における不自然な模様状のノイズの発生を抑制することが可能となる。
[実施形態3]
図19から図22は本発明の実施形態3を示したものであり、図19はG補間色差算出部の構成を示すブロック図、図20は欠落G信号位置の斜め方向補間として用いる周辺12画素のG信号のベイヤ配列上における位置を示す図、図21は周辺12画素補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図、図22は光学ローパスフィルタを介して得られる撮像画像等の斜め45度方向の周波数帯域特性を示す線図である。
この実施形態3において、上述の実施形態1,2と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
この実施形態3は、上述した実施形態2に対して、斜め方向の解像度をさらに改善するようにしたものである。
上述した実施形態1,2においては、欠落G画素の補間を、縦方向、横方向、周辺4画素を用いた線形補間により行っていた。これらの内の縦方向補間は縦方向エッジに、横方向補間は横方向エッジに、それぞれ沿って適用された場合には、該エッジに直交する方向の周波数特性は補間によって変化することはない。つまり、エッジは鈍らされることなく保存される。これに対して、斜め方向のエッジは、実施形態1,2においては対応する方向の補間が存在せず、周辺色差類似度が最小となる補間方法としては主に周辺4画素補間が選択されることになる。
図22における周波数特性faは、撮像部101の光学ローパスフィルタを介して得られる撮像画像の、水平方向に対して斜め45度方向の周波数特性を示し、つまり、光学ローパスフィルタの斜め45度方向の周波数特性を略示している。
この光学ローパスフィルタの斜め方向の周波数特性faは、図示のように、空間周波数がナイキスト周波数NFへ向かうにつれて緩やかなカーブを描きながら単調減少する特性となっている。
撮像画像の周波数特性は、この光学ローパスフィルタの斜め方向の周波数特性faに、さらに、レンズのMTFと、撮像素子の開口率に伴う周波数特性と、の積をとったトータルの周波数特性となる。ここで、レンズの周波数特性および開口率の周波数特性の寄与率は、上述したような光学ローパスフィルタの周波数特性に比べて無視することができる程度であるために、図22に示す周波数特性faが、撮像画像の斜め45度方向の周波数特性であるものと近似的に見なすことができる。
次に、図22における周波数特性fbは、上述した周波数特性faと、周辺4画素補間により得られる補間G画素の斜め45度方向の周波数特性と、を乗算した結果の周波数特性を示している。
この周辺4画素補間により作成する補間G画素の斜め方向の周波数特性fbは、補間フィルタの周波数特性と、光学ローパスフィルタの周波数特性と、の積となっている。
そして、この周波数特性fbは、図示のように、空間周波数が0から増加するに従って単調に減少し、ナイキスト周波数の半分(NF/2)においてゲインが一旦0となり、その後に増加し小ピークを経てナイキスト周波数NFにおいてゲインが再び0となる特性のものとなっている。こうして周波数特性fbは、上述した周波数特性faに比して、高周波成分が落ち込んだ特性となり、斜め方向のエッジが鈍る特性であることが分かる。
このような斜め方向のエッジの鈍りを改善するために、この実施形態3においては、斜め方向における高周波数成分の低下が少ない特性を備えた斜め補間処理をさらに追加するようにしたものとなっている。

このような斜め補間機能を備えたG補間色差算出部102の構成について、図19を参照して説明する。
本実施形態のG補間色差算出部102は、上述した実施形態2のG補間色差算出部102に対して、斜め補間G算出部1901と、メモリ1902と、減算部1903と、メモリ1904と、周辺類似度算出部1905と、をさらに追加し、判定部218に代えて最適色差選択手段たる判定部1906を、色差選択部219に代えて最適色差選択手段、選択手段たる色差選択部1907を、補間G選択部220に代えて最適色差選択手段、G補間値出力手段たる補間G選択部1908を、それぞれ設けたものとなっている。
ここに、上述したメモリ202は斜め補間G算出部1901に接続され、この斜め補間G算出部1901はメモリ1902と減算部1903とへ接続されている。また、メモリ1902および上述したメモリ206,207,208は、補間G選択部1908へそれぞれ接続されている。一方、減算部1903は、色差候補算出手段であって、メモリ201と接続されるとともに、メモリ1904を介して周辺類似度算出部1905へ接続されている。この周辺類似度算出部1905および上述した周辺類似度算出部215,216は、判定部1906へ接続されてるとともに、上述した周辺類似度算出部217は、乗算部1603を介して判定部1906へ接続されている。この判定部1906は、色差選択部1907および補間G選択部1908へ接続されている。また、色差選択部1907には、メモリ1904および上述したメモリ212,213,214が接続されている。
この図19に示したようなG補間色差算出部102の作用の内の、図16に示したG補間色差算出部102の作用と異なる部分についてを主として説明する。ここに、異なる作用部分は、主に、斜め補間G算出部1901、メモリ1902、減算部1903、メモリ1904、周辺類似度算出部1905、判定部1906、色差選択部1907、補間G選択部1908に係る部分である。
撮像部101から出力される色信号Rsおよび色信号Bsはメモリ201に、該撮像部101から出力される色信号Gsはメモリ202に、欠落G画素位置の2次元的な補間処理が実施可能となる画素が揃うまでの遅延を得るために所定ライン分だけ格納される。この図19に示す例においては、メモリ201に格納されるライン数、および202に格納されるライン数は、最低5ラインである。
欠落G画素の補間方法としては、図8、図9、図10、図20に示した4種類のG画素の配置を使用する。
すなわち、縦補間G算出部203が、図8に示す配置のG画素を用いて、補間式Gv=(G1+G2)/2により欠落G画素の補間候補を算出するのは上述と同様である。
また、横補間G算出部204が、図9に示す配置のG画素を用いて、補間式Gh=(G3+G4)/2により欠落G画素の補間候補を算出するのも上述と同様である。
さらに、4画素補間G算出部205が、図10に示す配置のG画素を用いて、補間式Ga=(G1+G2+G3+G4)/4により欠落G画素の補間候補を算出するのも上述と同様である。
そして、本実施形態の斜め補間G算出部1901は、補間候補算出手段、第4の補間算出手段であって、図20に示す配置のG画素を用いて、補間式Gd=(G1+G2+G3+G4)×α−(G5+G6+G7+G8+G9+G10+G11+G12)×βにより欠落G画素の補間候補を算出するようになっている。ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である。
縦補間G算出部203、横補間G算出部204、4画素補間G算出部205、斜め補間G算出部1901によって各算出された補間候補は、それぞれ、メモリ206,207,208,1902に格納されると共に、減算部209,210,211,1903へ出力される。
減算部209,210,211,1903は、メモリ201から欠落G画素と同一位置にあるX画素を読み込んで、上述したG補間候補をそれぞれ減算することにより、色差候補X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdをそれぞれ算出する。
こうして算出された色差候補X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdは、メモリ212,213,214,1904にそれぞれ格納される。
なお、メモリ212,213,214,1904に格納される色差信号は、後で周辺類似度算出部215,216,217,1905により周辺類似度を算出する際に用いられる。そして、周辺類似度算出部215,216,217,1905は、図11、図12、図13、図21に示すような同種色差信号(すなわち、色差候補を算出する際に用いるG補間候補Gv,Gh,Ga,Gdの種類が同一であって、かつ同一色Xの色差信号。従って、例えばR−GvとB−Gvとは、同種色差信号ではない。)が3行3列分含まれる近傍領域における、色差信号の類似度を算出するようになっている。従って、メモリ212,213,214,1904、さらにメモリ206,207,208,1902は、周辺類似度算出部215,216,217,1905が類似度の算出を実施可能な遅延を得るために、それぞれ、少なくとも5ライン分のデータを格納することができるものとなっている。
こうして、メモリ212,213,214,1904に色差の周辺類似度算出処理を実行可能なだけの色差信号が格納された時点で、メモリ212,213,214,1904から色差信号X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdが周辺類似度算出部215,216,217,1905へそれぞれ出力される。
周辺類似度算出部1905は、最適色差選択手段であって、実施形態1,2において説明したSv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)と同様に、図21に示すように、中央の色差信号(X−Gd)k,lと、その周辺位置の8つの色差(X−Gd)k-2,l-2、(X−Gd)k,l-2、(X−Gd)k+2,l-2、(X−Gd)k-2,l、(X−Gd)k+2,l、(X−Gd)k-2,l+2、(X−Gd)k,l+2、(X−Gd)k+2,l+2と、を用いて、以下の差分絶対値和を算出することにより、欠落G画素位置(k,l)における色差周辺類似度Sd(k,l)を算出する。
Sd(k,l)=|(X−Gd)k-2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k+2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k-2,l−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k+2,l−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k-2,l+2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k,l+2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k+2,l+2−(X−Gd)k,l|
このようにして算出される4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)、Sd(k,l)の内の、4画素補間時の色差周辺類似度Sa(k,l)は、上述した実施形態2と同様に、乗算部1603により、G変動量算出部1601によって算出されてメモリ1602に格納されている重み係数w(k,l)と乗算される。
こうして、4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)が、判定部1906に入力される。
判定部1906は、これら4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)の値を比較して、最小となる色差周辺類似度を与えるG補間方法を1つ選択し、選択した補間方法に対応する選択信号を、色差選択部1907と補間G選択部1908とへそれぞれ出力する。なお、最小となる色差周辺類似度が複数存在する場合には、判定部1906は、例えばSa(k,l)×w(k,l)、Sd(k,l)、Sh(k,l)、Sv(k,l)の順番で優先順位の高さを決めて、この優先順位に沿ってG補間方法を1つ選択するようになっている。
色差選択部1907は、判定部1906から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)の色差候補、すなわち、メモリ212に記憶されている色差候補(X−Gv)k,l、メモリ213に記憶されている色差候補(X−Gh)k,l、メモリ214に記憶されている色差候補(X−Ga)k,l、メモリ1904に記憶されている色差候補(X−Gd)k,lの何れかを選択して入力し、色差補間処理部103へ色差として出力する。より具体的には、色差選択部1907は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合には(X−Gv)k,lを、Sh(k,l)が最小である場合には(X−Gh)k,lを、Sd(k,l)が最小である場合には(X−Gd)k,lを、Sa(k,l)×w(k,l)が最小である場合には(X−Ga)k,lを、色差補間処理部103へ出力するようになっている。
また、補間G選択部1908は、判定部1906から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)のG補間候補、すなわち、メモリ206に記憶されているG補間候補Gv(k,l)、メモリ207に記憶されているG補間候補Gh(k,l)、メモリ208に記憶されているG補間候補Ga(k,l)、メモリ1902に記憶されているG補間候補Gd(k,l)の何れかを選択して入力し、RGB算出部104へ出力する。より具体的には、補間G選択部1908は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合にはGv(k,l)を、Sh(k,l)が最小である場合にはGh(k,l)を、Sd(k,l)が最小である場合にはGd(k,l)を、Sa(k,l)×w(k,l)が最小である場合にはGa(k,l)を、RGB算出部104へ出力するようになっている。
このような実施形態3によれば、上述した実施形態1,2とほぼ同様の効果を奏するとともに、色差を算出するときの未確定パラメータである欠落G画素を、色差信号は局所的に相関性が高いという前提条件に基づいた最も確からしいものとして、4種類のG補間候補の中から1つ選択することができる。その結果として、画像の局所的なエッジに最適な欠落G画素が補間されるために、偽色の発生を抑制することができるとともに、さらに、水平方向および垂直方向のエッジ部のみならず、斜め方向のエッジ部の解像度劣化を抑制することができる。
[実施形態4]
図23から図26は本発明の実施形態4を示したものであり、図23はG補間色差算出部の構成を示すブロック図、図24はローパスフィルタ処理部においてローパスフィルタを構成するために使用する色信号Xのベイヤ配列上における位置を示す図、図25はG補間色差算出部の処理の一部を示すフローチャート、図26はG補間色差算出部の処理の他の一部を示すフローチャートである。
この実施形態4において、上述の実施形態1〜3と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
この実施形態4は、上述した実施形態3に対して、さらに、斜め方向の偽色を改善するようにしたものである。
まず、上述した実施形態3における欠落G画素の補間は、縦方向、横方向、周辺4画素、周辺12画素を用いた補間であった。そして、縦方向の補間は縦方向エッジ領域に、横方向の補間は横方向エッジ領域に、周辺12画素の補間は斜め方向エッジ領域に、周辺4画素の補間はその他の領域に、それぞれ適用されるようになっていた。ここで、縦方向補間Gvが適用される縦方向エッジ、または横方向補間Ghが適用される横方向エッジは、エッジに沿った補間となるために、エッジと直交する方向の空間周波数特性の劣化は発生せず、色差X−Gv,X−Ghに関しては補間選択にエラーが発生しない限り補間G画素とX画素との周波数特性の違いによる誤差は発生しない。これに対して、斜め方向補間Gdの空間周波数特性の1例を図22のfdに示す。ここに、周波数特性fdは、上述した周波数特性faと、周辺12画素補間により得られる補間G画素の斜め45度方向の周波数特性と、を乗算した結果の周波数特性を示している。この周波数特性fdは、撮像素子によりサンプリングされた画素の斜め方向の空間周波数特性fa(図22参照)と近似しているとはいえない。したがって、色差X−Gdに、周波数特性の違いによる誤差が発生することになる。このような誤差は、高周波数成分を含む斜めエッジ領域で顕著になり、具体的には偽色となって現れる。このような斜め方向のエッジ領域における偽色を低減するためには、補間G画素の周波数特性と、この補間G画素との間で色差を算出しようとするX画素(R画素またはB画素)の周波数特性と、を一致させることが必要になる。そこで、斜め方向の色差算出を、4画素補間G信号と、XL画素と、を用いて行うようにした。ここに、XL画素は、X画素(R画素またはB画素)に対してローパスフィルタ処理を施すことにより、該XL画素の斜め方向の空間周波数特性が、4画素補間G信号の斜め方向の空間周波数特性fb(図22参照)に近似した空間周波数特性fc(図22参照)となるようにしたものである。すなわち、周波数特性fcは、上述した周波数特性faと、欠落G信号位置の色信号Xに対して周辺の同一色信号を用いて構成したローパスフィルタにより帯域制限した周波数特性と、を乗算した結果の周波数特性を示している。
このような処理を行うことにより、色差候補XL−Gaは、空間周波数特性の相違による誤差が他の色差候補X−GdやX−Gaに準じて小さくなり、上述した実施形態3に比して偽色低減を行うことが可能となる。なお、こうして算出される色差候補XL−Gaは、斜めエッジ以外の領域に適用されたとしても当然にして問題はない。
図24は、欠落G画素位置(i,j)におけるX画素に施すローパスフィルタに使用する画素を示している。すなわち、X(i,j)、X(i−2,j)、X(i,j−2)、X(i+2,j)、X(i,j+2)の5つの画素が、ローパスフィルタに使用される画素に該当している。これら5つの画素を用いて構成するローパスフィルタは、次に示すようになっている。
XL(i,j)=a×X(i,j)
+b×{X(i−2,j)+X(i,j−2)
+X(i+2,j)+X(i,j+2)}
ここに、aとbとは、a+4b=1を満たし、かつ、1>a>0、(1/4)>b>0となる所定定数である。
このように、この実施形態4においては、X画素の周波数特性をG画素の補間特性に合わせた後に色差算出を行う処理と、この処理に伴って算出された色差の選択処理と、をさらに追加したものとなっている。
このようなローパスフィルタ機能を備えたG補間色差算出部102の構成について、図23を参照して説明する。
本実施形態のG補間色差算出部102は、上述した実施形態3のG補間色差算出部102に対して、帯域制限手段たるローパスフィルタ処理部2301と、減算部2302と、メモリ2303と、をさらに追加し、色差選択部1907に代えて最適色差選択手段、選択手段たる色差選択部2304を設けたものとなっている。
ここに、上述したメモリ201はローパスフィルタ処理部2301へも接続され、このローパスフィルタ処理部2301は減算部2302へ接続されている。また、減算部2302は、色差候補算出手段であって、4画素補間G算出部205へも接続されるとともに、メモリ2303を介して色差選択部2304へ接続されている。この色差選択部2304は、さらに、メモリ212,213および判定部1906と接続されている。従って、色差選択部2304は、上述した実施形態3とは異なり、メモリ214,1904とは接続されていない。
この図23に示したようなG補間色差算出部102の作用の内の、図19に示したG補間色差算出部102の作用と異なる部分についてを主として説明する。ここに、異なる作用部分は、主に、ローパスフィルタ処理部2301、減算部2302、メモリ2303、色差選択部2304に係る部分である。
撮像部101から出力される色信号Rsおよび色信号Bsはメモリ201に、該撮像部101から出力される色信号Gsはメモリ202に、欠落G画素位置の2次元的な補間処理が実施可能となる画素が揃うまでの遅延を得るために所定ライン分だけ格納される。この図23に示す例においては、メモリ201に格納されるライン数、および202に格納されるライン数は、最低5ラインである。
欠落G画素の補間方法としては、図8、図9、図10、図20に示した4種類のG画素の配置を使用する。
すなわち、縦補間G算出部203が、図8に示す配置のG画素を用いて、補間式Gv=(G1+G2)/2により欠落G画素の補間候補を算出するのは上述と同様である。
また、横補間G算出部204が、図9に示す配置のG画素を用いて、補間式Gh=(G3+G4)/2により欠落G画素の補間候補を算出するのも上述と同様である。
さらに、4画素補間G算出部205が、図10に示す配置のG画素を用いて、補間式Ga=(G1+G2+G3+G4)/4により欠落G画素の補間候補を算出するのも上述と同様である。
そして、斜め補間G算出部1901が、図20に示す配置のG画素を用いて、補間式Gd=(G1+G2+G3+G4)×α−(G5+G6+G7+G8+G9+G10+G11+G12)×βにより欠落G画素の補間候補を算出するのも上述と同様である。ここに、αとβとは、上述したように、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である。
縦補間G算出部203、横補間G算出部204、4画素補間G算出部205、斜め補間G算出部1901によって各算出された補間候補は、それぞれ、メモリ206,207,208,1902に格納されると共に、減算部209,210,211,1903へ出力される。
減算部209,210,211,1903は、メモリ201から欠落G画素と同一位置にあるX画素を読み込んで、上述したG補間候補をそれぞれ減算することにより、色差候補X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdをそれぞれ算出する。
こうして算出された色差候補X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdは、メモリ212,213,214,1904にそれぞれ格納される。
さらに、ローパスフィルタ処理部2301は、メモリ201からX画素を読み込んで、上述したようなローパスフィルタ処理を行い、XL画素を算出する。
減算部2302は、ローパスフィルタ処理部2301により算出されたXL画素と、4画素補間G算出部205により算出された該4画素補間Gaと、を読み込んで、色差XL−Gaを算出する。
こうして算出された色差XL−Gaは、メモリ2303に格納される。
なお、メモリ212,213,214,1904に格納される色差信号は、後で周辺類似度算出部215,216,217,1905により周辺類似度を算出する際に用いられる。そして、周辺類似度算出部215,216,217,1905は、図11、図12、図13、図21に示すような同種色差信号(すなわち、色差候補を算出する際に用いるG補間候補Gv,Gh,Ga,Gdの種類が同一であって、かつ同一色Xの色差信号。従って、例えばR−GvとB−Gvとは、同種色差信号ではない。)が3行3列分含まれる近傍領域における、色差信号の類似度を算出するようになっている。従って、メモリ212,213,214,1904、さらにメモリ206,207,208,1902は、周辺類似度算出部215,216,217,1905が類似度の算出を実施可能な遅延を得るために、それぞれ、少なくとも5ライン分のデータを格納することができるものとなっている。
こうして、メモリ212,213,214,1904に色差の周辺類似度算出処理を実行可能なだけの色差信号が格納された時点で、メモリ212,213,214,1904から色差信号X−Gv,X−Gh,X−Ga,X−Gdが周辺類似度算出部215,216,217,1905へそれぞれ出力される。
