JP5002353B2 - 化学的機械的研磨装置 - Google Patents

化学的機械的研磨装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5002353B2
JP5002353B2 JP2007177274A JP2007177274A JP5002353B2 JP 5002353 B2 JP5002353 B2 JP 5002353B2 JP 2007177274 A JP2007177274 A JP 2007177274A JP 2007177274 A JP2007177274 A JP 2007177274A JP 5002353 B2 JP5002353 B2 JP 5002353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemical mechanical
mechanical polishing
conditioning disk
cover portion
polishing pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007177274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009012130A (ja
Inventor
正明 内橋
祐三 藤村
和徳 九田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2007177274A priority Critical patent/JP5002353B2/ja
Publication of JP2009012130A publication Critical patent/JP2009012130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5002353B2 publication Critical patent/JP5002353B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Description

本発明は、シリコンウェハ等の半導体ウェハの表面を平坦化するために使用される化学的機械的研磨装置に関し、より詳細には、化学的機械的研磨装置の研磨パッドを再生させるためのパッドコンディショナーの改良技術に関する。
シリコンウェハ等の表面を平坦化する方法として、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing)が近年よく用いられている。図13に、従来用いられている化学的機械的研磨装置(以下、「CMP装置」と称す)の構成を模式的に示す。
図13において、従来のCMP装置50は、上面に研磨パッド1を有する円盤状の回転テーブル2と、研磨パッド1上に研磨剤であるスラリー3を供給する研磨剤供給部4と、半導体ウェハ5を保持して被研磨面を研磨パッド1に押圧するウェハ保持部6と、パッドコンディショナー7を備えて構成される。
回転テーブル2は、テーブル面と直交する回転テーブル回転軸8に支持され、回転テーブル回転軸8の中心を貫通する第1軸心X1回りに回転可能に構成されている。
研磨剤供給部4からは、研磨パッド1上にスラリー3が供給され、スラリー3は半導体ウェハ5の被研磨面と研磨パッド1との接触面に取り込まれる。半導体ウェハ5の被研磨面は、研磨パッド1に接触し、スラリー3によって研磨される。
ウェハ保持部6は、半導体ウェハ5を吸着保持するウェハ保持面9を備え、ウェハ保持面9と直交するウェハ保持回転軸10に支持され、ウェハ保持回転軸10の中心を貫通する第2軸心X2回りに回転可能に構成されている。
パッドコンディショナー7は、表面にダイヤモンド等からなる砥粒を固着してなる研磨面11を備えた円盤状のコンディショニングディスク12が、研磨面11と直交するコンディショニングディスク回転軸13に支持され、コンディショニングディスク回転軸13の中心を貫通する第3軸心X3回りに回転可能に構成されている。コンディショニングディスク12は、第1軸心X1回りに回転している回転テーブル2の上面に形成された研磨パッド1の表面に、第3軸心X3回りに回転している研磨面11を押圧して、研磨パッド1の表面を研削することで、半導体ウェハ5の被研磨面との間の相互作用により平坦化した研磨パッド1の表面状態を毛羽立った肌理の粗い状態に再生して、半導体ウェハ5の被研磨面に対する研磨能力が一定状態に維持されるようコンディショニング処理を行う。
図14に、従来のパッドコンディショナー7で用いられているコンディショニングディスク12の一例を模式的に示す。図14に示すコンディショニングディスク12は、台金13の外周側をリング状に平らに盛り上げてリング部を形成し、このリング部の平らな下面に砥粒を規則配列して固着させて研磨面11を形成している。しかし、図14に示すコンディショニングディスク12を弾性のある研磨パッド1のコンディショニングに使用すると、図12に示すように、外周のリング部に固着した砥粒に大きな負荷が断続的に掛かるため、研磨面11の砥粒は摩滅してしまう。また、最悪の場合には砥粒が破砕することがある。研磨面11の砥粒が摩滅してしまうと、研磨パッド1表面に対する研磨能力が低下してコンディショニングディスク12の寿命が短くなる。また、砥粒が破砕すると、破砕した砥粒が研磨パッド1表面に残存して、半導体ウェハ5の被研磨面に損傷を与える可能性が高くなり、コンディショニングディスク12を継続使用が不能になるという問題がある。
これらの問題点に対する対策を施したパッドコンディショナーとして、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されたものがある。
特開2005−262341号公報 特開2002−144227号公報
上記特許文献1に開示されているパッドコンディショナーで使用されているコンディショニングディスクは、コンディショニングディスクの研磨面を形成する面に平坦部と傾斜部を設けることにより、外周部に形成された傾斜部において砥粒への集中負荷をなくすことができ、コンディショニングディスクの寿命を向上することが可能となる。しかし、研磨面の形状を変えるだけでは、砥粒の消耗の主要因である研磨剤との物理的、化学的な接液による消耗は避けられない。
また、上記特許文献2では、コンディショニングディスクを取り付けるヘッドに、コンディショニングディスクと研磨パッドとの間に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と洗浄液回収手段を同時に設けることにより、研磨パッド上の塵埃やコンディショニングディスクの研磨面から脱落、破砕した砥粒等の研磨パッド上における残留量を低減し、研磨作業において、半導体ウェハの表面に生ずる損傷を抑制可能なパッドコンディショナーが開示されている。しかし、洗浄液回収手段となっている洗浄液回収管を吸引ポンプで回収する際に研磨パッド上の塵埃やコンディショニングディスクの研磨面から脱落、破砕した砥粒が逆に回収管を詰まらせる等の悪影響、トラブル発生が懸念される。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、研磨剤との物理的、化学的な接液による砥粒の消耗を防止し、コンディショニングディスクの寿命の向上が可能な化学的機械的研磨装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上面に研磨パッドを有し第1軸心回りに回転可能な回転テーブルと、前記研磨パッド上に研磨剤を供給する研磨剤供給部と、半導体ウェハを保持して前記半導体ウェハの被研磨面を前記研磨パッドに押圧する前記第1軸心と平行な第2軸心回りに回転可能なウェハ保持部と、表面に砥粒を固着してなる研磨面を前記第1軸心と平行な第3軸心回りに回転させながら前記研磨パッドの表面に押圧して、前記研磨パッドの表面を研削してコンディショニング処理を施す円盤状のコンディショニングディスクと、を備えてなる化学的機械的研磨装置であって、
