JP4953857B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
すなわち、遊技者がメダルをスロットマシンに投入した後、スタートレバーを操作すると、複数の回転リールが一斉に回転駆動され、この後、ストップボタンを適宜押圧操作すると、ストップボタンに対応した回転リールが適宜停止するようになっている。そして、回転リールが停止した際に、リール窓内に表示された複数の図柄が特定の組合せに揃ったときに入賞となり、入賞すると、入賞した役に応じた数のメダルがスロットマシンから遊技者に払い出されることとなる。
また、スロットマシンには、内部に貯留しているメダルを遊技者に払い出すためのホッパーユニットが設けられ、スロットマシンは、遊技者が遊技の結果、入賞すると、このホッパーユニットを駆動させて、入賞した役に応じた枚数のメダルを払い出すようになっている。
なお、遊技媒体として、メダルのかわりに遊技球を採用するパロットでは、通常のスロットマシンよりも払い出すべき遊技媒体の数量が著しく増えるので、その払い出しに要する時間も著しく長くなり、遊技の最短時間が満了しても、遊技媒体の払い出しが完了せず、遊技者が遊技を行えない時間が増え、これにより、遊技者の遊技に対する意欲が減退し、スロットマシンの興趣性が損なわれる、という問題がある。
なお、このような問題は、遊技媒体の払い出しの途中で、次の遊技が開始できるようにしても、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から手前側に大きくずれると、最短時間が満了するまでの間、次の遊技を開始することができないので、遊技者を待たせることとなり、これでは、解決することはできない。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、外周面に複数種類の図柄(61)が記されるとともに回転駆動可能に設けられた複数の回転リール(40)と、遊技媒体であるメダルを遊技者に投入させるために開口されたメダル投入口(18)と、内部に貯留しているメダルを、遊技で入賞した遊技者に払い出すためのホッパーユニット(65)とを備え、前記メダル投入口(18)にメダルを投入してから、前記複数の回転リール(40)を回転させた後、当該複数の回転リール(40)を遊技者が停止させた際に、これらの回転リール(40)に表示された図柄(61)が特定の組合せとなったときに入賞となるスロットマシン(1)であって、前記ホッパーユニット(65)は、単位時間当たりに払い出すことができるメダルの枚数である払出速度が、互いに異なる値に設定された低速払出速度及び高速払出速度の少なくとも二段階以上に変更可能となったものとされ、一の遊技で回転リール(40)を停止することが可能となった時点から、次の遊技で回転リール(40)を停止することが可能となる時点までの時間が、予め設定された最短時間以下とならないように、最短時間が経過するまで回転リール(40)の停止操作が行えないように回転リール(40)の制御を行う回転リール時間制御手段(71)と、遊技が行われる毎に当否抽選を行い、この当否抽選で当該遊技における当否の判定、及び、その当選の役の選定を行う当否抽選手段(90)と、前記複数の回転リール(40)が停止された際に、これらの回転リール(40)に表示された図柄(61)が特定の組合せとなったか否かを判定することにより、当否抽選で当選した役に入賞したか否かを判定する入賞判定手段(72)と、メダルの投入、ベット及び払い出しが行われる毎に、そのメダル枚数を増減した累計値であって所定の上限値が設定されているクレジット数を記憶するとともに、遊技者が所定の操作を行うと、メダルを実際に投入する代わりに、クレジット数から減算することでメダルのベットを行うクレジット貯留手段(74)と、前記入賞判定手段(72)が入賞したとの判定を行うと、前記ホッパーユニット(65)に前記低速払出速度でメダルの払出動作を開始させるとともに、入賞した役に応じた枚数のメダルの払い出しにより、前記クレジット貯留手段(74)に記憶されているクレジット数が上限値を超過し、実際にホッパーユニット(65)でメダルの払い出しを行う必要が生じた際に、前記上限値を超過した枚数のメダルが払い出されるように、前記ホッパーユニット(65)の動作を制御する払出動作制御手段(731) と、予め前記最短時間以下の長さとされた判定基準時間が設定され、前記ホッパーユニット(65)がメダルの払い出しを開始してから、前記判定基準時間が経過した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合には、メダルの残数に応じて、前記低速払出速度よりも高速の払出速度を選定し、前記ホッパーユニット(65)の払出速度を、選定した払出速度に変更させる払出速度変更手段(732) とが設けられていることを特徴とする。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、外周面に複数種類の図柄(61)が記されるとともに回転駆動可能に設けられた複数の回転リール(40)と、遊技媒体であるメダルを遊技者に投入させるために開口されたメダル投入口(18)と、内部に貯留しているメダルを、遊技で入賞した遊技者に払い出すためのホッパーユニット(65)とを備え、前記メダル投入口(18)にメダルを投入してから、前記複数の回転リール(40)を回転させた後、当該複数の回転リール(40)を遊技者が停止させた際に、これらの回転リール(40)に表示された図柄(61)が特定の組合せとなったときに入賞となるスロットマシン(1)であって、前記ホッパーユニット(65)は、単位時間当たりに払い出すことができるメダルの枚数である払出速度が最大払出速度を超えない範囲で変更可能となったものであり、一の遊技で回転リール(40)を停止することが可能となった時点から、次の遊技で回転リール(40)を停止することが可能となる時点までの時間が、予め設定された最短時間以下とならないように、最短時間が経過するまで回転リール(40)の停止操作が行えないように回転リール(40)の制御を行う回転リール時間制御手段(71)と、遊技が行われる毎に当否抽選を行い、この当否抽選で当該遊技における当否の判定、及び、その当選の役の選定を行う当否抽選手段(90)と、前記複数の回転リール(40)が停止された際に、これらの回転リール(40)に表示された図柄(61)が特定の組合せとなったか否かを判定することにより、当否抽選で当選した役に入賞したか否かを判定する入賞判定手段(72)と、メダルの投入、ベット及び払い出しが行われる毎に、そのメダル枚数を増減した累計値であって所定の上限値が設定されているクレジット数を記憶するとともに、遊技者が所定の操作を行うと、メダルを実際に投入する代わりに、クレジット数から減算することでメダルのベットを行うクレジット貯留手段(74)と、予め前記ホッパーユニット(65)がメダルの払い出しを行う払出速度として、前記最大払出速度よりも低速の初期払出速度が設定され、前記入賞判定手段(72)が入賞したとの判定を行うと、入賞した役に応じた枚数のメダルの払い出しにより、前記クレジット貯留手段(