JP5005146B2 - 現場での熱脱着土壌改良システム用ヒーターエレメント - Google Patents

現場での熱脱着土壌改良システム用ヒーターエレメント Download PDF

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Description

【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は一般に土壌の改良に関する。本発明の実施態様は、現場での熱脱着土壌改良プロセス中、土壌の温度を上昇させるためのヒーターエレメントに関する。
【0002】
2.関連技術の説明
地表下の土壌汚染は、多くの地域で関心のある問題となっている。地表下の土壌は、化学的、生化学的及び/又は放射性の汚染物で汚染される可能性がある。地表下の汚染は種々のやり方で起こり得る。材料の流出、貯蔵容器の漏れ、及び材料を不適切に処分した埋立地での浸出は、土壌が汚染される可能性のある多くのやり方の幾つかの例に過ぎない。地表下の土壌汚染物が帯水層、空気又は食料品中に移行すれば、公衆衛生上の有害物となり得る。地表下の土壌汚染物は、食物連鎖の一部である各種の種(species)における生物学的蓄積により、食料品中に移行する可能性がある。
汚染土壌を改良する方法は多数ある。「汚染土壌を改良する」とは、この土壌を処理して土壌汚染物を除去するか、或いは土壌内の汚染物を許容水準まで減少させることを云う。汚染地域を改良する方法は、土壌を掘って、これを別途の処理設備で処理し、汚染物を除去するか、或いは土壌内の汚染物水準を減少させることである。この方法に伴う多くの問題によって、この方法の有効性及び使用が制限されている。例えばこの方法に伴う一つの問題は、穴掘りによって、周囲の環境や作業者を土壌汚染に曝すごみを生じる可能性があることである。また、効果的に処理するためには、小さな汚染地域でさえ大量の土壌を掘る必要があるかも知れない。設備コスト、作業コスト、輸送コスト及び処理コストによって、この方法は、他の利用可能な土壌改良方法に比べて極めて高価になる可能性がある。
【0003】
土壌を改良するため、生物学的処理や現場での化学的処理も使用できる。生物学的及び/又は化学的処理は、材料を土壌中に注入する工程を含むことがきる。化学的処理中に注入する材料は、土壌の汚染物と反応して非汚染反応生成物を生じるか、或いは容易に土壌から除去できる揮発性生成物を生じるように構成した反応剤であってよい。化学的処理中に注入する材料は、土壌から汚染物を除去する生成ウエルに汚染を追い込むように構成した追い出し(flooding)剤であってもよい。追い出し剤としては、スチーム、二酸化炭素又はその他の流体が挙げられる。土壌の不均質性及びその他のファクターは、生物学的及び/又は化学的処理を用いて土壌中の汚染物水準を国の規定による要求水準まで減少させるのを妨害するかも知れない。
【0004】
地表面の土壌から汚染物を除去するために使用できる方法は、土壌蒸気抽出法である。土壌蒸気抽出法は、土壌に真空を適用して空気及び蒸気を地表面の土壌中に引き入れる。真空は土壌/空気の界面に適用してもしてもよいし、或いは土壌内に設置した真空ウエルに適用してもよい。この空気及び蒸気は、揮発性汚染物を真空供給源に向けて同伴、運搬できる。真空により土壌から除去されたオフガスは、土壌中に存在していた汚染物を含有する。このオフガスは、処理設備に輸送することができる。土壌から除去されたオフガスは、処理設備で処理してオフガス中の汚染物を除去するか、或いは許容水準まで減少させる。土壌蒸気抽出法は、土壌を移動したり、著しく撹乱する必要なしに、土壌から汚染物を除去することができる。土壌蒸気抽出法は、道路、土台及びその他の固定建造物の下で操作することができる。
地表下の土壌の浸透性は、土壌蒸気抽出法の有効性を制限する可能性がある。空気及び蒸気は、土壌の中の高い浸透性領域を通って地表下の土壌中に流れる可能性がある。空気及び蒸気は、土壌の中の浸透性の低い領域をバイパスする可能性がある。空気及び蒸気が浸透性の低い領域をバイパスすることにより、土壌蒸気抽出法で処理した後の土壌中には、多量の汚染物が残っている可能性がある。水の滞留、土壌の積層及び土壌内の材料の不均質性により低下した空気浸透性は、土壌蒸気抽出による土壌改良方法の有効性を制限するかも知れない。
【0005】
水の滞留により空気浸透性が低下すると、流れる空気と土壌中の汚染物との接触が阻害される可能性がある。水の滞留問題に対する部分的な解決法は、土壌を脱水することである。土壌は、地下水面(water table)を下げる技術及び/又は真空脱水技術を用いることにより脱水することができる。これらの方法は、空気流を流せるように土壌の細孔を開口する方法として有効とは云えない。地下水面を下げると、毛細管力によって土壌からの水の除去が阻害される可能性がある。地下水面の低下は、湿った土壌を生じる可能性がある。湿った土壌を通る空気の伝導性は制限される。
真空脱水技術には実用的な制限がある。真空脱水技術で発生する真空は、脱水用ウエルとの距離を急速に短縮する可能性がある。真空脱水技術を用いても、土壌水の滞留問題を顕著に改善することはできない。真空脱水技術を用いると、脱水用ウエルの近くに、空気導通性に対し優先的な通路が配置、形成される。
多くの種類の土壌は、高浸透性と低浸透性との交互の層により水平な層を形成することを特徴としている。積層型土壌の共通例は、湖水の堆積物である。湖水堆積物の特徴は、沈泥と砂との交互の層からなる薄い床である。土壌蒸気抽出ウエルが幾つかのこれらの層を妨害すれば、誘導された空気流の殆ど全ては砂層内で生じ、沈泥層をバイパスする。
【0006】
地表下の土壌には不均質性が存在する可能性がある。空気及び蒸気は不均質土壌の特定領域中を優先的に流れる可能性がある。空気及び蒸気が不均質土壌以外の領域を流れるのを阻害する可能性がある。例えば空気及び蒸気は、詰まりの悪い充填材料内の空隙中を優先的に流れる傾向がある。過剰に詰まった充填材料中を空気及び蒸気が流れるのを阻害する可能性がある。充填材料内の埋まった岩屑も、地表下土壌への空気流を阻害する可能性がある。
土壌蒸気抽出法の有効性を増大させるため、現場での熱脱着が使用できる。現場熱脱着による土壌改良方法は、現場で土壌を加熱して土壌を昇温させると同時に、土壌からオフガスを除去するというものである。土壌を加熱すると、空気流中に汚染物が同伴される他、多くのメカニズムにより汚染物が除去される。これらのメカニズムとしては、限定されるものではないが、土壌からの汚染物の気化及び蒸気輸送、水の蒸気中での汚染物の同伴及び除去、並びに土壌内での熱分解、酸化又はその他の化学反応による汚染物の熱的崩壊又は転化が挙げられる。土壌の現場加熱は、土壌蒸気抽出法の有効性を極めて向上させることができる。
【0007】
現場熱脱着土壌改良方法は、土壌蒸気抽出法や、追い出し(drive)流体又は化学的及び/又は生化学的反応剤を土壌に注入する方法よりも顕著な利点を与えることができる。平均的土壌の流体流伝導率は、一部は土壌の不均質性及び水により、土壌全体を108 のファクターで変化し得る。土壌中の均一な物質(mass)輸送は、土壌蒸気抽出法又は土壌の化学的及び/又は生化学的処理を用いる処理地域の改良では限定的ファクターであるかも知れない。平均的土壌の熱伝導率は、土壌中を約2のファクターで変化し得る。土壌中に熱を注入することは、同じ土壌に流体を注入するよりも著しく効果的である可能性がある。土壌を加熱すると、土壌の浸透性が向上できる。土壌に移動した熱は、土壌を乾燥できる。土壌が乾燥すると、土壌の微視的及び巨視的浸透性が向上できる。加熱された土壌の浸透性向上によって、現場熱脱着による土壌改良方法は、処理領域中の土壌を効果的に改良することができる。土壌浸透性の向上によって、標準の土壌蒸気抽出法では対応できない低浸透性の粘土や沈泥の現場改良が可能である。
【0008】
汚染土壌に加える熱は、土壌内汚染物の気化温度よりも高い土壌温度に上げることができる。土壌温度が土壌汚染物の気化温度よりも高ければ、汚染物は気化し得る。土壌に加えた圧力は、土壌の中から気化した汚染物を引き出すことが可能であるかも知れない。土壌を汚染物の気化温度よりも低い温度に加熱しても有益な効果が得られる。土壌温度を上げると、土壌中の汚染物の蒸気圧が増大し、空気流は、土壌温度が低い場合よりも多量の汚染物を土壌から除去できる。
殆どの土壌は、汚染物に比べて大量の液体を含んでいる。土壌の状態で土壌温度を水の気化点よりも高い温度に上げると、土壌内の水は気化する可能性がある。水の蒸気(スチーム)は、汚染物を揮発及び/又は同伴することができる。土壌に適用した真空は、揮発及び/又は同伴した汚染物を除去することができる。汚染物のスチーム気化及び同伴により、土壌から媒体や高沸点汚染物を除去することができる。
【0009】
土壌から汚染物の大部分を除去できる上、土壌の昇温により、その場で汚染物の破壊が起こる。空気のような酸化剤が存在すると、高温の土壌を通過する汚染物に酸化が起こる。酸化剤の不存在下では、土壌内の汚染物は熱分解により変化し得る。「熱分解」とは、熱の作用により生じた化学的変化を云う。土壌に適用した真空により、土壌から反応生成物を除去することができる。
現場熱脱着による土壌改良システムは、4つの主要なシステムを有する。これらのシステムとしては、加熱兼蒸気抽出システム、オフガス収集配管システム、オフガス処理システム及び計測兼電力制御システムが挙げられる。
【0010】
加熱兼蒸気抽出システムは、深い土壌汚染用には、土壌中に挿入したウエルで、或いは浅い土壌汚染用には熱ブランケットで形成できる。ウエルと熱ブランケットとの組合せ使用も可能である。例えば熱ブランケットは、複数のウエルの複数の群の図心に設置することができる。熱ブランケットは、土壌表面近くの汚染物が凝縮するのを防止できる。土壌は各種の方法で加熱できる。土壌加熱法としては、限定されるものではないが、熱伝導による実質的な加熱、無線周波数による加熱、又は電気的な土壌抵抗加熱による加熱が挙げられる。熱伝導加熱により得られる温度は、土壌内の水又はその他の極性物質の量に依存しないので、熱伝導加熱は有利であるかも知れない。水の沸点よりも実質的に高い土壌温度は、熱伝導加熱により得られる。熱伝導加熱を用いて約100℃、200℃、300℃、400℃、500℃又はそれ以上の土壌温度が得られる。
土壌を加熱するため、土壌の中又は上にヒーターを設置してよい。土壌表面から約1m内の土壌汚染に対しては、土壌の頂部に設置した熱ブランケットにより、土壌に伝導熱を加えることができる。ブランケット中の真空ポート経由でブランケット下の土壌に真空を適用することができる。ヒーターは約870℃で操作できる。ここで充分に述べたように援用したMarsden等の米国特許5,221,827には、熱ブランケットを使用するシステムが記載されている。
【0011】
更に深い汚染に対しては、ウエルを用いて土壌に熱を供給し、土壌から蒸気を除去することができる。「ウエル」という用語は、ヒーターウエル、吸引ウエル、及び/又はヒーター/吸引ウエルの組合せを云う。ヒーターウエルは、土壌に熱エネルギーを供給する。吸引ウエルは、土壌からオフガスを除去するのに使用できる。吸引ウエルは、オフガス収集配管システムに接続することができる。吸引ウエルは、ヒーターウエルに接続させて、ヒーター/吸引ウエルを形成できる。ヒーター/吸引ウエルに隣接する領域では、土壌内の空気及び蒸気流は土壌を通る熱流に対し向流であってよい。熱流は、土壌内に温度勾配を作ることができる。空気及び蒸気がヒーター/吸引ウエルに近づいて中に入ると、真空供給源に引き込まれた空気及び蒸気は、物質移動に対し向流の熱移動により高温に曝すことができる。空気及び蒸気がヒーター/吸引ウエルの周囲及び内部の高温帯域を通過すると、空気及び蒸気中の殆どの汚染物は、熱分解及び/又は酸化により破壊することができる。幾つかの現場熱脱着システムでは、選択されたウエルだけがヒーター/吸引ウエルであってよい。幾つかの現場熱脱着システムでは、ヒーターウエルは吸引ウエルから離れていてよい。ヒーターウエル内及びヒーター/吸引ウエル内のヒーターは通常、約650℃〜約870℃の範囲で操作する。
【0012】
