JP2005226623A - 分岐接続体を有する燃料蓄圧容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料蓄圧容器本体、分岐接続体としての枝管や継手金具の強度、硬さ共に高く、かつ耐内圧疲労特性に優れた分岐接続体を有する燃料蓄圧容器の提供。
【解決手段】 燃料蓄圧容器の周壁部に設けた貫孔に分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料蓄圧容器の周壁部に設けた貫孔に分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、分岐枝管もしくは分岐継手金具による接続体を有する、高圧燃料多岐管や高圧燃料ブロックのような円筒状あるいは球状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器に係り、特にディーゼル内燃機関での1000kgf/cm2以上にも及ぶ高圧燃料を供給する分岐接続体を有する燃料蓄圧容器に関するものである。
円筒状の内周壁面を有する燃料蓄圧容器は、その一例を図8に示すごとく、内部を流通路51−1とする燃料蓄圧容器としての円筒状容器51に、分岐接続体としての枝管52を直接または継手金具等を介して接続した構成となしている(特許文献1参照)。また、球面状の内周壁面を有する燃料蓄圧容器は、その一例を図9に示すごとく、少なくとも一部に球面状の内周壁面を有する空間61−1となす燃料蓄圧容器としての球状容器61に、分岐接続体としての枝管52を直接または継手金具等を介して接続した構成となしている。なお、球状容器61の構造は、図示のように、半球形の凹部を有する上型61aと下型61bをボルト61cにより締結した構造となしている。61dはシール用パッキンである。
前記図8に示す円筒状燃料蓄圧容器の分岐接続体の接続構造としては、円筒状容器51の周壁部に設けた該流通路に通ずる貫孔51−2に枝管52側の管径そのままの接続端部52−1を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着等)して接続構成したものや、図10に示すように、貫孔51−2に分岐継手金具54の接続端部54−1を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着等)し、枝管52をナット55により分岐継手金具54を介して接続して構成したもの等がある。 また、図9に示す球状燃料蓄圧容器の分岐接続体の接続構造は、球状容器61の周壁部に設けた該空間61−1に通ずる貫孔61−2に枝管52側の管径そのままの接続端部52−1を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着等)して接続構成したものや、図11に示すように、貫孔61−2に分岐継手金具54の接続端部54−1を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着等)し、枝管52をナット55により分岐継手金具54を介して接続して構成したもの等がある。
特開2003−278623号公報
しかしながら、前記した図8、図10に示す分岐接続体を有する円筒状燃料蓄圧容器や、図9、図11に示す分岐接続体を有する球状燃料蓄圧容器において、分岐接続体の接合手段にろう着を採用した場合には、ろう着後に徐冷すると燃料蓄圧容器自体が軟化し、耐久性が低下するという問題がある。また、ろう材の拡散接合においても、熱影響部の軟化部分での耐久性が低いという難点がある。このため、特にディーゼル内燃機関での1000kgf/cm2以上にも及ぶ高圧燃料を供給する従来の分岐接続体を有する燃料蓄圧容器の場合は、分岐接続体としての枝管や継手金具の蓄圧容器内側開口端部に大きな応力が発生し、当該部分が起点となって亀裂が生じ易く、燃料の洩れ等を招く可能性があった。かかる対策として、燃料蓄圧容器本体、分岐接続体としての枝管や継手金具に焼入れ性の高い材料、例えばSCM435等を用いる方法があるが、焼入れ、焼戻し鋼は硬さに比例して傷感受性が高く、ろう付けあるいはろう材の拡散部分に傷相当の不連続境界が発生するために十分な耐久性が得られないという欠点がある。
本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされたものであり、変態誘起塑性型強度鋼を用い、燃料蓄圧容器本体、分岐接続体としての枝管や継手金具の強度が高く、かつ耐内圧疲労特性に優れた分岐接続体を有する燃料蓄圧容器を提供することを目的とするものである。
本発明に係る分岐接続体を有する燃料蓄圧容器は、少なくとも一部に円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器内にあって、内部の流通路に通ずる貫孔を円筒状内周湾曲壁面もしくは球状内周湾曲壁面に少なくとも1個所設け、該貫孔に分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とするものである。
また、本発明は、少なくとも一部に円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器内にあって、内部の流通路に通ずる貫孔を円筒状内周湾曲壁面もしくは球状内周湾曲壁面に少なくとも1個所設け、該貫孔に分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器であって、前記燃料蓄圧容器の内周湾曲壁面の前記貫孔の周囲に平坦状面を設け、前記貫孔に分岐接続体を深く挿入して該分岐接続体の先端部を容器内周壁面より前記流通路内部まで突出させて接続構成した円筒状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器もしくは球状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とするものである。 さらに、本発明では、前記分岐接続体を有する燃料蓄圧容器において、燃料蓄圧容器本体だけでなく分岐接続体も変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とすることができる。
なお、本発明における前記分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体の接合手段としては、ろう着もしくは拡散接合を用いることができる。
また、本発明は、少なくとも一部に円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器内にあって、内部の流通路に通ずる貫孔を円筒状内周湾曲壁面もしくは球状内周湾曲壁面に少なくとも1個所設け、該貫孔に分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器であって、前記燃料蓄圧容器の内周湾曲壁面の前記貫孔の周囲に平坦状面を設け、前記貫孔に分岐接続体を深く挿入して該分岐接続体の先端部を容器内周壁面より前記流通路内部まで突出させて接続構成した円筒状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器もしくは球状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とするものである。 さらに、本発明では、前記分岐接続体を有する燃料蓄圧容器において、燃料蓄圧容器本体だけでなく分岐接続体も変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とすることができる。
なお、本発明における前記分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体の接合手段としては、ろう着もしくは拡散接合を用いることができる。
本発明は、円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器本体および分岐接続体を変態誘起塑性型強度鋼製とし、あるいは変態誘起塑性型強度鋼製の前記燃料蓄圧容器本体と非変態誘起塑性型強度鋼製の分岐接続体とで構成することにより、ろう付けあるいは拡散接合部分に発生する不連続境界の先端部に応力が発生しても、残留オーステナイトが先端部において局部的に変態誘起塑性を起しマルテンサイト組織となるため、亀裂の進展が防止され高耐久性が得られ、さらに分岐接続体を有する燃料蓄圧容器全体にわたり耐内圧疲労特性を有するので、超高圧での耐久性を確保することができる。
本発明における変態誘起塑性型強度鋼は、近年、乗用車の足回りプレス成形部品の軽量化を目的として開発されたもので、残留オーステナイト(γR )のひずみ誘起変態(TRIP)を利用してプレス成形性を著しく改善したフエライト(αf )+ベイナイト(αb )+γR 複合組織鋼[TRIP型Dual−Phase鋼、TDP鋼]、およびベイニティックフェライト(αbf)+γR 鋼[TRIP型ベイナイト鋼、TB鋼]である。
ここで変態誘起塑性とは、科学的に不安定な状態で存在するオーステナイト(γ)層が、力学的エネルギーの付加によりマルテンサイトへと変態する際に相伴う大きな伸びのことである。
すなわち、TRIP鋼とは、ある限定された組成の鋼において特定な熱処理を施すことにより、α層の粒界を中心に残留オーステナイトやベイナイト組織の混在した金属組織を得た鋼のことである。このような金属組織を有するTRIP鋼の特徴としては、塑性変形能が高いこと、塑性加工によりマルテンサイト組織となるため強度が高くかつ硬くなることなどがあげられる。
ここで変態誘起塑性とは、科学的に不安定な状態で存在するオーステナイト(γ)層が、力学的エネルギーの付加によりマルテンサイトへと変態する際に相伴う大きな伸びのことである。
すなわち、TRIP鋼とは、ある限定された組成の鋼において特定な熱処理を施すことにより、α層の粒界を中心に残留オーステナイトやベイナイト組織の混在した金属組織を得た鋼のことである。このような金属組織を有するTRIP鋼の特徴としては、塑性変形能が高いこと、塑性加工によりマルテンサイト組織となるため強度が高くかつ硬くなることなどがあげられる。
本発明に係る分岐接続体を有する燃料蓄圧容器は、このような特性を有する変態誘起塑性型強度鋼製であるので、鍛造時においては加工性が良く、所望の形状が得やすい。一方、特定の熱処理を行なわない場合(残留オーステナイト、ベイナイトが少ない場合)は、伸び、引張り強度共低く、容易に切削加工ができる。またパイプを使用する燃料蓄圧容器の場合は、伸管時のリダクションが大きくとれるので伸管回数を減らすことができ、さらに同じリダクションであれば小さな伸管機、小さなダイスで加工が可能である。
また、変態誘起塑性型強度鋼は、局部的に変形した部分のオーステナイトが硬質なマルテンサイトに変態し、その部分を強化するという特性(TRIP現象)を有するので、この変態誘起塑性型強度鋼製の燃料蓄圧容器の場合は、内圧疲労が進んでも、前記特性によりその疲労部分が強化されて燃料蓄圧容器の破壊を阻止する抵抗力が生じるため高寿命である。
さらに、応力集中低減加工は、分岐孔と蓄圧容器側流通路内部または容器内部との交差部を押圧するので分岐孔周辺に、変形部分は加工誘起マルテンサイトの析出により硬さ、引張り強さ共に向上しているので耐疲労特性が優れている。
また、変態誘起塑性型強度鋼は、局部的に変形した部分のオーステナイトが硬質なマルテンサイトに変態し、その部分を強化するという特性(TRIP現象)を有するので、この変態誘起塑性型強度鋼製の燃料蓄圧容器の場合は、内圧疲労が進んでも、前記特性によりその疲労部分が強化されて燃料蓄圧容器の破壊を阻止する抵抗力が生じるため高寿命である。
さらに、応力集中低減加工は、分岐孔と蓄圧容器側流通路内部または容器内部との交差部を押圧するので分岐孔周辺に、変形部分は加工誘起マルテンサイトの析出により硬さ、引張り強さ共に向上しているので耐疲労特性が優れている。
本発明における熱処理は、分岐接続体を有する燃料蓄圧容器を950℃に加熱し所定の時間保持してオーステナイト化し、その後350〜500℃の間で所定の時間保持してオーステンパー処理を施す。このオーステンパー処理を施すことにより、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した金属組織となる。
本発明における前記分岐接続体の接合方法としては、該分岐接続体を圧入もしくは焼ばめあるいは冷しばめ後、ろう付けまたは拡散接合手段を用いて接合する方法を用いることができる。
また、分岐接続体の先端部を燃料蓄圧容器の内周壁面より深く挿入して流通路内部に突出させることとしたのは、分岐接続体としての枝管や継手金具の下端内周縁部に発生する疲労応力を、その突出部にかかる内圧と外圧との相殺により軽減して、分岐接続体としての枝管や継手金具の下端内周縁部に発生する引張応力値を下げるためである。
さらに、本発明は円筒状容器または球状容器の内周壁面に接合用貫孔に接するように平坦状面を設け、この平坦状面に接して穿設された貫孔に分岐接続体を接続する方式を採用したのは、円筒状容器、球状容器のそれぞれの開口端における応力集中点の発生を防止、もしくは応力値の大幅な低減をはかるためである。
なお、本発明における前記平坦状面の形成方法としては、例えば外圧方式にて押圧力を付与して内周面に平坦状面を形成する方法や、鍛造時に内周壁面に平坦状面を形成する方法、押出し成形時に平坦状面を形成する方法等を採用することができる。なお、外圧方式にて押圧力を付与して内周壁面に平坦状面を形成する方法では、平坦状面は内方に突出する円弧状面を含む面となる場合がある。したがって、本発明における平坦状面は、完全な平坦面ではなく前記円弧状面、楕円状面等、種々の曲面形状を含むものとする。
図1〜図4は本発明の円筒状の内周壁面を有する円筒状燃料蓄圧容器の実施例で、図1は分岐接続体に枝管を用いた円筒状燃料蓄圧容器(第1実施例)を示す部分断面図、図2は分岐接続体に分岐継手金具を用いた円筒状燃料蓄圧容器(第2実施例)を示す部分断面図、図3は円筒状の内周壁面の一部に平坦状面を有し、分岐接続体に枝管を用いた円筒状燃料蓄圧容器(第3実施例)を示す部分断面図、図4は円筒状の内周壁面の一部に平坦状面を有し、分岐接続体に分岐継手金具を用いた円筒状燃料蓄圧容器(第4実施例)を示す部分断面図、図5〜図7は本発明の球面状の内周壁面を有する球状燃料蓄圧容器の部分実施例で、図5は分岐接続体に枝管を用いた球状燃料蓄圧容器(第5実施例)を示す部分断面図、図6(a)は球面状の内周壁面の一部に平坦状面を有し、分岐接続体に枝管を用いた球状燃料蓄圧容器(第6実施例)を示す部分断面図、図6(b)は図6(a)の要部拡大断面図、図7(a)は球面状の内周壁面の一部に平坦状面を有し、分岐接続体に分岐継手金具を用いた球状燃料蓄圧容器(第7実施例)を示す部分断面図、図7(b)は図7(a)の要部拡大断面図である。
図1〜図4に示す円筒状の内周壁面を有する円筒状燃料蓄圧容器1、11は、内部を流通路1−1、11−1となして管径30m/m程度以下の変態誘起塑性型強度鋼製である。そして、図1、図2に示す円筒状容器1は、該流通路1−1に通じて軸方向にわたる周壁部の内周壁面に単数もしくは間隔を保持して複数個所での貫孔1−2を有している。また、図3〜図4に示す円筒状燃料蓄圧容器11は、該流通路11−1に通じて軸方向にわたる周壁部の内周壁面に単数もしくは周方向あるいは軸方向に間隔を保持して複数個所での平坦状面11−2を設け、この平坦状面に接しかつ該平坦状面の軸芯方向中心線とその中心をほぼ一致させて貫孔11−3を有している。
また、図5〜図7に示す球面状の内周壁面を有する球状燃料蓄圧容器21は、内部に直径50m/m程度の球面状部を有する空間21−1が形成され、枝管2または分岐継手金具3が接続される周壁部は10m/m程度以上の厚肉で、容器自体は変態誘起塑性型強度鋼材からなるものである。なおここでは、球状燃料蓄圧容器21の周壁部の内周壁面に単数もしくは間隔を保持して複数個所での平坦状面21−2を設け、この平坦状面に接して貫孔21−3を有する球状燃料蓄圧容器を例示した。
一方、分岐接続体としての枝管2および分枝継手金具3は、共に前記円筒状燃料蓄圧容器1または球状燃料蓄圧容器21と同じ変態誘起塑性型強度鋼材製、または非変態誘起塑性型強度鋼材製とし、該枝管2の接続端部2−2および分枝継手金具3のストレート筒部3−4は、それぞれ管径20m/m程度以下である。2−1、3−1は流路である。
図1に示す接続構造は、内部を流通路1−1となした円筒状の内周壁面を有する円筒状燃料蓄圧容器1の軸方向にわたる周壁部の内周壁面に穿設した貫孔1−2に枝管2を管径そのままの接続端部2−2を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着もしくは拡散接合による)して接続構成するものであって、その際、前記貫孔1−2に枝管2の接続端部2−2を深く挿入して該枝管2の先端部を円筒状容器1の内周壁面1−1aより流通路1−1内部まで突出させて突出部2−3を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図2に示す接続構造は、分岐接続体を前記の枝管2に替えて分岐継手金具3で構成したもので、分岐継手金具3は軸芯部にドリル加工等の孔あけ加工により流路3−1を設け、続いて外側端部に外方にラッパ状に開口する受圧座面3−2の加工と螺子壁3−3の加工とをそれぞれ施してなるものである。そして、この分岐継手金具3の螺子壁3−3と反対側の接合部(ストレート筒部)3−4を前記枝管2と同様に、貫孔1−2に深く挿入して該継手金具3の先端部をレール内周壁面1−1aより流通路1−1内部まで突出させて突出部3−5を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図3に示す接続構造は、内部を流通路11−1となした円筒状の内周壁面を有する円筒状燃料蓄圧容器11の軸方向にわたる周壁部の内周壁面に、外圧方式にて押圧力を付与して平坦状面11−2を設け、この平坦状面に接して貫孔11−3を穿設したもので、枝管2は貫孔11−3に管径そのままの接続端部2−2を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着、拡散接合等)して接続構成するものであって、その際、前記貫孔11−3に枝管2の接続端部2−2を深く挿入して該枝管2の先端部を平坦状面11−2より流通路1−1内部まで突出させて突出部2−3を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図4に示す接続構造は、分岐接続体を前記の枝管2に替えて、前記図2に示す分岐継手金具3で構成したもので、前記図3に示す円筒状燃料蓄圧容器11と同様、外圧方式にて押圧力を付与して平坦状面11−2を設けた円筒状燃料蓄圧容器11に、分枝継手金具3を介して枝管2を接続する方式である。この場合は、分岐継手金具3の螺子壁3−3と反対側の接合部(ストレート筒部)3−4を前記枝管2と同様に、前記平坦状面11−2に接して設けた貫孔11−3に深く挿入して該継手金具3の先端部を平坦状面11−2より流通路11−1内部まで突出させて突出部3−5を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図5に示す接続構造は、内部に球面状部分を有する空間21−1となした球面状の内周壁面を少なくとも一部に有する球状燃料蓄圧容器21の球面状周壁部に貫孔21−3を穿設したもので、枝管2は前記図1に示す接続構成と同様、各貫孔21−3に管径そのままの接続端部2−2を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着、拡散接合等)して接続構成するものであって、その際、各貫孔21−3に枝管2の接続端部2−2を深く挿入して該枝管2の先端部を内周壁面より球状の空間21−1内部まで突出させて突出部2−3を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図6(a)(b)に示す接続構造は、鍛造成形時に内周壁面に平坦状面を形成する方法により、内部が球状の空間21−1となした球面状の内周壁面を有する球状燃料蓄圧容器21の周壁部の内周壁面に平坦状面21−2を設けたもので、この場合も、枝管2は前記平坦状面21−2に接して設けた貫孔21−3に管径そのままの接続端部2−2を嵌挿した状態をもって相互に接合(ろう着、拡散接合等)して接続構成するものであって、その際、前記貫孔21−3に枝管2の接続端部2−2を深く挿入して該枝管2の先端部を平坦状面21−2より球状の空間21−1内部まで突出させて突出部2−3を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
図7(a)(b)に示す接続構造は、分岐接続体を前記の枝管2に替えて分岐継手金具3で構成したもので、外圧方式にて押圧力を付与して平坦状面21−2を設けた球状燃料蓄圧容器21に、分枝継手金具3を介して枝管2を接続する方式であり、この場合も前記と同様、分岐継手金具3の螺子壁3−3と反対側の接合部(ストレート筒部)3−4を前記枝管2と同様に、平坦状面21−2に接して穿設した貫孔21−3に深く挿入して該継手金具3の先端部を平坦状面21−2より球状の空間21−1内部まで突出させて突出部3−5を形成した状態をもって相互にろう着もしくは拡散接合して接続構成する。
なお、上記図1〜図7に示す接続構造における枝管2および分岐継手金具3のそれぞれの蓄圧容器内部までの突出部2−3、3−5の長さは、当該枝管2または分岐継手金具3の肉厚tと同寸以上とするのが好ましい。
本願発明における枝管2や分岐継手金具3からなる分岐接続体の接合手段としては、銅ろう付け、ニッケルろう付けなどの炉中ろう付けが好ましい。また、貫孔1−2、11−3、21−3と枝管2や分岐継手金具3からなる分岐接続体の表面を高精度に仕上げ前処理により活性化させた後、好ましくはさらにニッケルや銅などのめっき被膜を施し、貫孔に分岐接続体を挿入し、拡散温度に十分な時間保持して拡散接合する方法も可能である。
表1のNo.1に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm、内径10φmm)の周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に円筒状容器素材と同じ鋼種の枝管(外径6.3φmm内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図1)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、比較材として用いた通常の高強度鋼(SCM435)(C0.33〜0.38mass%、Si0.15〜0.35mass%、Mn0.60〜0.85mass%、P0.030mass%以下、S0.030mass%以下、Cr0.90〜1.20mass%、Mo0.15〜0.30mass%)製の同一サイズの円筒状燃料蓄圧容器の場合は、180〜1500Barの油圧による繰返し試験において80万回で破損したのに対して、本発明に係る円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、比較材として用いた通常の高強度鋼(SCM435)(C0.33〜0.38mass%、Si0.15〜0.35mass%、Mn0.60〜0.85mass%、P0.030mass%以下、S0.030mass%以下、Cr0.90〜1.20mass%、Mo0.15〜0.30mass%)製の同一サイズの円筒状燃料蓄圧容器の場合は、180〜1500Barの油圧による繰返し試験において80万回で破損したのに対して、本発明に係る円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
本実施例は、分岐接続体を実施例1の枝管に替えて分岐継手金具を用いたもので、表1のNo.2に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm、内径10φmm)の周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に円筒状容器素材と同じ鋼種の分岐継手金具(接合部の外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態をもってブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図2)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
表1のNo.3に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm内径10φmm)の周壁部に外圧方式にて押圧力を付与して、当該周壁部内周面に平坦状面を設け、この平坦状面に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に円筒状容器素材と同じ鋼種の枝管(外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図3)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
本実施例は、分岐接続体を実施例3の枝管に替えて分岐継手金具を用いたもので、表1のNo.1に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm、内径10φmm)の周壁部に外圧方式にて押圧力を付与して、当該周壁部内周面に平坦状面を設け、この平坦状面に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に円筒状容器素材と同じ鋼種の分岐継手金具(接合部の外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図4)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
表1のNo.2に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の球状燃料蓄圧容器(内径30φmm、肉厚9mm)の球面状周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に球状燃料蓄圧容器と同じ鋼種の枝管(外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する球状燃料蓄圧容器(図5)とした。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、比較材として用いた通常の高強度鋼(SCM435)(C0.33〜0.38mass%、Si0.15〜0.35mass%、Mn0.60〜0.85mass%、P0.030mass%以下、S0.030mass%以下、Cr0.90〜1.20mass%、Mo0.15〜0.30mass%)製の同一サイズの球状燃料蓄圧容器の場合は、180〜1500Barの油圧による繰返し試験において110万回で破損したのに対して、本発明に係る球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、比較材として用いた通常の高強度鋼(SCM435)(C0.33〜0.38mass%、Si0.15〜0.35mass%、Mn0.60〜0.85mass%、P0.030mass%以下、S0.030mass%以下、Cr0.90〜1.20mass%、Mo0.15〜0.30mass%)製の同一サイズの球状燃料蓄圧容器の場合は、180〜1500Barの油圧による繰返し試験において110万回で破損したのに対して、本発明に係る球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
表1のNo.3に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の球状燃料蓄圧容器(内径30φmm、肉厚9mm)の球面状周壁部の内周壁面に外圧方式にて押圧力を付与して平坦状面を設け、この平坦状面に直径6.3φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に球状燃料蓄圧容器と同じ鋼種の枝管(外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する球状燃料蓄圧容器(図6)とした。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
本実施例は、分岐接続体を実施例6の枝管に替えて分岐継手金具を用いたもので、表1のNo.1に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の球状燃料蓄圧容器(内径30φmm、肉厚9mm)の球面状周壁部の内周壁面に外圧方式にて押圧力を付与して平坦状面を設け、この平坦状面に直径6.3φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に球状燃料蓄圧容器と同じ鋼種の分岐継手金具(接合部の外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する球状燃料蓄圧容器(図7)とした。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
本実施例は、分岐接続体を非TRIP型ベイナイト鋼の高強度鋼(SCM435)(C0.33〜0.38mass%、Si0.15〜0.35mass%、Mn0.60〜0.85mass%、P0.030mass%以下、S0.030mass%以下、Cr0.90〜1.20mass%、Mo0.15〜0.30mass%)製とした円筒状燃料蓄圧容器の実施例で、表1のNo.1に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm、内径10φmm)の周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に前記高強度鋼(SCM435)製の枝管(外径6.3φmm内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図1)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
本実施例は、分岐接続体を実施例8の枝管に替えて分岐継手金具を用いたもので、表1のNo.2に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の円筒状容器素材(外径36φmm、内径10φmm)の周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に実施例8と同じ高強度鋼(SCM435)製の分岐継手金具(接合部の外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態をもってブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する円筒状燃料蓄圧容器(図2)とした。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
この円筒状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
表1のNo.2に示す成分を有し、その後の熱処理によりTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)に組織変化可能な鋼製の球状燃料蓄圧容器(内径30φmm、肉厚9mm)の球面状周壁部に直径6φmmの貫孔を穿設し、該貫孔に実施例8と同じ高強度鋼(SCM435)製の枝管(外径6.3φmm、内径3φmm)を嵌入した状態でブレージング処理(Niろう材、温度1100℃)を施して接続した後、これを950℃×20分間のオーステナイト化後、350〜475℃×3分間保持のオーステンパー処理を施し、α層の粒界を中心に残留オーステナイト(γ)層やベイナイト組織の混在した組織を有する球状燃料蓄圧容器(図5)とした。 この球状燃料蓄圧容器を実施例1と同じ繰返し圧力試験機にかけて疲労限界を調べた結果、本実施例においてもこの円筒状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。本発明に係る球状燃料蓄圧容器は、2200Barで1000万回の繰返し試験でも破損することがなく、優れた耐内圧疲労特性を示した。
1、11 円筒状燃料蓄圧容器
1−1、11−1 流通路
1−2、11−3、21−3貫孔
2 枝管
2−2 接続端部
3 分岐継手金具
2−1、3−1は流路
3−2 受圧座面
3−3 螺子壁
2−3、3−4 突出部
11−2、21−2 流通路内周壁面の平坦状面
21 球状燃料蓄圧容器
21−1 空間
1−1、11−1 流通路
1−2、11−3、21−3貫孔
2 枝管
2−2 接続端部
3 分岐継手金具
2−1、3−1は流路
3−2 受圧座面
3−3 螺子壁
2−3、3−4 突出部
11−2、21−2 流通路内周壁面の平坦状面
21 球状燃料蓄圧容器
21−1 空間
Claims (4)
- 少なくとも一部に円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器内にあって、内部の流通路に通ずる貫孔を円筒状内周湾曲壁面もしくは球状内周湾曲壁面に少なくとも1個所設け、該貫孔に分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とする、分岐接続体を有する燃料蓄圧容器。
- 少なくとも一部に円筒状もしくは球面状の内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器内にあって、内部の流通路に通ずる貫孔を円筒状内周湾曲壁面もしくは球状内周湾曲壁面に少なくとも1個所に設け、該貫孔に分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体を嵌挿した状態をもって相互に接合して接続構成してなる燃料蓄圧容器であって、前記燃料蓄圧容器の内周湾曲壁面の前記貫孔の周囲に平坦状面を設け、前記貫孔に分岐接続体を深く挿入して該分岐接続体の先端部を容器内周壁面より前記流通路内部まで突出させて接続構成した円筒状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器もしくは球状内周湾曲壁面を有する燃料蓄圧容器において、少なくとも前記燃料蓄圧容器本体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とし、該燃料蓄圧容器本体に分岐接続体を接合した後、熱処理により残留オーステナイトを生ぜしめたことを特徴とする、分岐接続体を有する燃料蓄圧容器。
- 前記分岐接続体を有する燃料蓄圧容器において、分岐接続体を変態誘起塑性型強度鋼に組織変化可能な成分を有する鋼製とすることを特徴とする請求項1または2に記載の分岐接続体を有する燃料蓄圧容器。
- 前記分岐枝管もしくは分岐継手金具からなる分岐接続体の接合手段として、ろう着もしくは拡散接合を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の分岐接続体を有する燃料蓄圧容器。
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-
2004
- 2004-02-16 JP JP2004039080A patent/JP2005226623A/ja not_active Withdrawn
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