周辺類似度算出部215,216,217,1905は、実施形態3において説明したのと同様に、色差信号の周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)、Sd(k,l)をそれぞれ算出する。
このようにして算出される4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sa(k,l)、Sd(k,l)の内の、4画素補間時の色差周辺類似度Sa(k,l)は、上述した実施形態2と同様に、乗算部1603により、G変動量算出部1601によって算出されてメモリ1602に格納されている重み係数w(k,l)と乗算される。
こうして、4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)が、判定部1906に入力される。
判定部1906は、これら4つの色差周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)の値を比較して、最小となる色差周辺類似度を与えるG補間方法を1つ選択し、選択した補間方法に対応する選択信号を、色差選択部2304と補間G選択部1908とへそれぞれ出力する。なお、最小となる色差周辺類似度が複数存在する場合には、判定部1906は、例えば、Sa(k,l)×w(k,l)、Sd(k,l)、Sh(k,l)、Sv(k,l)の順番で優先順位の高さを決めて、この優先順位に沿ってG補間方法を1つ選択するようになっている。
色差選択部2304は、判定部1906から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)の色差候補、すなわち、メモリ212に記憶されている色差候補(X−Gv)k,l、メモリ213に記憶されている色差候補(X−Gh)k,l、メモリ2303に記憶されている色差候補(XL−Ga)k,lの何れかを選択して入力し、色差補間処理部103へ色差として出力する。より具体的には、色差選択部2304は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合には(X−Gv)k,lを、Sh(k,l)が最小である場合には(X−Gh)k,lを、Sd(k,l)またはSa(k,l)×w(k,l)が最小である場合には(XL−Ga)k,lを、色差補間処理部103へ出力するようになっている。
また、補間G選択部1908は、判定部1906から入力される選択信号に基づいて、該選択信号に対応する1つの欠落G画素位置(k,l)のG補間候補、すなわち、メモリ206に記憶されているG補間候補Gv(k,l)、メモリ207に記憶されているG補間候補Gh(k,l)、メモリ208に記憶されているG補間候補Ga(k,l)、メモリ1902に記憶されているG補間候補Gd(k,l)の何れかを選択して入力し、RGB算出部104へ出力する。より具体的には、補間G選択部1908は、色差周辺類似度Sv(k,l)が最小である場合にはGv(k,l)を、Sh(k,l)が最小である場合にはGh(k,l)を、Sd(k,l)が最小である場合にはGd(k,l)を、Sa(k,l)×w(k,l)が最小である場合にはGa(k,l)を、RGB算出部104へ出力するようになっている。
これ以降の処理については、上述した実施形態3と同様である。
次に、本実施形態におけるG補間色差算出処理の手順について、図25および図26を参照して説明する。なお、これら図25と図26とは、本来は1つの図面として記載されるべきであるが、紙面の都合上から2つの図面に分割したものである。
このG補間色差算出部102には、撮像部101により撮像されてメモリに格納されている単板ベイヤ配列画像が、ラスタスキャン順に入力されるようになっている。そして、G補間色差算出部102は、上述したように、ラスタスキャン順に入力される単板ベイヤ配列画像の内の、Rs信号およびBs信号をメモリ201に、Gs信号をメモリ202に、所定データ分だけそれぞれ格納するようになっている。
このように、メモリ201,202に所定データ分が格納されている状態において、欠落G信号のG補間候補値を格納するメモリ206〜208,1902のライン数Nと、欠落G信号の色差候補値を格納するメモリ212〜214,1904のライン数Nと、を所定の初期値(この実施形態4においてはN=5)にセットする(ステップS2500)。
次に、G信号欠落位置(i,j)に対して、縦補間G算出部203により図8に示すような上下に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Gv(i,j)としてメモリ206に格納し(ステップS2501)、さらに、減算部209によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Gv(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Gv)i,jを算出して、メモリ212に格納する(ステップS2502)。
続いて、G信号欠落位置(i,j)に対して、図9に示すような左右に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Gh(i,j)としてメモリ207に格納し(ステップS2503)、さらに、減算部210によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Gh(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Gh)i,jを算出して、メモリ213に格納する(ステップS2504)。
そして、G信号欠落位置(i,j)に対して、図12に示すような周辺12個のG信号に基づき補間値Gd(i,j)を算出して、メモリ1902に格納し(ステップS2505)、さらに、減算部1903によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Gd(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Gd)i,jを算出して、メモリ1904に格納する(ステップS2506)。
その後、G信号欠落位置(i,j)に対して、図10に示すような上下左右に隣接するG信号の平均値を算出して、補間候補Ga(i,j)としてメモリ208に格納し(ステップS2507)、さらに、減算部211によりG信号欠落位置(i,j)のX(i,j)から補間候補Ga(i,j)を減算することにより、色差候補(X−Ga)i,jを算出して、メモリ214に格納する(ステップS2508)。
次に、ローパスフィルタ処理部2301により、G信号欠落位置(i,j)のX(i,j)と、G信号欠落位置(i,j)の上下左右の近傍のX信号と、を用いて帯域制限したXL(i,j)を算出し、さらに、この帯域制限したXL(i,j)(ここにXLは、R信号の帯域制限信号RL、またはB信号の帯域制限信号BLとなる。)と、ステップS2507において算出した補間候補Ga(i,j)と、に基づいて減算部2302により色差(XL−Ga)i,jを算出して、メモリ2303に格納する(ステップS2509)。
続いて、G変動量算出部1601により、G信号欠落位置(i,j)の周辺12画素のG信号に基づいてG変動量を算出し、算出したG変動量を重み係数w(i,j)に変換してメモリ1602に格納する(ステップS2510)。
そして、この時点でNライン分の処理が終了したか否かを判定し(ステップS2511)、Nライン分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS2501に戻って上述したような処理を行う。
こうして、ステップS2511において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、図26に示す処理に移行して、Nを1にセットする(ステップS2601)。
続いて、周辺類似度算出部215が、メモリ212に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGvである)により算出された色差(X−Gv)k,lと、その近傍8方向の同種色差(X−Gv)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を色差周辺類似度候補Sv1(k,l)として算出する。さらに、周辺類似度算出部215は、近傍8方向の同種色差(X−Gv)k+n,l+mの内の、上下近傍の同種色差(X−Gv)k+n,l+m(ここに、n=0、m=−2,2)に対して大きな重み付けを行って差分絶対値和をとり、色差周辺類似度候補Sv2(k,l)を算出する。そして、周辺類似度算出部215は、算出した色差周辺類似度候補Sv1(k,l)と色差周辺類似度候補Sv2(k,l)とに基づいて、周辺類似度Sv(k,l)を算出する(ステップS2602)。
同様に、周辺類似度算出部216が、メモリ213に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGhである)により算出された色差(X−Gh)k,lと、その近傍8方向の色差(X−Gh)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を色差周辺類似度候補Sh1(k,l)として算出する。さらに、周辺類似度算出部216は、近傍8方向の同種色差(X−Gh)k+n,l+mの内の、左右近傍の同種色差(X−Gh)k+n,l+m(ここに、n=−2,2、m=0)に対して大きな重み付けを行って差分絶対値和をとり、色差周辺類似度候補Sh2(k,l)を算出する。そして、周辺類似度算出部216は、算出した色差周辺類似度候補Sh1(k,l)と色差周辺類似度候補Sh2(k,l)とに基づいて、周辺類似度Sh(k,l)を算出する(ステップS2603)。
また同様に、周辺類似度算出部1905が、メモリ1904に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGdである)により算出された色差(X−Gd)k,lと、その近傍8方向の色差(X−Gd)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を周辺類似度Sd(k,l)として算出する(ステップS2604)。
さらに同様に、周辺類似度算出部217が、メモリ214に格納されているG信号欠落位置(k,l)の同一補間種(Xが同一色であって、Gの種類が同一のGaである)により算出された色差(X−Ga)k,lと、その近傍8方向の色差(X−Ga)k+n,l+m(ここに、n=−2,0,2、m=−2,0,2であってかつnとmとは同時には0にならない。)と、の差分絶対値和を周辺類似度Sa(k,l)として算出し、乗算部1603が、算出されたSa(k,l)に上述した重み係数w(k,l)を乗算する(ステップS2605)。
このようにして算出される各周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)は、上述と同様に、値が小さい程、類似性が高いことを示すものとなっている。
こうして4つの周辺類似度Sv(k,l)、Sh(k,l)、Sd(k,l)、Sa(k,l)×w(k,l)が算出されたところで、まず、周辺類似度Sv(k,l)とSh(k,l)とを比較する(ステップS2606)。
ここで、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sh(k,l)よりも小さいと判定された場合には、さらに、周辺類似度Sv(k,l)と周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)とを比較する(ステップS2607)。
また、ステップS2606において、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sh(k,l)以上であると判定された場合には、さらに、周辺類似度Sh(k,l)と周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)とを比較する(ステップS2608)。
そして、ステップS2607において周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)以上であると判定された場合、または、ステップS2608において周辺類似度Sh(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)以上であると判定された場合には、さらに、周辺類似度Sd(k,l)と周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)とを比較する(ステップS2609)。
このステップS2609において、周辺類似度Sd(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)よりも小さいと判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGd(k,l)に、色差を(XL−Ga)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS2610)。
また、ステップS2609において、周辺類似度Sd(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)以上であると判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGa(k,l)に、色差を(XL−Ga)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS2611)。
一方、上述したステップS2607において、周辺類似度Sv(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)よりも小さいと判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGv(k,l)に、色差を(X−Gv)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS2612)。
また、上述したステップS2608において、周辺類似度Sh(k,l)が周辺類似度Sa(k,l)×w(k,l)よりも小さいと判定された場合には、G信号欠落位置(k,l)の、信号補間値をGh(k,l)に、色差を(X−Gh)k,lに、それぞれ決定して、これらをメモリに格納する(ステップS2613)。
こうして、ステップS2610、ステップS2611、ステップS2612、またはステップS2613の何れかの処理を行った後に、Nライン分の処理が終了したか否かを判定して(ステップS2614)、処理がまだ終了していないと判定された場合には、ステップS2602に戻って上述したような処理を行う。
一方、ステップS2614において、Nライン分の処理が終了したと判定された場合には、さらに、出力画像としての総ライン数分の処理を終了したか否かを判定する(ステップS2615)。
ここで、総ライン数分の処理がまだ終了していないと判定された場合には、図25のステップS2501に戻って、メモリに格納されている不必要となったラインのGv、Gh、Gd、Ga、(X−Gv)、(X−Gh)、(X−Gd)、(X−Ga)、(XL−Ga)、Sv、Sh、Sd、Sa、wを新しく算出される値により置き換えながら、上述したような処理を行う。
また、ステップS2615において、総ライン数分の処理が終了したと判定された場合には、このG補間色差算出処理を終了する。
なお、上述したフローチャートの説明において、ステップS2606〜ステップS2609における周辺類似度Sv、Sh、Sd、Sa×wから1つの類似度を選択する方法は、該4つの周辺類似度の最小値を決定するためには不十分であるが、簡易的な選択方法の1例として示したものである。4つの周辺類似度から最小値を厳密に求めるためには、上記4つの比較ステップの他に、SvとSdとの比較ステップおよびShとSdとの比較ステップが必要であるのはいうまでもない。
また、図25および図26を参照して説明したフローチャートは、メモリ容量を最小限に抑制することができるように工夫した処理手順に関しての例となっている。しかし、これに限らず、上述したような各算出データを少なくとも1フレーム分格納することができるだけのメモリを確保するように、上述した処理を変更することも可能である。このようにメモリを1フレーム分確保することができる場合には、ステップS2500のNの初期値とステップS2601のNの値とを総ライン数に置き換えれば良い。こうすることにより、G補間候補と色差候補とを1フレーム分作成した後に、これら複数のG補間候補と色差候補とから最適な補間Gと色差とを画素毎に選択するという処理手順を実行することが可能となる。
なお、このような1フレーム分のメモリを確保する処理手順は、実施形態1において説明した処理のフローチャートにおいても同様に実施することが可能である。
このような実施形態4によれば、上述した実施形態1〜3とほぼ同様の効果を奏するとともに、色差信号の算出に使用するG補間候補の3つの補間(縦方向補間、横方向補間、4画素補間)の周波数特性に、欠落G画素位置のX信号(RあるいはB信号)の周波数特性を近似させるように修正(縦方向補間と横方向補間とについては修正の必要はなく、4画素補間のみについて修正が必要)した後に、色差信号を算出するようにしたために、偽色発生を抑制することができる。
また、欠落G画素を、上述した実施形態3と同様に、最も確からしいものとして4種類のG補間候補の中から1つ選択するようにしたために、斜め方向のエッジ部の解像度の劣化を抑制することができる。
こうして、欠落G画素の補間候補としてM種類のG補間候補を用意し、各G補間候補とG信号欠落位置におけるX信号(R信号またはB信号)とに基づき得られるM種類の色差候補の内の、周辺類似度が最も高い色差候補に対応するG補間候補を欠落G画素として選択するようにしたために、彩度低下を生じることなく、偽色の発生を十分に抑圧することができる。さらに、欠落G信号の解像度低下が少ない最適な補間値を得ることができる。
なお、この実施形態4において説明したような、4画素補間時のX信号に対して周波数特性を近似するような修正処理は、上述した実施形態1,2にも同様に適用することが可能である。ただし、この場合には、減算部211のX信号の入力前段側にローパスフィルタ処理部を設ける必要がある。これによりメモリ214にはX−Gaではなく、XL−Gaが格納されることになる。従って、周辺類似度算出部217によって算出される類似度Saは、メモリ214に格納された(XL−Ga)を使用することになる。このような構成および処理を行うことにより、上述した実施形態1,2においてもさらに偽色の抑圧を行うことが可能となる。
また、上述においては、色差周辺類似度の算出を、算出エリアの中央に位置するX(RまたはB)と同一種の色Xにより得られた色差に基づき行っているが、異種の色X^により得られた色差も使用して行うようにしても良い。この場合には、中央に位置する色差X−Gと周辺に位置するX^−Gとの差分絶対値和を算出するのではなく、周辺に位置する複数のX^−G同士の差分絶対和を算出して、同一種の色XのX−G同士の差分絶対値和との加算により該色差周辺類似度を定義しても良い。
[実施形態5]
図27から図36は本発明の実施形態5を示したものであり、図27は縦補間により求められたGvを用いて算出した5×5画素領域のX−GvおよびX^−Gvを示す図、図28は横補間により求められたGhを用いて算出した5×5画素領域のX−GhおよびX^−Ghを示す図、図29は4画素補間により求められたGaを用いて算出した5×5画素領域のX−GaおよびX^−Gaを示す図、図30は斜め補間により求められたGdを用いて算出した5×5画素領域のX−GdおよびX^−Gdを示す図、図31は2次元の色差空間に縦補間により求められたGvに係る周辺局所領域の色差X−GvまたはX^−Gvをプロットした様子を示す線図、図32は2次元の色差空間に横補間により求められたGhに係る周辺局所領域の色差X−GhまたはX^−Ghをプロットした様子を示す線図、図33は2次元の色差空間に4画素補間により求められたGaに係る周辺局所領域の色差X−GaまたはX^−Gaをプロットした様子を示す線図、図34は2次元の色差空間に斜め補間により求められたGdに係る周辺局所領域の色差X−GdまたはX^−Gdをプロットした様子を示す線図、図35は判定領域に垂直方向の空間周波数が高い横縞模様が存在する例を示す図、図36は図35に示した例に対して上述した実施形態1〜4の周辺色差類似度を用いたときにチェック模様のようなパターンがG信号に現れてしまう様子を示す図である。
この実施形態5において、上述の実施形態1〜4と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
この実施形態5は、上述した実施形態1〜4における周辺類似度算出部215〜217,1905により算出する色差周辺類似度の定義を異ならせた実施形態となっている。従って、本実施形態の構成は上述した実施形態1〜4と同様であるために、各図面や参照符号等を適宜引用することにする。
まず、図27は、G信号欠落位置の垂直方向の隣接G信号により補間して得られたGvを使用して算出した5×5画素領域のX−Gv、あるいはX^−Gvを示している。ここに、X^は、G画素が欠落している位置の色Xとは異なる色(Gを除く)を示し、X=Rである場合にはX^=Bであり、X=Bである場合にはX^=Rである。
上述した周辺類似度算出部215は、この図27に示す色差X−Gv,X^−Gvを使用して、以下のように定義される色差周辺類似度Sv(k,l)を算出するようになっている。
Sv(k,l)=Sv1(k,l)+Sv2(k,l)
ここに、Sv1(k,l)は色差X−Gvの類似度を、Sv2(k,l)は色差X^−Gvの類似度を、それぞれ示しており、各類似度の具体例は以下の通りである。
Sv1(k,l)={|(X−Gv)k,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k,l+2−(X−Gv)k,l|}×Wvxc
+{|(X−Gv)k-2,l-2−(X−Gv)k-2,l|
+|(X−Gv)k-2,l+2−(X−Gv)k-2,l|
+|(X−Gv)k+2,l-2−(X−Gv)k+2,l|
+|(X−Gv)k+2,l+2−(X−Gv)k+2,l|}×Wvxa
Sv2(k,l)={|(X^−Gv)k-1,l-1−(X^−Gv)k-1,l+1|
+|(X^−Gv)k+1,l-1−(X^−Gv)k+1,l+1|}×Wvx^
ここに、各類似度の算出に用いられる重みWvxc,Wvxa,Wvx^は、
2×Wvxc+4×Wvxa=2×Wvx^=W
すなわち、
Wvxc+2×Wvxa=Wvx^
の関係にある。ここに、第1式における右辺のWは、全体に対する重みを示している。
このようにして算出される色差周辺類似度Sv(k,l)は、G信号欠落位置(k,l)周辺において垂直方向に色差X−Gvと色差X^−Gvとがそれぞれどの程度類似しているかを示す量となる。
次に、図28は、G信号欠落位置の水平方向の隣接G信号により補間して得られたGhを使用して算出した5×5画素領域のX−Gh、あるいはX^−Ghを示している。ここに、X=Rである場合にはX^=Bであり、X=Bである場合にはX^=Rであるのは、上述と同様である。