74)に記憶されているクレジット数が上限値を超過し、実際にホッパーユニット(65)でメダルの払い出しを行う必要が生じた際に、前記ホッパーユニット(65)にメダルの払出動作を開始させるとともに、前記上限値を超過した枚数のメダルが、設定された払出速度で払い出されるように、前記ホッパーユニット(65)の動作を制御する払出動作制御手段(731A)と、前記入賞判定手段(72)が入賞の判定を行うと、前記初期払出速度で作動させた前記ホッパーユニット(65)が、払い出すべき枚数のメダルを全て払い出すのに要する完了時間を演算する完了時間演算手段(736) と、前記入賞判定手段(72)が入賞の判定を行うと、メダルの払い出しの開始から終了までに要する所要時間の目標としての終了時間を前記最短時間以下の長さに設定するとともに、設定した終了時間の満了時を含むように、所定の時間長を有する目標時間範囲を前記満了時の前後に設定する目標時間範囲設定手段(737) と、前記ホッパーユニット(65)がメダルの払い出しを開始する時点で、前記完了時間演算手段(736) が演算した完了時間に基づき、前記目標時間範囲設定手段(737) の設定した目標時間範囲よりもメダルの払出完了が遅延するか否かの判定を行う払出遅延判定手段(738) と、この払出遅延判定手段(738) によってメダルの払出完了が目標時間範囲よりも遅延すると判定した場合には、払い出すべき枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な払出速度を算出し、前記ホッパーユニット(65)の前記初期払出速度を、算出した払出速度に変更してから、前記払出動作制御手段(731A)に、前記ホッパーユニット(65)の払い出しを開始させる払出速度変更手段(739) とが設けられていることを特徴とする。
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、判定基準時間が経過した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合には、メダルの残数に応じて、低速払出速度よりも高速の払出速度を選定して、ホッパーユニットの払出速度を選定した払出速度へ変更させる払出速度変更手段を設け、判定基準時間の経過時に、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から遅延側に大きくずれるおそれがある場合には、払出速度変更手段が、メダルの残数に応じた払出速度を選定する、換言すると、メダルの残数が多ければ多いほど、より高速の払出速度を選定するようにしたので、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から大きくずれることがなくなる。
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、ホッパーユニットがメダルの払い出しを開始する時点で、設定された目標時間範囲よりもメダル払い出しが遅くなる場合には、払出速度変更手段によって、払い出すべき枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な払出速度が算出され、算出した払出速度に変更してから、ホッパーユニットの払い出しが開始されるので、目標時間範囲内にメダルの払い出しが完了しないおそれがある場合、換言すると、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から遅延側に大きくずれるおそれがある場合には、初期払出速度よりも高速の払出速度でホッパーユニットがメダルの払出動作を行うになる。そして、最短時間の満了時までに払い出すべきメダルの枚数が多ければ多いほど、より高速の払出速度が算出され、算出された払出速度でメダルの払い出しが行われ、これにより、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から大きくずれることがなくなる。
(第1実施形態)
図1〜図3は、本発明に係る第1実施形態を示すものであり、図1は、本実施形態に係るスロットマシンの全体を示す正面図、図2は、本実施形態に係る制御装置を示すブロック図、図3は、本実施形態に係るホッパーユニット制御手段を示すブロック図である。
(スロットマシン1の概要)
本実施形態に係るスロットマシン1は、周面に複数種類の図柄が記された複数の回転リール40を備え、回転リール40に記された図柄61が所定の組合せとなるように、回転している回転リール40を停止させる遊技を行うものである。このようなスロットマシン1は、図1に示すように、当該スロットマシン1の各種装置を収納するために、正面形状が長方形となった箱状の本体キャビネット2を備えたものとなっている。
前扉3の上下方向における中央部分は、スロットマシン1の遊技操作を行うための操作部4となっている。この操作部4には、次のような操作用の手段が設けられている。
すなわち、操作部4の図1中右端近傍には、前扉3の施錠を行う鍵が差し込まれる鍵穴3Aと、遊技に賭けるためのメダル、あるいは、スロットマシン1に貯留させるメダルが内部に投入されるメダル投入口18とが設けられている。
操作部4の図1における中央部分には、複数の回転リール40の回転を停止させる際に操作される複数のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50の図1中左側には、回転リール40の回転を開始させる際に操作されるスタートスイッチ30が設けられている。
このような操作部4の下方には、文字及び図の少なくとも一方からなる標章、例えば、スロットマシン1の機種名を鮮明に表示するための下パネル3Bが設けられている。この下パネル3Bの裏側には、下パネル3Bを後方から照らす図示しないバックライト装置が設けられている。さらに、下パネル3Bの下方には、払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け部3Cが設けられている。
図柄表示窓13の上方には、動画の表示までもが可能となった液晶パネル型の表示装置66A が設けられている。これらの表示装置66A 及び図柄表示窓13の周囲には、表示装置66A 及び図柄表示窓13の図1中、左方、上方、右方を囲むように、逆U字形に配列された装飾ランプ部66B が設けられている。
また、前扉3の上方左右の角隅近傍には、種々の音声を出力するためのスピーカ66C が設けられている。
この演出手段66は、遊技者に当選フラグが成立すると、例えば、ボーナスフラグが成立すると、装飾ランプ部66B を点灯又は点滅させる、スピーカ66C から当選音を発生させる等のいずれか一つを単独で作動させる、若しくは、これら二つ以上、又は、全部を同時に作動させることにより、遊技者に当選フラグの成立を報知する報知演出を行うようになっている。なお、ボーナスフラグ等の当選フラグが成立すると、表示装置66A も、その旨を画面に映し出された文字や映像で表示し、この表示により、遊技者に当選フラグの成立を報知する報知演出を行うようになっている。
また、本体キャビネット2の内部においてメダル投入口18の下方には、当該メダル投入口18に投入されたメダルの真贋を判定するメダルセレクタ15が設けられている。
下パネル3Bの裏側には、メダルセレクタ15が真正なものと判定したメダルを貯留するとともに、必要に応じて、貯留されたメダルを遊技者へ払い出すためのホッパーユニット65が設けられている。
(スロットマシン1の制御装置20)
次に、スロットマシン1の制御装置20について説明する。
図2には、スロットマシン1に係る制御系統の概略構成が示されている。図2において、制御装置20は、マイクロコンピュータを利用したCPU並びにROM及びRAM等の記憶手段を含んで構成されたハードウェアに、演出動作制御や遊技動作制御を行うためのソフトウェアがインストールされたものである。
ここで、スロットマシン1の遊技動作を制御する制御装置20は、信号の受信や送信を行うために、図示しない信号入力部及び制御信号出力部を備えている。
一方、制御信号出力部には、リールユニット60、ホッパーユニット65、装飾ランプ部66B 及びスピーカ66C を含む演出手段66、並びに、表示装置66A 等、能動的に動作する装置が電気的に接続されている。これにより、制御装置20は、遊技者の操作や遊技の結果に対応して、リールユニット60、ホッパーユニット65、装飾ランプ部66B 、スピーカ66C 、及び、表示装置66A 等の動作制御が行えるようになっている。
(遊技制御装置21)
このうち、遊技制御装置21は、図2の如く、ボーナスフラグ等の当選フラグが何ら成立していない状態で行われる通常遊技における遊技動作を制御する通常遊技制御手段70と、ボーナスゲーム等に入賞すると行われる特別遊技の遊技動作を制御する特別遊技制御手段80と、遊技が行われる毎に遊技の当否に係る当否抽選を行うための当否抽選手段90と、回転リール40の停止している時間が所定の間隔よりも長くなるように、遊技の進行を制御する回転リール時間制御手段71と、停止した回転リールに表示された図柄に基づいて入賞したか否かの判定を行う入賞判定手段72と、ホッパーユニット65の動作を制御するホッパーユニット制御手段73と、スロットマシン1の内部にメダルを電子的に貯留させるためのクレジット貯留手段74とを備えたものとなっている。
通常遊技制御手段70は、図柄61の蹴飛ばし引き込み等を含む回転リール40の起動及び停止を制御する駆動制御機能と、ボーナスフラグ等の特別当選フラグ成立の権利の持ち越しを制御する持ち越し制御機能と、フラグ成立の権利が持ち越しがなされない小役に入賞した際にメダルを払い出す払い出し制御機能とを備えている。
通常遊技制御手段70は、駆動制御機能により、メダル投入口18にメダルが投入されたこと、ベットスイッチ16A, 16Bの操作によりメダルが投入(ベット)されたこと、及び、前遊技で「再遊技(Replay)」となった場合において前遊技から所定時間が経過したことのいずれかの条件が満たされると、スタートスイッチ30の操作を契機に、三個の回転リール40に対して一斉に回転を開始させるようになっている。
これらのストップスイッチ50が三個すべて操作し終えた後に、三個の回転リール40の回転が全て停止し、図柄表示窓13の有効入賞ライン上に、予め設定された当選役である小役を構成する複数の図柄61が揃うと、通常遊技制御手段70は、払い出し制御機能により、ホッパーユニット65に対して所定枚数のメダルを払い出させる。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットを増やしても良い。
これらの当選役のうち、当否抽選手段90による当否抽選の結果がいずれかの一の当選役となった場合、通常遊技制御手段70は、その当選役に対応した当選フラグを成立させるようになっている。
このように当否抽選手段90の抽選により特別当選フラグが成立したものの、回転リール40の停止図柄の組み合わせが特別入賞図柄と一致していない場合、当該遊技では、特別遊技に移行することはない。この場合、通常遊技制御手段70は、特別当選フラグ成立の権利を、それ以後の遊技に持ち越すように、特別当選フラグの成立状態を維持するように制御を行うようになっている。そして、それ以後の遊技で、遊技者が停止図柄の組み合わせを特別入賞図柄と一致させることができれば、特別当選フラグ成立の権利が持ち越されていることから、特別遊技に移行するようになっている。なお、小役の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞できなかった場合、不成立の状態に戻り、当選フラグ成立の権利が次の遊技への持ち越されることはない。
具体的には、通常遊技制御手段70は、ストップスイッチ50を操作した後、190ms以内に回転リール40を停止させるようになっており、ストップスイッチ50を操作した後、ストップスイッチ50を操作したほぼその時点の位置だけでなく、190ms以内に停止可能となる回転リール40の円周上の引き込み可能範囲内における任意の位置にも停止させることが可能となっている。
なお、ストップスイッチ50の操作タイミングが不適切である等により、かかる4個の引き込み可能図柄の中に、成立した当選フラグ対応する入賞図柄が含まれていない場合には、有効入賞ライン上に、入賞図柄を引き込んで停止することは不可能となっている。
(特別遊技制御手段80)
特別遊技制御手段80は、通常遊技とは異なる特別遊技における遊技動作を制御するものとなっている。
ここで、BBゲームは、スロットマシン1の遊技における最も大きな役であり、複数回数のRBゲームが行える特別遊技である。
RBゲームは、所定回数の入賞が達成されるまで最大回数を限度に複数回のJACゲームが行える特別遊技である。また、RBゲームは、BBゲームに移行した際にBBゲームの一環として行われる場合、及び、BBゲームの一環ではなく単独で行われる場合のいずれの状況でも行われる。
なお、特別遊技としては、BBゲーム、RBゲーム及びJACゲームに限定されるものではなく、さらに、液晶パネル型の表示装置66A 等を利用して指示した順番でストップスイッチ50を操作すると入賞に至るATゲーム等を追加してもよい。
このような特別遊技は、通常遊技の実行中に当否抽選手段90により特別当選フラグが成立した状態で、遊技者の操作により停止した停止図柄が前述の特別入賞図柄と一致すると、開始されるものとなっている。
特別遊技制御手段80には、図2に示すように、BBゲームにおける遊技動作を制御する特定導入遊技制御手段81と、RBゲームにおける遊技動作を制御する特定遊技制御手段82とが設けられている。
特定導入遊技制御手段81は、BBゲームに移行した当初、小役の入賞の可能性がある通常遊技と同様の遊技動作の制御を行い、RBゲームに移行するための特定入賞図柄が有効入賞ライン上に揃うと、その後、RBゲームの遊技動作の制御を行うものである。
従って、特定導入遊技制御手段81は、RBゲームに移行するまでは、通常遊技と同様に、当否抽選手段90に小役を含めた抽選を毎回行わせるようになっている。
ここで、BBゲームは、通常、当該BBゲームにおいてRBゲームの実施回数が所定の最大回数(例えば、3回)に達する、或いは、当該BBゲームにおいて通常遊技と同様の遊技の実施回数が所定の最大回数(例えば、30回)に達すると、終了するようになっている。
また、BBゲームを終了させる条件は、当該BBゲームで行われたRBゲームの回数、或いは、通常遊技と同様の遊技の回数が、予め設定された最大回数に達したことに限らず、遊技者に払い出されたメダル枚数が予め設定された最大枚数に達したことでもよい。換言すると、BBゲームにおいて、遊技者に払い出されたメダル枚数が予め設定された最大枚数に達したら、BBゲームを終了するようにしてもよい。
ここで、RBゲームは、入賞するとメダルの払い出しがなされるJACゲームが予め定められた最大回数(例えば、12回)を越えない範囲で行われ、そのうち、予め定められた最大入賞回数(例えば、8回)の入賞が可能である。
(当否抽選手段90)
当否抽選手段90は、予め定めた抽選確率に基づいて当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当否抽選手段90による抽選結果が当選である場合に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた入賞図柄と一致したことを条件に入賞となり、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
乱数発生手段91は、予め設定された所定の数値領域内(例えば、十進数で0〜999の範囲内)で、当否抽選用の乱数を発生させるものである。
乱数抽出手段92は、予め設定された所定の条件が達成されたことを契機に、例えば、スタートスイッチ30が操作されたことを契機に、乱数発生手段91によって次々発生される乱数の中から一の乱数を抽出し、抽出した乱数を抽出乱数データとするものである。
判定手段94は、各遊技に対応した抽選確率データを有する当否判定テーブル93を選択し、選択した当否判定テーブル93と、乱数抽出手段92が抽出した抽出乱数データとに基づいて、当否の判定及び当選の場合には当選役を決定するものである。具体的には、判定手段94は、乱数抽出手段92が抽出した抽出乱数データと、選択した当否判定テーブル93における各当選領域の当否判定領域データとを照合し、乱数抽出手段92が抽出した抽出乱数データに一致する当否判定領域データが属する当選領域から、当否の判定及び当選役の決定を行うものである。
回転リール時間制御手段71は、遊技者の射幸心を抑制するために、遊技者が遊技を何度も繰り返して行おうとする際において、予め設定された最短時間が経過しないと、次の遊技が実質的に行えないように、回転リール40の制御を行うものであるするものである。このような回転リール時間制御手段71の機能により、遊技者が短時間に著しく多量のメダルを消費してしまうことが防止されるようになっている。
より具体的に説明すると、回転リール時間制御手段71は、一の遊技で遊技者が回転リール40を停止することが可能となった時点から、次の遊技で回転リール40を停止することが可能となる時点までの時間が、最短時間以下とならないようにするものである。すなわち、回転リール時間制御手段71は、一の遊技で遊技者が回転リール40を停止してから最短時間が経過しないと、次の遊技において、遊技者がストップスイッチ50を操作しても、当該ストップスイッチ50の操作を無効にし、これにより、回転リール40の停止操作が行えないようにするものである。
入賞判定手段72は、三個の回転リール40が停止された際に、図柄表示窓13に表示された図柄61が特定の組合せとなったか否かを判定することにより、当否抽選で当選した役に入賞したか否かを判定するものである。
より具体的に説明すると、入賞判定手段72は、遊技者が三個のストップスイッチ50をすべて操作し終えた後に、三個の回転リール40の回転が全て停止し、図柄表示窓13の有効入賞ライン上に、当選役に対応する予め設定された複数の図柄61が揃うと、当否抽選で当選した当選役に入賞したか否かを判定するものである。
(ホッパーユニット制御手段73)
ホッパーユニット制御手段73は、ホッパーユニット65でメダルの払い出しを開始してから、後述する判定基準時間が経過した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合にメダルの払出速度を高速に切り換える制御を行う機能を有するものである。
すなわち、ホッパーユニット制御手段73には、図3に示されるように、ホッパーユニット65の動作を制御する払出動作制御手段731 と、メダルの払出速度を変更するための払出速度変更手段732 とが設けられている。
払出動作制御手段731 は、入賞判定手段72が入賞したとの判定を行うと、ホッパーユニット65に低速払出速度でメダルの払出動作を開始させるものである。換言すると、払出動作制御手段731 は、入賞判定手段72から払出開始指令信号を受信すると、ホッパーユニット65に払出動作を開始させるようになっている。また、払出動作制御手段731 は、ホッパーユニット65に払出動作を開始させると、払い出すべき枚数のメダルが払い出されるまで、ホッパーユニット65に払い出しを継続させるように、ホッパーユニット65の制御を行うようになっている。
すなわち、払出速度変更手段732 は、前述の最短時間以下の長さにされた判定基準時間が予め内部に設定されたものであり、換言すると、当該判定基準時間を内部に保持記憶しているものとなっている。
このような払出速度変更手段732 には、図3に示すように、ホッパーユニット65がメダルの払い出しを開始してから、判定基準時間が経過したことを検出する判定基準時間経過検出手段733 と、ホッパーユニット65に対して設定された低速払出速度及び高速払出速度を記憶している払出速度記憶手段734 と、払出速度記憶手段734 に記憶された低速払出速度及び高速払出速度のなかから一つの払出速度を選定し、払出動作制御手段731 に払出速度の変更を行わせるために、選定した払出速度を払出動作制御手段731 へ送出する払出速度選定変更手段735 とが設けられている。
払出速度記憶手段734 は、前述したように低速払出速度及び高速払出速度を記憶したものであり、払出速度選定変更手段735 からの要求信号に応じて、記憶された払出速度のうちの一つの払出速度を選定し、選定した払出速度を示す払出速度データ信号を払出速度選定変更手段735 へ送出するものとなっている。なお、本第1実施形態では、払出速度記憶手段734 に二つの低速払出速度及び高速払出速度を記憶しているが、払出速度記憶手段734 には、三つ以上の払出速度を記憶させてもよい。
そして、払出速度選定変更手段735 は、判定基準時間経過検出手段733 から選定指令信号を受信した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合には、未だ払い出しが終わっていないメダルの残数を示す残数データ信号を払出動作制御手段731 から受信するようになっている。
さらに、払出速度選定変更手段735 は、払出動作制御手段731 から残数データ信号を受信すると、この残数データ信号が示すメダルの残数に応じて、払出速度記憶手段734 に記憶された払出速度のなかから一の払出速度を選定し、ホッパーユニット65の払出速度を、選定した払出速度に変更させるものとなっている。
なお、払出速度記憶手段734 に三つ以上の払出速度を記憶させれば、払出速度選定変更手段735 は、メダルの残数にきめ細かく対応して払出速度の選定が行えるものとなるのは言うまでもない。
例えば、スロットマシン1には、4.1秒の最短時間が予め設定されているとする。また、払出速度変更手段732 に設定された判定基準時間が0.5秒であるとする。さらに、低速払出速度及び高速払出速度がそれぞれ9枚/秒及び20枚/秒に設定されているとする。
このようなスロットマシン1において、メダルの払出枚数が9枚の当選役に入賞したとする。すると、判定基準時間である0.5秒が経過した時点で、ホッパーユニット65から4枚のメダルの払い出しが完了し、払い出しが完了していないメダルが5枚残ることとなる。このため、払出速度変更手段732 は、払出速度を高速払出速度に変更し、払い出しを継続する。これにより、高速払出速度への変更後、約0.25秒でメダルの払い出しが完了し、メダルの払い出し開始から、約0.75秒でメダルの払い出しが完了する。
従って、判定基準時間の満了時を最短時間の満了時とほぼ一致するように設定すれば、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から大きくずれることがなくなる。
クレジット貯留手段74は、メダルの投入、ベット及び払い出しが行われる毎に、そのメダル枚数を増減した累計値であって所定の上限値(例えば、49枚)が設定されているクレジット数を記憶するものである。また、クレジット貯留手段74は、遊技者が所定の操作、具体的には、マックスベットスイッチ16A 又はベットスイッチ16B を操作すると、残っているクレジット数が当該操作に要するメダルの数よりも多い場合には、メダルを実際に投入する代わりに、クレジット数から減算することでメダルのベットを行うようになっている。
具体的に説明すると、払出動作制御手段731 は、クレジット数が既に上限値(例えば、49枚)を超過している状態で、所定の役に入賞した場合、入賞した役に応じた枚数のメダルの払い出しをホッパーユニット65に行わせるようになっている。
さらに、払出動作制御手段731 は、所定の役に入賞した際に、入賞した役に応じたメダルの枚数をクレジット数に加算すると、クレジット数が上限値(例えば、49枚)を超過する場合には、超過してクレジットからオーバーフローした枚数を払い出すべきメダルの枚数として設定し、オーバーフローした枚数のメダルの払い出しをホッパーユニット65に行わせるようになっている。
図2に戻って、演出制御手段22は、特別当選フラグが成立した際に、当該特別当選フラグが成立したことを報知する報知演出等を行うために、表示装置66A 、装飾ランプ部66B 及びスピーカ66C 等の演出手段66を制御するものである。
さらに説明すると、演出制御手段22は、当否抽選手段90が当否抽選によりボーナスフラグである特別当選フラグを成立させた際に、当該当否抽選手段90から出力されるボーナスフラグの状態を示すステータス信号を受信し、ステータス信号に応じて報知演出を所定の確率で行うものであり、場合によっては、報知演出を行わないように演出動作を制御するものとなっている。
具体的には、演出制御手段22は、例えば、BBゲームに当選すると成立する特別当選フラグが成立した旨を示すステータス信号を受信した際に、内部で抽選を行い、この抽選により報知演出を行うか否かを決めるものである。そして、演出制御手段22は、報知演出を行うことを決めると、適宜なタイミングで報知演出を行うことを指令する演出指令信号を出力するようになっている。
本実施形態に係る制御装置20において、遊技制御処理は、図4の如く、ステップS1000から処理が開始される。すなわち、図4に示すように、ステップS1000において、メダルの投入により操作が可能となったスタートスイッチ30の操作を検知する検知処理が行われ、スタートスイッチ30が操作されて、スタートスイッチ30の内部接点が閉じると、これに対応して、遊技スタート時の音声を出力する処理を開始する等、スタートスイッチ30の操作に対応した処理も行われ、この後、次のステップS1100へ進む。
ステップS1300では、ストップスイッチ50の操作を検知する検知処理が行われ、ストップスイッチ50が操作されて、ストップスイッチ50の内部接点が閉じたことが検知されると、次のステップS1400へ進み、回転リール40の回転停止処理が行われ、回転リール40が停止し、この後、次のステップS1500へ進む。
ステップS1500では、三個の回転リール40に対応するすべてのストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50がすべて操作されたと判定された場合、次のステップS1600へ進む。
ステップS1600において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する入賞図柄が有効入賞ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合には、次のステップS2000へ進み、ステップS2000で、入賞図柄に対応する枚数のメダルが払い出された後、一回分の遊技が終了する。
一方、ステップS1600で、入賞していないと判定された場合、ステップS2000をスキップして、一回分の遊技が終了する。
まず、図5に示すように、ステップS1110において、当否抽選手段90の乱数発生手段91により発生された乱数の中から乱数抽出手段92によって乱数が抽出され、この抽出処理が完了したら、次のステップS1120へ進む。
ステップS1120において、抽出された乱数が乱数抽出手段92の内部に記憶され、この後、次のステップS1130へ進み、ステップS1130で、判定手段94により、抽出された乱数と、当否判定テーブル93の当否判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップS1140に進む。
ステップS1150では、所定の図柄の蹴飛ばしと、所定図柄の引き込みとが設定される。この設定が完了すると、当否抽選処理が終了する。
続いて、前述の遊技制御処理におけるステップS1400のリール回転停止処理について、図6を参照しながら、さらに詳しく説明する。
まず、図6に示すように、ステップS1410において、所定の図柄に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。そして、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合には、次のステップS1420へ進み、反対に、蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合には、ステップS1440へ進む。
ステップS1430では、ステップS1420において蹴飛ばされた最後の図柄が延べ4個目に達したか否かが判定される。このステップS1430で、ストップスイッチ50を操作した後、最後に蹴飛ばされた図柄が延べ4個目に達したと判定された場合には、ステップS1460へ進み、反対に、最後に蹴飛ばされた図柄が延べ4個目に達していないと判定された場合には、ステップS1410に戻る。
一方、ステップS1410において、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定されたため、ステップS1440に進んだ場合には、ステップS1440において、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。
ステップS1450では、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、ステップS1450で、引き込み設定が達成されたと判定された場合には、ステップS1460へ進み、反対に、ステップS1450で、引き込み設定が達成されていないと判定された場合には、ステップS1420へ進む。
ステップS1460では、回転リール40の回転を停止させる停止処理が行われ、このステップS1460における停止処理の完了をもって、リール回転停止処理が終了する。
まず、図7に示すように、ステップS2100において、その時点における遊技で遊技者が何らかの役に入賞したか否かが判定される。このステップS2100で、何らかの役に入賞したと判定されなかった場合には、当該ステップS2100の終了をもってメダル払出処理が完了する。反対に、ステップS2100で何らかの役に入賞したと判定された場合には、次のステップS2110へ進む。
ステップS2110では、判定基準時間経過検出手段733 によって計時される払出時間Tの値を「0」にリセットするリセット処理を行い、このリセット処理が完了したら、次のステップS2120へ進み、判定基準時間経過検出手段733 に払出時間Tの計時を開始させる計時開始処理を行う。この計時開始処理が完了したら、次のステップS2130へ進む。
ステップS2200では、入賞した役に対応してクレジット数を増やす処理、換言すると、遊技者に払い出すべきメダルを電子的に貯留するメダル貯留処理を行う。このメダル貯留処理は、遊技者に払い出すべきメダルのすべてについて、クレジット数を増やす処理が完了する、あるいは、このクレジット数を増やす処理によって、クレジット数がその上限枚数である50枚に達すると終了するものとなっている。そして、このようなメダル貯留処理が終了したら、次のステップS2210へ進む。
前述のステップS2110において、貯留枚数Nstが上限枚数50枚であると判定された等により、ステップS2300へ進んだ場合、ステップS2300で、ホッパーユニット65に低速払出速度でメダルの払い出しを開始させ、この後、ステップS2310へ進む。
このステップS2310で、払出時間Tが判定基準時間Tjdに達したと判定されなかった場合には、払出時間Tが判定基準時間Tjdに達するまでステップS2310を繰り返して行うことで、判定基準時間Tjdに到達するまで待機する。反対に、ステップS2310で、払出時間Tが判定基準時間Tjdに達したと判定された場合には、次のステップS2320へ進む。
ステップS2320では、入賞した役に対応した枚数のメダルをすべて払い出し終えたか否か、換言すると、メダル払出処理が終了したか否かが判定される。このステップS2320でメダル払出処理が終了したと判定された場合には、このステップS2320をもって、本メダル払出処理が終了する。反対に、このステップS2320において、メダル払出処理が終了したと判定された場合には、次のステップS2330へ進む。
ここで、前述のステップS2200でメダル貯留処理が行われなかった場合、本ステップS2330では、払出残枚数Nre取得処理において、入賞した役に対応したメダルの払出枚数がそのまま払出残枚数Nreとされる。
また、本ステップS2330においては、払出速度記憶手段734 に記憶されている払出速度が低速払出速度及び高速払出速度の二つのみであるので、払出速度選定処理で高速払出速度が当然選定され、さらに、払出速度変更処理でホッパーユニット65の払出速度が高速払出速度に変更されるようになっている。
ステップS2340では、遊技者に払い出すべきメダルのすべてについて、メダル払出処理が完了したか否かが判定される。このステップS2340において、遊技者に払い出すべきメダルが未だすべて払い出されておらず、メダル払出処理が完了したと判定されなかった場合には、ステップS2340を繰り返し行い、メダル払出処理を継続する。
反対に、ステップS2340において、遊技者に払い出すべきメダルがすべて払い出され、メダル払出処理が完了したと判定された場合には、ホッパーユニット65の動作が停止され、以上により、メダル払出処理が一通り終了する。
すなわち、ホッパーユニット65がメダルの払い出しを開始してから、判定基準時間Tjdが経過した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合には、メダルの残数に応じて、低速払出速度よりも高速の高速払出速度を選定して、ホッパーユニット65の払出速度を選定した高速払出速度へ変更させる払出速度変更手段732 を設け、判定基準時間Tjdの経過時に、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から遅延側に大きくずれる、すなわち、大幅に遅れるおそれがある場合には、払出速度変更手段732 が、メダルの残数に応じて高速払出速度を選定するので、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から大きくずれることを防止することができる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態を示すものである。すなわち、図8は、本第2実施形態に係るホッパーユニット制御手段73A を示すブロック図である。
すなわち、本第2実施形態に係るホッパーユニット制御手段73A には、ホッパーユニット65の払出動作を制御する払出動作制御手段731A と、ホッパーユニット65の払出速度を変更するための処理を行う払出速度変更処理手段732A とが設けられている。
払出動作制御手段731Aは、入賞判定手段72により入賞したとの判定がなされると、ホッパーユニット65にメダルの払出動作を開始させるものである。この払出動作制御手段731Aには、ホッパーユニット65がメダルの払い出しを行う払出速度として、ホッパーユニット65の最大払出速度よりも低速の初期払出速度が予め設定されている。そして、払出動作制御手段731Aは、入賞した役に応じた枚数のメダルが払い出され、且つ、メダルを払い出す速度が設定されている払出速度となるように、ホッパーユニット65の払出動作を制御するようになっている。
すなわち、払出速度変更処理手段732A には、メダル払出の完了に要する完了時間である払出完了時間Tfiを演算する完了時間演算手段736 と、メダル払出の完了目標となる目標時間範囲を設定する目標時間範囲設定手段737 と、完了時間演算手段736 の算出した払出完了時間Tfi及び目標時間範囲設定手段737 の設定した目標時間範囲とに基づいてメダル払出の完了が遅延するか否かを判定する払出遅延判定手段738 と、この払出遅延判定手段738 がメダル払出の完了が遅延すると判定した場合に、ホッパーユニット65の払出速度を変更する払出速度変更手段739 とが設けられている。
目標時間範囲設定手段737 は、入賞判定手段72が入賞の判定を行うと、メダルの払い出しの開始から終了までに要する所要時間の目標としての終了時間を設定するものである。ここで、目標時間範囲設定手段737 は、回転リール時間制御手段71に設定されている最短時間以下の長さの終了時間を設定するようになっている。
また、目標時間範囲設定手段737 は、終了時間を設定すると、設定した終了時間の満了時を含むように、所定の時間長を有する目標時間範囲を、終了時間の満了時の前後に設定するようになっている。
例えば、スロットマシン1には、4.1秒の最短時間が予め設定され、目標時間範囲設定手段737 には、0.6秒の時間長を有する目標時間範囲が予め設定され、且つ、最短時間の計時が開始されてから3.6秒後に、入賞判定手段72が入賞判定を行ったとする。
払出遅延判定手段738 は、ホッパーユニット65がメダルの払い出しを開始する時点で、完了時間演算手段736 が演算した払出完了時間Tfiに基づき、目標時間範囲設定手段737 の設定した目標時間範囲よりも、メダルの払出完了が遅延するか否かの判定を行うものである。
例えば、前述したスロットマシン1等についての設定において、ホッパーユニット65の初期払出速度が9枚/秒に設定された状態で、9枚の払出を行う役に当選し、且つ、この時点で目標時間範囲設定手段737 が0.5秒の終了時間を設定したとする。
払出速度変更手段739 は、払出遅延判定手段738 によってメダルの払出完了が目標時間範囲よりも遅延すると判定すると、入賞した役に応じた枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な修正払出速度Vhiを算出するものとなっている。
そして、払出速度変更手段739 は、修正払出速度Vhiを算出すると、この修正払出速度Vhiを示す修正払出速度データ信号、速度変更指令信号、及び、払出開始信号を、順次、払出動作制御手段731Aに送出し、ホッパーユニットの初期払出速度を、算出した修正払出速度Vhiに変更させてから、払出動作制御手段731Aに、ホッパーユニット65の払い出しを開始させるものとなっている。
次いで、本第2実施形態に係る遊技制御処理について説明する。本第2実施形態の遊技制御処理は、前記第1実施形態におけるステップS2000からステップS2350までの処理を含んだメダル払出処理を、図9に示すように、ステップS3000からステップS3370までの処理を含んだメダル払出処理に置き換えたものである。
ステップS3110では、スロットマシン1の内部に貯留されている遊技者のメダルの枚数である貯留枚数Nst、換言すると、内部で電子的に保持されているメダル枚数であるクレジット数が上限枚数50枚であるか否かが判定される。このステップS3110において、貯留枚数Nstが上限枚数50枚であると判定された場合には、ステップS3300へ進み、反対に、このステップS3110において、貯留枚数Nstが上限枚数50枚であると判定されなかった場合には、ステップS3200へ進む。
ステップS3210では、入賞した役に対応した枚数のメダルがすべて貯留し終えたか否か、換言すると、ステップS3200のメダル貯留処理によって、メダルを払い出す処理が終了したか否かが判定される。このステップS3210において、メダルを払い出す処理が終了したと判定されなかった場合には、ステップS3300へ進み、反対に、このステップS3210において、メダルを払い出す処理が終了したと判定された場合には、このステップS3210をもって、本メダル払出処理が終了する。
ステップS3310では、メダル貯留処理で払い出しきれなかった残りのメダル枚数である払出残枚数Nreを取得する処理を行う。なお、メダル貯留処理が行われなかった場合には、入賞した役に対応したメダルの払出枚数がそのまま払出残枚数Nreとなる。このようにして、払出残枚数Nreを取得し終えたら、次のステップS3320へ進む。
ステップS3330では、目標時間範囲設定手段737 の設定した目標時間範囲よりも、メダルの払出完了が遅れるか否かの判定を行う。
このステップS3330でメダルの払出完了が遅れると判定されなかった場合には、ステップS3360へジャンプする。一方、ステップS3330でメダルの払出完了が遅れると判定された場合には、次のステップS3340へ進む。
ステップS3340では、払出速度変更手段739 によって、払い出すべき枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な修正払出速度Vhiを算出する算出処理が行われる。この修正払出速度Vhiを算出する算出処理が終了したら、次のステップS3350へ進む。
ステップS3360では、遊技者に払い出すべきメダルのすべてについて、メダル払出処理が完了したか否かが判定される。このステップS3360において、遊技者に払い出すべきメダルが未だすべて払い出されておらず、メダル払出処理が完了したと判定されなかった場合には、ステップS3360へ戻り、メダル払出処理を継続する。
反対に、ステップS3360において、遊技者に払い出すべきメダルがすべて払い出され、メダル払出処理が完了したと判定された場合には、ホッパーユニット65の動作が停止され、以上により、メダル払出処理が一通り終了する。
すなわち、ホッパーユニット65がメダルの払い出しを開始する時点で、設定された目標時間範囲よりもメダル払い出しが遅くなる場合には、払出速度変更手段739 によって、払い出すべき枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な修正払出速度Vhiが算出され、算出した修正払出速度Vhiに変更してから、ホッパーユニット65の払い出しが開始されるので、目標時間範囲内にメダルの払い出しが完了しないおそれがある場合、換言すると、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から遅延側に大きくずれるおそれがある場合には、初期払出速度よりも高速の修正払出速度Vhiでホッパーユニット65がメダルの払出動作を行うになる。そして、最短時間の満了時までに払い出すべきメダルの枚数が多ければ多いほど、より高速の修正払出速度Vhiが算出され、算出された修正払出速度Vhiでメダルの払い出しが行われ、これにより、メダルの払出完了時が最短時間の満了時から大きくずれることがなくなる。
なお、本発明は、前記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
すなわち、前記第1実施形態では、ホッパーユニットの払出速度を2段階に変更できるようにしたが、これに限らず、ホッパーユニットの払出速度は、3段階以上の複数段階に変更できるようにしてもよい。
例えば、遊技時間中に当選報知演出が行われたために、遊技時間が10秒延長された場合、固定された本来の長さが4.1秒である最短時間も、10秒延長されて14.1秒となったとみなすことができるので、この場合には、終了時間は、最大14.1秒までの値に設定することができる。
18 メダル投入口
40 回転リール
61 図柄
65 ホッパーユニット
71 回転リール時間制御手段
72 入賞判定手段
74 クレジット貯留手段
90 当否抽選手段
731,731A 払出動作制御手段
732,739 払出速度変更手段
736 完了時間演算手段
737 目標時間範囲設定手段
738 払出遅延判定手段
Claims (2)
- 外周面に複数種類の図柄が記されるとともに回転駆動可能に設けられた複数の回転リールと、遊技媒体であるメダルを遊技者に投入させるために開口されたメダル投入口と、内部に貯留しているメダルを、遊技で入賞した遊技者に払い出すためのホッパーユニットとを備え、前記メダル投入口にメダルを投入してから、前記複数の回転リールを回転させた後、当該複数の回転リールを遊技者が停止させた際に、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったときに入賞となるスロットマシンであって、
前記ホッパーユニットは、単位時間当たりに払い出すことができるメダルの枚数である払出速度が、互いに異なる値に設定された低速払出速度及び高速払出速度の少なくとも二段階以上に変更可能となったものとされ、
一の遊技で回転リールを停止することが可能となった時点から、次の遊技で回転リールを停止することが可能となる時点までの時間が、予め設定された最短時間以下とならないように、最短時間が経過するまで回転リールの停止操作が行えないように回転リールの制御を行う回転リール時間制御手段と、
遊技が行われる毎に当否抽選を行い、この当否抽選で当該遊技における当否の判定、及び、その当選の役の選定を行う当否抽選手段と、
前記複数の回転リールが停止された際に、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったか否かを判定することにより、当否抽選で当選した役に入賞したか否かを判定する入賞判定手段と、
メダルの投入、ベット及び払い出しが行われる毎に、そのメダル枚数を増減した累計値であって所定の上限値が設定されているクレジット数を記憶するとともに、遊技者が所定の操作を行うと、メダルを実際に投入する代わりに、クレジット数から減算することでメダルのベットを行うクレジット貯留手段と、
前記入賞判定手段が入賞したとの判定を行うと、前記ホッパーユニットに前記低速払出速度でメダルの払出動作を開始させるとともに、入賞した役に応じた枚数のメダルの払い出しにより、前記クレジット貯留手段に記憶されているクレジット数が上限値を超過し、実際にホッパーユニットでメダルの払い出しを行う必要が生じた際に、前記上限値を超過した枚数のメダルが払い出されるように、前記ホッパーユニットの動作を制御する払出動作制御手段と、
予め前記最短時間以下の長さとされた判定基準時間が設定され、前記ホッパーユニットがメダルの払い出しを開始してから、前記判定基準時間が経過した時点で、メダルの払い出しが完了していない場合には、メダルの残数に応じて、前記低速払出速度よりも高速の払出速度を選定し、前記ホッパーユニットの払出速度を、選定した払出速度に変更させる払出速度変更手段とが設けられていることを特徴とするスロットマシン。 - 外周面に複数種類の図柄が記されるとともに回転駆動可能に設けられた複数の回転リールと、遊技媒体であるメダルを遊技者に投入させるために開口されたメダル投入口と、内部に貯留しているメダルを、遊技で入賞した遊技者に払い出すためのホッパーユニットとを備え、前記メダル投入口にメダルを投入してから、前記複数の回転リールを回転させた後、当該複数の回転リールを遊技者が停止させた際に、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったときに入賞となるスロットマシンであって、
前記ホッパーユニットは、単位時間当たりに払い出すことができるメダルの枚数である払出速度が最大払出速度を超えない範囲で変更可能となったものであり、
一の遊技で回転リールを停止することが可能となった時点から、次の遊技で回転リールを停止することが可能となる時点までの時間が、予め設定された最短時間以下とならないように、最短時間が経過するまで回転リールの停止操作が行えないように回転リールの制御を行う回転リール時間制御手段と、
遊技が行われる毎に当否抽選を行い、この当否抽選で当該遊技における当否の判定、及び、その当選の役の選定を行う当否抽選手段と、
前記複数の回転リールが停止された際に、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったか否かを判定することにより、当否抽選で当選した役に入賞したか否かを判定する入賞判定手段と、
メダルの投入、ベット及び払い出しが行われる毎に、そのメダル枚数を増減した累計値であって所定の上限値が設定されているクレジット数を記憶するとともに、遊技者が所定の操作を行うと、メダルを実際に投入する代わりに、クレジット数から減算することでメダルのベットを行うクレジット貯留手段と、
予め前記ホッパーユニットがメダルの払い出しを行う払出速度として、前記最大払出速度よりも低速の初期払出速度が設定され、前記入賞判定手段が入賞したとの判定を行うと、入賞した役に応じた枚数のメダルの払い出しにより、前記クレジット貯留手段に記憶されているクレジット数が上限値を超過し、実際にホッパーユニットでメダルの払い出しを行う必要が生じた際に、前記ホッパーユニットにメダルの払出動作を開始させるとともに、前記上限値を超過した枚数のメダルが、設定された払出速度で払い出されるように、前記ホッパーユニットの動作を制御する払出動作制御手段と、
前記入賞判定手段が入賞の判定を行うと、前記初期払出速度で作動させた前記ホッパーユニットが、払い出すべき枚数のメダルを全て払い出すのに要する完了時間を演算する完了時間演算手段と、
前記入賞判定手段が入賞の判定を行うと、メダルの払い出しの開始から終了までに要する所要時間の目標としての終了時間を前記最短時間以下の長さに設定するとともに、設定した終了時間の満了時を含むように、所定の時間長を有する目標時間範囲を前記満了時の前後に設定する目標時間範囲設定手段と、
前記ホッパーユニットがメダルの払い出しを開始する時点で、前記完了時間演算手段が演算した完了時間に基づき、前記目標時間範囲設定手段の設定した目標時間範囲よりもメダルの払出完了が遅延するか否かの判定を行う払出遅延判定手段と、
この払出遅延判定手段によってメダルの払出完了が目標時間範囲よりも遅延すると判定した場合には、払い出すべき枚数のメダルを目標時間範囲内に払い出し終えることが可能な払出速度を算出し、前記ホッパーユニットの前記初期払出速度を、算出した払出速度に変更してから、前記払出動作制御手段に、前記ホッパーユニットの払い出しを開始させる払出速度変更手段とが設けられていることを特徴とするスロットマシン。
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