土壌の熱伝導加熱としては、周囲の土壌を伝導的に(conductively)加熱するウエルケーシングの放射加熱が挙げられる。土壌から蒸気を除去するため、共通(coincident)又は別個の供給源の真空が適用できる。蒸気は生成ウエル経由で土壌から除去できる。ここで充分説明したように、援用したVunegar等の米国特許5,318,116には、放射加熱したケーシングから土壌に加える熱伝導加熱により汚染土壌表面を処理する現場熱脱着方法が記載されている。このヒーターエレメントは、約1250℃以下の温度で操作されるInconel 601シース付き市販のニクロム/酸化マグネシウム管状ヒーターである。或いは更に高い温度用には、炭化珪素又はクロム酸ランタン「グロー−バー(glow−bar)」ヒーターエレメント、カーボン電極、或いはタングステン/石英ヒーターが使用可能である。ヒーターエレメントは、帯締め用(banding)ストラップにより支持部材に締結できる。
ウエルは多数の横列及び縦列に配列できる。ウエルは、三角形パターンになるように前後にずらして配置する(stagger)ことができる。或いはウエルは、長方形パターン、五角形パターン、六角形パターン又はこれ以上の多角形パターンに整列できる。特定のウエルパターンの実施態様では、隣接するウエル間の長さは、多角形のウエルパターンが正三角形ウエルパターン又は正方形ウエルパターンのように規則的なパターンとなるような一定の距離である。その他のウエルパターンの実施態様では、ウエル間の間隔は、不規則な多角形ウエルパターンとなってよい。2つの隣接するウエル間の距離間隔は、約1m〜約13m又はそれ以上の範囲である。通常の距離間隔は、約2m〜約4mである。
【0013】
土壌中に挿入するウエルは、生成ウエル、注入ウエル及び/又は試験ウエルであってよい。生成ウエルは、土壌からオフガスを除去するのに使用できる。生成ウエルとしては、オフガスを土壌から生成ウエル中に流通させる穿孔ケーシングが挙げられる。ケーシングの穿孔としては、限定されるものではないが、孔及び/又はスロットが挙げられる。これらの穿孔は遮蔽されていてもよい。ケーシングは、ケーシングの長さに沿って異なる位置に数個の穿孔帯域を持つことができる。ケーシングを土壌中に挿入する際、穿孔帯域は、土壌の汚染層に隣接して配置できる。ケーシングの穿孔部に隣接する領域は、砂利又は砂を詰めてよい。汚染物の非汚染土壌への移行を防止するため、非生成層近辺の土壌にケーシングをシールすることができる。生成ウエルは、熱をウエル近辺の土壌に伝える加熱エレメントを持っていてよい。
幾つかの土壌改良方法では、土壌中に流体を注入することが望ましい。流体としては、限定されるものではないが、スチームのような熱供給源、溶剤、酸化剤のような化学的反応剤、又は生物学的処理担体が挙げられる。流体は液体又はガスであってもよく、注入ウエル経由で土壌中に挿入できる。注入ウエルは、穿孔ケーシングを持っていてよい。注入ウエルは、流体をウエルケーシングの穿孔経由で土壌から除去する他は、流体をウエルケーシングの穿孔経由で土壌中に挿入する生成ウエルに類似してよい。
【0014】
ウエルは、試験ウエルであってもよい。試験ウエルは、土壌内汚染物の位置及び濃度を決定するガスサンプリングウエルとして使用できる。試験ウエルは実験記録用(logging)観察ウエルとして使用できる。試験ウエルは、ケースに入れない開口、ケースに入れた開口、穿孔ケーシング、又はケースに入れた開口とケースに入れない開口との組合せであってよい。
生成ウエル、注入ウエル又は試験ウエル用のウエル穴は、土壌に穴を掘ることにより形成できる。掘穴の形成中に作られた切粉(cuttings)は、残りの土壌とは別に処理する必要があるかも知れない。或いは生成ウエル、注入ウエル又は試験ウエル用のウエル穴は、ケーシング又は挿入導管を土壌中に押込む及び/又は揺動させることにより形成できる。Bodineの米国特許3,684,037やWhiteの米国特許6,039,508には、ウエルを音波で穴あけする装置が記載されている。これら特許のいずれも、ここで充分説明したように援用した。
【0015】
処理領域上にはカバーを設置することができる。カバーは、土壌から大気への流体損失、大気への熱損失、土壌への流体流入を防止できる。熱及び真空は、このようなカバーに加えることができる。熱により、カバー上及びカバーに隣接する土壌中の汚染物の凝縮が防止できる。気化した汚染物は、真空により土壌/空気界面に隣接する土壌から除去してオフガス処理システムに送ることができる。
オフガス収集配管システムは、加熱兼蒸気抽出システムの吸引ウエルに接続できる。このオフガス収集配管システムは、土壌から除去されたオフガスがオフガス処理システムに輸送できるように該処理システムにも接続できる。通常のオフガス収集配管システムは金属パイプ製である。或いはオフガス収集配管は、オフガス及び凝縮液を前記処理設備に誘導する、加熱しない配管であってもよい。或いはオフガス収集配管は、収集配管内のオフガスの凝縮を防止する、加熱した配管であってよい。金属パイプを使用すると、収集システムのコストが高くなる可能性がある。金属パイプ収集システム器械を使用すると、多大の労力及び時間を必要とする可能性がある。
【0016】
収集配管システム内のオフガスは、オフガス処理システムに輸送できる。この処理システムは、土壌からオフガスを引き込む真空システムを有することができる。また処理システムはオフガス内の汚染を許容水準まで除去できる。この処理設備は、汚染物を除去するか、或いはオフガス内の汚染物を許容水準まで減少させる熱酸化器(thermal oxidizer)のような反応器システムを有することができる。或いはこの処理システムは、オフガスを活性炭床に通して汚染物を除去するか、又はオフガス内の汚染物を許容水準まで減少させるような物質移動システムを用いてよい。反応器システムと物質移動システムとを組合せ使用して汚染物を除去するか、或いはオフガス内の汚染物を許容水準まで減少させてもよい。
【0017】
計測兼電力制御システムを使用して、加熱システムの加熱速度をモニターしたり、制御することができる。計測兼電力制御システムを使用して、土壌やオフガス処理システムの操作の制御に適用される真空をモニターすることもできる。電気ヒーターには、オーバーヒートを防止するコントローラーを必要とする可能性がある。コントローラーの種類は、ヒーターを作動する電気の種類に依存し得る。例えばシリコン制御の整流器を使用して、直流電源を用いたヒーターに適用される電力を制御することができるし、またゼロ交錯電気ヒーター燃焼コントローラーを使用して、交流電源を用いたヒーターに適用される電力を制御することができる。
被処理土壌領域の周りにバリヤーを設けることができる。バリヤーとしては、汚染土壌領域周辺の周りの土壌中に打ち込んだ金属板が挙げられる。バリヤーには、土壌改良システム用の頂部カバーをシールすることができる。バリヤーは、周囲地域から処理地域中に引き込まれる空気及び水の量を制限することができる。またバリヤーは、汚染領域から隣接域への汚染の潜在的な広がりを防止することもできる。
請求項1及び13の前文に記載したヒーターウエル及びヒーターエレメントは、米国特許5,656,239で公知である。
【0018】
発明の概要
本発明では、ヒーターエレメントは、該ヒーターエレメントにより発生した熱の自己調節が可能な抵抗率特性を有する材料から形成又は部分的に形成できる。自己調節可能なヒーターエレメントを使用すると、現場熱脱着土壌改良システムのヒーター用コントローラーの必要を回避できる点で有利である。本発明によるヒーターエレメントを備えたヒーターエレメント及びヒーターウエルのこれら及び別の特徴並びに用途は、付属の請求項で詳細に説明した。
【0021】
ヒーターエレメントは、周囲の材料を伝導的に加熱するように構成できる。周囲の材料としては、土壌及び/又は詰め物(packing)材料が挙げられる。伝導性ヒーターエレメントのヒーター部は裸金属であってよい。ヒーターエレメントは加熱時、上方に向かって熱膨張することができる。伝導性ヒーターエレメントは直接、土壌中に押込んでよい。ケーシング内のヒーターエレメントを包み込むため充填材料を使用することができる。一実施態様では、ヒーターエレメントは金属ストリップであり、これはU形となるように、音波で又は機械的に土壌中に押込む。1つのヒーターエレメントの脚部間には、真空ウエルケーシングを設けることができる。代わりの実施態様では、土壌中にドリルで掘った開口内にヒーターエレメント及び/又は真空ウエルケーシングを設けることができる。他の実施態様では、土壌中に形成した堀穴内にヒーターエレメントを設けることができる。ヒーターエレメントの脚部及び/又は真空ウエルケーシングの間の空間は、砂、砂利又はその他の詰め物材料で詰めることができる。
【0022】
伝導性ヒーターエレメントは土壌内のオフガス又はその他の流体と直接、接触できるので、高温で高耐蝕性の金属で作る必要があるかも知れない。或いは伝導性ヒーターエレメントは、砂、砂利又はその他の詰め物材料でヒーターケーシング中に包み込むことができる。詰め物材料は、ヒーターエレメントウエルケーシングに伝導的に熱移動させることができる。このヒーターエレメントケーシングは、別の詰め物材料及び/又は土壌に熱移動させることができる。詰め物材料は、ヒーターエレメントとヒーターケーシングの壁との接触も防止することができる。或いは該ヒーターエレメントとケーシングの壁との接触及びヒーターエレメントの脚部間の接触を防止するため、電気絶縁性スペーサーをヒーターエレメントの長さに沿って周期的に設けることができる。従来の放射加熱に比べて、ヒーターストリップは、同じ電力入力に対し一層低い温度で操作可能である。ヒーターエレメントのこのように低い操作温度により、ヒーターエレメントの寿命を長くすることができ、またヒーターシステムの信頼性を向上することができる。
【0023】
伝導性ヒーターエレメントのヒーター部は、従来の放射ヒーターエレメントの断面積(横断面積)に比べて大きな断面積を持つことができる。ヒーターエレメントのこのように大きな断面積は、従来の同じ長さの放射ヒーターに比べてヒーターエレメントの電気抵抗を低下させることができる。このような低い電気抵抗により、数個の電気ストリップヒーターを直列に接続することができる。数個の電気ストリップヒーターを直列に接続できれば、現場熱脱着土壌改良システムの配線要件を極めて簡素化することができる。またヒーターエレメントの大きな断面積により、ヒーター部と該ヒーター部付近に置いた材料との接触面積も大きくすることができる。このように大きな接触面積は、ストリップヒーター中に生じた熱の周囲の土壌への放散を促進することができる。
土壌中に直接設ける伝導性ヒーターエレメント用の充填材料としては、汚染物の熱分解を増進するアルミナのような触媒材料が挙げられる。ヒーター/吸引ウエルは、1つの伝導加熱エレメントの脚部間に穿孔ケーシングを挿入することにより形成することができる。真空供給源に穿孔ケーシングを取り付けると、真空によって蒸気は土壌からオフガスとして除去できる。1つのU形ヒーターエレメントの脚部間にケーシングを配置すると、このオフガスは、土壌から除去される前に高温帯域を通過する。高温帯域にオフガスを通過させると、オフガス内の汚染物の酸化及び/又は熱分解により汚染物の熱的崩壊が起こり得る。
【0024】
ヒーターエレメントは、ヒーターケーシングを放射状に加熱するように構成できる。放射ヒーターエレメントは裸金属であってよい。ヒーターエレメントは、ケーシング内又は被改良土壌の開口内に懸垂できる。放射ヒーターエレメントの形成に使用される金属の断面積、長さ及び種類によって、ヒーターエレメントを該エレメントの長さに沿って周期的に支持部材に固定することなく、懸垂することができる。ヒーターエレメントを懸垂すると、加熱時、エレメントは下方に向かって熱膨張することができる。ヒーターエレメントとケーシングとの接触を回避するため、ヒーターエレメントの長さに沿って絶縁性スペーサーを周期的に一定間隔で配置することができる。絶縁性スペーサーも、1つのヒーターエレメントの脚部間の接触を防止することができる。ヒーターエレメントからケーシングへの伝導的熱移動を促進するため、ケーシング中にヘリウムのような流体を入れることができる。ヒーターケーシングの壁は、ヒーターケーシングの放射率を増大させるため、表面パターンを付けたり、黒くしたり、或いはその他の処理をすることができる。放射率が増大すると、ヒーターエレメントとヒーターケーシング間の放射状熱移動が改善できる。
【0025】
伝導的又は放射状ヒーターエレメントは、種々の断面積を持って、及び/又は異なる抵抗特性を有する材料製の部分を持って形成でき、その結果、ヒーターエレメントの特定箇所(一層小さい断面積及び/又は一層高い電気抵抗を持った部分)では、ヒーターエレメントの他の部分よりも大きい放熱が起こる。ヒーターエレメントの局所的な高い放熱部分は、湿った土壌又はヒーターエレメントの頂部及び底部近辺の土壌部分のように、余分な放熱を必要とする土壌に近接して配置することができる。ヒーターエレメントの頂部及び底部の近辺領域は、熱効果を減殺したり、損なうため、余分な加熱を必要とする可能性がある。ヒーターエレメントの選択された部分は、大きな断面積を有する部分で形成できる。ヒーターエレメントの大きな断面積部分は、表土(overburden)及び/又は汚染していない土壌層の近くに設けることができる。
【0026】
ヒーターエレメントケーシングは、土壌中に押込むか、土壌中に包み込むか、或いは土壌内に設けた第二ケーシング内に包み込むことができる。第二ケーシングとしては、真空ウエルケーシングが挙げられる。第二ケーシングとヒーターエレメントケーシング間の詰め物材料は、このヒーターケーシングと真空ケーシング間の環状空間にオフガスを容易に流入及び流出させるのに充分多孔質なものであってよい。ヒーターエレメントケーシング中にヒーターエレメントを設けると、オフガスはヒーターエレメントと直接、接触しないため、ヒーターエレメントを比較的安価な耐蝕性のない材料で作ることが可能である。ヒーターエレメントケーシングは、土壌改良の完了に必要な見積り時間中、進行する(breakthrough)腐蝕に耐えるのに充分な耐蝕性を有する材料で作ることができる。
【0027】
浅い所の土壌汚染に対しては、ヒーターエレメント、或いはケーシング内に配置したヒーターエレメントは、この汚染土壌内の堀穴内に設置することができる。土壌表面上を吸引する真空及び/又は土壌内を吸引する真空を用いて、土壌からオフガスを除去することができる。堀穴を形成し、堀穴内にヒーターエレメントを設ける方が、土壌中のドリルで開けた開口にヒーターエレメントを押込んだり、揺動させたり、或いは設置して土壌中にヒーターエレメントを設けるよりも安価にできる。深い土壌汚染に対しては、ヒーターエレメントは、揺動させるか又は押込んで土壌中に設置してもよいし、或いはドリルで開けた開口内に設置してもよい。ヒーターエレメントは、地表面に対しほぼ垂直に配置してもよいし、或いは土壌内に傾斜又は円弧状に配置してもよい。共通に(coincident)又は別々に配置した複数の真空ウエルを用いて、土壌からオフガスを除去することができる。
【0028】
ケースに入れるか又は入れないヒーターエレメントは、限定されるものではないが、三角形、長方形、正方形、六角形、長円形、円形又は卵形など、いかなる所望の断面(横断面)形状であってもよい。特定のヒーターエレメントの実施態様では、放射ヒーターエレメントはロッド原料で作られる。特定のヒーターエレメントの実施態様では、伝導性ヒーターエレメントはロッド原料又はバー原料で構成される。普通の原材料の単純な形状寸法やこのような原材料を使用すると、従来のヒーターエレメントに比べて、ヒーターエレメントの材料コスト及び形成コストを50%以上安くできる点で有利である。自己調節性加熱特性を有する材料で作った伝導性ヒーターエレメントは、ヒーターエレメントコントローラーを必要としないで済む点で有利である。
【0029】
土壌内に直接配置した伝導性ヒーターエレメントの取付けコストは、従来のヒーターエレメントの取付けコストに比べて75%以上も安くできる。土壌内に直接設置するか包み込んだ伝導性ヒーターエレメントを有するヒーター/吸引ウエルの取付けコストは、従来のヒーター/吸引ウエルの取付けコストに比べて50%以上も安くできる。またヒーターウエル又はヒーター/吸引ウエルの取付け時間は、土壌中に配置した伝導性ヒーターエレメントについては、従来のヒーターエレメント又はヒーター/吸引ウエルの取付け時間に比べて、著しく少なくできる。例えば、ケースに入れたヒーターを掘り(augered)孔に設け、このヒーターエレメントを電源に接続するには、約6時間かかる可能性がある。伝導性ヒーターエレメントを直接取付け、このヒーターを電源に接続するには、1時間の約1/6でよい。
【0030】
収集システムにより、土壌改良システムの吸引ウエルを処理設備に接続することができる。収集システムは、ホースと、従来の金属配管に代わってポリマー製真空マニホールドとを有する。ホースは高温ホースであってよい。このようなホースとしては、限定されるものではないが、高温ゴムホース、高温シリコーンゴムホース又は被覆ゴム可とう性金属ホースが挙げられる。収集システムは通常、真空下で操作するので、ホースの崩壊を防止する構造的強度を持ったホースが必要である。ホースは2重壁ホース又はスチール強化ホースであってよい。真空マニホールドは、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)配管のようなプラスチック配管であってよい。ホース内を通過するオフガスは、ホースの長さのため、ホース内で或る時間滞留する。この滞留時間は、オフガスを、真空マニホールド配管での作業温度限界内の温度に冷却するのに充分に長い時間でよい。ホースの長さは、約1mから10mを越えてもよい。これ以上長いか短かいホースを使用しても特定の操作要件を満足できる。
【0031】
ホース及びプラスチック配管収集システムを使用すると、従来の金属配管収集システムに比べて、低コスト、現場での簡素化された建設、及び低い輸送コストとなる可能性がある。このホース及びプラスチック配管収集システムは、オフガスの凝縮を防止するため、絶縁したり加熱しなくてよい。この収集システムは、凝縮したオフガスをトラップ又は処理設備に流すため、第一立上り管及び重力を使用できる。加熱しない収集システムは、該システムのコスト、取付け時間及び操作コストを大幅に低減する。ホースは輸送のため、コイル状に巻くことができる。プラスチック配管は、現場近くの地方で購入できる。ホースやプラスチック配管は、現場で所定の寸法に容易に切断され、また溶剤接着により接続可能となる。金属配管の場合の正確な位置決めの必要はなくなる。またホースやプラスチック配管は軽量であるから、取付け中、持ち上げたり、配置するための機械を必要といない。塩素化化合物で汚染された土壌については、土壌から除去したオフガスは、多量の塩化水素を含有してよい。オフガスは同様に、その他の腐蝕性化学薬品を含有してもよい。ホース及びプラスチック配管を使用すると、腐蝕性オフガスを取り扱うための高価な耐化学薬品性金属配管とする必要が回避できる点で有利である。
【0032】
処理設備は土壌からのオフガスを処理して、オフガス内の汚染物を除去するか、減少させるか、さもなければ処分する。また処理設備は、土壌からオフガスを除去する真空も供給できる。このような処理設備としては、オフガスを液体流と蒸気流とに分離する凝縮器がある。液体流及び蒸気流は、別々に処理して、汚染物を除去するか、減少させるか、或いは濃縮することができる。液体流は、分離器及び/又は活性炭床を用いて処理できる。分離器は水性相及び有機(炭化水素)相を生成できる。蒸気流は、活性炭床及び/又はエアーストリッパーを用いて処理できる。土壌汚染の性質によっては、大部分の汚染物を土壌内及び/又はヒーター/吸引ウエル内で熱分解及び/又は酸化により破壊できる。残りの汚染は、工場(offsite)で濃縮、貯蔵、輸送できるし、物質移動システムで吸収又は吸着できるし、或いは現場の反応器システムで破壊できる。汚染の種類によっては、反応器システムは、化学的処理システム及び/又は熱処理システムであってよい。幾つかの土壌改良システムの実施態様では、処理設備の汚染物処理部は、ヒーターエレメントの温度が操作温度に上昇中の初期の始動時間、操作するだけでよい。この加熱エレメントが操作温度に達してから、汚染物は酸化及び/又は熱分解により土壌内又はウエル内で分解できる。
【0033】
以前の処理設備は、熱酸化器を使用する必要があったかも知れない。処理設備から熱酸化器を取り除くと、熱酸化器に伴う大きな資本コスト、輸送コスト及び操作費用がなくなる。熱酸化器を取り除くと、土壌改良方法は無人で(unattended)運行できる。現場監督は土壌改良システムを周期的にチェックすると共に、現場で通常のメンテナンス業務を行って、システムの適切な操作を確保できる。現場土壌改良方法における連続的な有人操作の必要をなくすことができる。
【0034】
本発明のその他の利点は、添付の図面を参照して以下に述べる説明を読めば、明らかになろう。
本発明は種々の変形及び代替形式に影響され易いが、本発明の特定の実施態様を図面の例で示し、ここで詳細に説明する。これらの図面は一定の縮小比にはなり得ない。しかし、図面及びこれについての詳細な説明は、本発明を開示した特定の形態に限定することを意図するものではなく、逆に本発明は、添付の特許請求の範囲に規定した通りの本発明の精神及び範囲内にある全ての変形、均等物及び代替物を包含するものであると理解すべきである。
【0035】
好ましい実施態様の詳細な説明
現場熱脱着土壌改良システムを用いて汚染土壌を処理することができる。この土壌改良システムは、選択された土壌領域内の汚染物を除去又は減少させることができる。図1及び図2は、現場熱脱着土壌改良システム20の実施態様の概略図を示す。図1に示した土壌改良システム20は、土壌24内に1つ以上の生成ウエル22を有することができる。土壌改良システム20は、任意に1つ以上の熱注入ウエル26、1つ以上の流体注入ウエル28及び1つ以上の試験ウエル30を有することができる。流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30は、生成ウエル22及び熱注入ウエル26のパターンの内側又は外側に配置することができる。生成ウエル22、熱注入ウエル26、流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30は、ウエルケーシングを有することができる。ウエルケーシングの複数の部分は、ウエルケーシングの中又は外に流体を通すため穿孔してよい。或いは生成ウエル22、熱注入ウエル26、流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30は、ケースに入れた部分及びケースに入れない部分を有してよい。ケースに入れない部分は、汚染土壌に隣接してよい。
【0036】
処理領域周辺の周りの排水用ウエルが、処理領域への水の流入を防止するために必要なことがある。土壌で生じた汚染水を処理する必要が回避できる場合は、排水用ウエルは、非汚染土壌中に設置してよい。これらの排水用ウエルは、少なくとも2つのオフセット列に配列できる。これらウエルの最も外側の列は、排出する前に処理する必要がないか又は殆どないきれいな水を土壌からポンプで汲み出すことができる。排水用ウエルの最も内側の列は、現場熱脱着土壌改良方法で移動したオフガス又は濃縮オフガスを含有するかも知れない。排水用ウエルの最内列及び/又は最外列から除去された水は、排出する前に処理する必要があるかも知れない。排水用ウエルの連続列間は、列間に流れが生じないか又は殆ど生じないように、できるだけ低い圧力差に維持することができる。排水用ウエルで除去された水の処理には、物質移動、反応、或いは汚染物の濃縮及び/又は分離により汚染物を除去する工程が含まれる。土壌を複数の区画で処理する場合、脱汚染される土壌の一部に最初に設置した排水用ウエルは、現場熱脱着土壌改良方法が排水用ウエルの設置してある地域まで進行した際、他の用途に変換できるようなパターンで設置することができる。
【0037】
生成ウエル22、熱注入ウエル26、流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30の他、土壌改良システム20は、地面カバー32、処理設備34、蒸気収集システム36及び制御システム38を有することができる。地面カバー32は、大気への熱損失及び汚染蒸気損失を防止するため、生成ウエル22、熱注入ウエル26、流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30の上方に設置することができる。また地面カバー32は、余分な空気が土壌24に引き込まれるのを防止することができる。地面カバー32は、熱絶縁層であってよい。地面カバー32は、汚染物蒸気及び/又は空気に対し不浸透性の層であってよい。一実施態様では、この不浸透性層は金属シートである。ウエルは金属シートに溶接するか、さもなければシールすることができる。金属シート周囲の周りの土壌中に、複数の垂直なバリヤーを挿入して、端部バリヤーを形成することができる。熱絶縁層は通常、不浸透性バリヤーの上に設置することができる。熱絶縁層は、鉱物又は原綿、ガラスウール又はファイバーガラス、ポリスチレン発砲体、或いはアルミ蒸着マイラー又はその他の熱絶縁性材料であってよい。
【0038】
金属シートの上又は下には、任意に表面ヒーターを設置することができる。表面ヒーターは、汚染が地面カバー32上で凝縮して、土壌24中に逆流するのを防止することができる。表面ヒーターは通常、電気で作動するヒーターである。
地面カバー32のガス兼水バリヤーは、改良地域の上方に設置することができる。このガス兼水バリヤーは、プラスチックシートであってよい。器具へのいかなる開口及び接続もシリコーン又はその他の種類のシーラントでシールできる。
土壌を加熱したり、土壌からオフガスを除去する際、土壌の地表面40に殆ど影響を与えない程、汚染が土壌24内の深い所にあれば、地面カバー32は必要としなくてよい。カバーを使用しない場合は、土壌から大気中に蒸気が逃げるのを防止するため、熱注入ウエル及び/又は生成ウエルのウエルヘッド41の周りを真空吸引する真空供給源を必要とするかも知れない。ウエルヘッドは、ウエルの開口に取付けた器具及び/又は構造である。
【0039】
処理設備34は、土壌24から生成ウエル22経由でオフガスを吸引する真空システム42を有することができる。土壌改良システムが表面ヒーターを有するならば、真空システム42は、地表面40や生成ウエル22で真空吸引するように構成することができる。生成ウエル22で吸引する真空は、地表面40で吸引する真空よりも強力であってよい。また処理設備34は、オフガス内の汚染物を処理するための汚染物処理システム44を有することができる。汚染物処理システム44は、オフガス流から汚染物を除去し、汚染物を許容水準まで減少させ、及び/又は工場に輸送するため、汚染物を濃縮することができる。汚染物処理システム44は、限定されるものではないが、分離器、凝縮器、反応器システム、物質移動システム及び化学薬品貯蔵容器を有することができる。
【0040】
図3は、処理システム44の一実施態様を示す。上記収集システム36からのオフガスは分離器45に入れることができる。分離器45は、オフガスを液体流と蒸気流とに分離できる。蒸気流と直列の真空システム42は、土壌24に真空を供給して土壌からオフガスを除去することができる。真空システム42は、土壌浸透性と処理システム内の生成ウエルとの特定の組合せに適切な真空吸引ができなければならない。真空システム42は、0.01気圧から1気圧より僅かに低い気圧までの範囲で真空吸引できる。この真空システムは、水でシールしたポンプでよい。
液体及び蒸気流は、処理システム44で処理して、これら流れ内の汚染物を許容水準まで減少させることができる。モニター器具は、処理液中の汚染物を定量できる。このモニター器具は、出力流中に過剰量の汚染物を検出すると、警報を鳴らし、及び/又は出力流を処理システム44から該処理システムの前端(biginning)に戻す再循環を開始させることができる。
【0041】
液体流は第二分離器により非水性流と水性流とに分離できる。一実施態様では、第二分離器47及び分離器45は物理的に単一ユニットでよい。非水性液は、オイルやその他の非水性材料を含有し得る。非水性流は、水性流に比べて非常に少ない可能性がある。非水性流は処理ユニット49に送ることができる。処理ユニット49は、廃棄物バレルのような貯蔵容器中に非水性流を入れることができる。この貯蔵容器は、処分のため工場に送ることができる。或いは処理ユニット49は、非水性液内の汚染物を除去できるか、又は許容水準まで減少させる、酸化システム、熱システム又はその他の反応器システムであってよい。
ポンプ51は、水性流を活性炭床53経由で輸送できる。活性炭床53は、水性流から汚染物を除去する。次いで、残りの水性液は排出できる。例えば水性流は、活性炭床53に通してから、衛生下水溝55に送ることができる。
分離器45からの蒸気流は、処理ユニット57に通すことができる。処理ユニット57は、活性炭床のような物質移動システム、熱酸化器のような反応器システム又はそれらの組合せてあってよい。ブロワー59は、処理ユニット57から蒸気流を引き出し、残りの蒸気を大気に排出することができる。
【0042】
処理システム44の幾つかの実施態様では、処理システムは、汚染物を除去するか、又はオフガス内の汚染物を許容水準まで減少させる熱酸化器を含まなくてよい。熱酸化器は、カーボン床、濃縮器又は非熱的反応システムに代えることができる。熱酸化器を、汚染物を除去又は減少させるその他の器具に代えると、資本コスト、輸送コスト及び/又は現場熱脱着土壌改良システムの操作コストを低減できる。熱酸化器は、入手したり、処理場所まで輸送するのが非常に高価である可能性がある。また熱酸化器は、適切に機能していることを保証するため、現場で操作職員のモニターを必要とする可能性がある。土壌改良方法から熱酸化器を取り除くと、この方法の経済性を著しく改善できる。
【0043】
蒸気収集システム36は、土壌24から除去したオフガスを処理設備34に輸送する配管システムを有することができる。配管システムは、真空システム42及び生成ウエル22に接続できる。一実施例では、この配管は非加熱配管又は非絶縁配管であってよい。土壌から生じたオフガスは、まず垂直に上昇し、次いで処理設備に向かって下方に走行する。最初の上昇及び次の下向き走行により、凝縮したオフガスは全て、収集システムのラインを塞ぐことなく、液体トラップ又は処理システムの分離器に通すことができる。他の実施例では、配管は熱絶縁して加熱する。絶縁加熱された配管は、管内のオフガスの凝縮を防止する。絶縁も加熱もしない収集システムを持つと、土壌改良方法のコスト、装置取付け時間及び繁雑性を大幅に低減できる。
制御システム38は、コンピューター制御システムである。制御システム38は、処理設備34をモニターし、制御することができる。蒸気収集システム36が加熱した配管を有するならば、制御システム38は、配管を加熱するライントレーサーに加える電力を制御できる。生成ウエル22又は熱注入ウエル26が非自己調節性ヒーターエレメントを有するならば、制御システムは、生成ウエルに加える電力を制御できる。
【0044】
現場熱脱着法を行っている間は、土壌に熱を加えることができる。熱は、熱注入ウエル26、生成ウエル22及び/又はその他の熱供給源から土壌に加えることができる。熱は、生成ウエル内に配置した電気抵抗ヒーターエレメントから土壌に加えることができる。電力は、電源46からケーブル48を通って生成ウエル22及び熱注入ウエル26に供給できる。電源46は、高電圧電力ラインに接続した1個又は複数個のトランスでよい。土壌改良システムの幾つかの実施態様では、電気抵抗ヒーターエレメントから熱を加える他又は代わりに、その他の熱供給源により土壌に熱を加えることができる。土壌に熱を加えることだけに限定されるものではないが、燃焼器により、熱移動液体による熱移動により、無線周波数又はマイクロウエーブ加熱により、及び/又は土壌抵抗加熱により、熱を土壌に加えることができる。
図1に示した生成ウエル22は、ヒーター/吸引ウエルである。生成ウエル22内の電気抵抗ヒーターによって発生した熱は、土壌に熱を加える。生成ウエル22内のヒーターエレメントによって発生した熱は、土壌24内のオフガスの物質流に対し向流で流れる。熱及び物質の向流の流れにより、オフガスは生成ウエル22の付近及び内部の高温に曝すことができる。この高温により、オフガス内の大部分の汚染物は破壊できる。土壌改良システムの他の実施態様では、幾つかの生成ウエル又は全ての生成ウエルは、土壌を加熱するヒーターエレメントを持たなくてもよい。
【0045】
幾つかの土壌改良システムの実施態様では、ヒーター/吸引ウエルだけから土壌に熱を加える。図1に示したような他の実施態様では、土壌内の選択されたウエルだけがヒーター/吸引ウエルである。幾つかのヒーター/吸引ウエルだけを用いると、土壌改良システムのコストを著しく低減できる。ヒーター/吸引ウエルは通常、ヒーターウエルよりも高価である。ヒーター/吸引ウエルの取付け及び接続時間は通常、ヒーターウエルよりも高価であり、また時間がかかる。もっぱらヒーター/吸引ウエルを使用する土壌改良システムでは、蒸気収集システムを非常に大きくする必要があるので、費用も高くなる可能性がある。
土壌改良システムの幾つかの実施態様では、熱は、熱注入ウエル26及び/又は生成ウエル22から土壌24に供給できる。熱注入ウエル26は、真空システム42に接続していない。熱注入ウエル26及び/又は生成ウエル22のヒーターエレメントから熱を加えると、処理領域内の土壌の温度を、土壌の改良に所望の温度まで上昇できる。生成ウエル22は、土壌24からオフガスを除去できる。オフガスは、土壌24内にあった汚染物及び/又は汚染物の反応生成物を含んでいる可能性がある。
【0046】
生成ウエル22及び熱注入ウエル26は、被改良土壌24内に所望のパターンで配置できる。生成ウエル22及び熱注入ウエル26のパターンは、限定されるものではないが、三角形パターン(生成ウエル22について示した)、長方形パターン、五角形パターン、六角形パターン(熱注入ウエル26について示した)又はこれ以上の多角形パターンであってよい。実際の土壌改良システムは、通常、処理領域内に図1に示したものよりも多数のウエルを備えている。ウエルパターンは、処理領域全体の均一な加熱及びオフガスの除去を促進するため、長方形パターンであってよい。例えばウエルパターンは、正三角形パターン又は正方形ウエルパターンであってよい。これらパターンの生成ウエル22及び熱注入ウエル26は、処理領域全体にほぼ均一に配置してよい。生成ウエル22及び/又は熱注入ウエル26の幾つかは、土壌の中又は上の障害物を避けるため、規則的なパターンからはずれていてもよい。障害物としては、限定されるものではないが、構造物、汚染土壌中の不浸透性非汚染領域、地所の境界線、及び地下又は地上のパイプ又は電線が挙げられる。ウエルの中心間の間隔は、約1m〜13m又はそれ以上であってよい。この間隔は、土壌の改良、土壌の特性、土壌汚染の種類及びその他のファクターに対する許容時間に基づいて決定できる。間隔が狭いウエルでは、土壌の温度を所望の温度まで上げるのに要する加熱時間が短くてよいが、土壌を加熱するには間隔の広いウエルよりも、多数のウエルを必要とする可能性がある。
【0047】
幾つかの土壌改良システムは、流体注入ウエル28を有することができる。流体注入ウエル28を使用して土壌24中に流体を導入することができる。流体としては、限定されるものではないが、反応剤、生物的試剤及び/又は追い出し剤が挙げられる。流体は、ポンプユニット50により土壌中に注入できる。或いは、生成ウエル22に適用した真空によって、流体注入ウエル28から流体を土壌中に引き入れることができる。
幾つかの土壌改良システムは試験ウエル30を有することができる。試験ウエル30から流体試料を取り出して、選択された場所及び選択された時間での土壌改良の進行状況を測定することができる。土壌改良方法中の温度、圧力、化学的濃度又はその他の特性をモニターするため、試験ウエル30中にモニター器具を配置することができる。
【0048】
図2は、生成ウエル22としてヒーター/吸引ウエルのみを用いた現場熱脱着土壌改良システム20の図を示す。生成ウエル22内のヒーターエレメントを加熱する電源46は、3相トランスであってよい。例えば電源46は、480V交流3相一次側(primary)及び208V交流3相二次側(secondary)を有する112.5 KVAのトランスであってよい。各相は、電気的に直列に接続した一群の生成ウエル22を作動するために使用できる。処理領域を処理するのに四群以上の生成ウエル22を必要とするならば、該領域の複数の区分を連続的に処理してもよいし、或いは全処理領域を一回で処理できるように電源を追加使用してもよい。ヒーターエレメントが自己調節性温度特性を有する金属で作られたものならば、生成ウエル22は、ウエルコントローラーを使用することなく、直接、電源42に接続できる。生成ウエル22のヒーターエレメント及び電源46は、電源に接続した時、所望の温度に達するように設計されている。ヒーターエレメントは、約1250℃の最大温度に加熱するように設計できる。ヒーターエレメントは、約900℃の定常操作温度になるように設計できる。ヒーターエレメントの操作範囲は、周囲の土壌温度から約1250℃に亘ってよい。
【0049】
真空により土壌24から引き出したオフガスは、ホース52及び真空マニホールド54を通って処理設備34に入れることができる。ホース52及び真空マニホールド54は、蒸気収集システム36の構成成分であってよい。ホース52は、生成ウエル22の真空ケーシング及び真空マニホールド54に取付けることができる。真空ケーシングは、カバー32を突き抜け、蒸気収集システム36の残部が処理設備34に向かって下方に傾斜するのに充分な高さまで立ち上げることができる。生成ウエル22のケーシング及びカバー32を通過してカバーに入る他の構造をシールするため、溶接剤(weld)、シリコーンゴムシーラント又は他の種類のシーラントのようなシーラントを使用できる。シールは、蒸気及び/又は液体のカバー32への出入を防止できる。
【0050】
各生成ウエルケーシング及び真空マニホールド54にはホース52を溶剤接着及び/又はクランプ、或いは限定されるものではないが、ねじ又はフランジ、その他の取付け方法により取付けることができる。ホース52は、上限操作温度が約450°Fの高温ゴムで構成できる。ホース52は、オフガスを生成ウエル22から真空マニホールド54に輸送するための導管である。ホース52を通るオフガスは、ホース内で滞留時間を有する。ホースは、ホース52内のオフガスの滞留時間がオフガスを冷却するのに充分長くなるように、充分な長さを有する。オフガスはホース52内で、真空マニホールド54を形成する材料の上限操作温度以下の温度まで冷却することができる。
真空マニホールド54は、プラスチック配管で構成できる。このプラスチック配管は、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)配管、又は上限操作温度の高いその他のプラスチック配管であってよい。CPVCパイプの上限操作温度は、約200°Fである。真空マニホールド54を流れるオフガスは冷却できる。生成ウエル22から離れた部分は、CPVC配管よりも操作温度が低いPVC配管のようなプラスチック配管で構成できる。
【0051】
ホース52及びプラスチック配管の真空マニホールド54を有する収集システムを使用すると、金属配管の収集システムに比べて、低コスト、工場建設の簡素化、及び低移動コストにすることができる。収集システムは、オフガスの凝集を防止するための絶縁も加熱もしない。これにより、収集システムのコスト、取付け時間及び操作時間は大幅に低減される。ホース52は、輸送のためコイル状に巻くことができる。プラスチック配管は、現場近くの地方で購入できる。ホース52やプラスチック配管は、現場で所定の寸法に容易に切断され、また溶剤接着又はその他の技術により接続可能である。またホース52やプラスチック配管は軽量であるから、取付け中、持ち上げたり、配置するための機械を必要としない。或る種の金属配管とは異なり、ホース52やプラスチック配管は、オフガスによる腐蝕に対し高度な抵抗力を有することができる。例えば土壌汚染が特に塩素化炭化水素を含むものならば、オフガスは塩化水素を含有してよい。この塩化水素が凝縮水と共に塩酸を形成するならば、該酸は金属製蒸気収集配管を急速に腐食する可能性がある。ホース52やプラスチック配管は、高度に耐HCl腐蝕性であり得る。
【0052】
図4、図5及び図6は、ヒーターエレメント56を有する生成ウエル22の実施態様を示す。ヒーターエレメント56は、無機絶縁物のような絶縁被膜のない裸金属であってよい。絶縁しない裸金属のヒーターエレメントを使用すると、無機絶縁ケーブルのような従来のヒーターエレメントに比べてヒーターコストを著しく低下させることができる。ヒーターエレメント56は、導管又は支持ケーブルのような支持部材に結ぶことなく、土壌中に設けることができる。導管や支持部材の必要がないと、ヒーターエレメントの絶縁に伴うコストや取付け時間及び労力が低減される。ヒーターエレメント56に電流を流して、このヒーターエレメントを抵抗加熱することができる。
真空システムは、土壌からオフガスを真空ケーシング60の開口58経由で除去できる。図4及び図5は、土壌24を伝導的に加熱する生成ウエルの実施態様を示す。図4及び図5に示したヒーターエレメント56は、隣接する土壌に熱を伝える詰め物材料62を加熱する。詰め物材料62は、砂、砂利、又はその他、高温にすることができる充填材料であってよい。充填材料は触媒64を含有できる。触媒64は、詰め物材料を通過する汚染物の熱分解又は酸化を促進する金属、金属化合物、又は他の種類の触媒であってよい。一実施態様では、触媒はアルミナである。
土壌中で充填材料を詰めたヒーターエレメントは加熱時、表面に向かって熱膨張することができる。ウエルヘッドでは、ヒーターエレメントが膨張できなければならない。
【0053】
図6は、ヒーターウエルケーシング66を放射加熱するヒーターエレメント56を有する生成ウエル22の一実施態様を示す。ヒーターケーシング66の内面は、ヒーターエレメント56とヒーターケーシングとの間の放射熱移動を増大させるため、黒くしたり、表面パターンを付けたり、酸化したり、或いはその他の処理をすることができる。ヒーターウエルケーシング66は、真空ケーシング60を放射加熱できる。真空ケーシング60の内面は、ヒーターケーシングと真空ケーシングとの間の放射熱移動を増大させるため、黒くしたり、表面パターンを付けたり、酸化したり、被覆したり、或いはその他の処理をすることができる。或いはヒーターケーシングと真空ケーシングとの間の環状空間は、詰め物材料を充填してもよい。詰め物材料は、該材料を通過する汚染物の熱分解又は酸化を促進する触媒を含有してよい。
【0054】
ヒーターウエルケーシング66は、ケーシングを持たないヒーターエレメントでは起こる可能性がある土壌中への電流漏れを防止することができる。或る種の電流漏れは、ヒーターエレメントから電流を引き入れる水又は土壌を加熱できるので許容できる。過剰の電流漏れの可能性があるならば、外部ケーシングを用いてヒーターエレメントを囲むことができる。ヒーターウエルを水飽和帯域中に配置するか、或いは塩を高含有量で含んだり又は塩気のある水を含む土壌中に配置する場合は、ヒーターウエルケーシング66を使用できる。
ヒーターウエルケーシング66又は土壌24を放射加熱するヒーターエレメント56は加熱時、下方に向かって膨張することができる。ヒーターウエルケーシング66、又はヒーターエレメントを入れた開口壁67により規定された土壌中の開口は、ヒーターエレメント56の熱膨張に適応させるのに充分長くなければならない。
【0055】
図6に示すように、スペーサー68は、ヒーターエレメントがヒーターウエルケーシング66のような隣接する導管に接触したり、或いは電気的にアークするのを防止するため、ヒーターエレメント56の長さに沿ってスペーサー68を配置することができる。またスペーサー68は、U字形に曲がったヒーターエレメント56の脚70がヒーターエレメントの隣接する脚に接触したり、或いは電気的にアークするのを防止することができる。スペーサー68は、セラミック絶縁体で作ることができる。例えばスペーサーは、アルミナセラミック高絶縁材料で作ることができる。スペーサー68は、Cooper Industries(Houston,Texas)から得られる。スペーサー68は、ヒーターエレメント56上で滑動できる。スペーサー68を配置する場所の下には、スペーサーが溶接ビーズを通れないように、溶接ビーズを形成することができる。ウエル中に垂直に配置したヒーターエレメントの一実施態様では、(図6に示すように)スペーサー68は、ヒーターエレメントの長さに沿って約1/3m〜約1/2m毎に配置できる。特定のヒーターエレメント及びシステムの要件に適応させるため、これよりも短いか或いは長い間隙を用いることができる。ヒーターウエルケーシング内で水平方向に設置したヒーターエレメントは、ヒーターエレメントの加熱時に垂れるのを防止するため、一層密な間隙を必要とするかも知れない。またスペーサー68は、真空ケーシング60及び/又は土壌と、(図5に示したような)充填材料62を伝導的に加熱するヒーターエレメントであるヒーターエレメント56との間に配置することができる。
【0056】
図7、図8及び図9は、熱注入ウエル26の一実施態様を示す。熱注入ウエル26はヒーターエレメント56を有する。ヒーターエレメント56に電流を流して、このヒーターエレメントを抵抗加熱することができる。図7は、土壌24を伝導的に加熱するヒーターエレメント56を有する熱注入ウエル26の一実施態様を示す。図8は、ヒーターケーシング66中に収容されたヒーターエレメント56を有する熱注入ウエルの一実施態様を示す。特定の実施態様では、ヒーターケーシング66には充填材料を詰めることができる。その他の実施態様では、ヒーターケーシングはこのヒーターケーシングを放射加熱できる。図9は隣接する土壌24を放射加熱するヒーターエレメント56を有する熱注入ウエルの一実施態様を示す。
【0057】
図10は地表40近くの堀穴内に配置したヒーターエレメント56の一実施態様図を示す。ヒーターエレメント56は、非汚染土壌74内の汚染境界72の下に示した。その他の実施態様では、ヒーターエレメント56は汚染土壌76内、或いは汚染境界72又はその付近に配置できる。ヒーターエレメント56は、地表に対し90°の角度にあるものとして示した。実際には、堀穴の両端は、地表に向かって先細りにしてよく、またヒーターエレメント56の端部は、堀穴において90°角の両端の代わりに先細りの両端上に配置できる。
【0058】
処理設備による真空吸引は、土壌表面40付近に適用できる。土壌表面40上には浸透性マット78を設置することができ、またマットの上には不浸透性バリヤー80及び熱バリヤー82を設置することができる。マット78は、不浸透性バリヤー80の下の流れ用導管として役立つ。一実施態様では、マット78は高浸透性の砂又はその他の粒状材料の薄層であってよい。マット78は、マットを通る汚染物の熱崩壊を促進する触媒材料を含有できる。マット78により、オフガスは、該マット上に配置した真空マニホールド54に吸引できる。オフガスは、不浸透性バリヤー80ではなく、マット78が真空吸引されて圧縮した時でさえも、流れることができる。或いは土壌からオフガスを吸引するために、処理場所全体の土壌に吸引ウエルを挿入できる。
【0059】
図4〜図10に示すように、ヒーターエレメント56は、ヒーター部84、遷移部86及びピン88を有する。幾つかのヒーターエレメント56は、ヒーター部84とピン88との間に遷移部を持たなくてもよい。ヒーターエレメント56のヒーター部84は、全て又は実質的に全て裸金属であってよい。ここで使用した「裸金属」とは、使用中、ヒーター部84を電気絶縁するようにした、無機絶縁のような電気絶縁の層を持たない金属を云う。裸金属は、自然に生じる酸化層、付与した酸化層、及び/又はフィルムのような腐蝕防止剤を含む金属を包含し得る。裸金属としては、ヒーターエレメント56のヒーター部84の通常の操作温度では電気絶縁性を保持できないような重合体又はその他の種類の電気絶縁を有する金属を包含する。このような材料は、前記金属上に置いてもよいし、或いは土壌改良方法の実施中に破壊されるようにしたものでもよい。ヒーター部84の溶接材及び/又は接続部は、ヒーターエレメントの性質を絶縁ヒーターエレメントに変えることのない電気絶縁材料を含有してよい。ヒーターエレメント56のヒーター部84の絶縁部は、ヒーターエレメントの長さの5%未満、1%未満、0.5%未満又は0.1%未満であってよい。裸金属ヒーターエレメント56は、絶縁ヒーター部84を有するヒーターエレメントに比べて製造コストを著しく低下させる上、ヒーターエレメントの有用性を著しく増大させる。
【0060】
ヒーターエレメントの特定の実施態様では、遷移部86及び/又はピン88の部分は、電気絶縁できる。ヒーターエレメント56のその他の実施態様では、ヒーターエレメントの全部が裸金属であってよい。
図4〜図10に示すヒーターエレメント56は、実質的に垂直に又は水平に配置する。ヒーターエレメントは、地表に対し0°(水平)〜90°(垂直)の所望の方向に配置できる。例えば土壌改良システムの一実施態様では、ヒーターエレメントは、約45°に傾斜した地質層に隣接する改良土壌に対し、約45°の向きにすることができる。この方向は、比較的低コスト、迅速、かつ効果的な土壌改良となるように選択できる。
【0061】
ヒーターエレメント56のヒーター部84は、高い操作温度で使用に耐えられる金属で構成することができる。1つのヒーターエレメント56の複数の部分は、周囲の土壌温度から1000℃を越える耐久温度まで操作できる。図4、図5、図7、図9及び図10に示すヒーターエレメントのような特定のヒーターエレメントの実施態様では、ヒーターエレメント56の一部又は全部は、土壌改良中、オフガスに曝すことができる。このようなヒーターエレメント56は、耐蝕性金属で作る必要がないかも知れない。ヒーターエレメント56の耐蝕性は極めて重要であるかも知れない。ヒーター部84を操作する際の高温及び大電流は、ヒーター部84の腐蝕を促進する可能性がある。腐蝕により、ヒーター部の長さに沿った特定の場所でヒーター部84の断面積が減少する可能性がある。ヒーター部84の断面積が減少すると、ヒーター部がオーバーヒートして損傷するかも知れない。
【0062】
ヒーター部84は、ステンレス鋼で構成できる。ステンレス鋼としては、限定されるものではないが、304型ステンレス鋼、309型ステンレス鋼、310型ステンレス鋼又は316型ステンレス鋼が挙げられる。またヒーター部84は、限定されるものではないが、ニクロム(NICHROME)、インコロイ(INCOLOY)、ハステロイ(HASTELLOY)又はモネル(MONEL)(HASTELLOY及びMONELは商標)で構成できる。例えばヒーター部84は、ニクロム80又はインコロイ800で作ることができる。
ヒーターエレメント56のヒーター部84の形成に使用される特定の金属は、コスト、土壌改良方法の温度、金属の電気特性、金属の物性及び金属の耐化学薬品性に基づいて選択できる。例えば310ステンレス鋼は、同じ大きさの304ステンレス鋼よりも約20%多い電力を消費できる高温ステンレス鋼である。310ステンレス鋼は、304ステンレス鋼よりも耐蝕性が良い。310ステンレス鋼の上限操作温度は、304ステンレス鋼の上限操作温度よりも約160℃高い。
【0063】
図11は、27個の直列接続U形ヒーターエレメントについての電流及び消費電力の両者/長さを示す。各ヒーターエレメントは、1インチ(2.54cm)×0.125インチ(0.318cm)×20フート(6.1m)長さの金属片である。これらのヒーターエレメントは、三角結線の交流電源で直列に接続した。符号90は、310ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流曲線を示し、また符号92は、310ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電力/長さ曲線を示す。符号94は、304ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流曲線を示し、また符号96は、304ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電力/長さ曲線を示す。310ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流、電力/長さ曲線は両方とも、304ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流、電力/長さ曲線よりも低い。310ステンレス鋼ヒーターエレメントのこれら低い曲線は、同じ大きさの304ステンレス鋼ヒーターエレメントで同じ加熱効果を得るのに、310ステンレス鋼ヒーターエレメントの方が304ステンレス鋼ヒーターエレメントよりも少ない印加電力でよいことを意味する。
【0064】
310ステンレス鋼ヒーターエレメントの余分な温度範囲は、土壌中に余分な熱を放散させて土壌の改良時間を短かくするのに利用できる。この余分な温度範囲は、ヒーターエレメントのオーバーヒートに対する安全保証限界としても利用できる。310ステンレス鋼のコストは304ステンレス鋼のコストよりも約25%高いかも知れない。310ステンレス鋼の優れた特性が304ステンレス鋼よりも高いコストの根拠となるかどうかは、土壌改良方法の設計段階で決定できる。その他の金属についても同様な比較が行える。
【0065】
ヒーターエレメント56のヒーター部84は、ヒーターエレメントの隣接部分よりも高い温度又は低い温度に加熱する選択部分を与えるように形成できる。隣接部分よりも高い温度に加熱するように構成した1つのヒーターエレメント56の複数の部分は、汚染土壌76と非汚染土壌74との間の界面72の近くに配置できる。高温部分で生じた余分な温度は、ヒーター部84の端部効果による熱損失を無効にするのに役立つことができる。高温部分は、ヒーター部の隣接部分よりも5%、15%、25%又は30%を越える多量の熱を放散できる。図12は、大きい方の断面積部分100に隣接して配置した小さい方の断面積部分98の高温部分を有するヒーターエレメント56の一部を示す。ヒーター部84の高温部分を形成するため、ヒーター部84の一部から金属を取り除くことができる。或いは隣接領域よりも高温に加熱する必要があるヒーター部の複数部分は、この隣接部分よりも電気抵抗が高い異種の金属の複数部分であってよい。このような高抵抗金属は、ヒーター部の隣接部分よりも大きいか、同じか、小さい断面積を持つことができる。部分98、100を一体(together)結合するために、熱的及び電気的伝導性溶接材を使用できる。異種の金属の端部を接触させ(abut)、しかも多量の溶接剤により異種の金属部分を一体結合させるのを保証するには注意が必要かも知れない。接触する金属部分及び多量の溶接材により、使用中、金属間の接続部でアーク及び/又は腐蝕による損傷が起こらないのを保証できる。
【0066】
複数のヒーター部84の複数部分は、周囲の部分よりも低温に加熱できる。これらの部分は、高温に加熱する必要のない土壌層又は障害物に隣接して配置することができる。例えば低温加熱部分は2つの汚染土壌層間にある1つの不浸透性非汚染土壌層に隣接して存在するように設計することができる。低温加熱部分は、隣接領域に比べて大きい断面積を有する加熱部分で構成できる。或いは低温加熱部分は、ヒーター部の2つの隣接部分間に溶接した電気抵抗の低い金属で構成できる。異種の金属の端部を接触させ、しかも多量の溶接剤により異種の金属部分を一体結合させるのを保証するには注意が必要かも知れない。これらの部分を一体結合するため、熱的及び電気的伝導性溶接材が使用できる。接触する金属部分及び多量の溶接材により、使用中、金属間の接続部でアーク及び/又は腐蝕による損傷が起こらないことが保証できる。
【0067】
1つのヒーターエレメント56の複数の遷移部86は、このヒーターエレメントのヒーター部84の各端部に溶接できる。ピン88は、遷移部86に溶接できる。遷移部86は、ピン88の所及び隣接部分の温度がピン88を電源46に接続するため絶縁接続ケーブル48(図4に示した)を使用するのに充分冷却できる温度になるように、ヒーターエレメント56の温度を低下させることができる。遷移部86は、ヒーター部84と同じ材料で作ることができるが、ヒーター部よりも大きい断面積を有することができる。或いは遷移部はヒーター部よりも電気抵抗の低い材料で作ることができる。これら2つの部分は一体溶接できる。図13は、土壌の放射加熱に使用できるヒーターエレメント56の一実施態様を示す。このヒーターエレメント56は、遷移部86とヒーター部84との間に溶接部102を有する。これら部分84、86を一体結合するため、熱的及び電気的伝導性溶接材を使用することができる。接触する金属部分及び多量の溶接材により、使用中、金属部分間の接続部でアーク及び/又は腐蝕による損傷が起こらないことが保証できる。
【0068】
ピン88としては、ニッケルピンが挙げられる。図4に示したような実施態様では、ヒーターエレメント56を土壌24中に挿入すると、ピン88は地面カバー32を貫通して延びる。接続部104は、ピンをケーブル48に電気的に接続できる。接続部104としては、機械的なカーネイ(Kerney)ラグ、エポキシ缶(canister)又は他の種類の電気コネクターが挙げられる。ケーブル48は、電源46に電気的に接続できる。ケーブル48は、電気絶縁ケーブルであってよい。遷移部86及びコールドピン88は、使用中、ケーブル絶縁の熱崩壊を防止するよう、ヒーターエレメント56、土壌24、及び/又はカバー32を充分冷却することができる。
ヒーターエレメントの特定の実施態様では、ヒーター部に比較的低抵抗の金属からなる長尺部分を取り付けて、ヒーターエレメントの上又は隣接する蒸気の凝縮を充分防止する温度を発生するような長尺の加熱部分を形成することができる。低抵抗金属としては、限定されるものではないが、ニッケル、又はアロイ(Alloy) 30のようなニッケルと銅との合金が挙げられる。長尺の加熱部分は、地表面から離れた深部の土壌汚染に対しては必要かも知れない。
【0069】
特定の実施態様では、ヒーターエレメント56のヒーター部84は、ヒーターエレメントの温度を自己調節可能にする金属で作ることができる。例えばヒーターエレメントは、304ステンレス鋼、310ステンレス鋼又は316ステンレス鋼製でよい。これらのステンレス鋼は、温度の上昇に従って、抵抗率がほぼ直線的に増大する抵抗率対温度曲線を示す。図14は、310ステンレス鋼及び304ステンレス鋼について抵抗率対温度をプロットしたものである。自己調節性材料で作ったヒーターエレメントの電力消費及び電流は、一部は材料の抵抗特性及びオームの法則により温度の上昇に従って減少し、温度の低下に従って増加する。ヒーターエレメントにほぼ一定の電圧を供給した場合、ヒーターエレメントの温度が上昇すれば、エレメントの電気抵抗は増大し、エレメントを通る電流は減少し、また電力消費も減少し、これによりヒーターエレメントの温度を低下させる。これに対し、ヒーターエレメントの温度が低下すれば、エレメントの電気抵抗は減少し、エレメントを通る電流は増大し、また電力消費も増大し、これによりヒーターエレメントの温度を上昇させる。特定種類のニクロムのような幾つかの金属は、特定の温度範囲で温度の上昇と共に抵抗が減少する曲線を示す。このような材料は、自己調節性ヒーターとはなり得ない。
【0070】
現場熱脱着土壌改良システム用の電源46(図4に示した)は、土壌改良システムのヒーターエレメントにほぼ一定の電圧を供給できる。電源46は、トランス経由の電線からの電力でよい。トランスの出力は、土壌を所望の温度に加熱する適切な電気回路を与えるため、多数のヒーターウエルに並列及び/又は直列結線で接続できる。
【0071】
ヒーターエレメント56のヒーター部84は、従来の放射ヒーターエレメントに比べて大きな断面積を持つことができる。このように大きな断面積により、ヒーターエレメント56に従来の同等の長さのヒーターに比べて低い電気抵抗を付与することができる。このように低い電気抵抗により、ヒーターエレメント56を長くすることができる。ヒーターエレメントの長さは、10m、50m又は100mを越えても、300m、500m又は600mを越えてもよい。また低抵抗により、数個のヒーターエレメントを直列に電気接続することができる。数個のヒーターエレメントを直列に電気接続できると、土壌改良システムの配線要件を大幅に簡素化できる。近隣の材料を伝導的に加熱するヒーターエレメントの場合、ヒーター部の断面積が大きいということは、ヒーター部と近隣の材料との間に大きな接触面積があることを意味し得る。近隣の材料を放射加熱するヒーターエレメントの場合、ヒーター部の断面積が大きいということは、ヒーター部は、ケーシング壁又は土壌に熱を放射する大きい表面積を有することを意味し得る。またヒーターエレメントのこのように大きい断面積により、ヒーターエレメントを、支持構造に取り付けることなく、土壌中に設置することができる。放射ヒーターエレメントの一実施態様では、ヒーターエレメントは、直径約1cmの304ステンレス鋼ロッド原料製である。
【0072】
ウエルケーシング内に懸垂した放射ヒーターエレメントは、長いヒーターエレメントとするために、異種の合金及び/又は異なる断面積の自在伸縮性(telescoping)部分を持つことができる。第一の部分は、ヒーターエレメントの操作温度において高耐クリープ性を有する材料で作ることができる。第一部分は、比較的厚いか、或いは比較的大きい有効直径を持っていてよい。INCONEL 617及びHR 120のような多くの高強度、高耐クリープ性材料は、ヒーターエレメントの主ヒーター部の形成に使用できるステンレス鋼よりも高い電気抵抗を持っている。高強度、高耐クリープ性部分(U形ヒーターエレメントの各脚上に1つ)が大きい断面積を有していても、高抵抗の材料は、上記部分を高温に加熱することができる。第二の部分は、上記材料よりも安い材料で作ることができ、第一金属部分に溶接できる。第二部分は、第一部分よりも薄くてよいし、或いは有効直径が小さくてよい。他の部分は、所望長さのヒーターエレメントを形成するため、このストリップに溶接できる。金属の抵抗率を考慮すると、各種金属の直径は、ヒーターのほぼ全長に沿った単位長さ当たり、ほぼ同量のエネルギーを放散する長いヒーターエレメントが得られるように調節できる。これら部分の形成に使用される金属としては、限定されるものではないが、INCONEL 617、HR 120、316ステンレス鋼、310ステンレス鋼及び304ステンレス鋼が挙げられる。長い懸垂放射ヒーターエレメントの一実施態様では、約30mのリード部分が、316ステンレス鋼製で、ウエルヘッドからヒーターエレメントを懸垂するのに使用される。リード部分は、ヒーターエレメントのヒーター部として機能する。第二ヒーター部は更に断面積が狭い304ステンレス鋼で構成できる(リード部分と同じ熱量を放散するため、断面積は約25%以下小さい)。特定の実施態様の第二ヒーター部は、長さが160mで、これにより長さ(30m+80m)110mのU形ヒーター部を備え、合計のヒーター部の長さが220mとなる。ヒーターエレメントの180°の曲部(ヘアピンターン)近くの第二ヒーター部の部分は、隣接するヒーターエレメント部よりも多くの熱を放散させるため、断面積が更に狭いか、或いは異なった合金金属を持つことができる。
