JP5002373B2 - 複合シート - Google Patents

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Description

本発明は、複合シート及び複合シートの製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、2枚のシート部材をスパイラル塗工された接着剤で接合した複合シートが開示されている。この複合シートでは、接着剤のスパイラル塗工列を複数列状に配置し、各列が線径0.1〜1.5mmで最大内径3〜8mmのサークル形状を接着面の長手方向に1m2当たり50〜200個のピッチで連続的に線描し、各列の間隔を−2〜2mmで、単位面積当たりの塗工量を1〜30g/m2としている。
また、この複合シートが使用される使い捨ておむつや生理用ナプキン等の分野においては、直線状に線描したホットメルト接着剤を複数列間隔をあけて配置する方法や、特許文献2等に開示されている様なジグザグ線描による方法、更には、スプレーによってクモの巣状や水滴状に塗工する方法、スロットコーターによって一定幅を持ったフィルム状に面塗工する方法、ロールコーターによって面状に塗工する方法等が利用されている。
前記したスパイラル状や直線状、ジグザグ状、或いはクモの巣状等の線描による方法では、線描列を複数列並列する事で擬似的な面接着状態を作り出して2枚のシートを貼り合わせるようになっている。水滴状による方法も同じく擬似的な面接着状態を作り出している。一方、フィルム状の面塗工方法では、真の面接着状態を作り出している。
特許第3681350号 特開2001−95837号公報
ところで、線描による方法では、接着領域中における真の接着部はあくまでも各線描部分である。そのため、この線描による方法では、非接着部分の面積の方が大きい上に、各接着線描間の間隔が大きく、複合シートの中央部領域では特別不都合が生じる事は少ないが、複合シートの外周縁端部領域においては前記非接着部で口開きとなったり、剥離のきっかけになったりする。
これを解消しようと線描ピッチや列間隔を小さくすると、線径が0.1〜1.5mmと太い為に接着剤量が多く必要になると共に柔軟性を損なう事になる。水滴状の場合もこれと全く同じである。一方、スパイラルやジグザグ状の線描の場合は、加工スピードが遅くなる。
フィルム状の面塗工方法では、線描と違って真の接着面積が大きくなっているため、線描の場合の様な欠点は解消されるが、膜厚を薄くしようとするとカスレ等の塗りムラが生じるため、必然的に厚く塗工する傾向となる。そのため、この面塗工方法では、接着剤の使用量が多くなるために不経済であるだけでなく、接着領域が硬くなりシートの風合いが損なわれる。
そこで、本発明は、シートの風合いに優れ且つ接着剤の使用量を無駄なく使用することのできる複合シート及び複合シートの製造方法を提供する。
本発明は、少なくとも2枚のシート部材が接着層を介して貼り合わせ接合一体化されてなる複合シートにおいて、何れかのシート部材の接着面に塗工された前記接着層は、幅長さ共に2mm以上の点状若しくは面状の接着部がまだら模様を有するように形成されている。
そして、前記接着部は、厚みの厚い接着厚部と、この接着厚部よりも厚みの薄い接着薄部とを有し、その接着薄部が接着厚部の中に島状に点在する凹凸模様を形成した構成としている。
本発明では、接着部の中に接着厚部と接着薄部が混在してまだら模様を有しているという意味である。また、接着部は、点状であってもよく、面状であってもよいという意味である。
また、この複合シートでは、前記接着部の坪量を5〜50g/m2とし、前記接着薄部の最大幅を0.5mm以下とし、且つ前記接着薄部の前記接着部に占める面積の割合を10〜60%としている。
本発明の複合シートによれば、シートに柔軟性を持たせることができ、且つ接着層の厚みを確保しつつ接着剤量を過剰に使用することなくシート部材を貼り合わせることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「複合シートの構成説明」
図1は、本発明を使い捨ておむつに用いられる複合シートに適用した図である。図1では、簡略化のために弾性部材や係止用テープ等は省略してある。複合シート1は、透湿性又は非透湿性フィルムからなるバックシート2と透液性不織布からなるトップシート3の両シートに吸収体部材である吸収コア4を挟み込んで一体化させた使い捨ておむつ(吸収性部品)である。かかる複合シート1は、吸収コア4を間に挟んでバックシート2とトップシート3とが接着層(第1接着層5と第2接着層6)を介して貼り合わされ接合一体化された後におむつ形状に切断されることにより形成される。
図2は、バックシートに塗工された接着層の状態を示した図である。接着層は、複合シート1の外周縁部(外周縁領域)に塗工された第1接着層5と、外周縁部を除く部位(特に吸収コア4が配置される部位)に塗工された第2接着層6と、からなる。
第1接着層5は、2枚のシート部材であるバックシート2とトップシート3とがその外周縁部から口開きしないようにシート部材同士を接着させる。かかる第1接着層5は、外周縁部に非接着部分が存在しない様にホットメルト接着剤を連続して面塗工状態(隙間無く接着剤を塗布する)で塗工されている。
一方、第2接着層6は、複合シート1の外周縁部を除く部位(外周縁領域で囲われた中央領域)が硬くならず柔軟性に富んだ風合いを確保するためにシート部材同士及びシート部材と吸収コア4とを部分的に接着させる。かかる第2接着層6は、多数の水玉模様が点在するようにホットメルト接着剤が塗工されている。
なお、吸収コア4とトップシート3との接着も同様、第2接着層6で接着されているので、図示は省略する。
使用可能なホットメルト接着剤としては、ゴム系ホットメルト接着剤とオレフィン系ホットメルト接着剤である。ゴム系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体などの熱可塑性エラストマーにロジン、石油炭化水素などの粘着付与樹脂、フタル酸エステル、リン酸エステルなどの可塑剤、動植物性油脂、鉱物油などの軟化剤、酸化防止剤などを適量混合したもの。オレフィン系ホットメルト接着剤としては、ポリエチレン系、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−イソブチルアクリレート共重合体などの熱可塑性エラストマーにゴム系ホットメルトと同様の粘着付与樹脂、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤などを適量混合したものである。
図3は第1接着層5が塗布された塗工面の拡大図、図4は第2接着層6が塗布された塗工面の拡大図である。
第2接着層6は、図4で示す幅W及び長さLが共に2mm以上の接着部7を、まだら模様に多数点在させることにより形成されており、全体的に見ると水玉模様のように見える。この実施形態では、接着部7は、平面視円形状としている。もちろん、接着部7は、幅W及び長さLが共に2mm以上であれば、この例のように円形状でなく多角形状やその他の任意の形状でもよい。
前記接着部7は、厚みの厚い接着厚部7Aと、この接着厚部7Aよりも厚みの薄い接着薄部7Bとを有し、その接着薄部7Bが接着厚部7Aの中に島状に点在する凹凸模様を形成した構成とされている。そのため、この点状の接着部7は、その接着部の中にまだら模様を呈する。なお、接着部7には、例えばゴム系ホットメルト粘着接着剤が使用される。
前記接着部7の坪量を5〜50g/m2としたときに、前記接着薄部7Bの最大幅Hが0.5mm以下であり、且つ前記接着薄部7Bの前記接着部7に占める面積の割合が10〜60%とされている。
第1接着層5は、第2接着層6とは異なり、幅長さ共に2mm以上の点状の接着部7をまだら模様に多数点在させて形成したものではなく、例えばゴム系ホットメルト粘着接着剤を全面塗布(べた塗り)することで面状の接着部(非接着部が存在しないとされている。この第1接着層5には、やはり接着厚部7Aの中に島状に点在する接着薄部7Bが形成されている。そのため、この面状の接着部7も点状の接着部7と同様、その接着部の中にまだら模様を呈している。
前記接着薄部7Bは、前記接着厚部7Aの一部の接着剤量が少なくなって凹んだ部分である。この接着薄部7Bが接着厚部7Aに不規則に多数分布することで、接着部7の表面に微細な多数の凹凸状態が出現する。この凹凸が一つ一つの接着部7に形成されることによって、第2接着層6の見掛け厚さを減ずることなく接着剤全体量を減ずることが可能となる。この凹んだ接着薄部7Bが多数存在することにより、複合シート1が柔軟になる。接着薄部7Bが無いと、接着剤量がその凹み分だけ増え、全体接着量が多くなるため、複合シート1が硬くなり風合いが悪くなる。
柔軟性に優れたシート部材との接着状態においては、前記凹凸は極微細であり且つ冷却しても弾力性を持つゴム系ホットメルト粘着剤であるため、接着部7がプレスで容易に変形してシート部材と全面接着される。しかしながら、凹部である接着薄部7Bは接着剤量が少ない上に接着時の加圧が弱くなるため、凸部である接着厚部7Aよりも弱く、接着後シートの内部歪や折り曲げ等の外部応力が作用した場合には、接着薄部7Bだけが剥離することになり柔軟性が更に発現する。したがって、より一層風合いの良い複合シート1となる。
また、接着薄部7Bは、いわゆる海に点在する多数の島の様に接着厚部7Aの中に存在するが、接着部7全体がベタ接着のようになるため、部分的に剥離しても接着性に殆ど影響を及ぼさない。しかし、接着部7全体に占める接着薄部7Bの面積割合が5%を下回ると、凹部の面積が減って実質的なベタ接着と同じになり、接着力は十分であるが硬い風合いとなる。これに対して、接着部7全体に占める接着薄部7Bの面積割合が60%以上になると、柔らかさと材料コストの面では良好となるが、接着力不足の問題が発生すると共に高速塗工安定性が損なわれる。そこで、最も好ましい範囲は、20〜45%である。
接着薄部7Bは、後述する複合シート1の製造方法で示す接着剤塗工流れ方向に細長く多数発生するが、それぞれの幅Hは0.5mm以下であることが望ましい。接着剤の塗工厚さが約7〜70μ程度と極薄いため、接着薄部7Bの幅Hが0.5mm以上にもなると前記の様な部分的な接着剥離が生じ難くなり、実質的なベタ接着のようになる。
接着部7の接着剤坪量を5〜50g/m2の範囲にするのは、5g/m2以下であるとカスレが発生して上記海島状の塗工面が安定的に再現されず、接着強度不足が生じるからである。また、坪量が50g/m2以上になると、複合シート1が硬い風合いになると共に接着剤量が増えて不経済となるからである。
なお、本実施形態では、第1接着層5の接着薄部7Bの割合は約33%で、第2接着層6の接着薄部7Bの割合は約31%となっている。
「複合シートの製造方法の説明」
図5は、複合シートの製造工程中のホットメルト接着剤の塗工装置部分を示す図、図6は塗工装置に使用されるゴム被覆ロールを示す図、図7はゴム被覆ロールにホットメルト接着剤が転写される様子を示す図である。
本実施形態の複合シート1は、吸収性物品製造用加工機にて製造される。すなわち、複合シート1を製造するには、所定温度に加熱した表面平滑な2つの金属ロール8、9で供給するホットメルト接着剤10を、一方の金属ロール9に圧接させたゴム被覆ロール11に同方向且つ同速回転で転写させる。一方の金属ロール8は、他方の金属ロール9のロール表面にホットメルト接着剤10を一定の膜厚で載せる役目をし、余剰のホットメルト接着剤10を他方の金属ロール9から掻き取るためにこれらロールの回転方向は逆向きとされている。なお、金属ロール8について余剰のホットメルト接着剤10は、ドクターロール30にて掻き取られる。
図7には、ホットメルト接着剤10が金属ロール9からゴム被覆ロール11に転写される様子を示す。ゴム被覆ロール11は、図6に示すように、ロール12に被覆ゴム13が装着されたロールからなる。被覆ゴム13の表面には、第1接着層5を形成するための第1転写部14と、第2接着層6を形成するための第2転写部15とが形成されている。これら第1転写部14と第2転写部15は、被覆ゴム13の表面を彫刻することにより形成されている。第1転写部14は、第1接着層5と同一パターンに彫刻された凸条部とされている。第2転写部15は、第2接着層6と同一パターンに彫刻された小さな凸部とされ、その凸部の複数個を市松模様としている。なお、これら第1転写部14の凸条部の表面と第2転写部15の凸部の表面は、何れも凹凸の無い平滑面とされている。
次いで、供給したバックシート2をバックアップロール16で前記ゴム被覆ロール11に圧接して、前記ゴム被覆ロール11からホットメルト接着剤10を走行するバックシート2に転写する。これらゴム被覆ロール11とバックアップロール16は、加熱した金属ロール8、9とは異なり加熱されておらず、非加熱又は常温とされている。
なお、バックアップロール16は、ゴム被覆ロール11よりもその硬度が高いものを使用する。ゴム被覆ロール11よりもその硬度が低いバックアップロール16を使用した場合には、両ロール表面に変形が起こることにより、シート部材に皺が発生してしまう。この実施形態では、バックアップロール16には金属ロールを使用した。
このように、ゴム被覆ロール11及びバックアップロール16が冷却(非加熱又は常温と)されていることから、前記ホットメルト接着剤10は冷却されながらバックシート2に転写されることになる。バックシート2に転写された接着剤は、図2で示した如き接着剤パターンとなる。そして、このバックシート2の上に吸収コア4を積層した後、更にトップシート3を貼り合わせるようにして圧着ローラ17、18で接着一体化する。なお、図示は省略するが、トップシート3と吸収コア4とを接着するためのホットメルト接着剤を塗工する工程は別に設置されている。
「実施例」
実際に、上記した吸収性物品製造用加工機の塗工装置を使用して以下のような条件の下に複合シート1を製造した。バックシート2には、約50重量%の炭酸カルシウムをフィラーとして含む坪量20g・m2のポリエチレンシートを使用した。トップシート3には、PE(鞘成分)/PET(芯成分)の芯鞘構造繊維100%からなる坪量25g/m2のスルーエア不織布を使用した。ホットメルト接着剤には、140℃時の粘度が10,000cpsのゴム系粘着型ホットメルト接着剤を使用した。
ホットメルト接着剤塗工条件は、次の通りである。第1接着層5を形成するホットメルト接着剤を塗工坪量20g/m2とし、第2接着層6を形成するホットメルト接着剤を直径3mmの水玉模様をバックシート2の流れ方向幅方向共に10mmピッチの千鳥格子で塗工し、その水玉模様部分の塗工坪量を20g/m2とした。
ホットメルト接着剤の塗工条件は、次の通りである。2つの金属ロール8、9の回転方向を逆回転、その他の各ロール間は正回転(図5の各矢印の向きの回転方向)とする。金属ロール8、9の回転速度は20m/分とし、その他の各ロールは200m/分とした。また、金属ロール8、9とゴム被覆ロール11とバックアップロール16は、全てそのロール直径を200mmとした。バックシート2の搬送速度は、200m/分とし、金属ロール8、9を140℃に加熱し、ゴム被覆ロール11は15℃とし、バックアップロール16は20℃とした。ゴム被覆ロール11の被覆ゴム13には、硬度40°且つ厚さ10mmのシリコンゴムを使用した。また、金属ロール8、9とゴム被覆ロール11間のクリアランスと、ゴム被覆ロール11とバックアップロール16間のクリアランスは、何れも−1mmとした。つまり、各ロール間をネガティブギャップとして、一方のロールに対して他方のロールを食い込ませている。
金属ロール9とゴム被覆ロール11間、ゴム被覆ロール11とバックアップロール16間のロール回転方向はそれぞれ正回転で、ロール表面速度が実質同速とされており(パターン転写の為にはこの条件が必須)、更にはそれぞれのロール間はネガティブギャップとされることで、金属ロール9の表面からゴム被覆ロール11の表面へ溶融状態のホットメルト接着剤10が転写される際に、ニップの出口で接着剤にキャビテーションが生じて表面に図3及び図4で示した接着厚部7Aと接着薄部7Bによる凹凸状のまだら模様が生じる。
この時、ゴム被覆ロール11が15℃程度に冷却(非加熱又は常温と)されていることにより、接着剤がゴムに接触した瞬間から冷却されて粘度勾配が発生する。そして、ニップ出口での接着剤層の分裂は、粘度が最も小さい金属ロール界面で発生するため、接着剤のほとんどの量がゴム表面に転写されることになる。
ゴム被覆ロール11に転写された接着剤は、温度が下がったと言ってもまだ流動性を有する程度の温度であり、ゴム被覆ロール11からバックシート2への転写においても上記と同様の現象が生じるため、塗工接着剤層に図3及び図4で示したまだら模様を生じる。
このまだら模様の発生程度は、接着剤の粘度、塗工層、ゴム材質、ゴム硬度、ロール圧接力、ロール回転速度等に依存するため、その時々の製造しようとする複合シート1のスペックに応じて適宜最適条件を設定する必要がある。但し、変数があまりにも多くあるため、一般的な条件としては設定することは難しい。
「本発明の効果」
本発明の複合シート1によれば、第1接着層5及び第2接着層6に凹んで形成される接着剤の厚みの薄い接着薄部7Bを設けていることで、凹んだ分だけ接着剤量を少なくすることができる。
また、本発明の複合シート1によれば、接着剤量を少なくしてもその塗工厚さが減じることはなく、その凹み部分である接着薄部7Bは接着部7の「海」に点在する「島」状態になっているため接着強度を維持することができる。
また、本発明の複合シート1によれば、接着剤の量が少なくなることにより複合シートの柔軟性がより一層向上すると共に風合いが良くなる。
また、本発明の複合シート1によれば、必要部分(口開きを防止する外周縁部)を必要な面積で面接着することが可能であるため、剥離等のトラブルの防止に最適である。
また、本発明の複合シート1によれば、外周縁部に面接着方式とその外周縁部以外の部位に線描接着方式を併用することで、線描接着エリアの耐久性が増加するため、そのエリアの接着剤使用量を減ずることが可能となり、複合シートの柔軟性と経済性が更に改善される。
また、本発明の複合シート1を製造するに際しては、ロールプリント方式によるため、高速加工が可能で、彫刻柄を変えることによって様々な形状やサイズの柄を同時に塗工でき、部位に応じた最適接着状態を作り出すことが可能となる。
「その他の実施例」
例えば、ホットメルト接着剤を着色することによって、複合シート1にキャラクター等の絵柄を浮き出させることができ、接着効果と意匠効果を同時に発揮させることができる。
具体的には、図8及び図9に示すように、バックシート2の中央部分に着色したホットメルト接着剤を塗工して犬の絵柄パターンとした着色接着層19と、それ以外の部分に透明なホットメルト接着剤を塗工した透明接着層20と、をバックシート2に形成している。これら着色接着層19及び透明接着層20は、何れも前記した第2接着層6と同じく接着厚部7Aと接着薄部7Bとからなる接着部7をまだら模様に塗工したものである。
図10は、複合シートにキャラクター等の絵柄を浮き出させるための塗工装置部分を示す図である。この塗工装置では、絵柄を浮き出させるためにもう一組の金属ロール21、22とゴム被覆ロール23とバックアップロール24を追加している。その他の装置構成については、図5と同様である。絵柄を浮き上がらせるための金属ロール21、22とゴム被覆ロール23とバックアップロール24は、絵柄以外の領域に接着剤を塗工するための金属ロール8、9とゴム被覆ロール11とバックアップロール16の前方に配置する。
「更に別の実施例」
図5では、一つのゴム被覆ロール11に第1接着層5を形成するための第1転写部14と第2接着層6を形成するための第2転写部15とを形成したが、これらを別々のゴム被覆ロールに形成してもよい。具体的には、図11に示すように、一方のゴム被覆ロール25の表面に第1接着層5を形成するための第1転写部14を形成し、図12に示すように、他方のゴム被覆ロール26の表面に第2接着層6を形成するための第2転写部15を形成する。そして、これら一方のゴム被覆ロール25を、図10の塗工装置における着色用のゴム被覆ロール23の位置に配置し、他方のゴム被覆ロール26を、透明用のゴム被覆ロール11の位置に配置して使用する。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、上述の実施の形態は本発明の一例であり、これら実施の形態に制限されることはない。
上述の実施形態では、複合シート1として使い捨ておむつを例にとったのでバックシート2に透湿性又は非透湿性フィルム、トップシート3に透液性不織布を使用したが、バックシート2とトップシート3共に透液性不織布をシート部材としてもよい。この場合、前記した実施形態と同様、シートの風合いが非常に良くなることはもちろんのことである。
図1は本発明を使い捨ておむつに用いられる複合シートに適用した図である。 図2は図1の複合シートのうちバックシートに塗工された接着層を示す図である。 図3は第1接着層が塗布された塗工面の拡大図である。 図4は第2接着層が塗布された塗工面の拡大図である。 図5はホットメルト接着剤の塗工装置部分を示す図である。 図6は塗工装置に使用されるゴム被覆ロールを示す図である。 図7はゴム被覆ロールにホットメルト接着剤が転写される様子を示す図である。 図8は絵柄パターンを形成した複合シートの図である。 図9はバックシートに絵柄パターンを形成した例を示す図である。 図10は絵柄パターンを形成するための塗工装置部分を示す図である。 図11は第1接着層を形成するための第1転写部を形成したゴム被覆ロールの図である。 図12は第2接着層を形成するための第2転写部を形成したゴム被覆ロールの図である。
符号の説明
1…複合シート
2…バックシート(シート部材)
3…トップシート(シート部材)
4…吸収コア(吸収体部材)
5…第1接着層
6…第2接着層
7…接着部
7A…接着厚部
7B…接着薄部
8、9…金属ロール
10…ホットメルト接着剤
11、23、25、26…ゴム被覆ロール
16、24…バックアップロール

Claims (2)

  1. 少なくとも2枚のシート部材が接着層を介して貼り合わせ接合一体化されてなる複合シートにおいて、
    何れかの前記シート部材の接着面に塗工された前記接着層は、幅長さ共に2mm以上の点状若しくは面状の接着部がまだら模様を有するように形成されており、
    前記接着部は、厚みの厚い接着厚部と、この接着厚部よりも厚みの薄い接着薄部とを有し、その接着薄部が前記接着厚部の中に島状に点在する凹凸模様を形成した構成とされ、前記接着厚部と前記接着薄部によって前記まだら模様を呈するように構成されており、
    前記接着部の坪量が5〜50g/m2であり、また、前記接着薄部の最大幅が0.5mm以下であり、且つ前記接着薄部の前記接着部に占める面積の割合が10〜60%である
    ことを特徴とする複合シート。
  2. 前記複合シートは、透液性不織布と不透液性かつ透湿性又は非透湿性フィルムからなる両シート部材に吸収体部材を挟み込んで一体化させた吸収性物品であり、
    前記複合シートの外周縁領域が、前記透液性不織布と前記不透液性かつ透湿性又は非透湿性フィルムに塗工された前記面状の接着によって接着され、
    前記外周縁領域で囲われた中央領域が、前記透液性不織布と前記不透液性かつ透湿性又は非透湿性フィルムに塗工された点状の接着によって部分的に接着された
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合シート。
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