下面側が開口し、上面側に前記第3軸心が貫通する蓋部材を有する有底筒状体で構成される前記コンディショニングディスクを前記有底筒状体の内側に収容するカバー部と、前記カバー部と前記コンディショニングディスクを前記研磨パッドの表面に向けて押圧する押圧装置を更に備え、前記カバー部の前記有底筒状体の筒状壁部の下端面が、前記第3軸心と直交する同一平面に形成され、前記押圧装置が、前記カバー部の前記筒状壁部の下端面全面が前記研磨パッドの表面に向けて押圧可能に構成されていることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、カバー部の筒状壁部の下端面全面が研磨パッドの表面に向けて押圧されることで、研磨パッド表面の研磨剤がカバー部の内側に浸入するのを抑制でき、これにより、コンディショニングディスクの研磨面が研磨剤と物理的、化学的に接液することによる砥粒の消耗を防止できる。また、研磨パッド表面がカバー部の筒状壁部の下端面全面によって押圧されるため、その内側で支持されているコンディショニングディスクの下面を研磨パッド表面に対して平行に維持できるため、研磨面の外周端へ研磨パッド表面が集中的に接触して過負荷状態となるのを回避でき、コンディショニングディスクの研磨面の外周端に固着された砥粒の消耗や破損が防止できる。以上の結果、コンディショニングディスクの寿命の向上が図れる。更には、研磨パッド表面のコンディショニング状態が安定し、半導体ウェハの被研磨面に対する研磨レートの安定性及び均一性が改善される。
上記の改善効果について、図12及び図11を参照して具体的に説明する。図12は、カバー部を備えない従来の化学的機械的研磨装置のコンディショニングディスク12と研磨パッド1の表面の相対的な位置関係を示しており、研磨パッド1の表面は弾性変形するので、コンディショニングディスク12の押圧により表面が変形して押下されるため、コンディショニングディスク12の研磨面11の外周端では、研磨パッド1の表面と側方からも接触するため接触面積が増大し、大きな接触抵抗を受けて負荷状態が大きくなる。図11は、カバー部14を備えた本発明に係る化学的機械的研磨装置のカバー部14とコンディショニングディスク12と研磨パッド1の表面の相対的な位置関係を示している。図11に示すように、カバー部14の筒状壁部17の下端面18の全面が研磨パッド1の表面を均等に押圧し、また、コンディショニング処理中は研磨パッド1が回転しているので、筒状壁部17の内側の研磨パッド1の表面全体が均等に平面状に押下されている。従って、コンディショニングディスク12の研磨面11の外周端では、研磨パッド1の表面が浮き上がるのが抑制されるため、研磨面11の外周端との接触面積が増大するのが抑制され、結果として、研磨面11の外周端での砥粒の消耗や破損が抑制される。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1の特徴に加えて、更に、前記カバー部が、前記有底筒状体の内側に洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給路を備え、前記カバー部の前記筒状壁部の下端面に、前記筒状壁部の内側から外側に向けて貫通する1または複数の溝が形成されていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、有底筒状体の内側に少量浸入する研磨剤を洗浄用流体によって有底筒状体の外側へ排出できるため、コンディショニングディスクの研磨面が研磨剤と物理的、化学的に接液するのが更に抑制され、砥粒の消耗をより効果的に防止できる。また、筒状壁部の下端面に設けられた溝から排出される洗浄用流体によって、有底筒状体の内側への研磨剤の浸入が効果的に抑制される。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第2の特徴に加えて、更に、前記溝の貫通方向が、前記コンディショニングディスクの半径方向に対して前記コンディショニングディスクの回転方向に向って傾斜していることを第3の特徴とする。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第2または第3の特徴に加えて、更に、前記溝の幅が、前記筒状壁部の内側で広く、外側に向けて狭くなっていることを第4の特徴とする。
上記第3または第4の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が高くなり、有底筒状体の内側に少量浸入する研磨剤がコンディショニングディスクの研磨面と接触するのをより効果的に抑制できる。特に、上記第4の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、ポンプ効果によって、更に、溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が高くなる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第2乃至第4の何れか特徴に加えて、更に、前記洗浄用流体供給路が、前記洗浄用流体を前記コンディショニングディスクの下面側に供給可能に設けられていることを第5の特徴とする。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第2乃至第5の何れかの特徴に加えて、更に、前記洗浄用流体供給路が、前記洗浄用流体を前記筒状壁部の内側壁と前記コンディショニングディスクの外周端の間の空間に供給可能に設けられていることを第6の特徴とする。
上記第5または第6の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、研磨パッドに付着した半導体ウェハの研磨屑や研磨パッド自体の研削屑を洗浄用流体によって有底筒状体の外側に洗い出すことができ、有底筒状体の外側に洗い出された、研磨パッド自体の回転による遠心力によって、研磨パッドの半径方向の外側に向けて排出される。
特に、上記第5の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、洗浄用流体がコンディショニングディスクの下面側に供給されるので、コンディショニング処理中の研磨パッドに付着している研磨屑等を効率的に洗浄できる。また、上記第6の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、洗浄用流体が筒状壁部の内側壁とコンディショニングディスクの外周端の間の空間に供給されるので、コンディショニング処理前後の研磨パッドに付着している研磨屑等を効率的に洗浄できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1乃至第6の何れかの特徴に加えて、更に、前記押圧装置が、前記コンディショニング処理時において、前記コンディショニングディスクを前記研磨パッドの表面に向けて押圧する圧力以上の圧力で、前記カバー部を前記研磨パッドの表面に向けて押圧することを第7の特徴とする。
上記第7の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、カバー部の筒状壁部の下端面からの押圧により研磨パッド表面が弾性変形して表面位置が低下する量が、コンディショニングディスクからの押圧により研磨パッド表面が弾性変形して表面位置が低下する量より大きいため、コンディショニングディスクの研磨面に接触する研磨パッド表面の平面性がより良好に維持され、研磨面の外周端に掛かる負荷をカバー部による押圧がない場合に比べて大幅に軽減できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1乃至第7の何れかの特徴に加えて、更に、前記カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記コンディショニングディスクと一体或いは独立に、前記第3軸心回りに回転可能に構成されていることを第8の特徴とする。
上記第8の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、カバー部の回転で生じる遠心力によって筒状壁部の下端面に形成された溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が更に高くなり、有底筒状体の内側に少量浸入する研磨剤がコンディショニングディスクの研磨面と接触するのをより効果的に抑制できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1乃至第7の何れかの特徴に加えて、更に、前記カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記第3軸心回りに回転しないことを第9の特徴とする。
上記第9の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、カバー部を回転駆動する機構が不要となる。特に、筒状壁部の下端面に溝を形成する場合に、溝の位置が固定されるため、適正な位置、例えば、筒状壁部に洗浄用流体とともに排出された研磨剤や研磨屑等を研磨パッドの回転による遠心力で、研磨パッドの半径方向の外側に向けて排出し易い位置に配置できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1乃至第9の何れかの特徴に加えて、更に、前記カバー部が、前記研磨剤による腐食に対して耐性を有する素材で構成されていることを第10の特徴とする。
上記第10の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、酸性或いはアルカリ性の研磨剤によるカバー部、特に、研磨剤と接触する筒状壁部の下端面の腐食を防止でき、カバー部の高寿命化が図れるとともに、筒状壁部の下端面全面を研磨パッド表面に対して安定的に押圧でき、コンディショニングディスクの研磨パッド表面に対する姿勢を適正に維持でき、研磨面の一部への集中的な負荷状態となるのを回避できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第1乃至第10の何れかの特徴に加えて、更に、下面側が開口し、上面側に前記第3軸心が貫通する蓋部材を有する有底筒状体で構成される前記カバー部と前記コンディショニングディスクを前記有底筒状体の内側に収容する第2カバー部を備え、前記第2カバー部の前記有底筒状体の筒状壁部の下端面が、前記第3軸心と直交する同一平面に形成され、前記第2カバー部の前記筒状壁部の下端面全面が前記研磨パッドの表面に向けて押圧可能に構成されていることを第11の特徴とする。
上記第11の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、コンディショニングディスクを囲むカバー部が2重になるため、より効果的に、コンディショニングディスクの寿命の向上が図れる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第11の特徴に加えて、更に、前記第2カバー部の前記筒状壁部の下端面に、前記筒状壁部の内側から外側に向けて貫通する1または複数の第2の溝が形成されていることを第12の特徴とする。
上記第12の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、第2カバー部の有底筒状体の内側に少量浸入した研磨剤を、カバー部から排出される洗浄用流体或いは研磨ヘッドの回転で生じる遠心力によって、第2カバー部の有底筒状体の外側へ第2の溝を通過して排出できるため、カバー部の内側への研磨剤の浸入を抑制でき、コンディショニングディスクの研磨面が研磨剤と物理的、化学的に接液するのが更に抑制され、砥粒の消耗をより効果的に防止できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第12の特徴に加えて、更に、前記第2の溝の貫通方向が、前記コンディショニングディスクの半径方向に対して前記コンディショニングディスクの回転方向に向って傾斜していることを第13の特徴とする。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第12または第13の特徴に加えて、更に、前記第2の溝の幅が、前記筒状壁部の内側で広く、外側に向けて狭くなっていることを第14の特徴とする。
上記第13または第14の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、第2の溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が高くなり、第2カバー部の有底筒状体の内側に少量浸入する研磨剤がコンディショニングディスクの研磨面と接触するのをより効果的に抑制できる。特に、上記第4の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、ポンプ効果によって、更に、第2の溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が高くなる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第11乃至第14の何れかの特徴に加えて、更に、前記第2カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記カバー部とは一体或いは独立に、前記第3軸心回りに回転することを第15の特徴とする。
上記第15の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、第2カバー部の回転で生じる遠心力によって筒状壁部の下端面に形成された第2の溝内の研磨剤及び洗浄用流体が筒状壁部の外側に向けて排出する排出効率が更に高くなり、第2カバー部の有底筒状体の内側に少量浸入する研磨剤がカバー部を通過してコンディショニングディスクの研磨面と接触するのをより効果的に抑制できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第11乃至第14の何れかの特徴に加えて、更に、前記第2カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記第3軸心回りに回転しないことを第16の特徴とする。
上記第16の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、第2カバー部を回転駆動する機構が不要となる。特に、第2カバー部の筒状壁部の下端面に第2の溝を形成する場合に、第2の溝の位置が固定されるため、適正な位置、例えば、筒状壁部に洗浄用流体とともに排出された研磨剤や研磨屑等を研磨パッドの回転による遠心力で、研磨パッドの半径方向の外側に向けて排出し易い位置に配置できる。
本発明に係る化学的機械的研磨装置は、上記第11乃至第16の何れかの特徴に加えて、更に、前記第2カバー部が、前記研磨剤による腐食に対して耐性を有する素材で構成されていることを第17の特徴とする。
上記第17の特徴の化学的機械的研磨装置によれば、酸性或いはアルカリ性の研磨剤による第2カバー部、特に、研磨剤と接触する筒状壁部の下端面の腐食を防止でき、第2カバー部の高寿命化が図れる。
以下、本発明に係る化学的機械的研磨装置(以下、適宜「本発明装置」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明で参照する図面には、図13に示す従来の化学的機械的研磨装置と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明する。
〈第1実施形態〉
図1に、第1実施形態における本発明装置40の概略構成を模式的に示す。図1に示すように、上面に研磨パッド1を有する円盤状の回転テーブル2と、研磨パッド1上に研磨剤であるスラリー3を供給する研磨剤供給部4と、半導体ウェハ5を保持して被研磨面を研磨パッド1に押圧するウェハ保持部6と、パッドコンディショナー7を備えて構成される。
回転テーブル2は、テーブル面と直交する回転テーブル回転軸8に支持され、回転テーブル回転軸8の中心を貫通する第1軸心X1回りに回転可能に構成されている。
研磨剤供給部4からは、研磨パッド1上にスラリー3が供給され、スラリー3は半導体ウェハ5の被研磨面と研磨パッド1との接触面に取り込まれる。半導体ウェハ5の被研磨面は、研磨パッド1に接触し、スラリー3によって研磨される。
ウェハ保持部6は、半導体ウェハ5を吸着保持するウェハ保持面9を備え、ウェハ保持面9と直交するウェハ保持回転軸10に支持され、ウェハ保持回転軸10の中心を貫通する第2軸心X2回りに回転可能に構成されている。
回転テーブル2、研磨剤供給部4、及び、ウェハ保持部6の構成は、図13に示す従来のCMP装置50と同じである。
図2に、パッドコンディショナー7の構造を模式的に示す。図2に示すように、パッドコンディショナー7は、表面にダイヤモンド等からなる砥粒を固着してなる研磨面11を備えた円盤状のコンディショニングディスク12が、研磨面11と直交するコンディショニングディスク回転軸13に支持され、コンディショニングディスク回転軸13の中心を貫通する第3軸心X3回りに回転可能に構成されている。コンディショニングディスク12は、第1軸心X1回りに回転している回転テーブル2の上面に形成された研磨パッド1の表面に、第3軸心X3回りに回転している研磨面11を押圧して、研磨パッド1の表面を研削することで、半導体ウェハ5の被研磨面との間の相互作用により平坦化した研磨パッド1の表面状態を毛羽立った肌理の粗い状態に再生して、半導体ウェハ5の被研磨面に対する研磨能力が一定状態に維持されるようコンディショニング処理を行う。尚、本実施形態では、回転テーブル2の表面に対して研磨パッド1が平板状に設けられているので、第2及び第3軸心X2,X3は夫々、回転テーブル2の第1軸心X1と平行になるように設定されている。
本実施形態では、パッドコンディショナー7は、コンディショニングディスク12をその半径方向の外側及び上側から覆うカバー部14と、カバー部14とコンディショニングディスク12を研磨パッド1の表面に向けて押圧する押圧装置15を、更に備えて構成される。カバー部14は、下面側が開口し、上面側にコンディショニングディスク回転軸13が貫通する蓋部材16を、側方に筒状壁部17を有する有底筒状体で構成される。ここで、筒状壁部17の下端面18の全面が、押圧装置15によって研磨パッド1の表面に向けて均等に押圧可能に構成されている。また、カバー部14は、コンディショニングディスク回転軸13と同軸状に設けられたカバー部回転軸19によって支持されるとともに、コンディショニングディスク12とは独立して回転駆動可能に構成されている。具体的には、コンディショニングディスク回転軸13とカバー部回転軸19が、搖動アーム20によって支持されている。搖動アーム20は、パッドコンディショナー7の駆動機構(図示せず)によって支持されるとともに、搖動駆動される。また、コンディショニングディスク回転軸13とカバー部回転軸19は、夫々、回転駆動用のベルト21,22によって夫々、相互に独立して個別にパッドコンディショナー7の駆動機構側から第3軸心X3回りに回転駆動される。
更に、コンディショニングディスク12とコンディショニングディスク回転軸13は、上下に伸縮可能な蛇腹状の壁面を有する中空の第1連結部材23によって連結され、コンディショニングディスク回転軸13の回転が、コンディショニングディスク12に伝達可能に構成されている。また、コンディショニングディスク回転軸13には、第1連結部材23の中空部に空気を供給する第1空気供給路24が設けられ、コンディショニングディスク回転軸13と第1連結部材23の中空部とコンディショニングディスク12には、コンディショニングディスク12の下面側に純水、薬液、ガス等の洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給路25が設けられている。
更に、カバー部14の蓋部材16とカバー部回転軸19は、上下に伸縮可能な蛇腹状の内外2重の壁面を有する中空円環状の第2連結部材26によって連結され、カバー部回転軸19の回転が、カバー部14全体に伝達可能に構成されている。また、カバー部回転軸19には、第2連結部材26の中空部に空気を供給する第2空気供給路27が設けられている。
本実施形態では、一例として、コンディショニングディスク12を回転数90〜110rpmで回転駆動する場合には、カバー部14は、それと同等或いは低い回転数で回転駆動されるように制御される。
第1空気供給路24、洗浄用流体供給路25、及び、第2空気供給路27は、夫々搖動アーム20に沿って図示しないパッドコンディショナー7の駆動機構側に向けて延伸し、駆動機構側から夫々、空気や洗浄用流体が供給可能に構成されている。
押圧装置15は、実質的には、第1及び第2空気供給路24,27と2つの第1連結部材23,26によって構成され、第1空気供給路24と第2空気供給路27を介して第1連結部材23及び第2連結部材26の各中空部に空気を供給することで、その空気供給圧によって、コンディショニングディスク12の研磨面11とカバー部14の筒状壁部17の下端面18を研磨パッド1の表面に向けて夫々独立して押圧することができる。研磨面11と下端面18の各押圧力は、第1及び第2空気供給路24,27に供給する空気供給圧によって調整される。具体的には、研磨面11の押圧力は、通常5〜12psi(約34.49〜82.75kPa)に調整されるので、筒状壁部17の下端面18の押圧力は、研磨面11の当該押圧力より高く設定する。これにより、筒状壁部17の下端面18全面が、研磨パッド1の表面を均等に押圧するため、コンディショニングディスク12の研磨面11は、その全面で一様に研磨パッド1の表面に対して平行に当接することができ、研磨面11の外周端に集中的に負荷が掛かるのを回避でき、研磨面11の砥粒の磨耗或いは破損を抑制できる。
カバー部14の蓋部材16及び筒状壁部17は、第3軸心X3方向から見た形状が円形で、筒状壁部17の内径は、その内側にコンディショニングディスク12を収容する必要からコンディショニングディスク12の直径に対して一定のクリアランス(例えば、10mm以上)を持った寸法とする。尚、コンディショニングディスク12の直径は、200mmウェハ用のCMP装置の場合には、約100mmであり、300mmウェハ用のCMP装置の場合には、約108mm、約250mm、約270mm等とメーカによって仕様に差がある。
また、カバー部14は、酸性或いはアルカリ性の研磨剤による腐食に対して耐性を有するPPS(ポリフェニレンサルファイト)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のような樹脂或いはその他の耐腐食性素材を用いて形成される。
本実施形態では、図3に示すように、筒状壁部17の下端面18に、筒状壁部17の内側から外側に向けて貫通する1または複数の溝28が形成されている。図3の例では、4つの溝28が形成されている。コンディショニングディスク12の下面側に供給され、コンディショニングディスク12の下面から外側に排出される洗浄用流体が、研磨パッド1に付着した半導体ウェハ5の研磨屑や研磨パッド1自体の研削屑等とともに、各溝28を介してカバー部14の外側に排出される。カバー部14の外側に排出された洗浄用流体等は、研磨パッド1自体の回転による遠心力によって、研磨パッド1の半径方向の外側に向けて排出される。
本実施形態では、更に、各溝28の貫通方向(図3中、破線で表示)は、コンディショニングディスク12の半径方向(図3中の矢印A)に対してコンディショニングディスク12の回転方向(図3中の矢印B)に向って傾斜しており、洗浄用流体の排出効率が向上する。更に、各溝28の幅は、筒状壁部17の内側で広く、外側に向けて狭くなっており、斯かる溝28の形状によって、洗浄用流体に対するポンプ効果が発生し、洗浄用流体の排出効率が更に向上する。以上の結果、カバー部14の内側に少量浸入する研磨剤を洗浄用流体によってカバー部14の外側へ排出できるため、コンディショニングディスク12の研磨面11が研磨剤と物理的、化学的に接液するのが抑制され、砥粒の消耗をより効果的に防止できる。また、筒状壁部の下端面に設けられた溝から排出される洗浄用流体によって、有底筒状体の内側への研磨剤の浸入が効果的に抑制される。
〈第2実施形態〉
次に、本発明装置の第2実施形態について説明する。図4に、第2実施形態における本発明装置41の概略構成を模式的に示す。図4に示すように、第2実施形態における本発明装置41は、第1実施形態における本発明装置40と同様に、上面に研磨パッド1を有する円盤状の回転テーブル2と、研磨パッド1上に研磨剤であるスラリー3を供給する研磨剤供給部4と、半導体ウェハ5を保持して被研磨面を研磨パッド1に押圧するウェハ保持部6と、パッドコンディショナー7を備えて構成される。第1実施形態との相違点は、パッドコンディショナー7が、カバー部14をその半径方向の外側及び上側から覆う第2カバー部30を備えて構成される点である。従って、カバー部14とコンディショニングディスク12、及び、これらに関連する機構部分は、第1実施形態と同様に設けられており、重複する説明は省略する。
図5に、第2実施形態におけるパッドコンディショナー7の構造を模式的に示す。図5に示すように、第2カバー部30は、下面側が開口し、上面側にコンディショニングディスク回転軸13とカバー部回転軸19が貫通する蓋部材31を、側方に筒状壁部32を有する有底筒状体で構成される。第2カバー部30は、搖動アーム20によって第3連結部材34を介して支持されている。第3連結部材34は、上下に伸縮可能な蛇腹状の壁面を有し、上下に弾性変形可能な弾性構造を有しており、第2カバー部30の自重と第3連結部材34の弾性力によって、第2カバー部30の筒状壁部32の下端面33の全面が、研磨パッド1の表面に向けて均等に押圧可能に構成されている。尚、本実施形態では、第2カバー部30は、搖動アーム20によって第3連結部材34を介して支持されているため、カバー部14と異なり、第3軸心X3回りに回転せずに固定されている。
第2カバー部30の蓋部材31及び筒状壁部32は、第3軸心X3方向から見た形状が円形で、筒状壁部32の内径は、その内側にカバー部14を収容する必要からカバー部14に対して一定のクリアランス(例えば、10mm以上)を持った寸法とする。
また、第2カバー部30は、カバー部14と同様に、酸性或いはアルカリ性の研磨剤による腐食に対して耐性を有するPPS(ポリフェニレンサルファイト)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のような樹脂或いはその他の耐腐食性素材を用いて形成される。
本実施形態では、図6に示すように、第2カバー部30の筒状壁部32の下端面33に、筒状壁部32の内側から外側に向けて貫通する1または複数の溝35(第2の溝に相当)が形成されている。図6の例では、1つの溝35が形成されている。コンディショニングディスク12の下面側に供給され、コンディショニングディスク12の下面から外側に排出される洗浄用流体が、研磨パッド1に付着した半導体ウェハ5の研磨屑や研磨パッド1自体の研削屑等とともに、カバー部14の各溝28を介してカバー部14の外側に排出され、更に、第2カバー部30の溝35を介して第2カバー部30の外側に排出される。第2カバー部30の外側に排出された洗浄用流体等は、研磨パッド1自体の回転による遠心力によって、研磨パッド1の半径方向の外側に向けて排出される。従って、第2カバー部30の溝35は、筒状壁部32の下端面33の研磨パッド1の半径方向の外側に向って開口するように形成されている。掛かる構成によって、第2カバー部30の外側に排出された洗浄用流体に含まれる半導体ウェハ5の研磨屑や研磨パッド1自体の研削屑等が、研磨パッド1の第1軸心X1を挟んで反対側に位置するウェハ保持部6に吸着保持されている半導体ウェハ5の被研磨面に到達するのを防止できる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明装置40、41におけるカバー部14、或いは、カバー部14と第2カバー部30を設けることの効果を説明するための2つの実験データを、第3実施形態として紹介する。尚、以下の2つの実験は、本発明装置40、41を直接用いた実験ではないことを断っておく。
第1の実験例では、研磨剤(スラリー3)を使用した場合と純水を使用した場合について、コンディショニングディスク12のダイヤモンド砥粒の磨耗状態を、キーエンス製のレーザー顕微鏡にて定点観測を行った。図7に、ダイヤモンド砥粒の磨耗状態を定点観測した写真(研磨剤使用の加工前と8時間加工後、及び、純水使用の加工前と25時間加工後の4点)を示す。図7に示すように、研磨剤を使用した場合、純水を使用した場合に比べてダイヤモンド砥粒の磨耗量は明らかに多く、コンディショニングディスク12を囲むカバー部14を設け、砥粒の磨耗の主要因である研磨剤との物理的、化学的な接液を抑制すれば、コンディショニングディスク12の寿命を大幅に向上できることは明らかである。
コンディショニングディスク12の研磨面の消耗の目安として、一般的に研磨パッドのパッドカットレート(コンディショニングディスクが単位加工時間当たりに削除できるパッドの削れ量)で判断する場合があり、図8に、研磨剤(スラリー3)と純水を各別に使用し、コンディショニングディスク12の研磨面の消耗度合いを比較した第2の実験例の結果を示す。
図8に示す第2の実験例の研磨条件として、研磨パッド1(ニッタ・ハース製IC1000/suba)を貼り付けた回転テーブル2を120rpm、及び、コンディショニングディスク12を100rpmで回転させながら、圧力5psiで研磨パッド1の表面を押圧し、スラリー3(キャボット製SS25−E)の流量を100cc/分に設定し、比較例として純水を使用した。図8に、スラリーを使用した場合と純水使用した場合の夫々におけるコンディショニング時間に対する研磨パッド1のパッドカットレートの経時変化を示す。図8に示すように、明らかにスラリー3(研磨剤)を使用した場合、研磨パッドのパッドカットレートの低下は著しく早く、消耗の主要因である研磨剤との物理的、化学的な接液を抑制すれば、コンディショニングディスク12の寿命を大幅に向上できることは明らかである。
次に、本発明装置の別実施形態について説明する。
〈1〉上記第1実施形態では、コンディショニングディスク回転軸13と第1連結部材23の中空部とコンディショニングディスク12には、コンディショニングディスク12の下面側に純水、薬液、ガス等の洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給路25を設け、更に、カバー部14の筒状壁部17の下端面18に、筒状壁部17の内側から外側に向けて貫通する1または複数の溝28を形成し、コンディショニングディスク12の下面側に供給され、コンディショニングディスク12の下面から外側に排出される洗浄用流体を、研磨パッド1に付着した半導体ウェハ5の研磨屑や研磨パッド1自体の研削屑等とともに、各溝28を介してカバー部14の外側に排出する構成としたが、洗浄用流体供給路25及び溝28を必ずしも設けなくても構わず、コンディショニング処理時に、カバー部14の筒状壁部17の下端面18の全面が研磨パッド1の表面を均等に押圧できる押圧装置15を備えることだけでも、コンディショニングディスク12の研磨面の消耗を低減する基本的な効果は発揮される。また、上記第2実施形態においても同様の理由により、洗浄用流体供給路25、カバー部14の溝28及び第2カバー部30の溝35は必ずしも設けなくても構わない。
〈2〉上記第1及び第2実施形態では、コンディショニングディスク回転軸13と第1連結部材23の中空部とコンディショニングディスク12に洗浄用流体供給路25を設け、コンディショニングディスク12の下面側に純水、薬液、ガス等の洗浄用流体を供給可能な構成としたが、例えば、図9に示すように、洗浄用流体供給路25をカバー部回転軸19に設け、カバー部14の筒状壁部17の内側壁とコンディショニングディスク12の外周端の間の空間29に供給可能な構成とするのも好ましい。
〈3〉上記第1及び第2実施形態では、コンディショニングディスク回転軸13とカバー部回転軸19を個別に設けて独立して回転駆動可能に構成したが、カバー部14とコンディショニングディスク12を同じ回転数で駆動する場合は、例えば、図10に示すように、2つの回転軸13、19を一体化して1つの回転駆動用のベルト21で駆動するようにしても構わない。
〈4〉上記第1実施形態では、カバー部14は第3軸心X3回りに回転可能な構成としたが、上記第2実施形態の第2カバー部30と同様に、第3軸心X3回りに回転しない構成としても構わない。この場合、カバー部14の溝28は、上記第2実施形態における第2カバー部30の溝35と同様の要領で設ければ良い。
また、上記第2実施形態において、第2カバー部30を第3軸心X3回りに回転しない構成としたが、上記第1実施形態のカバー部14と同様の要領で第3軸心X3回りに回転可能な構成とするのも好ましい。この場合、第2カバー部30の溝35は、上記第1実施形態におけるカバー部14の溝28と同様の要領で設ければ良い。
〈5〉上記第1及び第2実施形態では、カバー部14及び第2カバー部30の有底筒状体として、筒状壁部17,32の壁面が研磨パッドの表面に対して直交し、蓋部材16,31が平板状のものを想定したが、筒状壁部17,32と蓋部材16,31の少なくとも何れか一方が曲面で構成された立体形状であっても構わない。例えば、筒状壁部17,32と蓋部材16,31の両方が球面で構成されたドーム状の有底筒状体であっても構わない。
〈6〉上記第1及び第2実施形態において、カバー部14及び第2カバー部30に設けられた溝28,35の形状及び個数は、上記各実施形態で例示した形状及び個数に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
〈7〉上記第1及び第2実施形態において、押圧装置15を第1及び第2空気供給路24,27と2つの第1連結部材23,26によって構成し、第1空気供給路24と第2空気供給路27を介して第1連結部材23及び第2連結部材26の各中空部に空気を供給することで、その空気供給圧によって、コンディショニングディスク12の研磨面11とカバー部14の筒状壁部17の下端面18を研磨パッド1の表面に向けて夫々独立して押圧することができる構成としたが、押圧装置15の構成は、空気供給圧によって押圧する構成に限定されるものではない。
本発明は、シリコンウェハ等の半導体ウェハの表面を平坦化するために使用される化学的機械的研磨装置に利用可能であり、特に、化学的機械的研磨装置の研磨パッドを再生させるためのパッドコンディショナーに有用である。
本発明に係る化学的機械的研磨装置の第1実施形態における基本的な構成を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の第1実施形態におけるパッドコンディショナーの構造を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の第1実施形態におけるカバー部の筒状壁部の下端面に形成された複数の溝の配置及び形状を模式的に示す概略の底面図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の第2実施形態における基本的な構成を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の第2実施形態におけるパッドコンディショナーの構造を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の第2実施形態における第2カバー部の筒状壁部の下端面に形成された溝の配置及び形状を模式的に示す概略の底面図 研磨剤を使用した場合と純水を使用した場合についてコンディショニングディスクのダイヤモンド砥粒の磨耗状態を定点観測した写真 スラリーを使用した場合と純水使用した場合の夫々におけるコンディショニング時間に対する研磨パッドのパッドカットレートの経時変化を示す図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の別実施形態におけるパッドコンディショナーの構造を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置の他の別実施形態におけるパッドコンディショナーの構造を模式的に示す概略の断面構成図 本発明に係る化学的機械的研磨装置のカバー部とコンディショニングディスクと研磨パッド表面の相対的な位置関係を模式的に示す断面図 従来の化学的機械的研磨装置のコンディショニングディスクと研磨パッド表面の相対的な位置関係を模式的に示す断面図 従来の化学的機械的研磨装置の基本的な構成を模式的に示す概略の断面構成図 従来の化学的機械的研磨装置で使用されるコンディショニングディスクの一例を模式的に示す概略の断面構成図
符号の説明
1: 研磨パッド
2: 回転テーブル
3: 研磨剤(スラリー)
4: 研磨剤供給部
5: 半導体ウェハ
6: ウェハ保持部
7: パッドコンディショナー
8: 回転テーブル回転軸
9: ウェハ保持面
10: ウェハ保持回転軸
11: 研磨面(砥粒の集合)
12: コンディショニングディスク
13: コンディショニングディスク回転軸
14: カバー部
15: 押圧装置
16: カバー部を構成する蓋部材
17: カバー部を構成する筒状壁部
18: カバー部を構成する筒状壁部の下端面
19: カバー部回転軸
20: 搖動アーム
21: コンディショニングディスク回転軸の回転駆動用ベルト
22: カバー部回転軸の回転駆動用ベルト
23: 第1連結部材
24: 第1空気供給路
25: 洗浄用流体供給路
26: 第2連結部材
27: 第2空気供給路
28: 溝
29: カバー部の内側でコンディショニングディスクより外側の空間
30: 第2カバー部
31: 第2カバー部を構成する蓋部材
32: 第2カバー部を構成する筒状壁部
33: 第2カバー部を構成する筒状壁部の下端面
34: 第3連結部材
35: 第2の溝
40: 本発明に係る化学的機械的研磨装置(第1実施形態)
41: 本発明に係る化学的機械的研磨装置(第2実施形態)
50: 従来の化学的機械的研磨装置
X1: 第1軸心
X2: 第2軸心
X3: 第3軸心

Claims (15)

  1. 上面に研磨パッドを有し第1軸心回りに回転可能な回転テーブルと、
    前記研磨パッド上に研磨剤を供給する研磨剤供給部と、
    半導体ウェハを保持して前記半導体ウェハの被研磨面を前記研磨パッドに押圧する前記第1軸心と平行な第2軸心回りに回転可能なウェハ保持部と、
    表面に砥粒を固着してなる研磨面を前記第1軸心と平行な第3軸心回りに回転させながら前記研磨パッドの表面に押圧して、前記研磨パッドの表面を研削してコンディショニング処理を施す円盤状のコンディショニングディスクと、を備えてなる化学的機械的研磨装置であって、
    下面側が開口し、上面側に前記第3軸心が貫通する蓋部材を有する有底筒状体で構成される前記コンディショニングディスクを前記有底筒状体の内側に収容するカバー部と、
    前記カバー部と前記コンディショニングディスクを前記研磨パッドの表面に向けて押圧する押圧装置を、更に備え、
    前記カバー部の前記有底筒状体の筒状壁部の下端面が、前記第3軸心と直交する同一平面に形成され、
    前記押圧装置が、前記カバー部の前記筒状壁部の同一平面に形成された下端面全面が前記研磨パッドの表面に当接して前記研磨パッドの表面を押下可能に構成され、
    下面側が開口し、上面側に前記第3軸心が貫通する蓋部材を有する有底筒状体で構成される前記カバー部と前記コンディショニングディスクを前記有底筒状体の内側に収容する第2カバー部を備え、
    前記第2カバー部の前記有底筒状体の筒状壁部の下端面が、前記第3軸心と直交する同一平面に形成され、
    前記第2カバー部の前記筒状壁部の下端面全面が前記研磨パッドの表面に向けて押圧可能に構成され、
    前記第2カバー部の前記筒状壁部の下端面に、前記筒状壁部の内側から外側に向けて貫通する1または複数の第2の溝が形成されていることを特徴とする化学的機械的研磨装置。
  2. 前記カバー部が、前記有底筒状体の内側に洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給路を備え、
    前記カバー部の前記筒状壁部の下端面に、前記筒状壁部の内側から外側に向けて貫通する1または複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化学的機械的研磨装置。
  3. 前記溝の貫通方向が、前記コンディショニングディスクの半径方向に対して前記コンディショニングディスクの回転方向に向って傾斜していることを特徴とする請求項に記載の化学的機械的研磨装置。
  4. 前記溝の幅が、前記筒状壁部の内側で広く、外側に向けて狭くなっていることを特徴とする請求項またはに記載の化学的機械的研磨装置。
  5. 前記洗浄用流体供給路が、前記洗浄用流体を前記コンディショニングディスクの下面側に供給可能に設けられていることを特徴とする請求項の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  6. 前記洗浄用流体供給路が、前記洗浄用流体を前記筒状壁部の内側壁と前記コンディショニングディスクの外周端の間の空間に供給可能に設けられていることを特徴とする請求項の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  7. 前記押圧装置が、前記コンディショニング処理時において、前記コンディショニングディスクを前記研磨パッドの表面に向けて押圧する圧力以上の圧力で、前記カバー部を前記研磨パッドの表面に向けて押圧することを特徴とする請求項の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  8. 前記第2の溝の貫通方向が、前記コンディショニングディスクの半径方向に対して前記コンディショニングディスクの回転方向に向って傾斜していることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  9. 前記第2の溝の幅が、前記筒状壁部の内側で広く、外側に向けて狭くなっていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  10. 前記第2カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記カバー部とは一体或いは独立に、前記第3軸心回りに回転することを特徴とする請求項の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  11. 前記第2カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記第3軸心回りに回転しないことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  12. 前記第2カバー部が、前記研磨剤による腐食に対して耐性を有する素材で構成されていることを特徴とする請求項11の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  13. 前記カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記コンディショニングディスクと一体或いは独立に、前記第3軸心回りに回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  14. 前記カバー部が、前記コンディショニング処理時において、前記第3軸心回りに回転しないことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
  15. 前記カバー部が、前記研磨剤による腐食に対して耐性を有する素材で構成されていることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の化学的機械的研磨装置。
JP2007177274A 2007-07-05 2007-07-05 化学的機械的研磨装置 Expired - Fee Related JP5002353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007177274A JP5002353B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 化学的機械的研磨装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007177274A JP5002353B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 化学的機械的研磨装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009012130A JP2009012130A (ja) 2009-01-22
JP5002353B2 true JP5002353B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=40353665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007177274A Expired - Fee Related JP5002353B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-05 化学的機械的研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5002353B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009202291A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Nec Electronics Corp パッドコンディショナー及びcmp装置
JP2011071215A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Toshiba Corp 研磨方法および半導体装置の製造方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07237120A (ja) * 1994-02-22 1995-09-12 Nec Corp ウェーハ研磨装置
JPH09246218A (ja) * 1996-03-07 1997-09-19 Hitachi Ltd 研磨方法および装置
JP3111892B2 (ja) * 1996-03-19 2000-11-27 ヤマハ株式会社 研磨装置
JP3106418B2 (ja) * 1996-07-30 2000-11-06 株式会社東京精密 研磨装置
JP2001277095A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Mitsubishi Materials Corp パッドコンディショニング装置及びパッドコンディショニング方法
JP2003179017A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Tokyo Seimitsu Co Ltd 研磨装置及び研磨装置における研磨パッドのドレッシング方法
JP2003181756A (ja) * 2001-12-19 2003-07-02 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハ加工装置用コンディショナー装置
AU2003218477A1 (en) * 2002-04-02 2003-10-20 Rodel Holdings, Inc. Composite conditioning tool
AU2003219400A1 (en) * 2002-05-07 2003-11-11 Koninklijke Philips Electronics N.V. Cleaning head
JP4216025B2 (ja) * 2002-09-09 2009-01-28 株式会社リード 研磨布用ドレッサー及びそれを用いた研磨布のドレッシング方法
JP3801551B2 (ja) * 2002-10-11 2006-07-26 株式会社ノリタケスーパーアブレーシブ Cmpパッドコンディショナー
US20050260936A1 (en) * 2004-05-21 2005-11-24 Rodriguez Jose O Dynamic atomizer on conditioner assemblies using high velocity water
JP2006075922A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Toshiba Ceramics Co Ltd 研磨布用ドレッシング工具
US20070087672A1 (en) * 2005-10-19 2007-04-19 Tbw Industries, Inc. Apertured conditioning brush for chemical mechanical planarization systems

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009012130A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005262341A (ja) Cmpパッドコンディショナー
KR100315722B1 (ko) 기판표면을평탄화하기위한연마기
US7367872B2 (en) Conditioner disk for use in chemical mechanical polishing
KR100574323B1 (ko) 반도체장치의 제조방법 및 가공장치
JP2005271151A (ja) 研磨装置及び研磨方法
US20060079160A1 (en) Polishing pad conditioner with shaped abrasive patterns and channels
US5957754A (en) Cavitational polishing pad conditioner
TWI812450B (zh) 一種用於對矽片進行拋光的拋光墊和拋光設備
JP4441552B2 (ja) ダイヤモンドコンディショナ
JP5002353B2 (ja) 化学的機械的研磨装置
US6719619B2 (en) Quick coupler for mounting a rotational disk
KR20070117304A (ko) 연마 패드 컨디셔너 세정 장치
JP2005153141A (ja) 研磨装置
JP2004119495A (ja) 研磨ヘッド、化学機械的研磨装置及び半導体装置の製造方法
US6439981B1 (en) Arrangement and method for polishing a surface of a semiconductor wafer
US6582288B2 (en) Diaphragm for chemical mechanical polisher
CN114378714A (zh) 一种研磨盘及抛光设备
JP2008073848A (ja) 研磨装置
US6368186B1 (en) Apparatus for mounting a rotational disk
US20050079811A1 (en) Defect reduction using pad conditioner cleaning
JP3847500B2 (ja) 半導体ウェハ平坦化加工方法および平坦化加工装置
JP2010264567A (ja) パッドコンディショナ
KR101088031B1 (ko) 화학 기계적 연마 장치
JP4194563B2 (ja) Cmpパッドコンディショナー
US20210402563A1 (en) Conditioner disk for use on soft or 3d printed pads during cmp

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees