JP5002855B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体を投入後、スタート操作により回転を開始する複数のリール(回胴)を、停止操作により停止させ、各リールに付された絵柄,文字等の図柄が入賞ライン上で所定の入賞図柄が揃うように配列させることによって、入賞図柄に応じた遊技媒体を獲得できるスロットマシン(回胴式遊技機)に関し、特に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態において、大量払出のある払出ゲームとゲーム数を消化するための消化ゲームのバランスをとり、可能な限り特定遊技状態を継続させることができるスロットマシンに関する。
一般に、スロットマシンは、遊技者が遊技媒体となる遊技用のメダル(コイン)や遊技球(パチンコ球)を投入してスタートレバーを押下することにより、外周面に所定の絵柄や数字,文字等の図柄を表示した複数のリール(通常3個のリール)が回転を開始し、定速回転後、任意のタイミングで停止ボタンが押されることでリールが停止し、停止したリールの図柄の配列に応じて所定数の遊技媒体が払い出される遊技機である(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなスロットマシンでは、通常、ゲームの面白さを増すために、複数のリールが一定の確率で自動的に制御されて、各リールに付された図柄が入賞ライン上で所定配列となるよう停止する、所謂「内部抽せん」と呼ばれる入賞制御が行われる。
この内部抽せんによる制御は、スタートレバーの押下によりゲームが開始されると、ゲーム1回ごとにスロットマシン内部で自動的に内部当たりの抽せんが行われて当せん内容が決定され、その当せん内容に応じてリールの停止位置が制御されるものである。このような停止制御により、内部抽せんの結果ある内容に当せんすると、遊技者の停止ボタンを押すタイミングに拘わらず、一定範囲内で各リールに付された図柄がその当せん内容に応じた配列(入賞配列)となるように自動的に停止制御され(スベリ制御)、その入賞配列に応じた所定量の遊技媒体が払い出されるようになる。
より具体的には、内部抽せんの結果、ある入賞内容に当せんすると、回転する複数のリールは、一定範囲内(例えば、該当する図柄の位置から図柄4コマ分の範囲内)で、遊技者の停止ボタンを押すタイミングに拘わらず、図柄が所定の入賞ライン上でその当せん内容に応じた所定の入賞配列(例えば「7・7・7」や「BAR・BAR・BAR」等)となるように停止制御(入賞制御)される。
そして、このようなリールの停止制御が行われることにより、各リールの停止ボタンの押下タイミングが、ある入賞内容の配列を構成する図柄(「7」,「BAR」等)を入賞ライン上で止めるタイミングからずれたとしても、そのずれが一定範囲内(その図柄から4コマ分等の範囲内)であれば、機械的制御によってその図柄が所定の入賞ライン上に位置するようにリールが停止され、所定の入賞配列が構成されることになる。
このような停止制御により、遊技の巧拙等に拘わらず、遊技者が一定範囲内で停止ボタンを押下すれば、図柄が所定の入賞配列となるようにリールが自動的に停止されて、停止された入賞配列に応じて所定量の遊技媒体が払い出される。その結果、初心者や遊技に不慣れな者であっても、一定の確率で所定量の入賞遊技媒体を獲得できることになる。
ここで、以上のようなリールの停止制御によって所定量の遊技媒体が払い出されるスロットマシンゲームでは、通常、遊技者に有利な特定遊技と、この特定遊技状態以外の遊技である通常遊技とが行われるようになっている。
通常遊技とは、特定遊技が行われていない状態のゲームであり、遊技が継続して行われる場合には、特定遊技状態の終了後、次の特定遊技状態が開始されるまでの遊技が通常遊技となる。
通常遊技においては、内部抽せんの結果として、一ゲーム毎に少量(例えばメダル2〜4枚,7枚等)の遊技媒体の入賞払出がある「小役」や、遊技媒体の投入なしで次回の遊技が行える「再遊技(リプレイ、RP)」、遊技媒体の払出のない「ハズレ」の停止制御が行われる。通常遊技における抽せん結果の効果はそのゲーム限り有効なものとなり、以降のゲームではその効果は消失する。
スロットマシン遊技は、一定確率で発生する特定遊技(役物)を除いては、一ゲーム単位で行われる通常遊技の繰り返し(通常遊技状態)が原則となる。
特定遊技(役物)とは、内部抽せんの結果、所定の入賞役に当せんすると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することで特定遊技状態が開始し、通常遊技とは異なる制御で一回又は複数回のゲームが行われ、ある条件が成立することでその特定遊技状態が終了するというものである。
特定遊技としては、例えば、ボーナスゲームと呼ばれる遊技者に有利な特定遊技状態がある。ボーナスゲームには、例えば、「ビッグボーナスゲーム(BB)」,「レギュラーボーナスゲーム(RB)」,「シングルボーナスゲーム(SB)」などの種類がある。
また、ボーナスゲーム以外にも、例えば、「シングルチャレンジタイム」,「チャレンジタイム」等の特定遊技もある。
このように、スロットマシン遊技においては、一定確率で発生する特定遊技(役物)が発生するまでは、一ゲーム単位で行われる通常遊技が繰り返し行われ、所定の確率で特定遊技(役物)が発生すると、所定の入賞図柄が高確率で入賞ライン上に揃うように制御され、これにより、通常遊技状態では得られない大量の遊技媒体の獲得が可能となる。
従って、スロットマシン遊技では、このような大当たり(特定遊技(役物)の入賞)によって発生する特定遊技状態において、遊技者に有利な大量の遊技媒体の払い出しが行われることが最大の魅力・醍醐味となっている。
例えば、BB(ビッグボーナスゲーム)は、通常遊技状態の各ゲーム毎に行われる内部抽せんの結果、BB役に当せんすると、その後の通常遊技で所定のBBスタート図柄(例えば[7・7・7])を揃えることによって開始され、所定の終了条件が成立するまで継続される、通常遊技状態では得られない大量払出が得られる遊技者に有利な遊技状態が数ゲームにわたって行われる。
具体的には、BBに当せん後、BBがスタートすると、まず通常遊技状態と同様の当せん確率で小役が発生する遊技状態(第一の遊技状態)が行われる。この第一の遊技状態では、各ゲーム毎に行われる内部抽せんにより、RB役が高確率で当せんするようになっており、RB役に当せんすると、以降の数ゲームにわたって大量払出(例えば入賞メダル15枚)のある小役に非常に高い確率で当せん・入賞するRB状態(第二の遊技状態)が行われる。
RB状態は所定の終了条件の成立、例えばRB中に所定回数(例えば12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するかによって終了し、その後は上述した第一の遊技状態に戻り、以降、所定のBB終了条件が成立(例えばBB中の総払出数が所定数に達する)まで、第一の遊技状態と第二の遊技状態(RB)が繰り返し行われる。
これによって、遊技者は、最終的にBBが終了するまでの間に、通常遊技状態では得られない大量の遊技媒体の払出(例えば入賞メダル300枚以上)を獲得できることになる。
このようなBBゲームにおいて高確率でRBに当せんする特定遊技状態が行われるスロットマシンは、例えば、特許文献3に開示されている。
なお、特許文献3記載のスロットマシンでは、RB終了後にBBゲームをさらに継続されるか否かの抽せんが行われるようになっているが、RB自体はBBゲーム中にきわめて高い確率で当せん・発生するように設定されている。
特開2000−342751号公報 特開2000−350809号公報 特開2004−337266号公報
しかしながら、従来のスロットマシンにおいては、上述したBB(ビッグボーナスゲーム)においては、BBがスタートして第一の遊技状態に入ると、非常に高い確率で第二の遊技状態であるRBに当せんするようになっており、例えば、RBの当せん確率は1/2〜1/3(2〜3ゲームでRBに当せん)となるように設定されていた。
このため、BBスタート後は、ほとんど第一の遊技状態でのゲームが行われることなく第二の遊技状態(RB)が開始されることになっている。そして、第二の遊技状態(RB)の終了後は、再び第一の遊技状態において高い確率でRBに当選するので、すぐにまた二回目以降のRBが開始され、結果として、BBの終了条件が成立するまで、ほとんど第一の遊技状態でのゲームが行われることなく、RB(第二の遊技状態)でのゲームが行われてBBが終了することになっていた。
BB(ビッグボーナスゲーム)は、遊技者にとって、大量の入賞払出が獲得できるという実際上のメリットに加えて、BBという有利な遊技状態でゲームを行うこと自体の楽しみや喜び、優越感等も大きな魅力となっている。
ところが、従来のスロットマシンのように、BBに入るときわめて高い確率でRBに当せんしてしまう設定では、結果として、早期にBBの終了条件が成立してBBが終了してしまうことになり、大量の払出が得られたとしても、BB中に消化できるゲーム数は少なく、BBでの遊技時間は短いものとなっていた。
このため、従来のBB遊技は、あっという間に終わってしまうことになり、遊技者にとっては、BB開始後はできるだけBBでの遊技時間を長くし、BB中で行えるゲーム数をできるだけ多くしたいという要請があった。
ここで、BB中でのゲーム数を増加させ、BBでの遊技時間を長くする方法としては、BB中のRBの当せん確率を極端に低く設定することが考えられる。このようにすれば、BBがスタートしても、低い確率でしかRBに当せんしないので、RBに当選するまで、長時間にわたって第一の遊技状態が繰り返されることになり、BBの終了条件(BB中の総払出数が所定数に達する)が成立するのにも時間がかかり、結果として、BB状態が長時間継続することになる。
しかしながら、このように単にRBの当せん確率を低くする方法では、第一の遊技状態におけるゲームが長時間繰り返される結果、手持ちのメダルが減少してしまい、例えばクレジットメダル(最大50枚)をすべて消化してもRBに当せんできないというような事態も発生する。このようになると、BBという本来は遊技者にとって有利な遊技状態であるにも拘わらず、手持ちのメダルがなくなってしまい、遊技を続けるためにはメダルを追加購入しなければならないという異常な事態になってしまい、たとえBB状態が長時間継続したとしても、遊技者にとってはもはや魅力的な遊技状態とはいえないことになる。
このため、第一の遊技状態と第二の遊技状態でのゲーム数のバランスをとることにより、BBを長時間継続しながら、遊技媒体も減少させず、BB本来の大量払出を獲得でき、かつ、BB中におけるゲーム自体も楽しむことができるスロットマシン遊技が強く望まれるようになったが、現在までのところ、そのような要請に対応できるスロットマシンの提案はなされていない。
そこで、本願発明者らは、鋭意研究の結果、BB中に発生するRBの当せん確率を所定の値に設定することで、第一の遊技状態と第二の遊技状態のバランスをとることができ、これによって、遊技媒体の減少を最小限に抑えつつ、BBを長時間継続させ、しかも、BB本来の大量払出が獲得できる、従来には存在しない魅力的なスロットマシン遊技を実現し得る本発明に想到するに至ったものである。
すなわち、本発明は、上述したような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態において、大量払出のある払出ゲームの当せん確率を所定の値に設定することにより、大量払出のある払出ゲームとゲーム数を消化するための消化ゲームのバランスをとり、遊技媒体の減少を抑えつつ、可能な限り特定遊技状態を継続させることができる、特に、特定遊技状態としてビッグボーナスゲーム(BB)を行う場合に好適なスロットマシンの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のスロットマシンはスタート操作により複数のリールが回転し、停止操作により回転する各リールが停止し、停止した各リール上の図柄の配列に応じた数の遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、所定の抽せん確率に基づいてゲーム毎に内部抽せんを行い、当該内部抽せんの結果に応じて、各ゲームを、通常遊技状態と、この通常遊技状態より遊技者に有利な特定遊技状態に制御する制御手段を備え、前記制御手段が、前記特定遊技状態における各ゲームを、第一の遊技状態と、この第一の遊技状態におけるゲーム毎に行われる内部抽せんの結果に応じて所定の抽せん確率で当せんする、当該第一の遊技状態より遊技者に有利な第二の遊技状態に制御するとともに、前記第二の遊技状態の抽せん確率として、以下の式1で求められる値を記憶する構成としてある。
式1:第二の遊技状態の抽せん確率≒遊技媒体賭け数÷最大遊技媒体貯留数
特に、本発明のスロットマシンは前記制御手段が、前記第二の遊技状態の抽せん確率として、以下の式2で求められる値を記憶する構成とすることが好ましい。
式2:1÷第二の遊技状態における可能ゲーム数≧第二の遊技状態の抽せん確率≧遊技媒体賭け数÷最大遊技媒体貯留
さらに前記制御手段が、前記第二の遊技状態の抽せん確率として、以下の式3求められる値を記憶する構成とすることが好ましい。
式3:第二の遊技状態の抽せん確率≒最大遊技媒体賭け数÷最大遊技媒体貯留数
また、本発明のスロットマシンは前記制御手段は、前記第二の遊技状態の抽せん確率として、遊技媒体の賭け数に応じて異なる抽せん確率を記憶する構成とすることができる。
特に前記最大遊技媒体貯留数が50であり、前記最大遊技媒体賭け数が3である構成とすることが好ましい。
そして、本発明のスロットマシンは前記特定遊技状態がビッグボーナス状態であり、前記第一の遊技状態が前記ビッグボーナス状態における通常状態であり、前記第二の遊技状態が前記ビッグボーナスにおけるレギュラーボーナス状態である構成とすることが好ましい。
以上のような構成からなる本発明のスロットマシンによれば、遊技媒体の最大貯留数(例えばメダル50枚)と遊技媒体の賭け数(例えばメダル1〜3枚)に基づいて、特定遊技状態であるBB中に発生するRBの当せん確率を求め(例えば3枚賭けの場合には3÷50≒1/16、2枚賭けの場合には2÷50≒1/25、1枚賭けの場合には1÷50≒1/50)、この値かそれよりやや高確率となる値を、BB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定することができる。
このような値を設定することで、BB中に発生するRBは、いずれの賭け数で遊技が行われた場合にも、最大貯留数分のゲームが行われるまでに当せん・発生する可能性が高くなり、具体的には、例えば、メダルの貯留数が最大(50枚)であれば、その貯留メダルがなくなる前にはRBが発生している可能性が高くなる。
その結果、RBが発生する前の第一の遊技状態は、手持ちの遊技媒体がなくならない範囲で、最大限のゲーム数を消化できるようになり、かつ、その後のRBの当せん・発生によって、RBによる大量払出の利益を享受できるようになる。
特に、一般に最も選択される可能性の高い賭け数である3枚賭けの場合を基準として、遊技媒体の最大賭け数(メダル3枚)を最大貯留数で除した値(3/50≒1/16)を、BB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定することで、本発明における効果をより多くの遊技者に提供することができる。
また、遊技媒体の賭け数を最大貯留数で除した値は、遊技者にとってその内容や根拠等が理解し易く、「3枚賭けであれば16ゲーム以内にはRBに当せんするであろう」とか「1枚賭けでも50回ゲームを行えばRBに当せんできる」ということが感覚的・直感に理解される。
これにより、遊技者がこのような当せん確率を知ることによって、安心して遊技を行えることができ、遊技者に与えられる心理的なメリットは大きく、その結果、従来には存在しない安心感・信頼性の高いスロットマシン遊技を提供することができる。
また、本発明では、第二の遊技状態における可能ゲーム数(例えば8〜12ゲーム)に基づいて、特定遊技状態であるBB中に発生するRBの当せん確率を求め、この値かそれよりやや低確率となる値を、BB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定するようにしてある。
一般に、BB中のRBは、例えばRB中に所定回数(例えば12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するかによって終了するようになっており、その後は第一の遊技状態に戻り、以降、所定のBB終了条件が成立(例えばBB中の総払出数が所定数に達する)まで、第一の遊技状態と第二の遊技状態(RB)が繰り返し行われる。