上述した周辺類似度算出部216は、この図28に示す色差X−Gh,X^−Ghを使用して、以下のように定義される色差周辺類似度Sh(k,l)を算出するようになっている。
Sh(k,l)=Sh1(k,l)+Sh2(k,l)
ここに、Sh1(k,l)は色差X−Ghの類似度を、Sh2(k,l)は色差X^−Ghの類似度を、それぞれ示しており、各類似度の具体例は以下の通りである。
Sh1(k,l)={|(X−Gh)k-2,l−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l−(X−Gh)k,l|}×Whxc
+{|(X−Gh)k-2,l-2−(X−Gh)k,l-2|
+|(X−Gh)k+2,l-2−(X−Gh)k,l-2|
+|(X−Gh)k-2,l+2−(X−Gh)k,l+2|
+|(X−Gh)k+2,l+2−(X−Gh)k,l+2|}×Whxa
Sh2(k,l)={|(X^−Gh)k-1,l-1−(X^−Gh)k+1,l-1|
+|(X^−Gh)k-1,l+1−(X^−Gh)k+1,l+1|}×Whx^
ここに、各類似度の算出に用いられる重みWhxc,Whxa,Whx^は、
2×Whxc+4×Whxa=2×Whx^=W
すなわち
Whxc+2×Whxa=Whx^
の関係にある。ここに、第1式における右辺のWは、全体に対する重みを示している。
このようにして算出される色差周辺類似度Sh(k,l)は、G信号欠落位置(k,l)周辺において水平方向に色差X−Ghと色差X^−Ghとがそれぞれどの程度類似しているかを示す量となる。
続いて、図29は、G信号欠落位置の隣接4画素G信号により補間して得られたGaを使用して算出した5×5画素領域のX−Ga、あるいはX^−Gaを示している。ここに、X=Rである場合にはX^=Bであり、X=Bである場合にはX^=Rであるのは、上述と同様である。
上述した周辺類似度算出部217は、この図29に示す色差X−Ga,X^−Gaを使用して、以下のように定義される色差周辺類似度Sa(k,l)を算出するようになっている。
Sa(k,l)=Sa1(k,l)+Sa2(k,l)
ここに、Sa1(k,l)は色差X−Gaの類似度を、Sa2(k,l)は色差X^−Gaの類似度を、それぞれ示しており、各類似度の具体例は以下の通りである。
Sa1(k,l)={|(X−Ga)k-2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l+2−(X−Ga)k,l|}×Waxc
+{|(X−Ga)k,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l−(X−Ga)k,l|}×Waxa
Sa2(k,l)={|(X^−Ga)k-1,l-1−(X^−Ga)k+1,l+1|
+|(X^−Ga)k-1,l+1−(X^−Ga)k+1,l-1|}×Wax^
ここに、各類似度の算出に用いられる重みWaxc,Waxa,Wax^は、
4×Waxc+4×Waxa=2×Wax^=W
すなわち
2×(Waxc+Waxa)=Wax^
の関係にある。ここに、第1式における右辺のWは、全体に対する重みを示している。
このようにして算出される色差周辺類似度Sa(k,l)は、G信号欠落位置(k,l)周辺において方向に依ることなく色差X−Gaと色差X^−Gaとがそれぞれどの程度類似しているかを示す量となる。
そして、図30は、G信号欠落位置の周辺12画素G信号により補間して得られたGdを使用して算出した5×5画素領域のX−Gd、あるいはX^−Gdを示している。ここに、X=Rである場合にはX^=Bであり、X=Bである場合にはX^=Rであるのは、上述と同様である。
上述した周辺類似度算出部1905は、この図30に示す色差X−Gd,X^−Gdを使用して、以下のように定義される色差周辺類似度Sd(k,l)を算出するようになっている。
Figure 0005006067
ここに、Sdslash(k,l)とSdbackslash(k,l)とは、次のように算出される。
Sdslash(k,l) =Sdslash1(k,l)+Sdslash2(k,l)
Sdbackslash(k,l)=Sdbackslash1(k,l)+Sdbackslash2(k,l)
そして、Sdslash1(k,l)とSdbackslash1(k,l)とは色差X−Gdの類似度を、Sdslash2(k,l)とSdbackslash2(k,l)とは色差X^−Gdの類似度を、それぞれ示しており、各類似度の具体例は以下の通りである。
Sdslash1(k,l)={|(X−Gd)k+2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k-2,l+2−(X−Gd)k,l|}×Wdxc
+{|(X−Gd)k,l-2−(X−Gd)k-2,l|
+|(X−Gd)k,l+2−(X−Gd)k+2,l|}×Wdxa
Sdslash2(k,l)=|(X^−Gd)k-1,l+1−(X^−Gd)k+1,l-1|×Wdx^
Sdbackslash1(k,l)={|(X−Gd)k-2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k+2,l+2−(X−Gd)k,l|}×Wdxc
+{|(X−Gd)k+2,l−(X−Gd)k,l-2|
+|(X−Gd)k-2,l−(X−Gd)k,l+2|}×Wdxa
Sdbackslash2(k,l)=|(X^−Gd)k-1,l-1−(X^−Gd)k+1,l+1|×Wdx^
ここに、各類似度の算出に用いられる重みWdxc,Wdxa,Wdx^は、
2×Wdxc+2×Wdxa=Wdx^=W
すなわち、
2×(Wdxc+Wdxa)=Wdx^
の関係にある。ここに、第1式における右辺のWは、全体に対する重みを示している。
このようにして算出される色差周辺類似度Sd(k,l)は、G信号欠落位置(k,l)周辺において何れか一方の斜め方向(左下から右上にかけての斜め方向、あるいは左上から右下にかけての斜め方向)に色差X−Gdと色差X^−Gdとがそれぞれどの程度類似しているかを示す量となる。
上述した定義に基づき算出される色差周辺類似度Sv,Sh,Sa,Sdは、実施形態1〜4において使用した色差周辺類似度とそのまま置き換えることが可能であり、その後の判定部218,1906における処理も同一となる。
上述した実施形態1〜4において示した色差周辺類似度とこの実施形態5において示した色差周辺類似度との相違は、一方の色差X−Gを用いるだけでなく他方の色差X^−Gをも用いることにある。この相違について、図31〜図34を参照して概念的に説明する。
図31〜図34は、2次元の色差空間(一方の座標軸をR−Gt、他方の座標軸をB−Gtとする色差空間、ここにt=v,h,a,d)にG信号欠落位置(k,l)の周辺局所領域(例えば5×5画素領域)内の各G信号欠落位置の補間種tに応じて算出された色差X−Gt、あるいはX^−Gtをプロットした線図である。
G信号欠落位置の色差(補間して得られたG信号を用いた色差)は、1つのG信号欠落位置についてX−GtとX^−Gtとの何れか一方(すなわち、R−GtとB−Gtとの何れか一方)のみしか得られないために、2次元の色差空間にそのままプロットすることはできず、何れかの座標軸上にプロットすることができるのみである。このような座標軸上にプロットされた色差の範囲を示すのが、図31〜図34の太線に示す部分である。例えば、図31に示す例では、R−GvはR−Gv軸上のΔ(R−Gv)で示す幅の太線部分に、B−GvはB−Gv軸上のΔ(B−Gv)で示す幅の太線部分に、それぞれ分布していることになる。
上述したような各座標軸の太線上に分布するプロット点の幅Δ(R−Gt)またはΔ(B−Gt)は、上記周辺類似度の差分絶対値和St1またはSt2に対応する量となる。なお、上記幅と上記差分絶対値和とは厳密には異なるが、概念的に同一であるものと見なすことができるのである。
そして、図31〜図34に示す例においては、Δ(R−Gt)に関して
Δ(R−Gv)=Δ(R−Gh)=Δ(R−Ga)<Δ(R−Gd)
となり、Δ(B−Gt)に関して、
Δ(B−Gh)<Δ(B−Ga)=Δ(B−Gd)<Δ(B−Gv)
となっているものと仮定する。
このような条件においては、上述した実施形態1〜4において説明したような周辺色差類似度を用いると、R画素位置の色差としてR−Gaが、近接するB画素位置の色差としてB−Ghが、それぞれ選択されることになる。この場合には、斜め方向1画素毎にG信号欠落位置の補間方法が切り替わってしまうことになる。このような条件が成立している判定領域に、例えば図35に示すような垂直方向に空間周波数が高い横縞模様(この図35に示すハッチングは、撮像素子上のある位置(k,l)近傍に結像したG信号帯域の輝度変化のみを示している)が存在するものとする。この場合であっても、実施形態1〜4の技術では、上記R画素の位置(G信号欠落位置)のG補間値は、周辺4つのG画素による補間Gaとなり、上下のG画素も加味されて平均化されたものとなるために、R画素の左右のG画素とは大きく異なる値となってしまう。つまり、このR画素が存在する行は、1画素毎に(2画素周期で)G画素値が大きく変化することになってしまう。一方、上記B画素の位置(G信号欠落位置)のG補間値は、水平方向の画素のみを使った平均値Ghとなるために、横縞と直交する方向の高周波数の画素値変化は発生しない。この結果として、上述した実施形態1〜4において説明したような技術では、図35に示したような横縞模様の領域に、図36に示すようなG信号に係るチェック模様のようなパターン(この図36に示すハッチングは、撮像後のG信号欠落位置を上記補間種tを用いて補間した後のG信号の輝度変化を示している)が現れることになり、偽色の発生の原因となってしまう。
これに対して、この実施形態5において説明したような周辺色差類似度は、Δ(R−Gt)+Δ(B−Gt)に対応するものである。この周辺色差類似度を図31〜図34の場合に当てはめると、各周辺色差類似度の大小関係は次のようになる。
Δ(R−Gh)+Δ(B−Gh) < Δ(R−Ga)+Δ(B−Ga) < …
つまり、この実施形態5に示したような周辺色差類似度を用いると、R画素位置の色差としてR−Ghが選択されると共に、近接するB画素位置の色差としてもB−Ghが選択されるために、局所領域におけるG補間種tが同一となり、G補間種tが頻繁に切り替わるのを抑制することができる。こうして、上述したような空間周波数が高い横縞模様が局所領域に存在したとしても、この横縞模様を高精度に再現することができ、図36に示したようなチェック模様に変化してしまったりすることはない。
なお、図31〜図34に示したような各軸上の太線部分で示した分布を参照すれば、G信号欠落位置の周辺局所領域の色差は、各図において点線で囲みハッチングを施した領域、すなわちΔ(R−Gt)の幅とΔ(B−Gt)の幅とが交差する領域に分布していると推定することができる。なぜなら各G信号欠落位置(k,l)において得られる1つの色差(X−Gt)k,lに対してもう1つの欠落している色差(X^−Gt)k,lを周辺の同種色差を用いて補間し、各G信号欠落位置に対して2つの色差からなる色差空間座標{(R−Gt)k,l,(B−Gt)k,l}を算出したとすると上記2次元色差空間内にプロットすることが可能となり、この場合に該算出した色差が空間的に高い周波数をもたないと仮定すれば、点線で囲みハッチングを施した領域に該色差空間座標値が分布すると見なせるためである。
そうすると最適な色差の選択は、図31〜図34において点線で囲みハッチングを施した領域の面積が最も小さくなるG補間種tにより算出された色差を選択することと実質的に等価となる。このとき、最適な色差の選択を行うための1つの技術として、2つの座標軸上の分布量の和を判定パラメータとして利用したのがこの実施形態5となっている(ただし、面積という観点からは、分布量の積を判定パラメータとして利用するようにしても良い)。これに対して、上述した実施形態1〜4は、1つの座標軸上の分布量のみを判定パラメータとして利用した技術となっている。
なお、上述では、色差周辺類似度の算出領域を5×5画素領域としたが、これに限らず、より大きなN×N画素(Nは奇数)領域としても良いことはいうまでもない。一例として、色差周辺類似度の算出領域を7×7画素領域としたときには、以下に示すように各色差周辺類似度を算出すれば良い。
Sv1(k,l)={|(X−Gv)k,l-2−(X−Gv)k,l|
+|(X−Gv)k,l+2−(X−Gv)k,l|}×Wvxc
+{|(X−Gv)k-2,l-2−(X−Gv)k-2,l|
+|(X−Gv)k-2,l+2−(X−Gv)k-2,l|
+|(X−Gv)k+2,l-2−(X−Gv)k+2,l|
+|(X−Gv)k+2,l+2−(X−Gv)k+2,l|}×Wvxa
Sv2(k,l)={|(X^−Gv)k-1,l-1−(X^−Gv)k-1,l+1|
+|(X^−Gv)k+1,l-1−(X^−Gv)k+1,l+1|}×Wvx^c
+{|(X^−Gv)k-1,l-3−(X^−Gv)k-1,l-1|
+|(X^−Gv)k-1,l+3−(X^−Gv)k-1,l+1|
+|(X^−Gv)k+1,l-3−(X^−Gv)k+1,l-1|
+|(X^−Gv)k+1,l+3−(X^−Gv)k+1,l+1|}×Wvx^a
Sh1(k,l)={|(X−Gh)k-2,l−(X−Gh)k,l|
+|(X−Gh)k+2,l−(X−Gh)k,l|}×Whxc
+{|(X−Gh)k-2,l-2−(X−Gh)k,l-2|
+|(X−Gh)k+2,l-2−(X−Gh)k,l-2|
+|(X−Gh)k-2,l+2−(X−Gh)k,l+2|
+|(X−Gh)k+2,l+2−(X−Gh)k,l+2|}×Whxa
Sh2(k,l)={|(X^−Gh)k-1,l-1−(X^−Gh)k+1,l-1|
+|(X^−Gh)k-1,l+1−(X^−Gh)k+1,l+1|}×Whx^c
+{|(X^−Gh)k-3,l-1−(X^−Gh)k-1,l-1|
+|(X^−Gh)k+3,l-1−(X^−Gh)k+1,l-1|
+|(X^−Gh)k-3,l+1−(X^−Gh)k-1,l+1|
+|(X^−Gh)k+3,l+1−(X^−Gh)k+1,l+1|}×Whx^a
Sa1(k,l)={|(X−Ga)k-2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l+2−(X−Ga)k,l|}×Waxc
+{|(X−Ga)k,l-2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k+2,l−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k,l+2−(X−Ga)k,l|
+|(X−Ga)k-2,l−(X−Ga)k,l|}×Waxa
Sa2(k,l)={|(X^−Ga)k-1,l-1−(X^−Ga)k+1,l+1|
+|(X^−Ga)k-1,l+1−(X^−Ga)k+1,l-1|}×Wax^c
+{|(X^−Ga)k-3,l-1−(X^−Ga)k-1,l-1|
+|(X^−Ga)k-1,l-3−(X^−Ga)k-1,l-1|
+|(X^−Ga)k+3,l-1−(X^−Ga)k+1,l-1|
+|(X^−Ga)k+1,l-3−(X^−Ga)k+1,l-1|
+|(X^−Ga)k-3,l+1−(X^−Ga)k-1,l+1|
+|(X^−Ga)k-1,l+3−(X^−Ga)k-1,l+1|
+|(X^−Ga)k+3,l+1−(X^−Ga)k+1,l+1|
+|(X^−Ga)k+1,l+3−(X^−Ga)k+1,l+1|}×Wax^a
Sdslash1(k,l)={|(X−Gd)k+2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k-2,l+2−(X−Gd)k,l|}×Wdxc
+{|(X−Gd)k,l-2−(X−Gd)k-2,l|
+|(X−Gd)k,l+2−(X−Gd)k+2,l|}×Wdxa
Sdslash2(k,l)=|(X^−Gd)k-1,l+1−(X^−Gd)k+1,l-1|×Wdx^c
+{|(X^−Gd)k+1,l-3−(X^−Gd)k-1,l-1|
+|(X^−Gd)k-3,l+1−(X^−Gd)k-1,l-1|
+|(X^−Gd)k+3,l-1−(X^−Gd)k+1,l+1|
+|(X^−Gd)k-1,l+3−(X^−Gd)k+1,l+1|}×Wdx^a
Sdbackslash1(k,l)={|(X−Gd)k-2,l-2−(X−Gd)k,l|
+|(X−Gd)k+2,l+2−(X−Gd)k,l|}×Wdxc
+{|(X−Gd)k+2,l−(X−Gd)k,l-2|
+|(X−Gd)k-2,l−(X−Gd)k,l+2|}×Wdxa
Sdbackslash2(k,l)=|(X^−Gd)k-1,l-1−(X^−Gd)k+1,l+1|×Wdx^c
+{|(X^−Gd)k-1,l-3−(X^−Gd)k+1,l-1|
+|(X^−Gd)k+3,l+1−(X^−Gd)k+1,l-1|
+|(X^−Gd)k-3,l-1−(X^−Gd)k-1,l+1|
+|(X^−Gd)k+1,l+3−(X^−Gd)k-1,l+1|}×Wdx^a
ここに、上記重みの条件は、
2×Wvxc+4×Wvxa=2×Wvx^c+4×Wvx^a=W
2×Whxc+4×Whxa=2×Whx^c+4×Whx^a=W
4×Waxc+4×Waxa=2×Wax^c+8×Wax^a=W
2×Wdxc+2×Wdxa=Wdx^c+4×Wdx^a=W
すなわち、
Wvxc+2×Wvxa=Wvx^c+2×Wvx^a
Whxc+2×Whxa=Whx^c+2×Whx^a
2×(Waxc+Waxa)=Wax^c+4×Wax^a
2×(Wdxc+Wdxa)=Wdx^c+4×Wdx^a
である。ここに、第1の各式における右辺のWは、全体に対する重みを示している。
このような実施形態5によれば、色差X−Gvに係る周辺類似度と色差X^−Gvに係る周辺類似度との両方に基づいて色差周辺類似度を算出するようにしたために、色差周辺類似度の算出領域内における任意の空間周波数の画素値変化に対して色差周辺類似度の判定エラー(画像のエッジ方向に沿っていない方向に補間されたG信号に係る色差周辺類似度が選択された状態)をより抑制することができる。この結果、偽色の発生をさらに抑制することが可能となる。
なお、上述した各実施形態においては、RGBベイヤ配列画像からサンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する画像処理装置についてを主として説明したが、汎用の処理回路等に同様の処理を行う画像処理方法を適用するようにしても良いし、画像処理プログラムをコンピュータに実行させて同様の処理を行うようにすることも可能である。
こうして、上述した実施形態によれば、複数色フィルタが空間的に異なる位置に配置された単板撮像素子によって撮像された画像に対して、欠落色信号の補間処理における偽色発生、解像度低下、および彩度低下を十分に抑圧した高画質なカラー画像を得ることが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
本発明は、RGBベイヤ配列画像からサンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法に好適に利用することができる。
本発明の実施形態1における画像処理装置の全体的な構成を示すブロック図。 上記実施形態1におけるG補間色差算出部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1における色差補間処理部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1におけるRGB算出部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、撮像部の単板撮像素子により撮像された色信号のベイヤ配列を示す図。 上記実施形態1において、G補間色差算出部から出力されるG信号の2次元配列を示す図。 上記実施形態1において、G補間色差算出部から出力されるX−Gi信号の2次元配列を示す図。 上記実施形態1において、欠落G信号位置の縦方向補間として用いる上下方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1において、欠落G信号位置の横方向補間として用いる左右方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1において、欠落G信号位置の隣接4画素補間として用いる上下左右方向の隣接G信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1において、縦方向補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1において、横方向補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1において、隣接4画素補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態1および各実施形態において、G補間色差算出部により行われる処理の概要を示すフローチャート。 上記実施形態1の図2に示す構成のG補間色差算出部の処理を示すフローチャート。 本発明の実施形態2におけるG補間色差算出部の構成を示すブロック図。 上記実施形態2において、G変動量算出部により使用するG信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態2において、G変動量算出部により算出するG変動量と隣接4画素補間を用いて算出した周辺類似度に対する重み係数との関係を示す線図。 本発明の実施形態3におけるG補間色差算出部の構成を示すブロック図。 上記実施形態3において、欠落G信号位置の斜め方向補間として用いる周辺12画素のG信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態3において、周辺12画素補間に基づき算出した欠落G信号位置の色差の内の、周辺類似度算出に使用する色差信号のベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態3において、光学ローパスフィルタを介して得られる撮像画像等の斜め45度方向の周波数帯域特性を示す線図。 本発明の実施形態4におけるG補間色差算出部の構成を示すブロック図。 上記実施形態4のローパスフィルタ処理部においてローパスフィルタを構成するために使用する色信号Xのベイヤ配列上における位置を示す図。 上記実施形態4におけるG補間色差算出部の処理の一部を示すフローチャート。 上記実施形態4におけるG補間色差算出部の処理の他の一部を示すフローチャート。 本発明の実施形態5において、縦補間により求められたGvを用いて算出した5×5画素領域のX−GvおよびX^−Gvを示す図。 上記実施形態5において、横補間により求められたGhを用いて算出した5×5画素領域のX−GhおよびX^−Ghを示す図。 上記実施形態5において、4画素補間により求められたGaを用いて算出した5×5画素領域のX−GaおよびX^−Gaを示す図。 上記実施形態5において、斜め補間により求められたGdを用いて算出した5×5画素領域のX−GdおよびX^−Gdを示す図。 上記実施形態5において、2次元の色差空間に縦補間により求められたGvに係る周辺局所領域の色差X−GvまたはX^−Gvをプロットした様子を示す線図。 上記実施形態5において、2次元の色差空間に横補間により求められたGhに係る周辺局所領域の色差X−GhまたはX^−Ghをプロットした様子を示す線図。 上記実施形態5において、2次元の色差空間に4画素補間により求められたGaに係る周辺局所領域の色差X−GaまたはX^−Gaをプロットした様子を示す線図。 上記実施形態5において、2次元の色差空間に斜め補間により求められたGdに係る周辺局所領域の色差X−GdまたはX^−Gdをプロットした様子を示す線図。 上記実施形態5において、判定領域に垂直方向の空間周波数が高い横縞模様が存在する例を示す図。 上記実施形態5において、図35に示した例に対して上述した実施形態1〜4の周辺色差類似度を用いたときにチェック模様のようなパターンがG信号に現れてしまう様子を示す図。