【0073】
放射ヒーターエレメントの特定の実施態様では、放射ヒーターエレメントの支持部は、ほぼ一定の断面積まで先細る断面積を持つことができる。支持部は、ヒーターエレメントのその他の部分と同じか、又は異なる材料で作ることができる。支持部は、高い操作温度に上昇させる必要がないヒーターエレメントの遷移部であってよい。支持部は、使用中、高い操作温度に上昇するヒーター部の一部であってよい。
伝導的に近隣材料を加熱するヒーターエレメント56については、ヒーター部84は、ほぼ長方形の断面積を持つことができる。例えばヒーター部26の実施態様は、25ミリメーター(mm)×3mmの長方形断面積及び約6mの長さを有する。ヒーター部の大きさは、ヒーター部を土壌中に挿入して電源に接続した時、ヒーター部が所望の熱を作って放散するように選択できる。長方形以外の断面形状も使用できる。断面形状としては、限定されるものではないが、楕円形、円形、アーチ形、三角形、長方形、五角形、六角形パターン又はこれ以上の多角形が挙げられる。放射により熱移動させるヒーターエレメントは通常、ほぼ円形の断面を有するが、上記のような他の断面形状の断面も使用できる。
【0074】
ヒーターエレメントは、種々の方法で土壌内に配置できる。幾つかのヒーターエレメント56は、図7に示したヒーターエレメントの実施態様のように、土壌内に直接設置することができる。その他のヒーターエレメントの実施態様は、図4に示したように、詰め物材料62により土壌から離すことができる。その他のヒーターエレメントは、図6に示したヒーターエレメントのように、ヒーターケーシング66中に設けることができる。ヒーターケーシング66は、土壌中に設置するか、又は詰めてもよいし、或いは土壌中に設置するか、又は詰めた真空ケーシング60中に設置してもよい。ヒーターエレメント56をヒーターエレメントケーシング66中に設置すると、オフガスは直接、ヒーターエレメントと接触しないので、ヒーターエレメントを比較的安価な耐蝕性のない材料で作ることができる。ヒーターエレメントケーシング66は、土壌改良の完了に必要な見積り時間中、充分な耐蝕性を有する材料で作ることができる。
【0075】
ヒーターエレメント56は、土壌中に直接押込む(drive)ことができる。押込み棒は、ヒーターエレメント56の中央に配置できる。次に、この押込み棒は、土壌24中に叩き込むことができる。ヒーターエレメント56を所望の深さに挿入すると、押込み棒は取り出すことができる。押込み棒は連続した棒でなくてもよい。押込み棒は、土壌24中に更に深く叩き込む場合は、一緒に組み立てるネジ込み(threaded)部分で作ることができる。ヒーターエレメント56を土壌24中に押込むため、ジオプローブ(geoprobe)又は円錐型針入度計が使用できる。またヒーターエレメント56を所望の深さまで揺動させるため、音波装置(sonic rig)も使用できる。音波装置は、ヒーターエレメント56及び押込み棒を所望の土壌深さまで揺動させる偏心カムを有することができる。土壌24中にヒーターエレメント56を押込むか、又は揺動させる方法は、土壌中に開口を掘った際に生じる切粉が出ない可能性がある。ヒーターエレメントを押込むか、又は揺動させる方法は、堀孔の形成中に生じた切粉の処分に伴う問題を除去することができる。また極めて毒性又は放射性のある地域では、切粉の生成を回避できるという点で、特に有利である。また土壌24中にヒーターエレメント56を押込むか、又は揺動させる方法は、ヒーターエレメント56の一部を被加熱土壌と直接、接触させて設置することができるという点でも有利である。
【0076】
開口又はウエルケーシング内に設置したヒーターエレメント56については、ヒーターエレメントの両脚70の端部が地表面40に接近容易であるように、ヒーターエレメント56はU形に形成できる。両脚70の接近容易性により、多数のヒーターエレメント56の電気的な一体接続が容易かつ効果的になる。スペーサーは、ヒーターエレメントの長さに沿って所望の位置に配置できる。ヒーターエレメントは開口又はケーシング中に降ろすことができる。ケーシングを詰めるために、充填材料を使用する場合は、図4に示したように、充填材料62は、ヒーターエレメント56に隣接して置くことができる。充填材料62を置くには、ポリ塩化ビニルパイプのような充填パイプをU形ヒーターエレメントの脚70間に挿入できる。充填材料をヒーターエレメントの脚70と土壌24との間に置く場合は、ワイヤーで懸垂した管をヒーターエレメントの脚の下に降ろすことができる。これらの管は、充填材料62を開口に置くのに従って、上昇させることができる。これらの管は、ヒーターエレメントの各脚を適切に位置決めできる。特定の実施例では、充填パイプは、ヒーターエレメントを土壌に向けて(against)押しつけることができる。充填材料62は、土壌24の中から充填パイプを上昇させながら、充填パイプを通して挿入できる。充填材料62は、ヒーターエレメント56と土壌24との間の空間に詰めることができる。充填材料62としては、砂及び/又は砂利が挙げられる。また充填材料62は、酸化アルミニウムのような触媒64も含むことができる。触媒64は、生成ウエル22及び熱注入ウエル26の両方の充填材料の一成分であってよい。充填材料62は、充填パイプを通して挿入する前に、水分を除去するため加熱できる。充填材料62は、ヒーターエレメント56から水の流出を促進するため、地表面40に盛り土状に堆積させてよい。U形ヒーターエレメント56の脚70の間の充填材料62中に熱電対ウエル106を配置できる。熱電対ウエル106中に設置した熱電対は、土壌改良中、ヒーターエレメント56の脚70の間の温度を測るのに使用できる。この熱電対は、選択された深さの温度を測定するため、上げたり、下げたりできる。或いは、熱電対は熱電対ウエル内に固定できる。図4に示した実施態様では、熱電対ウエルは、直径4cmのステンレス鋼製真空ケーシング60の中央に挿入した直径0,64cmのステンレス鋼製配管である。熱電対ウエル106内に配置した熱電対は、ケーシング60近隣のヒーターエレメント56の温度をモニターするのに使用できる。
【0077】
ウエル内には乾燥充填材料をほぼ均一に詰めることができる。乾燥充填材料は、充填材料内の水が蒸発する際、充填材料の隙間及び/又は沈降を回避するために使用する必要があるかも知れない。充填材料中に隙間が存在すると、ヒーターエレメントが膨張した時、ヒーターエレメントの一方の脚が膨張して隙間に入る可能性がある。ヒーターエレメントの一方の脚が膨張して隙間に入ると、この脚は、対向する脚に接触するか又は近づく可能性がある。一方の脚が対向する脚に接触すれば、ヒーターエレメントはショートして損傷するかも知れない。一方の脚が対向する脚に近づくと、対向する脚に電気的にアークして損傷するかも知れない。
【0078】
ヒーターエレメント56が放射ヒーターエレメントであれば、このヒーターエレメントは、図13に示すように頂部108を持つことができる。頂部108は、地表40近くのヒーターケーシング66にねじ込むか、或いはヒーターケーシングに溶接して、ヒーターエレメント用ウエルヘッドを形成することができる。このケーシングが密閉型ヒーターケーシング66であれば、このケーシングには、ガスを充填できる。幾つかの実施態様では、ガスは、加熱エレメント56とケーシング66との間の熱伝導を促進して、初期加熱中の加熱応答時間を向上することができる。幾つかの実施態様では、ガスは腐蝕防止剤であってよい。頂部108は、開口110を有することができる。第一の開口中には充填管を設置することができ、またケーシング66中にはガスを流すことができる。ケーシング66内の最初のガスは、第二開口から流入させることができる。この所望のガスがケーシング66を充填すると、第二開口を塞ぎ、管を取り除き、更に第一開口を塞ぐことができる。
加熱エレメント56を、図9に示すような開放されたウエル穴に設置する場合、セメント112、或いは他の固定方法又は装置でケーシング66を土壌24に固定できる。頂部108は、ケーシング66にネジ込み又は溶接できる。
【0079】
図15は、堀穴内に配置したヒーターエレメント56用レイアウトの一実施態様の平面図である。堀穴内に設置するヒーターエレメント56は、複数の長い列で設置することができる。隣接材料を伝導的に加熱するヒーターエレメント56については、複数のヒーターエレメント、充填材料又は複数のスペーサー間の間隔によって、これらヒーターエレメントの接触防止又はこれらの互いの接近によるアーク防止が保証される限り、2つ以上のヒーターエレメントを単一の堀穴に設置することができる。ヒーターケーシングを放射状に加熱するヒーターエレメントについては、2つ以上のヒーターエレメントを単一の堀穴に設置することができる。ヒーターエレメント56は、穴堀機械によって形成された堀穴中に設置することができる。堀穴内にヒーターエレメント56を配置し、これを電源に電気的に接続した後、堀穴を作る際、生じた切粉はこれらの堀穴を充填するのに使用することができる。真空システムを取り付けることができ、処理領域上にカバーを設置することができ、更に上記システムを付勢することができる。堀穴中に設置したヒーターエレメントは、土壌表面40から約2m以内の浅い土壌汚染を処理するのに使用できる。堀穴中に配置したヒーターエレメントの長さは、汚染土壌76いっぱいに亘る長さであってよい。特定の実施態様では、ヒーターエレメント56の複数の列は、ヒーターエレメントの土壌24への挿入深さの約2倍に等しい間隔で隔離することができる。
【0080】
ヒーターエレメント56は、ヒーター部84の一部が汚染土壌の下にあり、またヒーター部の一部がこの汚染土壌76の上にあるように、土壌中に設置することができる。汚染土壌76の下にあるヒーター部84の前記部分の深さは、1フィート以上であってよい。汚染土壌76より下の非汚染土壌74部分を加熱すると、界面72での温度降下を防止することができる。汚染界面72に隣接するヒーターエレメント56の断面積は小さくてよいか、或いは異なる材料で作ることができるので、一層多くの熱が界面に隣接する土壌中に拡散する。界面に隣接する土壌に一層多くの熱が拡散すると、汚染土壌76全体に一層均一な温度分布が促進できる。
【0081】
図1に示したような現場熱脱着土壌改良方法を実施するため、土壌中にウエルを配置することができる。ドリルで開けた開口内にウエルを設置する方法、地面にウエルを押込み及び/又は真空吸引する方法、或いは土壌中にウエルを取り付けるその他の方法により、ウエルを取り付けることができる。ウエルは、生成ウエル22、熱注入ウエル26、流体注入ウエル28及び/又は試験ウエル30であってよい。被処理表面の周囲には、脱水用ウエルのリングを取り付けることができる。脱水用ウエルは、処理領域から水を除去すると共に、処理領域への水の流入を防止するため操作することができる。幾つかの実施態様では、処理領域が迅速かつ効果的に脱水されるように、生成ウエル及び/又は流体注入ウエル(及び場合により他の種類のウエル)を脱水用ポンプに接続できる。
【0082】
ヒーターエレメントを有する熱注入ウエル26及び生成ウエルは、コントローラー(必要ならば)や、電源46又は複数の電源に接続できる。生成ウエル22は、蒸気収集システム36に接続できる。蒸気収集システム36は、処理設備34に接続できる。流体注入ウエル28や試験ウエル30のようなその他のウエルは、適当な装置に接続できる。幾つかの実施態様では、処理設備34は、土壌24からオフガスの除去を開始するのに使用することができる。ヒーターエレメントを有する熱注入ウエル26及び生成ウエル22は、土壌の加熱を開始するのに付勢することができる。この加熱は、土壌が所望の時間で所望の平均温度に達するまで続けることができる。所望の平均温度は、土壌24内の高沸点汚染物の沸点よりも僅かに高い温度であってよい。この所望平均温度は、100℃、400℃、600℃、又はそれ以上を越えてもよい。所望の時間は、土壌24から汚染物を除去できるのに充分な時間でなければならない。
【0083】
土壌24中に熱を注入するウエルは、所望の処理領域で土壌改良が終わった後、付勢を解除できる。処理領域が大きな処理領域の一部だけならば、次の部分を処理できる。第一部分に加えた熱の一部は、次に処理される第二部分の加熱に使用できる。この熱は、第一部分のウエル中に熱移動流体を通して該流体を加熱し、次いでこれを第二部分に通して第二部分を加熱することにより、第一部分から回収することができる。或いは、選択された生成ウエル中に水を注入することができ、また他の生成ウエルからスチームを生成することができる。スチームは、改良される第二部分の土壌を加熱するため、熱移動流体として使用できる。処理した土壌は、時間をかけて徐々に冷却することができる。またウエル(熱注入、流体注入、及び/又は試験)は、土壌から取り除いてもよい。複数のウエルの一部又は全部は、再使用可能かも知れない。
【0084】
図16は、熱注入ウエル内に配置したU形ヒーターエレメントについて4日間試験した電気的データを示す。電力は、約1640ワット/mで開始し、約20時間の操作後、約1245ワット/mの定常値に低下した。この電力低下は、ヒーターエレメントに隣接する砂及び土壌の加熱及び乾燥によるものである。図17は、1つのヒーターエレメントの脚間に配置した熱電対により測定した時のヒーターエレメントの温度上昇を示す。図18は、時間の関数として算出したヒーターエレメントの抵抗率増加を示す。抵抗率が最初の20時間に亘って増加するのに従って、ヒーター部の電力消費量は減少する。また抵抗率の増加は、腐蝕金属の損失の結果である可能性もある。しかし、10日を越えた操作後は、腐蝕は殆ど観察されなかった。図19は、熱注入ウエルから7インチ(0.18m)及び14インチ(0.36m)離して設置した銅棒で測定した地表電位値を示す。初期の地表電位は僅か0.5Vで、砂及び土壌を乾燥した操作の約20時間後には40mVのバックグラウンド水準に減少した。この乾燥した砂及び土壌は優れた電気絶縁体であった。
【0085】
本発明の種々の面での他の変更や代替可能な実施態様は、当該技術分野に精通する者ならば、以上の説明から見て明らかであろう。したがって、上記説明は、例示のみと解釈すべきであり、当該技術分野に精通する者に本発明を実施する一般的な方法を教示する目的のためである。ここに示しかつ説明した本発明の形式は、実施態様の具体例とみなすものと解釈すべきである。種々の構成要素及び材料は、ここで例示し説明したものに代用でき、種々の部品及び方法は入れ替えでき、また本発明の特定の特徴は独立に利用できる。これらは全て本発明の説明により恩恵を得た後、当該技術分野に精通する者にとって明らかとなろう。ここに記載した構成要素は、前記請求項に記載した本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、変化可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】土壌改良システムの一実施態様の概略平面図を示す。
【図2】土壌改良システムの一実施態様の概略平面図を示す。
【図3】土壌から除去したオフガスを処理するための処理システムの一実施態様の概略図を示す。
【図4】土壌中に挿入した生成ウエルの一実施態様の側面図を示す。
【図5】土壌中に挿入した生成ウエルの一実施態様の正面図を示す。
【図6】放射ヒーターエレメント付き生成ウエルの一実施態様図を示す。
【図7】土壌を伝導的に加熱する熱注入ウエルの一実施態様図を示す。
【図8】ケーシング内に配置した熱注入ウエルの一実施態様図を示す。
【図9】土壌を放射状に加熱する熱注入ウエルの一実施態様図を示す。
【図10】堀穴内に配置した熱エレメントの一実施態様図を示す。
【図11】異種のステンレス鋼からなる2つのヒーターシステムについてのアンペア及び電力/長さ対温度のグラフである。
【図12】変化する断面積を有するヒーター部の一部の斜視図である。
【図13】ヒーターエレメントの一実施態様の斜視図である。
【図14】2種のステンレス鋼についての抵抗率対温度のグラフである。
【図15】堀穴に設置したヒーターエレメントについてのレイアウト案の概略図を示す。
【図16】ヒーターエレメントについての電圧、電流及び電力の、時間の関数としてのデータを示す。
【図17】図16のヒーターエレメントについての、時間の関数としての温度データを示す。
【図18】図16のヒーターエレメントについての、時間の関数としての抵抗データを示す。
【図19】図16のヒーターエレメント付近の、時間の関数としての潜在電圧を示す。
【符号の説明】
20‥‥土壌改良システム
22‥‥生成ウエル
24‥‥土壌
26‥‥熱注入ウエル
28‥‥流体注入ウエル
30‥‥試験ウエル
32‥‥地面カバー
34‥‥処理設備
36‥‥蒸気収集システム
38‥‥制御システム
40‥‥地表面
42‥‥真空システム
44‥‥汚染物処理システム
45‥‥分離器
46‥‥電源
47‥‥第二分離器
48‥‥ケーブル
49‥‥処理ユニット
50‥‥ポンプユニット
51‥‥ポンプ
52‥‥ホース
53‥‥活性炭床
54‥‥真空マニホールド
55‥‥衛生下水溝
56‥‥ヒーターエレメント又は加熱エレメント
57‥‥処理ユニット
58‥‥開口
59‥‥ブロワー
60‥‥真空ケーシング
62‥‥充填材料又は詰め物材料
64‥‥触媒
66‥‥ヒーターウエルケーシング
67‥‥開口壁
68‥‥スペーサー
70‥‥U形脚
72‥‥汚染境界
74‥‥非汚染土壌
76‥‥汚染土壌
78‥‥浸透性マット
80‥‥不浸透性バリヤー
82‥‥熱バリヤー
84‥‥ヒーター部
86‥‥遷移部
88‥‥ピン
90‥‥310ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流曲線
92‥‥310ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電力/長さ曲線
94‥‥304ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電流曲線
96‥‥304ステンレス鋼ヒーターエレメントについての電力/長さ曲線
98‥‥小さい方の断面積部分
100‥‥大きい方の断面積部分
102‥‥溶接部
104‥‥接続部
106‥‥熱電対ウエル
108‥‥ヒーターエレメントの頂部
110‥‥ヒーターエレメント頂部の開口
112‥‥セメント

Claims (29)

  1. 土壌の開口中に配置された、裸金属加熱部を有する金属ヒーターエレメントと;
    該ヒーターエレメントに電気的に接続され、ヒーターエレメントに電気を供給して前記加熱部を抵抗加熱する電源と;
    を有するヒーターウエルにおいて、前記裸金属加熱部が、自己調節性抵抗率特性(自己調節性材料で作ったヒーターエレメントの電力消費及び電流が、温度の上昇に従って減少し、温度の低下に従って増加するという特性を意味する)を有する金属を含むことを特徴とする前記ヒーターウエル。
  2. 前記ヒーターエレメントが、初期の周囲土壌温度から約875℃までの操作温度範囲内で自己調節性抵抗率特性を有する裸金属加熱部を含む請求項1に記載のヒーターウエル。
  3. 前記裸金属加熱部が304ステンレス鋼を有する請求項1に記載のヒーターウエル。
  4. 前記裸金属加熱部が310ステンレス鋼又は316ステンレス鋼を有する請求項1に記載のヒーターウエル。
  5. 前記ヒーターエレメントが土壌及び/又はウエルケーシングに放射熱を供給し、及び/又は充填材料及び/又は土壌に伝導熱を供給する請求項1に記載のヒーターウエル。
  6. 前記充填材料が、汚染物の崩壊を促進する触媒を含む請求項5に記載のヒーターウエル。
  7. 前記ヒーターエレメントが、土壌からの流体と該ヒーターエレメントとの接触を防止するヒーターウエルケーシング内に設置される請求項1に記載のヒーターウエル。
  8. 前記ヒーターエレメントに隣接するケーシングであって、オフガスを該ケーシング内に流入させる少なくとも1つのケーシング開口を有する該ケーシングを更に含む請求項1に記載のヒーターウエル。
  9. 前記ヒーターエレメントが、耐クリープ性金属で形成した支持部を有する懸垂式放射加熱エレメントからなり、該支持部が任意に加熱部の一部を構成する請求項1に記載のヒーターウエル。
  10. 前記開口が堀穴からなる請求項1に記載のヒーターウエル。
  11. 前記加熱部が、第一部分と第二部分とからなり、該第一部分は第二部分よりも多くの熱を放散する請求項1に記載のヒーターウエル。
  12. 前記第一部分は汚染土壌と非汚染土壌との界面近くに配置され、前記第二部分は該汚染土壌に隣接して配置される請求項11に記載のヒーターウエル。
  13. ウエルヘッドに接続して複数の裸金属・電気抵抗ヒーターエレメントを支持するように構成した支持部と、
    裸金属で形成した加熱部と、前記加熱部を抵抗加熱する電源に接続するように構成した複数のピン部と、を有する土壌加熱用放射ヒーターエレメントにおいて、前記加熱部が自己調節性抵抗率特性を有する金属を含むことを特徴とする前記ヒーターエレメント。
  14. 前記加熱部とピンとの間に、該ピンを該加熱部の温度よりも低い温度に維持させる複数の遷移部を更に有する請求項13に記載のヒーターエレメント。
  15. 前記加熱部の一部が支持部である請求項13に記載のヒーターエレメント。
  16. 前記ヒーターエレメントの長さに沿って配置された電気絶縁性スペーサーを更に含む請求項13に記載のヒーターエレメント。
  17. 前記加熱部が、第一部分と第二部分とからなり、該第二部分は第一部分よりも多くの熱を放散するように、該第一部分は第二部分よりも高い抵抗率を有する請求項13に記載のヒーターエレメント。
  18. 前記加熱部が、第一部分と第二部分とからなり、該第一部分によって前記ヒーターエレメントは懸垂され、かつ該第一部分は高温において第二部分よりも高い耐クリープ性を有する材料で作られる請求項13に記載のヒーターエレメント。
  19. 土壌内の、請求項13〜18のいずれか一項に記載の1つ以上のヒーターエレメントと、
    土壌内に配置された1つ以上のケーシングであって、各ケーシングはオフガスを該ケーシング内に導入させる、土壌に隣接した少なくとも1つのケーシング開口を有する前記1つ以上のケーシングと、
    前記1つ以上のケーシングに接続した真空システムであって、土壌からオフガスを前記開口経由で該1つ以上のケーシング中に引き入れるように構成した前記真空システムと、
    オフガスを土壌から処理設備まで輸送するように構成した蒸気収集システムであって、オフガスを真空マニホールドに案内する可とう性ホース配管を有する該蒸気収集システムと、
    を有する、土壌改良中の土壌加熱用システム。
  20. 前記真空マニホールドがプラスチック配管からなる請求項19に記載のシステム。
  21. 前記少なくとも1つのヒーターエレメントが、ケーシングの少なくとも1つと一緒に配置される請求項19に記載のシステム。
  22. 前記ヒーターエレメントが、初期の周囲土壌温度から約875℃までの操作温度範囲内で自己調節性抵抗率特性(自己調節性材料で作ったヒーターエレメントの電力消費及び電流が、温度の上昇に従って減少し、温度の低下に従って増加するという特性を意味する)を有する金属を含む請求項19に記載のシステム。
  23. 前記金属が304ステンレス鋼、310ステンレス鋼又は316ステンレス鋼からなる請求項19に記載のシステム
  24. 請求項13〜18のいずれか一項に記載の複数の裸金属・電気抵抗ヒーターエレメントから土壌を加熱して、土壌の平均温度を改良温度まで上昇させる工程、及び
    土壌からオフガスを除去する工程、
    を含む土壌の熱的改良方法。
  25. 前記裸金属・電気抵抗ヒーターエレメントが、該エレメントを押込み及び/又は揺動させて土壌中に入れることにより、土壌内に設置される請求項24に記載の方法。
  26. 前記裸金属・電気抵抗ヒーターエレメントが、土壌中の堀穴内にある請求項24に記載の方法。
  27. 2つ以上のヒーターエレメントが、各堀穴内に設置される請求項24に記載の方法。
  28. 少なくとも1つの吸引ウエルを土壌中に挿入する工程、及び
    該少なくとも1つの吸引ウエルを真空供給源に取り付ける工程、
    を含む請求項24に記載の方法。
  29. 吸引ウエルがヒーターエレメントと共通する請求項24に記載の方法。
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