そこで、本発明では、RB中に行われるであろう可能ゲーム数(8〜12回)の逆数を求め、この値をBB中のRB発生確率として設定することで、BB中のRB発生前に行われるゲーム数(第一の遊技状態におけるゲーム数)と、RB発生中に行われるゲーム数(第二の遊技状態におけるゲーム数)とのバランスを保つことができる。
このように、本発明のスロットマシンでは、BB中に発生するRBの当せん確率の下限値及び上限値を最適な値に設定することにより、特定遊技状態における第一の遊技状態と第二の遊技状態のバランスをとることができ、遊技媒体の減少を最小限に抑えつつ、第一の遊技状態での遊技を最大限行えるようにすることができる。
これにより、BB全体の遊技を長時間継続させ、かつ、BB本来の大量払出は獲得することができるという、従来には存在しない魅力的なスロットマシン遊技を実現することができる。
また、このようにBB中の消化ゲーム状態となる第一の遊技状態を最大限長く行える本発明のスロットマシンでは、一定時間継続する第一の遊技状態において液晶表示部等を利用した演出を行うことができ、例えば、その後に発生するRBに対する期待感等を盛り上げる演出を、第一の遊技状態において連続的・継続的に行うことができる。
また、このように継続性をもって第一の遊技状態が行われることにより、第一の遊技状態と第二の遊技状態とで、演出内容(音楽や動画表示等)を変え易くなり、メリハリのある演出や刺激的な演出等も行えるようになる。
そして、このような本発明に係る特定遊技状態の制御は、内部抽せん用の抽せんテーブルに所定の抽せん確率を設定するだけで実現でき、既存のスロットマシンに対しても直ちに適用が可能で、低コストで汎用性、拡張性に優れたスロットマシンとして広く提供することができる。
本発明のスロットマシンによれば、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態において、大量払出のある払出ゲームの当せん確率を所定の値に設定することにより、大量払出のある払出ゲームとゲーム数を消化するための消化ゲームのバランスをとり、遊技媒体の減少を抑えつつ、可能な限り特定遊技状態を継続させることができる。
これにより、特に、特定遊技状態としてビッグボーナスゲーム(BB)を行う場合に好適な、従来にはない魅力的な特定遊技を提供可能なスロットマシンを実現することができる。
以下、本発明に係るスロットマシンの好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
ここで、以下の実施形態に示す本発明のスロットマシンは、プログラムに制御されたコンピュータにより動作するようになっている。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、所定の処理、例えば、リールの回転開始処理,リールの停止制御処理,内部当たりの抽せん処理等を行わせる。このように、本発明にかかるスロットマシンにおける各処理,動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現されるものである。なお、プログラムは予めROM,RAM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装された記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて実行されるが、例えば通信回線を介してコンピュータに読み込ませることもできる。また、プログラムを格納する記録媒体は、例えば半導体メモリ,磁気ディスク,光ディスク,その他コンピュータで読取り可能な任意の記録手段により構成できる。
[スロットマシン本体]
まず、図1、図2を参照して、本発明の一実施形態に係るスロットマシン本体の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す概略正面図であり、図2は、同じく本実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図である。
これら図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、従来のスロットマシンと同様に、スロットマシン1に備えられた複数のリール21a,21b,21cを回転させることによって入賞遊技媒体を獲得することができる回胴式遊技機を構成している。
そして、本実施形態のスロットマシン1では、後述するように、特定遊技状態としてBB(ビッグボーナスゲーム)が行われるようになっており、そのBB中において当せん・発生するRBの当せん確率を、遊技媒体の賭け数と最大貯留数、RB中の可能ゲーム数に基づいて最適な値に設定することにより、遊技媒体の減少を抑えつつ、BB全体の遊技を長時間継続させて、BB本来の大量払出は獲得することができるようにするものである。
具体的には、本実施形態のスロットマシン1は、内部にマイクロコンピュータ等で構成された制御部10及び必要な機械,装置等を収納可能な筐体状に構成されており、筐体の前面側が前扉1aによって開閉可能に覆われている。
前扉1aは、図1及び図2に示すように、スロットマシン1の筐体にヒンジ等を介して開閉自在に取り付けられる扉体で、この前扉1aに前面パネル2とその他各部が備えられてスロットマシン1の正面部を構成している。
前扉1aの最上部には、表示器Lが備えられ、また、表示器Lの左右両脇にはスピーカ9が備えられている。
表示器Lは、点灯・点滅するランプや液晶表示装置等からなる表示手段であり、ボーナスゲーム等の当せん時や各種入賞役の当せん時や入賞時,遊技媒体の払出時等に、ランプが点灯・点滅したり、液晶表示装置に演出画像(動画及び静止画像を含む)が表示されることによって所定の演出が行われるようになっている。
この表示器Lによる演出は、スピーカ9からの音による演出と連動して、又はスピーカ9による音による演出とは独立して行われるようになっている。
この表示器Lは、制御部10に備えられる表示器駆動回路18によって駆動制御される(図4参照)。
スピーカ9は、遊技者に対してメロディ音やメッセージ音等の各種の音声を発生するようになっており、このスピーカ9を介して、上述した表示器Lとともに、又は表示器Lとは別個に、音による所定の演出が行われるようになっている。
例えば、制御部10で内部抽せんが行われ、所定の大当たりや小役に当せんした場合や、入賞図柄が揃って大当たりや小役に入賞した場合等に、スピーカ9から所定の演出音声や内部当たりを告知する音声等が発せられようになっている。
このスピーカ9から発生される音声は、制御部10に備えられるサウンド回路17に生成・出力される(図4参照)。
そして、本実施形態では、後述するBB(ビッグボーナスゲーム)における小役ゲーム(第一の遊技状態)及びJACゲーム(RB:第二の遊技状態)において、特定の演出が行われるようになっており、その特定演出も表示器Lとスピーカ9を介して行われるようになっている。
ここで、BBの小役ゲームやJACゲームにおける演出は、通常の遊技では行われないような特定の演出とすることが好ましい。例えば、本実施形態ではBB中の小役ゲームは一定時間継続するように設定されているため、通常遊技では行われない特定の演出をBBの小役ゲームにおいてのみ行うことで、普段は見ることのできない演出を見ることができ、BB入賞の喜びや興奮とともに、演出面でも遊技者の満足感を高めることができるようになる。
また、BB中の小役ゲームとJACゲームでの演出は、両者を明確に異ならせるようにすることが好ましい。例えば、一定時間継続する小役ゲームでは、ゲームの回数を経るに従って演出が徐々に進行していく構成とすることで、RB発生への期待感や興奮を盛り上げることができ、RBの発生により突然刺激的な演出を行うことで、RB突入を祝福し興奮や喜びをかき立てるようにすることができる。
このようにして、本実施形態のスロットマシン1では、表示器Lやスピーカ9を介した演出と、継続性のある小役ゲームを組み合わせることにより、従来にはないおもしろさや満足感,充実感を与えることができる。
前面パネル2には、ほぼ中央部分に表示窓3が設けられ、筐体内の各リール21a〜21cが外部から視認可能となっている。
表示窓3は、スロットマシン1内部に配設された三つのリール(左)21a,リール(中)21b,リール(右)21c(図2参照)の視認用の窓部で、通常、無色透明又は有色透明な樹脂製パネル等からなり、三つの各リール21の周囲に描かれた複数の図柄のうち、縦方向に連続して隣接する複数(通常三つ)の図柄をそれぞれ視認,識別できるようになっている。
この表示窓3を介して視認されるリール21の図柄組み合わせには、所定の入賞ラインが設定されており、メダルの賭け数に応じて所定の入賞ラインが決定され、入賞ラインに沿って停止,配列されたリール21a〜21cの図柄の組合せによって、ゲームの入賞が決定されるようになっている。
前面パネル2の表示窓3の下側には、内部当たり告知部2aと、貯留枚数表示部2bと、状態表示部2cと、獲得枚数表示部2dとが備えられている。
内部当たり告知部2aは、スロットマシン1の制御部10における内部抽せんの結果、所定の大当たりに当せんした場合に点灯又は点滅するランプと、ランプの光によって絵柄等を透光表示させる透光表示部とを有している。
貯留枚数表示部2b,状態表示部2c及び獲得枚数表示部2dは、それぞれ7セグメントLED等からなり、所定の数値が表示されるようになっている。
すなわち、貯留枚数表示部2bは、貯留メダル数が表示され、状態表示部2cは、特定遊技状態中のメダルの払出総数や消化ゲーム数が表示され、獲得枚数表示部2dは、通常遊技や特定遊技における各入賞払出時の払出数が表示される。これら内部当たり告知部2aと、貯留枚数表示部2bと、状態表示部2cと、獲得枚数表示部2dの各表示部は、制御部10に備えられた表示部駆動回路16によって駆動制御される(図4参照)。
前面パネル2の下側の前扉1aのほぼ中央部分には、スタートレバー4,停止ボタン5,メダル投入口6,精算ボタン6b,BETボタン7等の遊技者が操作するためのボタン類が備えられている。
スタートレバー4は、三つの各リール21の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー4が遊技者の操作によって押下されることで、後述する制御部10にスタート信号が出力され(図4参照)、本体内部の各リール21a〜21cが一斉又は順次に回転するようになっている。
また、このスタートレバー4の押下によりスタート信号が入力されることで、制御部10において後述する内部抽せんが行われる。
停止ボタン5は、回転するリール21を停止させる停止手段であり、三つのリール(左)21a,リール(中)21b,リール(右)21cに対応して設けられた三つの停止ボタン(左)5a,停止ボタン(中)5b,停止ボタン(右)5cが備えられている。この各停止ボタン5a,5b,5cが遊技者の任意のタイミングで押下されることで、制御部10にストップ信号が出力され(図4参照)、対応する各リール21a,21b,21cの回転が停止されるようになっている。
従って、遊技者がこれらスタートレバー4及び停止ボタン5を操作することにより、三つのリール21a〜21cを回転及び停止させて、各リール21a〜21cに付された図柄を所定の入賞配列となるよう揃えるスロットマシン遊技を行うことができる。
メダル投入口6は、ゲームに使用される遊技媒体となるメダルの受け入れ口であり、このメダル投入口6から投入されたメダル数に応じてゲームが行えるようになっている。
メダル投入口6の本体内部側には、図2に示すようにメダルセレクタ6aが備えられ、投入されたメダル数がカウントされ、そのメダル数を示すメダル信号が、本体内部の制御部10に出力されるようになっている。これにより、メダル投入口6からメダルが1枚投入されれば1枚賭けのゲーム、2枚投入されれば2枚賭けのゲーム、3枚投入されれば3枚賭け(MAXBET)のゲームが行えるようになる。
また、メダル投入口6から投入されるメダルの数は、貯留メダル数として制御部10内のRAM12に記憶されるようになっており(図4参照)、遊技の開始に先立って、予め複数のメダルを投入し、貯留メダルとして貯留,記憶できるようになっている。
具体的には、メダルが3枚投入されている状態で、さらにメダル投入口6からメダルが投入されると、4枚目以降のメダルは貯留メダルとして、所定数(例えば、最大50枚)が貯留,記憶される。また、入賞払出があった場合、貯留メダルの最大数までは、入賞メダルは貯留メダルとして貯留させる。貯留メダル数は前面パネル2の貯留枚数表示部2bに数値として表示される。
精算ボタン6bは、遊技の終了時等に貯留メダルを精算するためのスイッチである。
この精算ボタン6bが押下されることで、貯留メダル分のメダルがメダル払出装置30から遊技メダル払出口8に排出され、RAM12に記憶された貯留メダル数のデータも消去される。
また、貯留メダルが精算されることで貯留枚数表示部2bの数値もゼロ表示となる。
メダルのBETボタン(投入ボタン)7は、メダル投入口6から投入されたメダルに貯留メダルがある場合に、その貯留メダルの中からゲームに使用する(賭ける)メダルを投入(BET)するメダル投入用のスイッチである。
具体的には、一回の押下によって一ゲームに投入可能な最大数のメダル(通常3枚)を貯留メダルから投入する3枚賭け用のMAXBETボタン7aと、一回の押下で1枚のメダルを貯留メダルから投入する1枚賭け用の1BETボタン7bとが備えられている。
1BETボタン7bは一回押下するたびに1枚賭け、2枚賭け、3枚賭けとBET数が増加するようになっている。
このBETボタン7が押下されると、メダル信号が制御部10に出力され(図4参照)、押下された回数と同数のメダルが、RAM12に記憶された貯留メダルからゲームに投入されることになる。
なお、貯留メダルが投入されると、メモリの貯留メダル数が投入数だけ減算され、貯留枚数表示部2bの表示数値も投入数だけ減ることになる。
スロットマシン1の最下部には、遊技メダル払出口8が備えられている。
遊技メダル払出口8は、停止ボタン5の押下によって停止されたリール21が所定の入賞配列となった場合に、筐体内のメダル払出装置30から排出される入賞配列に応じた数量の入賞メダルが払い出されるようになっている。払い出されたメダル数は、リールの表示窓3の下側にある状態表示部を構成する獲得枚数表示部2dに表示される。
スロットマシン1の筐体内部には、図2に示すように、三個のリール21a〜21cを回転及び停止駆動するドラムユニット20や、メダルを払い出すメダル払出装置30、その他の機械,装置等が備えられている。
ドラムユニット20は、三つのリール21a,21b,21cと、三つのリール21a〜21cを回転自在に保持し、各リール21a〜21cに対応するステッピングモータ23a〜23cを回転駆動することで各リール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御を行うモータ駆動回路22と、停止された各リール21a〜21cの停止位置を検出して位置信号を制御部10に出力する回胴位置検出部24を備えている(図4参照)。
リール21は、既存のスロットマシンにおけるものと同様、外周に複数(通常21個)の絵柄や文字等の図柄が描かれた円筒状部分からなり、縦方向(図面上下方向)に回転する三つのリール(左)21a,リール(中)21b,リール(右)21cが横方向(図面左右方向)に一列に並んで配設されている(図2参照)。
各リール21a〜21cに備えられる図柄は、図3に示すように、各リールごとに等間隔で配設され、例えば「7」や「ベル」,「ピエロ」,「ブドウ」,「チェリー」,「リプレイ」,「BAR」等の絵柄や文字、その他スロットマシンのキャラクターや果物等を示す絵柄が、所定の順番で表示されており、通常、各リールに21個ずつの図柄が表示されるようになっている。
そして、それらリール21a〜21cの図柄が、対応する停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、上述した表示窓3の入賞ラインに沿って所定の組合せで停止されることで入賞が決定される。
このような三つのリール21a〜21cは、制御部10とドラムユニット20のモータ駆動回路22及び回胴位置検出部24によって駆動制御及び停止制御される。
ドラムユニット20では、三つのリール21a〜21cは対応する三つのステッピングモータ23a〜23cによってそれぞれ回転自在に保持されており、スタートレバー4及び停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、モータ駆動回路22が制御部10からパルス(駆動)信号を入力してステッピングモータ23a〜23cを駆動して(図4参照)、対応するリール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御が行われる。
そして、制御部10で行われる内部抽せんの結果に応じてリール21の停止位置が制御されて、遊技者の停止ボタン5を押すタイミングに拘わらず、すなわち、各停止ボタン5a〜5cの押下タイミングがずれていても、一定の停止制御範囲内(通常、図柄5コマの範囲内)で、対応する図柄が入賞ライン上に停止するように、リール21が停止制御されることになる。
これにより、スタートレバー4からのスタート信号を契機として制御部10で内部抽せんが行われ、制御部10からの制御信号によりドラムユニット20が制御されることで、停止ボタン5が押下されるタイミングに拘わらず、所定の停止制御範囲内で、抽せん結果に応じた図柄が入賞ライン上に配列されるよう、各リール21a,21b,21cが停止されることになる。
メダル払出装置30は、筐体内のドラムユニット20の下側に配設されるメダル払出用の装置であり、払出用のメダルを収納するホッパー31と、ホッパー31を駆動して所定数のメダルを排出させるホッパー駆動回路32と、排出されたメダルの枚数を検出して払出数信号を制御部10に出力するメダル検出部33を備えている(図4参照)。
このメダル払出装置30から排出されるメダルが、前扉1aの遊技メダル払出口8からスロットマシン前面に払い出されて遊技者に提供されることになる。
[制御手段]
次に、本実施形態のスロットマシン1を制御する制御部10について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係るスロットマシンの制御手段となる制御部及びその周辺構成の概略を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態の制御部10は、上述したスロットマシン1の各部を制御する制御手段であって、IC,メモリ,各種回路基板等を備えたマイクロコンピュータを有して構成されている。
具体的には、制御部10は、CPU11と、記憶手段となるRAM12及びROM13,基準クロックを発生するクロック発生回路14,内部抽せん用の乱数を発生する乱数発生回路15,各表示部2a〜2dを駆動する表示部駆動回路16,スピーカ9を介して音声を発生させるサウンド回路17,演出用の表示器Lを駆動させる表示器駆動回路18等を備えている。
まず、制御部10は、メダルセレクタ6aからのメダル信号及びベットボタン7(MAXベットボタン7a,1ベットボタン7b)からのメダル信号を入力し、メダル投入口6から投入されたメダルの枚数、又はベットボタン7が押下されて賭けられたメダルの投入枚数を確認するとともに、ベットボタン7からのメダル信号に基づき、RAM12で記憶される貯留メダル枚数を減少させる。これにより、各ゲームに賭けられる賭け数1〜3が決定されることになる。
これにより、1回のゲームがスタート可能な状態となる。
次に、制御部10は、スタートレバー4からのスタート信号及び停止ボタン5a〜5cからのストップ信号を入力することにより、リール21の制御信号となるパルス(駆動)信号をドラムユニット20へ出力し、リール21a〜21cを回転及び停止させる。これにより、ドラムユニット20では、スタート信号によってリール21a〜21cを回転させるとともに、停止ボタン5a〜5cの押下操作により入力されるストップ信号により、対応するリール21a〜21cを停止させる。
さらに、制御部10は、ドラムユニット20から入力されるマーカー信号により、各リール21a〜21cの停止図柄を認識し、この停止図柄が所定の入賞配列か否かを判定するようになっており、判定の結果、所定の入賞配列であるときは、入賞の種類に応じた枚数のメダルの払出処理を行うようになっている。
そして、以上のようなゲーム制御を行う制御部10は、各ゲーム毎に内部抽せんを行い、その内部抽せんの結果に従ってゲームを制御している。
内部抽せんは、各ゲーム毎に行われる抽せん処理であり、カウンタIC等からなる乱数発生回路15と、ROM13に予め設定,記憶された乱数テーブルにより実行され、抽出された乱数が乱数テーブルのいずれの領域に属しているかで、その属する領域が示す内容が抽せん結果として決定・当せんするようになっている。
具体的には、内部抽せんは、乱数発生回路15が、所定の乱数幅の範囲(例えば0〜16383)で乱数を発生させ、その発生された乱数値に基づいて当せん内容が決定されるようになっている。
図5に、本実施形態に係るスロットマシンの内部抽せんに使用される乱数テーブルの一例を示す。同図(a)は、通常遊技状態で使用される乱数テーブルを表に示したものであり、(b)は(a)に示す乱数テーブルを円グラフに表したものである。
乱数テーブルは、ROM13に格納されるデータテーブルからなり、図5に示すように、乱数値が取り得る範囲(0〜16383等)に対応して所定の当せん内容が割り当てられている。
乱数テーブルに設定される当せん内容としては、役物(ボーナスゲーム、例えば、BB,RB等),小役(例えば、ブドウ役,ベル役,ピエロ役,チェリー役等),リプレイ役(再遊技),ハズレ等があり、乱数テーブルにはこの当せん内容が乱数幅の範囲に対応して割り当てられるようになっている。
例えば、図5に示す乱数テーブルでは、0〜10921:ハズレ、10922〜10980:BB、10981〜11006:RB、11007〜13850:ブドウ役、13851〜13866:ベル役、13867〜13882:ピエロ役、13883〜14138:チェリー役、14139〜16383:リプレイ役、というように各内容が所定の確率で当せんとなるように割り当てられている。
ここで、上記の乱数テーブルは乱数値の取り得る範囲内で各入賞内容を割り当てたものである。すなわち、乱数テーブルは、乱数の各値と入賞内容との対応表となっている。そして、この乱数テーブルの割り振り方によって、各入賞内容の当せん確率が設定されるようになっている。
例えば、ある入賞内容(例えばBB)の当せん確率は、割り当てられた乱数の数(例えば59個)を乱数全体の数(16384個)で除算した数(ここでは約1/277.7)となる(図5(a)及び図6(a)参照)。
このような計算により各入賞内容の当せん確率を算出して設定したものが抽せん確率テーブルであり、具体的には、図6に示すような抽せん確率テーブルを設定し、この抽せん確率テーブルに基づいて、上述した乱数テーブルの割り振りを決定している。
図6(a)は、通常遊技状態で使用される抽せん確率テーブル、同図(b)は、特定遊技状態(BB)の小役ゲーム(第一の遊技状態)において使用される抽せん確率テーブルの一例であり、それぞれ、規定数(賭け数)に応じて所定の抽せん確率が設定・記憶されている。
また、図6(c)は、特定遊技状態(BB)の小役ゲーム(第一の遊技状態)において使用される抽せん確率テーブルであって、図6(b)の抽せん確率テーブルとは異なる値を設定した場合の一例である。
このように、本実施形態において、内部抽せん用テーブルとは、抽せん確率テーブル及び乱数テーブルの双方を含むものである。
以上のような内部抽せん用テーブルが設定されることにより、スタートレバー4が押下された瞬間に乱数発生回路15から一の乱数が抽出され、その抽出された乱数が乱数テーブルの値と照合されることにより、その乱数が属する当せん内容が抽せん結果として決定される。
当せん内容が決定されると、その当せん内容に応じてリール21の停止位置が制御され、ある入賞内容に当せんすると、遊技者の停止ボタン5を押すタイミングに拘わらず、一定範囲内で各リール21に付された図柄がその入賞内容に応じた配列となるように停止制御されることになる。
そして、以上のような内部抽せんの結果に基づいてリール21が停止制御されてゲームが行われる本実施形態のスロットマシン1では、制御部10の制御により、遊技者に有利な特定遊技と、この特定遊技以外の遊技である通常遊技が行われるようになっている。
特定遊技(役物)とは、内部抽せんの結果、所定の入賞役に当せんすると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することで特定遊技状態が開始し、通常遊技とは異なる制御で一回又は複数回のゲームが行われ、ある条件が成立することでその特定遊技状態が終了するものである。
特定遊技としては、例えば、ボーナスゲームと呼ばれる遊技者に有利な特定遊技状態があり、例えば、「レギュラーボーナスゲーム(RB)」,「ビッグボーナスゲーム(BB)」などの種類がある。
また、レギュラーボーナス(RB),ビッグボーナス(BB)の他に、特定遊技(役物)として、例えば、シングルボーナスゲーム(SB)やシングルチャレンジタイム(SCT),チャレンジタイム(CT)などが備えられることもある。
本実施形態では、図5及び図6(a)に示すように、特定遊技状態として、ビッグボーナス(BB:第一種特別役物に係る役物連続作動装置)と、レギュラーボーナス(RB:第一種特別役物)が設定されており、所定の抽せん確率で当せん、実行されるようになっている。
一方、通常遊技とは、特定遊技状態が開始していない状態のゲームであり、遊技が継続して行われる場合には、特定遊技状態の終了後、次の特定遊技状態が開始されるまでの遊技が通常遊技となる。
通常遊技においては、内部抽せんの結果として、一ゲーム毎に少量(例えばメダル2〜4枚,7枚等)の遊技媒体の入賞払出がある「小役」や、遊技媒体の投入なしで次回の遊技が行える「リプレイ(再遊技)」、遊技媒体の払出のない「ハズレ」の停止制御が行われる。この通常遊技における抽せん結果の効果はそのゲーム限り有効なものとなり、以降のゲームではその効果は消失するようになっている。本実施形態に係るスロットマシン1の遊技においても、一定確率で発生する特定遊技(役物)を除いては、この一ゲーム単位で行われる通常遊技の繰り返しが原則となる。
そして、このような通常遊技において、内部抽せんの結果として、所定の確率(図5,図6(a)参照)で、レギュラーボーナス(RB)やビッグボーナス(BB)などに当せんするようになっており、これら当せんの内容に応じたリールの停止制御が行われる。
従って、リールの停止制御により、入賞ライン上に所定の図柄が揃って特定遊技(役物)に入賞すると、次のゲームから特定遊技状態が開始され、遊技者に有利となるような制御が行われることになる。
一方、リールの停止制御が行われても入賞ライン上に所定の図柄が揃わず特定遊技(役物)に入賞しなかったときは、特定遊技状態は開始されず、次のゲームも引き続き通常遊技状態による遊技が行われることになる。
なお、通常遊技は、特定遊技状態の終了後、次の特定遊技状態が開始されるまでの遊技であるが、一の特定遊技状態の終了後、他の特定遊技状態が連続して行われる場合もあり、その場合には、連続する二以上の特定遊技状態が全て終了した後のゲームからが通常遊技状態となる。
例えば、ビッグボーナス(BB)の終了後、引き続きリプレイタイム(RT)が開始されるような場合には、それらビッグボーナス(BB)とリプレイタイム(RT)との間に通常遊技は存在しないことになり、この場合は、リプレイタイム(RT)が終了した以降のゲームから通常遊技となる。
そして、本実施形態では、図5及び図6(a)に示すように、特定遊技状態として、ビッグボーナス(BB:第一種特別役物に係る役物連続作動装置)と、レギュラーボーナス(RB:第一種特別役物)が行われるように所定の抽せん確率が設定されている。
特定遊技状態となるレギュラーボーナス(RB)又はビッグボーナス(BB)においては、内部抽せんの結果、大量の遊技媒体の払出が可能となるレギュラーボーナス(RB)又はビッグボーナス(BB)に当せんすると、当該ゲーム又は次回以降のゲームでリールの図柄が所定の入賞配列(例えば「7・7・7」)となるまで、その当せんの効果が維持され、その入賞図柄でリールが停止して「入賞(スタート)」すると、それ以降の一ゲーム又は数ゲームの間特定遊技状態となり、通常遊技中には得られない高い出玉率(遊技媒体獲得率)で遊技媒体の払出が行われる。
具体的には、レギュラーボーナス(RB)に当せん・入賞した場合は、数ゲーム(例えば12ゲーム)が1セットとなったボーナスゲーム用の制御が行われ、そのRB中は、大量払出のある小役の所定の図柄配列が連続して揃うように抽せん及びリールの制御が行われ、例えば百枚以上の遊技媒体が払い出されるようになる。RBは、RB中に所定回数(例えば12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するかによって終了する。
ビッグボーナス(BB)に当せん・入賞した場合は、所定の終了条件が成立するまで、上記のレギュラーボーナス(RB)が所定の抽せん確率で当せんし、RBゲームが繰り返し行われるよう制御され、例えば数百枚の大量の遊技媒体が払い出されるようにゲームが制御される。
そして、本実施形態においては、このBB中に行われるRBの抽せん確率を所定の値に設定することで、BB中における、RBとそれ以外の消化ゲームとのバランスをとって、従来と比較してBBがより長時間行われるようにしたものである。
以下、図6及び図7を参照しつつ、本実施形態で行われるBB(ビッグボーナスゲーム)について、より具体的に説明する。
通常遊技状態において各ゲーム毎に行われる内部抽せん(図6(a)参照)の結果、所定の確率(例えば、1/277.7)でBBに当せんすると、その後、BBのスタート図柄(例えば[7・7・7])が揃えられることでBBがスタートする(図7参照)。
ここで、このBBの抽せん確率は、規定数(賭け数)に応じて異ならせることもできるし、すべての規定数(賭け数)で同じ抽せん確率を設定することもできる。本実施形態では、図6(a)に示すように、規定数(賭け数)に応じてBBの抽せん確率を異ならせている(1枚賭け:1/8192.0、2枚賭け:1/1024.0、3枚賭け:1/277.7)。従って、本実施形態では、賭け数が多い程、高確率でBBに当せんできるようになっている。
BBがスタートすると、まず通常遊技状態と同様の当せん確率で小役が発生する(図6(b)参照)遊技状態で所謂小役ゲーム(第一の遊技状態)が行われる。
この小役ゲームでは、各ゲーム毎に内部抽せんが行われ、その内部抽せんにおいて所定の確率でRBに当せんするようになっている(図6(b)参照)。
この内部抽せんの結果、RBに当選すると、以降の数ゲームにわたって大量払出(例えば入賞メダル15枚)のある小役に非常に高い確率で当せん・入賞するRB状態(第二の遊技状態)、所謂JACゲームが行われる。
このRB(JACゲーム)は所定の終了条件の成立、例えばRB中に所定回数(例えば12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するかによって終了し、その後は上述した小役ゲーム(第一の遊技状態)に戻り、以降、所定のBB終了条件が成立(例えばBB中の総払出数が所定数に達する)まで、小役ゲームとJACゲーム(RB)とが繰り返し行われることになる(図7参照)。
これによって、遊技者は、最終的にBBが終了するまでの間に、通常遊技状態では得られない大量の遊技媒体の払出(例えば入賞メダル300枚以上)を獲得できることになる。
そして、本実施形態では、図6(b)に示すBB用の内部抽せん用テーブル(抽せん確率テーブル)に設定されるRBの抽せん確率として、以下の式1及び式2で求められる値が設定・記憶されるようになっている。
式1:RBの抽せん確率≒メダル賭け数÷最大メダル貯留数
式2:1÷RBにおける可能ゲーム数≧RBの抽せん確率≧メダル賭け数÷最大メダル貯留数
この場合において、上記のRBの抽せん確率は、特に以下の式3で求められる値を設定することが好ましい。
式3:RBの抽せん確率≧最大メダル賭け数÷最大メダル貯留数
すなわち、本実施形態では、メダルの賭け数(ベット数)を、メダルの最大貯留数(クレジット数)で除した値を、BB中に発生するRBの当せん確率として求め(1枚賭けの場合には1÷50≒1/50、2枚賭けの場合には2÷50≒1/25、3枚賭けの場合には3÷50≒1/16)、この値かそれよりやや高確率となる値を、BB中に発生するRBの当せん確率の下限値として記憶・設定するようにしてある。
また、RBの当せん確率の上限として、RB中に行われるであろう可能ゲーム数(8〜12回)の逆数(1/8〜1/12)を求め、この値をBB中のRB発生確率として設定するようにしてある。
具体的には、本実施形態では、図6(b)に示すように、BB中のRBの当せん確率は、1枚賭けの場合には「1/50.0」、2枚賭けの場合には「1/25.0」、3枚賭けの場合には「1/16.0」に設定してある。また、図示しないが、これらRBの当せん確率は、「1/8〜1/12」を上限値として、この範囲で適宜変更することができる。
このような値を設定することで、BB中に発生するRBは、いずれの賭け数で遊技が行われた場合にも、最大貯留数分のゲームが行われるまでに当せん・発生する可能性が高くなる。例えば、BB中に発生するRBは、最大賭け数(3枚賭け)で小役ゲームが行われた場合に、最大貯留数分のゲーム(16ゲーム)が行われるまでに当せん・発生する可能性が高くなり(当せん確率1/16)、メダルの貯留数が最大(50枚)であれば、その貯留メダルがなくなる前にはRBが発生する可能性が高くなることになる(図7参照)。
その結果、RBが発生する前の小役ゲーム状態は、手持ちの遊技媒体がなくならない範囲で、最大限のゲーム数を消化できるようになり、かつ、その後のRBの当せん・発生によって、RBによる大量払出の利益を享受できるようになる。
特に、一般に最も選択される可能性の高い賭け数である3枚賭けの場合を基準として、遊技媒体の最大賭け数(メダル3枚)を最大貯留数で除した値(3/50≒1/16)を、BB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定することで、本実施形態に係るスロットマシン遊技の効果をより多くの遊技者に提供することができる。
また、RB中に行われる可能ゲーム数(8〜12回)に基づいてRB発生確率を設定することで、BB中のRB発生前に行われる小役ゲームでのゲーム数は、RB発生中に行われるゲーム数とほぼ同じ数となる可能性が高くなり、小役ゲームの状態を可能な限り長く行えるようにすることができる。このようにBB中の消化ゲーム状態となる小役ゲームを長く行えることにより、一定時間継続する小役ゲーム状態において表示器Lやスピーカ9を介して連続性のある演出を行うことができ、例えば、小役ゲーム後に発生するRBに対する期待感等を盛り上げる演出を連続的・継続的に行うことができる。
さらに、このように小役ゲーム状態が継続性をもって行われることにより、小役ゲームとJACゲーム(RB)とで、演出内容(音楽や動画表示等)を変え易くなり、メリハリのある演出や刺激的な演出等も行えるようになる。
なお、このBB中のRBの抽せん確率についても、図6(b)に示すように、遊技媒体の賭け数に応じて異なる抽せん確率とすることができ、本実施形態では、3枚賭けの場合のみ、RBの抽せん確率を他の賭け数の場合より高確率に設定してある。このようにすると、特定の賭け数についてRBの抽せん確率を高確率に設定することで、小役ゲームを長く行うことなく、RBを早期に当せん・開始させることもできるようになり、ゲーム性の選択の幅を広げることができ、小役ゲームを長く行いたくない遊技者や、BBをできるだけ短時間で終わらせたい遊技者の要望にも対応することができる。
勿論、すべての賭け数の抽せん確率を同じ値に設定することも可能である。
また、このBB中のRBの抽せん確率は、1枚賭け〜3枚賭けのうち、少なくともいずれかにおいて上述した式1及び式2、又は式1〜式3の値を満たす限り、当せん確率の値は任意に設定することが可能であり、例えば、図6(c)に示すような値とすることもできる。
具体的には、図6(c)に示すように、BB中のRBの当せん確率は、1枚賭けの場合には「1/16.0」、2枚賭けの場合には「1/6.5」、3枚賭けの場合には「1/2.3」に設定してある。この設定では、1枚掛けの場合に、RBの当せん確率を上記式1〜式3を満たす値に設定してあり、2枚賭け、3枚賭けについては、それよりも高確率となるように設定してある。このようにしても、特定の賭け数(2〜3枚賭け)についてRBの抽せん確率を高確率に設定して、RBを早期に当せん・開始させることができ、小役ゲームを長く行いたくない場合や、BBをできるだけ短時間で終わらせたい場合にも対応でき、ゲーム性の選択の幅を広げることができるようになる。
[遊技動作]
次に、以上のような実施形態に係るスロットマシン1の遊技動作について、図8を参照しつつ説明する。
図8は、本実施形態に係るスロットマシンの遊技動作の概略を示すフローチャートである。
まず、遊技者がメダル投入口6にメダルを投入することでゲームが開始される(図8のステップ801)。このとき開始されるゲームは通常遊技のゲームである。
投入されるメダルは、通常、表示窓3上の入賞ラインに対応して1枚賭け,2枚賭け,3枚賭けに割り当てられ、4枚以上のメダルが投入された場合、4枚目以降のメダルは貯留メダルとして制御部10のRAM12に記憶される。従って、貯留メダルは、投入ボタン7によって2回目以降のゲームに使用されることになる。
メダル投入後は、スタートレバー4が押下されることにより(ステップ802)、制御部10により、投入枚数に応じた内部抽せん用テーブル(図6(a)参照)が選択され、内部抽せんが行われる(ステップ803)。
この内部抽せんとともに、前回のスタートレバー押下から所定の一遊技時間(例えば4.1秒)が経過すると、三つのリール21が回転を開始する。
なお、内部抽せんの結果、所定の大当たり(BB)に入賞している場合には、そのゲームのスタートと同時に、あるいはそのゲームの終了後、内部当たり告知2aを介して所定の内部当たり告知を行わせることができる。
その後、遊技者により停止ボタン5a〜5cが押下操作されると(ステップ804)、各停止ボタン5a〜5cに対応するリール21a〜21cが停止制御される(ステップ805)。
このとき、各リール21a〜21cは、制御部10及びドラムユニット20の制御により、停止ボタン5の押下のタイミングに拘わらず、一定範囲内で、各リール上の図柄が内部抽せんの入賞内容に応じた所定配列となるように停止制御される。
そして、全リール21a〜21cが停止されると(ステップ805)、その停止図柄に応じた処理が行われる。
まず、内部抽せん(ステップ803)の結果、大当たりに当せんしていない場合には(ステップ806のNo)、次いで小役に当せんしているか否かが判断され(ステップ807)、この小役に当せんしていれば(ステップ807のYes)、リールの停止図柄が所定の入賞配列となっていることを条件に(ステップ808)、当該入賞配列に応じた遊技媒体が払い出される(ステップ809)。
その後は、遊技者の判断によりゲームの続行又は終了が選択されることになる(ステップ810)。
一方、内部抽せん(ステップ803)の結果、大当たりに当せんしている場合には(ステップ806のYes)、フラグ成立であり、リール21の停止図柄が所定の入賞配列となっていれば入賞となり(ステップ811のYes)、特定遊技状態となってその特定遊技が行われる(ステップ812)。
従って、ここでBBに当選している場合には、本実施形態に係るBB中のRBの抽せん確率が適正値に設定されたBB遊技が実行・制御されることになる(図7参照)。
なお、大当たり当せん後、停止図柄が所定の入賞配列となっていなければ(ステップ811のNo)、特定遊技はスタートせず、停止された図柄配列に応じて小役に当せんしていれば(ステップ807のyes)、リールの停止図柄が所定の入賞配列となっていることを条件に(ステップ808)、当該入賞配列に応じた遊技媒体が払い出されることになる(ステップ809)。
その後は、遊技者の判断によりゲームの続行又は終了が選択されることになる(ステップ810)。
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン1によれば、メダルの最大貯留数(50)と賭け数(1〜3)に基づいて、特定遊技状態であるBB中に発生するRBの当せん確率を求め(1÷50=1/50〜3÷50≒1/16)、この値をBB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定するようにしてある。
このような値を設定することで、BB中に発生するRBは、いずれの賭け数で遊技が行われた場合にも、最大貯留数分のゲームが行われるまでに当せん・発生する可能性が高くなり、具体的には、メダルの貯留数が最大(50枚)であれば、その貯留メダルがなくなる前にはRBが発生している可能性が高くなる。
その結果、RBが発生する前の小役ゲーム(第一の遊技状態)は、手持ちのメダルがなくならない範囲で、最大限のゲーム数を消化できるようになり、かつ、その後のRBの当せん・発生によって、RBによる大量払出の利益を享受できるようになる。
また、メダルの賭け数を最大貯留数で除した値は、遊技者にとってその内容や根拠等が理解し易く、「3枚賭けであれば16ゲーム以内にはRBに当せんする」とか「1枚賭けでも50回ゲームを行えばRBに当せんできる」ということが感覚的・直感に理解され易くなる。
従って、遊技者はこのような当せん確率を知ることによって、安心して遊技を行えることができ、遊技者に与えられる心理的なメリットは大きく、その結果、従来には存在しない安心感・信頼性の高いスロットマシン遊技を提供することができる。
また、本実施形態では、BB中のRBにおける可能ゲーム数(例えば8〜12ゲーム)に基づいて、特定遊技状態であるBB中に発生するRBの当せん確率を求め、この値かそれよりやや低確率となる値を、BB中に発生するRBの当せん確率として記憶・設定するようにしてある。
一般に、BB中のRBは、例えばRB中に所定回数(例えば12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するかによって終了するようになっており、その後は小役ゲームに戻り、以降、所定のBB終了条件が成立(例えばBB中の総払出数が所定数に達する)まで、小役ゲーム状態とRBが繰り返し行われる。
そこで、本実施形態では、RB中に行われるであろう可能ゲーム数(8〜12回)の逆数を求め、この値をBB中のRB発生確率として設定することで、BB中のRB発生前に行われるゲーム数(小役ゲームにおけるゲーム数)と、一回のJACゲーム中に行われるゲーム数(一回のRB中のゲーム数)とのバランスを保つことができる。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、BB中に発生するRBの当せん確率の下限値及び上限値を最適な値に設定することにより、BBにおける小役ゲーム(第一の遊技状態)とJACゲーム(第二の遊技状態)のバランスをとることができ、メダルの減少を最小限に抑えつつ、小役ゲームでの遊技を最大限行えるようにすることができる。
これにより、BB全体の遊技を長時間継続させ、かつ、BB本来の大量払出は獲得することができるという、従来には存在しない魅力的なスロットマシン遊技を実現することができる。
また、このようにBB中の消化ゲーム状態となる小役ゲーム状態を最大限長く行える本実施形態のスロットマシン1では、一定時間継続する小役ゲーム中において表示器Lやスピーカ9等を利用して所定の演出を行うことができ、例えば、小役ゲーム後に発生するRB(JACゲーム)に対する期待感等を盛り上げる演出を、小役ゲーム中に連続的・継続的に行うことができる。
また、このような継続性のある小役ゲームが行われることにより、小役ゲームとJACゲームとで、演出内容(音楽や動画表示等)を変え易くなり、メリハリのある演出や刺激的な演出等も行えるようになる。
さらに、このような本発明に係る特定遊技状態の制御は、内部抽せん用の抽せんテーブルに所定の抽せん確率を設定するだけで実現でき、既存のスロットマシンに対しても直ちに適用が可能で、低コストで汎用性、拡張性に優れたスロットマシンとして広く提供することができる。
以上、本発明のスロットマシンの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るスロットマシンは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、最大遊技媒体貯留数として50(メダル50枚分)、遊技媒体の賭け数として1〜3(メダル1〜3枚分)としてあるが、この値はスロットマシンの設定や遊技ルール、使用する遊技媒体の種類(メダルか遊技球か)などによって適宜変更可能である。
同様に、特定遊技状態における第二の遊技状態(BB中のRB)の終了条件についても、上述した実施形態で示したRB中に所定回数(12回)のゲームが行われるか、そのうち所定回数(例えば8回)小役に入賞するか、という条件中の各ゲーム数の値も適宜変更可能である。
また、上述した実施形態では、スロットマシンの内部抽せんにより抽せん,決定される入賞内容としては、小役,再遊技(リプレイ),ビッグボーナス(BB),レギュラーボーナス(RB),チャレンジタイム(CT),シングルチャレンジタイム(SCT),シングルボーナス(SB),ハズレなどを挙げてあるが、遊技媒体の賭け数に応じて遊技状態の抽せん確率に変化を持たせてボーナスゲームの高確率状態を実現できる限り、特段の限定等はない。
さらに、上述した実施形態のスロットマシンでは、使用する遊技媒体がメダル(コイン)の場合を示したが、本発明に係るスロットマシンに使用可能な遊技媒体はメダルに限られず、例えば、パチンコ球と同様の遊技球を遊技媒体として使用することもできる。このような遊技球を使用して遊技可能なスロットマシンは、パチロット等とも呼ばれ、本発明のスロットマシンとして適用可能である。
本発明は、遊技媒体として主にメダル(コイン)や遊技球(パチンコ球)を使用して遊技が行われるスロットマシン(回胴式遊技機)に利用することができ、特に、特定遊技状態としてBB(ビッグボーナスゲーム)が行われるスロットマシンに好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す概略正面図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのリールの図柄配列の一例を示す、リールを展開した状態の正面図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御部を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部抽せんに使用される乱数テーブルを示す説明図であり、(a)は乱数テーブル表、(b)は(a)に示す乱数テーブル表を円グラフに表したものである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンで使用される内部抽せん用の抽せん確率テーブルを示す説明図であり、(a)は通常遊技状態における抽せん確率テーブル、(b)及び(c)は特定遊技状態(BB)における抽せん確率テーブルである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンで制御される特定遊技状態(BB)における遊技の流れを示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2 前面パネル
3 表示窓
4 スタートレバー
5(5a,5b,5c) 停止ボタン
6 メダル投入口
7 BETボタン
8 遊技メダル払出口
9 スピーカ
10 制御部
20 ドラムユニット
21(21a,21b,21c) リール
30 メダル払出装置

Claims (4)

  1. スタート操作により複数のリールが回転し、停止操作により回転する各リールが停止し、停止した各リール上の図柄の配列に応じた数の遊技媒体が払い出されるスロットマシンであって、
    所定の抽せん確率に基づいてゲーム毎に内部抽せんを行い、当該内部抽せんの結果に応じて、各ゲームを、通常遊技状態と、この通常遊技状態より遊技者に有利な特定遊技状態に制御する制御手段を備え、
    前記制御手段が、
    前記特定遊技状態における各ゲームを、第一の遊技状態と、この第一の遊技状態におけるゲーム毎に行われる内部抽せんの結果に応じて所定の抽せん確率で当せんする、当該第一の遊技状態より遊技者に有利な第二の遊技状態に制御するとともに、
    前記第二の遊技状態が前記特定遊技状態中に複数回行われるとともに、当該複数回行われる第二の遊技状態に共通の抽せん確率として、以下ので求められる値を記憶することを特徴とするスロットマシン。
    式:1÷第二の遊技状態における可能ゲーム数≧第二の遊技状態の抽せん確率≧最大遊技媒体賭け数÷最大遊技媒体貯留数
  2. 前記制御手段は、
    前記第二の遊技状態の抽せん確率として、遊技媒体の賭け数に応じて異なる抽せん確率を記憶する請求項記載のスロットマシン。
  3. 前記最大遊技媒体貯留数が50であり、前記遊技媒体賭け数が1〜3である請求項1又は2記載のスロットマシン。
  4. 前記特定遊技状態がビッグボーナス状態であり、前記第一の遊技状態が前記ビッグボーナス状態における通常状態であり、前記第二の遊技状態が前記ビッグボーナスにおけるレギュラーボーナス状態である請求項1乃至のいずれか一項記載のスロットマシン。
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