符号の説明
101…撮像部
102…G補間色差算出部
103…色差補間処理部(色差補間手段)
104…RGB算出部(RGB画素算出手段)
105…圧縮記録部
201,202…メモリ
203…縦補間G算出部(補間候補算出手段、第1の補間算出手段)
204…横補間G算出部(補間候補算出手段、第2の補間算出手段)
205…4画素補間G算出部(補間候補算出手段、第3の補間算出手段)
206,207,208,1902…メモリ
209,210,211,1903,2302…減算部(色差候補算出手段)
212,213,214,1904,2303…メモリ
215,216…周辺類似度算出部(最適色差選択手段、選択手段)
217,1905…周辺類似度算出部(最適色差選択手段)
218,1906…判定部(最適色差選択手段)
219,1907,2304…色差選択部(最適色差選択手段、選択手段)
220,1908…補間G選択部(最適色差選択手段、G補間値出力手段)
221…メモリ
301…色差選別部
302,303…メモリ
304,305…補間処理部
401…メモリ
402,403…加算部
404…カラーマトリックス処理部
405,406,407…γ補正部
1601…G変動量算出部(最適色差選択手段、G画素変動量算出手段)
1602…メモリ(最適色差選択手段)
1603…乗算部(最適色差選択手段、乗算手段)
1901…斜め補間G算出部(補間候補算出手段、第4の補間算出手段)
2301…ローパスフィルタ処理部(帯域制限手段)

Claims (37)

  1. G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する画像処理装置であって、
    上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出手段と、
    算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出手段と、
    上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択手段と、
    を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記最適色差選択手段は、上記色差類似度を、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)に対する同一色Xの色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、の類似度に基づいて算出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記最適色差選択手段は、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、
    上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 上記補間候補算出手段は、
    上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、
    該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、
    該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 上記補間候補算出手段は、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
    Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
    +G(x0,y0+1)}×α
    −{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
    +G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
    +G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
    +G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
    (ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 上記色差候補算出手段は、X画素を周辺の同一色Xを用いて帯域制限した修正画素XLを算出する帯域制限手段を有して構成され、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて色差候補を算出する際には、該修正画素XLを用いるものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 上記最適色差選択手段は、
    G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、
    上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  9. 上記最適色差選択手段は、
    上記第1の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、上下に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、
    の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  10. 上記最適色差選択手段は、
    上記第2の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、左右に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、
    の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  11. 上記類似度は、G画素欠落位置の色差候補と、該G画素欠落位置の周辺に位置する1つ以上の同一色Xかつ同一種類tの色差候補と、の差分絶対値和であり、
    上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  12. 上記X(x0,y0)に対して周辺の同一色Xを用いて帯域制限したXL(x0,y0)を算出する帯域制限手段をさらに具備し、
    上記色差候補算出手段は、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出するものであり、
    上記最適色差選択手段は、上記類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)(ここに、1≦p≦M、1≦q≦M)を色差として選択するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  13. 上記最適色差選択手段は、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、
    上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 上記補間候補算出手段は、
    上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、
    該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、
    該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  16. 上記補間候補算出手段は、
    上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
    Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
    +G(x0,y0+1)}×α
    −{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
    +G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
    +G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
    +G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
    (ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 上記最適色差選択手段は、
    G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、
    上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  18. 上記最適色差選択手段は、
    上記第1の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、上下に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、
    の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  19. 上記最適色差選択手段は、
    上記第2の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出されたG画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度として、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補との間で重み付けすることなく算出した類似度と、
    該G画素欠落位置の周囲最近傍に位置する8つの同一色Xかつ同一種類tの色差候補の内の、左右に位置する2つの色差候補に重み付けして算出した類似度と、
    の内の類似性が低くない方の類似度を選択する選択手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  20. 上記類似度は、G画素欠落位置の色差候補と、該G画素欠落位置の周辺に位置する1つ以上の同一色Xかつ同一種類tの色差候補と、の差分絶対値和であり、
    上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものであることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  21. G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成する処理を、コンピュータに実行させるための画像処理プログラムであって、
    コンピュータに、
    上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出ステップと、
    算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出ステップと、
    上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択ステップと、
    を実行させるための画像処理プログラム。
  22. G(緑)画素のサンプリング密度が、R(赤)画素のサンプリング密度およびB(青)画素のサンプリング密度よりも高く、かつそれぞれのサンプリング位置が異なるRGBベイヤ配列画像から、サンプリング位置を同時化したカラー画像を生成するための画像処理方法であって、
    上記RGBベイヤ配列画像における位置を(x,y)(ここに、xは横方向の画素位置を示す整数、yは縦方向の画素位置を示す整数)として表し、G画素が欠落している位置(x0,y0)のR画素またはB画素をX(x0,y0)としたときに、このX(x0,y0)に対して、M種類(Mは2以上の整数)のG補間候補Gt(x0,y0)(ここに、t=1,…,M)を算出する補間候補算出ステップと、
    算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する色差候補算出ステップと、
    上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出する際に用いたG補間候補Gt(x0,y0)と同一種類tの、周辺位置(x0+n,y0+m)(ここに、nとmとは同時に0とはならない任意の整数)において算出されたG補間候補Gt(x0+n,y0+m)に基づき、該周辺位置(x0+n,y0+m)に対して算出されたXの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とに基づいて、M種類の色差類似度を算出し、この算出したM種類の色差類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)(ここに、1≦p≦M)を色差として選択する最適色差選択ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  23. 上記最適色差選択手段は、上記色差類似度を、上記色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)と該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)に対する同一色Xの複数の色差候補X(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)とに基づいた類似度と、該色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)とは異なる色X^の複数の色差候補X^(x0+n,y0+m)−Gt(x0+n,y0+m)に基づいた類似度と、に基づき算出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  24. 上記最適色差選択手段は、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  25. 上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、
    上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項24に記載の画像処理装置。
  26. 上記補間候補算出手段は、
    上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、
    該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、
    該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  27. 上記補間候補算出手段は、上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
    Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
    +G(x0,y0+1)}×α
    −{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
    +G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
    +G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
    +G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
    (ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。
  28. 上記色差候補算出手段は、X画素を周辺の同一色Xを用いて帯域制限した修正画素XLを算出する帯域制限手段を有して構成され、上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて色差候補を算出する際には、該修正画素XLを用いるものであることを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。
  29. 上記最適色差選択手段は、
    G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、
    上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。
  30. 上記類似度は、同一色Xかつ同一種類tの色差候補同士の差分絶対値の和であり、
    上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  31. 上記X(x0,y0)に対して周辺の同一色Xを用いて帯域制限したXL(x0,y0)を算出する帯域制限手段をさらに具備し、
    上記色差候補算出手段は、算出されたM種類のG補間候補Gt(x0,y0)に基づいて、複数種類の色差候補X(x0,y0)−Gt(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gt(x0,y0)を算出するものであり、
    上記最適色差選択手段は、上記類似度に基づいて、M種類の該G補間候補Gt(x0,y0)の内の1つのG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)に基づき算出された色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)(ここに、1≦p≦M、1≦q≦M)を色差として選択するものであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  32. 上記最適色差選択手段は、選択した色差候補X(x0,y0)−Gp(x0,y0)またはXL(x0,y0)−Gq(x0,y0)に対応するG補間候補Gp(x0,y0)またはGq(x0,y0)を、該位置(x0,y0)のG画素値として出力するG補間値出力手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項31に記載の画像処理装置。
  33. 上記最適色差選択手段によっては色差が算出されない位置の色差を、該最適色差選択手段により算出された該位置の周辺の同一色の色差に基づいて補間する処理を、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるG画素である場合にはR画素に係る色差およびB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるR画素である場合にはB画素に係る色差について、該位置がRGBベイヤ配列画像におけるB画素である場合にはR画素に係る色差について、それぞれ行う色差補間手段と、
    上記最適色差選択手段または上記色差補間手段により算出された色差と、この色差と同一位置のG画素と、に基づいて、R画素、G画素、およびB画素を算出するRGB画素算出手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項32に記載の画像処理装置。
  34. 上記補間候補算出手段は、
    上記X画素の上下に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第1の補間算出手段と、
    該X画素の左右に隣接する2つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第2の補間算出手段と、
    該X画素の上下左右に隣接する4つのG画素の平均を上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補として算出する第3の補間算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項31に記載の画像処理装置。
  35. 上記補間候補算出手段は、
    上記X(x0,y0)の近傍に位置する12個のG画素G(x0−1,y0)、G(x0+1,y0)、G(x0,y0−1)、G(x0,y0+1)、G(x0−2,y0−1)、G(x0−2,y0+1)、G(x0+2,y0−1)、G(x0+2,y0+1)、G(x0−1,y0−2)、G(x0−1,y0+2)、G(x0+1,y0−2)、G(x0+1,y0+2)を用いて、以下の数式、
    Gt(x0,y0)={G(x0−1,y0)+G(x0+1,y0)+G(x0,y0−1)
    +G(x0,y0+1)}×α
    −{G(x0−2,y0−1)+G(x0−2,y0+1)
    +G(x0+2,y0−1)+G(x0+2,y0+1)
    +G(x0−1,y0−2)+G(x0−1,y0+2)
    +G(x0+1,y0−2)+G(x0+1,y0+2)}×β
    (ここに、αとβとは、α×4−β×8=1を満たし、かつ、α>(1/4)、β>0となる任意定数である)に基づき、上記M種類のG補間候補の内の1種類のG補間候補Gt(x0,y0)を算出する第4の補間算出手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項34に記載の画像処理装置。
  36. 上記最適色差選択手段は、
    G画素欠落位置の周辺のG画素値の変動量を算出して、該変動量に基づいた重み係数を算出するG画素変動量算出手段と、
    上記第3の補間算出手段により算出されたG補間候補に基づいて算出された上記G画素欠落位置の色差候補の周辺色差候補との類似度に、上記重み係数を乗算する乗算手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項34に記載の画像処理装置。
  37. 上記類似度は、同一色Xかつ同一種類の色差候補同士の差分絶対値の和であり、
    上記最適色差選択手段は、M種類の該類似度の内の最小値を与える類似度の1つに対応する色差候補を1つ選択する選択手段を含み、該選択手段により選択された色差候補を色差とするものであることを特徴とする請求項31に記載の画像処理装置。
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