JP5003321B2 - マスクブランクおよびマスクブランク製造方法 - Google Patents

マスクブランクおよびマスクブランク製造方法

Info

Publication number
JP5003321B2
JP5003321B2 JP2007179585A JP2007179585A JP5003321B2 JP 5003321 B2 JP5003321 B2 JP 5003321B2 JP 2007179585 A JP2007179585 A JP 2007179585A JP 2007179585 A JP2007179585 A JP 2007179585A JP 5003321 B2 JP5003321 B2 JP 5003321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
etching stopper
mask
thin film
stopper layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007179585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009016728A (ja
Inventor
知也 住田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2007179585A priority Critical patent/JP5003321B2/ja
Publication of JP2009016728A publication Critical patent/JP2009016728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003321B2 publication Critical patent/JP5003321B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、荷電粒子線露光用の転写マスクを製造するためのマスクブランク、および、該マスクブランクの製造に適したマスクブランク製造方法、
並びに、該マスクブランクを用いた転写マスク、および、該マスクブランクを用いた転写マスク製造方法に関する。
近年、LSI等の微細化が急速に進み、これらの素子の更なる微細な回路パターンを形成するためのリソグラフィー技術の開発が進められている。特に、線幅65nm以下のパターン形成においては、従来のArFエキシマレーザーを露光光源として用いた露光方式では解像限界に達し、パターン形成が困難となっている。このため、これに代わるリソグラフィー技術として、レンズと露光対象ウエハ間を空気よりも屈折率の高い媒体で満たし、実効的な解像度を向上させる液浸リソグラフィー法が注目されている。この方法によれば、従来のArFエキシマレーザーで形成が困難であった65nm以下のパターンを形成することが可能であると期待されている。
しかし、液浸リソグラフィー法を用いた場合、実効的な解像度は向上させることが可能であるが焦点深度が低くなるため、高アスペクト比のホールパターンの形成が困難となる。また、液浸リソグラフィー法によっても45nmノード以下の微細パターンに対しては解像限界に達する可能性があり、この問題を解決する方法のひとつに荷電粒子線リソグラフィーが挙げられる。
荷電粒子線リソグラフィーは、従来用いられてきたArFやKrF等のエキシマレーザーの代わりに、電子線やイオンビーム等の荷電粒子線を露光光源として利用する技術である。
荷電粒子線リソグラフィーでは露光光源となる荷電粒子線を所望の荷電粒子線透過孔パターンが形成された転写マスクに照射し、ウエハ上のレジストを感光させ微細パターンの形成を行う。従来のエキシマレーザーを用いた露光方法に比べて焦点深度および解像度の向上が期待できる。
従来、荷電粒子線露光に用いられる転写マスクの製造にはSOI(Silicon On Insulator)ウエハが多く用いられている。図1(a)に示すように、SOIウエハ(14)は単結晶シリコンからなる支持層(11)上にシリコン酸化膜からなるエッチングストッパ層(12)が形成され、前記エッチングストッパ層(12)の上に単結晶シリコンからなる薄膜層(13)が形成された3層構造となっている。
SOIウエハを用いた転写マスク(17)の構造例を図1(b)に示す。支持層(11)には荷電粒子線を透過させるための開口部(15)が形成され、薄膜層(13)には荷電粒子線を微細パターンに形成するための荷電粒子線透過孔(16)が形成される。なお、薄膜層(13)は単層自立膜(以下、メンブレンと記述)となっている。メンブレンの厚さは露光に使用する荷電粒子線の加速電圧や露光方式により異なるが、荷電粒子線透過孔(16)を透過する荷電粒子線以外はメンブレンにより遮蔽もしくは散乱され、荷電粒子線透過孔(16)を透過した荷電粒子線によってレジストが露光される。このようにメンブレン上に微細パターンが形成された転写マスクはステンシルマスクと呼ばれる。
通常ステンシルマスクの製造では、荷電粒子線透過孔と開口部を別個に形成するため、荷電粒子線透過孔及び開口部を形成する際にエッチングストッパ層が必要となる。ステンシルマスクの製造にSOIウエハを使用する利点は、薄膜層をメンブレンとして、シリコン酸化膜をエッチングストッパ層として利用することが可能である点である。シリコンウエハ上に薄膜層及びエッチングストッパ層をCVD(Chemical Vapor Deposition)法やPVD(Physical Vapor Deposition)法により形成する場合、各層の膜厚の精密な制御や、膜欠陥の管理が必要となり、ステンシルマスク製造にかかる工程数と製造コストが増加する。
これに対し技術完成度の高いSOIウエハをステンシルマスク製造用ウエハとして用いることで、ステンシルマスク製造にかかる工程数とコストを削減することが可能となる。このためSOIウエハは荷電粒子線露光用のステンシルマスク製造用基板として多く用いられている。
予め、薄膜層やエッチングストッパ層が形成されたSOIウエハを用いることでステンシルマスクの製造自体は容易となる一方で、SOIウエハ全体にエッチングストッパ層が有する圧縮応力に起因した反りが発生するという問題がある。一般に、薄膜の応力は引っ張り応力と圧縮応力に分けられ、引っ張り応力は膜自体が収縮する方向に力が働き、引っ張り応力を有する薄膜が形成された基板は薄膜側に凹型に反る。圧縮応力は薄膜自身が伸長する方向に力が働くため、成膜後の基板は薄膜側に凸型に反る。
SOIウエハの反りの原因は、シリコン酸化膜からなるエッチングストッパ層の圧縮応力である。この圧縮応力はエッチングストッパ層側に凸型に反った変形を発生させる。この反り量はSOIウエハの製造方法により多少のばらつきは生じるが、概ねエッチングストッパ層の応力と膜厚により決定する。エッチングストッパ層を構成するシリコン酸化膜は加熱処理により形成される熱酸化膜であり、その応力は約300MPaの圧縮応力である。
SOIウエハ全体の反り量はエッチングストッパ層の応力の他にSOIウエハを構成する各層の膜厚や口径等によっても異なるが、例えばEPL用のステンシルマスク製造用ウエハとして用いられる薄膜層の膜厚が2μm、エッチングストッパ層の膜厚が1μm、支持層の膜厚が725μmの8インチSOIウエハでは、SOIウエハ全体で薄膜層側に85μm程度膨らんだ形の反りが発生することが予想される。
SOIウエハに上記のような大きな反りが発生した場合、メンブレンに形成される荷電粒子線透過孔の位置精度に悪影響を及ぼす。例えば、ステンシルマスクは静電チャック方式のマスクホルダーに設置された状態で、露光機の中に設置されるが、大きな反りを有するステンシルマスクをマスクホルダーに設置すると、ステンシルマスク全体に変形が生じる。この変形は再現性及び規則性がなく、変形を予測して荷電粒子線透過孔の位置を決定する等の回避手段を採ることが出来ない。
また、このSOIウエハの反りは、ステンシルマスクの製造の際にも悪影響を及ぼす。例えば、メンブレン上に形成される荷電粒子線透過孔は、荷電粒子線描画により形成されたレジストパターンをエッチングマスクとしてプラズマエッチングにより形成されるが、荷電粒子線描画機にSOIウエハを設置する際に、露光機の場合と同様にSOIウエハ自体再現性のない変形が発生するため、メンブレン上に形成される荷電粒子線透過孔のレジストパターンの位置精度も悪化することになる。
このため、転写精度の高いステンシルマスクを製造し、かつ、露光機に設置されたマスクの転写精度の悪化を防止するためには反り変形の少ないSOIウエハを用いてステンシルマスクを製造することが必要となる。
SOIウエハの反りを緩和する方法としては、例えば、予めSOIウエハの支持層裏面に形成されているシリコン酸化膜を反り調整層として用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は効果があるものの、シリコン酸化膜からなるエッチングストッパ層を除去する際に、同時に上記反り調整層として用いるシリコン酸化膜がエッチングされないよう対策をとる必要が生じる。また、ステンシルマスク裏面に絶縁性のシリコン酸化膜が残存することになるため、実際の荷電粒子線描画時にステンシルマスク裏面に荷電粒子線が照射されると、ステンシルマスク自体がチャージアップし、荷電粒子線が偏向して転写精度が大幅に悪化するという問題も発生する。
特開2002−151385号公報
従来の荷電粒子露光用の転写マスクを製造するためのマスクブランクには、エッチングストッパ層に起因した反りが発生する問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、エッチングストッパ層に起因した反りを低減し、優れた転写精度を有する転写マスクの製造が可能なマスクブランクを提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、転写マスクを作製するために用いるマスクブランクであって、凹部を設けた基板と、前記凹部を埋めるように設けたエッチングストッパ層と、前記基板および前記エッチングストッパ層の上部に設けた平坦な薄膜層と、を備えたことを特徴とするマスクブランクである。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のマスクブランクであって、
基板は単結晶シリコンであり、エッチングストッパ層は酸化シリコンであり、薄膜層は多結晶シリコンであることを特徴とするマスクブランクである。
請求項3に記載の本発明は、転写マスクを作製するために用いるマスクブランクの製造方法であって、基板に凹部を形成する工程と、前記基板上にエッチングストッパ層を形成する工程と、前記基板および前記エッチングストッパ層を平坦化する工程と、前記基板およびエッチングストッパ層の上部に薄膜層を形成する工程と、を備えたことを特徴とするマスクブランク製造方法である。
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載のマスクブランク製造方法であって、更に、薄膜層を研磨する工程と、を備えたことを特徴とするマスクブランク製造方法である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1または2のいずれかに記載のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法であって、薄膜層を設けた側と反対側の基板上に、凹部の位置と対応するようにレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとして、エッチングストッパ層まで、基板をエッチングする工程と、前記エッチングストッパ層を剥離する工程と、薄膜層に荷電粒子線透過孔を形成する工程と、を備えたことを特徴とする転写マスク製造方法である。
請求項6に記載の本発明は、請求項1または2のいずれかに記載のマスクブランクを用いて製造された転写マスクである。
本発明のマスクブランクは、基板上に凹部を設け、該凹部を埋めるようにエッチングストッパ層を設け、該基板および該エッチングストッパ層の上部に平坦な薄膜層を設けたことを特徴とする。
本発明の構成によれば、転写マスクの開口部を設ける部位に、凹部を設けることで、該凹部を埋めるエッチングストッパ層は、開口部を形成する位置のみに形成されることになる。このため、基板全面にエッチングストッパ層を形成するよりも、エッチングストッパ層に起因した反りを低減することが出来る。
これにより、優れた転写精度を有する転写マスクの製造が可能なマスクブランクを提供することが可能となる。
以下、本発明のマスクブランクについて説明を行う。
本発明のマスクブランクは、
凹部を設けた基板と、
前記凹部を埋めるように設けたエッチングストッパ層と、
前記基板およびエッチングストッパ層の上部に設けた平坦な薄膜層と、
を備える。
基板としては、凹部を形成するのに適した加工特性を備えるものであれば良い。例えば、単結晶シリコンは、半導体材料として種々の加工方法が知られており、本発明の基板として好ましい。
エッチングストッパ層としては、後述するエッチングの工程において、基板に対してエッチング耐性を備えるものであれば良い。例えば、酸化シリコンであっても良い。
薄膜層としては、後述する荷電粒子線透過孔を形成する工程において、荷電粒子線透過孔を形成するのに適した加工特性を備えるものであれば良い。例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、DLC(Diamond like Carbon)膜などであっても良い。
また、基板は単結晶シリコンであり、エッチングストッパ層は酸化シリコンであり、薄膜層は多結晶シリコンであることが好ましい。このような構成とすることで、半導体装置材料として入手が容易なシリコンウエハに対して、既知の薄膜形成法(例えば、スパッタリング法)を用いることで、本発明のマスクブランクを製造することが出来る。
また、基板は単結晶シリコンであり、エッチングストッパ層は酸化シリコンであり、薄膜層は多結晶シリコンである場合、基板の厚みが500μm〜725μm、エッチングストッパ層の厚みが0.5μm〜1.0μm、薄膜層の厚みが0.5μm〜2.0μmの範囲内であることが、特に、好ましい。それぞれが上述の範囲内にあることで、エッチングストッパ層に起因した反りを低減し、優れた転写精度を有する転写マスクの製造が可能なマスクブランクを提供することが出来る。
以下、本発明のマスクブランク製造方法について、図2を用いながら説明を行う。
本発明のマスクブランク製造方法は、
基板に凹部を形成する工程と、
前記基板上にエッチングストッパ層を形成する工程と、
前記基板および前記エッチングストッパ層を平坦化する工程と、
前記基板およびエッチングストッパ層の上部に薄膜層を形成する工程と、
を備える。
<基板に凹部を形成する工程>
まず、基板を用意し、凹部を形成する。凹部の形成方法としては、適宜公知の微細加工方法を用いれば良い。例えば、フォトレジスト法、微細機械加工方法(マニシング法、レーザ加工法)などを用いても良い。
また、凹部は、後述する<エッチングストッパ層を形成する工程>において、エッチングストッパ層を設ける。エッチングストッパ層は、転写マスクの製造方法の開口部を形成する工程において、基板のエッチングを停止させる層である。このため、凹部の深さは、エッチングストッパ層が機能するのに十分な膜厚を備えるように十分な深さとする必要がある。このとき、凹部は後述する<基板およびエッチングストッパ層を平坦化する工程>において、平坦化の際に深さが小さくなる可能性を考慮して、エッチングストッパ層の膜厚の仕様よりも、若干深めに形成することが好ましい。
また、凹部の側壁角度は90度であることが望ましい。凹部の側壁角度が90度であることで、後述する<エッチングストッパ層を剥離する工程>において、好適にエッチングストッパ層を剥離することが出来、側壁にエッチングストッパ層が残留することを抑制することが出来る。
以下、具体的に、フォトレジスト法を用いた場合における<基板に凹部を形成する工程>について図2(a)〜(c)を用いて説明を行う。
まず、図2(a)に示すとおり、基板(21)を用意する。なお、便宜上、基板(21)における荷電粒子線透過孔を形成する側の面を表面、前記表面と反対側の面を裏面とする。ここで、後に実施するエッチングストッパ層(24)の加工を精度良く行うために、基板(21)はできるだけ小さい反りを有するものを用いることが望ましい。
次に、図2(b)に示すとおり、基板(21)の表面上にフォトレジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、開口部形成領域(A)を除いた領域にレジストパターン(22)を形成する。
次に、図2(c)に示すとおり、レジストパターン(22)をエッチングマスクにしてドライエッチング等により、開口部形成領域(A)における基板(21)を所定の深さまでエッチングして除去し、凹部(23)を形成し、残存するレジストパターン(22)をレジスト剥離液等により除去する。
<エッチングストッパ層を形成する工程>
次に、凹部を設けた側の基板表面上にエッチングストッパ層を形成する(図2(d))。エッチングストッパ層を形成する方法としては、エッチングストッパ層に用いる材料に応じて適宜公知の薄膜形成方法を用いて良い。例えば、エッチングストッパ層として酸化シリコンを用いる場合、スパッタリング法を用いても良い。
<基板およびエッチングストッパ層を平坦化する工程>
次に、エッチングストッパ層を開口部形成領域(A)以外の領域に形成されたエッチングストッパ層が完全になくなるまで研磨し、平坦化を行う(図2(e))。このとき、後述する<薄膜層を形成する工程>において、薄膜層の膜厚分布を小さくするために、上面ができるだけ平坦になるように行うことが望ましい。また、平坦化に際して、開口部形成領域(A)以外の領域における基板(21)表面が若干削れてもかまわない。
<薄膜層を形成する工程>
次に、図2(f)に示すとおり、エッチングストッパ層(24)が形成された基板(21)表面に薄膜層(25)を形成する。
薄膜層(25)の形成方法としては、薄膜層に用いる材料に応じて適宜公知の薄膜形成方法を用いても良い。例えば、薄膜層として多結晶シリコンを用いる場合、スパッタリング法を用いても良い。
また、基板(21)表面およびエッチングストッパ層(24)上に薄膜層(25)を形成する際には、後に薄膜層(25)がメンブレンとなった際に基板の反りができるだけゼロに近くなるように、薄膜層(25)の応力を制御することが望ましい。薄膜層(25)の応力の制御は、例えば、スパッタリング時の圧力、アニール条件などを適宜調整することで行うことが出来る。
以上より、本発明のマスクブランクを製造することが出来る。
また、薄膜層を形成する工程を行った後、更に、薄膜層を研磨する工程を行っても良い。薄膜層を研磨することにより、仕様に応じた薄膜層の膜厚に調整を行うことが出来る。このため、薄膜層の厚みを0.5μm〜2.0μmの範囲内に制御することが出来る。また、研磨を行うことで薄膜層を平坦化することが出来、転写マスクのメンブレンの膜厚分布を小さくすることが出来る。
以下、本発明のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法について、図3を用いて説明を行う。
本発明のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法は、
薄膜層を設けた側と反対側の基板上に、凹部の位置と対応するようにレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして、エッチングストッパ層まで、基板をエッチングする工程と、
前記エッチングストッパ層を剥離する工程と、
薄膜層に荷電粒子線透過孔を形成する工程と、
を備える。
<凹部の位置と対応するようにレジストパターンを形成する工程>
まず、図3(a)に示すとおり、本発明のマスクブランクを用意する。
次に、図3(b)に示すとおり、基板(21)の裏面上にフォトレジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン(26)を形成する。
<基板をエッチングする工程>
次に、図3(c)に示すとおり、レジストパターン(26)をエッチングマスクにしてドライエッチング等により、開口部形成領域(A)に形成されたエッチングストッパ層(24)まで、基板(21)のエッチング加工を行い、開口部(27)を形成する。
<エッチングストッパ層を剥離する工程>
次に、開口部形成領域(A)に残存するエッチングストッパ層(24)およびレジストパターン(26)を除去し、開口部形成領域(A)の薄膜層(25)を転写マスクのメンブレンとする。
<荷電粒子線透過孔を形成する工程>
次に、図3(d)に示すとおり、薄膜層(25)からなるメンブレン上に電子線レジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、電子ビーム描画、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン(29)を形成する。
次に、図3(e)に示すとおり、レジストパターン(29)をエッチングマスクにして、ドライエッチング等によるエッチング加工によりメンブレンに荷電粒子線透過孔(210)を形成する。その後、残存するレジストパターン(29)を除去することにより転写マスク(211)を得る。
以上より、本発明のマスクブランクより転写マスクを製造することが出来る。なお、上述の説明では、基板(21)に開口部(27)を形成した後に薄膜層(25)からなるメンブレンに荷電粒子線透過孔(210)を形成したが、逆に、薄膜層(25)に荷電粒子線透過孔(210)を形成した後に基板(21)に開口部(27)を形成しても良い。
本発明のマスクブランクより転写マスクを製造することにより、SOIウエハを用いて作製される従来の転写マスクと異なり、大きな圧縮応力を有するシリコン酸化膜からなるエッチングストッパ層が残存しない転写マスクを製造することができる。すなわち、SOIウエハを用いて作製される従来の転写マスクに比べ、転写マスクの致命的欠陥である反りが大幅に低減され、優れた転写精度を有する転写マスクを得ることができる。このため、本発明のマスクブランクを用いた転写マスクを露光工程に用いることにより、半導体デバイス等のパターンの製造を高い歩留りで行うことが出来る。
<実施例1>
以下、本発明のマスクブランク製造方法について、具体的に一例を挙げながら説明を行う。
まず、図2(a)に示すとおり、725μm厚の単結晶シリコンからなる200mmΦの基板(21)を用意した。
なお、便宜上、基板(21)における荷電粒子線透過孔を形成する面を表面、前記表面と反対側の面を裏面とする。ここで、前記基板が有する反り量を測定したところ、+2.0μmであった。なお、反り量の符号は基板(21)の表面側に膨らんでいる場合を+(プラス)、裏面側に膨らんでいる場合を−(マイナス)と定義する。また、基板の自重による影響を除外するため、基板(21)表面側を上面にして測定した反り量と基板(21)裏面側を上面にして測定した反り量の差の1/2を基板の反り量とした。
次に、図2(b)に示すとおり、基板(21)の表面上にフォトレジストをスピンナーで塗布して1.0μm厚の感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、一辺30mmの正方形からなる開口部形成領域(A)を除いた領域にレジストパターン(22)を形成した。
次に、図2(c)に示すとおり、レジストパターン(22)をエッチングマスクにして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、開口部形成領域(A)における基板(21)を2.0μmの深さまでエッチングして除去し、凹部(23)を形成し、残存するレジストパターン(22)をレジスト剥離液により除去した。なお、凹部(23)の側壁角度は90度であった。
次に、図2(d)に示すとおり、凹部(23)が形成された基板(21)表面にスパッタリング法によりシリコン酸化膜からなるエッチングストッパ層(24)を形成した。
次に、図2(e)に示すとおり、基板(21)表面に形成されたエッチングストッパ層(24)を、開口部形成領域(A)以外の領域に形成されたエッチングストッパ層(24)が完全になくなるまで研磨し、平坦化した。上記研磨後、開口部形成領域(A)に形成されたエッチングストッパ層(24)の膜厚は1.0μmとなった。また、基板が有する反り量を測定したところ、+5.0μmであった。
次に、図2(f)に示すとおり、エッチングストッパ層(24)が形成された基板(21)表面にスパッタリング法により多結晶シリコンからなる薄膜層(25)を形成した。
このとき、後に薄膜層(25)がメンブレンとなった際に基板の反りができるだけゼロに近くなるように、スパッタリング時の圧力、アニール条件などを適宜調整することで、薄膜層(25)の応力を引っ張り応力になるように制御した。また、ここで、基板全体が有する反り量を測定したところ、+1.0μmであった。
次に、基板(21)表面に形成された薄膜層(25)を2.0μmの厚さに研磨した。
以上より、本発明のマスクブランクを製造することが出来た。
<実施例2>
以下、本発明のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法について、具体的に一例を挙げながら説明を行う。
まず、図3(a)に示すとおり、実施例1にて製造されたマスクブランクを用意した。
次に、図3(b)に示すとおり、基板(21)の裏面上にフォトレジストをスピンナーで塗布して50μm厚の感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン(26)を形成した。
次に、図3(c)に示すとおり、レジストパターン(26)をエッチングマスクにして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、開口部形成領域(A)に形成されたエッチングストッパ層(24)まで、基板(21)のエッチング加工を行い、開口部(27)を形成した。その後、開口部形成領域(A)に残存するエッチングストッパ層(24)およびレジストパターン(26)をそれぞれフッ化水素酸、レジスト剥離液により除去し、開口部形成領域(A)を薄膜層(25)からなるメンブレンとした。この状態で全体が有する反り量を測定したところ、−1.0μmであった。
次に、図3(d)に示すとおり、薄膜層(25)からなるメンブレン上に電子線レジストをスピンナーで塗布して1.0μm厚の感光層を形成し、電子ビーム描画、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン(29)を形成した。
次に、図3(e)に示すとおり、レジストパターン(29)をエッチングマスクにして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングによりメンブレンに荷電粒子線透過孔(210)を形成した。その後、残存するレジストパターン(29)を除去することにより転写マスク(211)を得た。
以上の方法により作製した転写マスク(211)が有する反り量は−1.0μmと非常に平坦であった。また、転写マスク(211)を用いて電子線露光を行い、パターン転写精度を測定したところ、同一パターンが設けられた、SOIウエハを用いて作製された従来構造の転写マスクを用いた場合に比べ、転写パターンの位置精度が大幅に向上していることが確認された。
従来のマスクブランクおよび転写マスクを示す図である。 本発明のマスクブランクの製造方法を示した工程図である。 本発明のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法を示した工程図である。
符号の説明
11、21……基板
12、24……エッチングストッパ層
13、25……薄膜層
14……SOIウエハ
15、27……開口部
16、210……荷電粒子線透過孔
17、211……転写マスク
22、26、29……レジストパターン
23……凹部
28……マスクブランク
A……開口部形成領域

Claims (6)

  1. 転写マスクを作製するために用いるマスクブランクであって、
    凹部を設けた基板と、
    前記凹部を埋めるように設けたエッチングストッパ層と、
    前記基板および前記エッチングストッパ層の上部に設けた平坦な薄膜層と、
    を備えたことを特徴とするマスクブランク。
  2. 請求項1に記載のマスクブランクであって、
    基板は単結晶シリコンであり、
    エッチングストッパ層は酸化シリコンであり、
    薄膜層は多結晶シリコンであること
    を特徴とするマスクブランク。
  3. 転写マスクを作製するために用いるマスクブランクの製造方法であって、
    基板に凹部を形成する工程と、
    前記基板上にエッチングストッパ層を形成する工程と、
    前記基板および前記エッチングストッパ層を平坦化する工程と、
    前記基板およびエッチングストッパ層の上部に薄膜層を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とするマスクブランク製造方法。
  4. 請求項3に記載のマスクブランク製造方法であって、
    更に、
    薄膜層を研磨する工程と、
    を備えたことを特徴とするマスクブランク製造方法。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載のマスクブランクを用いた転写マスクの製造方法であって、
    薄膜層を設けた側と反対側の基板上に、凹部の位置と対応するようにレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして、エッチングストッパ層まで、基板をエッチングする工程と、
    前記エッチングストッパ層を剥離する工程と、
    薄膜層に荷電粒子線透過孔を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする転写マスク製造方法。
  6. 請求項1または2のいずれかに記載のマスクブランクを用いて製造された転写マスク。
JP2007179585A 2007-07-09 2007-07-09 マスクブランクおよびマスクブランク製造方法 Expired - Fee Related JP5003321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007179585A JP5003321B2 (ja) 2007-07-09 2007-07-09 マスクブランクおよびマスクブランク製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007179585A JP5003321B2 (ja) 2007-07-09 2007-07-09 マスクブランクおよびマスクブランク製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009016728A JP2009016728A (ja) 2009-01-22
JP5003321B2 true JP5003321B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=40357240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007179585A Expired - Fee Related JP5003321B2 (ja) 2007-07-09 2007-07-09 マスクブランクおよびマスクブランク製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5003321B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5332776B2 (ja) * 2009-03-18 2013-11-06 凸版印刷株式会社 転写マスクの製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960011387A (ko) * 1994-09-09 1996-04-20 김용현 조절된 잔류응력을 갖는 실리콘 멤브레인의 제작방법
JP2001118780A (ja) * 1999-10-20 2001-04-27 Nikon Corp 電子線用転写マスクブランクス、電子線用転写マスク及びそれらの製造方法
JP4635491B2 (ja) * 2004-07-06 2011-02-23 凸版印刷株式会社 ステンシルマスクおよびパターン転写方法
JP4507775B2 (ja) * 2004-09-10 2010-07-21 凸版印刷株式会社 ステンシルマスクの製造方法
JP2006245462A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Toppan Printing Co Ltd 転写マスクの製造方法
JP4648134B2 (ja) * 2005-09-02 2011-03-09 大日本印刷株式会社 Soi基板、荷電粒子線露光用マスクブランクスおよび荷電粒子線露光用マスク
JP4983313B2 (ja) * 2007-03-02 2012-07-25 凸版印刷株式会社 転写マスクおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009016728A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI454835B (zh) 遮罩坯料用透明基板的製造方法、遮罩坯料的製造方法及曝光遮罩製造方法
JP4372178B2 (ja) 光反射型マスクと光反射型マスクの作製方法及び半導体装置の製造方法
EP1475664A2 (en) Mask, mask blank, and methods of producing these
JP4220229B2 (ja) 荷電粒子線露光用マスクブランクスおよび荷電粒子線露光用マスクの製造方法
KR100372073B1 (ko) 노광 마스크, 노광 마스크 제조 방법, 및 노광 마스크를사용한 반도체 디바이스 제조 방법
JP5011774B2 (ja) 転写マスクブランク及び転写マスク並びにパターン露光方法
JP4648134B2 (ja) Soi基板、荷電粒子線露光用マスクブランクスおよび荷電粒子線露光用マスク
JP4983313B2 (ja) 転写マスクおよびその製造方法
JP5003321B2 (ja) マスクブランクおよびマスクブランク製造方法
JP2013165238A (ja) ステンシルマスクの製造方法およびステンシルマスク
JP2006245462A (ja) 転写マスクの製造方法
JP5332776B2 (ja) 転写マスクの製造方法
JP5332246B2 (ja) イオン注入用ステンシルマスクの製造方法
JP4788249B2 (ja) ステンシルマスクブランク及びステンシルマスク並びにそれを用いた荷電粒子線のパターン露光方法
JP4635491B2 (ja) ステンシルマスクおよびパターン転写方法
JP5042456B2 (ja) ステンシルマスクの製造方法
JP4686914B2 (ja) ステンシルマスクの製造方法
JP4333107B2 (ja) 転写マスク及び露光方法
US20030049545A1 (en) Methods for manufacturing reticles and reticle blanks exhibiting reduced warp and resist stress for use in charged-particle-beam microlithography
KR100342480B1 (ko) 상이한 깊이를 가진 박막층에 의한 3차원 실리콘 웨이퍼제조 방법
JP2006245225A (ja) ステンシルマスク用ブランク、ステンシルマスク及びそれらの製造方法
JP5428318B2 (ja) イオン注入用ステンシルマスク及びその製造方法
JP4729875B2 (ja) ステンシルマスクおよびパターン転写方法
KR20040095731A (ko) 하전 입자선 노광용 마스크 및 그 제조 방법
JP2012068586A (ja) ステンシルマスクおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees