JP5000498B2 - 未硬化ゴムに硬化ポリウレタンを直接結合するための接着システム - Google Patents
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Description
本発明はまた、非空気タイヤとも呼ばれるタイヤ空気圧なしで相当な荷重を支持することができるように設計されて車輪に取り付けられたタイヤに関する。
公知のように、ポリウレタンは、優れた引張強度、引き裂き強度、耐磨耗性及び耐薬品性、並びに非常に特別に低ヒステレシスであることを含む非常に多くの利点を示している。
しかし、ポリウレタンの1つの主な欠点は、上述の非空気タイヤの構造に更に必要とされているこの製品をジエンエラストマー部分に適正に結合することの難しさにある。
硬化(すなわち、重合)ポリウレタンを硬化(加硫)ジエンゴムに結合することができる特定の液体ポリウレタン接着剤は、実際に利用可能であるが、これは、結合するためにこれらを一緒に処理する前に、一方でポリウレタンを単独で重合し、他方でゴムを硬化する必要がある(例えば、US4,942,093を参照)。
−第一に、剛性コア上に両方とも未硬化ジエンエラストマーから作られる上述のトレッド13及び相互接続構造体3を別々に準備する必要があり;
−硬化ポリウレタンと接触する前に、これらのジエンエラストマー部分のための中間の別の硬化工程を次に実行する必要があり、
−次に、上述の接着剤の不要な流れを制御しながら、制御された厚みで2つの硬化面の間に液体ポリウレタン接着剤を均一に付加することが可能であるべきであり、
−結合される表面のブラッシング又はスクラッチングに続いて酸攻撃のような表面の機械的及び化学的準備なしでは、硬化ポリウレタンを硬化ジエンエラストマーに適正に結合することが不可能であり、
−最後に、高温で、典型的には90℃〜100℃程度の温度で達成された接着のレベルは、非空気又は空気に関わらず、高速を持続して走行する可能性が高い道路車両のためのタイヤに特定の要件に関して不適切であることが公知である。
この特定の接着システムにより、アーチ2によって構成された放射状構造体は、上述のタイヤの上部部分(トレッド13及び相互接続構造体3)が未硬化状態で上に付加される剛性コアの機能を実行することができる。
硬化後に、このソリューションは、周囲温度だけでなく、当業者にとって同じく予想外で驚くべきことであるが、高温の使用温度でもポリウレタンとジエンゴムの間に優れた接着をもたらすものである。
本発明はまた、硬化ポリウレタンを未硬化ジエンエラストマー組成物に結合するために使用可能な接着システムに関し、接着プライマーのビニルエステル又はポリエステル樹脂に結合することができるジエンエラストマーのための接着プライマーのような組成物及び2次接着層を組み合わせて含む。
本発明はまた、硬化ポリウレタンを未硬化ジエンエラストマー組成物に結合するための、共に本発明によるそのような接着組成物(又は接着プライマー)又はそのような接着システムの使用に関する。
上述の接着組成物を接着プライマーとして予備重合ポリウレタン上に付加する工程;
接着プライマーとそのプライマーでそのように覆われたポリウレタンとを重合する工程;
次に、上述の2次接着層をこのように予備接着したポリウレタン上に付加する工程;
未硬化ジエンエラストマー組成物をこのように接着したポリウレタンと接触させる工程;及び
アセンブリを硬化させる工程。
本発明は、特に、非空気タイヤ、空気タイヤ、タイヤのための内部安全支持体、車輪、ゴムバネ、エラストマー連接ジョイント、他のサスペンション及び防振要素、又は代替的にこのような接地システムを意図した半仕上げゴム及びポリウレタン製品のような自動車のためのあらゆる接地システムの製造又は補強のためのこのような複合材料の使用に関する。
本発明はまた、接地システムと、本発明による複合材料を含む時の上述の半仕上げゴム及びポリウレタン製品とに関する。
本発明及びその利点は、実施形態の以下の説明及び実施例を、本発明による非空気タイヤの部分斜視図をその内部要素を明らかにする切り欠き図と共に示すこれらの実施例に関する概略図と共に照らし合わせると容易に理解されるであろう。
特に硬化ポリウレタンを未硬化(未加硫)ジエンエラストマー組成物に接着するために、本発明は、両方共以下に詳細に説明される特定のプライマー接着剤及び2次接着層を利用した新しい接着システムを提案する。
本発明による方法、及び複合材料部分、特に、非空気可撓性タイヤの構成に用いる複合材料部分の製造に対するこのような方法の用途を次に説明する。
本発明の説明では、明示的に別段の説明をした場合を除き、全て説明する百分率(%)は質量百分率である。
本発明による接着組成物は、基本的にポリイソシアネート化合物及びビニルエステル又は不飽和ポリエステル樹脂に基づき、この樹脂は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に対して反応する官能基を含む。この接着組成物の基本的な特徴は、接着組成物がポリウレタンの表面と反応することができるためには、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の総数が、この樹脂のこの官能基の総数に対して超えている(化学量論的に)ことである。
あらゆる種類のポリイソシアネート化合物を用いることができるが、化合物は、好ましくは、ジイソシアネート、トリイソシアネート、及びこのような化合物の混合物から成る群の中から選択される。
より好ましくは、例えば、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI)、トルエン・ジイソシアネート(TDI)、ナフタレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、及び同等の製品のようなジイソシアネートが用いられる。
このポリイソシアネート化合物は、より好ましくは、ジフェニルメタン・ジイソシアネート(MDI)、トルエン・ジイソシアネート(TDI)、及びこれらの化合物の混合物から成る群の中から選択される。周囲温度で液体であり、好ましい反応性のTDIは、特に好ましい。
ポリエステル(「ポリエステル樹脂」は、公知の方法で不飽和ポリエステル樹脂を意味するものとする)又はビニルエステル型樹脂は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に対して反応する官能基を含む基本的な特徴を有する。
言及することができるこのような反応性官能基の好ましい例は、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、チオール基(−SH)、(1級又は2級)アミン基−NH、−NH2及び−NHR、アミド基−CONH2及び−CONHR、チオアミド基−CSNH2及び−CSNHR、スルホン酸基−SO2OH、及びこのような官能基の混合物から成る群の中から選択された官能基であり、ここで、置換基Rは、あらゆる一価の炭化水素基(例えば、1〜18までの炭素原子を有する)を示している。より好ましくは、これらの反応性官能基は水酸基である。
より好ましくは、用いられるエポキシビニルエステル樹脂は、少なくとも部分的にノボラックベース及び/又はビスフェノールベース(すなわち、ノボラック(フェノール樹脂としても公知である)及び/又はビスフェノール型構造上に移植される)、すなわち、ノボラックベース、ビスフェノールベース、又はノボラック及びビスフェノールベース樹脂である。
ノボラック及びビフェニル型エポキシビニルエステル樹脂は、例えば、DSM(実質的に40%スチレンで希釈された)から得られたビニルエステル樹脂「ATLAC 590」のような特に優れた結果を示しており、このようなビニルエステル樹脂は、Dow、Reichhold、「Cray Valley」、UCBのような製造業者から入手可能である。
すなわち、本発明の性能の特定の条件に対して後者の粘性を調節するために、ポリエステル又はビニルエステル樹脂の可能な溶媒含有量を調節することができ、又は代替的に光開始剤を用いることができる。5〜15%(樹脂及び樹脂関連溶媒の全体の質量%)の好ましい含有量の樹脂に対して溶媒を用いることが好ましい。
言い換えると、乾燥時樹脂に対するポリイソシアネート化合物の質量比は、好ましくは、0.5(M/174)(2/N)〜2.0(M/174)(2/N)、より好ましくは、1.0(M/174)(2/N)〜1.8(M/174)(2/N)であり、Mは、モル質量であり、Nは、ポリイソシアネート化合物のモル当たりの−NCO基(又は均等物)の数である。これは、単に、例えば、TDIのモル質量の2倍のモル質量を有した別のポリイソシアネートの場合には、次にこの比率が、好ましくは、1.0〜4.0、より好ましくは、2.0〜3.6になると考えられることを意味する。
より一般的にかつ好ましくは、これは、特に上述の好ましい質量比の場合であることを証明しており、プライマー処方は、かなり過剰の、すなわち、ポリエステル又はビニルエステル樹脂の官能基(特に水酸基−OH)の少なくとも2倍の−NCOイソシアネート基を含む。
接着プライマーは、均質組成物が得られるまで他の可能な添加剤と共に上述のポリイソシアネート化合物と樹脂を混合することによって調製される。数秒〜数分の期間で一般的に十分である。接着プライマーのポット寿命は、例えば、20℃の外気で保たれると数分〜数10分、又は低温及び低周囲湿度で数時間のように好ましくはかなり短い。
未硬化ジエンエラストマー組成物は、一方ではジエンエラストマーに、及び他方では接着プライマーのビニルエステル又はポリエステル樹脂に、例えば化学反応よって又は架橋剤を用いて定義により結合することができるジエンエラストマーのためのあらゆる2次接着層(又は以後「2次層」)を用いて、接着プライマーで被覆されて次に硬化されたポリウレタン(「予備接着」ポリウレタンとして公知である)に接着することができる。
この付加的な化合物は、好ましくは、ポリエステル又はビニルエステル樹脂から成る。このような好ましい事例では、プライマーと異なり、グルーのポリエステル又はビニルエステル樹脂は、イソシアネート基に対して反応する官能基の存在を必要としないが、この樹脂は、それ自体、有利にかつ好ましくは、エポキシビニルエステル樹脂、特に、好ましくは接着プライマーで用いられるノボラックベース及び/又はビスフェノールベースエポキシビニルエステル樹脂である。
p−VSBRエラストマーは、公知の方法で以下の一般式のSBRジエンエラストマー(スチレン/ブタジエンゴム)に結合されたポリビニルピリジンから成る:
当業者には、特定の意図する用途に応じて以下の説明及び実施形態の実施例に鑑みて、2次層の処方を調節する方法が既知であろう。
ジエンエラストマー、特にp−VSBRの存在の結果硫黄架橋可能であるこのジエングルーは、未硬化ジエンエラストマー組成物への予備接着ポリウレタンの直接結合を保証することができる。
より好ましくは、10%〜30%、更により好ましくは、10%〜20%の溶媒含有量が、本発明の上述の方法を実施する上でグルーの最適用途を保証するのに用いられることになる。
ラテックスから水を抽出する工程は、当業者に公知のあらゆる手段、特に、例えば、酸性媒質(例えば、:HCl)内のアセトン−水混合物の凝固、次に中和(水で又は弱塩基の作用による)、続いて濾液回収及び乾燥工程(溶媒の蒸発)のような、塩、塩基、又は酸のような凝固剤の作用によって実施することができる。
エラストマーを樹脂内へ取り込む工程中に、ジエングルー、特にジエングルーの架橋システムに対して全ての添加剤が加えられることが好ましい。これらの添加剤自体は、好ましくは添加剤自体溶液中に、又は適切な有機液体、好ましくは妥当な場合共沸蒸留工程に用いるのと同じものの中に懸濁液として存在している(それは、例えば、不溶性であるカーボンブラック及びZnOの場合である)。
上述のジエン接着剤では、樹脂:ジエンエラストマー、特に樹脂:p−VSBRの質量比は、好ましくは、1〜8から選択される。より好ましくは、それは、例えば、2.0〜6.0のような1.5〜7.0である。3〜5までの範囲内の値(例えば、4に近いか又は等しい)は、多数の事例で最適であることを証明している。
硬化(重合)ポリウレタンを未硬化ジエンエラストマー組成物に接着するための本発明による方法は、以下の工程を含む:
上述の接着プライマーを固体ポリウレタン上に付加する工程;
接着プライマーと、その接着プライマーでこのように覆われたポリウレタンとを重合する工程;
次に、上述の2次接着層をこのように予備接着したポリウレタン上に付加する工程;
未硬化ジエンエラストマー組成物をこのように接着したポリウレタンと接触させる工程;及び
好ましくは加圧下でアセンブリを硬化させる工程。
ポリウレタンは、固体又は予備重合状態でそれ自体利用することができ、又は代替的に、成形可能又は射出成形可能な種類及び例えばポリオール又はポリアミノ化合物のような硬化化合物(硬化剤)の液体ウレタンプレポリマーから当業者に公知の方法で上記方法の第1工程の実施直前に準備することができる。この予備重合工程の時間は、通常、好ましくは80℃〜120℃(例えば、実質的に110℃)の温度で数分〜数時間まで(例えば、30分〜3時間まで)であり、付加される特定の条件に応じて異なるものになり、重合触媒(例えば、3級アミン又はC18脂肪酸)の使用は、このような工程の時間を数分間だけ低減することができることは理解されるものとする。
ウレタンプレポリマー硬化剤は公知である。言及することができるポリオールの例は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのようなジオール、又は例えばグリセロールのようなトリオールであり、言及することができるアミノ化合物は、例えば、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(略称を「MOCA」という)、2,2’−ジクロロ−3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(略称を「MCDEA」という)のようなジフェニルメタン化合物、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−トルエンジアミンのようなトルエンジアミン、トリメチレングリコール・ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレングリコール・ジ−p−アミノベンゾエートのようなベンゾエートである。
勿論、着色剤、充填剤、分散剤、抗酸化剤、又は他の安定剤のような他の添加剤を硬化剤と同時に加えることができる。
この接着プライマー付加工程は、有利な態様においては、ポリウレタンの表面を活性化する先行準備工程により、特に機械的作用(例えば、ブラッシング)又は更に化学的作用により、特にそれが化学的性質のものである時に常にこの活性化が本発明の接着システムの有効性を混乱させない限り先行することができる。このような表面処理は、接着プライマーの機械的なキーイングを促進することができ、特にポリウレタンの表面上でポリイソシアネート化合物の過度に急速な蒸発を防ぐ。
従って、予備接着ポリウレタン上に付加されかつ硬化されたプライマーは、長期にわたって非常に安定であり貯蔵することができ、2次接着層の使用前に、好ましくは粉塵のような汚染から保護することができる。
次に、この最終工程は、ゴムの完全加硫と共に2次層及び接着プライマーの架橋を可能にするように、好ましくは加圧下でアセンブリを硬化させる工程を含む。
本発明は、上述の方法によって得ることができるあらゆる種類の複合材料に適用され、この複合材料は、接着性インタフェースにより第2のジエンゴム組成物部分と一体となった少なくとも第1のポリウレタン部分を含み、この接着性インタフェースは、以下のものに基づいている:
−一方では、ポリイソシアネート化合物と、このポリイソシアネート化合物、接着プライマーに由来するポリイソシアネート及び樹脂のイソシアネート基に対して反応する官能基を含むポリエステル又はビニルエステル樹脂、及び
−他方では、接着プライマーのビニルエステル又はポリエステル樹脂に結合することができるジエンエラストマーのための2次接着層。
この2次接着層は、好ましくは、ジエンエラストマーと、接着プライマーのビニルエステル又はポリエステル樹脂に結合することができる付加的な化合物とに基づく接着剤である。より好ましくは、前駆体ジエンエラストマーは、ポリビニルピリジン/スチレン/ブタジエン(略称を「p−VSBR」という)である。
本発明によるこの複合材料では、硬化後の接着性インタフェースの厚みは、好ましくは、0.02mm〜0.50mm、より好ましくは、0.02mm〜0.10mmである。
イソプレンエラストマーは、好ましくは、シス−1,4型の天然ゴム又は合成ポリイソプレンである。これらの合成ポリイソプレンのうち、90%よりも多い、更により好ましくは、98%よりも多いシス−1,4結合の含有量(モル%)を有するこれらのポリイソプレンが、好ましくは用いられる。他の好ましい実施形態によれば、ジエンエラストマーは、例えば、BR型の混合又は別のエラストマーなしで用いる例えばSBRエラストマーのような別のジエンエラストマーから完全に又は一部は構成することができる。
本発明はまた、空気又は非空気タイヤに関わらず、少なくとも1つのジエンエラストマー構造部分を少なくとも1つのポリウレタン構造部分と協働させるか又はそれに関連付ける自動車のためのあらゆるタイヤに関する。
本発明は、特に空気(すなわち、従来の)タイヤに適用され、タイヤの構造体の少なくとも一部、タイヤのビード部分、側壁、又はクラウンは、別のジエンエラストマー要素と接触した状態で特に伸張時の高弾性率のポリウレタン要素を含む。
−基本的に横方向に延び、その第1の部分がトレッド13の少なくとも1つの部分の反対側に配置され、その別の部分がトレッドを超えて配置され、周方向に並置されて円周の周り全体に分配されている複数の支持要素2、
−支持要素2の間の周方向相互接続をもたらすジエンエラストマー相互接続構造体3、及び
−相互接続構造体3と各支持要素の第1の部分の間に少なくとも一部が各々配置された複数の弾力性ポリウレタン連接ジョイント4、かつ
−このジエンエラストマー相互接続構造体3は、上述のポリイソシアネート化合物、ポリエステル又はビニルエステル樹脂、及びp−VSBRエラストマーに基づく接着性インタフェースにより、弾力性ポリウレタン連接ジョイント4に接続されている。
これらの支持要素及び相互接続構造体の構成に関するより詳細については、上述の特許出願WO00/37269を有用に参照することができる。
本発明の空気タイヤ1では、弾力性連接ジョイント4の全て又は一部、好ましくは、弾力性連接ジョイント4の各々は、ポリウレタンであり、相互接続構造体3のポリウレタンとジエンゴムの間の接続は、本発明による接着システムによってもたらされる。
II−1.接着システムの調製
接着プライマーは、均質組成物が得られるまで(時間:数分)混合によって調製され、ノボラックベース及び/又はビスフェノールベースエポキシビニルエステル樹脂(ATLAC 590)の約50gとTDIの約70gは、樹脂のための溶媒として残留スチレンの質量で約10%(樹脂及びスチレンの総質量%)を含む。
乾燥時樹脂に対するTDIの質量比は、従って、1.55の程度である。−NCO:−OH官能基の比率は、ここでは3よりも大きく(ここで用いる特定のエポキシビニルエステル樹脂の重合の推定度に応じて、実際には5に近い)、言い換えると接着プライマーは、水酸基よりも実質的に5倍多いイソシアネート基を含む。
例えば、凝固によって水が抽出されるp−VSBRエラストマーラテックスから開始した2次接着層又はジエングルーは、次に、スチレン内の溶液中のビニルエステル樹脂が約4に等しい質量比(樹脂:エラストマー)のそのエラストマー内へ取り込まれる。
成分の残りの部分(カーボンブラック、加硫剤、その他)は、添付の表1(phrの量は、p−VSBRエラストマーの100部当たりの質量部である)に示す詳細な処方に従って直接外部混合器(オープンミル)に周囲温度で加えられ、混合は、均質な黒色グルーが得られるまで行われる。従って、有利に調製されたジエングルーは、1%よりも少ない水を含む(最終のすぐに使用可能である組成物の質量%)。
本発明によるゴム/ポリウレタン複合材料は、上述の工程に従って本発明の方法を実施することにより、より詳細には、以下に説明する手順を用いて調製される。
用いる開始ウレタンプレポリマーは、ポリエステル終端TDIプレポリマーから成るクロンプトンからの製品「Adiprene(登録商標)LF930A」である。後者は、その硬化剤(MCDEA)の存在下で所定の形状(意図する複合材料の形状によって決まる)の型内で成形され、この所定の形状(この場合は、切り取られると25mmの幅、少なくとも150mmの長さ及び実質的に2mmの厚みを有するポリウレタンの単一ストリップ)でそれを固めるために、110℃の温度で45分予備重合を受ける。
ポリウレタン及びそれを覆う接着プライマーは、次に、6barの加圧下のオートクレーブ内で110℃で24時間硬化することによって重合される。
次に、2次接着層は、このように硬化及び予備接着されたポリウレタン上に約0.5mmの層厚みでスパチュラによって付加される。
アセンブリは、最後に、例えば、20barの加圧下及び165℃で55分間加圧硬化され、ゴムの加硫又は硬化と共にプライマー上及びゴム上に2次接着層の重合を完成させることができる。
得られる複合材料は、次に、それぞれの2つのポリウレタン及びジエンゴム部分の引き裂きを含む国際標準ISO8510−1:990(F)に説明されているような公知の剥離試験を受け、その試験は、周囲温度(23℃)及び高温(90℃)で実施される。
23℃〜90℃−100℃の引き裂き力の喪失は、ここでは約35%に過ぎないのに対して、ポリウレタン及び未硬化ゴムを結合するための従来の市販の接着剤に対してそれ自体既に改善されている液体ポリウレタン接着剤の使用を説明している上述の文献US4,942,093では、それは、例えば80%よりも大きい。
接着プライマーなしで行われた同じ作業は、低温又は高温に関わらず、ポリウレタン及びゴムが互いに結合しないことを明らかにしている。
異なる2次接着層(接着プライマー上に溶射されたRFLグルー;接着プライマー上にブラッシングされたヘンケルからの「Chemosil 411」接着剤)で実施された実施形態の他の実施例は、同じ優れた結果をもたらした。
本発明による接着組成物は、硬化ポリウレタンを未硬化ゴム上に結合するための接着プライマーとして特に好適であるが、これらの製品がこのような接着組成物と反応しやすい機能性を含む限り、その潜在的な工業用途の範囲は広く、ポリウレタン以外の製品、特にポリマー又はエラストマーにまで及ぶと考えられる。
3 相互接続構造体
4 弾力性連接ジョイント
13 トレッド
Claims (14)
- 重合ポリウレタンを未硬化ジエンエラストマー組成物に結合するための、該重合ポリウレタンに付加される接着プライマーであって、
前記接着プライマーが、ポリイソシアネート化合物と、該ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に対して反応する官能基を含むビニルエステル樹脂とを含み、これらのイソシアネート基の総数が、該ビニルエステル樹脂の該官能基の総数に対して超えている、
ことを特徴とする接着プライマー。 - 前記ポリイソシアネート化合物が、ジイソシアネートである、請求項1に記載の接着プライマー。
- 前記ジイソシアネート化合物が、TDIである、請求項2に記載の接着プライマー。
- 前記ビニルエステル樹脂の前記官能基が、水酸基、カルボキシル基、チオール基、−NH2、−NHR、−CONH2 、−CONHR、−CSNH2 、−CSNHR、−SO2OH、及びこのような官能基の混合物(Rは、あらゆる一価の炭化水素基である)の中から選択される、請求項1に記載の接着プライマー。
- 前記ビニルエステル樹脂の前記官能基が、水酸基である、請求項4に記載の接着プライマー。
- 前記ビニルエステル樹脂が、エポキシビニルエステル樹脂である、請求項1に記載の接着プライマー。
- 前記樹脂のための溶媒としてのスチレンを更に含む、請求項1に記載の接着プライマー。
- 前記スチレンの含有量が、5%〜15%(前記樹脂及びスチレンの合計質量に対する質量%)である、請求項7に記載の接着プライマー。
- 前記樹脂の前記官能基の総数に対するイソシアネート基の総数が、3よりも大きい、請求項1に記載の接着プライマー。
- 乾燥時の樹脂に対するポリイソシアネートの前記質量比が、1.0(M/174)(2/N)〜1.8(M/174)(2/N)であり、ここでMは前記ポリイソシアネートのモル質量であり、Nは前記ポリイソシアネートのモル当たりの−NCO基の数である、請求項1に記載の接着プライマー。
- 重合ポリウレタンと、未硬化ジエンエラストマー組成物と、該重合ポリウレタンと該未硬化ジエンエラストマー組成物の間の接着性インタフェースとを含む複合材料であって、
前記接着性インタフェースが、請求項1に記載の接着プライマーと、前記接着プライマー中のビニルエステル樹脂に結合することができる、ジエンエラストマーを含む2次接着層とを含み、前記接着プライマーが前記重合ポリウレタンに付与されるものである、
ことを特徴とする複合材料。 - 前記2次接着層の前記ジエンエラストマーが、ポリビニルピリジン/スチレン/ブタジエン・エラストマー(「p−VSBR」と略称される)である、請求項11に記載の複合材料。
- 前記接着性インタフェースが、少なくとも1つのポリイソシアネート化合物、エポキシビニルエステル樹脂、及びp−VSBRエラストマーを含む、請求項11に記載の複合材料。
- 請求項11に記載の複合材料を含む、空気又は非空気タイヤ。
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