JP4999180B2 - テトラキス(フルオロアリール)ホウ酸塩の製造方法 - Google Patents

テトラキス(フルオロアリール)ホウ酸塩の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4999180B2
JP4999180B2 JP2007506117A JP2007506117A JP4999180B2 JP 4999180 B2 JP4999180 B2 JP 4999180B2 JP 2007506117 A JP2007506117 A JP 2007506117A JP 2007506117 A JP2007506117 A JP 2007506117A JP 4999180 B2 JP4999180 B2 JP 4999180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
borate
tetrakis
aryl
liquid
pentafluorophenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007506117A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007530673A (ja
Inventor
リー,ジヨン・ワイ
マサー,ラジーブ・エス
Original Assignee
アルベマール・コーポレーシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルベマール・コーポレーシヨン filed Critical アルベマール・コーポレーシヨン
Publication of JP2007530673A publication Critical patent/JP2007530673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4999180B2 publication Critical patent/JP4999180B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F5/00Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
    • C07F5/02Boron compounds
    • C07F5/027Organoboranes and organoborohydrides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Description

本発明はプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの製造をアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムおよびテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムを用いて行う方法に関する。プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムはメタロセンを触媒として用いた重合で共触媒として用いるに有用である。
プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの製造方法は当該技術分野で公知である。それの一例が特許文献1に開示されており、そこでは、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩と簡単なプロトン性アンモニウム塩を反応させることでプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを生じさせている。プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを製造する別の方法が特許文献2に開示されており、そこでは、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムと簡単なプロトン性アンモニウム塩を反応させることでプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを生じさせている。特許文献2にはまたジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムの製造方法も記述されている。特許文献1および2に示されているプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの製造方法でもたらされる結果は満足される結果ではあるが、製造中に失われる生成物の量が最小限になりかつ生じたプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの処理が最小限になるような方法が得られたならば、これは望ましいことである。
その上、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩は熱に敏感でありかつ乾燥時にショックに敏感である傾向がある。そのような敏感性を最小限にするか或はなくすことができれば、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩をプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを製造する時の中間体として利用することができるようになることから、これは望ましいことである。
米国特許第6,162,950号 米国特許第6,169,208号
発明の要約
本発明は、この上に示した必要性を満足させるプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウム(本明細書では、テトラキス(Fアリール)ホウ酸アンモニウムという場合あり)の製造方法を提供するものである。アルカリ金属のテトラキス(Fアリール)ホウ酸塩が示す熱敏感性およびショック敏感性を低下させるか或はなくすことができると同時に、プロトン性のテトラキス(Fアリール)ホウ酸アンモニウムを製造している間に失われる生成物の量が最小限になりかつ生じたプロトン性のテトラキス(Fアリール)ホウ酸アンモニウムの処理が最小限になることで、高純度のそれが高収率で得られる。本発明のさらなる利点は、プロトン性のテトラキス(Fアリール)ホウ酸アンモニウムを生じさせる時に用いるべきプロトン性アンモニウム塩を前以て生じさせておく必要がない点にある。なお、テトラキス(フッ化アリール)ボレートまたはテトラキス( F アリール)ホウ酸イオンは、次の式で表される。
Figure 0004999180
驚くべきことに、溶媒を存在させるとアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩が示す熱敏感性およびショック敏感性の両方が軽減されることを見いだした。このように、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩を溶媒に入れておくか或はそれが
溶媒で湿っている状態にしておくとアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩の熱敏感性とショック敏感性の両方が軽減される。「溶媒で湿っている」とは、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩を用いてスラリーを生じさせる時に存在させる必要がある溶媒の量より少ないがアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩が自由流動する乾燥粉末の状態ではないほどの量で溶媒が存在することを意味する。
本発明の1つの態様は、プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを製造する方法である。この方法は、
i)(a)少なくとも1種のアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、少なくとも1種のテトラキス(アリール)ホウ酸マグネシウム、少なくとも1種のテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムまたは前記の中の2種以上の混合物、(b)式RN[式中、各Rは独立して炭素原子を約30個以下含有するヒドロカルビル基である]で表される少なくとも1種のアミン、および(c)1種以上の液状ヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素または前記の中の2種以上の混合物を一緒に混合することで液状有機媒体に入っている溶液またはスラリーを生じさせ、そして
ii)i)で生じさせた前記溶液またはスラリーの少なくとも一部を少なくとも1種のプロトン酸と一緒に混合することでプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを生じさせる、
ことを含んで成る。前記アリール基は、各々、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有するフッ素含有アリール基である。
本発明の別の態様もプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを製造する方法である。この方法は、
i)(a)1種以上の液状ヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素または前記の中の2種以上の混合物で構成させた液状有機媒体と少なくとも1種のテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムを含んで成る混合物および(b)式RN[式中、各Rは独立して炭素原子を約30個以下の数で含有するヒドロカルビル基である]で表される少なくとも1種のアミンを一緒に混合することで溶液またはスラリーを生じさせ、そして
ii)i)で生じさせた前記溶液またはスラリーの少なくとも一部を少なくとも1種のプロトン酸と一緒に混合することでプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを生じさせる、
ことを含んで成る。前記アリール基は、各々、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有するフッ素含有アリール基である。
前記ホウ酸塩アニオンはフッ素含有アリール基を4個有し、それらは、各々、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有する。少なくとも2個のフッ素原子または少なくとも2個のパーフルオロヒドロカルビル基が芳香環と直接結合しているのが好適である。前記アリール基の芳香環1個または2個以上が有するフッ素原子もパーフルオロヒドロカルビル基も位置しない各位置は好適には水素原子、ヒドロカルビル基、アルコキシ基またはシリル基で置換されている。前記アリール基は互いに同じまたは異なっていてもよく、4個のアリール基の全部が同じであるのが好適である。
以下の説明および添付請求の範囲から本発明のさらなる態様が明らかになるであろう。発明の更に詳細な説明
本発明の実施において、酸素の存在は一般に有害である。従って、あらゆる操作で酸素を最小限にすることを推奨しかつその方が好適である。あらゆる操作を1種以上の不活性ガス、例えば窒素、ヘリウムまたはアルゴンなどで構成させた不活性雰囲気中で実施するのが好適である。
本発明の特徴は、アミンの導入とプロトン酸の導入を個別段階で実施する点にある。この特徴の利点は、それによって使用すべきアミンとプロトン酸の両方の量を生成物の収率を低下させることなくほぼ化学量論的量にすることが可能になる点にある。本発明を用いることで実施可能なように、使用するアミンおよびプロトン酸の過剰量が極めて低いと、プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムから工程副生成物の全部またはほとんど全部を除去する目的で行う必要がある生成物(有機相)の洗浄が一般に1回のみになる。このことは特にプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが洗浄用溶媒に少なくとも若干溶解し得る場合に有利である、と言うのは、それによって生成物の損失が最小限になるからである。
本発明の方法で用いるいろいろな成分は水または溶媒との複合体の形態であり得、特に溶液またはスラリーの時にそのような形態であり得る。本方法のいくつかの成分は液状媒体と接触した時にイオンに解離し得る。
本発明の方法ではアミンをプロトン化させることでアンモニウムカチオンを生じさせることができ、そのプロトン性アンモニウムカチオンがテトラキス(アリール)ホウ酸塩アニオンの対イオンになる。無機アルカリ金属もしくはマグネシウム塩が生じ、そしてその無機塩のアニオンは一般にプロトン酸に由来する。アミンの量とプロトンの量をテトラキス(アリール)ホウ酸塩アニオン1モル当たりアミンが1モルでプロトンが1モルになるようにする。従って、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウム1モル当たりにアミンを1モルおよびプロトンを1モル用いるか、或はジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウム1モル当たりにアミンを2モルおよびプロトンを2モル用いる。テトラキス(アリール)ホウ酸塩とアミンのモル比を好適には約1:0.9から約1:1.3の範囲内にする。当該アミンまたはプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが本方法の後期で用いるべき溶媒に少なくとも若干溶解し得る場合には一般に当該アミンを過剰量で用いる方が好適である。この場合にはモル比を好適には約1:1.0から約1:1.3の範囲内にする。当該アミンが炭化水素に可溶であるか或は本方法の後期段階で補助的溶媒を用いない場合には、テトラキス(アリール)ホウ酸塩を過剰にする方が時には好適であり、テトラキス(アリール)ホウ酸塩アニオンとアミンの好適なモル比は好適には約1:0.9から約1:1.1の範囲内、より好適には約1:0.95から約1:1の範囲内である。好適には、当該プロトン酸を過剰に用いる。テトラキス(アリール)ホウ酸塩とプロトンのモル比を好適には約1:1から約1:1.6の範囲内にする。そのような好適なモル比範囲から逸脱したモル比を用いることも可能ではあるが、その必要はないと考えている。
アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩はテトラキス(アリール)ホウ酸リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムもしくはセシウムであってもよい。アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩のアルカリ金属は好適にはリチウム、カリウムまたはナトリウムであり、最も好適には、そのアルカリ金属はナトリウムまたはカリウムである。そのアルカリ金属がカリウムであるのが最も好適であり、従って、最も好適なアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩はテトラキス(アリール)ホウ酸カリウムである。異なる2種以上のアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩の混
合物を用いることも可能であり、そのような混合物の場合、アルカリ金属か、ホウ酸塩アニオンか、或は両方が異なってもよい。アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩の混合物の例には、これらに限定するものでないが、テトラキス(アリール)ホウ酸ナトリウムとテトラキス(アリール)ホウ酸カリウム[好適にはテトラキス(アリール)ホウ酸カリウムが優位を占める]、およびテトラキス(アリール)ホウ酸セシウムとテトラキス(アリール)ホウ酸カリウム[再び好適にはテトラキス(アリール)ホウ酸カリウムが優位を占める]が含まれる。
本発明の実施では、ホウ酸塩アニオンが異なる2種以上の異なるジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムの混合物を用いることも可能である。1種以上のアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩と1種以上のジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムの混合物を用いることも可能ではあるが、そのような混合物はあまり好適ではない。
テトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムのハロマグネシウム部分のハロゲン原子は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であってもよい。好適なハロゲン原子は塩素および臭素であり、臭素原子が最も好適である。従って、最も好適なハロマグネシウム部分はブロモマグネシウム部分である。2種以上のテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムの混合物を用いることも可能である。本発明の実施では1種以上のテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムと1種以上のアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩および/または1種以上のジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムの混合物を用いてもよい。
本資料全体に渡って、用語「アリール基」は、この上に記述したように、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有するフッ素含有アリール基を意味すると理解されるべきである。少なくとも2個のフッ素原子または少なくとも2個のパーフルオロヒドロカルビル基が芳香環と直接結合しているのが好適である。前記アリール基の芳香環1個または2個以上が有するフッ素原子もパーフルオロヒドロカルビル基も位置しない各位置は好適には水素原子、ヒドロカルビル基、アルコキシ基またはシリル基で置換されている。前記アリール基の芳香環は、これらに限定するものでないが、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、フェナントレンまたはインデンであってもよい。ベンゼンが好適な芳香部分である。パーフルオロヒドロカルビル基にはアルキルおよびアリールパーフルオロカーボンが含まれ、適切なパーフルオロヒドロカルビル基は、例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタフルオロフェニルおよびヘプタフルオロナフチルである。前記アリール基のヒドロカルビル基は、好適にはCからC18アルキル基またはCからC20アリールもしくはアラルキル基である。適切なヒドロカルビル基の例はメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル、メチルシクロヘキシル、デシル、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、ナフチルおよびテトラヒドロナフチルである。アルコキシ基が有するアルキル部分は好適にはCからCアルキルである。アルコキシ基のいくつかの例はメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メチルシクロペントキシおよびシクロヘキソキシである。シリル基は好適にはCからC18アルキル基またはCからC20アリールもしくはアラルキル基を有する。適切なシリル基には、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチル(ジメチル)シリル、トリデシルシリルおよびトリフェニルシリルが含まれる。本発明のホウ酸塩部分に存在させてもよいアリール基の例には、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル、4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル、4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル、4’−(メトキシ)−オクタフルオロビフェニリル、2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)−ナフチル、2−(イソ
プロポキシ)−ヘキサフルオロナフチル、9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−ヘプタフルオロアントリル、9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリルおよび1−(トリフルオロメチル)−テトラフルオロインデニルが含まれる。前記アリール基の環に存在する多くて2個の置換基がヒドロカルビル、パーフルオロヒドロカルビルまたはアルコキシであると同時に置換基の残りがフッ素原子であるのが好適である。
アリール基が有する置換基の全部がフッ素原子であるのが非常に好適である。そのような基の例はペンタフルオロフェニル、4−ノナフルオロビフェニリル、2−ノナフルオロビフェニリル、1−ヘプタフルオロナフチル、2−ヘプタフルオロナフチル、7−ノナフルオロアントリル、9−ノナフルオロフェナントリルおよび類似基である。最も高度に好適なパーフルオロアリール基はペンタフルオロフェニルであり、最も高度に好適なホウ酸塩はテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩である。
適切なアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩には、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ルビジウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸セシウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸リチウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸カリウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸セシウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸リチウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸カリウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸セシウム、テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ酸カリウム、テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸リチウム、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(4’−(メトキシ)−オクタフルオロビフェニリル)ホウ酸ルビジウム、テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)−ナフチル)ホウ酸セシウム、テトラキス(2−(イソプロポキシ)−ヘキサフルオロナフチル)ホウ酸リチウム、テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ホウ酸ルビジウム、テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−ヘプタフルオロアントリル)ホウ酸セシウムなどが含まれる。好適なアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩は、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸カリウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸カリウムであり、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ナトリウムおよびテトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸カリウムがより好適である。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウムおよびテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウムが最も好適である。
ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムの例には、これらに限定するものでないが、ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(1−ヘプタフルオ
ロナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4’−(メトキシ)−オクタフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)−ナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2−(イソプロポキシ)−ヘキサフルオロナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ホウ酸]マグネシウムおよびジ[テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−ヘプタフルオロアントリル)ホウ酸]マグネシウムが含まれる。ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ酸]マグネシウムおよびジ[テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ酸]マグネシウムが好適なジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムであり、ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム、ジ[テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウムおよびジ[テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸]マグネシウムがより好適である。ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウムが最も好適である。
適切なテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムには、これらに限定するものでないが、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(4’−(メトキシ)−オクタフルオロビフェニリル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)−ナフチル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(2−(イソプロポキシ)−ヘキサフルオロナフチル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−ヘプタフルオロアントリル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ブロモマグネシウムおよびテトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ホウ酸ヨードマグネシウムが含まれる。好適なテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ヨードマグネシウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸クロロマグネシウムおよびテトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ブロモマグネシウムである。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸クロロマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ヨードマグネシウムおよびテトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸クロロマグネシウムがより好適である。最も好適なテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸クロロマグネシウムおよびテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウムである。
テトラキス(アリール)ホウ酸のプロトン性アンモニウム塩をアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩および/またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムから生じさせる。そのようなプロトン性アンモニウムカチオンは一般式[RNH][式中、Rは前記アミンで定義した通りである]で表される。本発明の実施例で生じさせることができるプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの例には、これらに限定するものでないが、テトラキス(4−ノナフルオロ−ビフェニリル)ホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(2−ノナフェニルビフェニリル)ホウ酸シクロヘキシル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ(n−オクチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸(獣脂アルキル)ジメチルアンモニウム、テトラキス(7−ノナフルオロアントリル)ホウ酸ジ(ベンジル)メチルアンモニウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ベンジル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ベンジル(ジエチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸フェニル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸フェニル(ジエチル)アンモニウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ジフェニル(メチル)アンモニウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸ジフェニル(エチル)アンモニウム、テトラキス(2−ヘプタフルオロナフチル)ホウ酸トリフェニルアンモニウム、テトラキス(4’−(メトキシ)−オクタフルオロビフェニリル)ホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)ホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ酸トリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(2,3−ビス(ペンタフルオロエチル)−ナフチル)ホウ酸シクロヘキシル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(1−ヘプタフルオロナフチル)−ホウ酸トリ(n−オクチル)アンモニウム、テトラキス(2−ノナフルオロビフェニリル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウム、テトラキス(2−イソプロポキシ)−ヘキサフルオロナフチル)ホウ酸(獣脂アルキル)ジメチルアンモニウム、ジ(ベンジル)メチルアンモニウム、テトラキス(4−ノナフルオロビフェニリル)−ホウ酸ベンジル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(9,10−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−ヘプタフルオロアントリル)−ホウ酸ベンジル(ジエチル)アンモニウム、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ酸フェニル(ジメチル)アンモニウム、テトラキス(9−ノナフルオロフェナントリル)ホウ酸フェニル(ジエチル)アンモニウム、テトラキス(4−[トリ(イソプロピル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸ジフェニル(メチル)アンモニウム、テトラキス(9,10−ビス(p−トリル)−ヘプタフルオロフェナントリル)ホウ酸ジフェニル(エチル)アンモニウムおよびテトラキス(4−[ジメチル(t−ブチル)シリル]−テトラフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルアンモニウムが含まれる。
本発明で用いるアミンは第三級アミンであり、式RN[式中、各Rは独立して炭素原子を約30までの数で含有するヒドロカルビル基である]で表される。Rは好適には脂肪もしくは芳香ヒドロカルビル基であり、好適なヒドロカルビル基にはメチルおよびフェニルが含まれる。本発明で使用可能なアミンには、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ(n−ブチル)アミン、シクロヘキシル(ジメチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、ジ(獣脂アルキル)メチルアミン(獣脂アルキル基は飽和C16−C18基である)、(獣脂アルキル)ジメチルアミン、ジ(ベンジル)メチルアミン、ベンジル(ジメチル)アミン、ベンジル(ジエチル)アミン、フェニル(ジメチル)アミン(またジメチルアニリンとも呼ばれる)、フェニル(ジエチル)アミン、ジフェニル(メチル)アミン、ジフェニル(エチル)アミン、トリフェニルアミンなどが含まれる。好適なアミンはトリ(n−ブチル)アミン、フェニル(ジメチル)アミン、フェニル(ジエチル)アミンおよびトリ(n−オクチル)アミンであり、より好適なアミンはフェニル(ジメチル)アミンおよびフェニル(ジエチル)アミンである。最も好適なアミンはフェニル(ジメチル)アミンである。アミンの混合物を用いることも可能ではあるが、それらは一般に好適ではない。
テトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムの場合、一般に、これを生じさせた後に液状媒体から単離することは行わない。従って、テトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムは通常既に1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上のハロゲン置換炭化水素または前記の中の2種以上の混合物で構成されている液状有機媒体の中に入っている状態である。前記液状ジヒドロカルビルエーテル、液状炭化水素およびハロゲン置換炭化水素は以下に記述する如くである。
アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムまたはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムも入っている溶液またはスラリーの液状有機媒体を1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上のハロゲン置換炭化水素または前記溶媒の中の2種以上の混合物で構成させる。本資料では、前記3種類の溶媒およびこれらの混合物を集合的に有機溶媒もしくは有機溶媒成分と呼ぶこともあり得る。水を前記液状有機媒体中に存在させることも可能である。典型的には、そのような溶液またはスラリーを生じさせる時に液状のジヒドロカルビルエーテルを用いると溶液が生じる一方、そのような溶液またはスラリーを生じさせる時に液状の炭化水素および/または液状のハロゲン置換炭化水素を用いると通常はスラリーが生じる。アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムを液状の炭化水素および/または液状のハロゲン置換炭化水素に入れる時、エーテルおよび/または水が痕跡量で存在していると、時として溶液の下部に油層が生じる。そのようなエーテル、炭化水素およびハロゲン置換炭化水素は2相混合物が生じるように実質的に水と混和しないのが好適である。使用可能なエーテルには、例えばジエチルエーテル、エチルn−プロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、t−ブチルエチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、ジヘプチルエーテルおよび同様な化合物が含まれる。好適なエーテルはジエチルエーテルおよびジイソプロピルエーテル、特にジエチルエーテルである。適切な炭化水素には、直鎖、分枝および環状の飽和炭化水素および芳香族炭化水素が含まれる。適切な炭化水素の例には、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、Isopar−E(沸点が110−140℃のパラフィン系C異性体混合物、Exxon Mobil Corporationの製品)、シクロオクタン、ノナン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、シメンおよびインデンが含まれる。使用可能なハロゲン置換炭化水素には、ジクロロメタン、ジブロモメタン、ブロモクロロメタン、トリクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1−ブロモ−2−クロロエタン、1−ブロモプロパン、(クロロメチル)シクロプロパン、1−ブロモブタン、1−ブロモ−2−エチルブタン、1,1−ジクロロ−3,3−ジメチルブタン、塩化シクロブチル、塩化ネオペンチル、1−ブロモ−5−クロロペンタン、臭化シクロペンチル、1,6−ジブロモヘキサン、トランス−1,2−ジクロロシクロヘキサン、1−クロロヘプタンおよび1,8−ジクロロオクタンが含まれる。そのような液状の有機媒体としてエーテル、特にジエチルエーテルが好適である。また、液状の芳香族炭化水素も好適であり、特にトルエンが好適である。好適なハロゲン置換炭化水素はジクロロメタン、トリクロロメタンおよび1,2−ジクロロエタンであり、ジクロロメタンが最も好適である。
アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩はしばしば本発明の方法で用いるに望ましい液状媒体以外の液状媒体に入っている。前記アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩が溶解しているか或はスラリーを形成しているそのような他の液状媒体を所望の液状有機媒体に置き換える時、いろいろな手段を用いて置き換えを達成することができる。典型的な方法はデカンテーション、蒸留(乾固させない)による溶媒交換、穏やかな蒸発(乾固させない)、遠心分離、そしてアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩が固体形態の時の濾過(乾燥を伴わせない)が含まれる。例えば、望ましくない液状媒体の大部分をデカンテーションで除去した後、それを所望の液状有機媒体と混合してもよい。望ましくない液状媒体を濾過で除去すると、溶媒で湿った状態の固体が得られる。本発明では、溶媒で湿った状態のアルカリ金属テトラキス(アリール)ホウ酸塩の使用が好適である。その鍵は、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩から溶媒を置き換えている間の如何なる時点でも溶媒が無くならないようにする点にある。この置き換えは、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩が悪影響を受けない限り、所望の液状有機媒体が示す沸点より低い適切な如何なる温度でも実施可能である。
アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムまたはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムとアミンと有機溶媒1種または2種以上(1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素、または前記の中の2種以上の混合物)を一緒にする順は如何なる順であってもよい。これらの成分の全部を本質的に同じ時に一緒にしてもよい。いずれかの2種を前以て混合しておいた後に3番目の成分を導入することも可能である。より具体的には、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムをアミン成分または有機溶媒成分のいずれかと一緒にした後に不足成分と混合してもよい。同様な様式で、アミンと有機溶媒を一緒にした後にアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムと混合してもよい。好適な方法は、最初にアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムとアミンを混合した後に有機溶媒を混合する方法、および最初にアルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムと有機溶媒を混合した後にアミンを混合する方法である。これらの成分を混合している間に撹拌を行う必要はないが、しかしながら、ある時点で溶液またはスラリーを生じさせる目的で前記混合物を撹拌すべきである。一般的には、アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩またはジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムとアミンと有機溶媒を室温で一緒に混合する。この混合物を加熱または冷却してもよいが、これを行う必要はないと考えている。そのような溶液またはスラリーを生じさせている時に生じる熱は一般にあまり大きくはない。そのように溶液またはスラリーの成分をこれらの成分が完全に混ざり合って溶液またはスラリーが生じるに充分な時間撹拌する必要がある。
前記プロトン酸は一般に普通の無機酸である。そのようにプロトン酸には、これらに限定するものでないが、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、燐酸、テトラフルオロホウ酸(フルオロホウ酸)およびヘキサフルオロ燐酸が含まれる。好適なプロ
トン酸は塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸および硝酸であり、塩酸および臭化水素酸がより好適である。塩酸が特に好適なプロトン酸である。2種以上の酸の混合物を用いることも可能である。
本発明の実施ではしばしばそのようなプロトン酸の溶液を用い、そして溶液がその用いる酸の好適な形態である。通常は、そのような酸を溶液の状態に希釈する、即ち濃度を約15重量%未満にする。そのような溶液中のプロトン酸濃度を好適には約0.5重量%から約12重量%の範囲内にする。そのようなプロトン酸用の溶媒には、これらに限定するものでないが、ジエチルエーテルおよび水が含まれる。そのようなプロトン酸の水溶液が好適である。特に好適なプロトン酸溶液は塩酸水溶液である。別の好適なプロトン溶液は塩酸をジエチルエーテルに入れることで生じさせた溶液である。ハロゲン化水素酸はまた気体形態でも入手可能であり、それを気体の形態で前記溶液またはスラリーと混合することも可能である。気体状のハロゲン化水素酸を前記溶液またはスラリーと接触させるに好適な方法は、前記気体を前記溶液もしくはスラリーの表面下に吹き込む方法である。有利には、そのようなプロトン酸を気体形態または水以外の溶媒に入っている状態で用いることで本発明の方法を無水条件下で実施することも可能である。
添加順はあまり重要ではない可能性があるが、一般に、酸が過剰量で存在しないようにプロトン酸を溶液またはスラリーに添加するのが好適である。少なくともある程度ではあるがプロトン酸によってテトラキス(アリール)ホウ酸塩アニオンがいくらか分解し得ることが本分野で知られている。これに関してBrookhart他、Organometallics、1992、11、3920−3922、Nishida他、Bull Chem.Soc.Jpn.、1984、57、2600−2604およびJutzi他、Organometallics、2000、19、1442−1444を参照のこと。前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーを一緒にしている間、酸が局所的に高濃度になる度合を最小限にしかつ前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーの成分の良好な接触を確保する目的で、通常は撹拌を行う必要がある。通常は、前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーの混合を時間をかけて実施する、即ち一度には行わない(かさねて、酸が局所的に高濃度になる度合を最小限にする目的で)。
前記酸と前記溶液もしくはスラリーが接触するゾーンを冷却するのが好適である、と言うのは、反応過程中に熱がいくらか生じることで混合物の温度が上昇すると予測されるからである。前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーを混合する時の好適な温度は約0から約30℃の範囲内である。温度を約5から約25℃の範囲内にするのがより好適であり、前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーの混合に最も好適な温度は約10から約20℃の範囲内である。
アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムまたはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムとプロトン酸を接触させる時間を好適には約15分から約8時間にし、約20分から約6時間の範囲内の時間にするのがより好適である。前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーを一緒にした後の混合物を通常はある時間撹拌する。前記プロトン酸の溶媒が前記溶液もしくはスラリーの液状有機媒体と混和しない場合、その生じた混合物はこれを放置すると一般に2相を形成、即ち水相と有機相を形成する。前記プロトン酸用の溶媒が前記溶液もしくはスラリーの液状有機媒体と混和するか或は前記プロトン酸を気体形態で添加すると、存在する相は1相のみである。
前記プロトン酸と前記溶液もしくはスラリーを混合している間、混和しない溶媒層のpHを監視してもよい。溶媒層のpHを約7未満に維持するのが一般に好適であり、より好適にはpHを約5未満にする。最も好適には、溶媒層のpHを約3から約5の範囲内にす
る。前記酸と前記アミンの化学量論的量をアミン1モル当たり1モルのプロトンに近いから非常に近い量に維持すると、溶媒層が示すpHの制御が容易になる。
前記アミンと前記アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムまたはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムと1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素および/または1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素が入っている溶液もしくはスラリーと前記プロトン酸を混合した時に生じる生成物はプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムと無機塩である。前記無機塩のカチオンは前記アルカリ金属のテトラキス(アリール)ホウ酸塩、ジ[テトラキス(アリール)ホウ酸]マグネシウムまたはテトラキス(アリール)ホウ酸ハロマグネシウムに由来するカチオンであり、そして前記無機塩のアニオンは前記プロトン酸に由来するアニオンである。前記溶媒/液状有機媒体の混合物が2相を形成する場合、そのような無機塩は典型的に分離する生成物混合物が入っている溶媒相の中に溶解した形態または懸濁した形態で存在する(個々の無機塩が当該溶媒中で示す溶解度に応じて)。
時には、溶媒/液状有機媒体の2相混合物が示す相界面はあまり明瞭ではない。そのような相界面を明瞭にする目的で溶媒および/または液状有機媒体をより多い量で用いることも可能である。別の方策は塩洗浄液を用いる方策である。そのような塩洗浄液は一般に簡単な無機塩の希溶液である。そのような液の好適な濃度は約0.1から約15重量%の範囲内であり、約0.2から約5重量%の範囲内の濃度がより好適である。そのような水溶液中の無機塩の最も好適な濃度は約0.25から約1重量%の範囲内である。少なくとも前記無機塩のカチオンと前記プロトン性アンモニウムカチオンの交換を最小限にしようとする特定の場合には、そのような無機塩の希溶液が好適である。そのような塩洗浄液による洗浄をしばしば約25℃未満の温度、好適には約10から約20℃の範囲内の温度、より好適には約12から約18℃の範囲内の温度で実施する。その溶媒を好適には当該プロトン酸で用いる溶媒と同じ溶媒にする。好適な溶媒は水である。使用可能な無機塩は多種多様な塩の中のいずれかであり得る。簡潔さの目的で、しばしば、本方法で共生成する無機塩と同様な塩を用いるのが好適である。塩洗浄液で使用可能な無機塩の例には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、硝酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、燐酸リチウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、ヘキサフルオロ燐酸ナトリウムなどが含まれる。
プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを含有する層を他の層(2層が生じる場合)から分離しそして望まれるならばプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが入っている溶液を洗浄した後、いろいろなさらなる操作を実施してもよい。前記液状の有機媒体を別の溶媒に交換してもよい。プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを単離することも可能である。炭化水素に溶解しないプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムは一般に固体を形成する一方、炭化水素に可溶なプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムは油を形成する。従って、炭化水素に可溶なプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを溶液の状態に保持するのが時には好適である。さらなる精製段階を実施することも可能である。2層が生じない工程で得たプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムの溶液に関してもそのようなさらなる操作を実施することは同様に可能である。
好適なさらなる操作の1つは、特に液状の有機媒体を主に1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルで構成させた場合、沸騰性炭化水素を用いて前記液状の有機溶媒を留出させることで前記液状の有機媒体、特に液状のジヒドロカルビルエーテルの少なくとも一部を除去する操作である。プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが炭化
水素に不溶の場合、それは当該液状有機媒体を除去するにつれて沈澱して来る。プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが炭化水素に可溶な場合、それは溶液のままである。適切な炭化水素には、この上で液状有機媒体に関して記述した炭化水素が含まれる。好適な炭化水素には、芳香族炭化水素、特にトルエン、および飽和炭化水素、例えばヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、Isopar−Eおよびノナンが含まれる。Isopar−Eが好適な飽和炭化水素である。炭化水素の混合物を用いることも可能である。少なくとも1種の芳香族炭化水素を用いると液状有機媒体中に存在する水またはエーテルを共沸で除去することが可能になる。このように、芳香族炭化水素を単独でか或は飽和炭化水素と混合して用いるのが好適である。少なくとも1種の飽和炭化水素と少なくとも1種の芳香族炭化水素の混合物が好適である。トルエンとIsopar−Eの混合物が特に好適な炭化水素混合物である。
別の好適なさらなる操作は、プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが液状の包接化合物を形成する能力を用いることを伴い、特にプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを精製しようとする時に用いることを伴う。米国特許第6,338,138号に記述されているように、プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウム(プロトン性アンモニウムカチオンがアリール基を持たないそれらを包含)はこれを少なくとも1種の液状芳香族炭化水素と一緒にすると液状の包接化合物を形成し得る。適切な液状芳香族炭化水素には、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、シメンおよびインデンが含まれ、トルエンが非常に好適である。適切な包接化合物を生じさせようとする場合には、一般に、テトラキス(アリール)ホウ酸塩と芳香族炭化水素の重量比を約1:1.0から約1:3.0の範囲内にするのが有効であるが、その比率は選択する特定のカチオン、テトラキス(アリール)ホウ酸塩アニオン、芳香族炭化水素および温度に伴っていくらか多様であり得ると認識されている。芳香族炭化水素を過剰量で存在させてもそのような包接化合物の形成は悪影響を受けず、好適には、そのような液状の包接化合物を生じさせるに必要な量より多い量で用いる。包接化合物の形成を誘発するには時として熱を加える必要があり、そのような場合には、加熱する温度を選択する液状芳香族炭化水素1種または2種以上が示す沸点より低い温度にするのが好適である。包接化合物を生じさせている間の圧力は典型的に大気圧である。そのような包接化合物は、これが変形を起こす温度以下ならば、これを加熱しても一般に安定であるが、そのような温度は選択する個々のカチオン、アニオンおよび溶媒に伴って変わる。一般的には、液状の芳香族炭化水素とテトラキス(アリール)ホウ酸塩を撹拌しながら容易に回収可能な液状包接化合物層(当該液状芳香族炭化水素と混和しない)が生じるまで混合することで液状の包接化合物を生じさせる。一般に2層混合物が生じ、そして液状の包接化合物は一般に下層に存在する。これらの層は容易に分離可能、例えばデカンテーションなどで分離可能である。一般的には、分離後、非溶媒を過剰量で添加するか或は真空蒸留などの如き方法で当該芳香族炭化水素を液状の包接化合物層から除去することで、プロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムを固体として単離する。そのような液状の包接化合物層は他の種を排除することから、液状包接化合物の形成を精製方法として用いると非常に高純度のテトラキス(アリール)ホウ酸塩を得ることが可能になる。
エーテルはある種のプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムと錯体を形成する傾向がある。単離したプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウム・エーテル錯体を真空下で加熱すると、一般に、その錯体が壊れ、エーテルが追い出されることで、錯体を形成していないプロトン性のテトラキス(アリール)ホウ酸アンモニウムが残存する。
以下の実施例は説明の目的で示すものであり、本発明の範囲に対して制限を課すことを意図するものでない。
この実施例ではあらゆる操作を乾燥窒素下で実施した。トルエンで湿っている約14.9gの精製テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム固体[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウムが70.4重量%、10.5g、14.6ミリモル]にN,N−ジメチルアニリン(1.90g、15.7モル)を加えた。次に、この混合物にジエチルエーテル(88g)を加えた。この混合物の撹拌をテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウムが溶解するまで実施した。撹拌を行いながら温度を<15℃に維持しつつ塩酸水溶液(83.5g、0.71重量%;混ぜ物無しの状態で0.59g、16.3ミリモル)を5分かけて加えた。撹拌を継続しながら温度を30分かけて18℃にまで温めた。次に、撹拌を止め、そして水相と有機相が分離した状態で生じるように前記混合物を放置した。下方の水相を除去して廃棄した。その有機相を13から15℃で撹拌しながら塩化ナトリウム水溶液(42.5g、0.25重量%)で洗浄した。20分後に相分離を起こさせて、下方の水相を廃棄した。
次に、トルエンとIsopar−E(パラフィン系C炭化水素の混合物、Exxon
Mobil Corporation)が3:1の混合物(860g)を約113℃で還流させながら良好に撹拌しつつ、これにテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムが入っている湿った状態の前記有機相を加えた。エーテルと水がトルエンとIsopar−Eと一緒に凝縮し始めるにつれて前記混合物の温度が降下した。約30から35分後に前記テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム溶液の添加が完了し、そして水とエーテルの含有量が低下するにつれて前記混合物の温度をゆっくり上昇させた。溶媒を更に45分間に渡って沸騰で除去することで水とエーテルを除去した。この混合物の温度が113℃以上で安定になった時点で、この混合物を周囲温度に冷却した。この混合物を濾過することで固体状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを集めた。この固体をトルエン/Isopar−Eに続いてヘキサンで徹底的に濯いだ後、真空下で一定質量になるまで30分間乾燥させた。収率はほぼ95%であり、そしてHおよび19F NMRで測定した純度は97重量%より良好であった。
あらゆる操作を窒素下で実施した。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム(13.0g、18.2ミリモル)をジエチルエーテルに10重量%入れることで生じさせた溶液をN,N−ジメチルアニリン(2.35g、19.4ミリモル)で処理した。撹拌を行いながら10℃でHCl(0.73g、20.1ミリモル)の0.71重量%水溶液を103.3g加えた。撹拌を継続しながら温度を45分かけて18℃にまで温めた。次に、撹拌を止めた後、下方の水相をシリンジで除去した。その有機相を1重量%のNaCl水溶液を50.5g用いて15から18℃で処理した後、この混合物を約60分間撹拌した。次に、撹拌を止めた後、下方の水相をシリンジで除去した。
次に、トルエンとIsopar−Eが3:1の混合物を約113℃で還流させながらこれにテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムが入っている湿った状態の前記溶液を加えた。エーテルと水がトルエンとIsopar−Eと一緒に凝縮し始めるにつれて前記混合物の温度が降下した。105分後に前記テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム溶液の添加が完了し、そして水とエーテルの含有量が低下するにつれて前記混合物の温度をゆっくり上昇させた。溶媒の濃度が非常に低い濃度まで降下した時点で3:1のトルエン/Isopar−Eを更に加えた。この混合物の温度が約114℃で安定になった時点で、この混合物を周囲温度に冷却した。この混合物を濾過することで固体状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを集めた。この固体をトルエン/Isopar−Eに続いてヘキサンで徹底的に濯いだ後、真空下で一定質量になるまで90分間乾燥させた。高純度のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを全体で13.8g(17.2ミリモル、95%)単離した。
反応槽にN下でテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム(2.80g、3ミリモル)とN,N−ジメチルアニリン(0.382g、3.15ミリモル)とEtO(12.0g)を同時に加えた後、撹拌を行うことで一緒に混合した。このテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム混合物をN下10から15℃で撹拌しながらこれにHCl水溶液(1重量%、3.3ミリモル)を約15分かけて入れて滴定した。水層のpHは約2から3であった。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。この混合物を放置することで層分離を起こさせた。その水層を除去したが、これのpHは2−3であった。そのエーテル層にHO(12g)とNaCl(0.09g)の溶液を加えてテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムのエーテル溶液を濯ぐことで余分なHCl、塩化ジメチルアニリニウムおよびKCl副生成物を除去した。この混合物を30分間撹拌し、30分間放置することで水層と有機層を分離させた後、相分離を実施した。分離した水相のpHは4から4.5であった。
沸騰しているトルエンに前記テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムのエーテル溶液を加えて共沸蒸留を110℃(塔頂温度)および130℃(釜温度)で実施することでEtOとHOを除去したが、トルエンが約120から140g除去されたことで、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムとトルエンの重量比は約1:2であった。そのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム/トルエンの液状包接化合物を60℃に冷却した後、冷ヘプタンに急速撹拌しながら加えることで、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを固体として分散かつ沈澱させた。撹拌を25℃で1時間実施した後、若干オフホワイトのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを濾過で集めた。この固体を10mLの無水ペンタンで濯いだ後、真空下110℃で30分間乾燥させることで痕跡量のEtOとHOを更に除去した。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムの重量は2.10gであり、単離収率は88%であった。19F NMRおよびH NMRは純度が96%であることを示しており、ICPはナトリウムが884ppmでカリウムが19.4ppmであることを示していた。測定鉄量は非常に低かった。
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムの製造を実施例3と同様に実施したが、ここでは、最初に水層と有機(エーテル)層の分離を行うことを通して実施した。その有機層を洗浄する目的で水(10g)を用いたが、層分離は明瞭ではなかった。NaCl(0.05g)を加えて撹拌を10分間行いそして30分間放置すると層分離が起こった。トルエンを用いた共沸蒸留で前記テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムのエーテル溶液からジエチルエーテルとHOを除去したが、留出したトルエンの量は50gのみであった。液状の包接化合物の中のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムとトルエンの重量比は約1:1であった。そのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムは22℃でゆっくり固化した。トルエン(〜4.4g)を2分割して加えた後の混合物を65℃に温めることで液状の包接化合物を再び生じさせた。この液状の包接化合物を65℃で濾過した後、粗いフリットの上に置いて1.0gの温トルエンで濯いだ。その濾液を急速撹拌しながらこれにヘプタン(2.0g)をゆっくり加えることで、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを分散かつ固化させた。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを濾過で集めた後、ヘプタンで濯いだ。その固体を真空下110℃で乾燥させてテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム・EtO錯体を熱で分裂させることを通して痕跡量のEtOを除去することで、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを2.10g得た。19F NMRおよびH NMRは純度が96%であることを示していた。ICPはナトリウムが769ppmでカリウムが60ppmであることを示しており、測定鉄量は非常に低かった。若干オフホワイトのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムの単離収率は87.5%であった。
塩洗浄液による洗浄を実施しない以外は実施例3の手順を繰り返したが、ここで、トルエンを用いた共沸蒸留を実施した。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムとトルエンの重量比は1:2であった。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを分散かつ沈澱させる目的でジエチルエーテル(2重量部)とヘプタン(2から3重量部)を22℃で加えた(小規模の重複試験では、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを沈澱させるにはヘプタンをより多い量で用いる必要がありかつ収率を高くするには温度をより低くする必要があった)。雪白色のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを濾過で集めた後、少量のペンタンで濯いだ。その固体状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウムを真空下130℃で30分間乾燥させることで生成物を80+%の収率で得た。19F NMRおよびH NMRは純度が99%であることを示していた。
実施例3に記述したようにして製造した着色しているテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム(2.0g、95から96%の純度)とトルエン(6.0g)とEtO(6.0g)を反応槽に仕込んだ。この混合物を圧力が10から15psigの密封装置の中でN下で65℃に加熱することで液状の包接化合物を生じさせた後、撹拌を65℃で更に30分間実施することで、着色している不純物をトルエン/EtO溶液の中に抽出で入り込ませた。生成物混合物を急速撹拌しながら22℃に冷却することでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを分散かつ沈澱させた。この混合物を更に0から5℃に冷却することでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムの単離量を高くした。雪白色の固体状テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを濾過で集めた後、真空下で乾燥させた。単離収率は90から95%であり、そして推定純度は98%を超えていた(出発純度は95から96%であった)。
着色しているテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム(1.15g、95から96%の純度)とトルエン(3.0g)とCHCl(3.0g)を反応槽に仕込んだ。この混合物を圧力が10から15psigの密封装置の中でN下で65℃に加熱することで液状の包接化合物を生じさせた後、撹拌を65℃で更に30分間実施することで、着色している不純物をトルエン/CHCl溶液の中に抽出で入り込ませた。その溶液を0から5℃に冷却した後、濾過した。その固体状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムは雪白色であった。推定回収率は90から95%であり、推定純度は98+%であった。
着色しているテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム(1.15g、95から96%の純度)とトルエン(3.0g)とCHCl(3.0g)を反応槽に仕込んだ。この混合物を圧力が10から15psigの密封装置の中でN下で65℃に加熱することで液状の包接化合物を生じさせた後、撹拌を65℃で更に30分間実施することで、着色している不純物をトルエン/CHCl溶液の中に抽出で入り込ませた。その50℃の温テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム/トルエン/CHCl生成物混合物にヘキサン(1.5g)をゆっくり加えることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウムを分散かつ沈澱させた。この溶液を更に30分間撹拌し、0から5℃に冷却した後、濾過した。推定回収率は90から95%であり、推定純度は98+%であった。
無水ではあるがトルエン/Isopar−Eで湿っている緑がかったテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム結晶(〜15g)を約30gのジエチルエーテルに加えた。この混合物を20℃で1時間撹拌した後、0℃の冷凍庫に75分間入れることで冷却した。この混合物を0から5℃で濾過した後、30gのイソヘキサンで徹底的に洗浄した。乾燥を真空下室温で実施することで白色粉末状の固体を15.3g単離した。H NMR分析により、エーテルと所望生成物のモル比は1:1であることが分かった。そのジエチルエーテル濾液に入っている所望生成物の量は<2重量%であり、損失度合は最小限であった。その固体を真空下で約85℃に13.5時間加熱した後、窒素下で室温になるまで冷却した。その固体の色は白色のままであり、回収量は14.0gであった。H NMR分析はエーテルの濃度が<300ppmにまで降下しかつ純度はほぼ97%のままであることを示していた。
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウムのエーテル溶液を用いてジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウムのエーテル溶液(12.2重量%、2.55ミリモル)を製造した。ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム溶液を22から25℃で撹拌しながらこれにジ(獣脂アルキル)メチルアミン(平均分子量523.0g、2.615g、5.0ミリモル;Armeen M2HT、Akzo Nobel,Inc.)をゆっくり加えた。前記ジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウム溶液を10から15℃で撹拌しながらこれにHCl水溶液(6.00g、3.65重量%、5.5ミリモル)を20分かけて加えることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを生じさせた。この混合物に前記HCl溶液を更に数滴添加した。このHCl添加が終了した後の混合物を更に40分間撹拌した。H NMRはジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムが19.93%であることを示しており、19F NMRはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩が20.87%であることを示していた。両方のNMRスペクトルとも内部標準を用いた。ジ(獣脂アルキル)メチルアミンを更に少量(0.139g、0.25ミリモル)加えた。この混合物を放置して層分離を起こさせると、層が相分離を起こした。その水層のpHは〜4から5であった。そのエーテル層を水で3回(3x10mL)濯いだ。各水洗浄液のpHは〜4から5であった。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂)メチルアンモニウムからエーテルと水を1mmHg下25℃で蒸発させた後、その結果として得た粗油を真空下で125から130℃に加熱した。
その油状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムにメチルシクロヘキサン(80.0g)を加えた後、蒸留を大気圧(760mmHg)下101℃で実施した。その結果として得た油状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを真空(0.5mmHg)下で125−130℃に4時間加熱することで明褐色の油状テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを6.25g得た。脱気を受けさせておいた充分に無水のメチルシクロヘキサンを前記テトラキス(ペンタフルオロフェニル
)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムに加えることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムが10.4重量%の溶液を60.0gの溶液総重量で生じさせた。内部標準を用いたNMR分析で溶液は9.35重量%でテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムの純度は89.99%であることが分かった。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムの収率は91.5%であった。
130.0gの淡水を撹拌しながらこれにテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ブロモマグネシウムのエーテル溶液(130.0g、15.8重量%、25.2ミリモル)を30分かけてゆっくり加えた。その水が入っているフラスコを冷却用水浴の中に置いた。その結果として生じた2層混合物を更に30分間撹拌し、沈降させた後、相分離を20から25℃で起こさせることでジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウムのエーテル溶液を104.0g得た。NMR分析により、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩が25.6ミリモル存在していることが分かった。
そのジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸]マグネシウムのエーテル溶液を25℃で撹拌しながらこれに固体状の水添ジ(獣脂アルキル)メチルアミン(13.4g、25.6ミリモル)を40分かけて加えたが、発熱は全く観察しなかった。次に、その結果として得た混合物をHCl水溶液(28.1ミリモル、HOが25.0gで36.5重量%のHCl水溶液が2.8gの混合物)の中に5−20℃(反応槽を冷却する目的で氷水浴を使用)で撹拌しながら30分かけてゆっくり加えることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを生じさせた。その2層反応混合物を20から25℃で更に3時間撹拌し、沈降させた後、相分離を起こさせることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムのエーテル溶液を得た。下方の水層のpHは約3.5であった。そのエーテル溶液を淡水で3回(3x40.0g)洗浄した。最後の洗浄液のpHは約5.0であった。エーテルを蒸発させた後、その結果として得た粗油を真空(1mmHg)下で135℃に3時間加熱することでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを33.3g得た。
その油状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムにメチルシクロヘキサン(525.0g)を加えた後、蒸留を大気圧(760mmHg)下101℃で実施した。その結果として得た油状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを真空(1から10mmHg)下で135℃に1時間加熱することで乾燥したテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを得た。無水メチルシクロヘキサン(280.0g)を加えることでテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムが10.6重量%の溶液を生じさせた。このテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムの純度は88.6%であった。内部標準を用いたフッ素NMRは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムが9.65重量%の溶液であることを示しており、そしてプロトンNMRは9.23重量%の溶液であることを示していた。
2バッチのジ(獣脂アルキル)メチルアミンに関してH NMR分析を実施した結果、蝋状固体1グラム当たりのアミンのモル量はそれぞれ約1.80ミリモルおよび1.86ミリモルであることが分かった。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム(1566gの溶液、混ぜ物無しの状態で271g、0.38モル)を17.3重量%のジエチルエーテル溶液として用いて、これを20℃で固体状のジ(獣脂アルキル)メチルアミン(205g、0.37モル)(アミンを1グラム当たり約1.80ミリモル含有)で処理した後、撹拌することで前記アミンを溶解させた。このエーテル溶液を撹拌しながらこれに3.5重量%の塩酸水溶液(392gの溶液、混ぜ物無しの状態で13.8g、0.39モル)を添加した。このHCl溶液の添加時間を5分以内にした。この混合物の温度が20℃から約25℃にまで上昇した。良好な撹拌を約40分間実施した後、撹拌を止めて、2相混合物を沈降させた。その水相を除去して廃棄した。次に、0.25重量%の塩化ナトリウム水溶液を約365g加えた。良好な撹拌を15分間実施した後、撹拌を止めて、2相混合物を沈降させた。その水相を再び除去して廃棄した。
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウムが17.3重量%のジエチルエーテル溶液(1454gの溶液、混ぜ物無しの状態で252g、0.35モル)を20℃で161g(0.29モル)の固体状ジ(獣脂アルキル)メチルアミン(アミンを1グラム当たり約1.80ミリモル含有)および29g(0.05モル)の固体状ジ(獣脂アルキル)メチルアミン(アミンを1グラム当たり約1.86ミリモル含有)で処理した。この混合物を約5時間撹拌することで前記アミンを溶解させた。次に、このエーテル混合物に3.5重量%の塩酸水溶液(363gの溶液、混ぜ物無しの状態で12.8g、0.36モル)を添加した。このHCl溶液の添加時間を5分以内にした。良好な撹拌を約45分間実施した後、2相混合物を沈降させそしてその水相を除去して廃棄した。次に、0.25重量%の塩化ナトリウム水溶液を約355g用いて有機相を洗浄した。その水相を除去して廃棄した。実施例12で洗浄したエーテル溶液をこの実施例のエーテル溶液と一緒にした。Hおよび19F NMR分析により、前記2つの調製で得たテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムの平均収率はほぼ98%であることが分かった。
メチルシクロヘキサンを用いてジ(獣脂アルキル)メチルアミンが10%(1.0ミリモル)の溶液を生じさせた。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム(1.0ミリモル)を加えることでスラリーを生じさせた。このスラリーにHCl(EtO中1.0M、1.1ミリモル使用)を加えた後、25℃で1時間撹拌した。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムが生じるにつれて前記スラリーが経時的に消失しかつ沈澱物(KCl)が生じた。このKClを濾過で除去した。EtOとメチルシクロヘキサンを真空下100℃で除去することで油状のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムを定量的収率で得た。このテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(獣脂アルキル)メチルアンモニウムの10重量%溶液が生じるに充分な量でメチルシクロヘキサンを加えた。H NMRにより、前記溶液中のEtOは84ppmであり、HOは存在しないことが分かった。
本明細書または本明細書の請求の範囲のどこかで化学名または化学式を用いて反応体および成分を言及する場合、この言及が単数であるか或は複数であるかに拘らず、それらが別の物質[化学名または化学タイプで言及する](例えば別の反応体、溶媒など)に接触する前にそれらが存在するようにそれらを同定すると理解されるべきである。結果として生じる混合物または溶液または反応媒体中でどんな予備的化学変化、変換および/または反応(もしあれば)が起ころうとも問題でない、と言うのは、そのような変化、変換および/または反応は特定の反応体および/または成分を本開示に従って要求する条件下で一緒にする結果として自然に起こる事であるからである。このように、所望化学反応の実施に関連してか或は所望の反応の実施で用いるべき混合物を生じさせる時に一緒にすべき材料であるとして反応体および成分を同定する。従って、本明細書の請求の範囲で物質、成分および/または材料を現在時制(「含んで成る」、「である」など)で言及することが
あり得るかもしれないが、そのような言及は、本開示に従ってそれを他の1種以上の物質、成分および/または材料に最初に接触、ブレンドまたは混合する直ぐ前の時間にそれが存在していたように当該物質、成分または材料を指すものである。反応を実施する時にインサイチュで起こさせる変換(もしあれば)は如何なる変換も本請求の範囲で保護することを意図する変換である。従って、接触、ブレンドまたは混合操作を化学者の常識および通常の技術を適用して本開示に従って実施するとその過程中に物質、成分または材料が化学反応または変換を通してそれの元々の同定を失う可能性はあるが、これは、従って、本開示および本明細書の請求の範囲の真の意味および内容の正確な認識および理解にとって全く重要ではない。
本発明は本発明を実施する時にかなりの変形を受け易い。従って、この上で行った説明は限定を意図するものでなく、本発明を本明細書の上に示した個々の例示に限定するとして解釈されるべきでない。むしろ、保護することを意図する事項は、本請求項に挙げる如き事項および法の問題として許されるそれの相当物である。

Claims (23)

  1. 少なくとも1種のプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウムの製造方法であって、
    i)(a)少なくとも1種のアルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレート少なくとも1種のジ[テトラキス(フッ化アリール)ボレート]マグネシウム、少なくとも1種のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムまたは前記の中の2種以上の混合物、
    (b)式R3N[式中、各Rは独立して炭素原子を30個まで含有するヒドロカルビル基である]で表される少なくとも1種のアミン、および
    (c)1種以上の液状ヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素または前記の中の2種以上の混合物を一緒に混合することで液状有機媒体の溶液またはスラリーを生じさせ、そして
    ii)i)で生じさせた前記溶液またはスラリーの少なくとも一部を少なくとも1種のプロトン酸と一緒に混合することでプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウムを生じさせることを含んでなり、
    ここで、前記フッ化アリール基は、各々、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有するフッ素含有アリール基である、
    ことを特徴とする上記方法。
  2. (a)がアルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレートでありそして前記アルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレートが溶媒で湿っている請求項1記載の方法。
  3. アルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレートがテトラキス(フッ化アリール)ボレート・ナトリウムもしくはカリウムである請求項1または2記載の方法。
  4. アリール基の前記芳香環1個または2個以上が有する位置の全部がフッ素原子で置換されている請求項1記載の方法。
  5. アルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレートがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ナトリウムまたはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・カリウムである請求項1または2記載の方法。
  6. アミンが有する少なくとも1個のR基がフェニル基である請求項1記載の方法。
  7. アミンが有する少なくとも1個のR基がメチル基である請求項1記載の方法。
  8. 液状の有機媒体が1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルを含んで成る請求項1記載の方法。
  9. (a)がジ[テトラキス(フッ化アリール)ボレート]マグネシウムである請求項1記載の方法。
  10. ジ[テトラキス(フッ化アリール)ボレート]マグネシウムがジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]マグネシウムである請求項9記載の方法。
  11. (a)がテトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムである請求項1記載の方法。
  12. テトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ブロモマグネシウムである請求項11記載の方法。
  13. プロトン酸が塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸である請求項1記載の方法。
  14. アルカリ金属のテトラキス(フッ化アリール)ボレートがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ナトリウムまたはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・カリウムであり、アミンがフェニル(ジメチル)アミンであり、液状の有機媒体が1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルを含んで成りそしてプロトン酸が塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸である請求項1記載の方法。
  15. ジ[テトラキス(フッ化アリール)ボレート]マグネシウムがジ[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]マグネシウムであるか、またはテトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ブロモマグネシウムであり、かつ、アミンがフェニル(ジメチル)アミンであり、かつ、液状の有機媒体が1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルを含んで成り、かつ、液状ジヒドロカルビルエーテルがジエチルエーテルでありそしてプロトン酸が塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸である請求項1記載の方法。
  16. 更に少なくとも1種の沸騰性炭化水素を用いて液状の有機媒体を留出させることも含んで成る請求項1記載の方法。
  17. 沸騰性炭化水素が少なくとも1種の飽和炭化水素と少なくとも1種の芳香族炭化水素の混合物である請求項16記載の方法。
  18. 液状の有機媒体が1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルを含んで成る請求項16記載の方法。
  19. 更にプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウムによる液状の包接化合物を生じさせることも含んで成る請求項1記載の方法。
  20. 少なくとも1種のプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウムを製造する方法であって、
    i)(a)1種以上の液状ヒドロカルビルエーテル、1種以上の液状炭化水素、1種以上の液状ハロゲン置換炭化水素または前記の中の2種以上の混合物で構成させた液状有機媒体と少なくとも1種のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムを含んで成る混合物および
    (b)式R3N[式中、各Rは独立して炭素原子を30個まで含有するヒドロカルビル基である]で表される少なくとも1種のアミンを一緒に混合することで溶液またはスラリーを生じさせ、そして
    ii)i)で生じさせた前記溶液またはスラリーの少なくとも一部を少なくとも1種のプロトン酸と一緒に混合することでプロトン性のテトラキス(フッ化アリール)ボレート・アンモニウムを生じさせることを含んでなり、
    ここで、前記フッ化アリール基は、各々、芳香環と直接結合しているフッ素原子を少なくとも2個またはパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも2個またはフッ素原子を少なくとも1個とパーフルオロヒドロカルビル基を少なくとも1個有するフッ素含有アリール基である、
    ことを特徴とする、上記方法。
  21. テトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ブロモマグネシウムである請求項20記載の方法。
  22. プロトン酸が塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸である請求項20記載の方法。
  23. テトラキス(フッ化アリール)ボレート・ハロマグネシウムがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ブロモマグネシウムであり、アミンがフェニル(ジメチル)アミンであり、液状有機媒体が1種以上の液状ジヒドロカルビルエーテルを含んで成り、液状ジヒドロカルビルエーテルがジエチルエーテルでありそしてプロトン酸が塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸である請求項20記載の方法。
JP2007506117A 2004-04-01 2004-04-01 テトラキス(フルオロアリール)ホウ酸塩の製造方法 Expired - Fee Related JP4999180B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2004/010145 WO2005105816A1 (en) 2004-04-01 2004-04-01 Process for producing tetrakis (fluoroaryl) borate-salts

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007530673A JP2007530673A (ja) 2007-11-01
JP4999180B2 true JP4999180B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=34957851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007506117A Expired - Fee Related JP4999180B2 (ja) 2004-04-01 2004-04-01 テトラキス(フルオロアリール)ホウ酸塩の製造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20070197831A1 (ja)
EP (1) EP1730156B1 (ja)
JP (1) JP4999180B2 (ja)
CN (1) CN1926144B (ja)
AT (1) ATE417852T1 (ja)
DE (1) DE602004018546D1 (ja)
ES (1) ES2315678T3 (ja)
WO (1) WO2005105816A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014085058A1 (en) * 2012-11-27 2014-06-05 Albemarle Corporation Process for producing tetrakis(faryl)borate salts
WO2014185020A1 (ja) 2013-05-15 2014-11-20 広栄化学工業株式会社 新規テトラアリールボレート化合物及びその製造方法
CN108610355A (zh) * 2016-12-09 2018-10-02 中国石油化工科技开发有限公司 一种去除全氟苯基硼酸盐中包夹水与醚类化合物的方法
JP7074695B2 (ja) * 2019-01-25 2022-05-24 東ソー・ファインケム株式会社 トリアルキルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート化合物含有組成物の製造方法
JPWO2021182439A1 (ja) 2020-03-12 2021-09-16
EP4119533A4 (en) 2020-03-12 2024-05-29 Agc Inc. COMPOSITION CONTAINING BORATE COMPOUNDS
CN116113620A (zh) * 2020-08-28 2023-05-12 Agc株式会社 含氟烷基硼酸铵化合物及其制造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5090768A (en) * 1990-08-07 1992-02-25 The Berkline Corporation Chaise lounge recliner chair
US5473036A (en) * 1995-03-03 1995-12-05 Akzo Nobel N.V. Process for forming a bromomagnesium tetrakis (fluorophenyl) borate
AU2214997A (en) * 1996-03-27 1997-10-17 Dow Chemical Company, The Highly soluble olefin polymerization catalyst activator
ES2254854T3 (es) * 1997-03-10 2006-06-16 Nippon Shokubai Co., Ltd. Complejos de tetraquis (fluoroaril) borato/eter y procedimiento para preparar los mismos.
EP0985672B1 (en) * 1998-09-07 2003-08-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for purifying tetrakis(fluoroaryl)borate compounds
US6169208B1 (en) * 1999-12-03 2001-01-02 Albemarle Corporation Process for producing a magnesium di[tetrakis(Faryl)borate] and products therefrom
US6162950A (en) * 1999-12-03 2000-12-19 Albemarle Corporation Preparation of alkali metal tetrakis(F aryl)borates

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004018546D1 (de) 2009-01-29
EP1730156A1 (en) 2006-12-13
EP1730156B1 (en) 2008-12-17
JP2007530673A (ja) 2007-11-01
CN1926144A (zh) 2007-03-07
ES2315678T3 (es) 2009-04-01
ATE417852T1 (de) 2009-01-15
US20070197831A1 (en) 2007-08-23
CN1926144B (zh) 2011-05-25
WO2005105816A1 (en) 2005-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8642497B2 (en) Processes for the preparation of tetrakis(Faryl)borate salts
JP6483608B2 (ja) 新規テトラアリールボレート化合物及びその製造方法
JP4999180B2 (ja) テトラキス(フルオロアリール)ホウ酸塩の製造方法
Bartlett et al. Synthesis and spectroscopic and structural characterization of the novel lithium borylamide salts trans-[Li (Et2O) NHBMes2] 2, a dimer, and the ion pair [Li (Et2O) 3][Mes2BNBMes2] with a linear allene-like,[R2B= N= BR2]+ moiety
US6388138B1 (en) Process for producing a magnesium di[tetrakis(Faryl)borate] and products therefrom
US9035081B2 (en) Synthesis of phosphinimide coordination compounds
US5399780A (en) Method of producing triarylborane
RU2159246C2 (ru) Способ получения фторарилмагниевого производного и способ получения (фторарил) боранового соединения (варианты)
JPH0240077B2 (ja)
US6162950A (en) Preparation of alkali metal tetrakis(F aryl)borates
JP6707668B2 (ja) カチオン性ケイ素(ii)化合物およびその製造方法
JP4445865B2 (ja) テトラキス(”f”−アリール)ホウ酸塩の製造方法
WO2021182438A1 (ja) 新規なボレート化合物含有組成物
JPH02178294A (ja) シクロオルガノトリシラザン調製方法
Gül et al. Synthesis and structures of chiral halo [N, N-dimethyl-α-(2-naphthyl) ethylamine-3, C, N] mercury (II) complexes
JP2868202B2 (ja) ペンタフルオロベンゼンより調製したペンタフルオロフェニルアルカリ金属塩を用いたトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの製造方法
JP2856655B2 (ja) トリアリールホウ素の製造方法
JPH10330381A (ja) トリアリールボランアミン錯体の製造法
WO2022045175A1 (ja) 含フッ素アルキルアンモニウムボレート化合物及びその製造方法
JP2868201B2 (ja) ペンタフルオロベンゼンより調製したペンタフルオロフェニルマグネシウム誘導体を用いたトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランの製造方法
JP3708131B2 (ja) ホウ酸テトラキス(ペンタフルオロフェニル)の製造方法
US3634481A (en) Method of making tetraethyllead
US20210163510A1 (en) Method for producing cationic silicon(ii) compounds
JPH09291092A (ja) (フッ化アリール)ホウ素化合物の製造方法
JPH09110879A (ja) トリアリールホウ素配位化合物アルカリ金属塩の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees