JP4998975B2 - ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管 - Google Patents

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本発明は、ディーゼルエンジン内燃機関の高圧燃料噴射管に係り、特に相互に圧嵌して形成した厚肉で細径の内径を有する二重金属管からなるディーゼルエンジン内燃機関の高圧燃料噴射管に関するものである。
ディーゼルエンジン用燃料噴射管には、一般に引張り強さ340N/mm級〜410N/mm級の鋼管(JIS G 3455のSTS370、410)が使用されてきたが、ディーゼルエンジンの排ガス規制による浄化技術の開発に伴い、燃料を高圧で、微粒化して多数回噴射することによって排ガスを清浄化する手法がとられるようになったことから、燃料噴射管には従来の160MPaから180〜200MPa以上の高内圧が負荷されるようになり、高い内圧疲労強度が要求されるようになり、その対応策として、引張り強さ490N/mm級〜600N/mm級の高抗張力鋼管が使用される傾向にある。しかしながら、高抗張力を示す材料は一般に高炭素、高合金の調質鋼材料であるため曲げ等の加工が困難である。このため、比較的低炭素の鋼管に高抗張力薄肉鋼管、例えばSCM鋼等を内装した厚肉細径の金属管材や、オーステナイト系ステンレス鋼管を内装したディーゼルエンジン用燃料噴射管が提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1に開示されている厚肉細径の金属管材は、厚肉細径の高圧配管用炭素鋼鋼管からなる外管と、この外管の最も内側に位置するよう圧嵌されて流通路を形成する高抗張力の管体、例えばステンレス鋼管、クロムモリブデン鋼管、あるいはマンガン鋼管等の特殊鋼管からなる48kg/mm以上の抗張力を有する内管を相互に圧嵌重合した厚肉細径からなる重合金属管材であり、特許文献2に開示されているディーゼルエンジン用燃料噴射管は、厚肉の鋼管からなる外管に、繰返し内圧による加工硬化性を利用したオーステナイト系ステンレス鋼管からなる内管を圧嵌して形成した二重金属管である。
特開昭56−62614号公報 特公平1−46712号公報
しかしながら、前記した従来の二重金属管からなるディーゼルエンジン用燃料噴射管の場合は、SCM鋼等の高抗張力鋼製の内管の伸びが小さく加工性が悪いため、頭部成形時にポケット部内面にクラックを生じ易く、また鋼管内に存在する非金属介在物、あるいは管内面に生じた疵に端を発するノッチエフェクトが大きいこと等から、管内圧に対する繰返し疲労限応力は180〜200MPa以上の高内圧(噴射圧力)に耐えることは困難である。さらに、繰返し内圧による加工硬化性を利用したオーステナイト系ステンレス鋼も抗張力は70kg/mmにも及ばず、180MPa以上の高内圧に対する疲労限応力を満たすには全く不十分であった。
なお、炭素鋼鋼管にステンレス鋼管を内装したものが知られているが、内管のステンレス鋼の酸化防止のため熱処理には水素炉を使用する必要があり高価につくこと、また、水素炉を使用しない場合には内管、外管の嵌合隙間に酸化物が発生し、内圧変動によって内管、さらには外管にも及ぶ内圧疲労破壊の一因になることが危惧される。
本発明は、前記した従来の問題を解決するためになされたもので、耐繰返し耐内圧疲労特性に優れ、噴射圧が180〜200MPaを超える内圧繰返し疲労限応力を確保することができるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を提供することを目的とするものである。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)等のTRIP鋼(低合金変態誘起塑性型強度鋼)製の内管が圧嵌重合されていることを特徴とするものである。
このディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管におけるTRIP鋼製の内管としては、肉厚t0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管を用いることができる。
また、前記外管と内管は引抜き伸管加工またはロールによる圧延等により圧嵌重合されていることを特徴とするものである。
さらに、前記TRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管は、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合、鋼板を造管した後、固溶化処理後に急冷処理され、さらに加熱後にオーステンパー処理が施された後、また、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合、鋼板を造管した後、固溶化処理後オーステンパー処理温度まで急冷され、該温度でオーステンパー処理が施された後、それぞれ外管に圧嵌重合されていることを特徴とするものである。
本発明はまた、前記AM鋼の固溶化処理が950℃に好ましくは1200秒間加熱保持し、その後急冷すること、AM鋼のオーステンパー処理が780℃に60〜3000秒間保持後、325〜475℃まで急冷し、該温度で60〜3000秒間好ましくは1000秒間保持すること、BF鋼の固溶化処理が950℃に好ましくは1200秒間加熱保持し、その後オーステンパー処理温度まで急冷すること、BF鋼のオーステンパー処理が325〜475℃に60〜3000秒間好ましくは500秒間保持することを、それぞれ特徴とするものである。
さらにまた、本発明は、前記外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、前記肉厚t0.3〜1.0mmのTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管が内挿組み合わせ後に施される引抜き伸管加工により外管内径が強く縮径されることにより、内管に十分な圧縮力が初期に作用していることを特徴とするものである。
またさらに、本発明は、前記外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、前記肉厚t0.3〜1.0mmのTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管が内挿組み合わせ後に強い引抜き伸管加工が施されると同時に、内管内に芯金プラグを挿入して内面側からも強い加工率を付与して内管内面側に十分な圧縮力を発生させて加工誘起マルテンサイトを生じさせて、内圧疲労強度の向上と切欠き欠陥および非金属介在物に起因する亀裂進行を阻害する機能を有することを特徴とするものである。
なお、本発明における前記肉厚t0.3〜1.0mmは、残留オーステナイト5〜25wt%、抗張力80〜180kg/mm有することを特徴とするものである。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、炭素鋼鋼管とTRIP鋼鋼管が圧嵌重合されているので塑性変形能が高く頭部成形時にポケット内面に亀裂を生じることがなく、かつ塑性加工によりマルテンサイト組織となり亀裂の進行を阻止することができる特性を有し、かつ抗張力が80〜180kg/mm2 を示すTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管を内管に採用したことにより、内管内表面に万一の非金属介在物や切欠き疵が存在してもTRIP鋼のもつ加工誘起マルテンサイトの発生により、亀裂の進行を阻止し180〜200MPaを超える内圧繰返しに耐えることができるという優れた効果を奏する。
本発明における低合金変態誘起塑性型強度鋼は、近年、乗用車の足回りプレス成形部品の軽量化を目的として開発されたもので、残留オーステナイト(γR )のひずみ誘起変態(TRIP)を利用してプレス成形性を著しく改善したフエライト(αf )+ベイナイト(αb )+γR 複合組織鋼[TRIP型Dual−Phase鋼、TDP鋼]、およびベイニテックフェライト(αbf)+γR 鋼[TRIP型ベイナイト鋼、TB鋼]である。
ここで変態誘起塑性とは、化学的に不安定な状態で存在するオーステナイト(γ)層が、力学的エネルギーの付加によりマルテンサイトへと変態する際に相伴う大きな伸びのことである。
すなわち、TRIP鋼とは、ある限定された組成の鋼において特定な熱処理を施すことにより、α層の粒界を中心に残留オーステナイトやベイナイト組織の混在した金属組織を得た鋼のことである。このような金属組織を有するTRIP鋼の特徴としては、塑性変形能が高いこと、加工によりマルテンサイト組織となるため強度が高くかつ硬くなることなどがあげられる。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管は、このような特性を備えた残留オーステナイトを5〜25wt%有する低合金変態誘起塑性型強度鋼製であるので、塑性加工途中においては加工性が良く、従って流路内表面は疵深さが20μm以下の管となっている。また伸管時のリダクションが大きくとれるので伸管回数を減らすことができ、さらに同じリダクションであれば小さな伸管機、小さなダイスおよび小さな引抜き力で加工が可能である。
また、オーステナイト(γ)組織であったものが加工誘起マルテンサイトの析出により、硬さ、引張り強さ共に向上するので、耐内圧疲労特性、耐キャビテンション性、曲げ形状安定性、耐振動疲労特性等が優れている。
さらに、低合金変態誘起塑性型強度鋼は、局部的に変形した部分のオーステナイトが硬質なマルテンサイトに変態し、その部分を強化するという特性(TRIP現象)を有するので、この低合金変態誘起塑性型強度鋼製の高圧燃料噴射管の場合は、振動疲労や内圧疲労が進んでも、前記特性によりその疲労部分が強化されて管の破壊を阻止する抵抗力が生じるため、従来のJISG3455のSTS370、410、JIS G 3459のSUS材等のみからなる単層管に比し高寿命である。
なお、本発明において、低合金変態誘起塑性型強度鋼の残留オーステナイトを5〜25wt%と限定したのは、5wt%未満では高い応力にさらされた時、残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態量が少なく十分な強度アップがはかれず、他方、25wt%を超えると所望の強度を確保し難いためである。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を製造するに際し、外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に内装する内管は、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合は、鋼板を造管した後、固溶化処理後に急冷処理し、さらに加熱後にオーステンパー処理を施した後、外管に圧嵌重合し、しかる後残留オーステナイトを生じさせる熱処理を施す方法により製造することができる。また、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合は、鋼板を造管した後、固溶化処理後オーステンパー処理温度まで急冷し、該温度でオーステンパー処理を施した後、外管に圧嵌重合し、しかる後残留オーステナイトを生じさせる熱処理を施す方法により製造することができる。
[実施例]
図1は本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の一実施例を一部破断して示す拡大平面図、図2は図1のA−A線上の断面図、図3はAM鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図、図4はBF鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。
図1、図2において、1は外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる比較的厚肉の外管、2は前記外管1の内側に位置するように圧嵌されて流通路3を形成する内管であり、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)等のTRIP鋼(低合金変態誘起塑性型強度鋼)製の肉厚t0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管2は、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合は、例えばAM鋼製帯材を造管して電縫鋼管とし、次いで図3に示すごとく950℃に1200秒間保持する固溶化処理後、常温へのオイルクエンチ処理を施し、次いで780℃に1000秒間保持の再加熱後、400℃まで急冷後、該温度に1000秒間保持するオーステンパー処理を施し、続いて常温へのオイルクエンチ処理を施した後、外管に圧嵌重合する。また、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%)の場合は、例えばBF鋼製帯材を造管して電縫鋼管とし、次いで図4に示すごとく950℃に1200秒間保持する固溶化処理後、約400℃まで急冷し、該温度にて500秒間保持するオーステンパー処理と常温へのオイルクエンチ処理を施した後、外管1に圧嵌重合する。
前記外管1と内管2を一体化する方法としては、外管1内に内管2を挿入して伸管により引抜き嵌合して圧嵌重合する方法、あるいは外管1内に内管2を挿入しロールによる圧延により圧嵌重合する方法等を用いることができる。
ここで、前記伸管引抜き加工による場合、炭素鋼鋼管からなる外管1に、TRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管2を内装組み合わせた後に外管2の内径が強く縮径するように引抜き伸管加工を施すことにより、内管2に十分な圧縮力を初期に作用させることができる。また、前記の強い引抜き伸管加工を施すと同時に、内管2内に芯金プラグ(図示せず)を挿入して内面側からも強い加工率を付与して内管2の内面側に十分な圧縮力を発生させて加工誘起マルテンサイトを生じさせると、内圧疲労強度の向上と切欠き欠陥および非金属介在物に起因する亀裂進行を阻害する機能をより高めることができる。
このようにして外管1に内管2が圧嵌重合された二重金属管は、残留オーステナイトを生じさせる所定の熱処理が施されて製品となる。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管は、AM鋼、BF鋼等のTRIP鋼製の肉厚t0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管であるため、内挿用鋼管として任意の肉厚、外径の薄肉鋼管を得ることができると同時に合金鋼やステンレス鋼より安価である。また、薄肉電縫鋼管または溶接鋼管用のAM鋼、BF鋼等の薄肉鋼帯のコイル材は、コイル材本来の特性として鏡面仕上げされた圧延ロールの転写によって表面が非常に滑らかであること、圧延時の表面リダクションと表面急冷によって表面層の組織が緻密となること、非金属介在物や疵等の欠陥もシームレス鋼管に比べて極めて少ないこと等の利点がある。
このように表面欠陥の極めて少ない状態で溶接または電縫圧接された薄肉のTRIP鋼製の内管2は、前記した所定の固溶化処理後、オーステンパー熱処理後、例えばSTS−370、410、(DIN)ST−52等の鋼管に内挿して、伸管による引抜き嵌合されるか、あるいは挿入後にロールによる圧延により嵌合後、外管1および内管2同時に前記の熱処理が施されてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管として使用される。その際、伸管加工等によって内管に加工歪みが加わり圧縮、引張りにかかわらず加工誘起マルテンサイトが生じてその硬化により強化されると同時に、マルテンサイト変態による体積膨張も生じ内表面は圧縮応力場となり、200MPa程度の超高内圧により発生する引張り応力を相殺し耐繰返し内圧疲労強度を向上させる。また、同時に180〜200MPaを超えるエンジン噴射圧に使用した場合も全く同様に、管内表面全体に加工誘起マルテンサイトが生じ、耐キャビテーションエロージョン性、耐内圧疲労強度の向上に寄与することはいうまでもない。
一方、表面欠陥の極めて少ない薄肉鋼帯コイル材から作られた溶接または電縫鋼管とはいえ、万一内表面に非金属介在物または切欠き疵等が存在し、その欠陥の切欠き部先端に180〜200MPaを超える繰返し内圧による引張り応力が集中して亀裂が進行しようとした場合でも、その亀裂先端部に集中的に加工誘起マルテンサイトが生じ硬化して亀裂の進行を阻止することができる特性と、前記した伸管加工歪みによる加工硬化マルテンサイトが生じ内管の内表面が圧縮応力場となる効果、および内管の加工性が良いことにより頭部成形時にポケット内面にクラックが生じることのない効果とが相俟って、高耐内圧疲労限応力を有するディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を提供できる。
また、内管2のみならず、外管1あるいは外管1、内管2の両方にTRIP鋼を使用した場合においても、両者とも炭素鋼であり、ステンレス鋼を使用した場合のように熱処理に水素炉を使用する必要もなくコストも安価につく上、内管と外管の拡散接合も容易であり、曲げ形状安定性や耐振動疲労特性に優れた高圧燃料噴射管を得ることができる。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、柔軟な加工特性を持つ低炭素、低合金の材料で、表面疵、非金属介在物の存在が比較的少ないTRIP鋼製の薄肉溶接鋼管または薄肉電縫鋼管で、容体化処理後のオーステンパー処理を施すことにより、高内圧等に使用された時の塑性変形によってまたは、特に非金属介在物および疵による切欠き先端部等が存在した場合、応力集中する箇所に加工誘起マルテンサイトを生じ亀裂進行が阻止されることで、180〜200MPa以上の高噴射圧にも耐え得るという優れたもので、ディーゼルエンジンの性能向上と排ガス清浄化に大きく寄与し得る。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の一実施例を一部破断して示す拡大平面図である。 図1のA−A線上の断面図である。 本発明におけるAM鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。 本発明におけるBF鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。
符号の説明
1 外管
2 内管
3 流通路

Claims (1)

  1. 外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、C0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%からなる組成を有する焼鈍マルテンサイト鋼製の内管、またはC0.1〜0.6wt%、Si1.5wt%、Mn1.5wt%からなる組成を有するベイニテックフェライト鋼製の内管が圧嵌重合され、前記内管は、肉厚t0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなり、かつ、残留オーステナイト5〜25wt%、抗張力80〜180kg/mmを有することを特徴とするディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
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